JP2008055876A - 用紙係止用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙の着脱可能なノートやシステム手帳などのファイルの用紙束の留め付けは、用紙束に開孔しリング又は用紙の貫通材を用いている。そのため、使用上の不便さと、部品数が多くなるため生産上のコストが高い欠点がある。これを解決すべく差込式のファイル化用具が出願されているが、用紙の止めつけ方および保持方法が実用的でない。
【解決手段】本発明は主にプラスチックの押出し成型により製作する用紙係止用具で、用紙束を束ねた集束クリップを用紙係止用具に係止することで脱落を防止する。
用紙係止用具は、単一溝又は複数溝を形成する起立壁内側に設けた突起や押圧片が集束クリップの基部、斜片のいずれかを係止して集束クリップが脱落しないようにしている。
集束クリップは、金属の薄板バネを用いて頂部が内側に押圧する略三角形の断面の用紙挟持部の上端に小さく外側に曲がる用紙のガイド片を延設したものを用いる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は主にプラスチックの押出し成型により製作する用紙係止用具で、用紙束を束ねた集束クリップを用紙係止用具に係止することで脱落を防止する。
用紙係止用具は、単一溝又は複数溝を形成する起立壁内側に設けた突起や押圧片が集束クリップの基部、斜片のいずれかを係止して集束クリップが脱落しないようにしている。
集束クリップは、金属の薄板バネを用いて頂部が内側に押圧する略三角形の断面の用紙挟持部の上端に小さく外側に曲がる用紙のガイド片を延設したものを用いる。
【選択図】図2
Description
ノート、システム手帳、スケッチブック、サンプル帳などのファイルに用いる着脱が可能な用紙の留付け用具、留め付けに用いる集束クリップおよび本留付け用具を用いるファイルに関するものである。
リングの開閉や用紙の貫通桿により着脱する罫線紙や白紙、カレンダー、カタログなどの用紙は、必要時に必要な用紙等を随時取り換えられることや、使用者の意図に沿った用紙を選択できることの利点があるため多岐にわたり使用されている。
しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。
一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。
一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
これらを解決すべく用紙の保持にリングを用いず、溝に用紙を差し込むだけで保持できるファイルが下記文献に記されている。
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
実願 昭56125647
実願 昭63−64496
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
用紙の保持でこれらに共通している問題点は、用紙の全長を挟持して筒体からの脱落を防止していることである。実施例によると用紙1枚から保持できるスリット幅と記載されているので、スリット幅はほぼ無いに等しい。この状態下で少数枚の用紙を差し込むと、スリットに隙間がないため用紙の押圧力だけでは筒体を変形させることが出来ない。仮に指でスリットを押したとしても押した周辺だけに隙間ができるだけなので、用紙の全長を差込むことは用紙の腰折れと共に自重で曲がることもあり極めて難しい。
一方、多数枚の場合は、用紙が多数枚になるほど筒体の用紙への押圧力が強くなり、スリットに接する用紙は差込部の摩擦抵抗で差込むことは困難である。保持力を増すため二重筒体にした特許文献2は押圧力が強い分更に差込が難しい。従って、この開示文献の用紙保持方法は、用紙の枚数に関係なく手間が掛かりすぎ実用性に欠ける欠点がある。
上記課題の解決方法に関して、用紙にリング等保持のための開孔をしないで、用紙の枚数にかかわらず着脱を容易にしかつ安定して保持するため、金属の薄板バネ材あるいはプラスチックの薄板の可撓性を利用した集束クリップで、用紙全長ではなく部分的に数カ所留付けた後、集束クリップを挟持する断面形状の用紙係止用具の溝に嵌合して係止する。
外すときは係止方法により異なるが、開口方向への引き抜き、長さ方向への引き抜き、溝壁に設けた切り欠き部に集束クリップを合わせて開口方向への引き抜き、により用紙係止用具から外す。尚、基本的な使用方法は、一部を除き用紙束を集束クリップではさんだものを用紙係止用具に差込む方法であるが、集束クリップを用紙係止用具の数箇所に固定しておけば、用紙束を集束クリップに差込んで使用することも可能である。
本用紙係止用具を用いたファイルや手帳に用いるときの用紙束の留め付けは、挟む用紙の大きさや枚数に相応する集束クリップの材料や保持力の種類を選択することにより適切なものとなる。また集束クリップの用紙係止用具への留め付けは溝に差込むだけであるが、集束クリップは用紙係止用具内部の係止部に確実に係止される。
従って、参考文献のような筒体に用紙を差込むときの用紙の折れ曲がりや意図しないときの用紙束の脱落はない。リングとの比較では、孔の開いた専用の用紙が不要となる他、筆記時においてはリングの突出部がないので記入のし辛さがなくなる。
従って、参考文献のような筒体に用紙を差込むときの用紙の折れ曲がりや意図しないときの用紙束の脱落はない。リングとの比較では、孔の開いた専用の用紙が不要となる他、筆記時においてはリングの突出部がないので記入のし辛さがなくなる。
また、挟持する用紙枚数は、集束クリップの許容枚数内で任意である。また強い挟持力が必要な用紙束の留め付けは、強いバネの集束クリップを専用の用具を用いることで、用紙を傷つけず簡単に着脱することが可能である。
従って、ファイル化が利用者で容易に出来る他、罫線紙や予定表など任意のフォームが、利用者がパソコンで用途に応じて自在にデザインしプリントアウトして使うことが可能になり、従来のような用意されたフォームに拘束されなくなる。用途においては、記入用紙だけでなく、写真の台紙、布地などのサンプル帳などへの利用が可能になる。
一方、生産面では、プラスチックまたは金属の押し出し成型のみで製作できることが大きな特徴で、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。また、用紙係止用具とファイルカバーを一体成形するファイルにおいても、用紙係止用具を押し成形などにより連続成形した後必要長さに切断するだけなので、任意の大きさのファイルが安価に生産できる。
上部に用紙束を差込むためのガイド片を有し、用紙束を挟持したとき枚数に応じて断面が略三角形から台形に変化する用紙挟持部からなる集束クリップと、集束クリップを着脱容易に嵌合係止する溝の一部に設けた係止部を形成した用紙係止用具と一体的に用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板からなり、用紙係止用具と嵌合係止する形状にした部分を有する。用紙を押圧する部分の間隔は、少数枚数を挟む集束クリップは左右の斜片を接触させ、多数枚の用紙束を挟持する集束クリップは左右の斜片間に隙間を設ける。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板からなり、用紙係止用具と嵌合係止する形状にした部分を有する。用紙を押圧する部分の間隔は、少数枚数を挟む集束クリップは左右の斜片を接触させ、多数枚の用紙束を挟持する集束クリップは左右の斜片間に隙間を設ける。
用紙係止用具は、主としてプラスチックを押出し成型するので、集束クリップと嵌合する係止部が全長に形成されるため、集束クリップの留め付けは任意の位置で可能である。用紙係止用具の長さはファイルの大きさに合わせて所望する長さに切断して用いる。集束クリップと用紙係止用具の溝幅は、用紙束を係止しながら強い力で引っ張ると集束クリップ及び用紙係止用具の変形により着脱できる差が好ましい。
図1は、集束クリップの種々の態様を示すものである。図1(a)は基本形といえるもので、底板4から対称に斜め内側に起立する斜片5からなる断面が略三角形をした用紙束の挟持部2の上部に用紙束を差込むガイド片3が延設されており、挟持する用紙の枚数に応じて、三角形頂部が開いて台形に変化して用紙束6を押圧しながら挟持する集束クリップ1である。
斜片5と底板4にまたがる開口部6は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
斜片5と底板4にまたがる開口部6は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
図1(b)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し、斜片10基部11を曲折し曲折位置より下側の勾配を緩く、上側を急勾配にして斜片基部を用紙係止用具の係止部と嵌合できるようにした集束クリップ9である。
図1(c)は、図2(e)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(c)は、図2(e)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(d)は、図2(b)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部用突起と嵌合させるため斜片16の嵌合位置に凹み17を設けた集束クリップ15である。
図1(e)は、図2(c)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部21から斜片20全体を内側に湾曲させた集束クリップ19である。
図1(e)は、図2(c)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部21から斜片20全体を内側に湾曲させた集束クリップ19である。
図1(f)は、図2(e)の用紙係止用具に対応し、ガイド片23を内側に向けたもので、斜片24は略垂直に起立している。斜片24の基部25の凸部26及び中間部の凸部27は、用紙係止用具の係止凹みに嵌合して係止または固定する。凸部を2段にしているのは、用紙係止用具の係止力を強くするもので、不要な場合は中間部の凸部は不要である。斜片及びガイド片23の切削28は、用紙束の押圧力を弱めるためのものである。
