JP4042254B2 - 塗膜付き樹脂部品の再生処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装が施された熱可塑性樹脂部品の再生処理装置に関し、さらに詳しくは、自動車のバンパーのごとき塗装が施された樹脂部品廃材を再利用するにあたってその塗膜を剥離させるための再生処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用バンパーに代表されるような熱可塑性樹脂部品の再生処理技術としては、金属その他の異材質部品を除去したのちに塗膜を剥がすことなくそのまま例えば一辺が10mm程度の大きさに粉砕した上で造粒し、外観品質がそれほど問題とならない下級部品の原材料として再利用する方法のほか、その再生品質の向上を図るために、上記粉砕片をアルカリあるいは有機塩酸等の溶剤に浸漬させて塗膜を剥離させる方法や、上記粉砕片を所定の処理槽に入れて高速にて撹拌させることにより塗膜を剥離させる方法がある(特開平11−58383号公報参照)。
【0003】
そして、撹拌によって塗膜を剥離させる上記の方法では、その撹拌に伴う粉砕片同士の摩擦あるいは衝突熱によって樹脂自体が軟化もしくは溶融する直前の温度近くまで昇温させ、その昇温によって表面の塗膜が剥離しやすくなった粉砕片同士をバレル仕上研磨のごとき形態で相互に接触させることで塗膜を剥離させることを基本としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
溶剤を使って塗膜を剥離させる方法では、処理後の溶剤の処理が問題となるほか、塗膜剥離後に水洗が必須となるために、処理設備全体が大型化することとなって好ましくない。
【0005】
また、撹拌のみによって塗膜を剥離させる方法では、単純なバッチ処理であるために剥離された塗膜と樹脂とを処理槽内で完全に分別することができず、処理後に別工程において塗膜と樹脂との分別作業を行わなければならないことから、工数の増加とコストアップが余儀なくされる。
【0006】
その上、一旦剥離された塗膜も処理時間中は粉砕片とともに継続して撹拌されることになるため、その一旦剥離した塗膜がクッションとなって未剥離の粉砕片の塗膜剥離を妨げるだけでなく、一旦剥離した塗膜が粉砕片に再度付着してしまうことが予想され、結果として塗膜剥離効率が悪くなり、処理時間が無用に長くなって好ましくない。
【0007】
さらに、上記のように処理時間が長くなると、粉砕片の表面の塗膜だけでなく樹脂層自体までもが粉状に破砕される度合いが大きくなり、本来の目的である樹脂の回収効率が低下することになる。
【0008】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、設備の大型化や廃液の二次処理問題を招くことなく、しかも短時間のうちに効率よく塗膜を剥離させることができるようにした再生処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するすための手段】
請求項1に記載の発明は、塗膜が付着した熱可塑性樹脂部品を予め所定の大きさに粉砕し、この粉砕片を処理槽内で撹拌させて塗膜を剥離させるようにした塗膜付き樹脂部品の再生処理装置であって、上記粉砕片を収容して加熱手段により予備加熱する予備加熱槽と、予備加熱後の粉砕片を撹拌させて塗膜を剥離させる撹拌処理槽、および塗膜剥離処理後の粉砕片を冷却しつつその粉砕片と剥離塗膜とを分別する冷却分別槽の三者が共に筒状のものとして形成されていて、上記予備加熱槽が最下段で且つ冷却分別槽が最上段となるようにそれら三者を軸心方向に重ねて配置し、上記予備加熱槽と撹拌処理槽とを隔てている隔壁および上記撹拌処理槽と冷却分別槽とを隔てている隔壁のそれぞれには、下段側の槽から上段側の槽へ粉砕片を移送するための開閉可能な窓部を形成する一方、上記予備加熱槽と撹拌処理槽および冷却分別槽のそれぞれには、円筒状の処理槽本体の内底面を覆い且つ回転駆動されることで粉砕片を撹拌するための円板状の羽根を配置し、上記予備加熱槽から撹拌処理槽への窓部を通しての予備加熱後の粉砕片の移送、および上記撹拌処理槽から冷却分別槽への窓部を通しての塗膜剥離処理後の粉砕片の移送が、予備加熱槽および撹拌処理槽内の各羽根の回転に伴う粉砕片の遠心力によってなされるようになっていることを特徴としている。
