JP4016005B2 - 抵抗値計算方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路の内部にある抵抗値を計算する手法に関する。
大規模半導体集積回路(LSI)は、電気機器に欠かせないキーデバイスとなっている。一般に、電気機器の性能を向上させるために、高速動作が可能なLSIが用いられている。ところがその一方で、高速動作が可能なLSIは、高周波ノイズの発生源にもなっている。
図1はLSIの内部モデルを示す。LSI内部には、抵抗R、コンデンサC、インダクタL等が存在し、これらから、高周波ノイズの1つである不要輻射ノイズ(EMI:Electromagnetic Interference)が発生する。このEMIが外部にもれると、LSI以外の製品の誤動作を引き起こしてしまう可能性がある。このため、LSIから外部にもれるノイズに対して何らかの対策を行う必要があるが、LSIを完成させた後にノイズ検査を行うと、ノイズ検査によってノイズが見つかった場合、LSIの再設計を行う必要が生じ、効率が悪かった。
ノイズは、インダクタL、コンデンサC、抵抗Rからそれぞれ発生するが、LSI設計前にこれらから発生するEMIを推定できるのであれば、LSIを効率的に設計することが可能となる。そして、コンデンサC、インダクタL、抵抗Rから発生するEMIをLSI設計前に予め検査する方法は、すでに知られている(特許文献1参照)。
図41はLSI内部の抵抗から発生するEMIを、電源LPE法およびリダクション法を用いて推定する従来方法を示す図である。図41に示すように、マスクレイアウト情報から、外部端子VDDと外部端子VSS(図示せず)との間に存在する電源ライン201を抽出する。抽出した電源ライン201に電源LPE法S201を行うと、電源ライン201がどのような抵抗から構成されているかが明らかになり、ポストレイアウトネットリスト202を得ることができる。さらに、ポストレイアウトネットリスト202に対して、リダクション法S202を行うことによって、多数の抵抗が1個の抵抗となるように計算され、抵抗値を実際に求めることができる。
また図42はLSI内部の抵抗から発生するEMIを、主幹電源配線の電源抵抗を用いて推定する従来方法を示す図である。図42に示すように、所定値以上の配線幅を持つ幹線電源に関する情報である幹線電源WL211と、シートあたりの抵抗情報を有するシート抵抗212とから、電源抵抗計算S211によって、電源抵抗213を算出する。主幹線は電源回路網としては単純であるため、LPE法とリダクション法を用いて、多数存在する抵抗を1個の抵抗として算出することができる。さらに電源抵抗213に対して、推定手段S212によって、細線電源配線を考慮した値にすべく係数掛け処理を行い、抵抗Riを得る。
特開2003−30273号公報
ところが、従来の方法では、次のような問題がある。
まず、電源LPE法およびリダクション法を用いた従来方法の場合、回路内に多数存在する抵抗が1個の抵抗になるように演算を行う。しかしながら、何千万個というトランジスタが内蔵された巨大システムLSIでは、リダクション法を用いても、コンピュータの処理能力の限界から、1個の抵抗を算出することがきわめて困難になる。また、膨大な演算処理が必要になるため、処理に非常に長い時間を要する、という問題もあった。
また、主幹電源配線の電源抵抗を用いた従来方法の場合、主幹電源配線のみを抽出して抵抗を求めているため、多数の抵抗からなる複雑な回路についても一応、抵抗値を求めることはできる。しかしながら、主幹電源配線以外の抵抗は考慮されていないので、その分、抵抗値の算出精度は低くなる、という問題があった。
前記の問題に鑑み、本発明は、半導体集積回路の内部の抵抗値を、従来よりも、高精度に、かつ、短時間で、計算可能にすることを課題とする。
前記の課題を解決するために、本発明は、第1および第2の外部端子とそれぞれ電気的に接続された第1および第2の電源配線と、前記第1および第2の電源配線間にそれぞれ接続されており,トランジスタまたはデカップリング容量を有する複数のセルとを備えた半導体集積回路について、その内部の抵抗値を計算する方法として、前記半導体集積回路のマスクレイアウト情報から、前記第1および第2の電源配線の抵抗値である第1の抵抗値を計算する第1の工程と、前記マスクレイアウト情報から、前記複数のセルが有するデカップリング容量の抵抗値である第2の抵抗値を計算する第2の工程と、前記マスクレイアウト情報から、前記複数のセルが有するトランジスタの抵抗値である第3の抵抗値を計算する第3の工程と、前記第1〜第3の工程においてそれぞれ得た前記第1〜第3の抵抗値から、前記第1および第2の外部端子間の抵抗値を計算する第4の工程とを備えたものである。
本発明によると、電源配線の抵抗値である第1の抵抗値と、デカップリング容量の抵抗値である第2の抵抗値と、トランジスタの抵抗値である第3の抵抗値とが、それぞれ別個に算出される。そして、これら第1〜第3の抵抗値から、外部端子間の抵抗値が計算される。これにより、半導体集積回路の内部の抵抗値を、高精度に、かつ、短時間で、求めることができる。
そして、前記本発明に係る抵抗値計算方法において、前記第1〜第3の抵抗値を、それぞれ、Rline,Rcap,Rmosとしたとき、前記第4の工程において計算される抵抗値Riは、Ri=Rline+(1/(1/Rmos+1/Rcap))によって算出されるのが好ましい。
また、前記本発明に係る抵抗値計算方法における第1の工程は、前記第1および第2の電源配線についてそれぞれ、前記複数のセルにそれぞれ電流が流れると想定し、このとき当該セルを流れる電流値と当該電源配線における電圧降下値とをセル毎にそれぞれ求めるステップと、求めた電流値および電圧降下値から抵抗値をそれぞれ計算するステップと、求めた各抵抗値が並列接続された場合における総抵抗値を当該電源配線の抵抗値として、求めるステップとを実行し、前記第1および第2の電源配線についてそれぞれ求めた抵抗値を用いて、前記第1の抵抗値を求めるものとするのが好ましい。
また、前記本発明に係る抵抗値計算方法における第1の工程は、前記第1および第2の電源配線についてそれぞれ、前記複数のセルに電流が流れると想定し、各セルを流れる電流の総和と各セルにおける電圧降下値の平均値とを求めるステップと、求めた電流の総和および電圧降下値の平均値から当該電源配線の抵抗値を計算するステップとを実行し、前記第1および第2の電源配線についてそれぞれ求めた抵抗値を用いて前記第1の抵抗値を求めるものとするのが好ましい。
さらに、前記第1の工程において、IR−DROPシミュレーションを行い、電源配線またはセルにおける電圧降下値を求めるのが好ましい。
また、前記本発明に係る抵抗値計算方法における第2の工程は、前記マスクレイアウト情報に対してLPE処理を行い、デカップリング容量を有する各セルについて抵抗情報を得るステップと、得た抵抗情報から前記デカップリング容量を有する各セルの抵抗値をそれぞれ求めるステップと、求めた各抵抗値が並列接続された場合における総抵抗値を前記第2の抵抗値として求めるステップとを備えたものとするのが好ましい。
また、前記本発明に係る抵抗値計算方法における第3の工程は、セルの抵抗値を種類毎に特定セル抵抗として求めるステップと、前記半導体集積回路に含まれたセルの種類毎の個数を特定セル個数として求めるステップと、求めた特定セル抵抗および特定セル個数を用いて、前記半導体集積回路に含まれたセルの抵抗値を種類毎に計算するステップと、求めた各抵抗値が並列接続された場合における総抵抗値を前記第3の抵抗値として求めるステップとを備えたものとするのが好ましい。
さらに、前記特定セル抵抗を求めるとき、当該種類のセルが有するトランジスタのゲート幅の平均値をゲート幅統計情報として求め、当該種類のセルが有するトランジスタが直列接続された個数の平均値をセル内部シリアル係数統計情報として求め、当該種類のセルが有するトランジスタが並列接続された個数の平均値を多段セル係数統計情報として求め、前記ゲート幅統計情報、セル内部シリアル係数統計情報および多段セル係数統計情報と、前記トランジスタがONする確率である入力状態確率と、所定のゲート幅のトランジスタのON抵抗値とを用いて、当該種類のセルの特定セル抵抗を算出するのが好ましい。
さらに、入力状態確率をα、セル内部シリアル係数統計情報をγ、ON抵抗値をa、所定のゲート幅をw、ゲート幅統計情報をb、多段セル係数統計情報をβとしたとき、特定セル抵抗cは、c=(α×γ×a×w/b)/β によって算出されるのが好ましい。
また、前記本発明に係る抵抗値計算方法における第3の工程は、セルの抵抗値を一種類だけ特定セル抵抗として求めるステップと、前記半導体集積回路に含まれたセルの個数を求めるステップと、前記特定セル抵抗が、求められた個数だけ並列接続された場合における総抵抗値を、前記第3の抵抗値として求めるステップとを備えたものとするのが好ましい。
