JP4032361B1 - 用紙係止用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙の着脱可能なノートやシステム手帳などのファイルの用紙束の留め付けは、用紙束に開孔しリング又は用紙の貫通材を用いている。そのため、使用上の不便さと、部品数が多くなるため生産上のコストが高い欠点がある。これを解決すべく差込式のファイル化用具が出願されているが、用紙の止めつけ方および保持方法が実用的でない。
【解決手段】本発明は主にプラスチックの押出し成型により製作する用紙係止用具で、用紙束を束ねた集束クリップを用紙係止用具に係止することで脱落を防止する。
用紙係止用具は、単一溝又は複数溝を形成する起立壁内側に設けた突起や押圧片が集束クリップの基部、斜片のいずれかを係止して集束クリップが脱落しないようにしている。
集束クリップは、金属の薄板バネを用いて頂部が内側に押圧する略三角形の断面の用紙挟持部の上端に小さく外側に曲がる用紙のガイド片を延設したものを用いる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は主にプラスチックの押出し成型により製作する用紙係止用具で、用紙束を束ねた集束クリップを用紙係止用具に係止することで脱落を防止する。
用紙係止用具は、単一溝又は複数溝を形成する起立壁内側に設けた突起や押圧片が集束クリップの基部、斜片のいずれかを係止して集束クリップが脱落しないようにしている。
集束クリップは、金属の薄板バネを用いて頂部が内側に押圧する略三角形の断面の用紙挟持部の上端に小さく外側に曲がる用紙のガイド片を延設したものを用いる。
【選択図】図2
Description
ノート、システム手帳、スケッチブック、サンプル帳などのファイルに用いる着脱が可能な用紙の留め付けに用いる用紙係止用具に関するものである。
リングの開閉や用紙の貫通桿により着脱する罫線紙や白紙、カレンダー、カタログなどの用紙は、必要時に必要な用紙等を随時取り換えられることや、使用者の意図に沿った用紙を選択できることの利点があるため多岐にわたり使用されている。しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
これらを解決すべく用紙の保持にリングを用いず、溝に用紙を差し込むだけで保持できるファイルが下記文献に記されている。
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
実願 昭59−125947
実願 昭63−64496
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
用紙の保持でこれらに共通している問題点は、用紙の全長を挟持して筒体からの脱落を防止していることである。実施例によると用紙1枚から保持できるスリット幅と記載されているので、スリット幅はほぼ無いに等しい。この状態下で少数枚の用紙を差し込むと、スリットに隙間がないため用紙の押圧力だけでは筒体を変形させることが出来ない。仮に指でスリットを押したとしても押した周辺だけに隙間ができるだけなので、用紙の全長を差込むことは用紙の腰折れと共に自重で曲がることもあり極めて難しい。
一方、多数枚の場合は、用紙が多数枚になるほど筒体の用紙への押圧力が強くなり、スリットに接する用紙は差込部の摩擦抵抗で差込むことは困難である。保持力を増すため二重筒体にした特許文献2は押圧力が強い分更に差込が難しい。従って、この開示文献の用紙保持方法は、用紙の枚数に関係なく手間が掛かりすぎ実用性に欠ける欠点がある。
上記課題の解決方法に関して、用紙の枚数にかかわらず着脱を容易にしかつ安定して保持するため、金属の薄板バネ材あるいはプラスチックの薄板の可撓性を利用した用紙束の挿入ガイド片を延設した断面略三角形の集束クリップで用紙の挟持側に間隔を設けて数カ所留付けた後、溝型材の入隅部の凹みに集束クリップの左右の斜片基部を嵌合して係止する。
請求項1に記載の発明によれば、用紙束を挟持した集束クリップを用紙係止用具の起立壁に設けた押圧片と底板間に生じる凹みに嵌合して長さ方向に摺動させるだけで所定位置に係止でき、意図しない集束クリップの脱落を防止する。また、押圧片は集束クリップに集束された用紙束を両側から弱い力で押圧するので、溝型材内でがたつくのを防止する。起立壁の頂部は用紙束を開いたときに集束クリップだけでは折り曲げ難い用紙を直線状に折り曲げ易くする。
