JP4036427B2 - 背もたれ付き椅子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、背もたれを備えた椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、椅子の背もたれは突起物がない状態に構成されているが、椅子の移動を容易ならしめたり、タオルや衣服を仮掛けしたりするためのハンドル(フレーム)があると便利である。
【0003】
この点について実公昭44−7776号公報には、木製の椅子において、背もたれの上端にハンガー状の上桟を形成してこれに上衣を掛けることができるようにすると共に、背もたれの背面に、左右一対の後ろ向きブラケットを介して棒状のズボン掛けを設けることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、背もたれの背面に設けたハンドルに衣類などを掛ける場合、ハンドルの左右長さはできるだけ長いのが好ましい。また、ハンドルを椅子に対するプロテクターとして機能させることがあり、この場合も、ハンドルで背もたれを広くカバーするのが好ましい。
【0005】
しかし、前記公報のように背もたれの背面から後ろ向きに突設したブラケットにハンドルを取付けた構成では、ハンドルの左右長さは必然的に背もたれの左右巾よりも小さくなるため、ハンドルに掛けることのできる衣類の量を多くすることができないとばかりか、背もたれのガード機能が低いという問題があった。
【0006】
他方、背もたれに、背もたれ板のうち主として着座した人の腰に当たる部分を前向きに押し出すランバーサポート装置を設けることが行われており、その例として、特許第3038174号公報には、背支杆(バックフレーム)に側面視前向き凸で緩く湾曲した突出部材を上下動自在に設けることが記載されている。
【0007】
しかし、この構成では、突出部材による背もたれ板の押し出し量は一定であるため、着座した人の体格や好みに応じて腰部を的確に支持することが困難であった。また、突出部材の高さ調節は、当該突出部材に手をかけて直接に押し引きするものであるため、突出部材を強く掴みにくく、このため高さ調節が面倒であった。
【0008】
また、特開平10−211049号公報には、背もたれにおける表皮材とクッションとの間に形成された隙間にベルト状のランバーサポートを設けることが記載されているが、この場合は、表皮材を押し出す量は一定であるため、着座した人の体格や好みに応じて的確に腰を支持することが難しかった。
【0009】
また、この特開平10−211049号公報では、ランバーサポートの裏側にクッションが配置されているため、クッションを設けたことの意味が減殺される点でも問題があった。
【0010】
本発明は上記のような実情を改善することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明に係る椅子は、座と、背もたれと、前記背もたれの背面と間隔を空けた状態で左右方向に延びるように配置したフレーム状又はバー状のハンドルとを備えている。
【0012】
前記背もたれは、人の背中が当たる背もたれ板と、背もたれ板の後方に間隔を空けた状態で配置した裏カバーとを備えており、前記背もたれ板と裏カバーとの間に、背もたれ板のうち主として着座した人の腰に当たる部分を前向きに押し出すランバーサポート装置が高さ位置変更自在に配置されている一方、
前記ハンドルは、その左右両端が背もたれの左右側面部に位置するように形成されており、前記ランバーサポート装置の高さ調節が前記ハンドルによって行われるようになっている。
【0013】
そして、前記ハンドル49の左右端部には立ち上がり部が形成されており、左右立ち上がり部の上端に、背もたれ板と裏カバーとの間に入り込む水平端部が設けられており、前記左右水平端部に前記ランバーサポート装置が取付けられている。
【0014】
請求項の発明では、前記ランバーサポート装置は、背もたれ板を前向きに押し出す押圧部材と、回動によって前記押圧部材を前向きに押し出す駆動部材とを備えており、前記ハンドルの水平端部を駆動部材に連結することにより、ハンドルの回動操作によって駆動部材を回動操作できるようになっている
【0015】
【0016】
【発明の作用・効果】
本発明では、ハンドルは背もたれの背面の左右全長にわたって延びているため、実公昭44−7776号公報に比べてハンドルの左右長さを長くすることができる。
【0017】
このため、衣類などを掛ける場合にはその量を多くすることができると共に、ハンドルを背もたれに対するプロテクター(保護部材)として機能させる場合は保護機能を向上させることができ、更に、ハンドルを椅子移動用の把手として利用する場合は広い範囲からハンドルに手を掛けることができるというように、ハンドルの機能を向上させることができる。
