JP4025217B2 - 自動販売機の盗難防止装置及び自動販売機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動販売機内部の商品や金銭が盗難に逢うことを防止するための盗難防止装置と、この盗難防止装置が組み込まれた自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料等を販売する自動販売機、とりわけ、屋外に設置された自動販売機は、ロックがかかっているドアがバールによって無理矢理こじ開けられて内部の商品や金銭が盗難に逢う頻度が高い。
【0003】
キャビネット前面に開閉可能なドアを有する自動販売機は、一般に、ドアの一側部がキャビネットの一側部に回転自在に支持されドアの他側部がキャビネットの他側部にロック機構を介してロックされる構造を備える。
【0004】
そのため、自動販売機内部の商品や金銭を盗もうとする窃取者は、ドアを強制開放するために、まず、キャビネットとドアのロック機構側の境界にバールを差し込んで隙間を拡げてロック機構の位置を探し出し、次に、前記隙間のロック機構近傍位置にバールを深く差し込んで隙間をさらに拡げる作業を繰り返して最終的にロック機構を破壊する手順を取る。
【0005】
このような盗難が防止できない理由の1つには、窃取行為に伴うドアの強制開放が比較的短い時間、具体的には1人で約5分で終了してしまうことにある。つまり、近隣者や警察官等の第3者が現場に駆けつけても事は既に終了していて当事者も現場にいないことが多いため、窃取者の身柄を窃取行為中に拘束することは極めて困難で、窃取者を追跡することも難しい。
【0006】
このため、最近では、窃取行為に伴うドアの強制開放になるべく時間がかかるようにして窃取行為を発見し易くするために、キャビネットとドアのロック機構側の境界を覆うカバー部をドアまたはキャビネットに取り付け、このカバー部によって前記境界にバールを差し込み難くする工夫を施した自動販売機も存在する。
【0007】
【従来の技術】
【0008】
【特許文献1】
特開平8−93324号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、キャビネットとドアのロック機構側の境界を覆うカバー部をドアまたはキャビネットに取り付けても、カバー部とドア側面の隙間またはカバー部とキャビネット側面との隙間にバールを差し込んでカバー部を変形させれば、前記と同様の手順でドアを強制開放することができることから、カバー部によって前記窃取行為に要する時間を増加させる効果はさほど期待できない。実際上、カバー部を有する自動販売機でもカバー部を有しない自動販売機と同様に盗難に遭う頻度は依然として高い。
【0010】
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、優れた盗難防止効果を得ることができる自動販売機の盗難防止装置と、この盗難防止装置を備えた自動販売機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る盗難防止装置は、ドアの他側部裏面と平行な平板部と該平板部の端から屈曲して後方に延びる平板状のカバー部とを有し、平板部をドアの他側部裏面に固定されカバー部によってドアの他側部とキャビネットの他側部との境界を覆うカバー板と、カバー板と別体で構成され該カバー板のカバー部と平行でカバー部よりも狭幅の第1平板部と該第1平板部の端から屈曲してドアの一側部側に延びる第2平板部と該第2平板部の端から屈曲して後方に延びる第3平板部と該第3平板部の端に設けられた係止部とを有し、第1平板部をカバー板のカバー部内面の平板部近傍位置に固定されカバー部の外側変形により起立可能な係止板と、キャビネットの他側部に設けられ起立した係止板の係止部が係合可能な被係止部とを有する、ことをその主たる特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る自動販売機は、ドアの一側部がキャビネットの前面一側部に回転自在に支持されドアの他側部がキャビネットの他側部にロック機構を介してロックされる構造を備え、ドアの