JP4015805B2 - 救急車両におけるストレッチャの移載装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、救急車両におけるストレッチャの移載装置に関し、特に、傷病者を乗せたストレッチャの救急車両への搬入や搬出を、救急隊員の負担を軽減し、容易に、迅速に、かつ路面が凍結などにより滑りやすい状況でも安全に作業を行うことができる救急車両におけるストレッチャの移載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ストレッチャの救急車両への搬入や搬出を、救急隊員の負担を軽減し、容易に、迅速に行う救急車両におけるストレッチャの移載装置として、特許第2543472号公報に開示されたものがある。
このストレッチャの移載装置は、図9に示すように、救急車両R内に搭載されている防振架台1に移動可能に牽引スライダを設け、この牽引スライダのストレッチャロック部Kに走行式のストレッチャSを引っ掛け、牽引スライダの移動によりストレッチャSを防振架台1上へ移載するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の救急車両におけるストレッチャの移載装置においては、ストレッチャSを防振架台1に設けた牽引スライダのストレッチャロック部Kに引っ掛ける場合、救急隊員Tが、防振架台1上の搬入位置にある牽引スライダに、ストレッチャSの車輪Wを備えた脚Lを少し折り曲げるようにしながら傷病者Cが乗せられたストレッチャSの前端部を引っ掛ける必要がある。
このように、従来の救急車両におけるストレッチャの移載装置は、傷病者Cが乗せられたストレッチャSの前端部を防振架台1上の搬入位置にある牽引スライダのストレッチャロック部Kに引っ掛ける操作を、救急隊員Tの力に頼っているため、ストレッチャSの搬入作業に労力を要するだけでなく、路面が凍結などにより滑りやすい状態になっていると、救急隊員Tの足が滑って力が入らず、搬入作業に困難を伴うという問題があった。
また、ストレッチャSの脚Lを途中まで折り畳んだ状態で、ストレッチャSの前端部を牽引スライダに引っ掛ける操作をミスすると、ストレッチャSが脱落、転倒するおそれがあり、安全上の問題もあった。
さらに、この救急車両におけるストレッチャの移載装置は、牽引スライダを使用することを前提として構成されているものであるため、救急隊員が手動によりストレッチャを防振架台1上へ移載するといった、状況に応じた使用方法を選択することができないものであった。
【0004】
本発明は、上記従来の救急車両におけるストレッチャの移載装置の有する問題点に鑑み、状況に応じて自動と手動を選択することができるようにし、さらに、ストレッチャを防振架台に配設したガイドレールに近接させるだけで、自動的に、かつ確実にストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載することができるようにすることにより、傷病者を乗せたストレッチャの救急車両への搬入や搬出を、救急隊員の負担を軽減し、容易に、迅速に、かつ路面が凍結などにより滑りやすい状況でも安全に作業を行うことができる救急車両におけるストレッチャの移載装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置は、救急車両に搭載された防振架台と、該防振架台上にストレッチャを導くためのガイドレールと、該ガイドレールに沿って移動し、ストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載するようにしたフックを備えたフック台車と、該フック台車をガイドレールに沿って移動するためのフック台車駆動機構とからなる救急車両におけるストレッチャの移載装置において、前記ガイドレールの端部に、フック台車に備えたフックを誘導するフック誘導用ガイドレールを連設し、ストレッチャをガイドレールに近接させた状態でストレッチャに形成したフック係止部がフックの上方に位置するようにするとともに、フック台車を移動させてフック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導してフックを上昇及び下降させることにより、フックにフック係止部を自動的に引っ掛け、係止及び係止を解除するようにしたことを特徴とする。
【0006】
この救急車両におけるストレッチャの移載装置は、ガイドレールの端部に、フック台車に備えたフックを誘導するフック誘導用ガイドレールを連設し、ストレッチャをガイドレールに近接させた状態でストレッチャに形成したフック係止部がフックの上方に位置するようにするとともに、フック台車を移動させてフック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導してフックを上昇及び下降させることにより、フックにフック係止部を自動的に引っ掛け、係止及び係止を解除するようにしているので、フック台車駆動機構を駆動することによりフック台車により自動的にストレッチャを防振架台上へ移載することも、フック台車駆動機構を駆動することなく、救急隊員が手動によりストレッチャを防振架台上へ移載することもでき、状況に応じた使用方法を選択することができる。
【0007】
