JP4393953B2 - 綴じ具 - Google Patents
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Description
例えば、合成樹脂製横開き式バインダーは、その略全体が射出成形により成形されており、その構成は複雑であり、その製造に用いる金型も複雑で高価なものとなる。
現在、複雑で高級なものが望まれる一方、より簡単な構造で比較的低廉な綴じ具が望まれている。
図10に示すように、ノート表紙に取り付けるベース1に一対の綴じ足3a,3bが突設され、該綴じ足3a,3bを指で摘んでその間隔を縮めて、用箋の綴じ穴に嵌挿することにより綴じ、また、用箋の綴じ穴から取り外すことができるように構成された、綴じ具5がある。
しかしながら、この綴じ具5も比較的簡単な構造ではあるが、射出成形等により成形しなければならず、コストがその分かかるとともに、綴じ足3a,3bの弾力性により用箋を保持するように構成されているために、用箋を綴じ込んだとき、用箋が綴じ足より外れる恐れがある。
この発明の請求項2にかかる綴じ具は、基体は、用箋の綴じ穴と用箋の端縁の間の間隔以上の幅を有する綴じ代領域と、綴じ代領域に隣接して長さ方向に、適宜な間隔をおいて連続してくし保持孔が形成されたくし保持孔領域と、くし保持孔領域に隣接して、くし保持体とは反対側において長さ方向に延びるくし係止領域とを備えた、略長方形状板体であり、くし保持体は、基体の綴じ代領域に折り曲げ部を介して、基体の長さ方向に延びるように連設された方形状の板体であり、くし体は、くし保持体の折り曲げ部と対向する端縁に用箋の綴じ穴の間隔に対応した間隔をおいて突き出し設けられた、請求項1に記載の綴じ具である。
この発明の請求項3にかかる綴じ具は、くし体の先端近傍を保持するための、くし保持孔の孔縁近傍部位との間において、差し込まれたくし体の先端近傍を押圧する押圧体が設けられた、請求項1または請求項2に記載の綴じ具である。
この発明の請求項4にかかる綴じ具は、押圧体は、本綴じ具が固定されるファイル表紙である、請求項3に記載の綴じ具である。
更に、くし保持孔は、くし体の先端が差し込まれる方向と交差する方向における側に、くし体の先端近傍を保持する孔縁よりくし体の先端が差し込まれる方向に向けて延びるくしの抜き孔が連設されているので、くし体に綴じられた用箋等をくし体の先端が差し込まれる方向とは交差する方向にわずかに動かすことによりくし体をくしの抜き穴から引き抜くことができる。
請求項2の発明によれば、基体は、用箋の綴じ穴と用箋の端縁の間の間隔以上の幅を有する綴じ代領域と、綴じ代領域に隣接して長さ方向に、適宜な間隔をおいて連続してくし保持孔が形成されたくし保持孔領域と、くし保持孔領域に隣接して、くし保持体とは反対側において長さ方向に延びるくし係止領域とを備えた、略長方形状板体であり、くし保持体は、基体の綴じ代領域に折り曲げ部を介して、基体の長さ方向に延びるように連設された方形状の板体であり、くし体は、くし保持体の折り曲げ部と対向する端縁に用箋の綴じ穴の間隔に対応した間隔をおいて突き出し設けられているので、弾性合成樹脂製板体を打ち抜き加工することにより一体成形することが容易である。
請求項3の発明によれば、くし体の先端近傍を保持するための、くし保持孔の孔縁近傍部位との間において、差し込まれたくし体の先端近傍を押圧する押圧体が設けられているので、差し込まれたくし体の先端が基体と押圧体との間において挟圧され、確実に用箋を綴じることができる。
請求項4の発明によれば、押圧体は、本綴じ具が固定されるファイル表紙であるので、基体をファイル表紙に溶着すれば、くし体を挟持する押圧体を形成することができる。
図2は、図1図示綴じ具のくし体を立ち上げた状態の斜視図解図である。
図3は、図1図示綴じ具のくし体をくし保持孔に差し込んだ状態の斜視図解図である。
図4は、用箋を綴じた状態を示す図1図示綴じ具の斜視図解図である。
図5は、くし体をとじた状態を示す図1図示綴じ具の平面図解図である。
図6は、くし体をとじた状態を示す断面図解図である。
さらに、基体12は、くし保持孔領域22に隣接して、くし保持体14とは反対側において長さ方向に延びるくし係止領域24と、該くし係止領域24と隣接し、基体12のくし保持体14とは反対側の長手端縁近傍でこの綴じ具10をファイル表紙50に溶着する固着領域26とを備える(図5図示)。
くし保持体14と基体12の綴じ代領域20との間に形成された折り曲げ部28は、連設された基体12とくし保持体14との境界において、くし保持体14と基体12の上端から下端に亘って連続して、その表面より反対側面に向けて凹み設けられた直線状の凹み条である。
くし保持体14は、前記折り曲げ部28において、基体12と略90°の角度を成すまで立ち上げることができ、くし保持体14が立ち上げられた位置において、くし体16は、基体12のくし保持孔18に向けて湾曲するように構成されている。くし保持体14のくし体16が形成されていない部位は、折り曲げ部28と平行の略直線状であり、綴じられた用箋60がその上に安定して載置できるように形成されている。
くし体16は、くし保持体14の長手方向における中央に対し、対称の位置に形成され、くし保持体14の左右端縁より内側に入った位置からくし体16が形成され、等間隔をおいて左右から中央に向けて26本並設されている。
