<全体的な構成について>
以下、この発明の一実施の形態に係る手帳について、図面を参照しながら説明する。図1は、この実施の形態に係る手帳の見開いた状態を示す斜視図である。この実施の形態に係る手帳10は、図1に示すように、ポリプロピレンなどの合成樹脂で形成された表紙12と、表紙12に固定された綴じ具70と、綴じ具70によって表紙12に綴じられた複数枚の用紙90と、同じく綴じ具70によって表紙12に綴じられた透明または半透明のポリプロピレンなどの合成樹脂で形成されたインデックスシート100とを備える。
インデックスシート100は、綴じ具70に一緒に綴じられた複数枚の用紙90の索引に用いるためのものであり、第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160を含む。第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160それぞれは、後述するインデックス部126,146,166をそれぞれ有するが、そのインデックス部126,146,166が、高さ方向において互いに異なる位置に形成される。
綴じ具70は、開閉可能な複数のリング部80を含み、この複数のリング部80を開閉させて、表紙12に用紙90および第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160を綴じ込む。積層された複数枚の用紙90の最も上にある用紙90の上面(すなわち、最上面)に第1のシート120が綴じられ、その次に複数枚のうちの何枚かの用紙90が綴じられ、その次に第2のシート140が綴じられ、その次に複数枚のうちの何枚かの用紙90が綴じられ、その次に第3のシート160が綴じられ、最後に複数枚のうちの残りの用紙90が綴じられる。
<表紙12について>
図2は、図1に示す手帳に用いられる表紙の見開いた状態を内側から見たときの平面図である。また、図3は、図1に示す手帳に用いられる表紙の見開いた状態を外側から見たときの平面図である。表紙12は、図2および図3に示すように、表表紙部20と、裏表紙部40と、表表紙部20および裏表紙部40を接続する背表紙部68とを含む。
表表紙部20は、背表紙部68側の端辺に沿って直線状に並んで形成された複数のリング嵌合孔22と、中央の2つのリング嵌合孔22の間に形成された仮留め凸部24と、背表紙部68と反対側の端辺を抉るように、湾曲して凹むように形成された表インデックス覗見凹部30とを有する。リング嵌合孔22それぞれは、背表紙部68の長手方向(すなわち、表紙12の高さ方向)に直交した方向にのびる矩形状に形成される。また、その幅方向(すなわち、表紙12の幅方向)の寸法は、リング部80のそれよりもやや大きい。仮留め凸部24は、表表紙部20の内面20aから突出する部分と、2つのリング嵌合孔22の互いに対向する側壁から突出する部分とを有する。
表インデックス覗見凹部30は、表紙12を閉じた状態にしても、表表紙部20の側から後述するインデックス部126,146,166を視認できるようにするために設けられる。表インデックス覗見凹部30は、互いに連続的に形成された第1の表インデックス覗見凹部32と、第2の表インデックス覗見凹部34と、第3の表インデックス覗見凹部36とを有する。また、第1の表インデックス覗見凹部32が後述する第1のシート120のインデックス部126に対応した位置に形成され、第2の表インデックス覗見凹部34が後述する第2のシート140のインデックス部146に対応した位置に形成され、第3の表インデックス覗見凹部36が後述する第3のシート160のインデックス部166に対応した位置に形成される。
裏表紙部40は、その内面40aに、背表紙部68側の端辺に沿って直線状に形成された固定部42と、固定部42に対向するように直線状に形成された係合部52と、背表紙部68とは反対側の端辺を抉るように、湾曲して凹むように形成された裏インデックス覗見凹部60とを有する。固定部42は、綴じ具70を固定するために配設されるものであり、背表紙部68側の端辺に沿って直線状に凹む固定凹部44と、固定凹部44上に直線状に互いに所定の距離だけ離間して並んで突設される複数の第1の固定凸孔46とを有する。第1の固定凸孔46それぞれは、固定凹部44の延在する方向(すなわち、表紙12の高さ方向)に貫通する孔を有する。また、係合部52は、綴じ具70のリング部80の他方の端部80bを係合するために配設されるものであり、直線状に並んで形成される複数の係合凹部54と、複数の係合凹部54の間に同一直線状に並んで形成される複数の係合孔56とを有する。
裏インデックス覗見凹部60は、表紙12を閉じた状態にしても、裏表紙部40の側から後述するインデックス部126,146,166を視認できるようにするために設けられる。裏インデックス覗見凹部60は、上述した表インデックス覗見凹部30を鏡映したような形状を有する。すなわち、裏インデックス覗見凹部60は、互いに連続的に形成された第1の裏インデックス覗見凹部62と、第2の裏インデックス覗見凹部64と、第3の裏インデックス覗見凹部66とを有する。また、第1の裏インデックス覗見凹部62が後述する第1のシート120のインデックス部126に対応した位置に形成され、第2の裏インデックス覗見凹部64が後述する第2のシート140のインデックス部166に対応した位置に形成され、第3の裏インデックス覗見凹部66が後述する第3のシート160のインデックス部166に対応した位置に形成される。
<綴じ具70について>
図4は、図1に示す手帳に用いられる表紙および綴じ具の見開いた状態を内側から見たときの平面図である。また、図5は、図4に示す表紙および綴じ具のV−V断面図である。綴じ具70は、図4および図5に示すように、長手方向にのびる軸部材72と、軸部材72上に一体的に等間隔に並んで形成された複数のリング部80とを含む。軸部材72は、背表紙部68に沿ってのびる本軸部74と、本軸部74の背表紙部68側に直線状に互いに所定の距離だけ離間して並んで突設される複数の第2の固定凸孔76とを有する。第2の固定凸孔76それぞれは、軸部材72がのびる方向に貫通する孔を有する。また、第2の固定凸孔76それぞれは、上述した直線状に互いに所定の距離だけ離間して並んで形成される第1の固定凸孔46の間に入り込むように形成される。
すなわち、軸部材72の第2の固定凸孔76と、裏表紙部40の第1の固定凸孔46とが交互に背表紙部68に沿って直線状に並ぶ態様になる。したがって、第2の固定凸孔76が有する孔と、裏表紙部40の第1の固定凸孔46が有する孔とが直線状に連なって、一つの軸孔210を形成する。この軸孔210に長手方向にのびる棒部材220を挿通することにより、綴じ具70を裏表紙部40に形成された固定部42に固定する。なお、綴じ具70の両端部に位置する第2の固定凸孔76それぞれの孔の端部側は塞がれており、この形状により棒部材220が位置決めされる。綴じ具70は、リング部材80の他方の端部80bそれぞれが上述した裏表紙部40に形成される係合凹部54または係合孔56に係合されることにより、綴じた状態になる。また、綴じ具70は、リング部材80の他方の端部80bそれぞれと、係合凹部54それぞれ、または係合孔56それぞれとの係合が外れることにより、開いた状態になる。
図6は、図1に示す手帳に用いられる表紙および綴じ具の閉じた状態を表表紙部側から見たときの平面図である。図6に示すように、綴じ具70を固定した状態で表紙12を閉じると、リング部80の上方部分が表表紙部20に形成されたリング嵌合孔22に嵌合する。このような構造を有することにより、綴じ具70を固定した表紙12は、その閉じた状態の厚さを薄くすることができる。また、仮留め凸部24の中央の2つのリング嵌合孔22の互いに対向する側壁から突出する部分が、リング部80上端の内側に入り込むため、表表紙部20が綴じ具70によって仮留めされ、表紙12および綴じ具70を閉じた状態を維持することができる。
<用紙90について>
図7は、図1に示す手帳に用いられる用紙を示す平面図である。用紙90は、図7に示すように、略矩形状であり、幅方向の一方の端辺には、リング部80それぞれに対応した位置にリング部80それぞれを挿通するための綴じ孔98が形成される。用紙90を平面視したときの面積は、表表紙部20または裏表紙部40を平面視したときの面積よりやや小さい。すなわち、裏表紙部40に固定された綴じ具70に用紙90を綴じ、表紙12を閉じた状態にして平面視すると、表表紙部20が被さって、用紙90を視認できない態様となる。この綴じ孔98それぞれに上述したリング部80の他方の端部80bそれぞれが挿通されることにより、用紙90は綴じ具70に綴じられる。綴じ孔98それぞれを平面視したときの面積は、リング部80それぞれをその延びる方向に直交して切断したときの断面積よりも大きい。こうすることにより、用紙90の綴じ孔98それぞれにリング部80それぞれを挿通することができ、且つ綴じ具70に綴じられた状態の用紙90をスムーズにめくることができる。
<インデックスシート100について>
