JP4015023B2 - 電子回路用部材及びその製造方法並びに電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体等で構成された電子回路チップを冷却するために使用される電子回路用部材及びその製造方法並びに電子部品に関する。
一般に、半導体装置にとって熱は大敵であり、内部温度が最大許容接合温度を越えないようにしなければならない。また、パワートランジスタや半導体整流素子等の半導体装置では、動作面積当たりの消費電力が大きいため、半導体装置のケース(パッケージ)やリードから放出される熱量だけでは、発生熱量を放出しきれず、装置の内部温度が上昇して熱破壊を引き起こすおそれがある。
この現象は、CPUを搭載した半導体装置においても同じであり、クロック周波数の向上に伴って動作時の発熱量が多くなり、放熱を考慮した熱設計が重要な事項となってきている。
前記熱破壊の防止等を考慮した熱設計においては、半導体装置のケース(パッケージ)に放熱面積の大きいヒートシンクを固着することを加味した素子設計や実装設計が行われている。
前記ヒートシンク用の材料としては、一般に、熱伝導度の良好な銅やアルミニウム等の金属材料が使用されている。
近時、CPUやメモリ等の半導体装置においては、低消費電力を目的とした低電力駆動を図りながらも、素子の高集積化と素子形成面積の拡大化に伴って半導体装置自体が大型化する傾向にある。半導体装置が大型化すると、半導体基体(シリコンやGaAs等の半導体素子並びにAlN又はSi34等の絶縁基板を含む)とヒートシンクとの熱膨張の差によって生じる応力が大きくなり、半導体装置の剥離現象や機械的破壊、半導体素子の誤動作等が生じるおそれがある。
これを防止するためには、半導体装置の低電力駆動の実現とヒートシンク材の改善が挙げられる。半導体装置の低電力駆動は、現在、電源電圧として、従来から用いられてきたTTLレベル(5V)を脱して、3.3V以下のレベルが実用化されている。
一方、ヒートシンクの構成材料としては、単に熱伝導度を考えるのみでなく、半導体基体であるシリコンやGaAsと熱膨張率がほぼ一致し、しかも、熱伝導度の高い材料の選定が必要となってきている。
ヒートシンク材の改善に関しては、多種多様の報告があり、例えば窒化アルミニウム(AlN)を使用した例や、Cu(銅)−W(タングステン)を用いた例などがある。また、Cu−Wは、Wの低熱膨張性とCuの高熱伝導性を兼ね備えた複合材料である。
その他の例としては、SiCを主成分とするセラミック基材に金属Cuを20〜40体積%の割合で含有させたもの(従来例1:特許文献1参照)や、無機物質からなる粉末焼結多孔質体にCuを5〜30wt%含浸させたもの(従来例2:特許文献2参照)などが提案されている。しかしながら、これらのヒートシンク材は、特性、加工性、価格等のバランスにおいて市場要求を必ずしも充足しているとは言い難い。
ここで、熱対策を施した従来の電子部品100を図15を参照しながら説明する。この電子部品100は、ヒートシンク材102上に熱伝導層104及び下地層106を介してICチップ108が実装されて構成されている。熱伝導層104は、ヒートシンク材102を被覆するように形成されたNiめっき層110上に、Cu又はAlによる下部電極層112、絶縁層(AlN層)114及びCu又はAlによる上部電極層116からなる積層体118が接合されて構成されている。Niめっき層110と積層体118との接合は、半田層120で行うようにしているが、この場合、積層体118と半田層120との間には、下部電極層112の半田層120に対する濡れ性を良好とするために、Ni層122を介在させるようにしている。
積層体118上には半田層124を介してICチップ108が実装されている。この場合も、積層体118と半田層124との間には、上部電極層116の半田層124に対する濡れ性を良好にするためにNi層126を介在させ、ICチップ108と半田層124との間に、該ICチップ108の半田層124に対する濡れ性を良好にするためにNi層128を介在させるようにしている。
また、他の従来例に係る電子部品200(例えば特開平11−307696号公報参照)は、図16に示すように、半導体チップで発生する熱を放熱するための金属ベース板202と、半導体チップ204を金属ベース板202から絶縁するためのセラミック板206と、該セラミック板206の上面にロウ材208を介して設けられた上部電極210と、セラミック板206の下面にロウ材212を介して設けられた下部電極214と、金属ベース板202とセラミック板206との間隔を広げるための金属スペーサ216と、金属ベース板202に金属スペーサ216を固着するためのロウ材218と、上部電極210上に半導体チップ204を固着するための半田層220と、金属スペーサ216上に下部電極214を固着するための半田層222とを有して構成されている。
特開平8−279569号公報 特開昭59−228742号公報
しかしながら、上述の図15に示す従来の電子部品100においては、ヒートシンク材102にNiめっき層110を形成する第1の工程と、ICチップ108の下面にNi層128を形成する第2の工程と、絶縁層114の両面にそれぞれAlによる上部電極層116及び下部電極層112を形成して積層体118を作製する第3及び第4の工程と、上部電極層116の端面及び下部電極層112の端面にそれぞれNi層126及び122を形成する第5及び第6の工程と、積層体118をヒートシンク材102のNiめっき層110上に半田層120を介して接合する第7の工程と、積層体118上にICチップ108を半田層124を介して接合する第8の工程の少なくとも8つの工程が必要であり、製造工程が煩雑であるという問題がある。これは、結果として最終製品でのコストの増大を招くこととなる。
また、積層する部材の数が多いため、小型化を考慮すると半田層120の厚みを薄くすることが考えられるが(例えば数百μm)、半田層120自体の放熱性が悪いことと、放熱性の妨げとなる接合界面(異種材料による接合界面)が多いことから、ICチップ108からの発熱を効率よくヒートシンク材102に導くことができないという不都合が生じるおそれがある。
更に、半田層120による接合であるため、熱サイクルや熱衝撃にさらされた際に、耐久特性が劣化するおそれもある。即ち、熱サイクルもしくは熱衝撃を受けた際に、(1)絶縁基板に反り、(2)電極の剥離、(3)絶縁基板へのクラック、(4)半田付け部へのクラック等が発生し、半導体素子の動作不良をもたらすこととなる。この点は、図16に示す他の従来例に係る電子部品200においても同様である。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、製造工程を大幅に低減することができ、製造コストの低廉化を有効に図ることができ、しかも熱的信頼性を向上させることができる電子回路用部材及びその製造方法並びに電子部品を提供することを目的とする。
