JP7339652B2 - 書類ファイル - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1(特開2017-149121号公報)には、背部(2)と綴じ具(3)と第1表紙(4)と第2表紙(5)と保持部(6)とを有し、保持部(6)の固定部(8)と第2表紙(5)とを着脱可能に結合する結合部材(9)を備えるファイル(1)が記載されている(特に、段落0015~0017及び図1を参照)。
また、特許文献2(実用新案登録第3046641号公報)には、底板(2)と側板(4)、(5)と前板(6)と後板(7)で箱状に形成されるボックス本体(1)と、底板(2)から延設されたカバー(3)とで構成されるファイルボックスであって、前板(6)にはフラップ(6a)が折り曲げ線(6c)を介して連接され、折り曲げ線(6c)に係止用切り込み(9)を設けるとともにカバー(3)の上辺に係止片(10)を設け、係止片(10)を係止用切り込み(9)に挿入することによってカバー(3)をボックス本体(1)に係止することのできるファイルボックスが記載されている(特に、段落0010~0012、0021及び図1、2を参照)。
また、表紙部を開ける時、力を加え易くすることを第2の課題とし、表紙部を閉める時、係止片(平板状の留め具)を係止用切り込み(スリット)に容易に挿入できるようにすることを第3の課題としている。
長方形状の板状体からなる表紙部、背部、裏表紙部、小口部及び折り返し部と、
前記表紙部、前記背部、前記裏表紙部及び前記小口部のいずれかに設置されるファイリング部材を有し、
前記表紙部の一辺の中央部に、平板状の留め具が折り曲げ可能に設けられ、
前記表紙部の一辺と対向する他辺は、前記背部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記背部の一辺と対向する他辺は、前記裏表紙部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記裏表紙部の一辺と対向する他辺は、前記小口部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記小口部の一辺と対向する他辺は、前記折り返し部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記折り返し部の一辺の中央部近傍に、前記留め具の全体を挿入可能なスリットが設けられ、
前記留め具は、前記表紙部の一辺と折り曲げ可能につながっている底辺と、前記底辺の両端から外側に微小に膨らむ部分と先端方向へ内側に徐々に狭まる部分からなる2つの側辺と、該2つの側辺の先端間を結ぶ上縁を有するとともに、前記底辺の長さは前記スリットの長さと同じであり、
前記小口部の他辺の中央部近傍に指挿入用切欠きが設けられ、
前記折り返し部の一辺の中央部近傍に指通過用切欠きが設けられ、
前記留め具の底辺の中央部近傍に指挿入用穴が設けられていることを特徴とする。
前記スリットの幅は前記留め具の厚さの3倍以上となっており、
前記スリットの両端部は前記折り返し部の一辺側に中心を有する円弧状となっていることを特徴とする。
前記ファイリング部材は、前記背部又は前記裏表紙部の内面に設けられた綴じ具又は複数のポケット体であることを特徴とする。
また、小口部の他辺の中央部近傍に指挿入用切欠きが設けられ、折り返し部の一辺の中央部近傍に指通過用切欠きが設けられ、留め具の底辺の中央部近傍に指挿入用穴が設けられており、留め具の底辺の中央部付近を指で挟んで持つことができるので、表紙部を閉める時には、留め具をスリットに容易に挿入でき、また、表紙部を開ける時には、表紙部に対して力を加え易く留め具をスリットから容易に外すことができる。
図1に示すとおり、実施例1に係る書類ファイルは、長方形状の板状体からなる表紙部1、背部2、裏表紙部3、小口部4及び折り返し部5、表紙部1の一辺(図1では左側の辺)の中央部に折り曲げ可能に設けられている平板状の留め具6並びに背部2の内面に設けられている綴じ具7によって構成されている。
そして、背部2の一方の辺(図1では上側の辺)の中央部近傍には指掛用切欠き8が設けられ、小口部4の他辺(図1では左側の辺)の中央部近傍には指挿入用切欠き9が設けられ、折り返し部5の一辺(図1では右側の辺)の中央部近傍には留め具6の全体を挿入可能なスリット10及び指通過用切欠き11が設けられ、留め具6には、全体をスリット10に挿入した位置において指挿入用切欠き9と重なる箇所に指挿入用穴12が設けられている。
そして、表紙部1を閉じる方向に動かすとともに、留め具6全体をスリット10に挿入すると、図2の状態となり、直方体形状となる。
