JP4037843B2 - 受光素子、光ヘッド及び光記録再生装置並びに光記録再生方法 - Google Patents

受光素子、光ヘッド及び光記録再生装置並びに光記録再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報記録層が複数積層されて回転する多層記録媒体に照射されたレーザ光の反射光を受光して電気信号に変換する受光素子、及びそれを備え、多層記録媒体に情報を記録し又は記録された情報を再生する光ヘッド及び光記録再生装置並びに光記録再生方法に関する。
光記録再生装置は、例えば円板状の光記録媒体(光ディスク)の円周方向に沿って形成され且つ光記録媒体の半径方向に複数形成されたトラックの所定領域に情報を記録し、又は当該トラックの所定領域に記録された情報を再生する光ヘッドを備えている。光ヘッドには、光記録媒体に対して情報を記録するだけに用いられる記録専用型と、情報を再生するだけに用いられる再生専用型、及び記録再生の双方に使用可能な記録再生型とがある。従って、これらを搭載した装置はそれぞれ光記録装置、光再生装置、光記録再生装置となるが、本願では以下、それら全てを包含して光記録再生装置と総称する。
特許文献1及び特許文献2には、情報を記録する記録層を複数有する多層型光ディスクを再生するための光ヘッド及び光ディスク装置が開示されている。当該光ヘッド及び光ディスク装置は多層型光ディスクから反射された反射光(復路光)を2つ以上の光路に分岐して、各復路光を個別の受光部に集光するようになっている。第1の光束の受光部は光束全体を受光し、第2の光束の受光部は光束の中心部または周辺部を受光するようになっている。第1及び第2の光束の受光部でそれぞれ光電変換された電気信号は差動増幅回路で差動演算されて再生信号(RF信号)が再生される。また、当該第2の光束をフォーカスエラー信号に用いる方法も開示されている。差動増幅回路を用いて多層型光ディスクの層間クロストークを低減する方法は、特許文献3で開示されている共焦点型光ヘッドを用いて層間クロストークを低減する方法と異なり、受光部以外の復路光学系に焦点を含まないので光学系の光路が短くなり、光ヘッド及び光ディスク装置の小型化に適しているという利点を有している。
特開1999−16200号公報 特開2002−319177号公報 特許第2624255号
しかし、特許文献1に開示されている方法では、差動演算を行うために2分割した光束のうちの一方は、再生すべき記録層(再生層)からの反射光束が集光する位置に配置された受光素子で受光され、他方は再生層に隣接した記録層からの反射光束の内周部分に集束する位置に配置された受光素子で受光されなければならい。従って、両者を同一の光路中には配置できないので、光学素子を余分に必要とする問題を有している。一方、特許文献2に開示されている方法では、2つの受光素子によって光束の内外周を分割し、その差信号をRF信号出力としており、光束の分割を近接した2つの受光素子で行えるので、光ヘッドの小型化に適している。しかし、受光素子のサイズや受光素子の分割の形状については十分な検討が成されていない。また、差動演算の対象となる電気信号は特定の層(隣接層)からの反射光のみに限定されており、記録層が3層以上の多層型光ディスクにおける層間クロストークの効果的な低減方法については検討されていない。
3層以上の多層型光ディスクにおいて、RF信号の再生に最も大きく影響する層間クロストークは再生層に隣接する層からの反射光(戻り光)であるとは限らない。図9は、多層型光ディスクにおいてノイズ信号の原因となる層間クロストークを説明するための図である。図9において、例えば記録層L4が記録情報を再生しようとする目的の再生層であるとし、記録層L0及びL3は記録済み領域であり、記録層L2は未記録領域であるとする。一般に、未記録領域での反射による戻り光量の方が記録済み領域での戻り光量より多くなる。
記録層L4に記録された情報を再生するために、多層型光ディスクへの照射光を記録層L4に合焦させた場合、記録層L3で反射する反射光は記録層L2付近で結像する。記録層L3は記録済み領域であり、記録層L2は未記録領域であるため、記録層L4の再生信号に与える層間クロストークの影響は比較的少ない。一方、記録層L2からの反射光は記録層L0付近で結像するため、記録層L0が記録済み領域なので、記録層L4の再生信号に与える層間クロストークの影響は大きくなる。従って、再生対象となる記録層L4のRF信号に最も影響し、ノイズ源となる層間クロストークは、記録層L4に隣接する記録層L3での反射光よりも、記録層L4から離れた記録層L2での反射光の方が大きくなる。このように、光路中の記録層が記録済みか未記録かによって、ノイズ源として最も支配的となる層間クロストークがどの記録層の反射光で生じるかが異なる。また、この場合、除去されるべき他の記録層からのノイズ成分は合焦位置から光学的層間距離の2倍の量だけデフォーカスした反射光成分として戻り光の中に混入する。特許文献2では、この点についての考慮はなされていない。
本発明の目的は、多層記録媒体からの反射光に重畳したノイズ成分を除去して、高品質なRF信号を再生できる受光素子、光ヘッド及び光記録再生装置並びに光記録再生方法を提供することにある。
上記目的は、情報記録層が複数積層されて回転する多層記録媒体に対物レンズを介して照射されたレーザ光の反射光を復路光学系を介して受光して電気信号に変換する受光素子であって、円形状の受光領域を備えて前記多層記録媒体の再生すべき記録層での反射光を受光する第1の受光部と、前記第1の受光部の外周囲に隣接して配置されて前記多層記録媒体の前記再生すべき記録層以外の記録層での反射光を受光する第2の受光部とを有することを特徴とする受光素子によって達成される。