本発明に係る電子回路用部材は、ヒートシンク材と、電子回路チップが実装される熱伝導層とを有し、前記ヒートシンク材に冷却フィンが取り付けられる電子回路用部材において、前記熱伝導層は、銅で構成され、前記電子回路チップが実装される電極と、絶縁基板として機能する層(便宜的に絶縁基板と記す)と、銅で構成された中間層と、前記電極と前記絶縁基板との間に介在され、活性元素を含む第1接合材と、前記絶縁基板と前記中間層との間に介在され、活性元素を含む第2接合材と、前記中間層と前記ヒートシンク材との間に介在され、活性元素を含む第3接合材とを有し、前記ヒートシンク材のうち、前記冷却フィンが取り付けられる面が外方に向かって凸形状とされていることを特徴とする。
これにより、接合材に含まれる活性金属によって、絶縁基板と接合材とが強固に接合されると共に、ヒートシンク材と接合材とが強固に接合され、結果的に絶縁基板とヒートシンク材とが強固に接合されることとなる。
また、接合材に含まれる活性金属によって、絶縁基板と中間層とが強固に接合されると共に、中間層とヒートシンク材とが強固に接合され、結果的に絶縁基板とヒートシンク材とが強固に接合されることとなる。
しかも、中間層の存在により、熱衝撃時における絶縁基板とヒートシンク材との間の熱膨張差を緩和することができ、該電子回路用部材全体の接合性を向上させることができる。即ち、前記中間層によって電子回路用部材の耐熱衝撃性を向上させることができる。
そして、本発明においては、前記絶縁基板として機能する層、前記接合材、ヒートシンク材及び中間層の熱膨張率を3.0×10-6〜1.0×10-5/Kとすることが好ましい。また、中間層は、熱衝撃時に発生する応力を緩和できるように3×10-6〜1.0×10-5/Kの熱膨張率をもつこと、もしくは、熱膨張により発生する応力が少なくなるよう低ヤング率で低耐力の材料であることが好ましい。このことから、中間層として銅を用いることができる。
これにより、この電子回路用部材に例えばICチップが実装されて電子部品とされ、該電子部品の使用に伴ってICチップの温度が上昇しても、ヒートシンク材と絶縁基板との剥離は生じない。
特に、前記接合材として、活性元素を含む硬ろう材を用いることが好ましい。この場合、接合後の接合材の平均厚みは、50μm以下、望ましくは10μm以下、更に望ましくは5μm以下である。この厚みは加圧によって制御可能である。半田層を用いた場合と比して、放熱性に優れるため、上述のICチップからの発熱が効率よくヒートシンク材に伝達され、電子部品に対する熱設計を容易に行うことができる。また、熱サイクルや熱衝撃等にさらされた場合でも絶縁基板にクラック等は生じず、熱的信頼性の向上を図ることができる。
即ち、半田付けを用いた場合、熱サイクルもしくは熱衝撃を受けた際に、(1)絶縁基板に反り、(2)電極の剥離、(3)絶縁基板へのクラック、(4)半田付け部へのクラック等が発生し、半導体素子の動作不良をもたらすが、本発明においては、上記一連の不具合を生じず、信頼性の高い電子回路用部材並びに電子部品を提供することができる。
前記活性元素としては、周期律表第2A族、第3A族、第4A族、第5A族、第3B族又は第4B族のいずれかに属する元素の少なくとも1つを用いることができる。
前記ヒートシンク材としては、SiC、AlN、Si34、BeO、Al23、Be2C、C、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Siからなる群から選択された少なくとも1つを構成材料とするものを使用することができる。
特に、前記ヒートシンク材として、SiC母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されたものや、C(カーボン)母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されたものを用いることにより、低熱膨張率、高熱伝導率を達成させることができ、絶縁基板との熱膨張率の不整合を大きく低減して、ほとんど整合させることが可能となり、これにより、接合時の絶縁基板への残留応力の発生が抑制され、大面積での接合処理が可能となる。
前記絶縁基板として機能する層としては、AlN層又はSi34層を用いることができる。これにより、熱膨張率がICチップとほぼ同じで、しかも、熱伝導率の高い絶縁基板を構成することができる。
また、前記ヒートシンク材のうち、冷却フィンが取り付けられる面を外方に向かって凸形状とすることが好ましい。但し、ヒートシンク材と冷却ファンとの間には、グリースが用いられるため、通常は平面に近い形状であっても使用できることはもちろんである。
そして、冷却フィンが取り付けられる面を外方に向かって凸形状とする場合は、前記ヒートシンク材の凸形状の突出量が前記ヒートシンク材の最大長に対して1/200〜1/20000であることが好ましい。これにより、ヒートシンク材に冷却フィンを例えばネジ止め等によって固定する場合に、ヒートシンク材と冷却フィンとの固定作業が容易になると共に、これらの部材の密着性を上げることができ、放熱性を高めることができる。
次に、本発明に係る電子回路用部材の製造方法は、銅で構成され、電子回路チップが実装される電極と、絶縁基板として機能する層との間に活性元素を含む第1接合材を介在させ、前記絶縁基板として機能する層とヒートシンク材との間に銅で構成された中間層を介在させ、前記絶縁基板として機能する層と前記中間層との間に活性元素を含む第2接合材を介在させ、前記中間層と前記ヒートシンク材との間に活性元素を含む第3接合材を介在させて、これらの部材を接合する接合工程と、前記部材を接合した後に、熱処理を行う熱処理工程とを有することを特徴とする。これにより、製造工程を大幅に低減することができ、製造コストの低廉化を有効に図ることができ、しかも熱的信頼性を向上させることができる。
た、前記接合工程は、前記ヒートシンク材と前記層との接合時に、加圧を行うようにしてもよい。この加圧力は0.2MPa以上、10MPa以下であることが好ましい。ヒートシンク材への絶縁基板として機能する層の接合、あるいは絶縁基板として機能する層と中間層との接合及び該中間層とヒートシンク材との接合が強固になるからである。
前記絶縁基板として機能する層、前記接合材、ヒートシンク材及び中間層として、それぞれ熱膨張率が、3.0×10-6〜1.0×10-5/Kのものを使用することが好ましい。また、中間層は、熱衝撃時に発生する応力を緩和できるように3×10-6〜1.0×10-5/Kの熱膨張率をもつこと、もしくは、熱膨張により発生する応力が少なくなるよう低ヤング率で低耐力の材料であることが好ましい。このことから、中間層として例えば銅を用いることができる。