外すときは、長さ方向への引き抜き、または押圧片に切り欠き部を設けておくことにより、切り欠き部に集束クリップを合わせて開口方向へ摺動させて用紙係止用具から外す。生産面においては、プラスチックの押し出し成型で製作できるので、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。
請求項2に記載の発明によれば、使用時に2つの用紙係止用具を開いて使用することにより、用紙への書き込み時に用紙の裏側の段差を解消できるため、安定した状態で使用することが出来る。
請求項3に記載の発明によれば、ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
本用紙係止用具は、先端が外側斜め上方に延設されたガイド片を有する底板の両側から斜め内側に立上る左右一対の斜片からなる断面略三角形の集束クリップと、底板から間隔を生じる位置の内面に突出した起立壁側に可撓する断面が舌片状の押圧片を有する起立壁を底板の両側から直交方向に一体成形した棒状の溝型材とで構成される用紙係止用具であって、溝型材の底板と溝型材内側に突出した押圧片間に生じる凹み部に集束クリップの斜辺基部を嵌合係止させて用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板を用い、ガイド片を有する斜片頂部が用紙束を挟持押圧し保持する。
溝型材は、底板と押圧片間に生じる凹み形状部が全長に形成されるため、集束クリップの係止は任意の位置で可能である。溝型材の長さは用紙束の大きさに合わせて所望する長さに切断して用いる。集束クリップと溝型材の左右の押圧片間の幅は、係止した用紙束を保持するとともに、強い力で引っ張ると押圧片が変形し集束クリップが用紙係止用具から外れる差が好ましい。
図1は、集束クリップの種々の態様を示すものである。図1(a)は基本形で、底板4から対称に斜め内側に起立する斜片5からなる断面が略三角形をした用紙束の挟持部2の頂部から用紙束を差込むガイド片3が延設されており、挟持する用紙の枚数に応じて、三角形頂部が開いて台形に変化して用紙束6を押圧部7で押圧しながら挟持する集束クリップ1である。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
図1(b)は、溝型材の押圧片と接触面積が広くなるように斜片10基部11から斜片10全体を内側に湾曲させた集束クリップ9である。尚、斜片全体を湾曲させる代わりに斜片基部を緩勾配とし上部の勾配を急勾配にしてもよい。
図1(c)は、特開平08−237945に開示された集束クリップ12で、用紙の挟持に略三角形の挟持部17頂部に設けたガイド片15の両側に小さな突出部16を設けたのが特徴で、専用用具を用いて突出部を開いて用紙束を挟持する。形状は斜片13基部14に底板に対し小さな垂直部を設けた態様である。
図2は、用紙束を挟持した集束クリップ27の係止により起立壁側に可撓する溝内側に突出した舌片状の押圧片22,23を底板25と間隔を設けて長手方向に一体化した起立壁21を、底板25の両側から直交方向に一体成形した溝型材20に、底板25と押圧片22間に生じる凹み部24に斜辺基部28が嵌合係止する該集束クリップ27を一体にして用いる用紙係止用具19である。
下側の押圧片22は底板25から間隔を設けて起立壁21基部から上側に向けて成形してあり、底板25とは集束クリップ27の基部28が嵌合する凹み24を形成する。上側の押圧片23は起立壁上部を基部とし、下方に向けて成形したものである。押圧片22,23は、プラスチックの可撓性により集束クリップ27の斜片29と用紙束を押圧しながら係止する。起立壁は係止時に集束クリップの高さと略同じになる高さである。尚、押圧片は半硬質プラスチックであってもよい。
図3は、複数の同じ大きさの用紙係止用具を連結して用いる場合の連結方法に関するものである。用紙束が厚くなり分割して挟持する場合の方法として、複数の集束クリップを起立壁で仕切り一体にして用いる方法もあるが、用紙係止用具の厚みが大きくなり使い辛くなる。これを回避するため、用紙束ごとに挟持した溝型材を連結することで用紙束を開いたときに厚みを薄くして使い易くするものである。
図3(a)は、2つの溝型材の隣接する起立壁36,36aの下端に折り曲げ自由な接合部37を設け、同起立壁36,36aの頂部に溝型材が開かないようにするための嵌合部38を設けた用紙係止用具33で、閉じた状態図である。接合部37は溝型材の連続成型時にシート状にしている。尚、接合方法にはヒンジや別部材によるシート状材を両溝型材の底板に張る方法がある。
