JP2000164775A - 接合材料とその製造方法 - Google Patents

接合材料とその製造方法

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JP2000164775A JP10336059A JP33605998A JP2000164775A JP 2000164775 A JP2000164775 A JP 2000164775A JP 10336059 A JP10336059 A JP 10336059A JP 33605998 A JP33605998 A JP 33605998A JP 2000164775 A JP2000164775 A JP 2000164775A
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metals
alloy
powder
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Isao Okutomi
功 奥富
Takanobu Nishimura
隆宣 西村
Atsushi Yamamoto
敦史 山本
Takashi Kusano
貴史 草野
Yutaka Ishiwatari
裕 石渡
Takayuki Naba
隆之 那波
Akira Tanaka
明 田中
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Shibafu Engineering Corp
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Shibafu Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱応力による半導体モジュールの破損や変形
を低減することができ、半導体モジュールの信頼性を向
上させること。 【解決手段】 電力用半導体モジュールでのセラミック
ス(絶縁性板)と金属(金属製薄板)などの接合に用い
る接合材料(半田層)の低融点金属相の組識中に軟質金
属相を分散させる。軟質金属としては、Cu、Al、A
g、Au、Snから成る1種類以上の金属であり、変形
抵抗が低い上に熱伝導性も優れている。この分散相の存
在により、接合工程及び半導体モジュールの通電時に生
じる熱応力を接合材料(半田層)で緩和することがで
き、絶縁性板2にかかる熱応力が小さくできその変形や
割れを低減して、半導体モジュールの破損や変形を低減
することができる。また、熱伝導性も向上するために更
に熱応力の低減が図れ、半導体モジュールの信頼性を向
上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体モジュール
などの電子部品の製造に用いられる接合材料とその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用半導体モジュールは大容量化、高
速化が進み、それに伴い素子の発熱量が益々増大する傾
向にある。半導体モジュールの構造は後述するように熱
膨張係数が異なる複数の材料を半田で接合した積層構造
を有しており、材料間の熱歪みが原因で素子構成材料の
割れや剥がれ、絶縁破壊などの不具合が生じ易い。その
ために、モジュールの冷却効率の改善と熱応力の低減を
図る必要がある。
【0003】図2は一般的な電力用半導体モジュールの
構造を示す断面図である。良熱伝導性金属の放熱板1を
底板とし、その上に半田層8aを介して上面、下面に金
属性薄板3b、3aを張り合わせた絶縁性板2が積層さ
れている。絶縁性板2上面の金属製薄板3bの上には例
えば電力用半導体素子4及び5が半田層8bを介して搭
載されている。これれらの電力用半導体素子4及び5
は、ポンディングワイヤ6で電気的に接続されている。
また、放熱板1は水冷若しくは空冷で冷却されるヒート
シンク7に接触している。以上の構成部位間の多くは上
記したように半田層8a、8bで接合されている。
【0004】図2の例では、放熱板1と絶縁性板2の下
部の金属製薄板3aの間が半田層8aで接合されてお
り、もうーつは絶縁性板2の上部の金属製薄板3bと電
力用半導体素子5との間が半田層8bで接合されてい
る。これらの構成材料の代表的な例としては放熱板1に
はCu板、絶縁性板2には熱伝導性に優れたAlN、金
属製薄板3としてはCuかAlが用いられる。電力用半
導体素子4と5はSiチップが使用され、ワイヤポンド
6はAl線、ヒートシンク7は水冷Cuブロックが使用
され、半田層8としてはAg、Cu、Snなどで構成さ