また、前記接合材として、活性元素を含む硬ろう材を使用することが好ましい。この場合、前記加圧によって、ろう材の厚みを制御することが可能となり、従来の数百μm厚の半田層と比較して、放熱性に優れた良好な接合体が得られる。
そして、前記活性元素として、周期律表第2A族、第3A族、第4A族、第5A族、第3B族又は第4B族のいずれかに属する元素の少なくとも1つを使用することが好ましい。
また、前記ヒートシンク材として、SiC、AlN、Si34、BeO、Al23、Be2C、C、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Siからなる群から選択された少なくとも1つを構成材料とするものを使用することが好ましい。
特に、前記ヒートシンク材として、SiC母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されているものや、C母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されているものを使用することが好ましい。また、前記絶縁基板として機能する層として、AlN層又はSi34層を使用することが好ましい。
次に、本発明に係る電子部品は、ヒートシンク材と、熱伝導層と、前記ヒートシンク材上に前記熱伝導層を介して実装された電子回路チップとを有し、前記ヒートシンク材に冷却フィンが取り付けられる電子部品において、前記熱伝導層は、銅で構成され、前記電子回路チップが実装される電極と、絶縁基板として機能する層と、銅で構成された中間層と、前記電極と前記絶縁基板として機能する層との間に介在され、活性元素を含む第1接合材と、前記絶縁基板として機能する層と前記中間層との間に介在され、活性元素を含む第2接合材と、前記中間層と前記ヒートシンク材との間に介在され、活性元素を含む第3接合材とを有し、前記ヒートシンク材のうち、前記冷却フィンが取り付けられる面が外方に向かって凸形状とされていることを特徴とする。
以下、本発明に係る電子回路用部材及びその製造方法並びに電子部品の実施の形態例を図1〜図14を参照しながら説明する。
まず、第1の実施の形態に係る電子部品10Aは、図1に示すように、第1の実施の形態に係る電子回路用部材12Aに下地層14を介してICチップ16が実装され、更に、電子回路用部材12Aの下面に冷却フィン18が固定されて構成されている。
そして、第1の実施の形態に係る電子回路用部材12Aは、図2に示すように、ヒートシンク材20上に熱伝導層22を有して構成されている。
熱伝導層22は、少なくとも絶縁基板として機能する層(以下、便宜的に絶縁基板24と記す)と前記ヒートシンク材20との間に活性元素を含む第1の接合材26が介在されて構成されている。
この第1の実施の形態では、前記熱伝導層22は、前記第1の接合材26及び絶縁基板24と、該絶縁基板24上に形成された第2の接合材28と、該第2の接合材28上に形成されたCu又はAlからなる電極30とから構成されている。
ここで、絶縁基板24は、AlN層又はSi34層を用いることができる。絶縁基板24としてAlN層を用いた場合、該AlN層の熱膨張率は、AlとNのモル組成比に依存して変化するが、概ね3.0×10-6〜1.0×10-5/Kの範囲内である。従って、ヒートシンク材20の熱膨張率は、3.0×10-6〜1.0×10-5/Kであることが好ましい。例えば、絶縁基板(AlN層)24の熱膨張率が3.0×10-6/Kであり、かつヒートシンク材20の熱膨張率が1.0×10-5/Kを超える熱膨張率を有するものである場合には、電子部品10Aが使用されることに伴って該電子部品10Aの温度が上昇した際、ヒートシンク材20と絶縁基板24とが互いに剥離するおそれがあるからである。
絶縁基板24におけるAlとNとのモル組成比は、Al:N=0.8:1.2〜1.2:0.8であることが好ましい。この場合、絶縁基板24は、確実に3.0×10-6〜1.0×10-5/Kの熱膨張率と150W/mK以上の熱伝導率を示すからである。
また、ヒートシンク材20の熱伝導率は、150W/mK以上であることが好ましい。150W/mK未満であると、電子部品10Aが使用されることに伴ってICチップ16が発した熱を電子部品10Aの外部へと伝達させる速度が遅くなるので、該電子部品10Aの温度を一定に保持する効果に乏しくなるからである。
ヒートシンク材20の構成材料は、熱伝導率や熱膨張率が上記した範囲内となるようなものであれば特に限定されないが、SiC、AlN、Si34、BeO、Al23、Be2C、C、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Siからなる群から選択された少なくとも1つを好適な例として挙げることができる。即ち、ヒートシンク材20は、これらの中から選定された単体または2つ以上からなる複合材から構成することができる。複合材としては、SiC/Cu複合材20A(図3参照)やC/Cu複合材20B(図4参照)を例示することができる。
SiC/Cu複合材20Aは、図3に示すように、SiCで構成された多孔質焼結体40の開気孔42内に溶融したCu又はCu合金44を含浸し、次いで、このCu又はCu合金44を固化することにより得られる。
C/Cu複合材20Bは、図4に示すように、カーボン又はその同素体を予備焼成してネットワーク化することによって得られる多孔質焼結体50の開気孔52内に溶融したCu又はCu合金54を含浸し、次いで、このCu又はCu合金54を固化することにより得られるものであって、例えば特願2000−80833号に示される部材である。
ヒートシンク材20が上述した複合材料や合金からなる場合、熱膨張率や熱伝導率は、構成成分の組成比を設定することにより、上記した範囲内(熱膨張率3.0×10-6〜1.0×10-5/K:、熱伝導率:150W/mK以上)に制御することができる。
第1及び第2の接合材26及び28は、活性元素を含む硬ろう材であることが好ましい。この場合、活性元素は、Mg、Sr、Ca、Ba、Be等の周期律表第2A族、Ce等の第3A族、Ti、Zr等の第4A族、又は、Nb等の第5A族、B、Si等の第3B族、第4B族に属する元素の少なくとも1つを使用することができる。第1の実施の形態では、前記第1及び第2の接合材26及び28として、Ag−Cu−Tiの硬ろう材又はAg−Cu−In−Tiの硬ろう材を使用した。この場合、活性元素はTiである。