【0010】
より具体的には、予備加熱槽からその上の撹拌処理槽への予備加熱後の粉砕片の移送に備えて、上記予備加熱槽と撹拌処理槽との間に粉砕片移送用の窓部とこれを開閉する請求項2に記載のシャッターとを設け、常時はシャッターによって窓部が塞がれているも、上記粉砕片の移送時にはその窓部を開いて予備加熱槽から撹拌処理槽への粉砕片の移送が可能となっている。これらのことは、撹拌処理槽とその上の冷却分別槽との関係においても同様とする。
【0011】
予備加熱槽で予備加熱する熱源としては、粉砕片を塗膜剥離処理温度近くまで予備加熱できるものであればよく、例えば電気ヒータ式、温風式および赤外線方式等のうちのいずれかを単独もしくは複数組み合わせて用いることができる。
【0012】
したがって、この請求項1に記載の発明では、予め所定の大きさに粉砕された粉砕片の塗膜剥離処理を連続して行うにあたり、予備加熱槽での処理と撹拌処理槽での処理との関係に着目した場合、予備加熱槽における粉砕片の予備加熱と撹拌処理槽における粉砕片の塗膜剥離処理とが並行して行われ、撹拌処理槽での塗膜剥離処理を終えた粉砕片が撹拌処理槽から取り出されると、予備加熱槽での予備加熱を終えた粉砕片が直ちに撹拌処理槽に移送され、同時に、予備加熱槽には所定の搬送手段等により未処理の粉砕片が投入される。他方、撹拌処理槽での処理と冷却分別槽での処理との関係に着目した場合、予備加熱槽における粉砕片の予備加熱と撹拌処理槽における粉砕片の塗膜剥離処理のみならず、冷却分別槽における塗膜剥離処理後の粉砕片と剥離塗膜との冷却分別処理までもが並行して行われる。そして、撹拌処理槽での塗膜剥離処理を終えた粉砕片は直ちに冷却分別槽に移送され、冷却分別処理がなされることになる。なお、上記のいずれの場合においても、各槽間に設けられた窓部を開いた状態で各羽根を回転させると、羽根の回転に伴う遠心力によって各槽内の粉砕片はその槽内外周部に寄せ集められながら上方へと隆起し、上記窓部を通って順次上の槽へと移送される。
【0013】
そして、撹拌処理槽での塗膜剥離処理に先立って粉砕片を予備加熱しておけば、撹拌処理槽に移送された時点で粉砕片が既に熱エネルギを有しているために、撹拌による塗膜剥離処理の開始と同時に粉砕片が急速に昇温する。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明における予備加熱槽では羽根の回転によって粉砕片が撹拌されながら加熱手段にて予備加熱される一方、撹拌処理槽では羽根の回転によって粉砕片を撹拌発熱させながら塗膜剥離処理を行うものであることを特徴としている。
【0015】
したがって、この請求項3に記載の発明では、予備加熱槽および撹拌処理槽のいずれにおいても回転式の羽根による撹拌処理を基本としてなされ、予備加熱槽ではその撹拌処理により粉砕片が満遍なく予備加熱される一方、撹拌処理槽では同じく撹拌処理により均一な塗膜剥離処理が施される。
【0021】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明における冷却分別槽は、該冷却分別槽を二重槽構造とするべく処理槽本体内にこれと同心状に配置されたスクリーンと、冷却分別槽内に送風する送風手段とを備えていて、上記スクリーンを通して粉砕片そのものと剥離塗膜とに分別するものであることを特徴としている。
【0022】
上記スクリーンとしては、粉砕片から剥離された塗膜片が通過できる機能があればよく、例えば金網のごとき網目状のものやパンチングメタル等を用いることができる。
【0023】
したがって、この請求項4に記載の発明では、冷却分別槽に移送された粉砕片は、送風手段からの送風によって冷却される一方、粉砕片に付着している剥離塗膜は撹拌に伴う振動等によって徐々に分離され、粉砕片そのものはスクリーン内に残されるのに対して剥離塗膜片はスクリーンの網目を通過してその冷却分別槽の外周部に集められ、一旦粉砕片から剥離した塗膜片が再度粉砕片に付着するような事態がなくなる。