図3に示すように、留め具6は表紙部1の一辺と折り曲げ可能につながっている底辺13と、底辺13の両端から上方へ延びる2つの側辺14A,14Bと、2つの側辺14A,14Bの先端間を結ぶ上縁15を有する平板であり、底辺13の中央部近傍に指挿入用穴12が設けられている。
そして、留め具6の底辺13の長さdはスリット10の長さと同じであり、2つの側辺14A,14Bは、底辺13の両端から点PA及び点PBまで外側に微小に膨らむ部分16A,16Bと、点PA及び点PBから先端方向へ内側に徐々に狭まる部分17A,17Bを有している。
また、上縁15は、底辺13の両端から真上に延びる線より内側の範囲内に収まっていれば、どのような形状であっても良いが、実施例1では、左右両側に半円形状の突出部分15A、15Bを有するとともに、突出部分15A,15Bの内側同士を結ぶ弧状部分を有する形状となっている。
このような構成、形状となっていることにより、点PA及び点PB間の距離D、すなわち、2つの側辺14A,14B間の最大長さは、スリット10の長さよりわずかに大きくなるので、スリット10に上縁15を差し込み、留め具6全体をスリット10に押し込むと、留め具6はスリット10にしっかり固定され、表紙部1を開けようと意図して力を加えない限り、留め具6がスリット10から外れて表紙部1が開いてしまうことがない。
さらに、2つの側辺14A,14Bの内側には、切れ目18A,18Bが設けられ、切れ目18A,18Bの上側には、だ円形の穴19A,19Bが穿たれており、留め具6の柔軟性を高めてスリット10に押し込み易くするとともに、全体として動物の顔に見えるようにデザインされている。
図4から分かるように、実施例1に係る書類ファイルのうち、綴じ具以外の部分、すなわち、表紙部1、背部2、裏表紙部3、小口部4、折り返し部5及び留め具6は、1枚のポリプロピレンの板を打ち抜くことにより製造することができる。
サイズは適宜変更可能であるが、図4においては、縦317mm、横709mmの板を用い、表紙部1及び裏表紙部3の横の長さは257mm、背部2、小口部4及び折り返し部5の横の長さは50mm、留め具6の底辺13の長さdは70mm、側辺14A,14B間の最大長さD(点PA及び点PB間の距離)は71mm、底辺13から側辺14A,14Bの最も膨らんだ箇所(図3の点PA及び点PB)までの高さは5mm、底辺13から上縁15の中央までの高さは45mmである。
また、表紙部1の左隅と折り返し部5の右隅には半径5mmの丸みが形成され、指掛用切欠き8は半径11mmの半円形状で両端には半径4mmの丸みが形成されている。
さらに、指挿入用切欠き9及び指通過用切欠き11は、幅28mm、深さ20mmであり、奥側は半径14mmの半円形状となっており、スリット10は長さ70mm、幅5mmであり、スリット10の両端部は小口部4と折り返し部5の境目付近(折り返し部5の一辺側)に中心を有する半径4mmの円弧状となっている。
スリット10の幅は5mmであり、板の厚さ1mm程度と比べて大きめで、両端部が円弧状となっているので、留め具6の上縁(先端側)を容易に差し込むことができ、また、留め具6を押し込む際に、留め具6の2つの側辺が小口部4側へ案内され、留め具6全体をスリット10内へスムーズに挿入できる。
なお、スリット10の幅は留め具6の厚さの3~6倍が良く、4~5倍だとより良い。
実施例2に係る書類ファイルは、実施例1(図4の展開図参照)と同様に、長方形状の板状体からなる表紙部21、背部22、裏表紙部23、小口部24、折り返し部25及び表紙部21の一辺の中央部に折り曲げ可能に設けられている平板状の留め具20を有し、さらに、長方形状の板状体からなる一側部26と他側部27を有している。
また、各板状体の厚さや材質、表紙部21、背部22、裏表紙部23、小口部24及び折り返し部25の接続関係は実施例1と同じであり、留め具20、指掛用切欠き28、指挿入用切欠き29、スリット30、指通過用切欠き31及び指挿入用穴32の構成も実施例1と同じである。
そして、表紙部21を閉じる方向に動かすとともに、留め具26全体をスリット30に挿入すると、図6の状態となり、6面全部が閉鎖された直方体のボックス体となる。
そのため、綴じ具7を設けなくても、複数の多様な形状の書類等を散逸しないように収容することができる。
(1)実施例1においては、背部2の内面に綴じ具7を設けて、多数枚の書類を綴じることができるようにしたが、綴じ具7に代えて又は加えて、背部2又は裏表紙部3の内面に、ボックス体や複数のポケット体を固着しても良い。
なお、綴じ具7に加えて、ボックス体や複数のポケット体を固着する場合、着脱可能に固着可能とすればより良い。
