JP4023317B2 - ボディサイド後部の組み付け構造及びその組み付け方法 - Google Patents

ボディサイド後部の組み付け構造及びその組み付け方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックドアを備えた車両のボディサイドの後部をフロアに組み付けるボディサイド後部組み付け構造及びその組み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バックドアを備えた車両のボディサイド後部のをフロアに組み付けるボディサイド後部組み付け構造には一般的に図4に示す構造が知られている。
【0003】
この構造は、車体101のフロア102の後端で左右側に起立して設けられてバックドア用開口部103の左右側縁部を構成するバックピラー104と、ボディサイド110の後端部111の車内側に設けられてフロア102とバックピラー104に嵌合する嵌合部112とを備えている。
【0004】
この嵌合部112は車体後方に向いた断面コ字状に形成されており、ボディサイド後部をフロア組み付けるには、車体前方から嵌合部112の内部にフロア1102の側端部105とバックピラー104を嵌合させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなボディサイド後部組み付け構造においては、嵌合部112が車体後方に向いた断面コ字状であることから、嵌合部112の内部にフロア102の側端部105とバックピラー104を嵌合させた際には嵌合部112の左右側壁113、113の内面114が、フロア102の側端部105の側端面106及びバックピラー104の側面107、108に車幅方向Aで面接される。
【0006】
このため、ボディサイド110の後部110aをフロア102に組み付ける際に車幅方向Aの動きが規制されるので、部品のばらつきにより組み付けた状態における左右のボディサイド100間の長さにばらつきが生じ、バックドア周りの車体精度が出しにくいという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、バックドア周りの車体精度を向上させることができるボディサイドの後部組み付け構造及びその組み付け方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1記載のボディサイド後部の組み付け構造においては、車体のフロア後端の左右側に設けられたフロア接合部と、前記フロア後端で前記フロア接合部より車内側で車幅方向に延設されるとともに前記車体の後方に向いた断面略L状に形成され、前記車体のバックドア用開口部下側縁部を構成するエンドクロスメンバの前側部材と、前記車体のボディサイドの後端部に上下方向に延設され、閉断面状に形成されるとともに下端部が車幅方向に沿って車内側へL字状に屈曲され、前記下端部で車幅方向に沿って車内側に延出した内方延出部が前記エンドクロスメンバの前記前側部材内に挿入されて前記フロア接合部と前記エンドクロスメンバの前記前側部材とに接合し、前記バックドア用開口部の左右側縁部を構成するバックピラーとを備え、前記フロア接合部は、前記バックピラーが接合されるフロア接合面が前記車体の後方に向いて形成され、前記エンドクロスメンバの前記前側部材は、前記バックピラーが接合されるエンドクロスメンバ接合面が、前記車体の後方に向いて形成されたエンドクロスメンバ第一接合面と、上下方向の一方側に向いて形成されたエンドクロスメンバ第二接合面とから構成され、前記バックピラーは、前記内方延出部に、前記フロア接合面と前記エンドクロスメンバ第一接合面とに接合するバックピラー第一接合面が前記車体の前方に向いて形成されている一方、前記エンドクロスメンバ第二接合面に接合するバックピラー第二接合面が上下方向の一方側に向いて形成されたものとしている。
【0009】
かかる構成においてフロアにボディサイドを組み付けるには、フロア側のフロア接合面およびエンドクロスメンバ第一接合面に、ボディサイド側のバックピラー第一接合面が車体の前後方向で接合し、フロア側のエンドクロスメンバ第二接合面にボディサイド側のバックピラー第二接合面を上下方向で接合する。
【0010】
したがって、フロアにボディサイドが車体の前後方向および上下方向で組み付けられるため、組み付けの際に車幅方向の規制がなくなり、左右のバックピラー間の距離を容易に管理することが可能となるので、組み付けた状態におけるボディサイド間の長さのばらつきなくすことができる。
【0011】