【0018】
ところで、実公昭44−7776号公報の場合、ブラケットを背もたれに一体成形した場合は、ハンドルを必要としなくなった場合にブラケットが邪魔になり、さりとてブラケットを背もたれとは別体に構成してこれをねじで背もたれに固定すると、ブラケットを取り外した後にねじ穴が露出して美感が悪化する。
【0019】
これに対して本願発明は、ハンドルの両端が背もたれの側端面に位置しているため、仮にハンドルを取り去っても背もたれの裏側に障害物が残ったり取付け穴が残ったりすることはなく、ハンドルを取り去った場合の問題が生じることはない。
【0020】
なお、実公昭44−7776号公報では、上衣をかける上桟のうち背もたれの側面から張り出している部分を水平回動式とすることにより、ハンガーとして使用しないときに背もたれの側面から障害物が突出しないように配慮されており、従って、ズボン掛け部(ハンドル)やブラケットを背もたれの左右外側に突出させるという技術的思想は開示されていない。
【0021】
また、本願発明では、ハンドルは背もたれの左右外側に張り出した状態になるため、上記したハンドルとしての機能を一層向上できる。
【0022】
また、ランバーサポート装置を設けているため、着座した人の体格等に応じて腰部を的確に支持することができるが、ランバーサポート装置の高さ調節をハンドルによって行うものであるため、それだけ構造を簡単化することができる。また、ハンドルはしっかりと握ることができるため、操作を軽い力で行える利点もある。
【0023】
特に、請求項のように構成すると、ハンドルの回動操作によって背もたれ板の押し出し調節を行えるため、背もたれ板の押し出し操作をより軽快に行えて好適である。
【0024】
ところで、ランバーサポート装置における押圧部材の突出量調節及び高さ調節は着座した状態で行うのが普通であり、この場合、両手(又は片手)を背もたれの裏側に伸ばしてハンドルの操作を行うことになるが、本願発明では、ハンドルのうち人の手が掛かる部分は下部に位置しているため、非着した人は腕を大きく曲げる必要はなく、このためハンドルの操作をより快適に行える利点である。
【0025】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
(1).概要(図1〜図5)
先ず、図1〜図5に基づいて椅子の概要を説明する。図1は右側面図、図2は正面図、図3(A)は背面図、図4は部材の分離斜視図、図5は部分的な縦断側面図である。
【0027】
本発明は回転椅子に適用しており、この椅子は、脚支柱(ガスシリンダ)1を立設したキャスター付きの脚2と、座3と、肘掛け装置4と、背もたれ5と、ヘッドレスト6とを備えている。脚支柱1の上端には上向きに開口したベース7が固定されており、ベース7の上方に正面視で翼状に広がる中間部材8と、座3とが配置されている。
【0028】
詳細は省略するが、座3は、合成樹脂製の座板(座インナー部材)にクッションを張った構造になっており、座板の左右両側部を中間部材に対して前後動自在に装着している。
【0029】
中間部材8の前部と後部とには、左右一対ずつのブラケット部8a,8bを下向きに突設しており、前ブラケット部8aを左右長手の第1軸9でベース7に連結している。第1軸9がベース7に嵌まる穴10は前後長手の長穴になっている。
【0030】
ベース7の前後略中間部には、揺動フレーム11の前部が左右長手の第2軸12によって連結されている。また、揺動フレーム11の前後中途部には、中間部材8の後部ブラケット8bが左右長手の第3軸13によって連結されている。
【0031】
図4及び図5に示すように、第2軸12のうちベース7の内部に位置した部位には弾性支持手段の一例として、左右2本のねじりばね(キックばね)14が振り分けて配置されており、これらねじりばね14の一端部を受け部材15で上方から支持し、ねじりばね14の他端には中間部材8の後部ブラケット8bが上方から当たっている。
【0032】
従って、揺動フレーム11はねじりばね14の弾性に抗して後傾し、かつ、中間部材8及び座3は揺動フレーム11の後傾動に連動して後傾しつつ後退する(すなわち、座3が背もたれ5にシンクロする)。ねじりばね14の初期弾性力は、受け部材15に係合したつまみ16で調節できる。
【0033】
揺動フレーム11は、後部に立ち上がり部11aを有する側面視略L字状に形成されており、本実施形態では、アルミのような軽合金(鉄のような他の金属でも良い)のダイキャストや合成樹脂の成形によって製造されている。
【0034】