図1(g)は、特開平8−21311315に開示された集束クリップで、図2(e)の用紙係止用具に対応し、用紙の挟持に略三角形の挟持部37上部に設けたガイド片34の両側に小さな突出部35を設けたのが特徴で、専用用具を用いて突出部を開いて用紙束を挟持する。斜片32基部33に垂直部を設けて用紙係止用具の係止溝に嵌合して係止する。
図1(h)は、図2(f)の用紙係止用具に対応した集束クリップ38で、斜片40の基部の両端に切れ目を入れ外側に突出させ係止片44としたものである。係止片44は用紙係止用具の係止溝とがたつきをなくすため、小さな膨らみ45又は切込みを設けて小さな山形バネを設ける。斜片40から外側に延設したガイド片41には一部が外側に折れ曲がったフック42を設けているが、斜片40を外側に開くときの用具を引っ掛けるためのものである。
図1(i)は、図2(g)の用紙係止用具に対応した集束クリップ46で、集束クリップ46の底板47を延設し、両側を下方に折り曲げて係止片48とした集束クリップ46である。係止片48は用紙係止用具の係止溝から集束クリップ46が脱落しないように内側に向けて凸形状49を先端に形成している。
図2は用紙係止用具の種々の態様を示す。図2(a)は、底板51の両側から起立した起立壁52の頂部に集束クリップの脱落を防止する係止片53を設け、直下には集束クリップ55に略許容限度まで用紙を挟んだときに広がるガイド片57の先端位置に相応する凹み54を設けた用紙係止用具50である。
集束クリップ55の着脱方法は、用紙係止用具50の縁端から差込む方法の他に、係止片53の数箇所を切削して起立壁52の厚みとなる部分を設け、この位置から用紙束を挟持した集束クリップ55を着脱し、用紙係止用具の溝内を所定の位置まで移動させて用いる。
集束クリップ55の着脱方法は、用紙係止用具50の縁端から差込む方法の他に、係止片53の数箇所を切削して起立壁52の厚みとなる部分を設け、この位置から用紙束を挟持した集束クリップ55を着脱し、用紙係止用具の溝内を所定の位置まで移動させて用いる。
図2(b)は、起立壁60基部に集束クリップ64の底部67の最大幅よりわずかに狭小幅等となる係止突起61を底板59から少し離れたところに設けて小さな凹み63を成形し、凹み63と斜片66の基部67が嵌合し、集束クリップ64が溝から脱落するのを防止している。併せて、集束クリップ64が挟持する用紙束が厚くなると斜片66の底板65との角度が大きくなり、斜片66が係止突起61と接触し広がり難くなるのを防止している。起立壁60の頂部は、集束クリップ64のガイド片69が起立壁60と接触しないように厚みを薄くしている。
図2(c)は、起立壁71内面に上下を基部とする押圧片72を一体成形した用紙係止用具70である。下側の押圧片72は底板75から集束クリップ77の底部78が嵌合する隙間74を設けて基部とし、上側の押圧片73は起立壁上部を基部とし、薄い厚みのプラスチックを湾曲状に成形したものである。押圧片72,73は、プラスチックの可撓性により集束クリップ77の斜片79と用紙束を押圧して集束クリップ77を係止する。尚、押圧片は半硬質プラスチックであってもよい。
図2(d)は、用紙係止用具の異なる態様で、底部84が集束クリップ85の底部86外側形状と嵌合形状とし、上部は集束クリップより広い幅で、集束クリップ85の用紙束挟持による形状変化に材料の可撓性により追従する用紙係止用具80である。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ85を押圧する強度を有する。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ85を押圧する強度を有する。
起立壁81の角度は、ある程度の用紙枚数を挟持した場合を想定し、集束クリップ85が三角形状から許容限度まで用紙を挟み台形となる中間の角度で成形されている。用紙係止用具の頂部82は集束クリップ85のガイド片87に相応した形状をしている、内側には薄い厚みの舌片83を設けて集束クリップ85の左右の振れを抑制する。
図2(e)は、底板90から起立した起立壁91の基部及び中間部に小さな凹み92を設け、集束クリップの凸部と嵌合係止して集束クリップの脱落を防止する用紙係止用具89である。凹み92,93の数及び位置は使用する集束クリップの係止部位に合わせて成形する。
図2(f)は、図1(h)の集束クリップ38のような側部に突き出た係止片44を有する場合の用紙係止用具95である。集束クリップの係止片に相応する位置に用紙係止用具95の底板96と起立壁97に設けた係止片98間に生ずる溝99を形成した用紙係止用具95である。
図2(g)は、底板101に集束クリップを係止するための係止片103を底板101の中央部の脚104上に一体化し溝105を形成した用紙係止用具100である。
溝105は、下方に突き出た係止片48のある図1(i)の集束クリップ46のような金物を用いる場合に、相応する位置に設けて集束クリップ46を係止する。本図では起立壁102間に2条の係止片103,103aを設けた例である。
溝105は、下方に突き出た係止片48のある図1(i)の集束クリップ46のような金物を用いる場合に、相応する位置に設けて集束クリップ46を係止する。本図では起立壁102間に2条の係止片103,103aを設けた例である。
図3は異なる用紙係止用具の態様を示す。図3(a)は、図3(b)、図3(c)の用紙係止用具に対応した集束クリップ105で、下部の曲折部106から両側に湾曲した斜片107と上部にガイド片108を延設した集束クリップ105である。用紙束を挟持する斜片107とガイド片108の接合部の形状は、用紙係止用具の挟持部と略同形状に成形する。他の集束クリップが用紙係止用具の底板または起立壁に嵌合しているのに対し、本集束クリップは用紙係止用具の底板または起立壁から延設された斜片とガイド片に嵌合する。
図3(b)は、底板111から内側に傾斜した斜片114を対向させ頂部にガイド片115を延設した用紙係止用具110である。ガイド片115と斜片114の接合部形状は、集束クリップを差込みやすいように僅かに隙間を設けている。起立壁112の頂部は、集束クリップを差込むとき大きく外側に広がるのでガイド片の頂部を低くしている。ガイド片115と斜片114は連続成型されているため、集束クリップは任意の場所に係止可能である。
図3(c)は、図3(b)の斜片の延設基点を起立壁118にした用紙係止用具117で、連続成型した斜片119とガイド片120の一部を残して切削したものである。その結果、図3(a)の集束クリップ105に用紙束を挟持したものを嵌合して係止する場合、集束クリップをガイド片120と斜片の切削部分に留め付けることにより、差込時の一時的な広がりを小さく出来るため、起立壁内にガイド片を納めることが可能になる。
又、挟持部が部分的であるため、集束クリップを用いず用紙束を直接ガイド片120から差込むことも可能である。尚、斜片とガイド片の切削は、図3(b)の用紙係止用具においても可能で、図3(c)においては、斜片とガイド片を切削せず使用することも可能である。
又、挟持部が部分的であるため、集束クリップを用いず用紙束を直接ガイド片120から差込むことも可能である。尚、斜片とガイド片の切削は、図3(b)の用紙係止用具においても可能で、図3(c)においては、斜片とガイド片を切削せず使用することも可能である。
図4は、複数の同じ大きさの用紙係止用具を連結して用いる場合の連結方法に関するものである。用紙束が厚くなり分割して挟持する場合の方法として、複数の集束クリップを起立壁で仕切り一体にして用いる方法もあるが、用紙係止用具の厚みが大きくなり使い辛くなる。これを回避するため、用紙束ごとに用紙係止用具に挟持した用紙係止用具を連結することで用紙束を開いたときに厚みが薄くなり使い易くなる。
図4(a)は、2つの用紙係止用具の隣接する起立壁124,124aの下端に折り曲げ自由な接合部125を設け、同起立壁124,124aの頂部に用紙係止用具が開かないようにするための嵌合部126を設けた用紙係止用具121で、閉じた状態図である。接合部125は用紙係止用具の連続成型時に薄厚シート状にしている。尚、接合方法には、ヒンジや別部材によるシート状材を両用紙係止用具の底板に張る方法がある。
図4(b)は、図4(a)の使用時の状態図である。接合部125を中心に用紙係止用具122,123が90度回転し、用紙係止用具に挟持された用紙束は左右に倒れた状態になって、机上に置いたとき用紙が安定した状態となる。起立壁124,124a頂部の嵌合係止は、用紙係止用具122に凸形状127、用紙係止用具123に凹み形状128が成型されている。
図5は、用紙係止用具131とファイルカバー133を一体的に押し出し成型したファイル130である。起立壁132とファイルカバー133の接合部135は、折り曲げが可能なように薄肉としている。取り付け位置は起立壁132の下部に一体化したファイルカバー133aなど任意である。用紙係止用具131には、図1(f)の集束クリップ134を係止している。
図6は、用紙係止用具137にファイルカバーを後付けしたファイル136で、外側にファイルカバー140を取り付けるためのカバー取付け用起立壁139を一体成形している。図6(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁139は頂部に押圧片141を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー140の差込部140aを差し込んだ時に押圧片141がファイルカバー140を起立壁138に押し付ける作用をする。
一方、ファイルカバーの差し込み部140aにも押圧片側に折り曲げ片を設けたり厚くすることにより、上部への抜けを防止できる。カバーを装着するときは、上からあるいは起立壁端部から差し込む。取り外すときは、長さ方向に引き抜くことで、多用途に合わせたファイルカバーに転用が可能である。
ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
図7は、用紙係止用具を用いてファイル142にした一例で、ファイルカバー144の中央部に2条の溝のある用紙係止用具143を用いたものである。用紙係止用具143とファイルカバー144の留付けは、それぞれの材質が同一の場合は接着又は溶着で一体化し、材質が異なる場合は接着で一体化するのが望ましい。ファイルカバーは用紙係止用具の上端部を外側に折り曲げて用いる。