そして、フック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導することにより、ストレッチャに形成したフック係止部との係脱を行わせるようにすることができ、これにより、ストレッチャを防振架台に配設したガイドレールに近接させるだけで、自動的に、かつ確実にストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載することができる。
【0008】
また、本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置は、救急車両に搭載された防振架台と、該防振架台上にストレッチャを導くためのガイドレールと、該ガイドレールに 沿って移動し、ストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載するようにしたフックを備えたフック台車と、該フック台車をガイドレールに沿って移動するためのフック台車駆動機構とからなる救急車両におけるストレッチャの移載装置において、前記ガイドレールの端部に、フック台車に備えたフックを誘導するフック誘導用ガイドレールを連設し、フックを、ストレッチャに形成したフック係止部より下方に位置させることができるようにするとともに、フック台車に、前記フックと協動してストレッチャを挟持する補助フックを前記フックに対向して設けたことを特徴とする。
【0009】
これにより、ストレッチャのフック台車への係止を確実に行うことができ、傷病者を乗せたストレッチャの救急車両への搬入や搬出を、安定して行うことができる。
【0010】
この場合において、フック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導することにより、ストレッチャに形成したフック係止部との係脱を行わせるようにすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図4及び図6〜図7に、本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置の一実施例を示す。
このストレッチャの移載装置は、救急車両Rに搭載されたストレッチャ搭載用の防振架台1と、この防振架台1上に走行式のストレッチャSを導くためのガイドレール2と、このガイドレール2に沿って移動し、ストレッチャSに形成したフック係止部、例えば、ストレッチャSの端部の下部位置に配設した搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbを係止し、その状態でストレッチャSを防振架台1上に引き上げ、移載するためのフック台車4と、フック台車4をガイドレール2に沿って移動させるためのフック台車駆動機構3とから構成されている。
【0013】
この防振架台1は、特に限定されるものではないが、ばね、ガスシリンダ、リンク機構等により構成され、搭載されるストレッチャSに乗せられた傷病者に可能な限り振動を伝えないようにした防振機構(図示省略)を備え、また、上面には、走行式のストレッチャSを容易に搭載できるように、防振架台1の上面の両端部位置に、ストレッチャSの下部に配設した折り畳み式の脚Lの下端に取り付けた車輪W,Wが、脚Lの折り畳み時において、ストレッチャSの荷重を支持しつつ走行できるように構成した走行路11,11を形成するようにする。
この走行路11,11の長さは、ストレッチャSを搭載する防振架台1上にストレッチャSが、安定して、確実に搭載できるように定める。
【0014】
また、防振架台1の中央部には2本の型鋼材等からなり、その開口面が互いに対向するように配設した、フック台車4を案内、走行するためのガイドレール2を配設する。
このガイドレール2の長さは、走行路11,11の長さとほぼ同長、あるいは、図1に示すように、走行路長よりも若干短く設定する。
また、このガイドレール2の間には、フック台車4の駆動機構3を配設する。
【0015】
このフック台車駆動機構3は、ストレッチャSが移動する距離、あるいはそれより少し長い距離をあけて、2個のスプロケットホイール31,32をガイドレール2の間に、その長手方向に対峙して配設し、両スプロケットホイール31,32間にエンドレス状のチェン33を張架するとともに、このエンドレス状のチェン33にフック台車4を係止し、チェン33と噛合した一方のスプロケットホイール31を駆動装置34により駆動することにより、フック台車4をガイドレール2に沿って移動させるようにする。
この場合、フック台車4の移動可能な距離は、対峙する両スプロケットホイール31,32間の距離を最大とし、その範囲内で、かつストレッチャSが確実に防振架台1上に搭載されるように定める。
なお、本実施例においては、フック台車駆動機構3を、スプロケットホイール31,32及びエンドレス状のチェン33で構成するようにしたが、これに限定されず、例えば、シーブ及びワイヤーロープ又はベルト等で構成することもできる。
【0016】
フック台車駆動機構3により移動させるフック台車4は、図4に示すように、台車本体40の両側部にガイドレール2の溝内に挿入され、転動して移動する移動輪41,41を配設し、また、台車本体40の下面側にはエンドレス状のチェン33を係止するようにしたチェン係止片45を備えるとともに、台車本体40の端部に軸43を介して揺動可能に枢着したフック42を配設し、さらに、このフック42の側方にフック誘導用ローラ44を取り付けて構成する。
【0017】