【0024】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載の発明によれば、予備加熱槽と撹拌処理槽および冷却分別槽を上下三段にわたり重ねて配置して、粉砕片の予備加熱と塗膜剥離処理および冷却分別とをそれぞれ並行して行いながらその予備加熱後の粉砕片を窓部を通して撹拌処理槽に移送するとともに、塗膜剥離処理後の粉砕片を窓部を通して冷却分別槽に移送するようにしたので、撹拌により塗膜剥離に必要な温度まで昇温させるまでの時間を大幅に短縮して、そのサイクルタイムを短縮化できるほか、従来の方式に比べて設備の処理能力が向上する。また、上記塗膜剥離効率の向上により処理時間が短くて済むので、樹脂層までも粉状に破砕してしまうことがなく、本来の目的である樹脂の回収効率が一段と向上する効果がある。
【0025】
加えて、予備加熱槽、撹拌処理槽および冷却分別槽での処理は円板状の羽根の回転による撹拌を伴いながらなされるので、予備加熱槽、撹拌処理槽および冷却分別槽内での粉砕片が満遍なく撹拌されて処理むらが発生することがなく、処理時間の短縮化と処理品質の均一化を図ることができるほか、予備加熱槽から撹拌処理槽への粉砕片の移送および撹拌処理槽からの冷却分別槽への粉砕片の移送がいずれも羽根の回転に伴う遠心力によってなされることから、粉砕片の移送のための特別な手段を必要としない利点がある。
【0028】
請求項4に記載の発明によれば、冷却分別槽での処理として、送風手段により送風しつつスクリーンを通して粉砕片そのものと剥離塗膜片とを分別するようにしたので、一旦分離した塗膜片が再度粉砕片に付着することがなく、塗膜剥離効率が向上するほか、従来のように塗膜剥離処理後にあらためて剥離塗膜片と粉砕片との分別作業を行う必要がないので、工程数の削減とコストダウンを図ることができる効果がある。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る再生処理装置の好ましい実施の形態を示す構成説明図である。この再生処理装置は、図1に示すように、予備加熱用の予備加熱槽1と塗膜剥離処理用の撹拌処理槽2および冷却分別処理用の冷却分別槽3の三者を上記予備加熱槽1を最下段として上下三段式に隣接配置したもので、後述するように下方から上方に向かって粉砕片Pが順次移送されるようになっている。
【0030】
例えばポリプロピレン製の自動車用バンパーに代表されるような所定の塗装が施された熱可塑性の樹脂部品廃材は、前工程である破砕工程にて塗膜付きのまま一辺が5〜30mm程度の大きさの粉砕片Pに粉砕された上で、空気輸送式あるいはスクリュー式コンベヤ等の搬送装置4により所定量ずつ予備加熱槽1内に投入される。
【0031】
予備加熱槽1における処理槽本体5の内底部には円板状の羽根6が配置されていて、この羽根6はモータ7により回転駆動されるようになっている。また、上記処理槽本体5には加熱手段としての近赤外線ヒータ8を臨ませてある。この予備加熱槽1における粉砕片Pの予備加熱処理は、粉砕片Pの表面の塗膜を剥がれやすくするために、その粉砕片Pを撹拌処理槽2での塗膜剥離処理に必要な温度近くまで昇温させることであり、処理槽本体5内で羽根6にて撹拌されることによりその撹拌に伴う摩擦熱のほか近赤外線ヒータ8からの熱投与により粉砕片P全体が均一に加熱される。なお、熱源としては上記近赤外線ヒータ8のほか電熱式ヒータや温風式ヒータ等を単独もしくは組み合わせて用いることができることは言うまでもない。
【0032】
上記撹拌処理槽2における処理槽本体9の内底部には予備加熱槽1と同様に図2に示すような円板状の羽根10が配置されていて、この羽根10は共通のモータ7にて回転駆動されるようになっている。また、前記撹拌処理槽2の処理槽本体9を形成している底板はその下側の予備加熱槽との隔壁を兼ねていることから、この底板の一部には粉砕片移送用の窓部11が開口形成されているとともに、この窓部11を開閉するためのシリンダ駆動のスライド式のシャッター12が設けられている。そして、後述するように、予備加熱槽1から撹拌処理槽2への窓部11を通しての粉砕片Pの移送を許容するために、図2に示す羽根10にも粉砕片掻き上げ用のブレード13や突起14とともに空隙部15が形成されている。