図3(b)は、図3(a)の使用時の状態図である。接合部37を中心に溝型材34,35がそれぞれ90度回転し、溝型材に挟持された用紙束は左右に倒れた状態になって、机上に置いたとき用紙が安定した状態となる。起立壁36,36a頂部の嵌合係止は、溝型材34に凸形状39、溝型材35に凹み形状40が成型されている。
図4は、幅の異なる集束クリップを2列係止できる溝型材42にファイルカバー45を後付けしたファイル41で、起立壁の外側にファイルカバー45を取り付けるためのカバー取付け用起立壁44を溝型材42の下部を接合部として一体成形した用紙係止用具である。
図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁44は頂部に押圧片46を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー45の差込部45aを差し込んだ時に押圧片46がファイルカバー45を起立壁43に押し付ける作用をする。
図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁44は頂部に押圧片46を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー45の差込部45aを差し込んだ時に押圧片46がファイルカバー45を起立壁43に押し付ける作用をする。
一方、ファイルカバー45の差し込み部45aにも押圧片側に折り曲げ片を設けたり厚くすることにより、上部への抜けを防止できる。カバーを装着するときは、上からあるいは起立壁端部から差し込む。取り外すときは、長さ方向に引き抜くことで、多用途に合わせたファイルカバーに転用が可能である。
以上のように、本発明の用紙係止用具によれば、集束クリップで用紙束を予め挟持したものを溝型材に嵌合係止するため、集束クリップで留めた用紙の増加時などファイル化の必要性が生じたときに、そのまま溝型材に嵌合できることや、システム手帳のようにスケジュールとメモ帳など異なる項目の用紙が必要な場合に、複数の溝型材を一体化したものを用いることにより項目別に着脱できるので利便性のよいファイル用具を提供できる。
1:集束クリップ 2:挟持部 3:ガイド片
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:斜片基部
12:集束クリップ 13:斜片 15:ガイド片
16:突出部 17:挟持部 19:用紙係止用具
20:溝型材 21:起立壁 22:押圧片
23:押圧片 24:凹み 27:集束クリップ
28:斜片基部 29:斜片 33:用紙係止用具
34:溝型材 35:溝型材 37:接合部
41:ファイル 42:溝型材 43:起立壁
44:ファイルカバー取付け用起立壁 45:ファイルカバー
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:斜片基部
12:集束クリップ 13:斜片 15:ガイド片
16:突出部 17:挟持部 19:用紙係止用具
20:溝型材 21:起立壁 22:押圧片
23:押圧片 24:凹み 27:集束クリップ
28:斜片基部 29:斜片 33:用紙係止用具
34:溝型材 35:溝型材 37:接合部
41:ファイル 42:溝型材 43:起立壁
44:ファイルカバー取付け用起立壁 45:ファイルカバー
Claims (3)
- 先端が外側斜め上方に延設されたガイド片を有する底板の両側から斜め内側に立上る左右一対の斜片からなる断面略三角形の集束クリップと、底板から間隔を生じる位置の内面に突出した起立壁側に可撓する断面が舌片状の押圧片を有する起立壁を底板の両側から直交方向に一体成形した棒状の溝型材とで構成される用紙係止用具において、溝型材の底板と溝型材内側に突出した押圧片間に生じる凹み部に集束クリップの斜辺基部を嵌合係止させて用いる用紙係止用具。
- 請求項1に記載の用紙係止用具2体を並列にして起立壁下端をヒンジで接合していることを特徴とする用紙係止用具。
- 請求項1または請求項2記載の用紙係止用具の外側にファイルカバーを差し込む溝を有していることを特徴とする用紙係止用具。
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