上記本発明の受光素子であって、前記第1の受光部から出力される電気信号の周波数は、前記第2の受光部から出力される電気信号の周波数を含んでいることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記レーザ光の波長λ、前記多層記録媒体の記録層の層間距離d、前記記録層間の光透過層の屈折率n、前記対物レンズの開口数NA、前記復路光学系の横倍率βとし、前記第1の受光部の受光領域の面積をS1とすると、
π(0.5λ/(NA/β))2≦S1≦π(0.24d・β・NA/n)2
の関係式を満足することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記第2の受光部の受光領域は、前記第1の受光部の外周囲に同心円状に形成されていることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記第1の受光部の受光領域の面積と、前記第1の受光部の受光領域から数えて前記第2の受光部の第m番目(m≧2)の受光領域までの面積の総和をSmとすると、
m≧π(1.1(m−1)・d・β・NA/n)2
の関係式を満足することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記第1の受光部から出力される電気信号が入力される非反転入力端子と、前記第2の受光部から出力されるノイズ信号が入力される反転入力端子とを備え、前記電気信号と前記ノイズ信号とを差動演算する差動増幅回路を有することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記ノイズ信号は、前記多層記録媒体の再生すべき記録層での反射光と、前記多層記録媒体の前記再生すべき記録層以外の記録層での反射光との間で生じる層間クロストークに起因していることを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記電気信号は、前記再生すべき記録層に記録された情報を含むRF信号と前記ノイズ信号とを有することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記差動増幅回路は、前記第1の受光部から外周側に数えてm番目(m≧2)の前記第2の受光部の受光領域から出力されるノイズ信号を選択するノイズ信号選択回路を有することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記差動増幅回路は、前記電気信号を前記非反転入力端子又は前記反転入力端子の何れか一方に入力するように切り替えるスイッチと、前記電気信号と前記ノイズ信号選択回路で選択された前記ノイズ信号とを演算する演算回路部と、前記演算回路部で演算された信号が出力される出力端子とを有することを特徴とする。
上記本発明の受光素子であって、前記差動増幅回路は、論理回路からの出力信号が入力される入力端子を有し、前記スイッチは、前記論理回路からの論理入力によって開閉が制御されることを特徴とする。
また、上記目的は、上記本発明の受光素子を有することを特徴とする光ヘッドによって達成される。
上記本発明の光ヘッドであって、前記受光素子を、レーザパワーモニタ用受光素子として用いたことを特徴とする。
また、上記目的は、上記本発明の光ヘッドを有することを特徴とする光記録再生装置によって達成される。
さらに、上記目的は、情報記録層が複数積層されて回転する多層記録媒体にレーザ光を照射し、前記多層記録媒体の再生すべき記録層で反射した前記レーザ光の反射光を円形状の受光領域を備えた第1の受光部で受光して電気信号に変換し、前記再生すべき記録層以外の記録層で反射した前記レーザ光の反射光を前記第1の受光部の外周囲に隣接して配置された第2の受光部で受光してノイズ信号に変換し、前記電気信号と前記ノイズ信号とを差動演算してRF信号を抽出することを特徴とする光記録再生方法によって達成される。
上記本発明の光記録再生方法であって、前記ノイズ信号は、前記再生すべき記録層での反射光と、前記再生すべき記録層以外の記録層での反射光との間で生じる層間クロストークに起因することを特徴とする。
上記本発明の光記録再生方法であって、前記電気信号は、前記再生すべき記録層に記録された情報を含むRF信号と前記ノイズ信号とを有することを特徴とする。
上記本発明の光記録再生方法であって、前記再生すべき記録層以外の複数の記録層毎に前記ノイズ信号を抽出し、抽出された前記複数のノイズ信号のいずれかを選択して前記電気信号に対して差動演算してRF信号を抽出することを特徴とする。
本発明によれば、多層記録媒体からの反射光に重畳したノイズ成分を除去して、高品質なRF信号を再生できる受光素子、光ヘッド及び光記録再生装置が実現できる。
本発明の一実施の形態による受光素子、光ヘッド及び光記録再生装置並びに光記録再生方法について図1乃至図6を用いて説明する。まず、本実施の形態による光ヘッドの概略の構成について図1及び図2を用いて説明する。光ヘッド1は、レーザ光を射出するレーザ発光素子としてレーザダイオード3を有している。レーザダイオード3は、コントローラ(不図示)からの制御電圧に基づいて記録/再生毎に異なる光強度のレーザ光を射出できるようになっている。
