JP4042228B2 - 感光性ポリイミド前駆体組成物および金属箔−ポリイミド複合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性ポリイミド前駆体組成物およびこれを用いた金属箔−ポリイミド複合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来感光性ポリイミド前駆体ワニスとしては特公昭59−52822号公報にポリアミド酸を主成分とするポリマー、炭素−炭素2重結合を有するアミン化合物、必要に応じて加える増感剤とから成る組成物や、特開昭61−293204号公報にポリアミド酸にエステル基で感光基を導入した感光性ポリイミド前駆体組成物や、特開平8−95247号公報で示されるポリマー末端に感光性基を導入したポリイミド前駆体に光重合性官能基を有する感光助剤を添加したもの等が知られている。これらの材料は、有機溶剤に溶解したワニス状態で用いられる。このワニスを基板に塗布し、乾燥して皮膜とした後に、適当なフォトマスクを介して紫外線照射し、現像、リンス処理して所望のレリーフ・パターンを得、更に加熱処理して耐熱性の高い感光性ポリイミド膜のレリーフ・パターンを形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの公知のポリイミド膜と金属材料とからなるポリイミド複合材料は、芳香族ポリイミド膜を形成している芳香族ポリイミドが金属材料に対してかなり大きな線膨張係数を有するために、ポリアミド酸を熱処理してポリイミド化する際にカールが生じてしまうという欠点があった。また、半導体の分野においてもポリイミド膜の膜厚を厚くすると基板であるシリコンウエハが反ってくるという欠点があった。あるいは、芳香族ポリイミドが機械的強度、耐熱性、柔軟性などにおいて充分な物性を有していないために、得られた製品が電気・電子材料として使用できないという欠点などがあった。
【0004】
本発明は、かかる従来技術の諸欠点に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、機械的強度、耐熱性、柔軟性などにおいて問題がなく、低い線膨張係数を持ち、さらに良好なパターン加工が可能な感光性ポリイミド前駆体組成物を提供することであり、ポリイミドと金属材料からなるポリイミド複合材料においてカールを生じず、また、半導体の分野においてもポリイミドの膜厚を厚くしても基板であるシリコンウエハの反りを抑制するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)下記一般式(1)で示されるポリマーと(B)光重合開始剤を含有する感光性ポリイミド前駆体組成物であって、露光後、100℃で30分間、次いで350℃で60分間加熱処理した後の該組成物の30℃〜100℃の平均線膨張係数が、10×10−6/℃〜30×10−6/℃であることを特徴とする感光性ポリイミド前駆体組成物である。また、厚さ10〜30μmのステンレス箔上に、上記感光性ポリイミド前駆体組成物から形成される厚さ5〜30μmのポリイミド膜を有する金属箔−ポリイミド複合体であって、10cm×10cm角におけるそり値が80×10−3以下である金属箔−ポリイミド複合体である。また、厚さ10〜30μmのステンレス箔上に、上記感光性ポリイミド前駆体組成物から形成される厚さ5〜30μmのポリイミド膜がパターン状に形成された金属箔−ポリイミド複合体であって、幅2mm、長さ3mmにおけるそり係数が15×10ー 3であることを特徴とする金属箔−ポリイミド複合体である。
【0006】
【化2】
(一般式(1)中、R1は4価の芳香族酸残基を示す。R2は60〜85モル%がジアミノベンズアニリド残基、10〜35モル%が分子内にエーテル結合を含む芳香族ジアミン残基、5モル%がビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン残基を示す。R3は−OR4、−NHR4、−O−N+R4R5R6R7から選ばれた基、もしくはこれらの基と−OHとの混合を示す。ただしR4は少なくとも1種のエチレン性不飽和結合を有する基であり、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子または炭素数1から10までの炭化水素基を表す。nは1または2である。)
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、キュア後のポリイミド前駆体組成物の30℃〜100℃の平均線膨張係数が、10×10-6/℃〜30×10-6/℃である(A)下記一般式(1)で示されるポリイミド前駆体を使用する。
【0008】
【化3】
一般式(1)中、R1は4価の芳香族酸残基を示す。R2は60〜85モル%がジアミノベンズアニリド残基、10〜35モル%が分子内にエーテル結合を含む芳香族ジアミン残基、5モル%がビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン残基を示す。R3は−OR4、−NHR4、−O−N+R4R5R6R7から選ばれた基、もしくはこれらの基と−OHとの混合を示す。ただしR4は少なくとも1種のエチレン性不飽和結合を有する基、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子または炭素数1から10までの炭化水素基を表す。nは1または2である。