そして、揺動フレーム11の後ろ向き傾斜部は断面略三角形状で内向きに開口しており、内部に補強リブ17を設けている。また、立ち上がり部11aは傾斜部とスムースに連続するように平面視で三角形状(或いは涙滴状)に形成されており、その前後両面に凹所18を形成し、凹所18にリブ19を多段に設けている。
【0035】
背もたれ5は、揺動フレーム11に取付けたバックフレーム(背支持枠)20と、バックフレーム20の手前側に配置した背もたれ板(背インナー部材)21と、バックフレーム20の裏側に配置した裏カバー(背アウター部材)22とを備えている。背もたれ板21の前面にはクッション23を張っている。
【0036】
次に、図6以下の図面に基づいて背もたれ5の詳細を説明する。図6は背もたれ板21を省略した状態での背もたれ5の正面図、図7は背もたれの縦断側面図、図8はクッション23を省略した状態での縦断側面図、図9(A)はバックフレーム20と揺動フレーム11の分離正面図、図10はバックフレーム20と背もたれ板21と裏カバー22との分離側断面図、図11及び図12は背もたれ板21の取付け状態を示す斜視図、図13のうち(A)は平面図、(B)は背もたれ板21と裏カバー22との分離平面図である。
【0037】
(2).背もたれの基本構造
既述のとおり、背もたれ5は、金属製のバックフレーム20と合成樹脂製の背もたれ板21と同じく合成樹脂製の裏カバー22とを備えており、バックフレーム20には、ランバーサポート機構25が上下動自在に取付けられている。
【0038】
例えば図9や図10に示すように、バックフレーム20は左右の支柱20aを備えており、左右の支柱20aは上部横杆20bと下部横杆20cとで連結されている。更に中間横杆を配置しても良い。
【0039】
バックフレーム20の左右支柱20aの下端部は、揺動フレーム11の立ち上がり部11aに設けた穴に嵌め込まれており、ねじ26で固定されている。この場合、凹所18の箇所においてねじ26をねじ込んでおり、このため、ねじ26の頭が目立たずに体裁が良い。
【0040】
例えば図6に示すように、裏カバー22の上部には前向きに突出した左右長手の水平リブ27を形成しており、この水平リブ27に連設した状態で左右一対の下向き開口筒部28が形成されており、この下向き開口筒部28に、バックフレーム20の支柱20aの上端を嵌め込み、ねじ29で固定している。
【0041】
また、図6〜8、図10に示すように、裏カバー22の下部には、バックフレーム20の下部横杆20cに上方から嵌合するブラケット部30を一体に設け、ブラケット部30を下部横杆20cにねじ31で固定している。
【0042】
既述の通り、背もたれ板21の前面にはクッション23が張られており、クッション23の表面はクロス(布等の表皮材)32で覆われている。
【0043】
また、例えば図7,8,10,11に示すように、背もたれ板21の上部には、裏カバー22の水平リブ27よりも上方に位置する左右長手の水平片35を後ろ向きに突設しており、水平片35の左右両端部に、円柱状の上取付け部34を下向きに突設し、これを、裏カバー22の水平リブ27に連設した円筒状の上受け部35に上方から嵌め込んでいる。
【0044】
この場合、上取付け部34と背もたれ板21とは補強のために板状部34aによって一体に接続されている一方、裏カバー22の上受け部35には、板状部34aが嵌合するスリット36を形成している。
【0045】
また、上取付け部34の先端には、上受け部35の下端面に引っ掛かり係合する上係合爪37を一体に設けている。このため、上取付け部34を上受け部35に嵌め込むと、背もたれ板21は上向き抜け不能に保持される。図11に黒抜き矢印で示すように、係合爪37を外側から内側に押しやった状態で背もたれ板21を上向きに押し上げると、背もたれ板21を取り外すことができる。
【0046】
裏カバー22の左右両側部には、背もたれ板21の裏面に向けて突出する縦リブ38が形成されているが、係合爪37の箇所では、縦リブ38はごく低い高さになっていて(途切れていても良い)、係合爪37の押し曲げ操作に支障が無いように配慮されている。
【0047】
背もたれ板21の下部には、バックフレーム20の下部横杆20cと裏カバー22との間の空間に上方から入る下取付け部39を一体に形成している。下取付け部39は、背もたれ板21が手前側に移動し得るように上下方向に長く延びており、その下端に、バックフレーム20の下部横杆20cに引っ掛かることによって背もたれ板21の前向き移動限度を規制する爪39cを設けている。
【0048】
また、図12に示すように、背もたれ板21には下取付け部39の上部を囲うようなスリット40が形成されており、このため、下取付け部38を前後移動させるように容易に変形させることができる。換言すると、下取付け部39を下部横杆20cに係合させた状態で、背もたれ板21の下部を手前に押しやるように容易に撓み変形させることができる。また、背もたれ板21の取り外しに際しても、下取付け部39を簡単におしやることができる。