また、請求項2記載のボディサイド後部の組み付け方法においては、車体のフロアの後端で左右側に設けられたフロア接合部より車内側に、車幅方向に延在して前記車体のバックドア用開口部の下側縁部を構成するエンドクロスメンバで断面略L状に形成された前側部材を、その先端を前記車体の後方に向けて接合する第一の接合工程と、前記車体のボディサイドに上下方向に延設されるとともに下端部が車内側へ車幅方向に沿ってL字状に屈曲されて前記バックドア用開口部の左右縁部を構成する閉断面状のバックピラーで、車幅方向に沿って車内側に延出した前記下端部の内方延出部を、前記エンドクロスメンバの前記前側部材内に挿入して、前記フロア接合部に前記車体の前後方向で接合する第二の接合工程と、前記フロア接合部に接合した前記バックピラーの前記内方延出部を前記エンドクロスメンバの前記前側部材に前記車体の前後方向と上下方向とで接合する第三の接合工程と、前記フロア接合部と前記エンドクロスメンバの前記前側部材とに接合された前記バックピラーの前記内方延出部に、前記車体の後方から、前記エンドクロスメンバの前記前側部材と逆の断面略L状に形成された前記エンドクロスメンバの後側部材を、その先端を前記車体の前方に向けて、前記車体の前後方向と上下方向とで接合する第四の接合工程と、前記バックピラーの前記内方延出部が前記フロア接合部と前記エンドクロスメンバとに接合された状態で、前記エンドクロスメンバ前側部材と前記エンドクロスメンバ後側部材とを接合する第五の接合工程と、を備えたものとしている。
【0012】
かかる構成においては、第三の接合工程を終了した時点でフロアにボディサイドが車体の前後方向および上下方向で組み付けられるため、組み付けの際に車幅方向の規制がなくなり、左右のバックピラー間の距離を容易に管理することが可能となるので、組み付けた状態におけるボディサイド間の長さのばらつきなくすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態を示すボディサイド後部の組み付け構造を車体後方から見た分解斜視図である。この組み付け構造は、車体のフロア1後端の左右側に設けられたフロア接合部2と、フロア1後端でフロア接合部2より車内側で車幅方向Aに延設されて車体のバックドア用開口部50の下側縁部を構成するエンドクロスメンバ3と、車体のボディサイドの後端部(図示せず)に上下方向Bに延設されてフロア接合部2とエンドクロスメンバ3とに接合し、バックドア用開口部50の左右側縁部を構成するバックピラー10とを備えている。
【0015】
また、フロア1後端の左右側は、フロア1後部を構成しているフロアリヤ11と、フロアリヤ11の下面に接合されて車体の前後方向Cに延設されたリヤサイドメンバ12とから構成されている。
【0016】
フロアリヤ11の後端には、後端縁が上方に折り曲げられた上フランジ13が形成されている。
【0017】
一方、リヤサイドメンバ12は上方に開口した断面ハット型に形成され、車体の前後方向Bに延在した前後延在壁14と、前後延在壁14の左右端から上方に起立して前後方向Bに延在した左右の起立壁15、16から構成されている。
【0018】
前後延在壁14の後端には、後端縁が下方に折り曲げられて下フランジ17が形成されている。一方、両起立壁15、16の後端には、後端縁が車幅方向Aに沿って外側へ左右に折り曲げられて左右フランジ18、19が形成されており、これらのフランジ17、18、19とフロアリヤ11の上フランジ13によって本発明のフロア接合部2が構成されている。
【0019】
また、各フランジ13、17、18、19、は、後面13a、17a、18a、19aが車体の後方に向いて形成されており、これらの後面13a、17a、18a、19aによってバックピラー10が接合される本発明のフロア接合面2aを構成している。
【0020】
また、両起立壁15、16の上端には、上端縁が車幅方向Aに沿って外側へ左右に折り曲げられて左右フランジ15a、16aが形成されており、両フランジ15a、16aを介してリヤサイドメンバ12はフロアリヤ11に接合されている。
【0021】
一方、前記エンドクロスメンバ3は、前側部材であるエンドクロス4と、エンドクロス4に後方から接合する後側部材であるリヤパネル5とから構成されている。
【0022】
エンドクロス4は、車幅方向Aに延在するとともに車体の後方に向いた断面略L字状に屈曲形成されており、フロアリア11のフランジ13に前面41が接合して上下方向Bに延在する上下延在壁42と、上下延在壁42の上端から車体の後方へ延出した上側後方延出壁43とから構成されている。
【0023】
上下延在壁42の下端には、車外側に下方へ延出した三角形状の下フランジ44が形成されている一方、上側後方延出壁43の上端には、上端縁が上斜め後方に折り曲げられて上フランジ45が形成されている。
【0024】
また、上下延在壁42は上下方向Bに延在していることから、その後面46が車体の後方に向いて形成されており、本発明のエンドクロスメンバ第一接合面を構成している。
【0025】
また、上側後方延出壁43は車体の後方へ延出していることから、その下面47は車体の下方に向いて形成されて本発明のエンドクロスメンバ第二接合面を構成しており、前記後面46とで本発明のエンドクロスメンバ接合面31を構成している。