さらに、前記特定セル抵抗を求めるとき、当該種類のセルが有するトランジスタのゲート幅の平均値をゲート幅統計情報として求め、当該種類のセルが有するトランジスタが直列接続された個数の平均値をセル内部シリアル係数統計情報として求め、当該種類のセルが有するトランジスタが並列接続された個数の平均値を多段セル係数統計情報として求め、前記ゲート幅統計情報、セル内部シリアル係数統計情報および多段セル係数統計情報と、前記トランジスタがONする確率である入力状態確率と、所定のゲート幅のトランジスタのON抵抗値とを用いて、当該種類のセルの特定セル抵抗を算出するのが好ましい。
さらに、入力状態確率をα、セル内部シリアル係数統計情報をγ、ON抵抗値をa、所定のゲート幅をw、ゲート幅統計情報をb、多段セル係数統計情報をβとしたとき、特定セル抵抗cは、c=(α×γ×a×w/b)/βによって算出されるのが好ましい。
本発明によると、LSI内部に存在する抵抗を高精度かつ短時間に求めることができるので、LSI内部から発生するEMIを推定することが可能となり、大規模化し、高速化したLSIについても、LSI設計を見なおす必要がなくなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、背景技術や課題の項において説明したものと共通の構成要件には、同一の参照符号を付しており、詳細な説明は省略している。
また、本発明は、EMIの推定以外の目的で用いてもかまわない。すなわち、抵抗をLSI内部から抽出する、という目的であれば、利用可能である。
(第1の実施形態)
図1は半導体集積回路(LSI)の内部をモデル化した図である。図1に示すLSI内部モデル1は、抵抗Ri、コンデンサCiおよびインダクタLpackageから構成されており、これらは外部端子VDDと外部端子VSSとの間に電気的に接続されている。そして、ここに電流Iiが流れる。ここで、外部端子VDD,VSSは、マスクレイアウト上のパッドに相当する。また、セルはLSIを設計する際の最小単位であり、複数のセルを接続することによって、LSIが設計される。
図2は本発明に係る抵抗値計算方法を行う上で前提とする半導体集積回路(LSI)の内部構成の概念図である。図2では、LSI2内部において、外部端子VDD,VSSに電源が供給されたときに抵抗となりうるものを示している。
本発明では、LSI内部で抵抗となりうるものを、次のように3つに分類する。これらは半導体集積回路のマスクレイアウト情報に記述されている。
まず、電源配線およびグランド配線を、第1の分類とする。図2に示すように、第1の電源配線としての電源配線21は第1の外部端子としての外部端子VDDと接続されており、第2の電源配線としてのグランド配線22は第2の外部端子としての外部端子VSSと電気的に接続されている。
次に、デカップリング容量のみを含むセルを、第2の分類とする。図2に示すように、デカップリング容量のみを含むセルをCAP23とする。デカップリング容量は、抵抗R,コンデンサCおよびインダクタLなどから構成されている。CAP23は電源配線21とグランド配線22との間に挟まれるようにして電気的に接続されている。
最後に、トランジスタを含むセルを、第3の分類とする。図2に示すように、トランジスタを含むセルをCIRCUIT24とする。CIRCUIT24は電源配線21とグランド配線22との間に挟まれるようにして電気的に接続されている。
図3はこれら3つの系の電気的接続関係を示す図である。図3において、電源配線21の抵抗を電源抵抗Rpower、グランド配線22の抵抗をグランド抵抗Rgroundとする。図2の外部端子VDD,VSS間の抵抗を考えると、電源配線21とグランド配線22は直列に接続されているので、これらを足し合わせた抵抗を配線抵抗Rlineとする。
また、デカップリング容量からなるCAP23の抵抗を容量抵抗Rcap、トランジスタからなるCIRCUIT24の抵抗をMOS抵抗Rmosとする。図2の外部端子VDD,VSS間の抵抗を考えると、CAP23とCIRCUIT24とは並列に接続されているので、容量抵抗RcapとMOS抵抗Rmosとは並列に接続されている。
このように、3つの系の抵抗成分Rline,Rcap,Rmosをそれぞれ算出し、これらを直列および並列に足し合わせる処理を行うことによって、LSI2内部の抵抗の総和である抵抗Riを算出することができる。
図4は本実施形態に係る抵抗値計算方法を実行するための構成の全体図である。図4に示すように、様々な情報を有するマスクレイアウト情報31を入力し、配線抵抗算出手段32によって第1の抵抗値としての配線抵抗Rlineを算出し、デカップリング容量抵抗算出手段33によって第2の抵抗値としての容量抵抗Rcapを算出し、MOS抵抗算出手段34によって第3の抵抗値としてのMOS抵抗Rmosを算出する。これら配線抵抗算出手段32、デカップリング容量抵抗算出手段33、およびMOS抵抗算出手段34については、後に詳しく述べる。
次に、抵抗算出手段35によって、これら配線抵抗Rline、容量抵抗Rcap、およびMOS抵抗Rmosから、LSI内部の抵抗の総和である抵抗Riを算出する。ここでの算出は、次式によって行われる。
Ri=Rline+(1/(1/Rmos+1/Rcap)) …(1)
<配線抵抗算出>
図5は配線抵抗算出手段32による処理の前提となる構成を概念的に示す図である。ここでは、電源配線21について説明するが、グランド配線22についても電源配線21と同様に抵抗値を算出できる。電源配線21は外部端子VDDと電気的に接続されている。そしてセル25が動作することによって、電流が外部端子VDDから電源配線21に供給される。電源配線21、外部端子VDD、およびセル25はマスクレイアウト情報に含まれている。
本手法は、電源配線(またはグランド配線)の電圧降下解析結果を用いるIR−Dropシミュレーションを利用することが特徴である。図6は配線抵抗算出の処理を示す図である。
計算の便宜上、仮想的に、それぞれのセル25個々に電流が流れる場合を想定する。この場合、各セル25に電流が流れることにそれぞれ対応して、電源配線21の抵抗値がそれぞれ求まる。すなわち図5において、セル25がn個あるとすると、各セル1〜nに電流が流れる場合をそれぞれ想定して、そのときの電源配線21における電圧降下値から、抵抗R1,R2,…,Rnがそれぞれ求まる。電源配線21における電圧降下値は、例えば、IR−Dropシミュレーションを行うことによって求めることができる。そして、各セル1〜nに流れた電流の総和は、全てのセルに電流が流れる場合における電源配線21を流れる電流に相当するので、電源抵抗Rpowerは、各抵抗R1,R2,…,Rnが並列に接続されているものとして計算することができる。
すなわち、図6に示すように、IR−DropシミュレーションS11を行うことによって、電源配線21における電圧降下値26がセル25毎に求まる。そして、この電圧降下値26とセルに流れた電流27とを用いて、抵抗算出処理S12によって、抵抗値28を求める。上述したように、電源抵抗は抵抗値28すなわちR1,R2,…,Rnが並列に接続されているものとして計算できるので、Rpower算出処理S13によって、電源抵抗Rpowerを得る。
グランド抵抗Rgroundもこれと同様に求められる。電源抵抗Rpowerとグランド抵抗Rgroundとから、配線抵抗Rlineを算出することができる。
なお、IR−DropシミュレーションS11において求める電圧降下値は、電源配線21における降下電圧のみでもよいし、また、電源配線21における降下電圧と、電源配線21とセル25とを電気的に接続する配線(図示せず)における降下電圧とを加えたものであってもよい。また、電圧降下値を求める方法は、IR−Dropシミュレーションに限られるものではなく、他の手法を用いてもよい。
また、配線抵抗、すなわち電源抵抗およびグランド抵抗は、図7のようにも算出することができる。電源抵抗Rpowerを流れる電流Iは、全セルが引き込む電流の総和Icellであり、IR−DropシミュレーションS11において入力とした情報である。電源抵抗Rpower間の電位差ΔVは、IR−DropシミュレーションS11において入力とした供給電源電圧V0と、IR−DropシミュレーションS11の結果として得られる,各セルにおける電圧降下値の平均値V1との差であるとする。このとき、次式により、電源抵抗Rpowerを算出することができる。
Rpower=ΔV/Icell
(ΔV=V0−V1)
もちろん、同様にして、グランド抵抗Rgroundも求めることができ、これら電源抵抗Rpowerおよびグランド抵抗Rgroundから、配線抵抗Rlineを求めることができる。