このフック42は、ストレッチャSの前端に形成した搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sb等の係止部を引っ掛けることができるように、先端42Fを、L字形に屈曲して形成されている。
また、このフック42の側方に取り付けたフック誘導用ローラ44は、ガイドレール2及びこのガイドレール2の端部に連設したフック誘導用ガイドレール22の上面と接触し、転動するように構成されている。
【0018】
ガイドレール2の端部に連設したフック誘導用ガイドレール22は、端部側が下がるように緩やかに傾斜するとともに、端部においてはさらに急峻な傾斜面22aに形成されている。
これにより、フック台車4がガイドレール2に沿ってガイドレール2の端部に向けて移動することにより、フック誘導用ローラ44がガイドレール2の上面よりフック誘導用ガイドレール22へ移行し、急峻な傾斜面22aに達すると、急峻な傾斜面22aに沿ってフック誘導用ローラ44が下降するのと合わせて、フック42が揺動し、フック先端42Fが、ストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbよりも下がり、軸Sbの下方に位置するようにすることができる。
【0019】
次に、この救急車両におけるストレッチャの移載装置の作用について、他の付属部材の作用を含め説明する。
まず、ストレッチャの移載装置のフック台車駆動機構3の駆動装置34を駆動することにより、フック台車4を防振架台1上の待機位置(図2(1))からストレッチャ移載位置へ移動させる。
これにより、フック誘導用ローラ44がガイドレール2の上面よりフック誘導用ガイドレール22へ移行し(図2(2))、急峻な傾斜面22aに達すると、急峻な傾斜面22aに沿ってフック誘導用ローラ44が下降するのと合わせて、フック42が揺動する(図2(3))。
この状態で、傷病者Cを乗せたストレッチャSを、防振架台1に配設したガイドレール2、より具体的には、フック誘導用ガイドレール22に近接させることにより、ストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbが、フック台車4のフック42のフック先端42Fの上方に位置させるようにする(図3(1)、図6(1))。
【0020】
次に、フック台車駆動機構3の駆動装置34を先とは逆方向に駆動することにより、フック台車4を防振架台1上のストレッチャ移載位置から待機位置方向(ストレッチャSを防振架台1上に引き上げる方向)へ移動させる。
これにより、フック誘導用ローラ44がフック誘導用ガイドレール22の急峻な傾斜面22aに達すると、急峻な傾斜面22aに沿ってフック誘導用ローラ44が上昇するのと合わせて、フック42が揺動するとともに、フック先端42Fが上昇し、フック先端42FにストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbが自動的に引っ掛かり、係止されるようになる(図3(2)、図6(2))。
【0021】
そして、フック先端42FにストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbが係止された状態で、さらにフック台車4が移動すると、フック誘導用ローラ44がフック誘導用ガイドレール22よりガイドレール2の上面へ移行し、フック台車4の移動に合わせてストレッチャSがガイドレール2に沿って移動し(図3(3))、ストレッチャSの脚Lが防振架台1の端部に接触すると、ストレッチャSの移動に合わせて、脚Lは、ストレッチャSに付設されているロック機構(図示省略)のロックを解除することにより、自動的に順次折れ畳まれ(図6(3)、図6(4))、ストレッチャS全体を防振架台1上に載置することができる。
【0022】
このようにして、フック台車4がガイドレール2の終端位置に達すると、フック台車駆動機構3の駆動装置34を停止するが、このとき、ストレッチャSをさらに押し込むことにより、防振架台1側に配設したストッパ5にストレッチャSを係止することができる。
【0023】
上記の一連の動作は、基本的には、フック台車駆動機構3の駆動装置34の駆動力により行うことができるため、救急隊員Tの負担を軽減し、容易に、迅速に、かつ路面が凍結などにより滑りやすい状況でも安全に作業を行うことができるものとなる。
【0024】
ところで、上記実施例の救急車両におけるストレッチャの移載装置は、救急隊員Tに負担のかかるストレッチャSを救急車両Rの防振架台1上に搬入する作業を自動的に行えるようにしたものであるが、このストレッチャの移載装置は、フック台車4のフック42のフック先端42Fを、ストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbより下方に位置させることができるようにしているので、この状態では、上記のとおり、フック台車駆動機構3の駆動装置34を駆動することによりフック台車4により自動的にストレッチャSを防振架台1上へ移載することができるほか、図7に示すように、フック台車駆動機構3の駆動装置34を駆動することなく、救急隊員Tが手動によりストレッチャSを防振架台1上へ移載することもでき、これにより、状況に応じて、自動と手動を選択することができる。