【0026】
一方、リヤパネル5は、車幅方向Aに延在するとともに車体の前方に向いた前記エンドクロス4と逆の断面略L字状に形成されており、上下方向Bに延在する上下延在壁51と、上下延在壁51の下端から車体の前方へ延出した下側前方延出壁52とから構成されている。
【0027】
上下延在壁51の上端には、上端縁が上斜め後方に折り曲げられて上フランジ53が形成されている一方、下側前方延出壁52の前側には、三角形状の車外側前端部が下方に折り曲げられて下フランジ54が形成されており、両フランジ53、54がエンドクロス4の上下フランジ44、45に接合するとともに、下フランジ54が上下延在壁42を挟んでフロアリア11の上フランジ13に接合することで、エンドクロスメンバ3は車幅方向に開口した箱断面状に形成されている。
【0028】
また、上下延在壁51は上下方向Bに延在していることから、その前面55が車体の前方に向いて形成されている。一方、下側前方延出壁52は車体の前方に延出していることから、その上面56が上方に向いて形成されている。
【0029】
一方、バックピラー10は、前記ボディサイドの後端部に上下方向Bに延設されたバックピラー本体6と、バックピラー本体6の前部に後端が接合されて車体の前後方向Cに延在したフロアリヤサイド7と、バックピラー本体6に車体の後方側で接合されたエクステンションリヤサイド8とから構成されている。
【0030】
バックピラー本体6は、車体の後部で上下方向Bに延在してバックピラー本体6の車外側を構成する断面略L字状のバックピラーメイン61と、バックピラーメイン61の前方側で上下方向Bに延在してバックピラー本体6の車内側を構成する断面略L字状のバックピラーインナ62とが接合して箱断面状に形成されている。
【0031】
また、バックピラー本体6の内部には、バックピラー本体6を補強する断面ハット型のレインフォースバックピラー63がバックピラーインナ62に接合されている。
【0032】
また、このバックピラー本体6は、下端部6aが車幅方向Aに沿って車内側にL字状に屈曲されており、上下方向Bに延在する上下延在部6bと、上下延在部6bの車内側端から車幅方向Aに沿って車内側に延出して先端部分を構成する内方延出部6cとから構成されている。
【0033】
この内方延出部6cにおいてバックピラーインナー62は車体の後方に向いた断面略逆L字状に屈曲されており、上下方向Bに延在した上下延在壁64と上下延在壁64の上端から車体の後方に延出した上側後方延出壁65とから構成されている。
【0034】
上下延在壁64はバックピラーメイン61よりも下方に延長されて形成されている。また、上下延在壁64は上下方向Bに延在していることから、その前面66が車体の前方に向いて形成されており、前記フロア接合面2aと前記エンドクロス4の後面46とに接合する本発明のバックピラー第一接合面を構成している。
【0035】
一方、上側後方延出壁65は車体の後方に延出していることから、その上面67が上方に向いて形成されて前記エンドクロス4の下面47に接合する本発明のバックピラー第二接合面を構成しており、前記前面66とで本発明のバックピラー接合面10aを構成している。
【0036】
さらに、上側後方延出壁65の後端には、後端縁が上方に折り曲げられてフランジ68が形成されている。
【0037】
また、内方延出部6cにおいてバックピラーメイン61は、車体の前方に向いてバックピラーインナー62と逆の断面略L字状になっており、上下方向Bに延在した上下延在壁61aと上下延在壁61aの下端から車体の前方に延出した下側前方延出壁61bとから構成されている。
【0038】
上下延在壁61aは上下方向Bに延在していることから、その後面61cが車体の後方に向いて形成されている。
【0039】
さらに、上下延在壁61aの上端には、上端縁が上斜め後方に折り曲げられてフランジ61dが形成されており、前記バックピラーインナ62のフランジ68とともに内方延出部6cの上フランジ60aを構成している。
【0040】
一方、下側前方延出壁61bは車体の前方に延出していることから、その下面61eが車体の下方に向いて形成されている。
【0041】
また、この下端部6aの上下延在部6bから内方延出部6c全体に亘ってバックピラーインナ62で上下に延在している上下延在壁64には、バックピラーメイン61より下方に延長された延長部6dが形成されている。
【0042】
上下延在部6bの延長部6dの前面66には、前記フロアリヤサイド7が下方に折り曲げられた後端側フランジ71を介して接合されている。このフロアリヤサイド7は、バックピラー10をフロア1に組み付けた際に下面72がフロアリヤ11の上面11aに接合する位置で接合されている。
【0043】