応用例1:従来のノート(罫線紙)や目的別罫線紙など、フォームをパソコンで作成してプリントアウトしてファイル化できるので、目的に合わせた自作のオリジナルのフォーマット用紙の利用が可能となる。また利用者自らが用紙束を束ねファイル化が出来るので、従来からあるリングを利用したシステム手帳やファイルは全て本用紙係止用具に置換利用が可能である。
応用例2:用紙係止用具は目的に合わせた所望の長さに切断してファイル化が可能なので、大型の写真帳、布地サンプル帳など多用途に利用できる。他には、新聞などの刊行物のファイル化にも利用可能である。
応用例2:用紙係止用具は目的に合わせた所望の長さに切断してファイル化が可能なので、大型の写真帳、布地サンプル帳など多用途に利用できる。他には、新聞などの刊行物のファイル化にも利用可能である。
1:集束クリップ 2:係止部 3:ガイド片
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 12:集束クリップ
15:集束クリップ 15:斜片 16:斜片
17:凹み 19:集束クリップ 22:集束クリップ
23:ガイド片 24:斜片 31:集束クリップ
38:集束クリップ 40:斜片 41:ガイド片
42:フック 43:底板 44:係止片
46:集束クリップ 47:底板 48:係止片
50:用紙係止用具 51:底板 52:起立壁
53:係止片 55:集束クリップ 57:ガイド片
58:集束クリップ 60:起立壁 64:集束クリップ
67:斜片基部 70:集束クリップ 71:起立壁
73:押圧片 77:集束クリップ 78:底部
80:集束クリップ 81:起立壁 85:集束クリップ
89:用紙係止用具 92:凹み 93:凹み
95:用紙係止用具 97:起立壁 98:係止片
100:用紙係止用具 101:底板 103:係止片
105:集束クリップ 108:ガイド片 110:用紙係止用具
111:底板 114:斜片 115:ガイド片
117:用紙係止用具 119:斜片 120:ガイド片
121:用紙係止用具 122:用紙係止用具 123:用紙係止用具
125:接合部
130:ファイル 131:用紙係止用具 133:ファイルカバー
136:ファイル 137:用紙係止用具 138:起立壁
139:ファイルカバー取付け用起立壁 140:ファイルカバー
142:ファイル 143:用紙係止用具 144:ファイルカバー
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 12:集束クリップ
15:集束クリップ 15:斜片 16:斜片
17:凹み 19:集束クリップ 22:集束クリップ
23:ガイド片 24:斜片 31:集束クリップ
38:集束クリップ 40:斜片 41:ガイド片
42:フック 43:底板 44:係止片
46:集束クリップ 47:底板 48:係止片
50:用紙係止用具 51:底板 52:起立壁
53:係止片 55:集束クリップ 57:ガイド片
58:集束クリップ 60:起立壁 64:集束クリップ
67:斜片基部 70:集束クリップ 71:起立壁
73:押圧片 77:集束クリップ 78:底部
80:集束クリップ 81:起立壁 85:集束クリップ
89:用紙係止用具 92:凹み 93:凹み
95:用紙係止用具 97:起立壁 98:係止片
100:用紙係止用具 101:底板 103:係止片
105:集束クリップ 108:ガイド片 110:用紙係止用具
111:底板 114:斜片 115:ガイド片
117:用紙係止用具 119:斜片 120:ガイド片
121:用紙係止用具 122:用紙係止用具 123:用紙係止用具
125:接合部
130:ファイル 131:用紙係止用具 133:ファイルカバー
136:ファイル 137:用紙係止用具 138:起立壁
139:ファイルカバー取付け用起立壁 140:ファイルカバー
142:ファイル 143:用紙係止用具 144:ファイルカバー
ノート、システム手帳、スケッチブック、サンプル帳などのファイルに用いる着脱が可能な用紙の留付け用具、留め付けに用いる集束クリップおよび本留付け用具を用いるファイルに関するものである。
リングの開閉や用紙の貫通桿により着脱する罫線紙や白紙、カレンダー、カタログなどの用紙は、必要時に必要な用紙等を随時取り換えられることや、使用者の意図に沿った用紙を選択できることの利点があるため多岐にわたり使用されている。
しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。
一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。
一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
これらを解決すべく用紙の保持にリングを用いず、溝に用紙を差し込むだけで保持できるファイルが下記文献に記されている。
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
実願 昭59−125947
実願 昭63−64496
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
用紙の保持でこれらに共通している問題点は、用紙の全長を挟持して筒体からの脱落を防止していることである。実施例によると用紙1枚から保持できるスリット幅と記載されているので、スリット幅はほぼ無いに等しい。この状態下で少数枚の用紙を差し込むと、スリットに隙間がないため用紙の押圧力だけでは筒体を変形させることが出来ない。仮に指でスリットを押したとしても押した周辺だけに隙間ができるだけなので、用紙の全長を差込むことは用紙の腰折れと共に自重で曲がることもあり極めて難しい。
一方、多数枚の場合は、用紙が多数枚になるほど筒体の用紙への押圧力が強くなり、スリットに接する用紙は差込部の摩擦抵抗で差込むことは困難である。保持力を増すため二重筒体にした特許文献2は押圧力が強い分更に差込が難しい。従って、この開示文献の用紙保持方法は、用紙の枚数に関係なく手間が掛かりすぎ実用性に欠ける欠点がある。
上記課題の解決方法に関して、用紙にリング等保持のための開孔をしないで、用紙の枚数にかかわらず着脱を容易にしかつ安定して保持するため、金属の薄板バネ材あるいはプラスチックの薄板の可撓性を利用した集束クリップで、用紙全長ではなく部分的に数カ所留付けた後、集束クリップを挟持する断面形状の用紙係止用具の溝に嵌合して係止する。外すときは、長さ方向への引き抜き、または溝壁に設けた切り欠き部に集束クリップを合わせて開口方向への摺動させて用紙係止用具から外す。
本用紙係止用具を用いたファイルや手帳に用いるときの用紙束の留め付けは、挟む用紙の大きさや枚数に相応して集束クリップの数や留付け位置を選択することにより適切なものとなる。また集束クリップの用紙係止用具への留め付けは溝に差込むだけであるが、集束クリップは用紙係止用具内部の係止部に確実に係止される。
従って、参考文献のような筒体に用紙を差込むときの用紙の折れ曲がりや意図しないときの用紙束の脱落はない。リングとの比較では、孔の開いた専用の用紙が不要となる他、筆記時においてはリングの突出部がないので記入のし辛さがなくなる。
従って、参考文献のような筒体に用紙を差込むときの用紙の折れ曲がりや意図しないときの用紙束の脱落はない。リングとの比較では、孔の開いた専用の用紙が不要となる他、筆記時においてはリングの突出部がないので記入のし辛さがなくなる。
また、挟持する用紙枚数は、集束クリップの許容枚数内で任意である。また強いバネの集束クリップが必要な場合は専用の用具を用いることで、用紙を傷つけず簡単に着脱することが可能である。
従って、ファイル化が利用者で容易に出来る他、罫線紙や予定表など任意のフォームが、利用者がパソコンで用途に応じて自在にデザインしプリントアウトして使うことが可能になり、従来のような用意されたフォームに拘束されなくなる。用途においては、記入用紙だけでなく、写真の台紙、布地などのサンプル帳などへの利用が可能になる。
一方、生産面では、プラスチックまたは金属の押し出し成型のみで製作できることが大きな特徴で、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。また、用紙係止用具とファイルカバーを一体成形するファイルにおいては、用紙係止用具を押し成形などにより連続成形した後必要長さに切断するだけなので、任意の大きさのファイルが安価に生産できる。
上部に用紙束を差込むためのガイド片を有し、用紙束を挟持したとき枚数に応じて断面が略三角形から台形に変化する用紙挟持部からなる集束クリップと、集束クリップを着脱容易に嵌合係止する溝状の係止部を形成した用紙係止用具と一体的に用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板からなり、用紙係止用具と嵌合係止する形状にした部分を有する。用紙を押圧する部分の間隔は、少数枚数を挟む集束クリップは左右の斜片を接触させ、多数枚の用紙束を挟持する集束クリップは左右の斜片間に隙間を設ける。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板からなり、用紙係止用具と嵌合係止する形状にした部分を有する。用紙を押圧する部分の間隔は、少数枚数を挟む集束クリップは左右の斜片を接触させ、多数枚の用紙束を挟持する集束クリップは左右の斜片間に隙間を設ける。
用紙係止用具は、主としてプラスチックを押出し成型するので、集束クリップと嵌合する係止部が全長に形成されるため、集束クリップの留め付けは任意の位置で可能である。用紙係止用具の長さはファイルの大きさに合わせて所望する長さに切断して用いる。集束クリップと用紙係止用具の溝幅は、用紙束を係止しながら強い力で引っ張ると集束クリップ及び用紙係止用具の変形により着脱できる差が好ましい。
図1は、集束クリップの種々の態様を示すものである。図1(a)は基本形で、底板4から対称に斜め内側に起立する斜片5からなる断面が略三角形をした用紙束の挟持部2の上部に用紙束を差込むガイド片3が延設されており、挟持する用紙の枚数に応じて、三角形頂部が開いて台形に変化して用紙束6を押圧部7で押圧しながら挟持する集束クリップ1である。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