れる低融点合金が使用される。
【0005】上述するような従来の半導体モジュールに
おいて、電力用半導体素子4及び5に通電すると、各素
子において発熱損失が生じる。発熱する熱の大部分は金
属製薄板3bに伝達される。更にその熱は、絶縁性板2
乃至放熱板1まで通り抜け、更にヒートシンク7に流れ
る。この放熱機構により、通電時の発熱損失による電力
用半導体素子4、5の温度上昇が抑制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような放熱機構
で問題となるのは、各構成部位の熱膨張係数の差による
熱歪みであり、バイメタル機構による変形の発生、或い
は熱歪みが絶縁性板2の強度以上であればこの絶縁性板
2に割れが生じ、電気地落の原因となる。特に脆弱なA
lN製の絶縁性板2やSiチップ電力用半導体素子4、
5などの破損や、熱変形によって、半田層8a、8bの
接合部及びワイヤポンド6の接合部の剥離などが顕著に
発生する。
【0007】また、通電時ではなく、半田層8a、8b
の接合工程においても、半田層の凝固時に熱歪みが生
じ、脆弱なAlNなどで構成されている絶縁性板2が破
損する場合もある。また、Cu製の放熱板1等は熱応力
により変形する。そのために水冷ヒートシンク7との接
触面積が低減して熱放出能が大きく低下する原因とな
る。
【0008】また、熱応力は上述したように構成部位の
上下温度差にも影響を受ける。つまり、熱伝導性が低い
材料を用いると温度差が大きくなり、熱応力を増大させ
る。しかも、半田層8a、8bは融点を低下させるため
に、Ag、Cu、Snなどの金属の共晶合金が採用され
る場合が多いが、高合金のために熱伝導性が損なわれ、
前記温度差が大きくなるといった問題もあった。
【0009】上記熱応力は、材料の熱膨張係数と弾性率
及び温度差の積に比例する。図2に示したモジュールの
各部位を構成する材料の熱膨張係数を図3の表図に示し
てある。絶縁性板2とCu或いはAl製の金属製薄板3
a、3bとの積層組合わせや、Siチップ電力用半導体
素子4、5とCu製の金属製薄板3bとの組合わせにお
いて、熱膨張差が約15×10-6/kと大きいことから
大きな熱応力が発生することが図3の表図から明瞭であ
り、これにより、脆弱なAlNなどで構成されている絶
縁性板2が熱応力によって破損したり変形するする恐れ
が十分あり、電力用半導体モジュールの信頼性を損なう
という問題があった。
【0010】本発明は、上述の如き従来の課題を解決す
るためになされたもので、その目的は、熱応力による半
導体モジュールの破損や変形を低減することができ、半
導体モジュールの信頼性を向上させることができる接合
材料とその製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明の特徴は、2種類以上の金属を合金
化して形成した接合材料において、軟質金属相とその融
点よりも低い融点を有する低融点金属相から成る混合組
識を有することにある。
【0012】この請求項1の発明によれば、軟質金属相
とそれよりも低い融点を有する融点金属相から成る混合
組識を有する接合材料で接合される材料間に、熱膨張差
による熱応力が発生しても接合材料を構成する軟質金属
相の低変形抵抗により熱歪みが緩和される。
【0013】請求項2の発明の特徴は、請求項1に記載
の接合材料において、前記軟質金属相の体積率が5%以
上で70%以下であることにある。
【0014】請求項3の発明の特徴は、請求項1に記載
の接合材料において、前記軟質金属相の硬さがHV10
0以下である少なくとも1種類以上の金属で構成される
ことにある。
【0015】請求項4の発明の特徴は、請求項1に記載
の接合材料において、前記軟質金属相の熱伝導率が75
W/mK以上である少なくとも1種類以上の金属で構成
されることにある。
【0016】この請求項4の発明によれば、前記軟質金
属相に熱伝導性が高い金属を選択することにより接合金
属の熱伝導性を高めることができ、これにより、温度差
を低減し、発生する熱応力が低減される。
【0017】請求項5の発明の特徴は、請求項1に記載
の接合材料において、前記軟質金属相はCu、Al、A
g、Au、Snの中の少なくとも1種類以上の金属或い
はこれらの合金で構成されることにある。
【0018】請求項6の発明の特徴は、請求項1に記載
の接合材料において、前記低融点金属相が2種類以上の
金属の共晶合金であることにある。
【0019】請求項7の発明の特徴は、請求項1に記載
の接合材料において、前記低融点金属相はTi、Mg、