次に、具体的な数値を用いて、説明する。いま図8に示すように、3個のセル25a,25b,25cが電気的に接続されており、外部端子VDDに1.5Vの電圧が印加されているものとする。外部端子VDDから電源配線21を介してセル25a〜25cに至るまでに、電圧降下がおきる。電圧降下によって、セル25a〜25cにかかる電圧は、それぞれ、1.39V,1.375V,および1.35Vとなった。
次に、各セル25a〜25cに流れる電流を考える。電流Iは、消費電力Pおよび電圧Vから、
I=P/V
となる。いま、外部端子VDDに印加されている電圧Vは1.5Vであるので、電源配線21において消費される消費電力Pの値がわかれば、電流Iを求めることができる。ここで、消費電力Pは次の式で表される。なお、消費電力Pを求める方法は他の手法でもかまわない。
P=(1×C×V2×F)/2
ここで、Cはセルごとに決定される負荷容量であり、Vは電源配線VDDに印加された電圧値、Fは回路を動かす速度を決定する周波数である。電圧Vは1.5Vであり、また電源配線21の周波数Fは200×106Hzとする。
セル25aの負荷容量Cが6.6×10-10であるとすると、
P=(1×6.6×10-10×(1.5)2×200×106)/2
=0.15W
となる。したがって、
I=0.15W/1.5V=0.1A
=100mA
となる。すなわち、セル25aに流れる電流は100mAとなり、電圧は1.39Vとなった。
同様に、セル25bの負荷容量Cが8.0×10-10であるとすると、
P=(1×8.0×10-10×(1.5)2×200×106)/2
=0.18W
となる。したがって、
I=0.18W/1.5V=0.12A
=120mA
となる。すなわち、セル25bに流れる電流は120mAとなり、電圧は1.375Vとなった。
セル25cの負荷容量Cが6.6×10-10であるとすると、流れる電流は100mAとなり、電圧は1.39Vとなった。
ここで、各セル25a〜25cの抵抗値を求める。セル25aの抵抗値Raは、
Ra=(1.5V−1.39V)/0.1A
=1.1Ω
となった。同様に、セル25b,25cの抵抗値Rb,Rcは、それぞれ、
Rb=(1.5V−1.375V)/0.12A
=0.92Ω
Rc=(1.5V−1.35V)/0.1A
=1.5Ω
となった。
これにより、電源抵抗Rpowerは、
Rpower=1/〔(1/Ra)+(1/Rb)+(1/Rc)〕
=1/〔(1/1.1)+(1/0.92)+(1/1.5)〕
=0.37Ω
となった。ここで、例えば、グラウンド抵抗Rgroundも電源抵抗Rpowerと同じ値をとるものとすると、配線抵抗Rlineは、
Rline=Rpower+Rground
=0.37Ω+0.37Ω
=0.74Ω
となる。
このように、電源配線またはグランド配線のみを抽出することにより、主幹配線だけでなく、細線配線の抵抗も計算することが可能となるため、複雑な配線であっても高精度に抵抗値を算出することができる。また、このように電源配線またはグランド配線のみを抽出することにより、短時間に抵抗値を求めることができた。
<デカップリング容量抵抗算出>
図9はデカップリング容量抵抗算出手段33における処理を概念的に示す図である。図9において、デカップリング容量デバイスのマスクレイアウト情報41に対して、LPE処理S21を行い、デカップリング容量デバイスの抵抗情報42を得る。ここでは抵抗に関する情報だけでなく、コンデンサCおよびインダクタLに関する情報も得られる。そして、この抵抗情報42に対してモデリングS22を行う。モデリングS22の結果得られた、デカップリング容量からなる各セルの抵抗値43を基にして、リダクションS23を行い、容量抵抗Rcapを求める。
図10を用いて、モデリングS22について説明する。いま、デカップリング容量からなる5個のセルCAP A〜Eが存在するものとする。これらのセルCAP A〜Eに対してそれぞれモデリングを行うと、どのような抵抗、コンデンサおよびインダクタが存在するかが明らかになる。そして、抵抗のみを抽出し(データ44)、各セルCAP A〜Eの抵抗値をそれぞれ求める。この結果、データ44から、CAP A〜Eの抵抗値はそれぞれ、4Ω、8Ω、3Ω、2Ω、および5Ωとなった。
ここで例えば、CAP A〜Eのうち、CAP Aを3個、CAP Bを2個用いるものとすると、容量抵抗Rcapは
Rcap=1/(1/4×3+1/8×2)
=1.0Ω
と求められる。
以上のように、デカプリング容量からなるセルのみに着目して抵抗値を算出することによって、高精度かつ短時間に抵抗値を計算することができる。
<MOS抵抗算出>
まず、特定セル抵抗を算出する手法について説明する。図11および図12はMOS抵抗算出手段34における動作を示す図である。図11において、マスクレイアウト情報の中のセル間接続情報51を用いて、ネットリスト情報抽出処理S31によって、LSIに用いられている全セル数52を得る。また、セル間接続情報51に含まれているセルについて、トランジスタのゲート幅統計情報53、セル内部シリアル係数統計情報54、および多段セル係数統計情報55の各種統計情報と、入力状態確率56とが、ソフトライブラリ57に格納されている。
まず、ゲート幅統計情報53について説明する。ゲート幅統計情報53は、LSIに用いられるセル中のトランジスタのゲート幅の統計的なデータであり、ここでは平均値のことを指すものとする。例えば、1個のセルがゲート幅としてN個の値a1〜aNを有しているとき、これらのゲート幅の平均値axをこのセルのゲート幅統計情報とする。すなわち、
(a1+a2+a3+…+aN)/N=ax
セルの種類が複数ある場合は、各種類毎に、ゲート幅統計情報があるものとする。また、平均値ではなく、N個のゲート幅の値a1〜aNそのものを、統計情報として用いてもよい。
次に、セル内部シリアル係数統計情報54について説明する。セル内部シリアル係数情報54は、セル内部の素子の直列接続の段数に関する統計的なデータであり、ここでは平均値のことを指すものとする。図13は直列接続を有するセルの一例である。図13において、aはPチャンネルトランジスタからなる部分、bはNチャンネルトランジスタからなる部分である。そして、部分a,bにおけるシリアル係数、すなわち直列接続の段数はともに2である。すなわち、図13のセルはシリアル係数として「2」を2個有しており、その平均値は「2」となる。すなわち、図13のセルのセル内部シリアル係数統計情報は「2」となる。また、平均値ではなく、各部分におけるシリアル係数をそのまま統計情報として用いてもよい。
さらに、多段セル係数統計情報55について説明する。多段セル係数統計情報55は、セル内部の素子の並列接続の段数に関する統計的なデータであり、ここでは平均値のことを指すものとする。図14において、(a)は3段の多段セルのシンボル図であり、(b)はその等価抵抗モデルの一例である。図14の例では、多段セル係数、すなわち並列接続の段数は「3」である。電源配線に対して直列に接続されているトランジスタ群をゲート端子の単位で区切ったものが、3段接続されているからである。多段セル係数は、抵抗値を決めるパラメータの1つであるため、必要である。
さらに、入力状態確率56について説明する。図15(a)はMOSトランジスタのシンボル、図15(b)はMOSトランジスタの代表的な等価モデルである。等価モデルとは、MOSトランジスタを抵抗や容量等によって置き換えたものである。このように、抵抗や容量等によって置き換える場合は、ゲートGに与えられる値が重要となる。ゲートGに“1”が入力されるか、“0”が入力されるかによって、MOSトランジスタの抵抗がON抵抗RONになるか、OFF抵抗ROFFになるかが変わる。
本実施形態では、次のようなモデルを想定し、OFF抵抗ROFFは考慮に入れないものとする。
ROFF≫RON≫RG
ROFF≫RON ∴ROFF⇒無視
RON≫RG ∴RG⇒無視
なぜなら、OFF抵抗ROFFは、ON抵抗RONと比較すると非常に値が大きくなり、その計算に非常に多大な時間を費やしてしまうからである。すなわち、セルの抵抗性パスの抵抗値はON抵抗RONが決めている。そこで、トランジスタがON抵抗RONになる確率を、入力状態確率56とする。
上述したゲート幅統計情報53、セル内部シリアル係数統計情報54、多段セル係数統計情報55、および入力状態確率56をソフトライブラリ57に入力する。
さらに、ON抵抗値60について説明する。ON抵抗値60は、半導体製造プロセスの値であり、抵抗値を決めるパラメータの1つであるため必要である。ドレインとソース電極間に印加された電圧をV、電圧Vが印加されたときソースおよびドレイン電極間に流れる電流をIdsとすると、ON抵抗値RonはトランジスタがON状態になったときに流れる電流Idsで印加された電圧Vを除したものであり、次式で表される。
Ron=V/Ids