強制開放を妨げ得る盗難防止装置を備えた自動販売機であって、前記盗難防止装置は、ドアの他側部裏面と平行な平板部と該平板部の端から屈曲して後方に延びる平板状のカバー部とを有し、平板部をドアの他側部裏面に固定されカバー部によってドアの他側部とキャビネットの他側部との境界を覆うカバー板と、カバー板と別体で構成され該カバー板のカバー部と平行でカバー部よりも狭幅の第1平板部と該第1平板部の端から屈曲してドアの一側部側に延びる第2平板部と該第2平板部の端から屈曲して後方に延びる第3平板部と該第3平板部の端に設けられた係止部とを有し、第1平板部をカバー板のカバー部内面の平板部近傍位置に固定されカバー部の外側変形により起立可能な係止板と、キャビネットの他側部に設けられ起立した係止板の係止部が係合可能な被係止部とを有する、ことをその主たる特徴とする。
【0013】
前記の盗難防止装置及びこれが備える自動販売機によれば、バールによりカバー部の一部の外側変形を変形させると、カバー部内側に設けられた係止板が定常位置から起立して被係止部に係合可能な状態となるように構成されている。
【0014】
つまり、窃取行為に際してドアを強制開放するには、ロック機構を破壊する労力に加えて被係止部と係止部の何れか一方を破壊する労力が必要となるため、ロック機構のみを破壊すればよい従来の自動販売機に比べてドアの強制開放に要する時間が極めて長いものとなる。依って、窃取行為に伴うドアの強制開放になるべく多くの時間がかかるようにすることができ、この時間増加によって第3者が窃取行為を発見する機会を増すことができると共に、窃取者に対し時間的な制約を課すことで恐怖心を与えて盗難の発生頻度を低減することができる。
【0015】
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明の一実施形態を示すもので、以下の説明では図1の手前側を前、後側を後、左側を左、右側を右と表記する。
【0017】
図1は後述する盗難防止装置が組み込まれた自動販売機を示すものである。
【0018】
この自動販売機は、前面を開口した箱形のキャビネット1と、キャビネット1の前面開口を開閉自在に覆うドア2とを備える。ドア1はその幅方向左端部を、キャビネット1の上面左側に設けられたブラケット3と下側張出部分1aに回転自在に支持されている。
【0019】
図示を省略していあるが、キャビネット1内にはサブドアを有する断熱性の庫室が設けられ、この庫室内にはサーペンタインタイプ或いは他のタイプの商品コラムが前後左右に複数個配置され、各商品コラムの下部には商品搬出機が設けられている。また、各商品コラムの下側には商品搬出機から搬出された商品をドア2の商品販売口16に導く傾斜案内板が設けられ、サブドアには搬出商品の通過を許容するフラップドアが設けられている。さらに、庫室内には収納商品の冷却或いは加温を適宜行うための蒸発器,ヒータ及び送風機が設けられ、キャビネット1の下部に設けられた機械室内には前記蒸発器と共に冷凍ユニットを構成する圧縮機や凝縮器等が収容されている。
【0020】
ドア2前面の上部にはガラスや透明樹脂等から成る透明板4が設けられ、その裏側にはサンプル室(符号無し)が設けられている。サンプル室内には複数のサンプル載置台5が設けられ、各々の上には複数の商品サンプル6が交換可能に載置されている。透明板5の前面には各商品サンプル6に対応した商品選択ボタン7が設けられている。
【0021】
また、ドア2前面の透明板4の左下側にはガラスや透明樹脂等から成る透明板8が設けられ、その裏側には広告室(符号無し)が設けられている。広告室内にはポスター等の広告媒体9が交換可能に取り付けられている。
【0022】
さらに、ドア2前面の透明板4の右下側には、操作レバー10と、金銭投入口11と、返却レバー12と、表示部13と、紙幣投入口14と、金銭返却口15が設けられている。操作レバー10はドア2の内側に設けられた後述のロックピンを動作するためのもので、専用キーによる操作によって使用可能な状態となる。さらに、ドア2前面の下部には商品販売口16が設けられている。
【0023】
図2(A),図2(B)及び図3は図1に示した自動販売機に組み込まれた盗難防止装置を示すものである。