基体12のくし係止領域24は、くし保持孔18の係止縁18dの端縁から固着領域26の間に形成され、この実施の形態においては、くし体16の屈曲部16cより先端の先端領域16bが係止縁18dより外側(くし保持体14とは反対側の長手端縁側)に入り込むのに充分な幅を有して、基体12の長手方向に帯状に延びるように形成されている。
そして、基体12の固着領域26は、くし係止領域24に隣接しくし係止領域24に沿って、基体12のくし保持体14とは反対側の長手端縁との間に形成され、ファイル表紙50に固着される。
而して、基体12のくし係止領域24とファイル表紙50との間の少ない間隙内にくし体16の先端領域16bが入り込み挟持されるので、くし体16が基体12のくし係止領域24側から抜け出る恐れは少ない。
そして、ファイル表紙50の綴じ具10を取り付けた部位は、くし体16の先端近傍を保持するための、前記くし保持孔18の孔縁近傍部位(基体12の裏面)との間において差し込まれたくし体16の先端領域16bを押圧するための押圧体を構成する。
そして、ファイル表紙50の所定位置には、高周波シール法や超音波シール法などの熱融着法による溶着等の接着方法で基体12を固定することにより、綴じ具10を備えたファイルを作成することができる。
前記実施の形態においては、くし体16をくし保持孔18に係止するために差し込むときの係止孔と、くし保持孔18からくし体16を抜くときの抜き孔とが一つの孔によって構成されているが、くし保持孔18をくし体16に係止するときの係止孔とくし体16をくし保持孔18から抜くときの孔である抜き孔とを別々に形成してもよい。
すなわち、係止孔130は、くし体116の幅方向に向けて、くし体116の幅の倍以上の長さを有する入口縁118aと、入口縁118aの右端部よりくし体116の離れる方向に向けて延びくし体116の右端縁と平行に形成された右端縁118cと、右端縁118cの前端よりくし体116の幅方向に向けて延びる係止縁118dとから形成されている。係止縁118dより外側、すなわち、くし保持体114より離れる側がくし係止領域124を構成し、またくし係止領域124に隣接し、基体112のくし保持体114とは反対側の長手端縁近傍で、この綴じ具110をファイル表紙150に溶着する固着領域126を構成する。
くし体116は、くし保持孔118に差し込まれ係止されるとき、湾曲領域116aおよび先端領域116bとが直線状に係止孔130に向けて延びるようにくし保持体114に突設され、くし体116をくし保持孔118から抜くときは、くし体116に綴じられた用箋60を抜き孔132方向に向けてずらすことによって、くし体116とは離れる方向に長く延びた抜き孔132からくし体116を容易に抜くことができるように構成されている。
3a,3b 綴じ足
5,10,110 綴じ具
12,112 基体
14,114 くし保持体
16,116 くし体
16a,116a (くし体の)湾曲領域
16b,116b (くし体の)先端領域
16c,116c (くし体の)屈曲部
18,118 くし保持孔
18a,118a (くし保持孔の)入口縁
18b,118b (くし保持孔の)左端縁
18c,118c (くし保持孔の)右端縁
18d,118d (くし保持孔の)係止縁
118e (くし保持孔の)抜き右端縁
118f (くし保持孔の)抜き縁
20,120 綴じ代領域
22,122 くし保持孔領域
24,124 くし係止領域
26,126 固着領域
28,128 折り曲げ部
50,150 ファイル表紙
60 用箋
62 (用箋の)綴じ穴
130 係止孔
132 抜き孔
Claims (4)
- 長さ方向を有する基体と、
前記基体の長さ方向に延びるように連設されたくし保持体と、
前記くし保持体に、適宜な間隔をおいて長さ方向と交差する方向に突き出し設けられた複数のくし体と、
前記くし保持体が連設された側とは適宜な距離をおいて、基体の表面側より挿入されたくし体の先端近傍が基体の裏面側において保持されるように、前記くし体の先端近傍を孔縁近傍において保持するくし保持孔とを備え、
前記くし保持孔は、くし体の先端が差し込まれる方向と交差する方向における側に、くし体の先端近傍を保持する孔縁よりくし体の先端が差し込まれる方向に向けて延びるくしの抜き孔が連設され、
前記基体と、くし保持体と、くし体と、くし保持孔とは、弾性合成樹脂製板体により一体成形された、綴じ具。 - 前記基体は、
用箋の綴じ穴と用箋の端縁の間の間隔以上の幅を有する綴じ代領域と、
前記綴じ代領域に隣接して長さ方向に、適宜な間隔をおいて連続してくし保持孔が形成されたくし保持孔領域と、
前記くし保持孔領域に隣接して、くし保持体とは反対側において長さ方向に延びるくし係止領域とを備えた、略長方形状板体であり、
前記くし保持体は、
前記基体の綴じ代領域に折り曲げ部を介して、基体の長さ方向に延びるように連設された方形状の板体であり、
前記くし体は、
前記くし保持体の折り曲げ部と対向する端縁に用箋の綴じ穴の間隔に対応した間隔をおいて突き出し設けられた、請求項1に記載の綴じ具。 - 前記くし体の先端近傍を保持するための、前記くし保持孔の孔縁近傍部位との間において、差し込まれたくし体の先端近傍を押圧する押圧体が設けられた、請求項1または請求項2に記載の綴じ具。
- 前記押圧体は、本綴じ具が固定されるファイル表紙である、請求項3に記載の綴じ具。
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