特定セル情報59は、半導体集積回路に含まれたセルの種類情報と個数情報を格納している。特定セル抵抗成分算出処理S32は、半導体集積回路において用いられているセルの種類を特定セル情報59から特定し、対応する情報をソフトライブラリ57から読み出し、特定セル抵抗61を算出する。あるゲート幅wで求められたON抵抗値をa、ソフトライブラリ57に格納されている,多段セル統計係数をβ、ゲート幅統計係数をb、セル内部シリアル統計係数をγ、入力状態確率をαとすると、特定セル抵抗cは次式で算出される。
c=(α×γ×a×w/b)/β
このようにして、セルの種類毎の特定セル抵抗61が求められる。
そして図12に示すように、ネットリストに含まれるセルの種類毎の抵抗値を示す情報である特定セル抵抗61と、セルの種類毎の個数を示す情報である特定セル個数58とから、特定セルの抵抗成分並列マージ処理S33によって、セルの種類毎の抵抗値を計算する。そして、種類分の個数を示す情報である全セル数52を用いて、全セルの抵抗成分並列マージ処理S34によって、種類ごとの抵抗値が、種類分だけ並列に接続されていると仮定して、トランジスタを含むセルの抵抗値であるMOS抵抗Rmosを算出する。
次に実際の値を代入して考察を行う。図11のセル間接続情報51には様々な素子が入力されているが、ここでは、図16(a),(b)に示す2個の素子が入力されているものとする。そして、これら2個の素子に関する情報がソフトライブラリ57に入力されているものとする。
まず、図16(a)の素子に関して説明を行う。図17は図16(a)の素子の回路設計の例である。図17を用いて、ゲート幅の計算方法を説明する。いま、簡単のため、Pチャネルトランジスタのゲート幅を6、Nチャネルトランジスタのゲート幅を2とする。まず、ゲート列ごとにセルを分割する(C1〜C4)。そして、分割したゲート列に対して、チャネル種類ごとに、トランジスタのゲート幅をそれぞれ計算する。直列(シリアル)接続の場合は平均値を、並列(パラレル)接続の場合は加算値を計算していき、Pチャネル、Nチャネルそれぞれのゲート幅を算出する。その後、PチャネルおよびNチャネルのゲート幅の平均値が1ゲート列のゲート幅となる。さらに、各ゲート列のゲート幅の平均値がセルのゲート幅、すなわちゲート幅統計情報となる。
具体的には、ゲート列C1の場合、Pチャネルゲート幅は(6+6)/2=6、Nチャネルゲート幅は6+6=12となり、ゲート幅は(6+12)/2=9となる。同様に、ゲート列C2,C3のゲート幅はともに4、ゲート列C4のゲート幅は9となる。したがって、全ゲート列C1〜C4のゲート幅の平均値は(9+4+4+9)/4=6.5となり、この値がゲート幅統計情報となる。
シリアル係数について考察する。シリアル係数とは、トランジスタが直列に接続された段数である。図17の場合、Pチャネル部分pa,pdのシリアル係数は2、Pチャネル部分pb,pcのシリアル係数は1である。Nチャネル部分na,nb,nc,ndのシリアル係数は1である。Pチャネル部シリアル係数は、Pチャネル部分のシリアル係数の平均であり、(2+2+1+1)/4=1.5である。Nチャネル部シリアル係数は、Nチャネル部分のシリアル係数の平均であり、(1+1+1+1)/4=1.0である。そして、Pチャネル部シリアル係数とNチャネル部シリアル係数との和、すなわち、1.5+1.0=2.5が、セル内部シリアル統計情報となる。
また、多段セル係数は、セルが有しているゲート段数であるので、図17の場合、4となる。以上より、図16(a)の素子について、ゲート幅統計情報53として6.5、セル内部シリアル係数統計情報54として2.5、多段セル係数情報55として4、という情報がソフトライブラリ57に格納された。
次に、入力状態確率について考察する。図17の回路では、3個の情報入力口A,B,Cが存在する。また、ゲート列を経て、2個の情報入力口D,Eが存在する。情報入力口A,B,Cには“0”または“1”が入力されるので、入力の組み合わせは図18に示すとおり8通りある。ここで、Pチャネルトランジスタは“0”が入力されるとON抵抗になり“1”を出力する一方、“1”が入力されるとOFF抵抗になり値を出力しない。一方、Nチャネルトランジスタは“0”が入力されるとOFF抵抗になり値を出力しない一方、“1”が入力されるとON抵抗になり“0”を出力する。この規則に従って、情報入力口A,B,Cへの入力の各組合せにおいて、各ゲート列がどのように動作するかを考察する。
図18に示すように、入力の各組合せにおいて、各トランジスタがON抵抗になるかOFF抵抗になるかが分かる。ここで、直列接続の場合は、直列接続内にOFF抵抗が1個でも存在するときは、OFF抵抗になり、全ての抵抗がON抵抗のときにのみ、ON抵抗になる。並列接続の場合は、直列接続の逆となる。すなわち、並列接続の場合は、並列接続内にON抵抗が1個でも存在するときは、ON抵抗になる。全ての抵抗がOFF抵抗のときにのみ、OFF抵抗になる。
ここで、paについて考察してみると、8個の入力組合せのうちON抵抗になるのは、(0,0,0)と(0,0,1)の2個であり、したがって、paがONする確率は1/4となる。同様に、na,pb,nb,pc,ncについてONする確率を求めることができる。
そして、上述したようなPチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタの特性から、情報入力口D,Eの状態も、図18のように求められる。したがって、D,Eの状態確率から、pd,ndについても同様にONになる確率を求めることができる。
そして、Pチャネル部入力状態確率は、pa,pb,pc,pdのON確率の平均値、すなわち、(1/4+1/2+1/2+3/8)/4=13/32となる。同様に、Nチャネル部入力状態確率は、na,nb,nc,ndのON確率の平均値、すなわち、(3/4+1/2+1/2+5/8)/4=19/32となる。図16(a)のセルの入力状態確率は、Pチャネル部入力状態確率とNチャネル部入力状態確率の平均値、すなわち、(13/32+19/32)/2=0.5となる。なお、セルの入力状態確率は、いわゆるCMOSロジック回路の場合、0.5になる。今回は説明のためにあえて計算によって求めた。
次に、ON抵抗値について考察する。本実施例では、PチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタの単位ON抵抗値は互いに等しいものとする。ゲート幅1μmのPチャネルトランジスタまたはNチャネルトランジスタのドレイン・ソース間に電圧1.5Vを与えたとき、ソースからドレインに流れる電流が0.2Aとなる場合、ゲート幅1μmあたりのON抵抗値Ronは、
Ron=1.5V/0.2A=7.5Ω
となる。Pチャネル部ON抵抗は7.5Ω、Nチャネル部ON抵抗は7.5Ωとなり、ON抵抗値はその平均値、すなわち、7.5Ωとなる。
以上の値を用いて、特定セル抵抗成分算出処理S32を行い、特定セル抵抗値cを算出する。すなわち、
c=(α×γ×a×w/b)/β
=(0.5×2.5×7.5×1/6.5)/4
=0.36Ω
となる。これが、図16(a)の素子の特定セル抵抗値61となる。
次に、図16(b)の素子に関して説明を行う。図16(b)の素子はいわゆるインバータであり、入力Iに“1”が入力されると出力Oに“0”を出力する一方、入力Iに“0”が入力されると出力Oに“1”を出力する。すなわち、入力された情報を反転させるという仕様になっている。
図19はこの仕様レベルのインバータの回路設計の例である。いま、簡単のため、Pチャネルトランジスタのゲート幅を6、Nチャネルトランジスタのゲート幅を2とする。これらの平均値、すなわち、(2+6)/2=4が、ゲート幅統計情報となる。また、Pチャネル部シリアル係数が1、Nチャネル部シリアル係数が1となるので、これらの値の和、すなわち、1+1=2が、セル内部シリアル統計情報となる。また、多段セル統計情報は1となる。
次に入力状態確率を求める。図16(a)の素子に用いた方法と同様にして、Pチャネル部入力状態確率は1/2、Nチャネル部入力状態確率は1/2と求められるので、
{(1/2+1/2)/2}=0.5
となる。また、ON抵抗値は、図16(a)の素子と同一の製造プロセス、同一のタイプのトランジスタを用いているものとして、同じ値の7.5Ωとなる。
以上の値を用いて、
c=(α×γ×a×w/b)/β
=(0.5×2×7.5×1/4)/4
=0.47Ω
より、図19のインバータの特定セル抵抗として、0.47Ωが得られる。
この結果、図16(a)の素子と、図16(b)のインバータとについて、抵抗値がそれぞれ求まった。
次に、図12において、特定セル個数58が、図16(a)の素子を1個、図16(b)のインバータを1個、用いるという情報を有するものとし、また、全セル数52が、図16(a)の素子を1個、図16(b)の素子を1個有するものとする。全セルの抵抗成分並列マージ処理S34によって、図16(a)の素子と図16(b)のインバータとが並列接続しているものとして、計算が行われる。