レーザダイオード3の光射出側の所定位置には、偏光ビームスプリッタ5が配置されている。レーザダイオード3から見て偏光ビームスプリッタ5の光透過側には、1/4波長板7、コリメータレンズ9及び対物レンズ13がこの順に並んで配置されている。コリメータレンズ9は、レーザダイオード3からの発散光線束を平行光線束に変換して対物レンズ13に導くと共に、対物レンズ13からの平行光線束を集束光線束に変換して受光素子25に導くために設けられている。対物レンズ13はコリメータレンズ9からの平行光線束を複数の記録層を有する多層型光ディスク(多層記録媒体)15の所定の記録層に集光して読み取りスポットを形成すると共に、多層型光ディスク15からの反射光を平行光線束に変換してコリメータレンズ9に導くために設けられている。
1/4波長板7から見て偏光ビームスプリッタ5の光反射側には、センサレンズ17、シリンドリカルレンズ21及び受光素子25がこの順に配置されている。また、レーザダイオード3から見て偏光ビームスプリッタ5の光反射側には、レーザダイオード3から射出されたレーザ光の光強度を計測するためのパワーモニタ用フォトダイオード11が配置されている。
センサレンズ17は、多層型光ディスク15で反射された光ビームの合焦位置を光学的に調整するための反射光合焦位置調整部として機能する。また、センサレンズ17は反射光を所定の光学系倍率で拡大させてシリンドリカルレンズ21を介して受光素子25上に結像させるようになっている。受光素子25で光電変換された電気信号は差動増幅回路31(図5参照)に入力され、差動増幅回路31で当該電気信号からRF信号が再生されるようになっている。
図2は、受光素子25の受光部の構成を示している。図2に示すように、受光素子25は円形状の受光領域を備えた第1の受光部27と、第1の受光部27の円形の受光領域の中心を中心として第1の受光部27の外周囲に同心円状に形成された第2の受光部29とを有している。
第1の受光部27は、対物レンズ13、コリメータレンズ9、1/4波長板7、ビームスプリッタ5、センサレンズ17、シリンドリカルレンズ21をこの順に通る復路光学系の光軸に円形状の受光領域の中心をほぼ一致させて配置されている。また、第1の受光部27は、多層型光ディスク15の複数の記録層のうち情報再生すべき所定の記録層(以下、再生層という)からの反射光(再生信号光)の結像位置に受光面が位置するように配置され、必要十分な強度の再生信号光が受光できるように受光領域の面積S1が最適化されている。なお、第1の受光部27には、当該信号光とは別の他の記録層で反射した反射光(ノイズ信号光)も僅かな光量ではあるが受光される。第2の受光部29には、再生層以外の記録層で反射したノイズ信号光が受光されるようになっている。
第1の受光部27及び第2の受光部29の受光領域間には、絶縁を確保するための絶縁領域26が設けられている。また、第2の受光部29の受光領域には、中心から半径方向に延びる配線領域28が形成されている。配線領域28は第1の受光部27と差動増幅回路31(図5参照)とを接続する配線を形成するために設けられている。
次に、光ヘッド1の動作について図1及び図2を用いて説明する。レーザダイオード3から出射された発散光のレーザ光は偏光ビームスプリッタ5に入射する。偏光ビームスプリッタ5において、所定の偏光方位の直線偏光成分は透過して1/4波長板7に入射する。一方、当該偏光方位に直交する直線偏光成分は反射してパワーモニタ用フォトダイオード11に入射し、レーザ光強度が計測される。
1/4波長板7に入射した直線偏光の光は、1/4波長板7を透過して円偏光の光となる。この円偏光の光は、コリメータレンズ9で平行光に変換され、コリメータレンズ9を透過して対物レンズ13により集束されて多層型光ディスク15の複数の記録層のうち情報再生すべき再生層に集光して反射する。このとき、再生層以外の記録層でも光が反射する。多層型光ディスク15の複数の記録層で反射した円偏光の光は、対物レンズ13で平行光にされてからコリメータレンズ9を透過して1/4波長板7に入射する。1/4波長板7を透過することにより、円偏光の光は当初の直線偏光から偏光方位が90°回転した直線偏光になって偏光ビームスプリッタ5に入射する。この直線偏光の光は偏光ビームスプリッタ5で反射させられてセンサレンズ17に入射する。
センサレンズ17を透過した光はシリンドリカルレンズ21を介して受光素子25上に集光する。受光素子25の第1の受光部27には再生層からの信号光だけでなく層間クロストークを生じさせる他の記録層で反射した反射光も僅かながら受光され、第2の受光部25には再生層以外の記録層で反射したノイズ信号を含む反射光が受光される。
ここで、受光素子25の第1及び第2の受光部27、29の形状及び面積の最適化について図3及び図4を用いて説明する。図3は、光ヘッド1の復路光学系を通って第1の受光部27の受光面で受光される結像光の強度分布と光エネルギー分布とを示している。図3の横軸は、第1の受光部27の受光領域の中心から半径r方向の距離(μm)を表し、縦軸は半径r方向の各位置での結像光の強度I(r)と、中心から各半径位置までの光強度の積分値(光エネルギーP(r))とを規格化してそれぞれ表している。図3において、結像光の強度I(r)は◆印を結ぶ曲線で示し、光エネルギーP(r)は■印を結ぶ曲線で示している。本例では、レーザ波長λを405nmとし、復路側の受光部分(コリメータレンズ9とセンサレンズ17のパワーに依存する)の開口数NA’は0.1とする。
合焦位置における光スポットの強度分布は、レンズに入射する光の強度分布をレンズの開口面全域についてフーリエ積分することによって得られ、その分布の広がり(=スポット径)は、レーザ波長λと、復路側の受光部分の開口数NA’の比に対して比例関係を持つことが知られている(参考文献:「光メモリー 光磁気メモリー 総合技術集成」桜井良文、龍岡静夫、監修 サイエンスフォーラム pp91〜 1983年)。すなわち、前述のように、レーザ波長をλ、復路側の受光部分の開口数をNA’とすると、受光素子上のビームスポットの半径Rは以下の式で示される。