【0009】
ジアミノベンズアニリド類の割合が少なくなり、分子内にエーテル結合を含む芳香族ジアミン成分が増大した感光性ポリイミド前駆体組成物を金属箔に塗布すると、得られた複合材料のそりが大きくなる。また、ジアミノベンズアニリドの割合が100モル%に近い感光性ポリイミド前駆体組成物から形成されるポリイミド膜の引っ張り試験での伸度が低下したり、得られる感光性ポリイミド前駆体組成物から形成されるポリイミド膜とたとえばシリコンウエハや金属箔などの基板との密着性が低下し、電気、電子材料として使用できなくなる。従って、一般式(1)のR2は、60〜85モル%がジアミノベンズアニリド残基、10〜35モル%が分子内にエーテル結合を含む芳香族ジアミン残基である。
【0010】
本発明の芳香族酸残基においては、ピロメリット酸残基の割合が多すぎると得られるポリイミド膜が脆くなり、引っ張り試験での伸度が低下する。従って一般式(1)のR1の芳香族酸残基に対して、10〜100モル%のビフェニルテトラカルボン酸残基と0〜90モル%のピロメリット酸残基とから構成されることが好ましい。
【0011】
本発明におけるジアミノベンズアニリド類としては、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、4,3’−ジアミノベンズアニリドなどをあげることができ、分子内にエーテル結合を含む芳香族ジアミン成分としては4,4’−ジアミノジフェニルエーテル 、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテルなどを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。本発明におけるビフェニルテトラカルボン酸類としては、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ないしはこれらの無水物などを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0012】
一般式(1)のR3が−OR4(R4は前記と同じである)である化合物の重合方法としては、酸二無水物と1種のエチレン性不飽和結合を有するアルコールとを反応させた後、カルボジイミド系縮合剤を用いてジアミンと反応させることにより得ることができる。また、酸二無水物とジアミンを反応させた後に1種のエチレン性不飽和結合を有するエポキシ化合物とを反応させることによっても得られる。先のエステル化するための化合物の具体例としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクルレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、アリルアルコール、エチレングリコールモノアリルエーテルなどが挙げられ、後者のエステル化するための具体例としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、一般式(1)のR3が−OーN+R4R5R6R7(R4、R5、R6、R7は前記と同じである)である化合物の重合方法としては、酸二無水物とジアミンを反応して得られたポリアミド酸に1種のエチレン性不飽和結合を有するアミンを混合し、アミド酸のカルボキシル基にイオン結合させることにより得ることができる。
【0013】
このアミン化合物の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノブチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノブチルアクリレートおよびN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノブチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノブチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、アリルアミン、2−メチルアリルアミン、ジアリルアミンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0014】
また、一般式(1)のR3が−NHR4(R4は前記と同じである)である化合物の重合方法としては、酸二無水物とジアミンを反応して得られたポリアミド酸に、塩基触媒存在下、1種のエチレン性不飽和結合を有するイソシアネートと反応させることにより得ることができる。この化合物の具体例としては、イソシアネートエチルアクリレート、イソシアネートプロピルアクリレート、イソシアネートブチルアクリレート、イソシアネートペンチルアクリレート、イソシアネートヘキシルアクリレート、イソシアネートオクチルアクリレート、イソシアネートデシルアクリレート、イソシアネートペンチルアクリレート、イソシアネートエチルメタクリレート、イソシアネートプロピルメタクリレート、イソシアネートブチルメタクリレート、イソシアネートペンチルメタクリレート、イソシアネートヘキシルメタクリレート、イソシアネートオクチルメタクリレート、イソシアネートデシルメタクリレートなどが挙げられるが、特にこれらに限定される物ではない。これらの中では、キュア中の感光剤の揮発が起こりやすいイオン結合型である−OーN+R4R5R6R7がR3として好ましい。