インデックスシート100は、綴じ具70に一緒に綴じられた複数枚の用紙90の索引に用いるためのものであり、第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160を含む。第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160それぞれは、後述するインデックス部126,146,166をそれぞれ有するが、そのインデックス部126,146,166が、高さ方向において互いに異なる位置に形成される。取付け部102は、その中心を通る直線である軸線L1が、綴じ具70の長手方向および用紙90の高さ方向に平行にのびる略々帯状である。支持部104は、その中心を通る直線である軸線L2が、前記取付け部122の軸線L1と直交する方向にのび、略々帯状である。インデックス部106は、その中心を通る直線である軸線L3が、綴じ具70の長手方向および用紙90の高さ方向と平行にのび、且つ前記取付け部122の軸線L1と平行にのび、略々帯状である。
<第1のシート120について>
第1のシート120は、図8に示すように、長手方向にのび、その幅方向の一方の端辺が綴じ具70に綴じられる帯状の取付け部122と、取付け部122の幅方向の他方の端辺の略中央部よりも上側から帯状にのびるように形成された支持部124とを含む。ここで、略中央部よりも上側とは、支持部124の幅方向の寸法だけ略中央部よりも上側のことをいう。取付け部122および支持部124を合わせた幅方向の寸法は、一緒に綴じられる用紙90の幅方向の寸法にほぼ等しい。また、支持部124の先端には、用紙90とともに綴じ具70に綴じられたときに、用紙90の外側(図中右側)に突出するインデックス部126が形成される。取付け部122と、支持部124と、インデックス部126とが一体的に形成されている。
取付け部122は、用紙90の高さ方向にのびている。支持部124は、インデックス部126を支持するもので、その軸線方向(L2方向)が取付け部122の軸線方向(L1方向)と交差する方向にのびる。インデックス部126は、その軸線方向(L3方向)が取付け部122の軸線方向(L1方向)に沿って情報を記入できるだけの高さ方向および幅方向の寸法を備えている。また、インデックス部126の軸線は、用紙90の高さ方向にのびている。
支持部124およびインデックス部126は、綴じ孔128(および綴じ孔98)が並ぶ方向における寸法(すなわち、高さ方向の寸法)が等しい略矩形状であり、互いに一体的に形成される。また、支持部124の幅方向の寸法は、取付け部122の幅方向の寸法よりも小さい。また、第1のシート120のインデックス部126には、用紙90に表された情報の索引となる「DIARY」の文字が記載される。
取付け部122の幅方向の一方の端辺には、リング部80それぞれに対応した位置にリング部80それぞれを挿通するための綴じ孔128が形成される。この綴じ孔128それぞれに上述したリング部80の他方の端部80bそれぞれが挿通されることにより、第1のシート120は綴じ具70に綴じられる。綴じ孔128それぞれを平面視したときの面積は、上述した用紙90の綴じ孔98のそれとほぼ等しい。すなわち、綴じ孔128それぞれを平面視したときの面積は、リング部80それぞれをその延びる方向に直交して切断したときの断面積よりも大きい。こうすることにより、第1のシート120の綴じ孔128それぞれにリング部80それぞれを挿通することができ、且つ綴じ具70に綴じられた状態の第1のシート120をスムーズにめくることができる。また、複数の綴じ孔128のうちで一方の端部に位置する綴じ孔128と、他方の端部に位置する綴じ孔128との間の距離(図中「W1」)は、その支持部124の幅方向の寸法(図中「W2」)よりも大きい。すなわち、第1のシート120の複数の綴じ孔128は、複数の綴じ孔128の並ぶ方向において、インデックス部126の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。
支持部124の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部130a、130bが形成される。書込み可能部130a、130bは、固体物の存在しない空間部で形成される。すなわち、この書込み可能空間130a,130bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。支持部124は、取付け部122の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺124aおよび下端辺124bを含み、支持部124の上部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる端辺122aと、支持部124の上端辺124aとを含む。支持部124の下部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる端辺122bと、支持部124の下端辺124bとを含む。インデックス部126は、取付け部122の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺(すなわち、124aの先端部分)および下端辺(すなわち、124bの先端部分)と、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる右端辺126cとを有する。支持部124の上端辺124aと下端辺124bとは、互いに平行またはほぼ平行である。そして、上端辺124aと下端辺124bとの間の中心を通る線が軸線L2である。
第1のシート120には、直ぐ下面に綴じられた用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部130が、取付け部122の境界および支持部124の境界のうち少なくとも一つに続いて形成される。また、インデックス部122は、高さ方向の寸法が、複数の綴じ孔128のうちの一方の端部に位置する綴じ孔128と他方の端部に位置する綴じ孔128との間の距離よりも小さく形成される。さらに、支持部124は、高さ方向の寸法が、書込み可能部130を形成するために、複数の綴じ孔128のうちの一方の端部に位置する綴じ孔128と他方の端部に位置する綴じ孔128との間の距離よりも小さく形成される。
<第2のシート140について>
図9は、図1に示す手帳に用いられる第2のシートを示す平面図である。第2のシート140は、図9に示すように、その構成が、支持部142の形成される位置、およびインデックス部146に記載される文字を除いて、上述した第1のシート120と同様である。すなわち、第2のシート140は、長手方向にのび、その幅方向の一方の端辺が綴じ具70に綴じられる取付け部142と、取付け部142の幅方向の他方の端辺の略中央部に形成された支持部144とを含む。すなわち、第2のシート140の支持部144は、上述した第1のシート120の支持部124よりもその幅方向の寸法だけ下側に帯状にのびるように形成される。取付け部142および支持部144を合わせた幅方向の寸法は、一緒に綴じられる用紙90の幅方向の寸法にほぼ等しい。また、支持部144の先端には、用紙90とともに綴じ具70に綴じられたときに、用紙90の外側(図中右側)に突出するインデックス部146が形成される。取付け部142と、支持部144と、インデックス部146とが一体的に形成されている。
取付け部142は、用紙90の高さ方向にのびている。支持部144は、インデックス部146を支持するもので、その軸線方向(L2方向)が取付け部142の軸線方向(L1方向)と交差する方向にのびる。インデックス部146は、その軸線方向(L3方向)が取付け部142の軸線方向(L1方向)に沿って情報を記入できるだけの高さ方向および幅方向の寸法を備えている。また、インデックス部146の軸線は、用紙90の高さ方向にのびている。支持部144およびインデックス部126は、綴じ孔148(および綴じ孔98)が並ぶ方向における寸法(すなわち、高さ方向の寸法)が等しい略矩形状であり、互いに一体的に形成される。また、支持部144の幅方向の寸法は、取付け部142の幅方向の寸法よりも小さい。また、第2のシート140のインデックス部146には、用紙90に表された情報の索引となる「ADRESS」の文字が記載される。
また、取付け部142の幅方向の一方の端辺には、リング部80それぞれに対応した位置にリング部80それぞれを挿通するための綴じ孔148が形成される。綴じ孔148それぞれを平面視したときの面積は、上述した用紙90および第1のシート120のそれとほぼ等しい。また、複数の綴じ孔148のうちで一方の端部に位置する綴じ孔148と、他方の端部に位置する綴じ孔148との間の距離(図中「W1」)は、その支持部144の幅方向の寸法(図中「W2」)よりも大きい。すなわち、第2のシート140の複数の綴じ孔148は、複数の綴じ孔148の並ぶ方向において、インデックス部146の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。