R=kλ/NA’ ・・・(1)
ただし、kはビームウエストをどこに定めるかによって決まる定数である。前記の参考文献によれば、仮に中心強度のe-2倍となる半径をビームウエストであると定めるならば、ビームスポットの半径は0.41λ/NA’であり、式(1)におけるkは0.41となり、この係数は光源の波長λおよびレンズの開口数NAに依存せず常に0.41となることが示されている。
ところが、図3に示すように、中心強度のe-2(≒0.135)倍となる半径r(≒1.66μm)での光エネルギーP(r)は、反射光スポットの90%に到達しない。従って、十分に余裕を見て90%以上の反射光を受光するためには、図3に示す例においては、中心強度の0.05倍の光強度となる半径位置、すなわち半径r≒2μm以上の受光領域が必要となる。この条件を満足する係数kを求めるために、式(1)にR=2μmと、図3の前提条件として定めたλ=0.405μm、NA’=0.1を代入すると、k=0.5となる。すなわち、反射光スポットのビームを有効に受けるには、円形の受光領域の半径RをR=0.5(λ/NA’)以上に設定するのが望ましい。前述のように、この係数はレーザ波長λ及び開口数NA’の値に依存せず、常に成立する。
図4は、光ヘッド1の復路光学系を通って第1及び第2の受光部27、29の受光面で受光される非結像(デフォーカス)光の強度分布と光エネルギー分布とを示している。図3の横軸は、第1の受光部27の受光領域の中心から半径r方向の距離(μm)を表し、縦軸は半径r方向の各位置での結像光の強度I(r)と、中心から各半径位置までの光強度の積分値(光エネルギーP(r))とを規格化してそれぞれ表している。
図4に示す例では、多層型光ディスク15内の多層記録層の層間距離dを10μmと想定し、再生層の焦点から20μmだけデフォーカスした反射光を、図3に示したのと同じ位置・条件で受光した場合を示している。ただし、復路側の横倍率βを8.5、復路側の開口数NA’を0.1、層間部を形成する光透過層の屈折率を1.58としている。
複数の記録層において再生層に隣接する層との間の層間距離をd、記録層間の光透過層の屈折率をn、復路側の横倍率をβ、復路側の受光部分の開口数をNA’とした場合に、隣接層からの反射光は、復路側の受光素子上では非合焦(デフォーカス)の状態で入射することになり、そのデフォーカス量は2d・β2・NA’/nとなる。これは、デフォーカス時における像点の光軸方向の移動量は、物点側のデフォーカス量に縦倍率β2を乗じたものに相当する理由による(参考文献:「光学入門」 岸川利郎 オプトロニクス社 pp26〜31、1990年)。
また、受光素子に入射するビームの半径は、デフォーカス量に比例するので、その定数をk’とおくと、受光素子上のビームスポットの半径Rは以下の式で示される。
R=k’・d・β2・NA’/n ‥‥式(2)
この場合はレンズの合焦位置から遠い部分の光強度分布が議論の対象となるので、式(1)の場合と異なり光源の波長は光強度分布に対してあまり寄与せず、ビームスポットの半径Rは、式(2)に示すように、像点側のデフォーカス量(媒体側のデフォーカス量d/nに縦倍率β2をかけたもの)と像点側の開口数NA’の積で幾何光学的に算出できる。
ここで、第1の受光部27に混入するノイズ光が、デフォーカス光の光エネルギーPの総和の5%以下(混入量が急激に上昇しない範囲)となるようにするためには、図4に示すように、第1の受光部27を円形とすると、光強度I(r)は中心強度に対して0.96以上の領域、半径Rで表わすと約11μm以下である必要がある。そこで、式(2)にR=11μmと、図4の前提条件として定めた各パラメータを代入すると、k’=0.24となる。すなわち、隣接層の層間クロストークを有効に回避するためには、第1の受光部27の半径を(0.24d・β2・NA’/n)以下に設定するのが望ましい。係数k’は幾何光学的な検討により、デフォーカス量に伴う各パラメータの値に依存せず、常に定数として成立する。
ここで、復路側の受光部分の開口数NA’を、対物レンズ13の開口数NA、光学系の横倍率βで書き換えると、NA’=NA/βとなる。これらの結果より、最内周部の受光領域を持つ第1の受光部27の面積をS1とすると、円周率をπとして、その最適範囲は、式(3)で示されることがわかる。
π(0.5λ/(NA/β))2≦S1≦π(0.24d・β・NA/n)2 ・・・(3)
また、結像光に対して余分な層間クロストークを除去する機能上、第1の受光部27の受光領域の形状は円形であることが望ましい。
一方、第1の受光部27の円形受光領域の中心を中心として、第1の受光部27の外周囲に隣接して配置された第2の受光部29は、再生層以外の記録層で反射した反射光を積極的に受光して、その成分を再生層の信号から差動演算して、RF信号成分とノイズ信号成分との比であるS/N比を向上させることを目的としている。従って、第2の受光部29の受光領域は、再生層以外の記録層で反射した反射光を効率よく受光できる大きさを有することが求められる。