【0015】
エチレン性不飽和結合基は、ポリイミド前駆体組成物中のカルボキシル基に対し0.1〜1倍モル当量存在するのが好ましい。混合する量が少なすぎれば、感光特性が不良となり、混合する量が多すぎれば、ポリイミド前駆体膜を金属箔に塗布し熱処理してポリイミド膜を形成する時に、この複合材料のそりが大きくなったり、膜厚の減少量が大きくなったりする。
【0016】
本発明において使用するエチレン性不飽和基をイオン結合、アミド結合あるいはエステル結合で導入するためのポリアミド酸は、前述のテトラカルボン酸成分とジアミン成分とをテトラカルボン酸の総モル当量に対して、0.9〜1.1倍モル当量、好ましくは0.95〜1.05倍モル当量、さらに好ましくは等モル当量を使用し、極性有機溶剤中で0〜100℃、好ましくは10〜80℃の範囲の温度で0.2〜60時間高分子量になるように重合する事によって製造される。
【0017】
この製造法において、モル当量の差が小さいほど、ポリイミド前駆体を加熱処理することによって得られるポリイミドの重合度が大きくなり、機械的特性の良好なフィルムが得られるため、芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを等モル量使用することが好ましい。重合温度においては、温度が低すぎると反応がなかなか進まず、また温度が高すぎるとポリアミド酸のイミド化が進行するおそれがあることから、10〜80℃の範囲で重合することが好ましい。
【0018】
エチレン性不飽和結合をイオン結合で導入する場合には、上記重合により得たポリアミド酸に前述の不飽和結合を有するアミンを室温で添加し、光重合開始剤さらに必要に応じて増感剤を加えることによりポリイミド前駆体組成物が得られる。
【0019】
また、エチレン性不飽和結合をアミド結合で導入する場合には、上記重合により得たポリアミド酸に前述の不飽和結合を有するイソシアネートをアミンなどの塩基性触媒存在下、0〜100℃好ましくは20〜70℃で重合に使用した有機溶剤中で反応させた後、光重合開始剤、さらに必要に応じて増感剤を加えることによりポリイミド前駆体組成物が得られる。
【0020】
エチレン性不飽和結合をエステル結合で導入する場合には、上記重合により得たポリアミド酸に前述の不飽和結合を有するエポキシ化合物をアミンなどの塩基性触媒存在下、60〜120℃好ましくは70〜90℃で重合に使用した有機溶剤中で反応させた後、光重合開始剤さらに必要に応じて増感剤を加えることによりポリイミド前駆体組成物が得られる。
【0021】
また、エチレン性不飽和基をエステル結合で導入するためのポリアミド酸の別の製造法は、前述のテトラカルボン酸とエチレン性不飽和結合を有するアルコールとを反応させて得られたテトラカルボン酸ジエステルと前述のジアミン成分とを縮合剤の存在下に反応させて得ることができ、反応条件は特に限定されない。この場合の反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、反応速度および副生成物の発生の問題から−20℃〜80℃が好ましく、−10℃〜30℃がさらに好ましい。縮合剤の比率は、カルボン酸またはアミンの少ない方に対して当量以上あればよく、過剰に存在しても特に問題はない。通常、1当量〜1.5当量程度用いるのが好ましい。反応時間は10分〜100時間が好ましく、1時間ないし24時間がさらに好ましい。また、反応時に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ピリジンなどの添加剤を用いて反応を円滑に行うこともできる。テトラカルボン酸ジエステルとジアミンのモル比は、目的とするポリアミド酸の分子量に応じてテトラカルボン酸の総モル当量に対して、0.7〜1.3倍モル当量、好ましくは等モル当量を使用することによって製造される。生成したポリアミド酸は、水または有機溶剤中で結晶化され、ろか、洗浄、水または有機溶剤による再沈殿等の公知の方法を用いて溶媒、残存縮合剤、縮合剤からの生成物である尿素類等を除去することによって精製される。精製したポリアミド酸、光重合開始剤さらに必要に応じて増感剤を含む全ての成分を溶解しうる有機溶剤に溶解することによりポリイミド前駆体組成物が得られる。
【0022】
本発明に用いる光重合開始剤は特に限定されない。その具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、N−フェニルグリシン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、また、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4´−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられるが、特にこれらに限定されない。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
【0023】
本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物に含有される光重合開始剤の量は、ポリアミド酸の0.1〜30重量%が好ましく、0.3〜15重量%がさらに好ましい。光重合開始剤の量が少なすぎれば、組成物の光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎれば、ポリイミド前駆体膜を熱処理してポリイミド膜を形成する時に、膜厚の減少量が大きくなりすぎる。