内方延出部6c側の延長部6dの後面6eには、前記エクステンションリヤサイドメンバ8が接合されている。このエクステンションリヤサイドメンバ8は、バックピラー10をフロア1に組み付けた際に、前記リヤサイドメンバ12と車体の前後方向Cで対向する位置で接合されている。したがって、この内方延出部6c側の延長部6dの前面66は前記上下延在壁64の前面66とともにバックピラー第一接合面を構成している。
【0044】
また、このエクステンションリヤサイドメンバ8は上方に向いた断面略コ字状に形成されており、車幅方向Aに延在する左右延在壁81と、左右延在壁81の左右端から上方に起立形成された起立壁82、82とから構成されている。
【0045】
左右延在壁81には、前端縁が下方に折り曲げられて下フランジ83が形成されており、下フランジ83が延長部6dの後面6eに接合して前記リヤサイドメンバ12の下フランジ17と対応している。
【0046】
一方、両起立壁82、82には、前後端縁が外側に向かって左右に折り曲げられた左右フランジ84、84が形成されており、前側の左右フランジ84、84が延長部6dの後面6eに接合して前記リヤサイドメンバ12の左右フランジ18、19に対応している。
【0047】
さらに、両起立壁82、82には、上端縁が外側に向かって左右に折り曲げられた上部左右フランジ85、85が形成されており、バックピラーメイン61の下面61eに接合されている。
【0048】
そして、ボディサイド後部をフロア1に組み付けるには、まずフロアにおいてフロア接合部2より車内側でフロアリヤ11の上フランジ13に、エンドクロス4を、先端を車体の後方へ向けて前面41を接合する第一の接合工程を行う。
【0049】
次に、バックピラー10の内方延出部6cをエンドクロス4内に挿入し、エクステンションリヤサイドメンバ8と、リヤサイドメンバ12を車体の前後方向Cで対向させながら、内方延出部6cのバックピラーインナ62の前面66および延長部6dの前面66をフロア接合面2aに合わせて車体の前後方向Cで接合するとともに、フロアリヤサイド7の下面72の車内側側端部をフロアリヤ11の上面11aの車外側端部に合わせて上下方向Bで接合する第二の接合工程を行う。
【0050】
次に、フロア接合部2に接合したバックピラー10の内方延出部6cにおいて、バックピラーインナ62の前面66と上面67の車内側端部を、エンドクロス4の後面46と下面47の車外側端部にそれぞれ合わせて上下方向Bで接合する第三の接合工程を行う。
【0051】
次に、フロア接合部2とエンドクロス4とに接合されたバックピラー10の内方延出部6cにおいて、バックピラーメイン61の後面61cと下面61eの車内側端部に、車体の後方からリヤパネル5を先端を車体の前方に向けながら、リヤパネル5の前面55と上面56の車外側端部をそれぞれ合わせて車体の前後方向Bと上下方向Cとで接合する第四の接合工程を行う。
【0052】
そして、最後に、バックピラー6の内方延出部6cがフロア接合部2とエンドクロスメンバ3とに接合された状態で、エンドクロス4の上フランジ45とリヤパネル5の上フランジ53とを内方延出部6cの上フランジ60aを介して接合するとともに、エンドクロス4の下フランジ44とリヤパネル5の下フランジ54とを接合し、下フランジ54をエンドクロス24の上下延在壁42を挟んでフロアリヤ11の上フランジ13に接合してエンドクロス4とリヤパネル5を接合する第五の接合工程を行う。
【0053】
かかる構成においては、第三の接合工程を終了した時点で、ボディサイドの後部はバックピラー10を介してフロア1に組み付けられる。この時の状態は、図2に示すようにバックピラー10とフロア1とが、バックピラーの前面66とフロア1のフロア接合面2aとの間で車体の前後方向Cで接合されているとともに、バックピラー10の上面67とエンドクロス4の下面47との間で上下方向Bに接合している。
【0054】
さらに、図3に示すように、ボディサイド側のフロアリヤサイド7と、フロア1側のフロアリヤ11は、フロアリヤサイド7の下面72とフロアリヤ11の上面11aとの間で上下方向Bで接合されている。
【0055】
したがって、本実施の形態のボディサイドの後部組み付け構造及びその組み付け方法では、フロア1にボディサイドの後部がバックピラー10を介して車体の前後方向Cと上下方向Bで組み付けられる。このため、組み付けの際にバックピラー10の車幅方向Aの規制がなくり、バックピラー10、10間のピッチ(車幅方向Aの距離)を、部品の精度に頼らずに治具で容易に管理することが可能となるので、ボディサイド間の長さを一定にすることができる。よって、バックドア周りの車体精度を向上させることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1記載のボディサイド後部の組み付け構造においては、フロアにボディサイドが車体の前後方向および上下方向で組み付けられるため、組み付けの際に車幅方向の規制がなくなり、左右のバックピラー間の距離を容易に管理することが可能となるので、組み付けた状態におけるボディサイド間の長さのばらつきをなくすことができる。よって、バックドア周りの車体精度を向上させることができる。