支持部144の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部150a、150bが形成される。すなわち、この書込み可能空間150a,150bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。支持部144は、取付け部142の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺144aおよび下端辺144bを含み、支持部144の上部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部142の軸線方向(L1方向)にのびる端辺142aと、支持部144の上端辺144aとを含む。支持部144の下部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部142の軸線方向(L1方向)にのびる端辺142bと、支持部144の下端辺144bとを含む。インデックス部146は、取付け部142の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺(すなわち、144aの先端部分)および下端辺(すなわち、144bの先端部分)と、取付け部142の軸線方向(L1方向)にのびる右端辺146cとを有する。
第2のシート140には、直ぐ下面に綴じられた用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部150が、取付け部142の境界および支持部144の境界のうち少なくとも一つに続いて形成される。また、インデックス部142は、高さ方向の寸法が、複数の綴じ孔148のうちの一方の端部に位置する綴じ孔148と他方の端部に位置する綴じ孔148との間の距離よりも小さく形成される。さらに、支持部144は、高さ方向の寸法が、書込み可能部150を形成するために、複数の綴じ孔148のうちの一方の端部に位置する綴じ孔148と他方の端部に位置する綴じ孔148との間の距離よりも小さく形成される。
<第3のシート160について>
図10は、図1に示す手帳に用いられる第3のシートを示す平面図である。第3のシート160は、図10に示すように、その構成が、支持部162の形成される位置およびインデックス部166に記載される文字を除いて、上述した第1のシート120および第2のシート140と同様である。すなわち、第3のシート160は、長手方向にのび、その幅方向の一方の端辺が綴じ具70に綴じられる取付け部162と、取付け部162の幅方向の他方の端辺の略中央部よりも下側から帯状にのびるように形成された支持部164とを含む。ここで、略中央部よりも下側とは、支持部164の幅方向の寸法だけ略中央部よりも下側のことをいう。取付け部162および支持部164を合わせた幅方向の寸法は、一緒に綴じられる用紙90の幅方向の寸法にほぼ等しい。また、支持部164の先端には、用紙90とともに綴じ具70に綴じられたときに、用紙90の外側(図中右側)に突出するインデックス部166が形成される。取付け部162と、支持部164と、インデックス部166とが一体的に形成されている。
取付け部162は、用紙90の高さ方向にのびている。支持部164は、インデックス部166を支持するもので、その軸線方向(L2方向)が取付け部162の軸線方向(L1方向)と交差する方向にのびる。インデックス部166は、その軸線方向(L3方向)が取付け部162の軸線方向(L1方向)に沿って情報を記入できるだけの高さ方向および幅方向の寸法を備えている。また、インデックス部166の軸線L3は、用紙90の高さ方向にのびている。支持部164およびインデックス部166は、綴じ孔168(および綴じ孔98)が並ぶ方向における寸法(すなわち、高さ方向の寸法)が等しい略矩形状であり、互いに一体的に形成される。また、支持部164の幅方向の寸法は、取付け部162の幅方向の寸法よりも小さい。また、第3のシート160のインデックス部166には、用紙90に表された情報の索引となる「NOTE」の文字が記載される。
また、取付け部162の幅方向の一方の端辺には、リング部80それぞれに対応した位置にリング部80それぞれを挿通するための綴じ孔168が形成される。綴じ孔168それぞれを平面視したときの面積は、上述した用紙90、第1のシート120および第2のシート140のそれとほぼ等しい。また、複数の綴じ孔168のうちで一方の端部に位置する綴じ孔168と、他方の端部に位置する綴じ孔168との間の距離(図中「W1」)は、その支持部164の幅方向の寸法(図中「W2」)よりも大きい。すなわち、第3のシート160の複数の綴じ孔168は、複数の綴じ孔168の並ぶ方向において、インデックス部166の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。
支持部164の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部170a、170bが形成される。すなわち、この書込み可能空間170a,170bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。支持部164は、取付け部162の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺164aおよび下端辺164bを含み、支持部164の上部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部162の軸線方向(L1方向)にのびる端辺162aと、支持部164の上端辺164aとを含む。支持部164の下部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部162の軸線方向(L1方向)にのびる端辺162bと、支持部164の下端辺164bとを含む。インデックス部166は、取付け部162の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺(すなわち、164aの先端部分)および下端辺(すなわち、164bの先端部分)と、取付け部162の軸方線向にのびる右端辺166cとを有する。
第3のシート160には、直ぐ下面に綴じられた用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部170が、取付け部162の境界および支持部164の境界のうち少なくとも一つに続いて形成される。また、インデックス部162は、高さ方向の寸法が、複数の綴じ孔168のうちの一方の端部に位置する綴じ孔168と他方の端部に位置する綴じ孔168との間の距離よりも小さく形成される。さらに、支持部164は、高さ方向の寸法が、書込み可能部170を形成するために、複数の綴じ孔168のうちの一方の端部に位置する綴じ孔168と他方の端部に位置する綴じ孔168との間の距離よりも小さく形成される。
<手帳10の詳細について>
図11は、図1に示す手帳の、第1のシートが積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1と直交した方向(交差した方向)にのびる。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。図11に示す手帳10は、表紙12に綴じ具70を固定し、この綴じ具70に、第1のシート120、複数枚の用紙90、第2のシート140、複数枚の用紙90、第3のシート160および複数枚の用紙90を順に綴じることにより得る。表紙12に固定された綴じ具70に、第1のシート120、第2のシート140、第3のシート160および複数枚の用紙90を綴じる手順は、下記の通りである。
はじめに、綴じ具70のリング部80の他方の端部80bそれぞれと、裏表紙部40に形成される係合凹部54それぞれおよび係合孔56それぞれとの係合を外して、リング部80それぞれを裏表紙部40に対して開いた状態にする。次に、リング部80それぞれを、その他方の端部80bそれぞれから、第1のシート120の綴じ孔128それぞれ、第2のシート140の綴じ孔148それぞれ、第3のシート160の綴じ孔168それぞれおよび複数枚の用紙90の綴じ孔98それぞれに挿通する。最後に、リング部80の他方の端部80bそれぞれと、裏表紙部40に形成される係合凹部54それぞれおよび係合孔56それぞれとを係合させることにより、第1のシート120、第2のシート140、第3のシート160および複数枚の用紙90が綴じられた手帳10を得る。
このようにして得られた手帳10の第1のシート120は、その取付け部122に直線状に並べて形成された複数の綴じ孔128のうちで一方の端部に位置する綴じ孔128と、他方の端部に位置する綴じ孔128との間の距離が、その支持部124の幅方向の寸法よりも大きいことにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制され、安定した状態で綴じ具70に綴じられる。すなわち、第1のシート120の複数の綴じ孔128が、複数の綴じ孔128の並ぶ方向において、インデックス部(第1のシート120)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成されることにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制され、安定した状態で綴じ具70に綴じられる。