具体的には、フック台車4のフック42のフック先端42Fが、ストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbよりも下がり、軸Sbの下方に位置する状態で(図7(1))、救急隊員Tが手動によりストレッチャSを防振架台1側へ押し込むようにすることにより、防振架台1上には何ら障害物がないことから、さほど大きな力を必要とすることなく、ストレッチャSを防振架台1上を移動させることができ、ストレッチャSの脚Lが防振架台1の端部に接触すると、ストレッチャSの移動に合わせて、脚Lは、ストレッチャSに付設されているロック機構(図示省略)のロックを解除することにより、自動的に順次折れ畳まれ(図7(2))、さらにストレッチャSを防振架台1側へ押し込むようにすることにより、ストレッチャS全体を防振架台1上に載置することができる(図7(3))。
【0025】
また、ストレッチャSを救急車両Rの防振架台1上に搬入する作業及び防振架台1上から搬出する作業を自動的に行えるようにすることもできる。
図5に、そのためのフック台車4の変形実施例を示す。
【0026】
このフック台車4は、図4に示す上記実施例の救急車両におけるストレッチャの移載装置のフック42に、補助フック46を揺動可能に配設することにより、ストレッチャSを救急車両Rの防振架台1上に搬入する作業及び防振架台1上から搬出する作業を自動的に行えるようにしたものである。
【0027】
補助フック46は、フック42のフック先端42Fと協動してストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbを挟持することができるように、補助フック46をフック42のフック先端42Fに対向して、搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbが入り込むことができる間隔Dをあけて設けるようにしたもので、これにより、フック台車4の両方向の移動に合わせてストレッチャSを移動させることができるようにしたものである。
そして、この補助フック46は、軸46aを介してフック42に揺動可能に支持されるとともに、キックばね46bにより補助フック46の先端が上方に付勢されるように構成する。
【0028】
これにより、フック台車4を防振架台1上のストレッチャ移載位置から待機位置方向(ストレッチャSを防振架台1上に引き上げる方向)へ移動させるときは、フック42のフック先端42Fと補助フック46が協動してストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbを挟持することにより、ストレッチャSのフック台車4への係止を確実に行うことができるものとなる。
そして、フック台車4がガイドレール2の終端位置に達し、ストレッチャSをさらに押し込むことにより、防振架台1側に配設したストッパ5にストレッチャSを係止する場合には、図8に示すように、フック台車4が停止する終端位置に配設した補助フック押下片47により、補助フック46が自動的に押し下げられるようにしてストレッチャSのフック台車4への係止を解除し、ストレッチャSをさらに押し込むことができるようにしている。
【0029】
また、防振架台1の上に搭載されたストレッチャSを搬出する場合には、防振架台1のストッパ5を外し、ストッパ5との係止位置よりストレッチャSを、フック台車4と共に少し手前に引き出すようにすることにより、補助フック押下片47による補助フック46の押し下げを解除して、フック42のフック先端42Fと補助フック46が協動してストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbを挟持するようにする。
この状態でストレッチャの移載装置のフック台車駆動機構3の駆動装置34を駆動することにより、フック台車4を防振架台1上の待機位置からストレッチャ移載位置へ移動させる。
これにより、フック台車4の移動に合わせてストレッチャSがガイドレール2に沿って移動し(図8(1))、ストレッチャSの脚Lが防振架台1の端部からはずれると、ストレッチャSの移動に合わせて、折れ畳まれていた脚Lを順次延ばし(この場合、脚Lは、ストレッチャSに付設されているロック機構(図示省略)のロックを解除することにより、自動的に延ばすようにすることができる。)(図8(2))、さらにフック台車4を移動させることにより、ストレッチャS全体を防振架台1上から引き出すことができる。
この場合、フック台車4がガイドレール2に沿ってガイドレール2の端部に向けて移動することにより、フック誘導用ローラ44がガイドレール2の上面よりフック誘導用ガイドレール22へ移行し、急峻な傾斜面22aに達すると、急峻な傾斜面22aに沿ってフック誘導用ローラ44が下降するのと合わせて、フック42が揺動し、フック先端42F及び補助フック46が、ストレッチャSの搬入搬出用ガイドローラSaの軸Sbよりも下がり、軸Sbの挟持がはずれ、ストレッチャSのフック台車4への係止が解除され、ストレッチャSは自由に移動することができるようになる。(図8(3))。
なお、このストレッチャSのフック台車4への係止の解除動作は、図4に示す実施例の救急車両におけるストレッチャの移載装置のフック42の場合においても、同様である。
【0030】
この場合も、上記の一連の動作は、基本的には、フック台車駆動機構3の駆動装置34の駆動力により行うことができるため、救急隊員Tの負担を軽減し、容易に、迅速に、かつ路面が凍結などにより滑りやすい状況でも安全に作業を行うことができるものとなる。
【0031】