図1(b)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し、斜片10基部11を曲折し曲折位置より下側の勾配を緩く、上側を急勾配にして斜片基部を用紙係止用具の係止部と嵌合できるようにした集束クリップ9である。
図1(c)は、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を底面に対し略垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(c)は、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を底面に対し略垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(d)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し用紙の挟持により集束クリップが開くときに、用紙係止用具の係止部用突起が接触しないようにするため斜片16の嵌合位置に凹み17を設けた集束クリップ15である。
図1(e)は、図2(b)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部20から斜片19全体を内側に湾曲させた集束クリップ18である。
図1(e)は、図2(b)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部20から斜片19全体を内側に湾曲させた集束クリップ18である。
図1(f)は、特開平08−267975に開示された集束クリップで、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙の挟持に略三角形の挟持部27上部に設けたガイド片24の両側に小さな突出部25を設けたのが特徴で、専用用具を用いて突出部を開いて用紙束を挟持する。斜片22基部23に垂直部を設けて用紙係止用具の係止溝に嵌合して係止する。
図2は用紙係止用具の種々の態様を示す。図2(a)は、起立壁30基部に集束クリップ34の底部37の最大幅よりわずかに狭小幅等となる係止突起31を底板29から少し離れたところに設けて小さな凹み33を成形し、凹み33と斜片36の基部37が嵌合し、集束クリップ34が溝から脱落するのを防止している。集束クリップ34は図2(b)または図2(d)の集束クリップを用い、挟持する用紙束が厚くなると斜片36の底板35との角度が大きくなり、斜片36が係止突起31と接触し広がり難くなるのを防止している。起立壁30の頂部は、集束クリップ34のガイド片39が起立壁30と接触しないように厚みを薄くしている。
図2(b)は、起立壁41内面に上下を基部とする押圧片42,43を一体成形した用紙係止用具40である。下側の押圧片42は底板45から集束クリップ47の底部48が嵌合する隙間44を設けて基部とし、上側の押圧片43は起立壁上部を基部とし、薄い厚みのプラスチックを湾曲状に成形したものである。押圧片42,43は、プラスチックの可撓性により集束クリップ47の斜片49と用紙束を押圧して集束クリップ47を係止する。尚、押圧片は半硬質プラスチックであってもよい。
図2(c)は、用紙係止用具の異なる態様で、底部54が集束クリップ55の底部56外側形状と嵌合形状とし、上部は集束クリップより広い幅で、集束クリップ55の用紙束挟持による形状変化に材料の可撓性により追従する用紙係止用具50である。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ55を押圧する強度を有する。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ55を押圧する強度を有する。
起立壁51の角度は、ある程度の用紙枚数を挟持した場合を想定し、集束クリップ55が三角形状から許容限度まで用紙を挟み台形となる中間の角度で成形されている。用紙係止用具の頂部52は集束クリップ55のガイド片57に相応した形状をしている、内側には薄い厚みの舌片53を設けて集束クリップ55の左右の振れを抑制する。
図2(d)は、底板60から起立した起立壁61の基部に小さな凹み62を設け、集束クリップの凸部と嵌合係止して集束クリップの脱落を防止する用紙係止用具59である。凹み62の位置は使用する集束クリップの係止部位に合わせて成形する。
図3は、複数の同じ大きさの用紙係止用具を連結して用いる場合の連結方法に関するものである。用紙束が厚くなり分割して挟持する場合の方法として、複数の集束クリップを起立壁で仕切り一体にして用いる方法もあるが、用紙係止用具の厚みが大きくなり使い辛くなる。これを回避するため、用紙束ごとに用紙係止用具に挟持した用紙係止用具を連結することで用紙束を開いたときに厚みが薄くなり使い易くなる。
図3(a)は、2つの用紙係止用具の隣接する起立壁66,66aの下端に折り曲げ自由な接合部67を設け、同起立壁66,66aの頂部に用紙係止用具が開かないようにするための嵌合部68を設けた用紙係止用具63で、閉じた状態図である。接合部67は用紙係止用具の連続成型時に薄厚シート状にしている。尚、接合方法には、ヒンジや別部材によるシート状材を両用紙係止用具の底板に張る方法がある。
図3(b)は、図3(a)の使用時の状態図である。接合部67を中心に用紙係止用具64,65がそれぞれ90度回転し、用紙係止用具に挟持された用紙束は左右に倒れた状態になって、机上に置いたとき用紙が安定した状態となる。起立壁66,66a頂部の嵌合係止は、用紙係止用具64に凸形状69、用紙係止用具65に凹み形状70が成型されている。
図4は、用紙係止用具72にファイルカバー75を後付けしたファイル71で、起立壁の外側にファイルカバー75を取り付けるためのカバー取付け用起立壁74を用紙係止用具72の下部を接合部として一体成形している。図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁74は頂部に押圧片76を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー75の差込部75aを差し込んだ時に押圧片76がファイルカバー75を起立壁73に押し付ける作用をする。
一方、ファイルカバー75の差し込み部75aにも押圧片側に折り曲げ片を設けたり厚くすることにより、上部への抜けを防止できる。カバーを装着するときは、上からあるいは起立壁端部から差し込む。取り外すときは、長さ方向に引き抜くことで、多用途に合わせたファイルカバーに転用が可能である。
ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
図5は、用紙係止用具78の起立壁79基部の集束クリップ係止用溝に用紙束83を挟持した集束クリップ84を嵌合し、用紙係止用具78の頂部80にファイルカバー81を一体にしたもので曲折部82を薄くして一体成型したファイル77である。ファイルカバー81の取り付け位置は起立壁79の下部であってもよい。
応用例1:従来のノート(罫線紙)や目的別罫線紙など、フォームをパソコンで作成してプリントアウトしてファイル化できるので、目的に合わせた自作のオリジナルのフォーマット用紙の利用が可能となる。また利用者自らが用紙束を束ねファイル化が出来るので、従来からあるリングを利用したシステム手帳やファイルは全て本用紙係止用具に置換利用が可能である。
1:集束クリップ 2:係止部 3:ガイド片
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 12:集束クリップ
13:斜片 15:集束クリップ 16:斜片
17:凹み 18:集束クリップ 21:集束クリップ
28:用紙係止用具 30:起立壁 34:集束クリップ
37:斜片基部 40:用紙係止用具 41:起立壁
43:押圧片 47:集束クリップ 48:底部
50:用紙係止用具 51:起立壁 55:集束クリップ
59:用紙係止用具 62:凹み
64:用紙係止用具 65:用紙係止用具 67:接合部
71:ファイル 72:用紙係止用具 73:起立壁
74:ファイルカバー取付け用起立壁 75:ファイルカバー
77:ファイル 78:用紙係止用具 81:ファイルカバー
83:用紙束 84:集束クリップ
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 12:集束クリップ
13:斜片 15:集束クリップ 16:斜片
17:凹み 18:集束クリップ 21:集束クリップ
28:用紙係止用具 30:起立壁 34:集束クリップ
37:斜片基部 40:用紙係止用具 41:起立壁
43:押圧片 47:集束クリップ 48:底部
50:用紙係止用具 51:起立壁 55:集束クリップ
59:用紙係止用具 62:凹み
64:用紙係止用具 65:用紙係止用具 67:接合部
71:ファイル 72:用紙係止用具 73:起立壁
74:ファイルカバー取付け用起立壁 75:ファイルカバー
77:ファイル 78:用紙係止用具 81:ファイルカバー
83:用紙束 84:集束クリップ
ノート、システム手帳、スケッチブック、サンプル帳などのファイルに用いる着脱が可能な用紙の留め付けに用いる用紙係止用具に関するものである。
リングの開閉や用紙の貫通桿により着脱する罫線紙や白紙、カレンダー、カタログなどの用紙は、必要時に必要な用紙等を随時取り換えられることや、使用者の意図に沿った用紙を選択できることの利点があるため多岐にわたり使用されている。しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
これらを解決すべく用紙の保持にリングを用いず、溝に用紙を差し込むだけで保持できるファイルが下記文献に記されている。
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
実願 昭59−125947
実願 昭63−64496
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