また、実施例2においては、長方形状の板状体からなる一側部26及び他側部27を、それぞれ裏表紙部23及び小口部24に固定することでボックス体を形成して、多様な形状の書類等を収容することができるようにしたが、一側部26及び他側部27に代えて又は加えて、背部22又は裏表紙部23の内面に、綴じ具、ボックス体及び複数のポケット体のいずれかを固着しても良い。
さらに、書類等を綴じたり収容したりする手段は、このような形態に限らず、表紙部1,21、背部2,22、裏表紙部3,23及び小口部4,24のいずれかに設置されるものであっても良い。
そして、本明細書及び特許請求の範囲では、書類等を綴じたり収容したりする手段をファイリング部材と記載する。
また、表紙部1、背部2、裏表紙部3、小口部4、折り返し部5、留め具6(実施例2の場合、加えて一側部26及び他側部27)を別々に作成し、それぞれを図4又は図5のように配置して、隣り合う辺を折り曲げ可能に接続したり、固定したりしても良い。
(3)実施例1及び2においては、指掛用切欠き8,28、指挿入用切欠き9,29、スリット10,30、指通過用切欠き11,31及び指挿入用穴12,32を設けたが、これらは設けなくても書類ファイルとして機能する。
また、スリット10,30の幅は留め具6,20の厚さの3~6倍が良いとしたが、留め具6,20の厚さより大きい幅であれば良い。
さらに、スリット10,30の両端部は折り返し部5,25の一辺側に中心を有する円弧状となっていたが、円弧状の部分は設けなくても良い。
(5)実施例1及び2においては、底辺13から側辺14A,14Bの最も膨らんだ箇所までの高さは5mmとしていたが、5mmに限らず折り返し部5,25の厚さより大きければ良い。なお、通常は厚さの2~6倍が良く、3~5倍だとより良い。
(6)実施例1及び2において、表紙部1,21の一辺の留め具6,20が設けられていない部分であって留め具に近い箇所に、適宜の形状の押圧用切欠きを一つ又は複数設けても良い。
そうすることにより、表紙部1,21を開ける時、押圧用切欠きの内側に指を当て、折り返し部5,25を押圧することができるので、表紙部1,21がより開け易くなる。
4,24 小口部 5,25 折り返し部 6,20 留め具
7 綴じ具 8,28 指掛用切欠き 9,29 指挿入用切欠き
10,30 スリット 11,31 指通過用切欠き 12,32 指挿入用穴
13 底辺 14A,14B 側辺 15 上縁
15A,15B 突出部分 16A,16B 外側に微小に膨らむ部分
17A,17B 内側に徐々に狭まる部分 18A,18B 切れ目
19A,19B だ円形の穴 26 一側部 27 他側部
d 底辺13の長さ D 側辺14A,14B間の最大長さD
Claims (3)
- 長方形状の板状体からなる表紙部、背部、裏表紙部、小口部及び折り返し部と、
前記表紙部、前記背部、前記裏表紙部及び前記小口部のいずれかに設置されるファイリング部材を有し、
前記表紙部の一辺の中央部に、平板状の留め具が折り曲げ可能に設けられ、
前記表紙部の一辺と対向する他辺は、前記背部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記背部の一辺と対向する他辺は、前記裏表紙部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記裏表紙部の一辺と対向する他辺は、前記小口部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記小口部の一辺と対向する他辺は、前記折り返し部の一辺に折り曲げ可能に設けられ、
前記折り返し部の一辺の中央部近傍に、前記留め具の全体を挿入可能なスリットが設けられ、
前記留め具は、前記表紙部の一辺と折り曲げ可能につながっている底辺と、前記底辺の両端から外側に微小に膨らむ部分及び先端方向へ内側に徐々に狭まる部分からなる2つの側辺と、該2つの側辺の先端間を結ぶ上縁を有する板状体であるとともに、前記底辺の長さは前記スリットの長さと同じであり、
前記小口部の他辺の中央部近傍に指挿入用切欠きが設けられ、
前記折り返し部の一辺の中央部近傍に指通過用切欠きが設けられ、
前記留め具の底辺の中央部近傍に指挿入用穴が設けられている
ことを特徴とする書類ファイル。 - 前記スリットの幅は前記留め具の厚さの3倍以上となっており、
前記スリットの両端部は前記折り返し部の一辺側に中心を有する円弧状となっている
ことを特徴とする請求項1に記載の書類ファイル。 - 前記ファイリング部材は、前記背部又は前記裏表紙部の内面に設けられた綴じ具又は複数のポケット体である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の書類ファイル。
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