ただし、層間クロストークとして除去しなければならないノイズ信号成分は、再生層に隣接する記録層からの層間クロストークのみではなく、当該記録層に隣接する記録層、さらにその記録層に隣接する記録層で反射した反射光との間の層間クロストーク信号に起因するノイズ信号成分も対象としなければならない。そこで、前記と同様のパラメータにおいて、再生層を1番目の記録層、再生層に隣接する記録層を2番目の記録層とした場合、m番目の記録層からの反射光は受光素子25上には非合焦(デフォーカス)の状態で入射することになり、そのデフォーカス量は2(m−1)・d・β2・NA’/nとなる。また、受光素子25上に入射する光ビームの半径は、デフォーカス量に比例するので、前記の係数2を含めてその定数をk”とおくと、受光素子25上のビームスポットの半径Rは式(4)で表すことができる。
R=k”・(m−1)・d・β2・NA’/n ・・・(4)
図4から明らかなように、m番目の記録層での反射光を光エネルギー強度I(r)=0.5(=50%)以上で検出しようとすれば、第2の受光部29の第m番目の受光領域を円形状だとして半径を約50μm以上にする必要がある。そこで、式(4)に半径R=50μmと、図4の前提条件として定めた各パラメータとを代入すると、k=1.1となる。すなわち、m番目の記録層での反射光に含まれるノイズ信号を有効に検出するためには、第1の受光部27の受光領域を1番目(m=1)として第2の受光部29の第m番目(m≧2)の受光領域の半径Rを(1.1(m−1)・d・β2・NA’/n)以上に設定することが望ましい。
復路側の受光部分の開口数NA’は、NA’=NA/βと表すことができるので、第1の受光部27から第m番目の受光領域までの面積の総和をSmとすると、Smの最適範囲は、式(5)で表すことができる。
m≧π(1.1(m−1)・d・β・NA/n)2 ・・・(5)
なお、外周部の第m番目の受光領域の形状は最内周部の第1の受光部27と同様の理由で円形が望ましいが、第1の受光部27以外の受光部はノイズ信号成分を検出するために用いるので、受光領域の形状は第1の受光部27の形状ほどには厳しく制限されず、正方形やその他の形状であってもよい。この場合も、受光素子25の機能が損なわれることはない。従って、第2の受光部29の形状は受光素子25や光ヘッド1の設計上の制約に対応して適宜決定できる。
図3及び図4で説明したように、λ=0.405μm、NA=0.85、β=8.5、d=10μm、n=1.58とすると、式(1)の範囲に相当する第1の受光部27の受光領域の半径Rは2〜11μmとなる。従って、第1の受光部27の受光領域の面積S1は12.6〜380(μm2)となる。一方、第2の受光部29の受光領域の半径Rは、m=2とすると、50.3μmとなり、第1及び第2の受光部27、29の受光領域の面積の総和Smは、7948(μm2)以上となる。
次に、再生層に記録された情報を含むRF信号を抽出する方法について図5を用いて説明する。図5は、受光素子25に備えられ、第1及び第2の受光部27、29から出力される電気信号から多層型光ディスク15に記録された情報を含むRF信号を抽出する差動増幅回路31を示している。差動増幅回路31はオペアンプ37と、オペアンプ37の入力保護や増幅率の決定に用いられる抵抗33、34、35、36とを有している。抵抗34の一端子は第1の受光部27の不図示の出力端子に接続され、抵抗34の他端子はオペアンプ37の非反転入力端子(+)に接続されている。抵抗33の一端子は第2の受光部29の不図示の出力端子に接続され、抵抗33の他端子はオペアンプ37の反転入力端子(−)に接続されている。抵抗35の一端子はオペアンプ37の出力端子38に接続され、抵抗35の他端子はオペアンプ37の反転入力端子(−)に接続されている。抵抗36の一端子はオペアンプ37の非反転入力端子(+)に接続され、抵抗36の他端子はグランド(基準電位)に接続されている。抵抗33、34、35、36の抵抗値は同じ値である。なお、各抵抗の抵抗値をそれぞれ所定の値にして、オペアンプ37の増幅率を所定の値に設定してももちろんよい。
次に、差動増幅回路31を用いた光記録再生方法について図5を用いて説明する。受光素子25の第1の受光部27は多層型光ディスク15にレーザ光を照射して再生層での反射光を受光できるように受光領域の形状や面積が決定されている。しかし、図4に示すように、第1の受光部27の受光領域(半径R=2〜11μm)にも再生層以外の記録層での反射光(戻り光)で生じるノイズ成分を含む光が若干含まれている。例えば、図4では、第1の受光部27の受光光に含まれるノイズ成分の光は第2の受光部29で受光する光エネルギーP(r)の約0.5%に相当する。従って、第1の受光部27での受光光を光電変換した電気信号には、RF信号と、再生層での反射光と再生層以外の記録層での戻り光との間で生じる層間クロストーク等によるノイズ信号とが含まれている。このため、第1の受光部27から出力される電気信号の周波数はノイズ信号の周波数(低周波)とRF信号の周波数(高周波)とを含むことになる。
一方、第2の受光部29は再生層以外の記録層での反射光を受光できるように受光領域の形状や面積が決定されているので、第2の受光部29での受光光を光電変換した電気信号には、再生層での反射光と再生層以外の記録層での戻り光とで層間クロストークを生じさせるノイズ信号だけが含まれている。このため、第2の受光部29から出力される信号の周波数はノイズ信号の周波数となる。従って、第1の受光部27から出力される電気信号の周波数は、第2の受光部29から出力されるノイズ信号の周波数を含むことになる。第1の受光部27で光電変換されたRF信号とノイズ信号とを含む電気信号は抵抗34を通してオペアンプ37の非反転入力端子(+)に入力される。一方、第2の受光部29で光電変換されたノイズ信号は抵抗33を通してオペアンプ37の反転入力端子(−)に入力される。オペアンプ37は電気信号とノイズ信号とを差動演算してRF信号のみを抽出し、当該RF信号を出力端子38から出力する。