一方、下地層14は、図1に示すように、前記熱伝導層22上に形成された半田層60と、ICチップ16の半田層60に対する濡れ性を良好にするためのNi層62とを有して構成されている。
そして、第1の実施の形態に係る電子回路用部材12Aを使用する場合は、ヒートシンク材20の下面に、例えばAlやCuで構成された冷却フィン18が例えばネジ止め(図示せず)によって固定される。特に、第1の実施の形態では、図2に示すように、ヒートシンク材20のうち、前記冷却フィン18が取り付けられる面(下面)20aが外方に向かって凸形状とされている。
具体的には、後述するように、熱伝導層22を形成した段階で、熱処理を行うことで電極30の熱収縮が進み、これにより、熱伝導層22が形成されたヒートシンク材20の下面20aが外方に向かって凸となるように反り、結果的に、ヒートシンク材20の下面20aが外方に向かって凸形状となる。この場合、反り量は、ヒートシンク材20の最大長に対して1/200〜1/20000であることが好ましい。この範囲外であると、冷却フィン18の締め付けの密着性が悪くなり、放熱性の面で不具合が生じたり、部材の破損等の問題が生じるからである。
次に、第1の実施の形態に係る電子回路用部材12A及び電子部品10Aの製造方法について図5A及び図5Bを参照しながら説明する。
第1の実施の形態に係る製造方法は、まず、図5Aに示すセッティング工程において、ヒートシンク材20上に、第1の接合材26、絶縁基板24、第2の接合材28及び電極30の順に載置(セッティング)する。このセッティングは、例えば大気中で行われる。
次に、図5Bに示す接合工程において、前記第1の接合材26、絶縁基板24、第2の接合材28及び電極30がセッティングされたヒートシンク材20を治具70上に固定し、例えば1.0×10-5Torr以下の真空中にて、上方から加圧を行いながら、昇温・降温を行って接合する。この接合処理によって、図2に示すように、電極30、絶縁基板24及びヒートシンク材20が一体化された接合体、即ち、電子回路用部材12Aが得られる。
前記接合工程での加圧は、0.2MPa以上、10MPa以下の力で加圧することが好ましい。この場合、接合後の第1及び第2の接合材26及び28の平均厚みは、50μm以下、望ましくは10μm以下、更に望ましくは5μm以下である。この厚みは前記加圧によって制御可能である。
前記接合時に行われる昇温・降温処理によって、熱膨張率の違いから、上層の電極30の熱収縮が他の構成膜よりも進行し、これにより、図2に示すように、全体(熱伝導層22とヒートシンク材20)がヒートシンク材20の下面20a側を凸とするように反ることとなる。この反りは、ヒートシンク材20としてSiC/Cu複合材20AやC/Cu複合材20Bを用いた場合に顕著となる。反り量は、上述したように、ヒートシンク材20の最大長に対して1/200〜1/20000である。
なお、ヒートシンク材20として、純CuやCu合金を用いた場合は、上述とは反対にヒートシンク材20の下面20a側が凹となるように反ることとなる。この場合、図1に示すような冷却フィン18を取り付けることが困難になることから、ヒートシンク材20の下面20aを平坦化するための加工(後加工)が必要になり、製造工程の増大を引き起こすという不都合がある。従って、ヒートシンク材20としては、上述したように、SiC/Cu複合材20AやC/Cu複合材20Bを用いることが好ましい。
第1の実施の形態に係る電子回路用部材12Aが作製された後は、通常の工程が行われる。即ち、まず、電極30の表面に回路パターンを形成する。具体的には、電極30の全面に回路形成用のレジストを印刷し、該レジストに対してエッチングしない部分のみ選択的に硬化した後、非硬化部分を除去し、露出した銅を塩化第2銅水溶液でエッチングして、電極30の表面に回路パターンを形成する。
その後、回路間のロウ材を除くために、酸性フッ化アンモニウム水溶液にて洗浄し、更に、数回水洗した。その後、金属部の表面に保護層としてNi−Pめっきを施して、保護層付きの回路パターンを形成した。
次いで、電極30の回路パターン上にICチップ16を接合した。第1の実施の形態では、市販の例えばシリコン系IGBT(パワー半導体素子)を低温半田により接合した。更に、図示しないが、ワイヤボンディングにより、ICチップ16の端子に金属ワイヤを電気的に接続すると共に、電極30の回路パターンにも同様に金属ワイヤを接続した。
その後、このICチップ16が接合された電子回路用部材12Aをパッケージ内に収容し、該パッケージの内部に、市販のポッティング用シリコーンゲルを注入し、硬化して、前記電子回路用部材12Aの電気的絶縁性を高め、更に、機械的信頼性を確保すべく封止して、第1の実施の形態に係る電子部品10A、この場合は、パワー半導体装置を作製した。
このように、第1の実施の形態に係る電子回路用部材12A、その製造方法並びに電子部品10Aにおいては、絶縁基板24とヒートシンク材20とを活性元素を含む第1の接合材26で接合するようにしたので、第1の接合材26に含まれる活性金属によって、絶縁基板24と第1の接合材26とが強固に接合されると共に、ヒートシンク材20と第1の接合材26とが強固に接合され、結果的に絶縁基板24とヒートシンク材20とが強固に接合されることとなる。
従って、ヒートシンク材20と絶縁基板24との間に、Niめっき層、半田層、Ni層及び下部電極層を介在させる必要がなくなり、上述の第1の接合材26のみでよい。従って、本実施の形態においては、製造工程を大幅に低減することができ、製造コストの低廉化を有効に図ることができる。
そして、第1の実施の形態においては、絶縁基板24、第1の接合材26及びヒートシンク材20の熱膨張率を3.0×10-6〜1.0×10-5/Kとしたので、この電子回路用部材12Aに例えばICチップ16が実装されて本実施の形態に係る電子部品10Aとされ、該電子部品10Aの使用に伴ってICチップ16の温度が上昇しても、ヒートシンク材20と絶縁基板24との剥離は生じなくなり、信頼性を向上させることができる。
特に、第1の実施の形態では、第1の接合材26として、活性元素を含む硬ろう材を用いるようにしたので、半田層を用いた場合と比して、放熱性に優れるため、上述のICチップ16からの発熱が効率よくヒートシンク材20に伝達され、電子部品10Aに対する熱設計を容易に行うことができる。また、熱サイクルや熱衝撃等にさらされた場合でも絶縁基板24にクラック等は生じにくくなり、熱的信頼性の向上を図ることができる。
即ち、従来のように半田付けを用いた場合、熱サイクルもしくは熱衝撃を受けた際に、(1)絶縁基板24に反り、(2)電極30の剥離、(3)絶縁基板24へのクラック、(4)半田付け部へのクラックが発生し、半導体素子の動作不良をもたらすが、本実施の形態においては、上記一連の不具合が生じることがなく、信頼性の高い電子回路用部材12A並びに電子部品10Aを提供することができる。