また、手帳10の第1のシート120は、その支持部124が、下面に綴じられる用紙90上を用紙90の幅方向にのび、その先端のインデックス部126が用紙90の外側に突出する。そして、図11に示すように、第1のシート120が積層された複数枚の用紙90の最も上にある用紙90の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態では、その支持部124の上方および下方に、直ぐ下面に綴じられた用紙に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部130a,130bが形成される。すなわち、支持部124には、綴じ具70に綴じられた用紙90であって支持部124の下面の用紙90に画線などを書き込み可能にするための切欠部(書込み可能部130)が形成される。
図12は、図1に示す手帳の、第2のシートが積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。手帳10の第2のシート140は、その取付け部142に直線状に並べて形成された複数の綴じ孔148のうちで一方の端部に位置する綴じ孔148と、他方の端部に位置する綴じ孔148との間の距離が、その支持部144の幅方向の寸法よりも大きいことにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制され、安定した状態で綴じ具70に綴じられる。すなわち、第2のシート140の複数の綴じ孔148が、複数の綴じ孔148の並ぶ方向において、インデックス部(第2のシート140)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成されることにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制され、安定した状態で綴じ具70に綴じられる。
また、手帳10の第2のシート140は、その支持部144が、下面に綴じられる用紙90上を用紙90の幅方向にのび、その先端のインデックス部146が用紙90の外側に突出する。そして、図12に示すように、第2のシート140が積層された複数枚の用紙90の最も上にある用紙90の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態では、その支持部144の上方および下方に、直ぐ下面に綴じられた用紙に画線を書き込むことのできる空間を形成する150a,150bが形成される。すなわち、支持部144には、綴じ具70に綴じられた用紙90であって支持部144の下面の用紙90に画線などを書き込み可能にするための切欠部(書込み可能部150)が形成される。
図13は、図1に示す手帳の、第3のシートが積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。手帳10の第3のシート160は、その取付け部162に直線状に並べて形成された複数の綴じ孔168のうちで一方の端部に位置する綴じ孔168と、他方の端部に位置する綴じ孔168との間の距離が、その支持部164の幅方向の寸法よりも大きいことにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制され、安定した状態で綴じ具70に綴じられる。すなわち、第3のシート160の複数の綴じ孔168が、複数の綴じ孔168の並ぶ方向において、インデックス部(第3のシート160)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成されることにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制され、安定した状態で綴じ具70に綴じられる。
また、手帳10の第3のシート160は、その支持部164が、下面に綴じられる用紙90上を用紙90の幅方向にのび、その先端のインデックス部166が用紙90の外側に突出する。そして、図13に示すように、第3のシート160が積層された複数枚の用紙90の最も上にある用紙90の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態では、その支持部164の上方および下方に、直ぐ下面に綴じられた用紙に画線を書き込むことのできる空間を形成する170a,170bが形成される。すなわち、支持部164には、綴じ具70に綴じられた用紙90であって支持部164の下面の用紙90に画線などを書き込み可能にするための切欠部(書込み可能部170)が形成される。
図14は、図1に示す手帳の閉じた状態を表表紙部側から見た状態を示す平面図である。また、図15は、図14に示す手帳のXV−XV断面図である。第2のシート140の支持部144は、図14および図15に示すように、手帳10を閉じた状態において、第1のシート120の支持部124よりもその幅方向の寸法だけ下側に帯状にのびるように形成されるため、その先端のインデックス部146が第1のシート120のインデックス部126のすぐ下側に位置するようになる。また、第3のシート160の支持部164は、第2のシート140の支持部144よりもその幅方向の寸法だけ下側に帯状にのびるように形成されるため、その先端のインデックス部166が第2のシート140のインデックス部146のすぐ下側に位置するようになる。すなわち、第1のシート120のインデックス部126、第2のシート140のインデックス部146および第3のシート160のインデックス部166が表表紙部20の長手方向に連続的に並んだ態様となる。
また、表表紙部20における第1のシート120のインデックス部126に対応した位置に第1の表インデックス覗見凹部32が形成されることにより、手帳10が閉じられて表表紙部20がその上面に被さった状態になっても、インデックス部126を視認することができる。同様に、表表紙部20における第2のシート140のインデックス部146に対応した位置に第2の表インデックス覗見凹部34が形成されることにより、手帳10が閉じられて表表紙部20がその上面に被さった状態になっても、インデックス部146を視認することができる。同様に、表表紙部20における第3のシート160のインデックス部166に対応した位置に第3の表インデックス覗見凹部36が形成されることにより、手帳10が閉じられて表表紙部20がその上面に被さった状態になっても、インデックス部166を視認することができる。なお、裏表紙部40においても、同様の態様で第1の裏インデックス覗見凹部62、第2の裏インデックス覗見凹部64および第3の裏インデックス覗見凹部66が形成されるため、手帳10を閉じた状態を裏表紙部40側から見た場合でも、第1のシート120のインデックス部126、第2のシート140のインデックス部146および第3のシート160のインデックス部166を視認することができる。また、上述した通り、綴じ具70を固定した状態で表紙12を閉じると、リング部80の上方部分が表表紙部20に形成されたリング嵌合孔22に嵌合する。このような構造を有することにより、綴じ具70を固定した表紙12は、その閉じた状態の厚さを薄くすることができる。
<第1の変形例について>
続いて、図16〜18を参照しながら、インデックスシート100の第1の変形例を説明する。図16〜18それぞれは、図1に示す手帳の、第1のシートの第1の変形例、第2のシートの第1の変形例、第3のシートの第1の変形例それぞれが積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。なお、このインデックスシートの第1の変形例は、取付け部を除いて、上述した実施の形態のインデックスシートと同様であるため、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。
取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1と直交した方向(交差した方向)にのびる。支持部124の上端辺124aと下端辺124bとは、互いに平行またはほぼ平行である。そして、上端辺124aと下端辺124bとの間の中心を通る線が軸線L2である。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。第1のシート120の第1の変形例は、取付け部122の長手方向の寸法が、上述した実施の形態に係る第1のシート120のそれよりも小さい。こうすることにより、画線を書き込むことのできる書込み可能部130をより大きくすることができる。また、第1のシート120のこの変形例は、その支持部124が、取付け部122の幅方向の他方の端辺の上端部から帯状にのびるように形成される。
支持部124の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部130a、130bが形成される。すなわち、この書込み可能空間130a,130bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。支持部124は、取付け部122の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺124aおよび下端辺124bを含み、支持部124の上部に形成される切欠部は、その外縁に、支持部124の上端辺124aを含む。支持部124の下部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる端辺122bと、支持部124の下端辺124bとを含む。インデックス部126は、取付け部122の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺(すなわち、124aの先端部分)および下端辺(すなわち、124bの先端部分)と、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる右端辺126cとを有する。