【0024】
また、光感度を向上させ得る増感剤を、本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物に添加してもよい。増感剤の具体的な例として、2,5−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4’−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4’−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−ビス(4’−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N’−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、1−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられるが、特にこれらに限定されない。本発明ではこれらの増感剤を1種または2種以上使用することができる。なお、増感剤のなかには光重合開始剤としても作用するものがある。
【0025】
増感剤を本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物に添加する場合、その添加量は、ポリアミド酸の0.1〜30重量%が好ましく、0.3〜15重量%がさらに好ましい。添加量が大きすぎれば、ポリイミド前駆体膜を熱処理してポリイミド膜を形成する時に、膜厚の減少量が大きくなりすぎる。また、添加量が小さすぎれば、光感度を向上させる効果が発揮されない。
【0026】
前記の製造法において使用する極性有機溶剤としては、常圧で沸点が300℃以下、特に250℃以下のものが好ましく、たとえばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、γ−ブチロラクトンなどが好適にあげることができるが、これらに限定されるものではない。この他、これらの極性溶媒以外に一般的有機溶媒であるケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類など、たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコ−ルジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロルエタン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどと混合して使用することができる。
【0027】
本発明における感光性ポリイミド前駆体組成物は、キュア後の該組成物の30℃〜100℃の平均線膨張係数が10×10−6/℃〜30×10−6/℃であることが重要である。この平均線膨張係数が30×10−6/℃を超える場合には、金属材料と比べて大きな線膨張係数を有するために、金属材料−ポリイミド複合体においてカールする問題が発生し、金属材料を薄くするほど、またポリイミドの膜厚を厚くするほど顕著になる傾向がある。また、半導体の分野においてもポリイミドの膜厚が厚くなるとシリコンウエハがそってくるという問題が発生する。
【0028】
また線膨張係数の測定は、厚さ10μm、幅15mm、長さ30mmのポリイミドフィルムを、長さ方向に円筒状に巻き、セイコー電子製TMA/SS−6000を用い30〜100℃の範囲で昇温速度5℃/分で測定した。
【0029】
本発明におけるそりは、感光性ポリイミド前駆体組成物を25μmのSUS箔上にキュアし、膜厚10μmのポリイミド膜が形成された金属箔−ポリイミド複合体を用いる。そのキュアした金属箔−ポリイミド複合体を水平面に静置し、その複合体の角部の水平面からの高さをSUS箔の長手方向の長さで割ることによって得られる。そり値の測定は、パターン化していない金属箔−ポリイミド複合体を、20〜30℃、30〜70%RHの下で、キュア後の複合体を水平面におき、角部の水平面からの高さをノギスで測定することにより求めた。また、そり係数の測定は、パターン状に形成された金属箔−ポリイミド複合体を、20〜30℃、30〜70%RHの下で、複合体の一方を基準面に固定した時のもう一方の基準面からの複合体の高さをノギスあるいはレーザーテック製1LM21で測定することにより求めた。
【0030】
得られた組成物を基板上に塗布する方法としては、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、リバースコーター、スクリーン印刷法などで基板に塗布する方法、基板をワニス中に浸漬する方法、ワニスを基板に噴霧するなどの種々の方法を用いることができるが、これらに限定されるものではない。基板としては、厚さが10〜30μmのステンレス箔を用い、前記感光性ポリイミド前駆体組成物をキュア後の膜厚が5〜30μmになるように基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、感光性ポリイミド前駆体膜を形成し、この膜を、窒素雰囲気中、あるいは真空中で150〜450℃の温度のもとで0.5〜5時間連続的または段階的に加熱処理することによってポリイミド膜に変換でき、金属箔−ポリイミド複合体を得ることができる。