また、前記ヒートシンク材20として、SiC母材にCu又はCu合金が含浸されたSiC/Cu複合材20Aで構成されたものや、C(カーボン)母材にCu又はCu合金が含浸されたC/Cu複合材20Bで構成されたものを用いるようにしたので、低熱膨張率、高熱伝導率を達成させることができ、絶縁基板24との熱膨張率の不整合を大きく低減して、ほとんど整合させることが可能となり、これにより、接合時の絶縁基板24への残留応力の発生が抑制され、大面積での接合処理が可能となる。
例えば、C/Cu複合材20Bでは、上述した特願2000−80833号に示されるように、材料物性の1つであるヤング率が極端に低いため、接合後、残留応力が生じにくい。これにより、絶縁基板24へのクラックや絶縁基板24の剥離が生じにくくなる。
また、絶縁基板24として、AlN層又はSi34層を用いるようにしたので、熱膨張率がICチップ16とほぼ同じで、しかも、熱伝導率の高い絶縁基板24を構成することができる。
また、ヒートシンク材20のうち、冷却フィン18が取り付けられる面20aを外方に向かって凸形状としたので、ヒートシンク材20に冷却フィン18を例えばネジ止め等によって固定する場合に、ヒートシンク材20と冷却フィン18との固定作業が容易になると共に、これらの部材の密着性を上げることができ、放熱性を高めることができる。
次に、2つの実験例(第1及び第2の実験例)について図6〜図9を参照しながら説明する。ここで、第1及び第2の実験例では、実施例1〜8と比較例1及び2について試験したものであり、これら実施例1〜8と比較例1及び2の構成上の違いは図6に示す。
即ち、実施例1は、絶縁基板24として、熱伝導率が180W/mKであって、縦×横が40×50mmで、厚みが0.635mmのAlN(窒化アルミニウム)製絶縁基板を用い、電極30として、縦×横が35×45mmで、厚みが0.30mmのCu(純銅)製の電極を用い、ヒートシンク材20として、縦×横が50×80mmで、厚みが3.0mmのC/Cu複合材を用いた。
そして、絶縁基板24とヒートシンク材20との間、並びに電極30と絶縁基板24との間に、第1及び第2の接合材26及び30である市販のAg−Cu−Tiロウ材(Ag−35.25Cu−1.75Ti)の板厚50μmのシートを載置した。次いで、0.00133Paの真空下、所定の温度(850℃)で10分間保持した後、除冷して接合体(電子回路用部材12A)を作製した。
なお、電子回路用部材12Aには、昇温及び降温時の間、1MPaの加圧を負荷した。電子回路用部材12Aは、ヒートシンク材20と絶縁基板24との間、並びに電極30と絶縁基板24との間に、それぞれ最終的に約5μm以下の厚みを有するロウ材(第1及び第2の接合材26及び28)が介在した形となっていた。
実施例2は、上述の実施例1とほぼ同じ構成を有するが、絶縁基板24とヒートシンク材20との間、並びに電極30と絶縁基板24との間に、第1及び第2の接合材26及び28である市販のAg−Cu−In−Tiロウ材(Ag−27.25Cu−12.5In−1.25Ti)の板厚50μmのシートを載置して作製されている点で異なる。
実施例3及び4は、それぞれ上述の実施例1及び2とほぼ同じ構成を有するが、ヒートシンク材20としてSiC/Cu複合材20Aを用いた点で異なる。
実施例5〜8は、それぞれ上述の実施例1〜4とほぼ同じ構成を有するが、絶縁基板24として、熱伝導率が約90W/mKであって、縦×横が40×50mmで、厚みが0.30mmのSi34(窒化珪素)製の絶縁基板を用いた点で異なる。
比較例1は、図11に示す他の従来例に係る電子部品200とほぼ同様の構成を有し、セラミック板206として、熱伝導率が180W/mKであって、縦×横が40×50mmで、厚みが0.635mmのAlN(窒化アルミニウム)製絶縁基板の両面に、縦×横が35×45mmで、厚みが0.30mmのCu(純銅)による上部電極210及び下部電極214が接合された銅張り絶縁基板を用い、ヒートシンク材(金属ベース板)202として、縦×横が50×80mmで、厚みが3.0mmのCu製ヒートシンクを用いた。上部電極210の回路パターンには、表面保護のためNi−Pめっきが施されている。そして、ヒートシンク材202に前記表面保護を施した銅張り絶縁基板を半田付けして接合体(電子回路用部材)とした。
比較例2は、本実施の形態とほぼ同様の構成を有し、絶縁基板24として、熱伝導率が180W/mKであって、縦×横が40×50mmで、厚みが0.635mmのAlN(窒化アルミニウム)製の絶縁基板を用い、電極30として、縦×横が35×45mmで、厚みが0.30mmのCu(純銅)製の電極を用い、ヒートシンク材20として、縦×横が50×80mmで、厚みが3.0mmのCu製ヒートシンクを用いた。
そして、絶縁基板24とヒートシンク材20との間、並びに電極30と絶縁基板24との間に、第1及び第2の接合材26及び28である市販のAg−Cu−In−Tiロウ材(Ag−27.25Cu−12.5In−1.25Ti)の板厚50μmのシートを載置した。次いで、0.00133Paの真空下、730℃で10分間保持した後、除冷して接合体(電子回路用部材12A)を作製した。なお、電子回路用部材12Aには、昇温及び降温時の間、1MPaの加圧を負荷した。
第1の実験例は、実施例1〜8と比較例1及び2についての熱抵抗をみたものである。まず、図9に示す熱抵抗測定装置80を作製した。この熱抵抗測定装置80は、電子回路用部材12Aの上部(正確には電極30の上部)にヒータ82を半田を介して接着し、電子回路用部材12Aの下面(正確にはヒートシンク材20の下面20a)に対して冷却水を循環させるための冷却装置84を設けたものである。冷却装置84には、ポンプ付きウォーターバス86と流量計88が備えられている。
そして、ヒータ82を10Wで発熱させ、冷却装置84において、水温24℃、流量2リットル/分で冷却水を循環させ、このときのヒータ面の温度と、ヒートシンク材20と冷却水との界面の温度を測定し、各実施例及び比較例の熱抵抗を計算した。熱抵抗は、比較例1の場合を1とした相対評価を行った。
第1の実験例の実験結果を図7に示す。この図7から、実施例1〜6は、熱抵抗がそれぞれ1以下であって、比較例1よりも低い値になっている。これは、ヒータ面と界面(ヒートシンク材20と冷却水との界面)との温度差が小さいことを示し、比較例1よりも冷却効果が優れていることがわかる。
実施例7及び8の熱抵抗については、比較例1とほぼ同じ値となっているが、耐熱衝撃特性が良好である点で、総合的に比較例1よりも冷却効果が優れた放熱積層部材を得ることが可能となる。