1/(1/0.36+1/0.47)=0.20
すなわち、MOS抵抗Rmosは0.20Ωとなる。
以上の処理の結果、配線抵抗Rlineは0.74Ω、デカップリング容量抵抗Rcapは1.0Ω、MOS抵抗Rmosは0.20Ωとなったので、上述の式(1)によって、
Ri=0.74+1/(1/1.0+1/0.2)
=0.91Ω
となった。
以上のように本実施形態によると、少なくとも2つの電源配線の抵抗値と、デカップリング容量の抵抗値と、トランジスタの抵抗値とを、それぞれ別個に算出することによって、それらの総和として、半導体集積回路の内部の抵抗値を、高精度かつ短時間に求めることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、配線抵抗算出手段32における処理、すなわち配線抵抗の求め方が、上述した第1の実施形態と異なっている。本実施形態では、セルに電流が流れることによる電源配線における電圧降下値の平均値と、各セルに流れる全電流とから、電源配線抵抗を求める。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
本実施形態における処理は、概念的には図7に示すとおりである。電源抵抗Rpowerを流れる電流Iは全セルが引き込む電流の総和Icellであり、これはIR−Dropシミュレーションで入力としたセル個々の電流情報から容易に算出できる。また、外部端子VDDとセル間の電位差ΔVは、IR−Dropシミュレーションで入力とした供給電源電圧V0と、IR−Dropシミュレーションの結果得られた各セルの電圧降下値の平均値V1との差であるとする。ΔVおよびIにより、次式によって、電源抵抗Rpowerが算出できる。
Rpower=ΔV/I
図20は本実施形態に係る処理を示す図である。図20に示すように、IR−DropシミュレーションS11によって、セルに電流が流れることによる電源配線における降下電圧値26が求まる。平均IR−Drop算出処理S41によって、降下電圧値26の平均値を、平均IR−Drop値72として求める。そして、電源抵抗算出処理S42によって、セルの消費電流の総和71と平均IR−Drop値72とから、抵抗値Rpowerを求める。
次に、実際の値を用いて説明する。図8において、セル25a〜25cに流れる電流をそれぞれ100mA,120mA,100mA、セル25a〜25cの電圧を1.39V,1.375V,1.35Vとすると、平均IR−DROP値72は、
1.5−(1.39+1.375+1.35)/3=0.13V
となる。また、セル25a〜25cに流れる電流の総和71は、
100+120+100=320mA
となる。したがって、電源抵抗Rpowerは、
Rpower=ΔV/I
=0.13/0.32
=0.41Ω
と算出される。もちろん、グランド抵抗Rgroundも同様に算出することができる。
本実施形態によると、セルに電流が流れることによる電源配線における降下電圧の平均値と、セル電流の総和とを用いることによって、短時間で、配線抵抗を求めることができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は、デカップリング容量抵抗の算出方法が、上述した第1の実施形態と異なっている。本実施形態では、セルに対してモデリングをせずに抵抗を求める。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
図9において、LPE処理S21が行われたポストレイアウトネットリスト42から、抵抗値のみを抽出してリダクションを行う。いま、図21に示すような回路があるものとすると、A−B間の抵抗値は、次式によって、算出される。
a+1/(1/(b+c)+1/(d+e))+f
すなわち、リダクションによって、1つの抵抗値を求めることができる。いま、抵抗値a〜fがそれぞれ、1,2,2,1,3,3Ωとすると、上式によると、A−B間の抵抗値は6Ωとなるので、デカップリング容量抵抗Rcapは6Ωとなる。
本実施形態によると、予めモデリングをしてないデカップリング容量からなるCAPが存在する場合でも、抵抗値を算出することが可能となる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態は、デカップリング容量抵抗の算出方法が、上述した第1の実施形態と異なっている。本実施形態では、容量セルについて、その面積から個数を算出し、これらが並列接続されているものとして、デカップリング容量抵抗を算出する。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
図22は本実施形態に係るデカップリング容量抵抗算出手段における動作図である。図22に示すように、容量セル面積81から容量セル個数82を算出し、算出した個数分の容量セルが並列接続されているものとして、容量抵抗並列マージ処理S51を行う。容量セルは一般に並列配置されているので、容量セルが持つ抵抗もまた、並列接続の関係にある。したがって、容量抵抗並列マージ処理S51は、1容量セルあたりの抵抗83を、容量セル個数82の分だけ並列に加算する処理で済み、デカップリング容量抵抗Rcapを簡単な数式によって瞬時に算出することができる。
具体的な値を用いて説明する。図23に示すように、一辺が10mmのチップ84があるとする。一辺が10mmであるから、チップ84の面積は100mm2である。チップ84内に分布している点はCAPを示す。CAP1個あたりの面積を0.01mm2とし、抵抗値を2Ωとする。ここで、面積計算ツールを用いて、チップ84内にどれほどのCAPが存在しているかを求める。面積計算ツールによって、CAPの面積を全て加えると1mm2であることが分かった。すなわち、チップ84内に100個のCAPが存在することが分かる。したがって、図22において、容量セル数82は100となり、1容量セルあたりの抵抗83は2Ωとなるので、容量抵抗並列マージ処理S51によって、デカップリング容量抵抗Rcapが0.02Ωと求められる。
デカップリング容量デバイスは、ノイズ低減等を目的として挿入されるものである。本実施形態によって、挿入数または挿入面積をパラメータとして、容量値とともに抵抗値を算出可能になるため、設計段階において、最適な数のデカップリング容量を挿入することができる。
なお、デカップリング容量抵抗を高い精度で求めたい場合は、容量セルの個数または面積、および1容量セル当たりの抵抗値を、容量セルの種類に応じてライブラリ化しておくことが望ましい。一方、簡単に算出するためには、容量セルの種類によらず、容量セル全体の個数または面積と、一律の抵抗値とを用いるのがよい。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態は、セル抵抗を求める際にセルを特定しない点が、上述した第1および第2の実施形態と異なっている。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
図24および図25は本実施形態に係るMOS抵抗算出手段34における動作を示す図である。上述の第1の実施形態で示した図11および図12と異なる点は、特定セル個数58を求めない点である。セル抵抗成分算出処理S61において、セルの抵抗値を、一種類だけ、セル抵抗91として求める。そして全セルの抵抗成分並列マージ処理S62において、セル抵抗91を有するセルが、全セル数52分だけ並列に接続されているものとして、MOS抵抗Rmosを求める。
なお、セル抵抗91は、ユーザの意思によってソフトライブラリ57から選択してもよいし、その情報をセル間接続情報51に入力しておいてもよい。
本実施形態によると、第1の実施形態よりも計算量が少なくなるので、より短時間で、抵抗値を算出することが可能となる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態は、特定セル抵抗61を求める際に、ハードライブラリを用いる点が、上述した第1の実施形態と異なっている。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
図26は本実施形態に係るMOS抵抗算出手段34における動作を示す図であり、上述の第1の実施形態で示した図11の一変形例である。図26において、ネットリスト抽出処理S71によって、特定セルのランク種類ごとのマスクレイアウト情報101から、特定セルのレイアウト情報を抽出する。さらに、特定セルレイアウト情報抽出処理S72によって、特定セルのランクごとの多段セル係数102、ゲート幅103、セル内部シリアル係数104の各係数を抽出し、ハードライブラリ105に予め格納しておく。