【0033】
したがって、予備加熱槽1での予備加熱処理が終わったならば、羽根6が回転している状態でシャッター12を開動作させて窓部11を開くと、予備加熱槽1での撹拌に伴う遠心力により予備加熱後の粉砕片Pが上記窓部11を通して徐々にその上方の撹拌処理槽2に移送されることになる。なお、上記撹拌処理槽2の上壁面に傾斜板16を設けておくと、窓部11を通して予備加熱槽1から撹拌処理槽2に一旦移送された粉砕片Pが再び下方に戻ってしまうのを防ぐことができる。
【0034】
前記撹拌処理槽2にその下方の予備加熱槽1から粉砕片Pが移送されたならばシャッター12を閉じ、羽根10の回転駆動によってその粉砕片Pを撹拌する。この撹拌に伴い粉砕片P,P同士もしくは処理槽本体9の内壁面との摩擦あるいは衝突により各粉砕片Pが溶融する直前の温度まで加熱され、その表面での接着力が低下した塗膜が細かく破砕されながら樹脂そのものから剥離される。この時、撹拌処理槽2に移送された粉砕片Pはその前の予備加熱処理によって既に所定の温度まで上昇しているので、撹拌処理槽2での撹拌を開始すれば直ちに所定温度まで昇温し、短時間の撹拌処理によって粉砕片Pの表面に付着している塗膜を効率よく剥離させることができる。
【0035】
なお、上記撹拌処理槽2での温度は、先に述べたように樹脂自体が溶融する直前の温度(熱可塑性樹脂の場合、一般的には150〜160℃程度)に維持することが望ましく、必要に応じて撹拌中に水をシャワー状に滴下する。また、羽根10の表面には、図2に示すように粉砕片Pの大きさもしくは撹拌効率改善のために必要に応じて所定の突起14を設けるとよい。
【0036】
上記冷却分別槽3の処理槽本体17内には、網状構造物やパンチングメタル等からなる円筒状のスクリーン18が配設されていて、その処理槽本体17自体が実質的に二重槽構造となっている。また、処理槽本体17の内底部には、図3にも示すようにスクリーン18で囲まれた底面領域を覆うような大きさの円板状をなす羽根19が設けられており、この羽根19は予備加熱槽1および撹拌処理槽2側の各羽根6,10と同軸一体のものとして形成されていて、それらに共通のモータ7により回転駆動されるようになっている。
【0037】
上記冷却分別槽3における処理槽本体17の排気口20には、集塵装置21、排気ファン22および排気筒23からなる排気装置24が接続されているほか、その処理槽本体17にはシリンダ駆動のシャッター25を備えた材料取出口26が設けられている。また、上記冷却分別槽3の処理槽本体17には上向きの冷却風を送風するための送風装置27が設けられている。
【0038】
前記冷却分別槽3の処理槽本体17を形成している底板はその下側の撹拌処理槽2との隔壁を兼ねていることから、先の場合と同様にこの底板の一部には粉砕片移送用の窓部28が開口形成されているとともに、この窓部28を開閉するためのシリンダ駆動のスライド式のシャッター29が設けられている。そして、後述するように、撹拌処理槽2から冷却分別槽3への窓部28を通しての粉砕片Pの移送を許容するために、図3に示す羽根19にも粉砕片掻き上げ用のブレード30や突起31とともに空隙部32が形成されている。
【0039】
したがって、撹拌処理槽2での撹拌による塗膜剥離処理が終わったならば、羽根10が回転している状態でシャッター29を開動作させて窓部28を開くと、撹拌処理槽2での撹拌に伴う遠心力により塗膜剥離処理後の粉砕片Pが上記窓部28を通して徐々にその上方の冷却分別槽3に移送されることになる。なお、上記冷却分別槽3の上壁面にも傾斜板33を設けておくと、窓部28を通して撹拌処理槽2から冷却分別槽3に一旦移送された粉砕片Pが再び下方に戻ってしまうのを防ぐことができる。
【0040】