次に、第2の実験例は、実施例11〜13と比較例1及び2について、電子回路用部材12Aの反りの状態、即ち、冷却フィン18が取り付けられる面が外側に対して、どのように反っているかを見たものである。
実施例11〜13は、それぞれ上述した実施例2の構造とほぼ同じ構成を有する。そして、実施例11は実施例2と全く同じ構成を有し、実施例12は実施例2の構成に対してヒートシンク材20の熱膨張率を6.2ppm/Kとしたもの、実施例13は実施例2の構成に対してヒートシンク材20の熱膨張率を8.4ppm/Kとしたものである。
実験結果を図8に示す。図8において反り量は、ヒートシンク材20の最大長さを100mmとした場合での反り量を示す。
この実験結果から、比較例1は、ほとんど反りがなく、比較例2は反対に凹状に反っていることがわかる。実施例11〜13は、いずれも凸状に反っており、好ましい形態になっている。この際、ヒートシンク材20の熱膨張率を制御し、放熱積層部材として任意の反り量を得ることが可能となる。
次に、第2の実施の形態に係る電子部品10Bについて図10〜図14を参照しながら説明する。
この第2の実施の形態に係る電子部品10Bは、図10に示すように、上述した第1の実施の形態に係る電子部品10Aとほぼ同じ構成を有するが、電子回路用部材12Bの構成が一部異なる。具体的には、熱伝導層22は、絶縁基板24とヒートシンク材20との間に中間層90が介在され、更に、絶縁基板24と中間層90との間に活性元素を含む第3の接合材92が介在され、前記中間層90とヒートシンク材20との間に活性元素を含む第4の接合材94が介在されて構成されている。なお、図10の例では、ヒートシンク材20の下面に金属層96を形成するようにしている。
ここで、電極30の寸法、特に最低厚さは、流れる電流の電流密度により決定され、最大厚さは、接合後の耐熱衝撃性もしくは電子部品10B全体の反り量の制御目標により決まる。好ましい範囲は、0.1〜1.0mmである。この例では、0.3mmとしている。また、絶縁基板24としてAlNを用いた場合は、0.5mmも採用することができる。
一方、絶縁基板24の寸法のうち、最低厚さは、電極30を流れる電流の絶縁性を確保できる厚さが選ばれるが、電子部品10B全体では、最も脆い材料であるため、実際上は、強度により最低厚さが決定される。つまり、熱衝撃性に耐え得る厚みであることが好ましい。
絶縁基板24の最大厚さは、熱抵抗の値(厚いほど熱抵抗が悪化する)で決まる。厚い方が強度的には有利であるが、回路としての熱伝導が悪くなる可能性がある。従って、絶縁基板24の好ましい厚みの範囲は、0.1〜1.0mmが好ましい。なお、絶縁基板24としてAlNを用いた場合、最大厚さは0.635mm程度がより好ましい。
中間層90は、熱衝撃時における絶縁基板24とヒートシンク材20の間の熱膨張差を緩和し、電子部品10B全体の接合性を向上させ、しかも、耐熱衝撃性の向上をも図ることができる。
好ましい厚みは、0.05〜1.0mmである。応力の緩和だけであれば、厚みが薄くても効果(応力の緩和)があるが、中間層90の体積を電極30とほぼ同じ体積に設定すれば、絶縁基板24の上下でのバランスがよくなる。
また、中間層90を金属層とした場合、その厚みが増すと、電子部品10B全体としての熱伝導は向上するため、そのかねあいで中間層90の厚さを決定することが好ましい。
従って、中間層90の材料としては、熱伝導の高い銅、銀、アルミニウム又はこれらの合金が挙げられるが、応力の緩和の効果は、アルミニウムを1とすると、銅は7〜8、銀は5〜6程度であるため、その比率により厚さを考慮することが好ましい。
また、熱伝導は、アルミニウムが230W/mK、銅は390W/mK、銀は415W/mK程度であり、この中では銀が最もよいが、製造コストと接合材92及び94との温度とのかねあいで選ぶことが好ましい。この第2の実施の形態では、中間層90の材料として、アルミニウムや銅を選択した。
中間層90は、上述したように、熱膨張差で発生する応力の緩和のほか、熱の放射性の向上という機能もある。
ヒートシンク材20は、冷却フィン18に固定するための強度を有し、電極30上のICチップ16で発生した熱の伝達性により、寸法が決定される。通常は、3mm程度であるが、ヒートシンク材20を直接水冷したり、ヒートシンク材20自体にフィンの形状を持たせて空冷するなどの手法が考えられるため、ヒートシンク材20の厚みは、好ましくは、1〜30mmである。
ヒートシンク材20の下面に形成される金属層96は、ヒートシンク材20に固定される冷却フィン18との相性によって材料を選定することが好ましい。もちろん、ヒートシンク材20を直接水冷したり、ヒートシンク材20自体にフィンの形状を持たせる場合においては、それに応じた厚みや形状などが考えられる。
第3及び第4の接合材92及び94については、上述した第1の実施の形態に係る電子部品10Aにて用いた第1及び第2の接合材26及び28と同じであるため、ここではその重複説明を省略する。
次に、第2の実施の形態に係る電子回路用部材12B及び電子部品10Bの製造方法について図11A及び図11Bを参照しながら説明する。
第2の実施の形態に係る製造方法は、まず、図11Aに示すセッティング工程において、ヒートシンク材20上に、第4の接合材94、中間層90、第3の接合材92、絶縁基板24、第2の接合材28及び電極30の順に載置(セッティング)する。このセッティングは、例えば大気中で行われる。
次に、図11Bに示す接合工程において、前記第4の接合材94、中間層90、第3の接合材92、絶縁基板24、第2の接合材28及び電極30がセッティングされたヒートシンク材20を治具70上に固定し、例えば1.0×10-5Torr以下の真空中にて、上方から加圧を行いながら、昇温・降温を行って接合する。この接合処理によって、図10に示すように、電極30、絶縁基板24及びヒートシンク材20が一体化された接合体、即ち、電子回路用部材12Bが得られる。
前記接合工程での加圧は、0.2MPa以上、10MPa以下の力で加圧することが好ましい。この場合、接合後の第3及び第4の接合材92及び94の平均厚みは、50μm以下、望ましくは10μm以下、更に望ましくは5μm以下である。この厚みは前記加圧によって制御可能である。
その後の処理は、上述した第1の実施の形態に係る電子回路用部材12A及び電子部品10Aの製造方法と同様であるため、ここでは、その重複説明を省略する。
この第2の実施の形態に係る電子回路用部材12B、その製造方法並びに電子部品10Bにおいては、絶縁基板24と中間層90との間に活性元素を含む第3の接合材92を介在させ、前記中間層90とヒートシンク材20との間に活性元素を含む第4の接合材94を介在させるようにしたので、第3及び第4の接合材92及び94に含まれる活性金属によって、絶縁基板24と中間層90とが強固に接合されると共に、中間層90とヒートシンク材20とが強固に接合される。