【0024】
キャビネット1の前面右側部には、キャビネット1の外表面を構成する金属製の板材17の端縁を90度屈曲して形成した第1平板部17aとさらに90度屈曲して形成した第2平板部17bが、上下方向に連続して設けられている。
【0025】
また、板材17の内側には板材17に沿うようにして金属製の補強板18が配されていて、この補強板18の前端屈曲部18aは第1平板部17a及び第2平板部17bにより構成された凹部に嵌め込まれた状態となっている。板材17の第2平板部17bの前後長さは補強板18の前端屈曲部18aの厚みよりも大きく、補強板18の前端屈曲部18aよりも後方に突出した第2平板部17bの一部は後述する係止板23の係止部23dが係合可能な被係止部17cを構成している。
【0026】
さらに、キャビネット1の内側には金属製のロックアーム19の後部が溶接またはネジ止め等の手法により取り付けられ、このロックアーム19の前部は板材17と補強板18の間から第2平板部17bに内側を通るようにしてキャビネット1の前面開口よりも前方に突出している。
【0027】
一方、ドア2の後面右側部には、ドア2の外表面を構成する金属製の板材20の端縁を90度屈曲して形成した第1平板部20aとさらに90度屈曲して形成した第2平板部20bが、上下方向に連続して設けられている。
【0028】
また、板材20の内側には、横断面が略L字形を成す金属製の補強板21が、上下方向に連続して設けられている。この補強板21は板材20の第1平板部20aと平行な第1平板部21aと、第1平板部21aの右端から90度屈曲して前方に伸びる第2平板部21bと、第1平板部21aの左端から90度屈曲して後方に伸びる第3平板部21cと、第3平板部21cの後端から90度屈曲して右方に伸びる第4平板部21dと、第4平板部21dの右端から90度屈曲して前方に伸びる第5平板部21eとを備え、第1平板部21bの後面大半と第2平板部21bの右面全部が板材20に接合するように溶接またはネジ止め等の手法によって固定されている。
【0029】
また、板材20の第1平板部20aの後側には、横断面が略コ字形を成す金属製のカバー板22が、上下方向に連続して設けられている。このカバー板22は板材17の第1平板部17aと平行な第1平板部22aと、第1平板部22aの右端から90度屈曲して後方に伸びる第2平板部22b(以下カバー部22bと言う)と、第1平板部22aの左端から90度屈曲して後方に伸びる第3平板部22cとを備え、第1平板部22aの前面大半と第3平板部22cの左面全部が板材20と接合するように溶接またはネジ止め等の手法によって固定されている。
【0030】
さらに、板材20の第1平板部20aと補強板21の第1平板部21aとカバー板22の第1平板部22aには、ドア2を閉塞したときにキャビネット1の前面開口から前方に突出したロックアーム19の一部が挿入される孔20c,21f,22dが形成されている。
【0031】
尚、ドア2の内側には、孔20c,21f,22dに挿入されたロックアーム19を係止するロックピンが設けられているが、図2(A)及び図2(B)ではロックピンの図示を省略してある。因みに、本実施形態で前記のロックアーム19,ロックピン及び操作レバー10を含む機構をロック機構と称している。
【0032】
さらに、カバー板22の第1平板部22aの後側には、ロック機構に近接するようにして、横断面が略L字形を成す金属製の係止板23が設けられている。この係止板23は、図3にも示すように、カバー板22のカバー部22bと平行な第1平板部23aと、第1平板部23aの後端から90度より大きく屈曲して左方に伸びる第2平板部23bと、第2平板部23bの左端から90度より小さく屈曲して後方に伸びる第3平板部23cと、第3平板部23cの後端から90度より大きく屈曲して前方に伸びる第4平板部23d(以下係止部23dと言う)とを備え、第1平板部23aの右面全部がカバー板22に接合するように溶接またはネジ止め等の手法によって固定されている。この固定状態では係止板23の第2平板部23bと第3平板部23cとの境目にある角部がカバー板22の第1平板部22aに接しているが、係止板23はその第1平板部23aのみがカバー板22に固定されているだけであるので他の部分は力を加えることで動かすことが可能な状態にある。また、係止板23の上下方向中央には、図3に示すように、第2平板部23bから係止部23dに至るスリット23eが形成されている。このスリット23eは、キャビネット1の前面開口から前方に突出したロックアーム19の一部がドア2を開閉するときに通過するスペースとして利用される。