そして特定セル抵抗成分算出処理S32によって、半導体集積回路に用いられている特定セルの入力状態確率56、ハードライブラリ105、およびON抵抗値60を用いて、特定セル抵抗61を算出する。ここでハードライブラリ105からは、セルの種類とランクごとに、多段セル係数102、ゲート幅103、およびセル内部シリアル係数104の各係数を選択する。これを、特定セルの種類だけ繰り返す。
次に、図12と同様に、特定セルの抵抗成分並列マージ処理S33によって、特定セル抵抗61と特定セル個数58とを用いて、特定セルの合成抵抗を算出し、さらに全セルの抵抗成分並列マージ処理S34によって、特定セルの合成抵抗と全セル数52とを用いて、MOS抵抗Rmosを算出する。
本実施形態による手法は、レイアウト作成後であっても適用可能であり、さらに精度よくMOS抵抗を算出することが可能である。
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態は、トランジスタレベル設計においてMOS抵抗を推定する点が、上述した第1の実施形態と異なっている。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。配線抵抗およびデカップリング容量抵抗の算出は、第1の実施形態と同様である。
図27および図28は本実施形態に係るMOS抵抗算出手段34における動作を示す図である。この例では、レイアウトから抵抗を含むトランジスタレベルのネットリストを抽出し、そこからトランジスタ(MOS)ごとに入力状態確率、並列・直列の接続状態、およびMOS幅を抽出する。そして、プロセスで決まる抵抗値を併せて用いて、トランジスタごとにMOS抵抗を算出する。
まず、マスクレイアウト情報111からレイアウト情報を読み込み、ネットリスト抽出処理S81によって、トランジスタレベルMOSネットリスト112および全トランジスタ数113を抽出する。このネットリスト抽出処理S81では、一般的なLPE(Layout Parastic Extraction)ツールを用いる。
次に、このトランジスタレベルMOSネットリスト112から、特定トランジスタの情報抽出処理S82によって、入力状態確率114、MOS幅115、およびシリアル係数116を求める。入力状態確率は、シミュレータで用いられるような確率伝播方法で計算する。シリアル係数116は、各トランジスタが並列になっている(「1」)か否(「0」)かを表す係数である。
次に、入力状態確率114、MOS幅115およびON抵抗値117により、特定トランジスタの抵抗成分算出処理S83によって、特定トランジスタ抵抗118を求める。具体的には、MOS幅115からON抵抗値117を用いて、シリアル係数「0」「1」それぞれに該当するMOS幅の抵抗値を求める。これに、そのトランジスタがONとなる場合の入力状態確率114を掛け合わせることによって、有効となる抵抗値を計算する。
図28に示すように、特定トランジスタ抵抗118は、対応するシリアル係数116との関連付けにより、シリアル係数「1」の第1の特定トランジスタ抵抗118aと、シリアル係数「0」の第2の特定トランジスタ抵抗118bとに分類される。第1の特定トランジスタ抵抗118aから、抵抗成分直列マージ処理S84を用いて、直列マージ処理後抵抗119を求める。
次に、全トランジスタの抵抗成分並列マージ処理S84によって、第2の特定トランジスタ抵抗118bと、直列マージ処理後抵抗119および全トランジスタ数113から、MOS抵抗Rmosが求まる。
本実施形態によると、個々のトランジスタ毎に抵抗値を算出することから、MOS抵抗を精度良く算出することができる。また、直列マージ処理と並列マージ処理とを分けて行うことによって、複雑な抵抗ネットワークのリダクションツールによる演算を行うことなく、簡単な数式を用いた高速処理が可能となる。
(第8の実施形態)
本発明の第8の実施形態は、レイアウトから抵抗を含むトランジスタレベルのネットリストを抽出し、MOSを抵抗素子に置き換え、さらに電圧を印加したときの消費電力または消費電流から、MOS抵抗を求める点が、上述した第1の実施形態と異なっている。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
上述の図27および図29は本実施形態に係るMOS抵抗算出手段34における動作を示す図である。まず、図27に示すように、上述の第7の実施形態と同様にして、特定トランジスタ抵抗118およびトランジスタレベルMOSネットリスト112を求める。そして図29に示すように、MOS置き換え処理S91によって、特定トランジスタ抵抗118およびトランジスタレベルMOSネットリスト112から、抵抗のみで構成されるトランジスタレベル抵抗ネットリスト121を生成する。具体的には、トランジスタレベルMOSネットリスト112中の特定トランジスタを、該当する特定トランジスタの抵抗素子に置き換える。
次に、消費電力算出処理S92によって、電圧印加情報122およびトランジスタレベル抵抗ネットリスト121から、消費電流123を求める。具体的には、SPICE等のシミュレータを実行することによって計算される。次に、トランジスタ抵抗成分算出処理S93によって、電圧印加情報122および消費電流123からMOS抵抗Rmosが求まる。具体的には、電圧印加情報122を消費電流123によって除することによって計算される。
本実施形態によると、キルヒホッフの法則を用いているため、さらに高速にMOS抵抗を算出することができる。また、直列マージ処理と並列マージ処理だけに単純化できない形状の特殊なレイアウトに対しても、高速にMOS抵抗を算出することができる。
(第9の実施形態)
本発明の第9の実施形態は、予めいくつかのレイアウトについてMOS抵抗と全トランジスタ数とを求め、トランジスタ数とMOS抵抗の相関の統計情報を求めておき、新規のレイアウトでは、この統計情報に基づきトランジスタ数からMOS抵抗Rmosを求める点が、上述した第1の実施形態と異なっている。これ以外については、特に説明しない限り、第1の実施形態と基本的には同様である。
図30および図31は本実施形態に係るMOS抵抗算出手段34における動作を示す図である。図30に示すように、ゲートレベルまたはトランジスタレベルのネットリストデータ131から、トランジスタ数計算処理S101によって、全トランジスタ数132を計算する。また、いくつかのレイアウトに基づき計算した、入力状態確率統計情報133、MOS幅統計情報134、シリアル係数統計情報135およびON抵抗値136から、平均的トランジスタ抵抗成分算出処理S102によって、平均的トランジスタ抵抗137を予め求めておく。
そして図31に示すように、全トランジスタの抵抗成分並列マージ処理S103によって、全トランジスタ数132と平均的トランジスタ抵抗137とを掛け合わせることによって、MOS抵抗Rmosを求める。
本実施形態によると、レイアウト完成前にMOS抵抗の算出を行うことができるので、設計へのフィードバックが容易である。
(第10の実施形態)
本発明の第10の実施形態は、階層抵抗推定手法に係るものであり、第1の実施形態に係る図4に示す抵抗推定手法を、LSI内の階層ブロックに対して適用する、点を特徴とする。
図32はLSIの階層構造を概念的に示す図である。図32に示すように、最近のLSIの設計では、所望の機能を得るために、LSI2Aを階層ブロック(BLOCK A,B,C)に分割して設計する方法が一般に用いられる。特にシステムLSIと呼ばれる大規模LSIでは、システム全体を一度に設計するのではなく、機能ブロックごとに階層分割して設計する方法が広く用いられている。
本実施形態では、まず、階層ブロックごとに抵抗を算出する。そして、階層ブロックごとに算出された抵抗値を用いて、LSI全体の抵抗値を求める。
図33は階層構造を有するLSI2A内部の抵抗をモデル化した図である。図33に示すように、各階層ブロックBLOCK A,B,Cの内部抵抗を4個の抵抗にそれぞれ分類する。すなわち、電源配線抵抗Rpower、グランド配線抵抗Rground、デカップリング容量抵抗Rcap、およびMOS抵抗Rmosである。電源配線抵抗Rpowerおよびグランド配線抵抗Rgroundは上述の各実施形態における配線抵抗算出手段32によって算出され、同様に、容量抵抗Rcapはデカップリング容量抵抗算出手段33によって算出され、MOS抵抗RmosはMOS抵抗算出手段34によって、それぞれ算出される。
そして、階層ブロック内抵抗Ra,Rb,Rcは、それぞれ、次式で表される。
Ra,Rb,Rc=Rpower+Rground
+1/(1/Rcap+1/Rmos)