なお、第1のシート120のこの変形例においても、複数の綴じ孔128のうちで一方の端部に位置する綴じ孔128と、他方の端部に位置する綴じ孔128との間の距離(図8の「W1」に該当)が、支持部124の幅方向の寸法(図8の「W2」に該当)よりも大きい。すなわち、第1のシート120の複数の綴じ孔128は、複数の綴じ孔128の並ぶ方向において、インデックス部(第1のシート120)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。こうすることにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制されるため、第1のシート120のこの変形例を安定した状態で綴じ具70に綴じることができる。
第2のシート140の第1の変形例は、図17に示すように、取付け部142の長手方向の寸法が、上述した実施の形態に係る第2のシート140のそれよりも小さい。こうすることにより、画線を書き込むことのできる書込み可能部150をより大きくすることができる。また、第2のシート140のこの変形例は、その支持部144が、取付け部142の幅方向の他方の端辺の略中央部から帯状にのびるように形成される。
支持部144の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部150a、150bが形成される。すなわち、この書込み可能空間150a,150bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。支持部144は、取付け部142の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺144aおよび下端辺144bを含み、支持部144の上部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部142の軸線方向(L1方向)にのびる端辺142aと、支持部144の上端辺144aとを含む。支持部144の下部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部142の軸線方向(L1方向)にのびる端辺142bと、支持部144の下端辺144bとを含む。インデックス部146は、取付け部142の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺(すなわち、144aの先端部分)および下端辺(すなわち、144bの先端部分)と、取付け部142の軸線方向(L1方向)にのびる右端辺146cとを有する。
なお、第2のシート140のこの変形例においても、複数の綴じ孔148のうちで一方の端部に位置する綴じ孔148と、他方の端部に位置する綴じ孔148との間の距離(図9の「W1」に該当)が、支持部144の幅方向の寸法(図9の「W2」に該当)よりも大きい。すなわち、第2のシート140の複数の綴じ孔148は、複数の綴じ孔148の並ぶ方向において、インデックス部(第2のシート140)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。こうすることにより、綴じ孔148それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制されるため、第2のシート140のこの変形例を安定した状態で綴じ具70に綴じることができる。
第3のシート160の第1の変形例は、図18に示すように、取付け部162の長手方向の寸法が、上述した実施の形態に係る第3のシート160のそれよりも小さい。こうすることにより、画線を書き込むことのできる書込み可能部170をより大きくすることができる。また、第3のシート160のこの変形例は、その支持部164が、取付け部162の幅方向の他方の端辺の下端部から帯状にのびるように形成される。
支持部164の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部170a、170bが形成される。すなわち、この書込み可能空間170a,170bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。支持部164は、取付け部162の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺164aおよび下端辺164bを含み、支持部164の上部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部162の軸線方向(L1方向)にのびる端辺162aと、支持部164の上端辺164aとを含む。支持部164の下部に形成される切欠部は、その外縁に、支持部164の下端辺164bを含む。インデックス部166は、取付け部162の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる上端辺(すなわち、164aの先端部分)および下端辺(すなわち、164bの先端部分)と、取付け部162の軸線方向(L1方向)にのびる右端辺166cとを有する。
なお、第3のシート160のこの変形例においても、複数の綴じ孔168のうちで一方の端部に位置する綴じ孔168と、他方の端部に位置する綴じ孔168との間の距離(図10の「W1」に該当)が、支持部164の幅方向の寸法(図10の「W2」に該当)よりも大きい。すなわち、第3のシート160の複数の綴じ孔168は、複数の綴じ孔168の並ぶ方向において、インデックス部(第3のシート160)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。こうすることにより、綴じ孔168それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制されるため、第3のシート160のこの変形例を安定した状態で綴じ具70に綴じることができる。
なお、第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160のこの変形例は、取付け部122,142,162の長手方向の寸法が綴じ具70のそれよりも小さいため、上方および下方に複数のリング部80が余った状態になる。したがって、第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160それぞれは、綴じる位置を高さ方向において変更することができる。すなわち、第1のシート120をそのまま第2のシート140または第3のシート160として用いることができる。同様に、第2のシート140をそのまま第1のシート120または第3のシート160として用いることができ、第3のシート160をそのまま第1のシート120または第2のシート140として用いることができる。このように、取付け部122,142,162の長手方向の寸法を小さくした場合、表紙12の幅方向の端辺に形成される裏インデックス覗見凹部60(または表インデックス覗見凹部30)の位置に合わせて綴じ位置を変更するだけで、第1のシート120、第2のシート140および第3のシート160を多様に用いることができる。なお、後述する第4および第5の変形例についても同様である。
<第2の変形例について>
続いて、図19を参照しながら、インデックスシート100の第2の変形例を説明する。なお、このインデックスシートの第2の変形例は、支持部を除いて、上述した実施の形態のインデックスシートと同様であるため、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。また、ここでは第1のシートの第2の変形例についてのみ説明し、第2のシートの第2の変形例、および第3のシートの第2の変形例についての同様となる説明は繰り返さない。
図19は、図1に示す手帳の、第1のシートの第2の変形例が積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1と直交した方向(交差した方向)にのびる。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。支持部124の上端辺124aと下端辺124bとは、互いに平行またはほぼ平行である。そして、上端辺124aと下端辺124bとの間の中心を通る線が軸線L2である。第1のシート120のこの変形例は、支持部124の幅方向の寸法が、上述した実施の形態に係る第1のシート120のそれよりも小さい。言い換えると、上述した実施の形態に係る第1のシートは、その支持部124と、その先端のインデックス部126の幅方向の寸法が等しいものであったが、この第1のシートのこの変形例は、その支持部124の幅方向の寸法が、その先端のインデックス部126よりも小さい。具体的には、上述した実施の形態に係る第1のシート120の支持部124の幅方向の両端を長手方向にわたって切り欠いたような形状であり、且つ先端のインデックス部126が上方および下方に突出した形状である。こうすることにより、画線を書き込むことのできる書込み可能部130をより大きくすることができる。