【0033】
ドア2を閉塞した状態では、図2(A)に示すように、キャビネット1の前面開口から前方に突出したロックアーム19の一部が、係止板23のスリット23eを通じて、ドア2側の板材20の第1平板部20aと補強板21の第1平板部21aとカバー板22の第1平板部22aの孔20c,21f,22dに挿入されると共に、キャビネット1の前面右側部がドア2側のカバー板22の内側に干渉せずに入り込む。
【0034】
図示を省略したが、キャビネット1側の板材17の平板部17aと向き合うドア2側のカバー板22の第1平板部22aの後面及び係止板23の第2平板部23bの後面のうち、少なくともカバー板22の第1平板部22aの後面には合成ゴム製のパッキンが設けられているため、図2(A)においてキャビネット1側の板材17の第1平板部17aとドア2側のカバー板22の第1平板部22aとの間に存する隙間はパッキンによって封止されている。また、この隙間の前後方向寸法よりもカバー板22のカバー部22bの前後方向寸法が大きいため、キャビネット1とドア2のロック機構側の境界はカバー板22のカバー部22bによって覆われる。
【0035】
そして、ドア2を閉塞した状態で、ドア2前面の操作レバー10を用いて図示省略のロックピンを動作させてロックアーム19に係止すれば、ドア2はロック機構を介してキャビネット1にロックされて閉塞状態に保たれる。
【0036】
前述の自動販売機に対し、バールを利用して内部の商品や金銭を盗もうとする窃取者は、下記(1)〜(3)の手順にてドア2を強制開放しようとする。
(1)まず、キャビネット2の右側面とカバー部22bとの間に存する上下方向に連続した隙間のうち、ドア2前面の操作レバー10と高さ位置がほぼ同じ部分にバールCBを差し込み、カバー部22bの一部を外側に変形させて隙間を拡げて、カバー部22bによって覆われたキャビネット1とドア2のロック機構側の境界を露出させる(図4参照)。
(2)次に、カバー部22bの一部変形によって露出したキャビネット1とドア2のロック機構側の境界にバールCBを差し込みんで隙間を拡げると共に、カバー部22bの一部をさらに外側に変形させてロック機構の位置を探し出す(図5参照)。
(3)次に、前記隙間のロック機構近傍位置にバールCBを深く差し込んで隙間をさらに拡げる作業を繰り返して最終的にロック機構を破壊する。
【0037】
しかし、前述の自動販売機にあっては、前記(1)の過程で、カバー部22bの一部の外側変形に伴って、カバー部22bに第1平板部23aのみが固定されている係止板23が定常位置から後方に起立し、係止部23dが被係止部17cの後側に入り込むことになる(図4参照)。また、前記(2)の過程で、カバー部22bの一部がさらに外側に変形するため、起立した係止板23の係止部23dが被係止部17cの後側にさらに深く入り込むことになる(図5参照)。さらに、前記(3)の過程で、被係止部17cの後側に入り込んだ係止板23の係止部23dが、被係止部17cに係合することになる。
【0038】
つまり、図5の状態からドア2を強制開放するには、ロックアーム19とロックピンとの係止が解かれるようにロック機構を破壊し、且つ、被係止部17cと係止部23dとの係合が解かれるように被係止部17cと係止部23dの何れか一方を破壊する必要がある。
【0039】
要するに、前述の自動販売機のドア2を強制開放するには、下記(a)〜(c)の時間が必要となる。
(a)カバー部22bを外側に変形させてカバー部22bによって覆われたキャビネット1とドア2のロック機構側の境界を露出させるための時間
(b)カバー部22bの一部変形によって露出したキャビネット1とドア2の隙間にバールCBを差し込みんで隙間を拡げるための時間