しかも、中間層90の存在により、熱衝撃時における絶縁基板24とヒートシンク材20との間の熱膨張差を緩和することができ、該電子回路用部材12B全体の接合性を向上させることができる。即ち、前記中間層90によって電子回路用部材12Bの耐熱衝撃性を向上させることができる。
ここで、3つの実験例(便宜的に第3〜第5の実験例と記す)を示す。まず、第3の実験例は、図12及び図13に示すように、実施例21〜25について、中間層90を介在させることによる熱伝導率の向上の度合いを見たものである。
実施例21は、絶縁基板24として、熱伝導率が180W/mKのAlNを用い、実施例22〜25は、それぞれ絶縁基板24として、熱伝導率が30、40、60、90W/mKのSi34を用いた例を示す。実験結果を図12及び図13に示す。なお、中間層90は、いずれも熱伝導率が390W/mKのCuを用いた。また、図12では、絶縁基板24の材質としてのSi34を単に「SN」と表示してある。
図13において、棒グラフは絶縁基板24の熱伝導率を示し、折れ線グラフは接合体(電子回路用部材12B)の理論熱伝導率をプロットしたものである。
これらの図12及び図13から、中間層90を介在させることにより、接合体としたときの熱伝導率が大幅に向上していることがわかり、特に、実施例22〜25においては、絶縁基板24の熱伝導率の3〜6倍の向上を示している。
次に、第4の実験例は、中間層90を介在させた場合とさせない場合、並びに接合時の圧力による接合体(電子回路用部材)の反り量を測定したものである。この実験結果を図14に示す。
この図14から、中間層90がある方が反り量が少なく、加圧力が小さい方が反り量が少ないことがわかり、また、中間層90の厚さが薄い方が反り量が少なくなっていることがわかる。
中間層90として金属層を用いた場合は、上述したように、その厚みが増すと、電子部品10B全体としての熱伝導は向上するが、厚みが薄い方が全体の反り量が少なくなるため、これらの点を考慮して中間層90の寸法を決定することが好ましいことがわかる。
第5の実験例は、実施例51〜53についての耐熱衝撃特性を試験したものである。実施例51は、絶縁基板24としてSi34を用い、中間層90を介在させた構成を有し、実施例52は、絶縁基板24としてAlNを用い、中間層90を介在させた構成を有し、実施例53は、絶縁基板24としてSi34を用い、中間層90を介在させない構成を有する。
そして、この耐熱衝撃試験については、耐熱衝撃試験装置(タバイエスペック製:TSA−71S)を用いて行った。この耐熱衝撃試験装置は、試料設置エリア、高温エリア及び低温エリアの3領域に分けられており、試料室に通じるダンパ(温度シャッタの役目)が開閉して外気導入をすることによって、試料室内を低温・常温・高温へと瞬時に変化させる構造を有している。
試験は、室温にて5分間保持後に−65℃まで降温し、−65℃にて15分間保持した後、室温まで昇温し、室温にて5分間保持後に150℃まで昇温を行い、150℃にて15分間保持した後に室温まで降温を行い、この一連の操作を1サイクルとした。
各試料毎に5個用意し、そのうち1個でも、絶縁基板にクラックが発生するか、あるいは放熱板の接合部での剥離が生じた時点でのサイクル数をもって、各試料の耐熱衝撃特性を評価した。
なお、上記の耐熱衝撃試験後での絶縁基板24側へのクラックの有無の判定に関しては、超音波探傷試験装置(日立製:AT7500)にて評価を行った。
この第5の実験例の結果、実施例51の耐熱衝撃特性は1000サイクル以上であり、実施例52は200サイクル以下であり、実施例53は500回前後であった。
従って、絶縁基板24としてSi34を用い、更に中間層90を介在させることにより、熱衝撃性が向上していることがわかる。
なお、この発明に係る電子回路用部材及びその製造方法並びに電子部品は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る電子部品の構成を示す縦断面図である。 本実施の形態に係る電子回路用部材と冷却フィンを示す断面図である。 ヒートシンク材の構成材料の一例であるSiC/Cu複合材を示す拡大図である。 ヒートシンク材の構成材料の他の例であるC/Cu複合材を示す拡大図である。 図5Aはセッティング工程を示す説明図であり、図5Bは接合工程を示す説明図である。 実施例1〜8並びに比較例1及び2の構成を示す表図である。 第1及び第2の実験例の実験結果を示す表図である。 第3の実験例の実験結果を示す表図である。 熱抵抗測定装置の概略構成を示す説明図である。 第2の実施の形態に係る電子部品の構成を示す縦断面図である。 図11Aはセッティング工程を示す説明図であり、図11Bは接合工程を示す説明図である。 第3の実験例での結果を示す表図である。 第3の実験例での結果を示すグラフである。 第4の実験例での結果を示す表図である。 従来例に係る電子部品を示す縦断面図である。 他の従来例に係る電子部品を示す縦断面図である。

Claims (20)

  1. ヒートシンク材と、電子回路チップが実装される熱伝導層とを有し、前記ヒートシンク材に冷却フィンが取り付けられる電子回路用部材において、
    前記熱伝導層は、
    銅で構成され、前記電子回路チップが実装される電極と、
    絶縁基板として機能する層と、
    銅で構成された中間層と、
    前記電極と前記絶縁基板として機能する層との間に介在され、活性元素を含む第1接合材と、
    前記絶縁基板として機能する層と前記中間層との間に介在され、活性元素を含む第2接合材と、
    前記中間層と前記ヒートシンク材との間に介在され、活性元素を含む第3接合材とを有し、
    前記ヒートシンク材のうち、前記冷却フィンが取り付けられる面が外方に向かって凸形状とされていることを特徴とする電子回路用部材。
  2. 請求項1記載の電子回路用部材において、
    前記絶縁基板として機能する層、前記接合材及び前記ヒートシンク材の熱膨張率が、3.0×10-6〜1.0×10-5/Kであることを特徴とする電子回路用部材。
  3. 請求項1又は2記載の電子回路用部材において、
    前記第1接合材〜第3接合材は、それぞれ活性元素を含む硬ろう材であることを特徴とする電子回路用部材。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子回路用部材において、