【0049】
背もたれ板21を取付ける場合は、先に下取付け部39を下部横杆20cと裏カバー22との間に挿入してから、上部取付け部34を裏カバー22の上受け部35に弾性に抗して嵌め込むことになる。取り外しは逆の手順で行う。
【0050】
背もたれ板21の背面と下取付け部39との間の間隔はバックフレーム20の下部横杆20cの直径よりも大きいため、背もたれ板20がその下部において前後動することが許容されており、このため、背もたれ板20は側面視でも撓み変形が可能なっており、その結果、着座した人に対して高いフィット感を与えることができる。
【0051】
クッション23を覆うクロス32は背もたれ板21の裏面の全体を覆うように袋状に形成されており、クロス32から水平リブ27や下取付け部39が露出した状態になっている。また、背もたれ板21の水平片35には左右に長いスリット41が形成されており、このスリット41に、クロス32の縁部32aを差し込むことにより、水平片35の箇所でクロス32を美麗に処理している。
【0052】
ヘッドレスト6は左右の支柱42を備えており、左右の支柱42は、裏カバー22の前面に設けた上下一対ずつの受け筒部45に差し込み装着されており、図示しない爪式係合手段で抜け不能に保持されている。
【0053】
(3).ランバーサポート機構の構造
次に、図14以下の図面も参照してランバーサポート機構25について説明する。
【0054】
図14のうち(A)は部分平面図、(B)は部分正面図,(C)は部分的な右側面図、図15は要部の正面図、図16は背もたれ板21の側縁部の正面図、図17は図15のXVII−XVII視断面図、図18のうち(A)は図15の XVIII-XVIII視断面図、(B)は部材の分離図、(C)は(A)の部分的な破断図、図19は図18のXIX-XIX 視断面図、図20は図18のXX−XX視断面図、図21のうち(A)は図19の XXI-XXI視断面図、(B)は作用を示す概略図である。
【0055】
ランバーサポート機構25は、背もたれ板21のうち特に着座した人の腰に当たる部分を前向き突出させることにより、着座した人に、その体格に応じた正しい姿勢を採れるようにするためのものである。
【0056】
ランバーサポート機構25は、バックフレーム20の支柱20aに上下動自在に装着したスライドケース(昇降手段の一例)45と、左右のスライドケース45を一体に連結する連結体(連結手段の一例)46と、と、スライドケース45に設けた押圧アーム(押圧手段の一例)47と、左右の押圧アーム47を一緒に回動させるための連動軸(連動手段の一例)48と、左右の押圧アーム47を同時に操作する操作手段の一例であるハンドル49とを備えている。
【0057】
図19に示すように、スライドケース45の内部には合成樹脂製の2つ割り式のスライダー50が装着されている。また、図15及び図17に示すように、スライダー50には下向き(上向きでも良い)に延びる片持ち梁状で先端が側断面山形に形成された撓み爪51を設ける一方、裏カバー22のうちスライドケース45の後方位置に設けたリブ52に、前記撓み爪51が係合する側面視鋸歯状の凹凸部52aを形成している。
【0058】
従って、スライドケース45に対して上向き又は下向きのある程度の力を掛けると、撓み爪51を弾性変形させてランバーサポート機構25を上下動させることができ、かつ、上下方向の外力がなくなると、ランバーサポート機構25はその高さに停止する。これにより、身長の違いに関係なく、着座した人の腰を的確に支持することができる。
【0059】
スライドケース45及びスライダー50には、連動軸48の左右端部が回転可能に貫通している。連動軸48は左右スライドケース45の間でクランク状に曲げられており、図18(C)に示すように、連動軸48のクランク部を連結板46に当てることにより、一方方向の回転限度が規制されている。
【0060】
図21に示すように、スライドケース45の左右側面部には、平断面略コ字状で上下に延びる受けケース53が固定されており、この受けケース53に平断面略コ字状の前記押圧アーム47が前方から被さっている。そして、押圧アーム47の上部に前記連動軸48の左右端部が貫通しており、連動軸48に押圧アーム47を固定している。
【0061】
従って、押圧アーム47は連動軸48と一体に回動する。連動軸48の端部は受けケース53に貫通しており、受けケース53は連動軸48に対する軸受けの役割も果たしている。
【0062】
受けケース53の上下中途部には、左右長手の支軸54により、歯車55とカム56とが回転自在に支持されている。支軸54と歯車55とカム56と一体に回転するようになっている。
【0063】