支持部124の上方および下方には、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込むことのできる空間を形成する書込み可能部130a、130bが形成される。すなわち、この書込み可能空間130a,130bは、支持部を切欠くことによって形成された切欠部である。インデックス部126は、支持部124の先端から取付け部122の軸線方向(L1方向)において上方に突出する上方突出部と、下方に突出する下方突出部とを有する。支持部124の上部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる端辺122aと、支持部124の上端辺124aと、インデックス部126の上方突出部の左端辺126aを含む。支持部124の下部に形成される切欠部は、その外縁に、取付け部122の軸線方向(L1方向)にのびる端辺122bと、支持部124の下端辺124bと、インデックス部126の下方突出部の左端辺126bとを含む。
なお、第1のシート120のこの変形例においても、複数の綴じ孔128のうちで一方の端部に位置する綴じ孔128と、他方の端部に位置する綴じ孔128との間の距離(図8の「W1」に該当)が、支持部124の幅方向の寸法(図8の「W2」に該当)よりも大きい。すなわち、第1のシート120の複数の綴じ孔128は、複数の綴じ孔128の並ぶ方向において、インデックス部(第1のシート120)の長さより長い部分に間隔を隔てて形成される。こうすることにより、綴じ孔128それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきが抑制されるため、第1のシート120のこの変形例を安定した状態で綴じ具70に綴じることができる。
<第3の変形例について>
続いて、図20を参照しながら、インデックスシート100の第3の変形例を説明する。なお、このインデックスシートの第3の変形例は、インデックス部を除いて、上述した第2の変形例のインデックスシートとほぼ同様であるため、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。また、ここでも第1のシートの第3の変形例についてのみ説明し、第2のシートの第3の変形例、および第3のシートの第3の変形例についての同様となる説明は繰り返さない。
図20は、図1に示す手帳の、第1のシートの第3の変形例が積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1と直交した方向(交差した方向)にのびる。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。支持部124の上端辺124aと下端辺124bとは、互いに平行またはほぼ平行である。そして、上端辺124aと下端辺124bとの間の中心を通る線が軸線L2である。
第1のシート120のこの変形例は、支持部124の上端辺と、インデックス部126の上端辺とが直線状になる。そして、インデックス部126が、支持部124の先端から下方にのみ突出した形状である。なお、インデックス部126が、支持部124の先端から上方にのみ突出した形状であってもよい。このように、インデックス部126は、支持部124の先端から取付け部122の軸線方向(L1方向)において上方および下方の少なくとも一つに突出するよう形成されてもよい。
<第4の変形例について>
続いて、図21を参照しながら、インデックスシート100の第4の変形例を説明する。なお、このインデックスシートの第4の変形例は、支持部を除いて、上述した第1の変形例のインデックスシートとほぼ同様であるため、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。また、ここでも第1のシートの第4の変形例についてのみ説明し、第2のシートの第4の変形例、および第3のシートの第4の変形例についての同様となる説明は繰り返さない。
図21は、図1に示す手帳の、第1のシートの第4の変形例が積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1の斜め下方向(交差した方向)にのびる。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。支持部124の上端辺124aと下端辺124bとは、互いに平行またはほぼ平行である。そして、上端辺124aと下端辺124bとの間の中心を通る線が軸線L2である。したがって、第1のシート120のこの変形例は、高さ方向において、インデックス部124の中央部が取付け部122の中央部よりも下方に位置する。なお、支持部124は、図中斜め上方向にのびた形状であってもよい。このように、支持部126は、取付け部122の軸線方向(L1方向)に交差した方向にのびるように形成されていればよい。
<第5の変形例について>
続いて、図22を参照しながら、インデックスシート100の第5の変形例を説明する。なお、このインデックスシートの第5の変形例は、支持部を除いて、上述した第4の変形例のインデックスシートとほぼ同様であるため、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。また、ここでも第1のシートの第5の変形例についてのみ説明し、第2のシートの第5の変形例、および第3のシートの第5の変形例についての同様となる説明は繰り返さない。
図22は、図1に示す手帳の、第1のシートの第5の変形例が積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1と交差した方向にのびる。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。支持部124の軸線L2は、取付け部122の他方の端辺の略中央から高さ方向の上側に突出するように円弧状にのび、その先から取付け部122の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる。支持部124の上端縁124aと下端縁124bとは、互いに平行またはほぼ平行である。そして、上端縁124aと下端縁124bとの間の中心を通る線が軸線L2である。すなわち、支持部124の上端縁124aおよび下端縁124bも、取付け部122の他方の端辺から高さ方向の上側に突出するように円弧状にのび、その先から取付け部122の軸線方向(L1方向)に直交した方向にのびる。したがって、第1のシート120のこの変形例は、その支持部124が、円弧状に形成された部分を含む。言い換えると、支持部124が、波打ったような形状の部分を含む。なお、支持部124は、複数の円弧状の部分を含む波打ったような形状であってもよいし、斜め上方向に直線状にのびた後で斜め下方向に直線状にのびる部分を含むジグザグしたような形状であってもよい。このように、支持部126は、取付け部122の軸線方向(L1方向)に交差した方向にのびるように形成されていればよい。
<第6の変形例について>
続いて、図23を参照しながら、インデックスシート100の第6の変形例を説明する。なお、このインデックスシートの第6の変形例は、支持部を除いて、上述した実施の形態および第1〜5の変形例と同様であるため、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。また、ここでも第1のシートの第6の変形例についてのみ説明し、第2のシートの第6の変形例、および第3のシートの第6の変形例についての同様となる説明は繰り返さない。
図23は、図1に示す手帳の、第1のシートの第6の変形例が積層された複数枚の用紙の最も上にある用紙の上面(すなわち、最上面)となるように見開いた状態を示す平面図である。取付け部122の軸線をL1、支持部124の軸線をL2、インデックス部126の軸線をL3として、図中一点鎖線で示す。支持部124の軸線L2は、取付け部122の軸線L1と交差した方向にのびる。また、インデックス部126の軸線L3は、取付け部122の軸線L1に平行またはほぼ平行にのびる。
上述した実施の形態および第1〜5の変形例では、支持部が帯状である場合について説明した。一方、第1のシート120のこの変形例は、図23に示すように、第1のシート120のインデックス部120を除く部分の外周形状が、一緒に綴じられる用紙90のそれとほぼ同じであり、且つ外周の内側の部分に刳り抜いたような切欠き部を有して形成される。すなわち、支持部124は、その上端辺を形成する外枠124g、その下端辺を形成する外枠124h、その右端辺を形成する外枠124iからなる。上端辺を形成する外枠124gおよび下端辺を形成する外枠124hは、取付け部122の軸線L1と直交した方向(交差した方向)にのびる。また、右端辺を形成する外枠124iは、取付け部122の軸線L1と平行またはほぼ平行にのびる。切欠き部は、上述した書込み可能部130に該当する。