    前記活性元素は、周期律表第2A族、第3A族、第4A族、第5A族、第3B族又は第4B族のいずれかに属する元素の少なくとも1つであることを特徴とする電子回路用部材。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子回路用部材において、
    前記ヒートシンク材は、SiC、AlN、Si34、BeO、Al23、Be2C、C、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Siからなる群から選択された少なくとも1つを構成材料とすることを特徴とする電子回路用部材。
  6. 請求項記載の電子回路用部材において、
    前記ヒートシンク材は、SiC母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されていることを特徴とする電子回路用部材。
  7. 請求項記載の電子回路用部材において、
    前記ヒートシンク材は、C母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されていることを特徴とする電子回路用部材。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子回路用部材において、
    前記絶縁基板として機能する層は、AlN層又はSi34層であることを特徴とする電子回路用部材。
  9. 請求項記載の電子回路用部材において、
    前記ヒートシンク材の凸形状の突出量が前記ヒートシンク材の最大長に対して1/200〜1/20000であることを特徴とする電子回路用部材。
  10. 銅で構成され、電子回路チップが実装される電極と、絶縁基板として機能する層との間に活性元素を含む第1接合材を介在させ、前記絶縁基板として機能する層とヒートシンク材との間に銅で構成された中間層を介在させ、前記絶縁基板として機能する層と前記中間層との間に活性元素を含む第2接合材を介在させ、前記中間層と前記ヒートシンク材との間に活性元素を含む第3接合材を介在させてこれらの部材を接合する接合工程と、
    前記部材を接合した後に、熱処理を行う熱処理工程とを有することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  11. 請求項10記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記接合工程は、加圧を伴って行うことを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  12. 請求項11記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記加圧力は0.2MPa以上、10MPa以下であることを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  13. 請求項10記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記絶縁基板として機能する層、前記第1接合材〜第3接合材並びにヒートシンク材として、それぞれ熱膨張率が、3.0×10-6〜1.0×10-5/Kのものを使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  14. 請求項10〜13のいずれか1項に記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記接合材として、活性元素を含む硬ろう材を使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  15. 請求項14記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記活性元素として、周期律表第2A族、第3A族、第4A族、第5A族、第3B族又は第4B族のいずれかに属する元素の少なくとも1つを使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  16. 請求項10〜15のいずれか1項に記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記ヒートシンク材として、SiC、AlN、Si34、BeO、Al23、Be2C、C、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Siからなる群から選択された少なくとも1つを構成材料とするものを使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  17. 請求項16記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記ヒートシンク材として、SiC母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されているものを使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  18. 請求項16記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記ヒートシンク材として、C母材にCu又はCu合金が含浸された複合材料で構成されているものを使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  19. 請求項10〜18のいずれか1項に記載の電子回路用部材の製造方法において、
    前記絶縁基板として機能する層として、AlN層又はSi34層を使用することを特徴とする電子回路用部材の製造方法。
  20. ヒートシンク材と、熱伝導層と、前記ヒートシンク材上に前記熱伝導層を介して実装された電子回路チップとを有し、前記ヒートシンク材に冷却フィンが取り付けられる電子部品において、
    前記熱伝導層は、
    銅で構成され、前記電子回路チップが実装される電極と、
    絶縁基板として機能する層と、
    銅で構成された中間層と、
    前記電極と前記絶縁基板として機能する層との間に介在され、活性元素を含む第1接合材と、
    前記絶縁基板として機能する層と前記中間層との間に介在され、活性元素を含む第2接合材と、
    前記中間層と前記ヒートシンク材との間に介在され、活性元素を含む第3接合材とを有し、
    前記ヒートシンク材のうち、前記冷却フィンが取り付けられる面が外方に向かって凸形状とされていることを特徴とする電子部品。
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