用紙の保持でこれらに共通している問題点は、用紙の全長を挟持して筒体からの脱落を防止していることである。実施例によると用紙1枚から保持できるスリット幅と記載されているので、スリット幅はほぼ無いに等しい。この状態下で少数枚の用紙を差し込むと、スリットに隙間がないため用紙の押圧力だけでは筒体を変形させることが出来ない。仮に指でスリットを押したとしても押した周辺だけに隙間ができるだけなので、用紙の全長を差込むことは用紙の腰折れと共に自重で曲がることもあり極めて難しい。
一方、多数枚の場合は、用紙が多数枚になるほど筒体の用紙への押圧力が強くなり、スリットに接する用紙は差込部の摩擦抵抗で差込むことは困難である。保持力を増すため二重筒体にした特許文献2は押圧力が強い分更に差込が難しい。従って、この開示文献の用紙保持方法は、用紙の枚数に関係なく手間が掛かりすぎ実用性に欠ける欠点がある。
上記課題の解決方法に関して、用紙の枚数にかかわらず着脱を容易にしかつ安定して保持するため、金属の薄板バネ材あるいはプラスチックの薄板の可撓性を利用した用紙束の挿入ガイド片を延設した断面略三角形の集束クリップで用紙の挟持側に間隔を設けて数カ所留付けた後、用紙係止用具の入隅部の凹みに嵌合して係止する。用紙係止用具は前記集束クリップの左右の斜片基部が摺動する左右一対の凹み溝を有する断面略U型の溝型材である。
外すときは、長さ方向への引き抜き、または用紙係止用具の起立壁に設けた切り欠き部に集束クリップを合わせて開口方向へ摺動させて用紙係止用具から外す。
請求項1に記載の発明によれば、用紙束を挟持した集束クリップは斜片基部が用紙係止用具の起立壁に設けた凹みに嵌合して摺動させるだけで所定位置に係止でき、また意図しない集束クリップの脱落が防止できる。
生産面においてプラスチックまたは金属の押し出し成型のみで製作できることが特徴で、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。
生産面においてプラスチックまたは金属の押し出し成型のみで製作できることが特徴で、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。
請求項2に記載の発明によれば、用紙係止用具は、2つの用紙係止用具を開いて使用することにより、用紙に書き込みをする場合など安定した状態で使用することが出来る。
請求項3に記載の発明によれば、ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、用紙係止用具とファイルカバーを一体に押出し成型により連続成形した後必要長さに切断するだけなので、任意の大きさのファイルが安価に生産できる。また、リングなどの別部品の取付けが不要なので従来のファイルに比べ安価に生産することが出来る。
頂部に用紙束を差込むためのガイド片を有し、用紙束を挟持したとき枚数に応じて断面が略三角形から台形に変化する集束クリップと、集束クリップを着脱容易に嵌合係止する入隅部に凹み形状の係止部を形成した断面略U型の用紙係止用具と一体的に用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板を用い、ガイド片を有する斜片頂部を用紙束の挟持押圧部とし、断面が略三角形の左右一対の斜片基部が用紙係止用具と嵌合係止する形状である。用紙を押圧する部分の間隔は、少数枚数を挟む集束クリップは左右の斜片を接触させ、多数枚の用紙束を挟持する集束クリップは左右の斜片間に隙間を設ける。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板を用い、ガイド片を有する斜片頂部を用紙束の挟持押圧部とし、断面が略三角形の左右一対の斜片基部が用紙係止用具と嵌合係止する形状である。用紙を押圧する部分の間隔は、少数枚数を挟む集束クリップは左右の斜片を接触させ、多数枚の用紙束を挟持する集束クリップは左右の斜片間に隙間を設ける。
用紙係止用具は、主としてプラスチックを押出し成型するので、集束クリップと嵌合する係止部が全長に形成されるため、集束クリップの留め付けは任意の位置で可能である。用紙係止用具の長さはファイルの大きさに合わせて所望する長さに切断して用いる。集束クリップと用紙係止用具の狭小部の溝幅は、係止した用紙束を係止しながら強い力で引っ張ると集束クリップが用紙係止用具から外れる差が好ましい。
図1は、集束クリップの種々の態様を示すものである。図1(a)は基本形で、底板4から対称に斜め内側に起立する斜片5からなる断面が略三角形をした用紙束の挟持部2の頂部から用紙束を差込むガイド片3が延設されており、挟持する用紙の枚数に応じて、三角形頂部が開いて台形に変化して用紙束6を押圧部7で押圧しながら挟持する集束クリップ1である。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
図1(b)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し、斜片10基部11を曲折し曲折位置より下側の勾配を緩く、上側を急勾配にして斜片基部を用紙係止用具の係止部と嵌合できるようにした集束クリップ9である。
図1(c)は、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を底面に対し垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(c)は、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を底面に対し垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(d)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止用突起と嵌合させるため斜片16の嵌合位置に凹み17を設けた集束クリップ15である。
図1(e)は、図2(b)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部20から斜片19全体を内側に湾曲させた集束クリップ18である。
図1(e)は、図2(b)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部20から斜片19全体を内側に湾曲させた集束クリップ18である。
図1(f)は、特開平08−267975に開示された集束クリップで、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙の挟持に略三角形の挟持部27頂部に設けたガイド片24の両側に小さな突出部25を設けたのが特徴で、専用用具を用いて突出部を開いて用紙束を挟持する。斜片22基部23に垂直部を設けて用紙係止用具の係止溝に嵌合して係止する。
図2は用紙係止用具の種々の態様を示す。図2(a)は、起立壁30基部に集束クリップ34の底部37の最大幅よりわずかに狭小幅となる係止突起31を底板29から少し離れたところに設けて小さな凹み33を成形し、凹み33と斜片36の基部37が嵌合し、集束クリップ34が溝から脱落するのを防止している。集束クリップ34が挟持する用紙束が厚くなると斜片36の底板35との角度が大きくなり、斜片36が係止突起31と接触し広がり難くなるのを防止している。起立壁30の頂部は、集束クリップ34のガイド片39が起立壁30と接触しないように厚みを薄くしている。
図2(b)は、起立壁41内面に上下を基部とする押圧片42,43を一体成形した用紙係止用具40である。下側の押圧片42は底板45から集束クリップ47の底部48が嵌合する凹み44を設けている。上側の押圧片43は起立壁上部を基部とし、薄い厚みのプラスチックを湾曲状に成形したものである。押圧片42,43は、プラスチックの可撓性により集束クリップ47の斜片49と用紙束を押圧して集束クリップ47を係止する。尚、押圧片は半硬質プラスチックであってもよい。
図2(c)は、用紙係止用具の異なる態様で、底部54が集束クリップ55の底部56の外側形状と嵌合する形状とし、上部は集束クリップより広い幅で、集束クリップ55の用紙束挟持による形状変化に材料の可撓性により追従する用紙係止用具50である。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ55を押圧する強度を有する。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ55を押圧する強度を有する。
起立壁51の角度は、ある程度の用紙枚数を挟持した場合を想定し、集束クリップ55が三角形状から許容限度まで用紙を挟み台形となる中間の角度で成形されている。用紙係止用具の頂部52は集束クリップ55のガイド片57に相応した形状をしている、内側には薄い厚みの舌片53を設けて集束クリップ55の左右の振れを抑制する。
図2(d)は、底板60から起立した起立壁61の基部に小さな凹み62を設け、集束クリップの基部と嵌合係止して集束クリップの脱落を防止する用紙係止用具59である。
図3は、複数の同じ大きさの用紙係止用具を連結して用いる場合の連結方法に関するものである。用紙束が厚くなり分割して挟持する場合の方法として、複数の集束クリップを起立壁で仕切り一体にして用いる方法もあるが、用紙係止用具の厚みが大きくなり使い辛くなる。これを回避するため、用紙束ごとに用紙係止用具に挟持した用紙係止用具を連結することで用紙束を開いたときに厚みが薄くなり使い易くなる。
図3(a)は、2つの用紙係止用具の隣接する起立壁66,66aの下端に折り曲げ自由な接合部67を設け、同起立壁66,66aの頂部に用紙係止用具が開かないようにするための嵌合部68を設けた用紙係止用具63で、閉じた状態図である。接合部67は用紙係止用具の連続成型時に薄厚シート状にしている。尚、接合方法には、ヒンジや別部材によるシート状材を両用紙係止用具の底板に張る方法がある。
図3(b)は、図3(a)の使用時の状態図である。接合部67を中心に用紙係止用具64,65がそれぞれ90度回転し、用紙係止用具に挟持された用紙束は左右に倒れた状態になって、机上に置いたとき用紙が安定した状態となる。起立壁66,66a頂部の嵌合係止は、用紙係止用具64に凸形状69、用紙係止用具65に凹み形状70が成型されている。