(c)前記隙間のロック機構近傍位置にバールCBを深く差し込んで隙間をさらに拡げる作業を繰り返して、ロック機構を破壊し、且つ、被係止部17cと係止部23dの何れか一方を破壊する時間
前記(a)及び(b)に要する時間は、カバー部22aと同様のカバー部を有する従来の自動販売機と同じである。しかし、前記(c)に要する時間は、ロック機構を破壊する労力に加えて被係止部17cと係止部23dの何れか一方を破壊する労力が必要となるため、ロック機構のみを破壊すればよい従来の自動販売機に比べて極めて長いものとなる。
【0040】
因みに、カバー部を有する従来の自動販売機と前述の自動販売機に対して窃取行為と同じようなドア強制開放作業を実験したところ、従来の自動販売機のドア強制開放に要する時間は1人で約5分であり、前述の自動販売機のドア強制開放に要する時間は1人で約17分であった。
【0041】
このように、前述の自動販売機及びこの自動販売機に組み込まれた盗難防止装置によれば、窃取行為に伴うドア2の強制開放になるべく多くの時間がかかるようにすることができ、この時間増加によって第3者が窃取行為を発見する機会を増すことができると共に、窃取者に対し時間的な制約を課すことで恐怖心を与えて盗難の発生頻度を低減することができる。
【0042】
尚、図1〜図5に示した実施形態では、ドア2を開閉するときにロックアーム19を通過させるためのスリット23eを上下方向中央に有するものを係止板23として示したが、図6に示すようなスリットを有しない係止板23’を1個或いは2個以上、ロック機構の近傍位置に設けるようにしてもよい。
【0043】
また、図1〜図5に示した実施形態では、ロック機構の近傍位置に係止板23を設けたものを示したが、図6に示した係止板23’をカバー部22bの内側全域または全域よりも狭い範囲に上下方向に間隔をおいて複数個設けるようにしてもよい。勿論、図3に示した係止板23よりも上下寸法が大きな縦長の係止板を用意してこれをカバー部22bの内側に設けるようにしてもよい。
【0044】
さらに、図1〜図5に示した実施形態では、キャビネット1の外表面を構成する板材17に被係止部17cを設けたものを示したが、図7に示すように、板材17の内側に配された補強板18に前端屈曲部18aの左端から後方に延びる部分を設けて、同部分を被係止部18bとして構成してもよい。この場合には符号17aで示す部位と符号18bで示す部位の両方が被係止部となるため、被係止部自体の強度を高めることができる。勿論、板材17の被係止部17cを排除して、補強板18の被係止部18bのみで被係止部を構成するようにしてもよい。
【0045】
さらに、図1〜図5に示した実施形態では、係止板23として図2(A)及び図3に示す形態のものを示したが、図8に示すように、カバー板22のカバー部22bと平行な第1平板部23a’と、第1平板部23a’の前端から90度屈曲して左方に伸びる第2平板部23b’と、第2平板部23b’の左端から90度屈曲して後方に伸びる第3平板部23cと、第3平板部23cの後端から90度より大きく屈曲して前方に伸びる係止部23dとを備えたものを係止板23として用い、この係止板23の第1平板部23a’の右面全部がカバー板22に接合するように溶接またはネジ止め等の手法によって固定するようにしても前記同様の作用効果を得ることができる。勿論、図8に示した係止板23は、図6に示した係止板23’と同様にスリットを有しない形態であってもよい。
【0046】
さらに、図1〜図5に示した実施形態では、係止板23の端部に設けられたV字状の屈曲部分を係止部23dとしたものを示したが、係止板23の端部にコ字状の屈曲部分を設けてこれを係止部としても構わない。要するに、係止板23の係止部23dの形状は、先に述べた被係止部(符号17cと18bの少なくとも一方)に係合可能なものでれば特段の制限はない。
【0047】