このように支持部124の内側を刳り抜くようにして書込み可能部130を形成することにより、一つの大きな書込み可能部130を形成できるため、直ぐ下面に綴じられた用紙90に効率よく画線を書き込むことができる。なお、支持部124の上端辺を形成する外枠124aのその幅方向(すなわち、手帳10の高さ方向)の寸法と、下端辺を形成する外枠124bの幅方向(すなわち、手帳10の高さ方向)の寸法とを足し合わせた寸法は、取付け部122のその軸線方向(L1方向)の寸法(すなわち、手帳10の高さ方向)の寸法よりも小さい。なお、このように支持部124の内側を刳り抜くようにして形成した書込み可能部130の外周形状は、たとえば、四角形、円形、格子状、横または縦に直線状の切欠き部が複数並んだ形状など様々なものが考えられるが、直ぐ下面に綴じられる用紙90に画線を書き込みやすい形状であることが好ましい。
この発明の一実施の形態に係る綴じ具70が備える位置決め突部58について説明する。図24は、図11に示す手帳のXXIV−XXIV断面図である。裏表紙部40に形成される係合部52(載置部)には、図24に示すように、位置決め突部58が突設される。位置決め突部58は、複数のリング部80の他方の端部80bが開いた状態において綴じ孔98に挿通されることにより用紙90を位置決めするためのものである。
ここで、位置決め突部58が作用するために前提となる軸部材72(およびリング部80)の係合態様について説明する。この実施の形態に係る綴じ具70は、平面視したとき、リング部80のいずれかの他方の端部80bにおける下側の端辺80dに形成された凹部82と、この凹部82に係合するように裏表紙部40に形成された係合孔56の上側端縁との係合により、複数のリング部80の他方の端部80bが閉じた状態を維持する。すなわち、この実施の形態に係る綴じ具80は、リング部80に形成された凹部82と、裏表紙部40に形成された係合孔56とを含む係合手段を有する。係合手段は、軸部材72(およびリング部80)を上方に移動することにより係合が外れる。なお、ここでいう上方とは、複数のリング部80が並ぶ方向に沿った方向であり、軸部材72および複数のリング部80を移動させることにより、係合手段による係合が外れる第1の方向に相当する。さらに、この実施の形態に係る綴じ具70は、軸部材72に沿って延びるコイル部と、コイル部の上端および下端それぞれから直線状に延びるあし部とを含むバネ部材250(付勢手段)を備える。バネ部材250は、そのコイル部が軸部材72(およびリング部80)を下方に付勢し、且つそのあし部が軸部材72(およびリング部80)を複数のリング部80が開く方向へと回転するように付勢する。なお、ここでいう下方とは、第1の方向と反対向きの方向であり、付勢部材が、リング部80の他方の端部80bが閉じた状態を維持するため、軸部材72を付勢する第2の方向に相当する。
この実施の形態に係る綴じ具70は、バネ部材250の下方(第2の方向)への付勢力により、係合手段を係合させ、複数のリング部80が閉じた状態を維持する。そして、綴じ具70は、複数のリング部80が閉じた状態から、バネ部材250の下方(第2の方向)への付勢力に抗って、軸部材72を上方(第1の方向)に移動させることにより、係合手段の係合が外れる。さらに、このようにして係合手段の係合が外れると、バネ部材250のもう一方の付勢力により軸部材72(およびリング部80)が複数のリング部80の開く方向へと回転する。この実施の形態に係る綴じ具70は、このように、軸部材72を上方(第1の方向)に移動させることにより、係合手段の係合が外され、複数のリング部80を閉じた状態から開いた状態にすることができる。
図25は、この発明の一実施の形態に係る綴じ具が備える位置決め突部近傍の平面図であり、(A)が複数のリング部の他方の端部が閉じた状態のときの図、(B)が軸部材および複数のリング部を上方(第1の方向)に移動させた状態の図である。また、図26は、この発明の一実施の形態に係る綴じ具が備える位置決め突部近傍の側面から見たときの断面図であり、(A)が図25(A)に対応した断面図、(B)が図25(B)に対応した断面図である。
この発明の一実施の形態に係る綴じ具70が備える位置決め突部58は、裏表紙部40の内面40a(載置部)から突設され、複数のリング部80の他方の端部80bが閉じた状態のとき、複数のリング部80のうちいずれかの他方の端部80bと連なって略リング状を形成する。すなわち、位置決め突部58に対応する位置に配設されたリング部80は、その他のリング部80よりもその円弧の長さが短い。この実施の形態に係る綴じ具70は、位置決め突部58を2つ備える。なお、綴じ具70は、位置決め突部58を1つのみ備えてもよいし、3つ以上備えてもよい。
この実施の形態に係る位置決め突部58の上側端辺58aは、リング部80の他方の端部80bが閉じた状態を平面視したとき、リング部80の上側端辺80cよりも所望の距離だけ上側に位置する。なお、ここでの上側は、軸部材72(および複数のリング部80)が移動する第1の方向の下流側に相当する。すなわち、位置決め突部58は、その上側端辺58aが下流側端辺に相当し、同様に、リング部80は、その上側端辺80cが下流側端辺に相当する。所望の距離とは、上記した係合手段の係合が外れるように軸部材72が上方(第1の方向)に移動する距離に等しいまたは移動する距離よりも大きい距離である。
ここで、特許文献1などに記載の従来の位置決め突部について説明する。図29は、従来の位置決め突部近傍の複数のリング部の他方の端部が閉じた状態のときの平面図である。なお、図29において従来の位置決め突部を除いた構成は、上記した手帳10と同じであるため、他の構成には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。従来の位置決め突部358は、複数のリング部80が閉じた状態を平面視したとき、その幅方向(リーフの高さ方向)の寸法が、複数のリング部80の幅方向(リーフの高さ方向)の寸法にほぼ等しい。このような構成を有する従来の位置決め突部358は、図29に示すように、複数のリング部80が閉じた状態を平面視したとき、用紙90の綴じ孔98において上端側(軸部材72の可動方向である第1の方向の下流側)に位置した状態のまま軸部材72(および複数のリング部80)を上方(第1の方向)に移動させて複数のリング部80を開こうとしても、綴じ孔98の縁部にリング部80の上端辺が突き当たってしまう。これにより、複数のリング部80を開くことができなかったり、綴じ孔98が傷んでしまったりという問題が生じてしまう。
一方、この発明の一実施の形態に係る綴じ具70が備える位置決め突部58は、上記したような構成を有するため、図25(A)(B)に示すように、その上側端辺58a(下流側端辺)が綴じ孔98の上側端縁に当接することにより、リング部80の上側端辺80cと綴じ孔98の端縁とが、係合手段の係合が外れるように軸部材72が上方(第1の方向)に移動する距離または移動する距離よりも大きい距離だけ離間することが保障される。したがって、綴じ孔98の縁部にリング部80の上端辺が突き当たることなく、軸部材72(および複数のリング部80)を上方(第1の方向)にスムーズに移動させ、複数のリング部80を開いた状態にすることができる。
なお、位置決め突部58の下側端辺58bは、リング部80の他方の端部80bが閉じた状態を平面視したとき、リング部80の下側端辺80dと一直線状またはほぼ一直線状になることが好ましい。これにより、位置決め突部58の下側端辺58bと、リング部80の下側端辺58dとの間に段差が生じないため、用紙90の綴じ孔98が引っ掛ることなく、スムーズに用紙90を挿入したりページ捲りしたりすることが可能となる。なお、ここでの下側は、軸部材72(および複数のリング部80)が移動する第1の方向の上流側に相当する。すなわち、位置決め突部58は、その下側端辺58bが上流側端辺に相当し、同様に、リング部80は、その下側端辺80dが上流側端辺に相当する。なお、位置決め突部58の下側端辺58b(上流側端辺)は、リング部80の他方の端部80bが閉じた状態を平面視したとき、リング部80の下側端辺80d(上流側端辺)と一直線状またはほぼ一直線状にならないように形成してもよい。図27は、このような構成の位置決め突部58を有する綴じ具70の平面図である。
なお、上記した実施の形態の綴じ具70は、軸部材72に沿って延びるコイル部と、コイル部の上端および下端それぞれから直線状に延びるあし部とを含むバネ部材250(付勢手段)を備える場合について説明した。しかしながら、バネ部材250は、コイル部のみで構成され、あし部を含まなくてもよい。このとき、軸部材72(およびリング部80)は、係合手段の係合を外された後、手動で複数のリング部80が開く方向に回転させることができる。綴じ具70は、これにより構成が簡略化されるため、コストを低減することができる。なお、上記した実施の形態の綴じ具70は、バネ部材250を含まなくてもよい。このとき、軸部材72(およびリング部80)は、係合手段の係合を外されること、および複数のリング部80が開く方向に回転させることを全て手動で行うことができる。これにより、より構成が簡略化されるため、コストを低減することができる。