図4は、幅の異なる集束クリップを2列係止できる用紙係止用具72にファイルカバー75を後付けしたファイル71で、起立壁の外側にファイルカバー75を取り付けるためのカバー取付け用起立壁74を用紙係止用具72の下部を接合部として一体成形している。図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁74は頂部に押圧片76を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー75の差込部75aを差し込んだ時に押圧片76がファイルカバー75を起立壁73に押し付ける作用をする。
一方、ファイルカバー75の差し込み部75aにも押圧片側に折り曲げ片を設けたり厚くすることにより、上部への抜けを防止できる。カバーを装着するときは、上からあるいは起立壁端部から差し込む。取り外すときは、長さ方向に引き抜くことで、多用途に合わせたファイルカバーに転用が可能である。
図5は、用紙係止用具78とファイルカバー81を一体的に押し出し成型したファイル77である。起立壁79とファイルカバー81の接合部82は、折り曲げが可能なように薄肉としている。取り付け位置は起立壁79の下部に一体化したファイルカバー81aなど任意である。
以上のように、本発明のファイル化方法によれば、集束クリップで用紙束を予め挟持したものを用紙係止用具に嵌合係止するため、クリップで留めた用紙の増加時などファイル化の必要性が生じたときに、そのまま用紙係止用具に嵌合できることや、システム手帳のようにスケジュールとメモ帳など異なる項目の用紙が必要な場合に、複数の用紙係止用具を一体化しものを用いることにより項目別に着脱できるので利便性のよいファイル用具を提供できる。
1:集束クリップ 2:係止部 3:ガイド片
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:基部
13:斜片 15:集束クリップ 16:斜片
17:凹み 18:集束クリップ 21:集束クリップ
28:用紙係止用具 30:起立壁 34:集束クリップ
40:用紙係止用具 41:起立壁 43:押圧片
44:凹み 47:集束クリップ 48:底部
50:用紙係止用具 51:起立壁 55:集束クリップ
59:用紙係止用具 62:凹み
64:用紙係止用具 65:用紙係止用具 67:接合部
71:ファイル 72:用紙係止用具 73:起立壁
74:ファイルカバー取付け用起立壁 75:ファイルカバー
77:ファイル 78:用紙係止用具 81:ファイルカバー
83:用紙束 84:集束クリップ
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:基部
13:斜片 15:集束クリップ 16:斜片
17:凹み 18:集束クリップ 21:集束クリップ
28:用紙係止用具 30:起立壁 34:集束クリップ
40:用紙係止用具 41:起立壁 43:押圧片
44:凹み 47:集束クリップ 48:底部
50:用紙係止用具 51:起立壁 55:集束クリップ
59:用紙係止用具 62:凹み
64:用紙係止用具 65:用紙係止用具 67:接合部
71:ファイル 72:用紙係止用具 73:起立壁
74:ファイルカバー取付け用起立壁 75:ファイルカバー
77:ファイル 78:用紙係止用具 81:ファイルカバー
83:用紙束 84:集束クリップ
ノート、システム手帳、スケッチブック、サンプル帳などのファイルに用いる着脱が可能な用紙の留め付けに用いる用紙係止用具に関するものである。
リングの開閉や用紙の貫通桿により着脱する罫線紙や白紙、カレンダー、カタログなどの用紙は、必要時に必要な用紙等を随時取り換えられることや、使用者の意図に沿った用紙を選択できることの利点があるため多岐にわたり使用されている。しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
これらを解決すべく用紙の保持にリングを用いず、溝に用紙を差し込むだけで保持できるファイルが下記文献に記されている。
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
実願 昭59−125947
実願 昭63−64496
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
用紙の保持でこれらに共通している問題点は、用紙の全長を挟持して筒体からの脱落を防止していることである。実施例によると用紙1枚から保持できるスリット幅と記載されているので、スリット幅はほぼ無いに等しい。この状態下で少数枚の用紙を差し込むと、スリットに隙間がないため用紙の押圧力だけでは筒体を変形させることが出来ない。仮に指でスリットを押したとしても押した周辺だけに隙間ができるだけなので、用紙の全長を差込むことは用紙の腰折れと共に自重で曲がることもあり極めて難しい。
一方、多数枚の場合は、用紙が多数枚になるほど筒体の用紙への押圧力が強くなり、スリットに接する用紙は差込部の摩擦抵抗で差込むことは困難である。保持力を増すため二重筒体にした特許文献2は押圧力が強い分更に差込が難しい。従って、この開示文献の用紙保持方法は、用紙の枚数に関係なく手間が掛かりすぎ実用性に欠ける欠点がある。
上記課題の解決方法に関して、用紙の枚数にかかわらず着脱を容易にしかつ安定して保持するため、金属の薄板バネ材あるいはプラスチックの薄板の可撓性を利用した用紙束の挿入ガイド片を延設した断面略三角形の集束クリップで用紙の挟持側に間隔を設けて数カ所留付けた後、用紙係止用具の入隅部の凹みに嵌合して係止する。用紙係止用具は前記集束クリップの左右の斜片基部が摺動する左右一対の凹み形状を形成した断面略U型の溝型材である。
外すときは、長さ方向への引き抜き、または用紙係止用具の起立壁に設けた切り欠き部に集束クリップを合わせて開口方向へ摺動させて用紙係止用具から外す。
請求項1に記載の発明によれば、用紙束を挟持した集束クリップを用紙係止用具の起立壁に設けた押圧片の底板側に生じる凹みに嵌合して長さ方向に摺動させるだけで所定位置に係止でき、意図しない集束クリップの脱落を防止できる。また、起立壁の頂部は用紙束を開いたときに集束クリップだけでは折り曲げ難い用紙を直線状に折り曲げ易くする。
生産面においてプラスチックまたは金属の押し出し成型のみで製作できることが特徴で、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。
生産面においてプラスチックまたは金属の押し出し成型のみで製作できることが特徴で、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。
請求項2に記載の発明によれば、使用時に2つの用紙係止用具を開いて使用することにより、用紙に書き込みをする場合、用紙束の厚みによる用紙の裏側の段差を解消できるため、安定した状態で使用することが出来る。
請求項3に記載の発明によれば、ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、用紙係止用具とファイルカバーを一体に押出し成型により連続成形した後必要長さに切断するだけなので、任意の大きさのファイルが安価に生産できる。また、リングなどの別部品の取付けが不要なので従来のファイルに比べ安価に生産することが出来る。
頂部に用紙束を差込むためのガイド片を有し、用紙束を挟持したとき枚数に応じて断面が略三角形から台形に変化する集束クリップと、集束クリップを着脱容易に嵌合係止する底板から起立する起立壁の基部に凹み形状を形成した断面略U型の用紙係止用具と一体的に用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板を用い、ガイド片を有する斜片頂部を用紙束の挟持押圧部とし、断面が略三角形の左右一対の斜片基部が用紙係止用具と嵌合係止する形状のものを用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板を用い、ガイド片を有する斜片頂部を用紙束の挟持押圧部とし、断面が略三角形の左右一対の斜片基部が用紙係止用具と嵌合係止する形状のものを用いる。
用紙係止用具は、主としてプラスチックを押出し成型するので、集束クリップと嵌合する係止部が全長に形成されるため、集束クリップの留め付けは任意の位置で可能である。用紙係止用具の長さはファイルの大きさに合わせて所望する長さに切断して用いる。集束クリップと用紙係止用具の狭小部の溝幅は、係止した用紙束を係止しながら強い力で引っ張ると集束クリップが用紙係止用具から外れる差が好ましい。
図1は、集束クリップの種々の態様を示すものである。図1(a)は基本形で、底板4から対称に斜め内側に起立する斜片5からなる断面が略三角形をした用紙束の挟持部2の頂部から用紙束を差込むガイド片3が延設されており、挟持する用紙の枚数に応じて、三角形頂部が開いて台形に変化して用紙束6を押圧部7で押圧しながら挟持する集束クリップ1である。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
図1(b)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し、斜片10基部11を曲折し曲折位置より下側の勾配を緩く、上側を急勾配にして斜片基部を用紙係止用具の係止部と嵌合できるようにした集束クリップ9である。
図1(c)は、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を底面に対し垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(c)は、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止部の凹みと嵌合させるため、斜片13基部14を底面に対し垂直に曲折した集束クリップ12である。
図1(d)は、図2(a)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の係止用突起と嵌合させるため斜片16の嵌合位置に凹み17を設けた集束クリップ15である。図1(e)は、図2(b)の用紙係止用具に対応し、用紙係止用具の押圧片と相応するように、基部20から斜片19全体を内側に湾曲させた集束クリップ18である。
図1(f)は、特開平08−267975に開示された集束クリップで、図2(d)の用紙係止用具に対応し、用紙の挟持に略三角形の挟持部27頂部に設けたガイド片24の両側に小さな突出部25を設けたのが特徴で、専用用具を用いて突出部を開いて用紙束を挟持する。斜片22基部23に垂直部を設けて用紙係止用具の係止溝に嵌合して係止する。