以上説明したように本実施の形態による光ヘッド1は、円形状の第1の受光部27と第1の受光部27の外周囲に隣接配置された第2の受光部29とを備えた受光素子25を有している。受光素子25は復路光学系の合焦点近傍であって、第1の受光部27の中心が焦点部に合うように配置されている。これにより、第1の受光部27は、多層型光ディスク15の再生層で反射したRF信号と層間クロストークに起因するノイズ信号とを含む反射光を受光でき、第2の受光部29は再生層以外の情報記録層で反射したノイズ信号を含む反射光を受光できる。従って、第1の受光部27の受光光を光電変換した電気信号と第2の受光部29の受光光を光電変換したノイズ信号とを差動増幅回路31で差動演算することにより、高品質なRF信号を再生することができる。また、第1及び第2の受光部27、29の受光領域の面積は光ヘッド1の光学系や多層型光ディスク15の層間距離等を考慮して最適な大きさに形成できるので、光ヘッド1や受光素子25を小型化することができる。
図6、本実施の形態による光ヘッド1を搭載した光記録再生装置50の概略構成を示している。光記録再生装置50は、図6に示すように多層型光ディスク15を回転させるためのスピンドルモータ52と、多層型光ディスク15にレーザビームを照射するとともにその反射光を受光する光ヘッド1と、スピンドルモータ52及び光ヘッド1の動作を制御するコントローラ54と、光ヘッド1にレーザ駆動信号を供給するレーザ駆動回路55と、光ヘッド1にレンズ駆動信号を供給するレンズ駆動回路56とを備えている。
コントローラ54にはフォーカスサーボ追従回路57、トラッキングサーボ追従回路58及びレーザコントロール回路59が含まれている。フォーカスサーボ追従回路57が作動すると、回転している多層型光ディスク15の情報記録面にフォーカスがかかった状態となり、トラッキングサーボ追従回路58が作動すると、多層型光ディスク15の偏芯している信号トラックに対して、レーザビームのスポットが自動追従状態となる。フォーカスサーボ追従回路57及びトラッキングサーボ追従回路58には、フォーカスゲインを自動調整するためのオートゲインコントロール機能及びトラッキングゲインを自動調整するためのオートゲインコントロール機能がそれぞれ備えられている。また、レーザコントロール回路59は、レーザ駆動回路55により供給されるレーザ駆動信号を生成する回路であり、多層型光ディスク15に記録されている記録条件設定情報に基づいて、適切なレーザ駆動信号の生成を行う。
これらフォーカスサーボ追従回路57、トラッキングサーボ追従回路58及びレーザコントロール回路59については、コントローラ54内に組み込まれた回路である必要はなく、コントローラ54と別個の部品であっても構わない。さらに、これらは物理的な回路である必要はなく、コントローラ54内で実行されるソフトウェアであっても構わない。
次に、上記実施の形態の変形例について図7及び図8を用いて説明する。図7は、本変形例の受光素子25の受光部の構成を示している。図7に示すように、受光素子25は第1の受光部27と、受光領域が3つに分割された第2の受光部29とを有している。第2の受光部29は第1の受光部27の中心を中心とする受光領域29a、29b、29cを有している。受光領域29aは第1の受光部27の受光領域の外周囲に同心円状に形成され、受光領域29bは受光領域29aの外周囲に同心円状に形成され、外周が正方形状の受光領域29cは受光領域29bの外周囲に形成されている。第1の受光部27及び第2の受光部29の受光領域間には絶縁を確保するための絶縁領域26が設けられている。また、受光領域29a、29b、29cには、中心から半径方向に延びる配線領域28が形成されている。配線領域28は第1及び第2の受光部27、29と差動増幅回路31とを接続する配線を形成するために設けられている。
第1及び第2の受光部27、29の受光領域の面積は上記実施の形態で説明した式(1)及び式(5)を用いて調整されている。式(5)のパラメータmは、受光領域29a、29b、29cにおいてそれぞれm=2、3、4である。従って、上記実施の形態の各パラメータの値を用いると、式(5)より、受光領域29aの半径Rは50.3μm以上となる。同様に、受光領域29bの半径Rは100.6μm以上になり、受光領域29cの一辺の長さは301.8(=150.9×2)μmになる。従って、受光素子25の総面積Smは71536(μm2)以上になる。
次に、再生層に記録された情報を含むRF信号を抽出する方法について図8を用いて説明する。図8は、本変形例の差動増幅回路31の回路構成を示している。図8に示すように、差動増幅回路31はノイズ信号選択回路39と、オペアンプ37と、オペアンプ37の入力保護や増幅率の決定に用いられる抵抗33a〜33c、34、35、36を有している。差動増幅回路31は、ノイズ信号選択回路39により、受光領域29a、29b、29cで受光した受光光に基づくノイズ信号を選択してオペアンプ37に入力できるようになっている。
ノイズ信号選択回路39はスイッチ41a、41b、41cを有している。スイッチ41a、41b、41cの一端子は受光領域29a、29b、29cの不図示の出力端子にそれぞれ接続され、スイッチ41a、41b、41cの他端子は抵抗33a、33b、33cの一端子にそれぞれ接続されている。抵抗33a、33b、33cの他端子はオペアンプ37の反転入力端子(−)に接続されている。抵抗34の他端子はオペアンプ37の非反転入力端子(+)に接続されている。抵抗35の一端子はオペアンプ37の出力端子38に接続され、抵抗35の他端子はオペアンプ37の反転入力端子(−)に接続されている。抵抗36の一端子はオペアンプ37の非反転入力端子(+)に接続され、抵抗36の他端子はグランドに接続されている。抵抗33a〜33c、34、35、36の抵抗値は同じ値である。なお、各抵抗の抵抗値をそれぞれ所定の値にして、オペアンプ37の増幅率を所定の値に設定してももちろんよい。