【0031】
また、上記金属箔−ポリイミド複合体の感光性ポリイミド前駆体膜をパターン加工することもできる。この場合、通常のフォトマスクを用いて露光される。この際に使用される活性光線としては、たとえば、紫外線、電子線、X線などが挙げられるが、これらの中では紫外線が好ましく、その光源としては、たとえば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが挙げられる。これらの光源の中で超高圧水銀灯が好適である。
【0032】
露光後、必要なら熱処理を行った後、現像液を使用して現像を行い、未露光部あるいは露光部を除去する。この場合、浸漬法やスプレー法を用いることができる。現像液としては通常、ポリアミド酸を合成する場合に好適に使用される、該ポリアミド酸を溶解しうる有機溶媒と同様のものが使用される。なお、このような有機溶媒に、現像性を良好とするために水を添加して用いることもできる。水を添加する場合、その添加量は有機溶媒に対して通常、1〜100重量%、好ましくは5〜50重量%である。添加量が大きすぎる場合、有機溶媒とのあいだで相分離を起こすおそれが生じ、添加量が小さすぎる場合は、現像性を良好にする効果を発揮しない。アルカリ水溶液の場合は、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリンなどが用いられる。また、現像直後に、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ヘキサン、ペンタンなどの有機溶剤、水と任意の割合で混和可能な有機溶剤と水との混合溶剤あるいは水単独で、リンスを行うことが望ましい。
【0033】
現像によって得られたポリイミド前駆体のパターンは、その後、加熱処理することによって、ポリイミドのパターンに変換される。加熱処理は通常、窒素雰囲気中、あるいは、真空中で、150〜450℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われ、パターン状に形成された金属箔−ポリイミド複合体が得られる。
【0034】
また、パターン状に形成されたポリイミドの上に薄膜導体回路とポリイミドからなる層を少なくとも1層形成する金属箔−ポリイミド複合体を得ることができる。ポリイミドの上に形成する薄膜導体回路としては、スパッタリング、メッキ、蒸着等の方法によるCu、Cr、Ti、Ni、Ag、Au、Pd、Pt,Al、Sn等の金属が考えられ、これらが単独でも合金であっても、また2種以上の金属が層状に形成されていても良い。これらの中でポリイミドと直接接触する金属薄膜としては、ポリイミドとの密着性からCrが好ましい。形成された金属薄膜をフォトレジストを用いてパターン状に加工し回路を形成した後、2層目のポリイミド前駆体を塗布、乾燥、パターン状に加工することにより、上記金属箔−ポリイミド複合体を得ることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】
実施例1
温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した100mlの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAE)1.14g(0.006モル)、4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)3.02g(0.013モル)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン(SiDA)0.25g(0.001モル)、N,N’−ジメチルアセトアミド56.45gを窒素気流化、室温で攪拌する。溶解したのを確認した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)1.77g(0.006モル)、ピロメリット酸二無水物(PMDA)3.06g(0.014モル)を添加した後、約5時間攪拌し、その後65℃で1時間加熱した。
【0037】
次に、光遮断下の室温で、ミヒラーケトン0.09g、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム0.09g、N,N−ジメチルアミノエチルメタクレート1.8gを混合撹拌後、フィルターでろ過して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。
【0038】
この溶液を10cm×10cm角の25μmSUS箔にスピンコートし、90℃で80分間加熱乾燥して、厚み20μmの膜を形成した。この膜面に、窒素雰囲気下、7mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて3分間露光を行い、次に、東レ製現像液DV−505に5分間浸漬した後、イソプロパノールで1分間リンス洗浄した。このとき膜の厚みは19μmであった。これを100℃30分間、350℃60分間のステップで加熱処理し、厚み10μmのポリイミドの膜を得た。このとき、ポリイミドが塗布されたSUS箔の4つの角のそりを測定し平均化すると、2.8mmであり、そり値は28×10-3であった。