なお、位置決め突部58は、裏表紙部40の内面40aから突設され、閉じられたときの表表紙部20の内面20aもしくは内面20aの近傍、または外面もしくは外面の近傍まで延びることが好ましい。このように位置決め突部58が十分な長さを有することにより、リング部80が開いた状態において用紙90を確実に位置決めすることができる。また、リング部80が閉じた状態においても用紙90をスムーズにめくることができる。
また、裏表紙部40に形成される係合部52を載置部と称したが、位置決め突部58は、表紙20を立てて用いる場合なども同様の効果を奏する。
なお、上記した実施の形態の綴じ具70は、表紙12に取り付けられて用いられる場合について説明したが、この場合に限られず、綴じ具70単独で用紙90を綴じるものであってもよい。
位置決め突部58の上側端辺58aおよび下側端辺58bは、綴り環部を構成するリング部80の並列方向と交差する方向に拡がる平面である。
リング部80の上側端辺80cおよび下側端辺80dは、綴り環部を構成するリング部80の並列方向と交差する方向に拡がる平面である。
綴り環部を開けるときに、軸部材72を移動させる方向は、綴り環部を構成するリング部80の並列方向とほぼ平行である。
位置決め突部58の上側端辺58aと下側端辺58bとの間の長さ(L1)は、リング部80を閉じた状態を平面視したとき、リング部80の上側端辺80aと下側端辺80bとの間の長さ(L2)よりも長い。
位置決め突部58の上側端辺58aと下側端辺58bとの間の長さ(L1)は、綴じ孔98の下流側の孔辺と上流側の孔辺の間との長さ(L3)よりは若干短く、用紙90を、綴じ環部を構成する位置決め突部58およびリング部80の間を移動させることができる長さである。
位置決め突部58が2つ以上のとき、互いに十分な間隔を有して高さ方向に対象の位置に形成されることが好ましい。
位置決め突部58に対応する位置に配設されたリング部80(他のリング部80よりも円弧の長さが短いショートリング部)は、高さ方向から見たとき、位置決め突部58とともに形成する略半円のリング形状が、他のリング部80とほぼ同じ径となることが好ましい。
<まとめについて>
なお、取付け部(取付け部122,142,162)の長手方向の寸法は、上記したものに限られず、複数の綴じ孔(綴じ孔128,148,168)のうち一方の端部に位置する綴じ孔(綴じ孔128,148,168)と、他方の端部に位置する綴じ孔(綴じ孔128,148,168)との間の距離を、インデックス部(インデックス部126,146,166)の高さ方向の寸法よりも大きく形成できる寸法であればよい。取付け部(取付け部122,142,162)の長手方向の寸法を大きくすることによって、綴じ孔(綴じ孔128,148,168)それぞれとリング部80それぞれとの間の隙間により生じるぐらつきがさらに抑制され、より安定した状態で綴じ具70に綴じることができる。一方、取付け部(取付け部122,142,162)の長手方向の寸法を小さくすることによって、書込み可能部(書込み可能部130,150,170)をより大きくすることができる。
また、インデックスシート100(第1〜3のシート120,140,160)の支持部(支持部124,144,164)の幅方向の寸法は、上述したものに限られず、その幅方向の寸法が、複数の綴じ孔(複数の綴じ孔128,148,168)のうちで一方の端部に位置する綴じ孔(綴じ孔128,148,168)と、他方の端部に位置する綴じ孔(綴じ孔128,148,168)との間の距離よりも小さい寸法であればよい。支持部(支持部124,144,164)の幅方向の寸法を大きくすることによって、インデックスシート100(第1〜3のシート120,140,160)の強度を強くすることができる。一方、支持部(支持部124,144,164)の幅方向の寸法を小さくすることによって、書込み可能部(書込み可能部130,150,170)をより大きくすることができる。
また、上述の説明では、支持部(支持部124,144,164)の上端縁(124a,144a,164a)と下端縁(124b,144b,164b)が平行であり、その幅方向(すなわち、手帳10の高さ方向)の寸法が一定である場合を説明した。しかしながら、この場合に限られず、たとえば、上端縁(124a,144a,164a)が図中斜め上方向にのび、且つ下端縁(124b,144b,164b)が図中斜め下方向にのびるような形状であってもよい。
なお、支持部(支持部124,144,164)について、長手方向および幅方向という表記を用いたが、支持部が帯状でない上記したような形状である場合、その長手方向とは、綴じ孔(綴じ孔128,148,168)の並ぶ方向からのびて、一緒に綴じられた用紙90の外側に突出する方向(すなわち、手帳10の幅方向)のことを広くいい、その幅方向とは、このような長手方向に直交した方向(すなわち、手帳10の高さ方向)のことを広くいう。また、取付け部(取付け部122,142,162)についても同様に、その長手方向とは、綴じ孔(綴じ孔128,148,168)の並ぶ方向(すなわち、手帳10の高さ方向)のことを広くいい、その幅方向とは、このような長手方向に直交した方向(すなわち、手帳10の幅方向)のことを広くいう。
また、上述の説明では、インデックスシート100が第1〜3のシート120,140,160の3つのシートからなる場合について説明したが、この場合に限られず、インデックスシート100が1つまたは2つのシートからなるものであってもよいし、4つ以上のシートからなるものであってもよい。
また、上述した実施の形態では、支持部124およびインデックス部126は、綴じ孔128(および綴じ孔98)が並ぶ方向における寸法(すなわち、高さ方向の寸法)が等しい略矩形状である場合を説明した。しかしながら、この場合に限られず、支持部124およびインデックス部126は、綴じ孔128(および綴じ孔98)が並ぶ方向における寸法(すなわち、高さ方向の寸法)は異なるものであってもよい。
また、上述の説明では、インデックスシート100が透明または半透明のポリプロピレンなどの合成樹脂で形成される場合を説明した。このように透明または半透明の部材で形成することにより、下面に綴じられた用紙90の画線を全て視認できるため、効率よく書き込み可能空間(書込み可能部130,150,170)に画線を書き込むことができる。なお、この場合に限られず、透明または半透明でない部材でインデックスシート100を形成してもよい。
また、上述の説明では、表表紙部20側から見たとき、背表紙部68が右側に位置する手帳10について説明した。しかしながら、この場合に限られず、表表紙部20側から見たとき、背表紙部68が左側に位置する手帳10であってもよいし、上側または下側に位置するような手帳10であってもよい。
また、手帳10が平面視縦長の四角形である図面を用いて説明したが、この場合に限られず、平面視横長の四角形であってもよいし、平面視略正方形であってもよい。
また、上述の説明では、綴じ具70が裏表紙部40に固定される場合を説明したが、これに限られず、背表紙部68に固定されてもよいし、表表紙部20に固定されてもよい。
また、上述の説明では、インデックシート100が手帳10に用いられ、インデックス部126には「DIARY」、インデックス部146には「ADRESS」、インデックス部166には「NOTE」の文字が記載された場合を説明した。しかしながら、これに限られず、たとえば、学習ノートにインデックスシート100を用いてもよく、この場合、インデックス部(インデックス部126,146,166)それぞれには、「国語」「数学」「英語」などの教科名が記載されてもよい。また、その他のノートや任意のファイルなどの帳面にインデックスシート100を用いてもよい。このような場合、インデックス部(インデックス部126,146,166)それぞれは、予め適切な索引用の文字を記載して形成されてもよいし、予め文字を記載せず、ユーザーが適切な索引用の文字を選んで記載できるように形成されてもよい。また、インデックス部(インデックス部126,146,166)に文字を記載するには、プリントや手書きする他に、シールを貼り付けるなどしてもよい。また、インデックス部100(インデックス部126,146,166)を袋状にして、その内部に文字の記載された紙を挿入するようにしてもよい。
なお、取付け部(取付け部122,142,162)の幅方向の寸法は、その一方の端辺に沿って複数の綴じ孔(128,148,168)を形成しても十分な強度を有する大きさであることが好ましい。なお、取付け部(取付け部122,142,162)の幅方向の寸法を小さくすることにより、書き込み可能部(書込み可能部130,150,170)をより大きくすることができる。
なお、支持部(支持部124,144,164)の幅方向の寸法は、十分な強度を有し、且つ十分に大きな書込み可能部(書込み可能部130,150,170)を形成できる寸法であることが好ましい。
なお、インデックス部(インデックス部126,146,166)の端辺(図中右端辺)と、用紙90の端辺(図中右端辺)との間の距離(すなわち、インデックス部の幅方向の寸法)は、インデックス部(インデックス部126,146,166)に索引用の文字などを十分に記入でき、且つ互いに近傍であることが好ましい。
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。