図2は用紙係止用具の種々の態様を示す。図2(a)は、起立壁30基部に集束クリップ34の基部37の最大幅よりわずかに狭小幅となる係止突起31を底板29から少し離れたところに設けて小さな凹み33を成形し、凹み33と斜片36の基部37が嵌合し、集束クリップ34が溝から脱落するのを防止している。集束クリップ34が挟持する用紙束が厚くなると斜片36の底板35との角度が大きくなり、斜片36が係止突起31と接触し広がり難くなるのを防止している。起立壁30の頂部は、集束クリップ34の高さと略同じであるためガイド片39が起立壁30と接触しないように厚みを薄くしている。
図2(b)は、起立壁41内面に上下を基部とする押圧片42,43を一体成形した用紙係止用具40である。下側の押圧片42は底板45から集束クリップ47の底部48が嵌合する凹み44を形成する。上側の押圧片43は起立壁上部を基部とし、薄い厚みのプラスチックを湾曲状に成形したものである。押圧片42,43は、プラスチックの可撓性により集束クリップ47の斜片49と用紙束を押圧して集束クリップ47を係止する。尚、押圧片は半硬質プラスチックであってもよい。
図2(c)は、用紙係止用具の異なる態様で、底部54が集束クリップ55の底部56の外側形状と嵌合する形状とし、上部は集束クリップより広い幅で、集束クリップ55の用紙束挟持による形状変化に材料の可撓性により追従する用紙係止用具50である。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ55を押圧する強度を有する。
厚みは変形しやすいように薄くしているが、用紙束の挟持部分の形状を保持するとともに一定以上の用紙束を挟持したとき集束クリップ55を押圧する強度を有する。
起立壁51の角度は、ある程度の用紙枚数を挟持した場合を想定し、集束クリップ55が三角形状から許容限度まで用紙を挟み台形となる中間の角度で成形されている。用紙係止用具の頂部52は集束クリップ55のガイド片57に相応した形状をしている、内側には薄い厚みの押圧片53を設けて集束クリップ55と用紙束の左右の振れを抑制する。
図2(d)は、底板60から起立した起立壁61の基部の板厚を薄くして小さな凹み62を形成し、集束クリップの斜辺基部と嵌合係止して集束クリップの脱落を防止する用紙係止用具59である。
図3は、複数の同じ大きさの用紙係止用具を連結して用いる場合の連結方法に関するものである。用紙束が厚くなり分割して挟持する場合の方法として、複数の集束クリップを起立壁で仕切り一体にして用いる方法もあるが、用紙係止用具の厚みが大きくなり使い辛くなる。これを回避するため、用紙束ごとに用紙係止用具に挟持した用紙係止用具を連結することで用紙束を開いたときに厚みが薄くなり使い易くなる。
図3(a)は、2つの用紙係止用具の隣接する起立壁66,66aの下端に折り曲げ自由な接合部67を設け、同起立壁66,66aの頂部に用紙係止用具が開かないようにするための嵌合部68を設けた用紙係止用具63で、閉じた状態図である。接合部67は用紙係止用具の連続成型時にシート状にしている。尚、接合方法にはヒンジや別部材によるシート状材を両用紙係止用具の底板に張る方法がある。
図3(b)は、図3(a)の使用時の状態図である。接合部67を中心に用紙係止用具64,65がそれぞれ90度回転し、用紙係止用具に挟持された用紙束は左右に倒れた状態になって、机上に置いたとき用紙が安定した状態となる。起立壁66,66a頂部の嵌合係止は、用紙係止用具64に凸形状69、用紙係止用具65に凹み形状70が成型されている。
図4は、幅の異なる集束クリップを2列係止できる用紙係止用具72にファイルカバー75を後付けしたファイル71で、起立壁の外側にファイルカバー75を取り付けるためのカバー取付け用起立壁74を用紙係止用具72の下部を接合部として一体成形している。
図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁74は頂部に押圧片76を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー75の差込部75aを差し込んだ時に押圧片76がファイルカバー75を起立壁73に押し付ける作用をする。
図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁74は頂部に押圧片76を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー75の差込部75aを差し込んだ時に押圧片76がファイルカバー75を起立壁73に押し付ける作用をする。
一方、ファイルカバー75の差し込み部75aにも押圧片側に折り曲げ片を設けたり厚くすることにより、上部への抜けを防止できる。カバーを装着するときは、上からあるいは起立壁端部から差し込む。取り外すときは、長さ方向に引き抜くことで、多用途に合わせたファイルカバーに転用が可能である。
図5は、用紙係止用具78とファイルカバー81を一体的に押し出し成型したファイル77である。起立壁79とファイルカバー81の接合部82は、折り曲げが可能なように薄肉としている。取り付け位置は起立壁79の下部に一体化したファイルカバー81aなど任意である。
以上のように、本発明のファイル化方法によれば、集束クリップで用紙束を予め挟持したものを用紙係止用具に嵌合係止するため、クリップで留めた用紙の増加時などファイル化の必要性が生じたときに、そのまま用紙係止用具に嵌合できることや、システム手帳のようにスケジュールとメモ帳など異なる項目の用紙が必要な場合に、複数の用紙係止用具を一体化しものを用いることにより項目別に着脱できるので利便性のよいファイル用具を提供できる。
1:集束クリップ 2:係止部 3:ガイド片
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:基部
13:斜片 15:集束クリップ 16:斜片
17:凹み 18:集束クリップ 21:集束クリップ
28:用紙係止用具 30:起立壁 34:集束クリップ
40:用紙係止用具 41:起立壁 43:押圧片
44:凹み 47:集束クリップ 48:底部
50:用紙係止用具 51:起立壁 55:集束クリップ
59:用紙係止用具 62:凹み
64:用紙係止用具 65:用紙係止用具 67:接合部
71:ファイル 72:用紙係止用具 73:起立壁
74:ファイルカバー取付け用起立壁 75:ファイルカバー
77:ファイル 78:用紙係止用具 81:ファイルカバー
83:用紙束 84:集束クリップ
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:基部
13:斜片 15:集束クリップ 16:斜片
17:凹み 18:集束クリップ 21:集束クリップ
28:用紙係止用具 30:起立壁 34:集束クリップ
40:用紙係止用具 41:起立壁 43:押圧片
44:凹み 47:集束クリップ 48:底部
50:用紙係止用具 51:起立壁 55:集束クリップ
59:用紙係止用具 62:凹み
64:用紙係止用具 65:用紙係止用具 67:接合部
71:ファイル 72:用紙係止用具 73:起立壁
74:ファイルカバー取付け用起立壁 75:ファイルカバー
77:ファイル 78:用紙係止用具 81:ファイルカバー
83:用紙束 84:集束クリップ
ノート、システム手帳、スケッチブック、サンプル帳などのファイルに用いる着脱が可能な用紙の留め付けに用いる用紙係止用具に関するものである。
リングの開閉や用紙の貫通桿により着脱する罫線紙や白紙、カレンダー、カタログなどの用紙は、必要時に必要な用紙等を随時取り換えられることや、使用者の意図に沿った用紙を選択できることの利点があるため多岐にわたり使用されている。しかし、これらの用紙にはリング用開孔があるため、リングに合わせた用紙が必要になる、メーカーが用意したフォームに拘束される他、筆記時にはリングが邪魔になる、などの不便さがある。一方、製造面では、ファイルの大きさごとに種類の異なるリングを必要とし、またファイルとカバーを取り付ける作業を必要とするなど生産性が悪い分コストが高い。
これらを解決すべく用紙の保持にリングを用いず、溝に用紙を差し込むだけで保持できるファイルが下記文献に記されている。
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
実願 昭59−125947
実願 昭63−64496
特許文献1の用紙の留付け方法は、断面四角形状の筒体の一壁を全長にスリットのある陥没壁面を設け、このスリットに用紙1枚から多枚数を差し込んで挟持するペーパークリップである。特許文献2はインナークリップの外側に類似形状のプラスチックの筒体を重ね合わせ、挟持力を強くして用紙の脱落を防止するものである。
用紙の保持でこれらに共通している問題点は、用紙の全長を挟持して筒体からの脱落を防止していることである。実施例によると用紙1枚から保持できるスリット幅と記載されているので、スリット幅はほぼ無いに等しい。この状態下で少数枚の用紙を差し込むと、スリットに隙間がないため用紙の押圧力だけでは筒体を変形させることが出来ない。仮に指でスリットを押したとしても押した周辺だけに隙間ができるだけなので、用紙の全長を差込むことは用紙の腰折れと共に自重で曲がることもあり極めて難しい。
一方、多数枚の場合は、用紙が多数枚になるほど筒体の用紙への押圧力が強くなり、スリットに接する用紙は差込部の摩擦抵抗で差込むことは困難である。保持力を増すため二重筒体にした特許文献2は押圧力が強い分更に差込が難しい。従って、この開示文献の用紙保持方法は、用紙の枚数に関係なく手間が掛かりすぎ実用性に欠ける欠点がある。
上記課題の解決方法に関して、用紙の枚数にかかわらず着脱を容易にしかつ安定して保持するため、金属の薄板バネ材あるいはプラスチックの薄板の可撓性を利用した用紙束の挿入ガイド片を延設した断面略三角形の集束クリップで用紙の挟持側に間隔を設けて数カ所留付けた後、溝型材の入隅部の凹みに集束クリップの左右の斜片基部を嵌合して係止する。