図34は本実施形態に係る抵抗値計算方法を示す図である。まず、LSI全体のマスクレイアウト情報141、および当該LSIを構成するブロックの種類を示すブロック情報142を用い、ブロックごとの抵抗算出処理S111によって、各階層ブロックごとの抵抗値の算出を行う。処理S111は、図4のようにして行われ、全ブロックに対して、繰り返し実行される(S112)。次に、1チップの抵抗算出処理S113によって、各階層ブロックに対して算出された抵抗値を、直列または並列の接続関係に応じて合成し、1チップの抵抗値Riを算出する。
なお、階層構造を利用し、同種の階層ブロックが複数個含まれている場合は、一度求めた当該階層ブロックの抵抗値を再利用することによって、さらに高速にLSIの抵抗を算出することができる。
また図35に示すように、低消費電力が考慮されたLSI2Bは、特定のブロックの電源遮断を行う制御回路26を有する場合がある。ここで例えば通常モードにおいて、ブロックBLOCK Bへの電源供給が制御回路26によって遮断されている場合、ブロックBLOCK Bに対してはブロックごとの抵抗算出処理S111を行わないようにする。あるいは、電源遮断制御ベクタを用いて、ブロックごとの抵抗算出処理S111の実施を決定することも可能である。
なお、電源遮断のブロックを考慮するのは一例であり、等価電源に影響を与えるような動作モードをとるブロックの抵抗値を制御することが可能である。これにより、高精度な抵抗推定が可能となる。
(第11の実施形態)
本発明の第11の実施形態に係る方法について説明する。図36は図1に示したLSIの内部モデルに、パッケージおよびワイヤボンディングの寄生抵抗を組み込んだLSI内部モデルである。図36のLSI内部モデル1Aは、図1における抵抗Ri、等価電源容量Ci、等価パッケージインダクタンスLpackage、および電流源Iiに加えて、パッケージおよびワイヤボンディングの寄生抵抗Rpackageが組み込まれている。
ここで、寄生抵抗Rpackageはパッケージ固有の値であり、一度実測によって求めておきライブラリ化しておくことによって、容易に導出することができる。このような寄生抵抗を含むLSIモデル1Aに対して、図4に示す手順に従って、抵抗Riを推定する。
本実施形態によると、パッケージおよびワイヤボンディングの寄生抵抗Rpackageを考慮した、さらに高精度なEMIノイズ推定が可能となる。
(第12の実施形態)
本発明の第12の実施形態は、図36に示すようなLSI内部モデル1Aの抵抗および等価電源容量を、離散的にモデル化するという点が、第11の実施形態と異なる。これ以外については、特に説明しない限りは、第11の実施形態と基本的に同様である。
図37は本実施形態で用いるLSI内部モデル1Bであり、図36に示すLSI内部モデル1Aの抵抗および等価電源容量を離散的にモデル化したものである。すなわち、抵抗Riを配線抵抗Rline、MOS抵抗Rmosおよびデカップリング容量抵抗Rcapに置き換え、さらに容量Ciを配線容量Cline、MOS容量Cmosおよびデカップリング容量容量Ccapに置き換え、モデル化している。ここで、配線抵抗Rlineはさらに、各容量と動作するMOSトランジスタとの位置関係から、Rline_A、Rline_B、Rline_Cと離散的にモデル化している。
図38は図37に示すLSI内部モデルを適用したときの本実施形態に係る抵抗値計算方法の全体動作図である。図38に示すとおり、マスクレイアウト情報81を用いて、配線インピーダンス抵抗算出手段32Aによって配線抵抗Rlineが算出され、デカップリング容量インピーダンス抵抗算出手段33Aによって容量インピーダンス抵抗Rcapが算出され、MOSインピーダンス抵抗算出手段34AによってMOSインピーダンス抵抗Rmosが算出される。
配線抵抗分割処理S121について、概念図である図39を参照して説明する。図39において、MOSトランジスタCmos_Bが動作した場合、電流の供給を考えると、デカップリング容量Ccapから供給される電流、配線間容量Clineから供給される電流、動作していないMOSCmos_Aから供給される電流、および電源パッド(外部端子)から供給される電流がある。
デカップリング容量Ccapに着目すると、デカップリング容量がMOSトランジスタMos_Bから離れている場合、配線抵抗の影響を受けると考えられるため、配線抵抗Rline_B,Rline_Cが存在するとみなせる。次に動作していないCmos_Aに着目すると、動作していないMOSの近辺には動作しているMosが存在することが一般的であるため、Mos_BとCmos_Aの距離は非常に短いので、配線抵抗の影響は受けないと考えられるので、その間には配線抵抗を想定しない。
次に配線容量Clineに着目すると、配線容量は配線全てに存在し、MOSトランジスタMos_Bとの距離が近いもの、遠いものなど様々である。そこで、ここでは平均的に配線容量を見積もるという意味で、配線抵抗Rline_B,Rline_C間に配線容量Clineを配置している。このように、配線抵抗については、各容量と動作するMOSトランジスタとの位置関係に基づいて、配線抵抗Rline_A,Rline_B,Rline_Cの位置関係を決める。
次に、算出方法を具体的に説明する。まず最初に、上述の第1の実施形態などにおいて説明した手法によって、配線インピーダンス抵抗Rlineを算出する。Rline_Aは、パッドからパッドに最も近い容量に至るまでの電源配線抵抗であり、第8の実施形態においてMOS抵抗算出に用いた手法を応用して算出することができる。すなわち、パッドとパッドに最も近い容量との間の電源配線抵抗ネットワークに、電圧を印加し、消費電力または消費電流からオームの法則によって、電源配線抵抗が算出される。あるいは、電源配線抵抗ネットワークとグランド配線抵抗ネットワークに、トランジスタ抵抗を0、容量抵抗を0として接続した配線ネットワークを作成し、これに第8の実施形態の手法を用いても、Rline_Aを算出することができる。
RlineからRline_Aを減じた残りが、Rline_B,Rline_Cとなる。Rline_B,Rline_Cの決め方も様々なものが考えられるが、ここでは簡単に、Rline_BとRline_Cとが等しくなるように、その値を設定する。このようにして配線抵抗分割処理S121を実行した結果、分割配線抵抗Rline_A,Rline_B,Rline_Cが得られる。
以上のように本実施形態によると、MOS抵抗Rmos、容量抵抗Rcap、および分割配線抵抗Rline_A,Rline_B,Rline_Cの各値を、図37に示すようなLSI内部モデル1Bに離散的に適用することによって、より高精度な抵抗推定が可能になる。
なお、図37のLSIモデルや図38の動作図はあくまでも一例であって、レイアウトによっては、例えば図40のようなLSIモデル1Cなど様々な離散モデルがあり得、離散モデルに応じた処理があり得ることはいうまでもない。
以上のように本発明によると、LSI内部に存在する抵抗を高精度かつ短時間に求めることができるので、LSI内部から発生するEMIを推定することが可能となり、LSI設計・製造の効率化を図ることができる。
LSIの内部をモデル化した図である。 本発明に係る抵抗値計算方法の前提となるLSIの内部構成の概念図である。 図2における3つの系の電気的接続関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る抵抗値計算方法を実行するための構成の全体図である。 配線抵抗算出の前提となる構成図である。 配線抵抗算出処理を示す図である。 他の配線抵抗算出処理を概念的に説明するための図である。 配線抵抗算出処理を具体的な数値を用いて説明するための図である。 デカップリング容量抵抗の算出処理を概念的に示す図である。 モデリングを説明するための図である。 MOS抵抗の算出処理を示す図である。 MOS抵抗の算出処理を示す図である。 直列接続を有するセルの一例である。 多段セル係数統計情報を説明するための図であり、(a)は多段セルのシンボル図、(b)はその等価抵抗モデルの一例である。 入力状態確率を説明するための図であり、(a)はMOSトランジスタのシンボル図、(b)はその代表的な等価モデルである。 素子を示す図である。 図16(a)の素子の回路設計の例である。 図17において、入力の各組合せとトランジスタの動作との関係を示す図である。 図16(b)の素子の回路設計の例である。 本発明の第2の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るリダクションを説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係る処理を示す図である。 CAPが分布したチップを示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第8の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第9の実施形態に係る処理を示す図である。 本発明の第9の実施形態に係る処理を示す図である。 LSIの階層構造を概念的に示す図である。 階層構造を有するLSI内部の抵抗をモデル化した図である。 本発明の第10の実施形態に係る処理を示す図である。 ブロックへの電源遮断を行うLSIの概念図である。 寄生抵抗を組み込んだLSI内部モデルである。 抵抗および容量を離散的にモデル化したLSI内部モデルである。 本発明の第12の実施形態に係る処理を示す図である。 配線抵抗分割処理を説明するための図である。 抵抗および容量を離散的にモデル化したLSI内部モデルの他の例である。 電源LPEおよびリダクションを用いた従来方法を示す図である。 主幹電源配線の電源抵抗を用いた従来方法を示す図である。