RF信号の再生に当たって除去しなければならないノイズ信号は、再生層で反射した反射光と当該再生層に隣接する記録層で反射した反射光との間で生じる層間クロストークに起因するノイズ信号とは限らない。本変形例では、多層型光ディスク15の各記録層で反射した反射光を受光できるように第2の受光部29は3つの受光領域29a、29b、29cを有している。さらに受光領域29a、29b、29cにはスイッチ41a、41b、41cが接続され、受光領域29a、29b、29cから出力されるノイズ信号を選択してオペアンプ37に入力できるようになっている。これにより、第1の受光部27で受光する受光光に含まれるノイズ信号を十分に除去することができ、高品質なRF信号を再生することができる。オペアンプ37に入力するノイズ信号は受光領域29a、29b、29cのいずれか1つとは限られず、スイッチ41a、41b、41cの1又は2あるいは全てをオン状態にしてもよい。
このように本変形例によれば、再生信号のS/N比を劣化させるノイズ信号を選択して除去することができるので、より高品質なRF信号を再生することができる。
次に、上記実施の形態の他の変形例について説明する。上記変形例の差動増幅回路31は、第1の受光部27から出力される電気信号と、受光領域29a、29b、29cから出力されてノイズ信号選択回路39で選択されたノイズ信号とを差動演算して、RF信号を再生できるようになっている。これに対して、本変形例の差動増幅回路31は、抵抗36の一端子はオペアンプ37の非反転入力端子(+)に接続したままで、オペアンプ37の非反転入力端子(+)又は反転入力端子(−)の何れか一方に抵抗34の他端子を切り替え可能に接続するスイッチ(不図示)と、不図示の制御回路(論理回路)からの出力信号が入力される入力端子(不図示)とを備えた点に特徴を有している。当該スイッチは制御回路からの論理入力によって開閉が制御される。
差動増幅回路31は、抵抗34の他端子がオペアンプ37の非反転入力端子(+)に接続されている場合には、上記変形例と同様に差動増幅回路として動作し、抵抗34の他端子がオペアンプ37の反転入力端子(−)に接続されている場合には、加算回路(演算回路部)として動作する。差動増幅回路31を加算回路として動作させている場合には、第1の受光部27から出力される電気信号と、受光領域29a、29b、29cから出力されてノイズ信号選択回路39で選択されたノイズ信号とを適宜加算し、加算した信号(電圧)を出力端子38から出力できる。従って、第1の受光部27と受光領域29a、29b、29cに分割された第2の受光部29とを有する受光素子25は、本変形例の差動増幅回路31を接続することにより、レーザパワーのモニタ用の受光素子として使用できる。これにより、RF信号抽出用の受光素子25とフロントモニタ用のパワーモニタ用フォトダイオード11とを1種類の受光素子で兼用できるため、光ヘッド1の製造コストを低減できる。
本発明の一実施の形態による光ヘッド1の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による受光素子25の受光部の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による光ヘッド1の復路光学系を通って第1の受光部27の受光面で受光される結像光の強度分布と光エネルギー分布とを示す図である。 本発明の一実施の形態による光ヘッド1の復路光学系を通って第1及び第2の受光部27、29の受光面で受光される非結像(デフォーカス)光の強度分布と光エネルギー分布とを示す図である。 本発明の一実施の形態による受光素子25から出力される電気信号から多層型光ディスク15に記録された情報を含むRF信号を抽出する差動増幅回路31を示す図である。 本発明の一実施の形態による光記録再生装置50の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による受光素子25の変形例であって、受光部の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による光ヘッド1の変形例であって、差動増幅回路31を示す図である。 従来の多層型光ディスクにおいてノイズ信号の原因となる層間クロストークを説明するための図である。
符号の説明
1 光ヘッド
3 レーザダイオード
5 偏光ビームスプリッタ
7 1/4波長板
9 コリメータレンズ
11 パワーモニタ用フォトダイオード
13 対物レンズ
15 多層型光ディスク
17 センサレンズ
21 シリンドリカルレンズ
25 受光素子
26 絶縁領域
27 第1の受光部
28 配線領域
29 第2の受光部
29a、29b、29c 受光領域
31 差動増幅回路
33、33a、33b、33c、34、35、36 抵抗
37 オペアンプ
38 出力端子
39 ノイズ信号選択回路
41a、41b、41c スイッチ
50 光記録再生装置
52 スピンドルモータ
54 コントローラ
55 レーザ駆動回路
56 レンズ駆動回路
57 フォーカスサーボ追従回路
58 トラッキングサーボ追従回路
59 レーザコントロール回路