請求項1に記載の発明によれば、用紙束を挟持した集束クリップを用紙係止用具の起立壁に設けた押圧片と底板間に生じる凹みに嵌合して長さ方向に摺動させるだけで所定位置に係止でき、意図しない集束クリップの脱落を防止する。また、押圧片は集束クリップに集束された用紙束を両側から弱い力で押圧するので、溝型材内でがたつくのを防止する。起立壁の頂部は用紙束を開いたときに集束クリップだけでは折り曲げ難い用紙を直線状に折り曲げ易くする。
外すときは、長さ方向への引き抜き、または押圧片に切り欠き部を設けておくことにより、切り欠き部に集束クリップを合わせて開口方向へ摺動させて用紙係止用具から外す。生産面においては、プラスチックの押し出し成型で製作できるので、従来のようにリングを必要としないので生産性が著しく向上しコストも大幅に削減できる。
請求項2に記載の発明によれば、使用時に2つの用紙係止用具を開いて使用することにより、用紙への書き込み時に用紙の裏側の段差を解消できるため、安定した状態で使用することが出来る。
請求項3に記載の発明によれば、ファイルカバーを差し込んで使用する用紙係止用具は、用途に応じて使用者の好みのカバーにできるので機能性や意匠性を付加するなど用途拡大が自在となり、利便性の向上が図れる。
本用紙係止用具は、先端が外側斜め上方に延設されたガイド片を有する底板の両側から斜め内側に立上る左右一対の斜片からなる断面略三角形の集束クリップと、底板から間隔を生じる位置の内面に突出した起立壁側に可撓する断面が舌片状の押圧片を有する起立壁を底板の両側から直交方向に一体成形した棒状の溝型材とで構成される用紙係止用具であって、溝型材の底板と溝型材内側に突出した押圧片間に生じる凹み部に集束クリップの斜辺基部を嵌合係止させて用いる。
集束クリップは、金属の薄板バネ又は硬質プラスチックの薄板を用い、ガイド片を有する斜片頂部が用紙束を挟持押圧し保持する。
溝型材は、底板と押圧片間に生じる凹み形状部が全長に形成されるため、集束クリップの係止は任意の位置で可能である。溝型材の長さは用紙束の大きさに合わせて所望する長さに切断して用いる。集束クリップと溝型材の左右の押圧片間の幅は、係止した用紙束を保持するとともに、強い力で引っ張ると押圧片が変形し集束クリップが用紙係止用具から外れる差が好ましい。
図1は、集束クリップの種々の態様を示すものである。図1(a)は基本形で、底板4から対称に斜め内側に起立する斜片5からなる断面が略三角形をした用紙束の挟持部2の頂部から用紙束を差込むガイド片3が延設されており、挟持する用紙の枚数に応じて、三角形頂部が開いて台形に変化して用紙束6を押圧部7で押圧しながら挟持する集束クリップ1である。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
斜片5と底板4にまたがる開口部8は金属バネなどバネが強すぎる場合、用紙への押圧力を弱めながら用紙との接触長さを長くして保持力を高める場合に設けるものである。
図1(b)は、溝型材の押圧片と接触面積が広くなるように斜片10基部11から斜片10全体を内側に湾曲させた集束クリップ9である。尚、斜片全体を湾曲させる代わりに斜片基部を緩勾配とし上部の勾配を急勾配にしてもよい。
図1(c)は、特開平08−237945に開示された集束クリップ12で、用紙の挟持に略三角形の挟持部17頂部に設けたガイド片15の両側に小さな突出部16を設けたのが特徴で、専用用具を用いて突出部を開いて用紙束を挟持する。形状は斜片13基部14に底板に対し小さな垂直部を設けた態様である。
図2は、用紙束を挟持した集束クリップ27の係止により起立壁側に可撓する溝内側に突出した舌片状の押圧片22,23を底板25と間隔を設けて長手方向に一体化した起立壁21を、底板25の両側から直交方向に一体成形した溝型材20に、底板25と押圧片22間に生じる凹み部24に斜辺基部28が嵌合係止する該集束クリップ27を一体にして用いる用紙係止用具19である。
下側の押圧片22は底板25から間隔を設けて起立壁21基部から上側に向けて成形してあり、底板25とは集束クリップ27の基部28が嵌合する凹み24を形成する。上側の押圧片23は起立壁上部を基部とし、下方に向けて成形したものである。押圧片22,23は、プラスチックの可撓性により集束クリップ27の斜片29と用紙束を押圧しながら係止する。起立壁は係止時に集束クリップの高さと略同じになる高さである。尚、押圧片は半硬質プラスチックであってもよい。
図3は、複数の同じ大きさの用紙係止用具を連結して用いる場合の連結方法に関するものである。用紙束が厚くなり分割して挟持する場合の方法として、複数の集束クリップを起立壁で仕切り一体にして用いる方法もあるが、用紙係止用具の厚みが大きくなり使い辛くなる。これを回避するため、用紙束ごとに挟持した溝型材を連結することで用紙束を開いたときに厚みを薄くして使い易くするものである。
図3(a)は、2つの溝型材の隣接する起立壁36,36aの下端に折り曲げ自由な接合部37を設け、同起立壁36,36aの頂部に溝型材が開かないようにするための嵌合部38を設けた用紙係止用具33で、閉じた状態図である。接合部37は溝型材の連続成型時にシート状にしている。尚、接合方法にはヒンジや別部材によるシート状材を両溝型材の底板に張る方法がある。
図3(b)は、図3(a)の使用時の状態図である。接合部37を中心に溝型材34,35がそれぞれ90度回転し、溝型材に挟持された用紙束は左右に倒れた状態になって、机上に置いたとき用紙が安定した状態となる。起立壁36,36a頂部の嵌合係止は、溝型材34に凸形状39、溝型材35に凹み形状40が成型されている。
図4は、幅の異なる集束クリップを2列係止できる溝型材42にファイルカバー45を後付けしたファイル41で、起立壁の外側にファイルカバー45を取り付けるためのカバー取付け用起立壁44を溝型材42の下部を接合部として一体成形した用紙係止用具である。
図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁44は頂部に押圧片46を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー45の差込部45aを差し込んだ時に押圧片46がファイルカバー45を起立壁43に押し付ける作用をする。
図4(b)は、ファイルカバー取付け用起立壁44は頂部に押圧片46を隙間内部に向けて延設した場合で、ファイルカバー45の差込部45aを差し込んだ時に押圧片46がファイルカバー45を起立壁43に押し付ける作用をする。
一方、ファイルカバー45の差し込み部45aにも押圧片側に折り曲げ片を設けたり厚くすることにより、上部への抜けを防止できる。カバーを装着するときは、上からあるいは起立壁端部から差し込む。取り外すときは、長さ方向に引き抜くことで、多用途に合わせたファイルカバーに転用が可能である。
以上のように、本発明の用紙係止用具によれば、集束クリップで用紙束を予め挟持したものを溝型材に嵌合係止するため、集束クリップで留めた用紙の増加時などファイル化の必要性が生じたときに、そのまま溝型材に嵌合できることや、システム手帳のようにスケジュールとメモ帳など異なる項目の用紙が必要な場合に、複数の溝型材を一体化したものを用いることにより項目別に着脱できるので利便性のよいファイル用具を提供できる。
1:集束クリップ 2:挟持部 3:ガイド片
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:斜片基部
12:集束クリップ 13:斜片 15:ガイド片
16:突出部 17:挟持部 19:用紙係止用具
20:溝型材 21:起立壁 22:押圧片
23:押圧片 24:凹み 27:集束クリップ
28:斜片基部 29:斜片 33:用紙係止用具
34:溝型材 35:溝型材 37:接合部
41:ファイル 42:溝型材 43:起立壁
44:ファイルカバー取付け用起立壁 45:ファイルカバー
4:底板 5:斜片 6:用紙束
9:集束クリップ 10:斜片 11:斜片基部
12:集束クリップ 13:斜片 15:ガイド片
16:突出部 17:挟持部 19:用紙係止用具
20:溝型材 21:起立壁 22:押圧片
23:押圧片 24:凹み 27:集束クリップ
28:斜片基部 29:斜片 33:用紙係止用具
34:溝型材 35:溝型材 37:接合部
41:ファイル 42:溝型材 43:起立壁
44:ファイルカバー取付け用起立壁 45:ファイルカバー
Claims (8)
- 交換可能な用紙束の係止方法において、底板と起立壁からなる単一溝又は複数溝を形成する用紙係止用具の溝に用紙束を束ねる集束クリップを「該溝に成形した係止形状または溝全体」で係止又は固定して用紙束を用紙係止用具に留め付ける方法。
- 溝に集束クリップを係止する用紙係止用具において、溝を形成する起立壁の頂部又は基部に集束クリップの係止片、起立壁に凹み形状、起立壁の中央部に押圧片、底板に係止片のいずれかを設けた請求項1に用いる用紙係止用具。
- 底板の両側から斜め内側に起立した斜片の頂部から外側に開いた用紙の差込ガイド片を延設した用紙束を挟持する金物において、「基部が略垂直に曲折した斜片、基部が内側に曲折した斜片、基部の一部が内側に凹んだ斜片、一部に開口部のある底板又は斜片、全体が内側に湾曲した斜片、斜片の基部の一部を曲折せず底板を延設した係止片、一部が外側に折れ曲がったフックを形成したガイド片」のいずれかを有する請求項1に用いる用紙束の集束クリップ。
- 用紙係止用具に挟持して用いる集束クリップにおいて、底板の両側から起立する起立壁の頂部から内側下方へ斜片を延設し斜片間に用紙束を挟持する請求項1に用いる集束クリップ。
- 交換可能な用紙束の係止方法において、底板と起立壁からなる単一溝又は複数溝を形成する用紙係止用具の「溝を形成する起立壁又は底板」と上部が外側に開くガイド片を頂部に延設した斜め内側に起立する斜片を対向させて一体成型し、ガイド片基部の最狭部を用紙束の挟持部分とした用紙係止用具。
- 請求項2又は請求項5の用紙係止用具を複数連結して用いる用紙係止用具において、隣接する用紙係止用具の起立壁下端間に連結部を設け、使用時に連結部を中心に個々の用紙係止用具を回転させて用いる用紙係止用具。
- 請求項2又は請求項5の用紙係止用具の外側の起立壁から延設してファイルカバーを一体成形したファイル。
- 用紙係止用具の外側にファイルカバー差し込み溝を形成する起立壁を一体化した請求項2又は請求項5の用紙係止用具。
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