図21に示すように、カム56の外周面で押圧アーム47を支持するようになっているが、カム56の外周面に軸心からの距離が異なる複数(6個)のカム面56a形成することにより、カム56が回転すると押圧アーム47が連動軸48の端部を中心にして回動するように設定している。
【0064】
押圧アーム47の下端には、背もたれ板21の背面に当たるローラ57を設けている。背もたれ板21は平面視で前向き凹状に湾曲しているため、図20に示すように、ローラ57はテーパ状に形成されている。
【0065】
また、図16に示すように、背もたれ板21の左右側部には階段状に屈曲したスリット58が多段に形成されており、スリット58のうち階段状の部分がローラ57に当たるように設定している。
【0066】
図18に示すように、受けケース53の内部には、駆動部材の一例として、連動軸48の端部に固定されたシーソー式回動部材59が配置されており、回動部材59に、歯車55に噛合する爪材60を取付けている。従って、連動軸48を中心にして回動部材59を回動させると、歯車55とカム56とを回転させることができる。
【0067】
この場合、回動部材59を抜き矢印方向に回動させると歯車55が右側面視で半時計回り方向のみに間欠的に回転するように、歯車55の歯を非対称状台形に形成して、かつ、受けケース53に、歯車55の逆転を阻止する弾性ストッパー61を取付けている。
【0068】
そして、左右の回動部材59にハンドル49の左右端部(水平端部49b)をねじ62で固定している。ハンドル49は裏カバー22を後ろ側から囲うように端部が平面視コ字状に形成されており、ハンドル49と裏カバー22の背面との間には、当該ハンドル49を人が握ったり、ハンドル49に服やタオルなどを掛けたりすることのできる程度の空間が空いている。
【0069】
また、ハンドル49の左右端部に立ち上がり部49aを設け、立ち上がり部49aの上端に水平端部49bを設け、この水平端部49bを前記回動部材59に固定している。なお、水平端部49bを基準にすると、立ち上がり部49aは垂下部として表現される。
【0070】
(4).ランバーサポート機構の動き
ハンドル49を手で持って手前側に回動させると、回動部材59が回動してカム56が位置方向に間欠的に回転するため、すなわち、カム56はロータリー式になっているため、押圧アーム47が回動することによって背もたれ板21を少しずつ押し出せると共に、背もたれ板21を最大突出位置まで押し出してから次にハンドル49を回動させると、背もたれ板21は最も後退している位置に戻る。
【0071】
また、ハンドル49を手で持ってある程度の力を掛けて上下方向に押し引きすると、前記した撓み爪51と凹凸部52aとの作用により、ランバーサポート機構25をごく細かいピッチで上下動させることができる。
【0072】
本実施形態のようにハンドル49の左右端部に立ち上がり部(端部から見ると垂下部となる)49aを設けると、着座した状態でハンドル49を簡単に掴むことができるため、着座した状態のままでランバーサポート機構25の高さ調節や突出量調節を簡単に行うことができる利点がある。なお、本実施形態では、ハンドル49の操作は、上半身を背もたれ5から浮かした状態で行う。
【0073】
前記特許第3038174号の場合、背もたれ板の左右中間部が突起で支持されているに過ぎないため、背もたれ板21が平面視で後ろ向き凹状に撓み変形することはなく、このためフィット感に乏しいという問題がある。
【0074】
これに対して本願発明では、背もたれ板21の左右両端部を押圧アーム47で押し出すものであるため、背もたれ板21は平面視で後ろ向きに突出するように撓み変形することができ、このため、フィット性とクッション性とに優れている。
【0075】
本実施形態のように背もたれ板21のうちローラ57が当たる部分にスリット58を設けると、背もたれ板21の撓みを容易ならして、ランバーサポート機能を向上できる。
【0076】
この場合、スリット58を階段状に形成して、段違い部をローラ57で支持しているため、スリット58を設けたものでありながら、背もたれ板21がローラ57で押し破られるような状態になることを防止して、背もたれ板21を的確に押し出すことができる。
【0077】
(5).実施形態の利点
左右縦リブ38は、ハンドル49の水平端部49bと干渉しないように、ハンドル49の端部が上下動する範囲でごく低い高さの切り欠き部38aになっている(全くなくても良い)。このようにすると、ハンドル49の上下動操作機能を損なうことなく、背もたれ板21と裏カバー22との間の空間が外側に過度に露出することを防止して、美感を向上できると共に安全性を確保できる。
【0078】