Claims (18)

  1. 情報記録層が複数積層されて回転する多層記録媒体に対物レンズを介して照射されたレーザ光の反射光を復路光学系を介して受光して電気信号に変換する受光素子であって、
    円形状の受光領域を備えて前記多層記録媒体の再生すべき記録層での反射光を受光する第1の受光部と、
    前記第1の受光部の外周囲に隣接して配置されて前記多層記録媒体の前記再生すべき記録層以外の記録層での反射光を受光する第2の受光部と
    を有することを特徴とする受光素子。
  2. 請求項1記載の受光素子であって、
    前記第1の受光部から出力される電気信号の周波数帯域は、前記第2の受光部から出力される電気信号の周波数帯域を含んでいることを特徴とする受光素子。
  3. 請求項1又は2に記載の受光素子であって、
    前記レーザ光の波長λ、前記多層記録媒体の記録層の層間距離d、前記記録層間の光透過層の屈折率n、前記対物レンズの開口数NA、前記復路光学系の横倍率βとし、前記第1の受光部の受光領域の面積をSとすると、
    π(0.5λ/(NA/β))≦S≦π(0.24d・β・NA/n)
    の関係式を満足することを特徴とする受光素子。
  4. 請求項3記載の受光素子であって、
    前記第2の受光部の受光領域は、前記第1の受光部の外周囲に同心円状に形成されていること
    を特徴とする受光素子。
  5. 請求項4記載の受光素子であって、
    前記第1の受光部の受光領域の面積と、前記第1の受光部の受光領域から数えて前記第2の受光部の第m番目(m≧2)の受光領域までの面積の総和をSとすると、
    ≧π(1.1(m−1)・d・β・NA/n)
    の関係式を満足することを特徴とする受光素子。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の受光素子であって、
    前記第1の受光部から出力される電気信号が入力される非反転入力端子と、前記第2の受光部から出力されるノイズ信号が入力される反転入力端子とを備え、前記電気信号と前記ノイズ信号とを差動演算する差動増幅回路を有することを特徴とする受光素子。
  7. 請求項6記載の受光素子であって、
    前記ノイズ信号は、前記再生すべき記録層での反射光と、前記再生すべき記録層以外の前記記録層での反射光との間で生じる層間クロストークに起因していることを特徴とする受光素子。
  8. 請求項6又は7に記載の受光素子であって、
    前記電気信号は、前記再生すべき記録層に記録された情報を含むRF信号と前記ノイズ信号とを有することを特徴とする受光素子。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の受光素子であって、
    前記差動増幅回路は、前記第1の受光部から外周側に数えてm番目(m≧2)の前記第2の受光部の受光領域から出力されるノイズ信号を選択するノイズ信号選択回路を有することを特徴とする受光素子。
  10. 請求項9記載の受光素子であって、
    前記差動増幅回路は、前記電気信号を前記非反転入力端子又は前記反転入力端子の何れか一方に入力するように切り替えるスイッチと、前記電気信号と前記ノイズ信号選択回路で選択された前記ノイズ信号とを演算する演算回路部と、前記演算回路部で演算された信号が出力される出力端子とを有することを特徴とする受光素子。
  11. 請求項10記載の受光素子であって、
    前記差動増幅回路は、論理回路からの出力信号が入力される入力端子を有し、前記スイッチは、前記論理回路からの論理入力によって開閉が制御されることを特徴とする受光素子。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の受光素子を有することを特徴とする光ヘッド。
  13. 請求項12記載の光ヘッドであって、
    前記受光素子を、レーザパワーモニタ用受光素子として用いたことを特徴とする光ヘッド。
  14. 請求項12又は13に記載の光ヘッドを有することを特徴とする光記録再生装置。
  15. 情報記録層が複数積層されて回転する多層記録媒体にレーザ光を照射し、
    前記多層記録媒体の再生すべき記録層で反射した前記レーザ光の反射光を円形状の受光領域を備えた第1の受光部で受光して電気信号に変換し、
    前記再生すべき記録層以外の記録層で反射した前記レーザ光の反射光を前記第1の受光部の外周囲に隣接して配置された第2の受光部で受光してノイズ信号に変換し、
    前記電気信号と前記ノイズ信号とを差動演算してRF信号を抽出すること
    を特徴とする光記録再生方法。
  16. 請求項15記載の光記録再生方法であって、
    前記ノイズ信号は、前記再生すべき記録層での反射光と、前記再生すべき記録層以外の記録層での反射光との間で生じる層間クロストークに起因することを特徴とする光記録再生方法。
  17. 請求項15又は16に記載の光記録再生方法であって、
    前記電気信号は、前記再生すべき記録層に記録された情報を含むRF信号と前記ノイズ信号とを有することを特徴とする光記録再生方法。
  18. 請求項15乃至17のいずれか1項に記載の光記録再生方法であって、
    前記再生すべき記録層以外の複数の記録層毎に前記ノイズ信号を抽出し、抽出された前記複数のノイズ信号のいずれかを選択して前記電気信号に対して差動演算してRF信号を抽出すること
    を特徴とする光記録再生方法。
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