また、このポリイミド膜の30℃〜100℃の範囲での平均線膨張係数は18×10-6であった。
【0039】
次にパターン加工するために、上記厚み20μmの膜を用いて、この膜面をパターンマスクし、同様にして現像したところ、厚み19μmのポリイミド前駆体のパターンを得た。これを窒素雰囲気下、100℃30分間、350℃60分間のステップで加熱処理し、厚み10μmのポリイミドのパターンを得た。このパターン状に形成したSUS−ポリイミド膜複合体を幅2mm、長さ3mmにカットし、長さ方向の一方の端を固定台に固定し、もう一方の固定台からの高さをレーザーテック製1LM21を用いて測定すると、12μmであり、そり係数は4.0×10-3であった。
【0040】
実施例2〜 5、比較例1〜2
ポリマー組成比について、表1に従ったほかは実施例1と同様の方法により行った。得られたそり値、線膨張係数、反り係数の値も合わせて表1に示した。
【0041】
【表1】
(表のPMDAはピロメリット酸二無水物、BPDAは3,3’,4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、DABAは4,4’−ジアミノベンズアニリド、DAEは4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、BAPODは4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、SiDAはビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサンを示す。)
【0042】
参考例1
温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した100mlの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル0.04g(0.002モル)、4,4’−ジアミノベンズアニリド3.86g(0.017モル)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン0.25g(0.001モル)、N,N’−ジメチルアセトアミド56.45gを窒素気流化、室温で攪拌する。溶解したのを確認した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.77g(0.006モル)、ピロメリット酸二無水物3.06g(0.014モル)を添加した後、約5時間攪拌し、その後65℃で1時間加熱した。次に、光遮断下の40℃でN,N−ジメチルベンジルアミン0.2gを触媒としてイソシアネートエチルメタクリレート1.55g(0.01モル)を徐々に加え、40℃で4時間撹拌した後、ミヒラーケトン0.09g、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム0.09gを混合撹拌後、フィルターでろ過して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。
【0043】
この溶液を10cm×10cm角の25μmSUS箔にスピンコートし、90℃で60分間加熱乾燥して、厚み20μmの膜を形成した。この膜面に、窒素雰囲気下、7mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて1.5分間露光を行い、次に、N,N−ジメチルアセトアミド/メタノール=4/1容からなる現像液で現像し、エタノールで1分間リンス洗浄した。このとき膜の厚みは18μmであった。これを150℃30分間、400℃60分間のステップで加熱処理し、厚み10μmのポリイミドの膜を得た。このとき、ポリイミドが塗布されたSUS箔の4つの角のそりを測定し平均化すると、4.1mmであり、そり値は41×10-3であった。
また、このポリイミド膜の30℃〜100℃の範囲での平均線膨張係数は21×10-6であった。
【0044】
次にパターン加工するために、上記厚み20μmの膜を用いて、この膜面をパターンマスクし、同様にして現像したところ、厚み18μmのポリイミド前駆体のパターンを得た。これを窒素雰囲気下、150℃30分間、400℃60分間のテップで加熱処理し、厚み10μmのポリイミドのパターンを得た。このパターンを幅2mm、長さ3mmにカットし、長さ方向の一方の端を固定台に固定し、もう一方の固定台からの高さをレーザーテック製1LM21を用いて測定すると、18μmであり、そり係数は6.0×10-3であった。
【0045】
参考例2
温度計および乾燥空気導入口と攪拌装置を付した500mlのセパラブルフラスコに、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物8.83g(0.03モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート26.02g(0.20モル)、γ−ブチロラクトン100mlを入れ、60℃で2時間撹拌した後、氷冷下、ピロメリット酸二無水物15.27g(0.07モル)を加えた。さらに、氷冷下、撹拌しながらピリジン17.0gを加えた。