図18から容易に理解できるように、ローラ57を押圧アーム47に取付けるに当たっては、押圧アーム47の左右側板に形成したくびれ状穴63にボス64を強制的に嵌め込んでおり、このため、ローラ57をワンタッチ的に取付けることができる。
【0079】
なお、必ずしもローラ57を設ける必要はなく、押圧アーム47を背もたれ板21に当てるだけでも良いが、ローラ57を使用すると上下高さ調節をスムースに行える利点がある。
【0080】
(6).その他
本発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。裏カバーや背もたれ板も、デザイン等の必要に応じて様々に具体化することができる。ハンドルの断面形状も必要に応じて選択できる。
【0081】
ランバーサポート装置は背もたれ板の左右両側部を押し出す構造には限らず、背もたれ板の左右中間部を押し出す構造としたり、中間部と左右両端部との3ヶ所を押し出す構造とすることも可能である。ランバーサポート装置を裏カバーに取り付けてもよい。
【0082】
更に、ランバーサポートの高さ調節手段や背もたれ板の押し出し手段は、図示した構造の他の様々の構造を採用することができる。例えばくさび作用を利用するなどして、背もたれ板の押し出し量を無段階調節することも可能である。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子の右側面図である。
【図2】椅子の正面図である。
【図3】 (A)は椅子の背面図、 (B)は裏カバーの部分背面図、 (C)は (B)の C-C視断面図である。
【図4】ベースと中間部材との分離斜視図である。
【図5】部分的な縦断側面図である。
【図6】背もたれ板を省略した状態での背もたれの正面図である。
【図7】背もたれの縦断側面図である。
【図8】クッションを省略した状態での縦断側面図である。
【図9】 (A)はバックフレーム20と揺動ハンドルの分離正面図、 (B)は (A)の B-B視断面図である。
【図10】背もたれの分離側断面図である。
【図11】背もたれ板の上部の取付け状態を示す斜視図である。
【図12】背もたれ板の下部の取付け状態を示す斜視図である。
【図13】 (A)は背もたれの概略平面図、 (B)は背もたれ板と裏カバーとの分離平面である。
【図14】 (A)は部分平面図、 (B)は部分正面図、 (C)は部分的な右側面図である。
【図15】ランバーサポート機構の要部の正面図である。
【図16】背もたれ板の側縁部の正面図である。
【図17】図15のXVII−XVII視断面図である。
【図18】 (A)は図15の XVIII-XVIII視断面図、 (B)は部材の分離図、 (C)は (A)の部分的な破断図である。
【図19】図18のXIX-XIX視断面図である。
【図20】図18のXX−XX視断面図である。
【図21】 (A)は図19の XXI-XXI視断面図、 (B)は作用を示す概略図である。
【符号の簡単な説明】
5 背もたれ
20 バックフレーム
21 背もたれ板
22 裏カバー
25 ランバーサポート装置
45 スライドケース
46 連結板
47 押圧部材の一例としての押圧アーム
48 連動軸
49 ハンドル
49a ハンドルの立ち上がり部
49b ハンドルの水平端部
55 歯車
56 カム
57 ローラ
59 駆動部材の一例としての回動部材

Claims (2)

  1. 座と、背もたれと、前記背もたれの背面と間隔を空けた状態で左右方向に延びるように配置したフレーム状又はバー状のハンドルとを備えており、
    前記背もたれは、人の背中が当たる背もたれ板と、背もたれ板の後方に間隔を空けた状態で配置した裏カバーとを備えており、前記背もたれ板と裏カバーとの間に、背もたれ板のうち主として着座した人の腰に当たる部分を前向きに押し出すランバーサポート装置が高さ位置変更自在に配置されている一方、
    前記ハンドルは、その左右両端が背もたれの左右側面部に位置するように形成されており、前記ランバーサポート装置の高さ調節が前記ハンドルによって行われるようになっている、
    という構成において、
    前記ハンドルの左右端部には立ち上がり部が形成されており、左右立ち上がり部の上端に、背もたれ板と裏カバーとの間に入り込む水平端部が設けられており、前記左右水平端部に前記ランバーサポート装置が取付けられている、
    背もたれ付き椅子。
  2. 前記ランバーサポート装置は、背もたれ板を前向きに押し出す押圧部材と、回動によって前記押圧部材を前向きに押し出す駆動部材とを備えており、前記ハンドルの水平端部を駆動部材に連結することにより、ハンドルの回動操作によって駆動部材を回動操作できるようになっている、
    請求項1に記載した背もたれ付き椅子。
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