以上、本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置によれば、ガイドレールの端部に、フック台車に備えたフックを誘導するフック誘導用ガイドレールを連設し、ストレッチャをガイドレールに近接させた状態でストレッチャに形成したフック係止部がフックの上方に位置するようにするとともに、フック台車を移動させてフック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導してフックを上昇及び下降させることにより、フックにフック係止部を自動的に引っ掛け、係止及び係止を解除するようにしているので、フック台車駆動機構を駆動することによりフック台車により自動的にストレッチャを防振架台上へ移載することも、フック台車駆動機構を駆動することなく、救急隊員が手動によりストレッチャを防振架台上へ移載することもでき、状況に応じた使用方法を選択することができる。
【0033】
そして、フック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導することにより、ストレッチャに形成したフック係止部との係脱を行わせるようにすることができ、これにより、ストレッチャを防振架台に配設したガイドレールに近接させるだけで、自動的に、かつ確実にストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載することができる。
【0034】
また、フック台車に、前記フックと協動してストレッチャを挟持する補助フックを前記フックに対向して設けることにより、ストレッチャのフック台車への係止を確実に行うことができ、傷病者を乗せたストレッチャの救急車両への搬入や搬出を、安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の救急車両におけるストレッチャの移載装置の一実施例を示し、(A)は平面図、(B)はA−A線断面図、(C)B−B線断面図、(D)C−C線断面図である。
【図2】 ストレッチャ移載時の作動順序を示す正面縦断面図で、(1)は待機位置を、(2)はフックを移載のため移動させた位置を、(3)はストレッチャの係止時をそれぞれ示す。
【図3】 フック台車の動作順序を示す説明図である。
【図4】 フック台車を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図5】 フック台車の異なる実施例を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図6】 ストレッチャ移載時の作動順序(自動)を示す説明図である。
【図7】 ストレッチャ移載時の作動順序(手動)を示す説明図である。
【図8】 ストレッチャ搬出時の作動順序を示す説明図である。
【図9】 従来のストレッチャ移載時の作動順序を示す説明図である。
【符号の説明】
1 防振架台
11 走行路
2 ガイドレール
22 フック誘導用ガイドレール
3 フック台車駆動機構
31 スプロケットホイール
32 スプロケットホイール
33 チェン
34 駆動装置
4 フック台車
40 台車本体
41 移動輪
42 フック
42F フック先端
43 軸
44 フック誘導用ローラ
46 補助フック
47 補助フック押下片
S ストレッチャ
Sa 搬入搬出用ガイドローラ
Sb 軸(フック係止部)
Claims (3)
- 救急車両に搭載された防振架台と、該防振架台上にストレッチャを導くためのガイドレールと、該ガイドレールに沿って移動し、ストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載するようにしたフックを備えたフック台車と、該フック台車をガイドレールに沿って移動するためのフック台車駆動機構とからなる救急車両におけるストレッチャの移載装置において、前記ガイドレールの端部に、フック台車に備えたフックを誘導するフック誘導用ガイドレールを連設し、ストレッチャをガイドレールに近接させた状態でストレッチャに形成したフック係止部がフックの上方に位置するようにするとともに、フック台車を移動させてフック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導してフックを上昇及び下降させることにより、フックにフック係止部を自動的に引っ掛け、係止及び係止を解除するようにしたことを特徴とする救急車両におけるストレッチャの移載装置。
- 救急車両に搭載された防振架台と、該防振架台上にストレッチャを導くためのガイドレールと、該ガイドレールに沿って移動し、ストレッチャを引っ掛けて防振架台上へ移載するようにしたフックを備えたフック台車と、該フック台車をガイドレールに沿って移動するためのフック台車駆動機構とからなる救急車両におけるストレッチャの移載装置において、前記ガイドレールの端部に、フック台車に備えたフックを誘導するフック誘導用ガイドレールを連設し、フックを、ストレッチャに形成したフック係止部より下方に位置させることができるようにするとともに、フック台車に、前記フックと協動してストレッチャを挟持する補助フックを前記フックに対向して設けたことを特徴とする救急車両におけるストレッチャの移載装置。
- フック誘導用ガイドレールに沿ってフック台車に備えたフックを誘導することにより、ストレッチャに形成したフック係止部との係脱を行わせるようにしたことを特徴とする請求項2記載の救急車両におけるストレッチャの移載装置。
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