室温で16時間撹拌した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド41.2g(0.20モル)のγ−ブチロラクトン40mlの溶液を氷冷下、10分間で加え、続いて、4,4’−ジアミノベンズアニリド19.30g(0.085モル)、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル2.00g(0.01モル)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン1.24g(0.005モル)を15分間で加えた。氷冷下、3時間撹拌した後、エタノール5mlを加えてさらに1時間撹拌し、沈殿をろかした後、得られた溶液を10Lのエタノールを加え、生成した沈殿をエタノールで洗浄した後、真空乾燥して粉末を得た。光遮断下で、この粉末30g、ミヒラーケトン0.6g、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム0.6gをN−メチル−2−ピロリドン45gに溶解した後、フィルターでろ過して感光性ポリイミド前駆体組成物溶液を得た。
【0046】
この溶液を10cm×10cm角の25μmSUS箔にスピンコートし、80℃で60分間加熱乾燥して、厚み20μmの膜を形成した。この膜面に、窒素雰囲気下、7mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて1.5分間露光を行い、次に、シクロヘキサノン/キシレン=7/3容からなる現像液で現像した後、イソプロパノールで1分間リンス洗浄した。このとき膜の厚みは19μmであった。これを150℃60分間、350℃120分間のステップで加熱処理し、厚み10μmのポリイミドの膜を得た。このとき、ポリイミドが塗布されたSUS箔の4つの角のそりを測定し平均化すると、4.6mmであり、そり値は46×10-3であった。
また、このポリイミド膜の30℃〜100℃の範囲での平均線膨張係数は23×10-6であった。
【0047】
次にパターン加工するために、上記厚み20μmの膜を用いて、この膜面をパターンマスクし、同様にして現像したところ、厚み19μmのポリイミド前駆体のパターンを得た。これを窒素雰囲気下、150℃60分間、350℃120分間のステップで加熱処理し、厚み10μmのポリイミドのパターンを得た。このパターンを幅2mm、長さ3mmにカットし、長さ方向の一方の端を固定台に固定し、もう一方の固定台からの高さをレーザーテック製1LM21を用いて測定すると、22μmであり、そり係数は7.3×10-3であった。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、機械的強度、耐熱性、柔軟性などにおいて問題がなく、さらに良好なパターン加工を可能とする感光性ポリイミド前駆体組成物を提供することであり、ポリイミドと金属材料からなる金属−ポリイミド複合材料においてカールを生じず、また半導体分野において、ポリイミドの膜厚を厚くしても基板であるシリコンウエハの反りを抑制する。
Claims (6)
- (A)下記一般式(1)で示されるポリマーと(B)光重合開始剤を含有する感光性ポリイミド前駆体組成物であって、露光後、100℃で30分間、次いで350℃で60分間加熱処理した後の該組成物の30℃〜100℃の平均線膨張係数が、10×10−6/℃〜30×10−6/℃であることを特徴とする感光性ポリイミド前駆体組成物。
- 一般式(1)において、R3が−O−N+R4R5R6R7で表される基、もしくはこの基と−OHとの混合であり、R4は少なくとも1種のエチレン性不飽和結合を有する基を示し、R5、R6、R7はそれぞれ水素原子または炭素数1から10までの炭化水素基を示していることを特徴とする請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
- 一般式(1)において、R1の10〜100モル%がビフェニルテトラカルボン酸類の残基で、0〜90モル%がピロメリット酸類の残基であることを特徴とする請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
- 厚さ25μmのステンレス箔上に、感光性ポリイミド前駆体組成物を露光後、100℃で30分間、次いで350℃で60分間加熱処理して膜厚10μmのポリイミド膜を形成してポリイミド−金属箔複合体としたときの、10cm×10cm角における該ポリイミド−金属箔複合体のそり値が80×10 −3 以下となることを特徴とする請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
- 厚さ10〜30μmのステンレス箔上に、請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物から形成される厚さ5〜30μmのポリイミド膜を有する金属箔−ポリイミド複合体であって、10cm×10cm角におけるそり値が80×10−3以下であることを特徴とする金属箔−ポリイミド複合体。
- 厚さ10〜30μmのステンレス箔上に、請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物から形成される厚さ5〜30μmのポリイミド膜がパターン状に形成された金属箔−ポリイミド複合体であって、幅2mm、長さ3mmにおけるそり係数が15×10−3以下であることを特徴とする金属箔−ポリイミド複合体。
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