前記冷却分別槽3にその下方の撹拌処理槽2から粉砕片Pが移送されたならばシャッター29を閉じ、羽根19の回転駆動によってその粉砕片Pを撹拌しつつ、送風装置27から送風して粉砕片Pの冷却を促進させる。この撹拌に伴う遠心力により、粉砕片Pはスクリーン18に衝突してそのスクリーン18により樹脂材料たる粉砕片Pと静電気等により付着していた剥離塗膜片とにふるい分けされ、塗膜片はスクリーン18よりも外側の空間に集められた上で集塵装置21にて集塵される。この時、粉砕片Pのみならず羽根19そのものの冷却も促進するために、図3に示すように羽根19をパンチングメタル等で形成して孔19aにより通気性を持たせるのが望ましい。そして、冷却分別後の粉砕片Pはシャッター25を開くことにより材料取出口26から回収されて再利用される。
【0041】
このように本実施の形態によれば、塗膜付き樹脂部品の粉砕片Pの投入から予備加熱、塗膜剥離処理および冷却分別までの各処理を連続的に行うことができるから、その処理効率が著しく向上することになる。
【0042】
ここで、撹拌処理槽2の羽根10の構造として、図2に示した構造のものに代えて、図4に示すように傾斜した十字状の掻き上げブレード40によって形成したものや、図5に示すように羽根本体50の周縁部のみに、粉砕片Pの移動方向を上方に指向させるための突起51を設けたものを採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る再生処理装置の好ましい実施の形態を示す構成説明図。
【図2】図1に示す撹拌処理槽の羽根の詳細を示す斜視図。
【図3】図1に示す冷却分別槽の羽根の詳細を示す斜視図。
【図4】図2に示す羽根の変形例を示す斜視図。
【図5】図2に示す羽根の他の変形例を示す構成説明図。
【符号の説明】
1…予備加熱槽
2…撹拌処理槽
3…冷却分別槽
5…処理槽本体
6…羽根
7…モータ
8…近赤外線ヒータ(加熱手段)
9…処理槽本体
10…羽根
11…窓部
12…シャッター
17…処理槽本体
18…スクリーン
19…羽根
27…送風装置(送風手段)
28…窓部
29…シャッター
P…熱可塑性樹脂部品の粉砕片
Claims (4)
- 塗膜が付着した熱可塑性樹脂部品を予め所定の大きさに粉砕し、この粉砕片を処理槽内で撹拌させて塗膜を剥離させるようにした塗膜付き樹脂部品の再生処理装置であって、
上記粉砕片を収容して加熱手段により予備加熱する予備加熱槽と、予備加熱後の粉砕片を撹拌させて塗膜を剥離させる撹拌処理槽、および塗膜剥離処理後の粉砕片を冷却しつつその粉砕片と剥離塗膜とを分別する冷却分別槽の三者が共に筒状のものとして形成されていて、上記予備加熱槽が最下段で且つ冷却分別槽が最上段となるようにそれら三者を軸心方向に重ねて配置し、
上記予備加熱槽と撹拌処理槽とを隔てている隔壁および上記撹拌処理槽と冷却分別槽とを隔てている隔壁のそれぞれには、下段側の槽から上段側の槽へ粉砕片を移送するための開閉可能な窓部を形成する一方、
上記予備加熱槽と撹拌処理槽および冷却分別槽のそれぞれには、円筒状の処理槽本体の内底面を覆い且つ回転駆動されることで粉砕片を撹拌するための円板状の羽根を配置し、
上記予備加熱槽から撹拌処理槽への窓部を通しての予備加熱後の粉砕片の移送、および上記撹拌処理槽から冷却分別槽への窓部を通しての塗膜剥離処理後の粉砕片の移送が、予備加熱槽および撹拌処理槽内の各羽根の回転に伴う粉砕片の遠心力によってなされるようになっていることを特徴とする塗膜付き樹脂部品の再生処理装置。 - 上記窓部はシャッターにより開閉可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の塗膜付き樹脂部品の再生処理装置。
- 上記予備加熱槽では羽根の回転によって粉砕片が撹拌されながら加熱手段にて予備加熱される一方、
上記撹拌処理槽では羽根の回転によって粉砕片を撹拌発熱させながら塗膜剥離処理を行うものであることを特徴とする請求項2に記載の塗膜付き樹脂部品の再生処理装置。 - 上記冷却分別槽は、該冷却分別槽を二重槽構造とするべく処理槽本体内にこれと同心状に配置されたスクリーンと、冷却分別槽内に送風する送風手段とを備えていて、上記スクリーンを通して粉砕片そのものと剥離塗膜とに分別するものであることを特徴とする請求項3に記載の塗膜付き樹脂部品の再生処理装置。
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