【0057】
また、請求項2記載のボディサイド後部の組み付け方法においては、第三の接合工程を終了した時点でフロアにボディサイドが車体の前後方向および上下方向で組み付けられるため、組み付けの際に車幅方向の規制がなくなり、左右のバックピラー間の距離を容易に管理することが可能となるので、組み付けた状態におけるボディサイド間の長さのばらつきをなくすことができる。よって、バックドア周りの車体精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すボディサイド後部の組み付け構造を後方から見た分解斜視図である。
【図2】図1の組み付けた状態におけるX−X断面図である。
【図3】図1の組み付けた状態におけるY−Y断面図である。
【図4】従来のボディサイド後部の組み付け構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 フロア
2 フロア接合部
2a フロア接合面
3 エンドクロスメンバ
4 エンドクロス
5 リヤパネル
6a 下端部
6c 内方延出部
10 バックピラー
10a バックピラー接合面
31 エンドクロスメンバ接合面
46 後面
47 下面
50 バックドア用開口部
66 前面
67 上面
A 車幅方向
B 上下方向
C 前後方向

Claims (2)

  1. 車体のフロア後端の左右側に設けられたフロア接合部と、
    前記フロア後端で前記フロア接合部より車内側で車幅方向に延設されるとともに前記車体の後方に向いた断面略L状に形成され、前記車体のバックドア用開口部下側縁部を構成するエンドクロスメンバの前側部材と、
    前記車体のボディサイドの後端部に上下方向に延設され、閉断面状に形成されるとともに下端部が車幅方向に沿って車内側へL字状に屈曲され、前記下端部で車幅方向に沿って車内側に延出した内方延出部が前記エンドクロスメンバの前記前側部材内に挿入されて前記フロア接合部と前記エンドクロスメンバの前記前側部材とに接合し、前記バックドア用開口部の左右側縁部を構成するバックピラーとを備え、
    前記フロア接合部は、前記バックピラーが接合されるフロア接合面が前記車体の後方に向いて形成され、
    前記エンドクロスメンバの前記前側部材は、前記バックピラーが接合されるエンドクロスメンバ接合面が、前記車体の後方に向いて形成されたエンドクロスメンバ第一接合面と、上下方向の一方側に向いて形成されたエンドクロスメンバ第二接合面とから構成され、
    前記バックピラーは、前記内方延出部に、前記フロア接合面と前記エンドクロスメンバ第一接合面とに接合するバックピラー第一接合面が前記車体の前方に向いて形成されている一方、前記エンドクロスメンバ第二接合面に接合するバックピラー第二接合面が上下方向の一方側に向いて形成されたことを特徴とするボディサイド後部の組み付け構造。
  2. 車体のフロアの後端で左右側に設けられたフロア接合部より車内側に、車幅方向に延在して前記車体のバックドア用開口部の下側縁部を構成するエンドクロスメンバで断面略L状に形成された前側部材を、その先端を前記車体の後方に向けて接合する第一の接合工程と、
    前記車体のボディサイドに上下方向に延設されるとともに下端部が車内側へ車幅方向に沿ってL字状に屈曲されて前記バックドア用開口部の左右縁部を構成する閉断面状のバックピラーで、車幅方向に沿って車内側に延出した前記下端部の内方延出部を、前記エンドクロスメンバの前記前側部材内に挿入して、前記フロア接合部に前記車体の前後方向で接合する第二の接合工程と、
    前記フロア接合部に接合した前記バックピラーの前記内方延出部を前記エンドクロスメンバの前記前側部材に前記車体の前後方向と上下方向とで接合する第三の接合工程と、
    前記フロア接合部と前記エンドクロスメンバの前記前側部材とに接合された前記バックピラーの前記内方延出部に、前記車体の後方から、前記エンドクロスメンバの前記前側部材と逆の断面略L状に形成された前記エンドクロスメンバの後側部材を、その先端を前記車体の前方に向けて、前記車体の前後方向と上下方向とで接合する第四の接合工程と、
    前記バックピラーの前記内方延出部が前記フロア接合部と前記エンドクロスメンバとに接合された状態で、前記エンドクロスメンバ前側部材と前記エンドクロスメンバ後側部材とを接合する第五の接合工程と、
    を備えたことを特徴とするボディサイド後部の組み付け方法。
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