さらに、図1〜図5に示した実施形態では、ドア2側にカバー部22bを設け、且つ、キャビネット1側に被係止部17cを設けたものを示したが、ドア2側に被係止部に相当する部品を設け、且つ、キャビネット1側にカバー部に相当する部品を設けても図1〜図5に示した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る盗難防止装置及びこれを備えた自動販売機によれば、窃取行為に伴うドアの強制開放になるべく多くの時間がかかるようにすることができ、この時間増加によって第3者が窃取行為を発見する機会を増すことができると共に、窃取者に対し時間的な制約を課すことで恐怖心を与えて盗難の発生頻度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動販売機の斜視図
【図2】図1のA部横断面図と、図2におけるドア側とキャビネット側を引き離した図
【図3】図2に示した係止板の斜視図
【図4】盗難防止装置の作用を示す図
【図5】盗難防止装置の作用を示す図
【図6】係止板の変形例を示す斜視図
【図7】被係止部の変形例を示す部分横断面図
【図8】係止板の他の変形例を示す部分横断面図
【符号の説明】
1…キャビネット、2…ドア、17…板材、17c…被係止部、18…補強板、18b…被係止部、19…ロックアーム、22…カバー板、22b…カバー部、23,23’…係止板、23d…係止部。
Claims (6)
- ドアの一側部がキャビネットの前面一側部に回転自在に支持されドアの他側部がキャビネットの他側部にロック機構を介してロックされる構造を備える自動販売機に用いられる盗難防止装置であって、
ドアの他側部裏面と平行な平板部と該平板部の端から屈曲して後方に延びる平板状のカバー部とを有し、平板部をドアの他側部裏面に固定されカバー部によってドアの他側部とキャビネットの他側部との境界を覆うカバー板と、
カバー板と別体で構成され該カバー板のカバー部と平行でカバー部よりも狭幅の第1平板部と該第1平板部の端から屈曲してドアの一側部側に延びる第2平板部と該第2平板部の端から屈曲して後方に延びる第3平板部と該第3平板部の端に設けられた係止部とを有し、第1平板部をカバー板のカバー部内面の平板部近傍位置に固定されカバー部の外側変形により起立可能な係止板と、
キャビネットの他側部に設けられ起立した係止板の係止部が係合可能な被係止部とを有する、
ことを特徴とする自動販売機の盗難防止装置。 - 前記係止板は、ロック機構の近傍位置に少なくとも1個設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の盗難防止装置。 - 前記被係止部は、キャビネットの外表面を構成する板材とその内側に配された補強板の少なくとも一方の端縁屈曲部分から成る、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動販売機の盗難防止装置。 - ドアの一側部がキャビネットの前面一側部に回転自在に支持されドアの他側部がキャビネットの他側部にロック機構を介してロックされる構造を備え、ドアの強制開放を妨げ得る盗難防止装置を備えた自動販売機であって、
前記盗難防止装置は、
ドアの他側部裏面と平行な平板部と該平板部の端から屈曲して後方に延びる平板状のカバー部とを有し、平板部をドアの他側部裏面に固定されカバー部によってドアの他側部とキャビネットの他側部との境界を覆うカバー板と、
カバー板と別体で構成され該カバー板のカバー部と平行でカバー部よりも狭幅の第1平板部と該第1平板部の端から屈曲してドアの一側部側に延びる第2平板部と該第2平板部の端から屈曲して後方に延びる第3平板部と該第3平板部の端に設けられた係止部とを有し、第1平板部をカバー板のカバー部内面の平板部近傍位置に固定されカバー部の外側変形により起立可能な係止板と、
キャビネットの他側部に設けられ起立した係止板の係止部が係合可能な被係止部とを有する、
ことを特徴とする自動販売機。 - 前記係止板は、ロック機構の近傍位置に少なくとも1個設けられている、
ことを特徴とする請求項4に記載の自動販売機。 - 前記被係止部は、キャビネットの外表面を構成する板材とその内側に配された補強板の少なくとも一方の端縁屈曲部分から成る、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の自動販売機。
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