符号の説明
VDD 外部端子(第1の外部端子)
VSS 外部端子(第2の外部端子)
Rline 配線抵抗(第1の抵抗値)
Rcap 容量抵抗(第2の抵抗値)
Rmos 容量抵抗(第3の抵抗値)
Ri LSIの内部抵抗
2 LSI(半導体集積回路)
21 電源配線(第1の電源配線)
22 グランド配線(第2の電源配線)
23 CAP
24 CIRCUIT
31 マスクレイアウト情報

Claims (12)

  1. 第1および第2の外部端子とそれぞれ電気的に接続された第1および第2の電源配線と、前記第1および第2の電源配線間にそれぞれ接続されており,トランジスタまたはデカップリング容量を有する複数のセルとを備えた半導体集積回路について、その内部の抵抗値を計算する方法であって、
    前記半導体集積回路のマスクレイアウト情報から、前記第1および第2の電源配線の抵抗値である第1の抵抗値を計算する第1の工程と、
    前記マスクレイアウト情報から、前記複数のセルが有するデカップリング容量の抵抗値である第2の抵抗値を計算する第2の工程と、
    前記マスクレイアウト情報から、前記複数のセルが有するトランジスタの抵抗値である第3の抵抗値を計算する第3の工程と、
    前記第1〜第3の工程においてそれぞれ得た前記第1〜第3の抵抗値から、前記第1および第2の外部端子間の抵抗値を計算する第4の工程とを備えた
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1〜第3の抵抗値を、それぞれ、Rline,Rcap,Rmosとしたとき、
    前記第4の工程において計算される抵抗値Riは、
    Ri=Rline+(1/(1/Rmos+1/Rcap))
    によって算出される
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  3. 請求項1において、
    前記第1の工程は、
    前記第1および第2の電源配線について、それぞれ、
    前記複数のセルにそれぞれ電流が流れると想定し、このとき当該セルを流れる電流値と当該電源配線における電圧降下値とを、セル毎にそれぞれ求めるステップと、
    求めた電流値および電圧降下値から、抵抗値をそれぞれ計算するステップと、
    求めた各抵抗値が並列接続された場合における総抵抗値を、当該電源配線の抵抗値として、求めるステップとを実行し、
    前記第1および第2の電源配線についてそれぞれ求めた抵抗値を用いて、前記第1の抵抗値を求めるものである
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  4. 請求項1において、
    前記第1の工程は、
    前記第1および第2の電源配線について、それぞれ、
    前記複数のセルに電流が流れると想定し、各セルを流れる電流の総和と、各セルにおける電圧降下値の平均値とを、求めるステップと、
    求めた電流の総和および電圧降下値の平均値から、当該電源配線の抵抗値を計算するステップとを実行し、
    前記第1および第2の電源配線についてそれぞれ求めた抵抗値を用いて、前記第1の抵抗値を求めるものである
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  5. 請求項3または4において、
    前記第1の工程において、IR−DROPシミュレーションを行い、電源配線またはセルにおける電圧降下値を求める
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  6. 請求項1において、
    前記第2の工程は、
    前記マスクレイアウト情報に対してLPE処理を行い、デカップリング容量を有する各セルについて、抵抗情報を得るステップと、
    得た抵抗情報から、前記デカップリング容量を有する各セルの抵抗値を、それぞれ求めるステップと、
    求めた各抵抗値が並列接続された場合における総抵抗値を、前記第2の抵抗値として求めるステップとを備えたものである
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  7. 請求項1において、
    前記第3の工程は、
    セルの抵抗値を、種類毎に、特定セル抵抗として、求めるステップと、
    前記半導体集積回路に含まれたセルの種類毎の個数を、特定セル個数として、求めるステップと、
    求めた特定セル抵抗および特定セル個数を用いて、前記半導体集積回路に含まれたセルの抵抗値を、種類毎に、計算するステップと、
    求めた各抵抗値が並列接続された場合における総抵抗値を、前記第3の抵抗値として求めるステップとを備えた
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  8. 請求項7において、
    前記特定セル抵抗を求めるとき、
    当該種類のセルが有するトランジスタのゲート幅の平均値を、ゲート幅統計情報として求め、
    当該種類のセルが有するトランジスタが直列接続された個数の平均値を、セル内部シリアル係数統計情報として求め、
    当該種類のセルが有するトランジスタが並列接続された個数の平均値を、多段セル係数統計情報として求め、
    前記ゲート幅統計情報、セル内部シリアル係数統計情報および多段セル係数統計情報と、前記トランジスタがONする確率である入力状態確率と、所定のゲート幅のトランジスタのON抵抗値とを用いて、当該種類のセルの特定セル抵抗を算出する
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  9. 請求項8において、
    入力状態確率をα、セル内部シリアル係数統計情報をγ、ON抵抗値をa、所定のゲート幅をw、ゲート幅統計情報をb、多段セル係数統計情報をβとしたとき、
    特定セル抵抗cは、
    c=(α×γ×a×w/b)/β
    によって算出される
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  10. 請求項1において、
    前記第3の工程は、
    セルの抵抗値を、一種類だけ、特定セル抵抗として、求めるステップと、
    前記半導体集積回路に含まれたセルの個数を、求めるステップと、
    前記特定セル抵抗が、求められた個数だけ並列接続された場合における総抵抗値を、前記第3の抵抗値として求めるステップとを備えた
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  11. 請求項10において、
    前記特定セル抵抗を求めるとき、
    当該種類のセルが有するトランジスタのゲート幅の平均値を、ゲート幅統計情報として求め、
    当該種類のセルが有するトランジスタが直列接続された個数の平均値を、セル内部シリアル係数統計情報として求め、
    当該種類のセルが有するトランジスタが並列接続された個数の平均値を、多段セル係数統計情報として求め、
    前記ゲート幅統計情報、セル内部シリアル係数統計情報および多段セル係数統計情報と、前記トランジスタがONする確率である入力状態確率と、所定のゲート幅のトランジスタのON抵抗値とを用いて、当該種類のセルの特定セル抵抗を算出する
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
  12. 請求項11において、
    入力状態確率をα、セル内部シリアル係数統計情報をγ、ON抵抗値をa、所定のゲート幅をw、ゲート幅統計情報をb、多段セル係数統計情報をβとしたとき、
    特定セル抵抗cは、
    c=(α×γ×a×w/b)/β
    によって算出される
    ことを特徴とする抵抗値計算方法。
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