Ca、Zr、Li、Ta、Nbなどの活性金属の内で、
少なくとも1種類以上の活性金属を含有することにあ
る。
【0020】請求項8の発明の特徴は、請求項1乃至7
いずれかに記載の接合材料において、前記軟質金属相の
体積率が接合面から深さ方向に勾配を有していることに
ある。
【0021】請求項9の発明の特徴は、Cu、Al、A
g、Au、Snの中の少なくとも2種類以上の金属を混
合した金属混合粉末を有機溶媒に混ぜ合わせてペースト
を作製する工程と、前記作成したペーストを被接合材の
間に塗付したまま、混合粉末の構成元素の共晶温度付近
で加熱する工程と、前記加熱により異種類金属粉末界面
が一部合金反応し、未反応相が残存するような時間で前
記加熱を停止した後、冷却する工程と、を含むことにあ
る。
【0022】請求項10の発明の特徴は、Cu、Al、
Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類以上の金属の
共晶組成の合金粉末と前記金属の少なくとも1種類以上
の金属粉末と有機溶媒とから成る混合ペーストを作製す
る工程と、前記作成したペーストを被接合材の間に塗付
した後、共晶組成の合金粉末の共晶温度直上で加熱する
工程と、前記加熱により金属粉末の合金反応が進行する
以前に前記加熱を停止した後、冷却する工程と、を含む
ことにある。
【0023】請求項11の発明の特徴は、Cu、Al、
Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類以上の金属の
共晶組成の合金粉末と前記金属の少なくとも1種類以上
の金属粉末とを混合する工程と、前記混合した金属粉末
を冷間或いは温間で加圧成形する工程と、前記加圧成形
した前記金属粉末を圧延してシート状の接合材料を製作
する工程と、を含むことにある。
【0024】請求項12の発明の特徴は、Cu、Al、
Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類以上の金属の
共晶組成の合金粉末を作製する工程と、前記金属の中の
少なくとも1種類以上の金属のネット或いはワイヤを前
記共晶組成合金粉末に複合させる工程と、を含むことに
ある。
【0025】請求項13の発明の特徴は、請求項9に記
載の製造方法において、Cu、Al、Ag、Au、Sn
の中の少なくとも2種類以上の金属粉末の混合比の異な
る混合粉末を用い、且つそれらを傾斜的に積層状に重ね
た後、共晶温度直上で加熱接合することにある。
【0026】請求項14の発明の特徴は、請求項9乃至
12いずれかに記載の接合材料の製造方法において、C
u、Al、Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類以
上の金属の混合粉末、又は前記金属の中の1種類以上の
共晶組成の合金粉末、前記金属の中の1種類以上の金属
のネット又は、ワイヤの体積率を傾斜的に分布させて用
いることにある。
【0027】請求項15の発明の特徴は、請求項10乃
至14いずれかに記載の製造方法において、共晶組成合
金中にTi、Mg、Ca、Zr、Li、Ta、Nbの活
性金属の中の少なくとも1種類以上を0.1Wt%以上
で4Wt%以下添加することにある。
【0028】請求項16の発明の特徴は、請求項1乃至
8いずれかに記載の接合材料を用いて、半導体チップ、
絶縁性基板、放熱ベース板、中間層のいずれか又は全部
の積層間を接合することにある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の接合材料を用い
た半導体モジュールの要部の構造の第1の実施の形態を
示した構成図である。下面に金属性薄板3を張り合わせ
た絶縁性板2が半田層8により放熱板1に接合されてい
る。
【0030】半田層8は、低融点合金相9のマトリック
ス中に軟質金属相10を分散させた混合組織を有してお
り、絶縁性板2に張り合わせた金属製薄板3と放熱板1
とを接合している。前記軟質金属相の半田層8中の体積
率は5%以上で70%以下の範囲である。5%未満であ
る場合は軟質金属相10による低変形抵抗性付与が十分
でなくなり、一方、70%を超えると接合材料としての
接合強度が低下するためである。
【0031】この軟質金属相10は、Cu、Al、A
g、Au、Snの中の1種類以上の金属若しくはこれら
の合金で構成される。これらの金属と合金の硬さはおよ
そHV100以下であり、変形抵抗が低い。
【0032】一方、低融点合金相9は、接合材料として
の低融点と濡れ性に優れたものでなくてはならない。そ
れには、2種類以上の金属元素の共晶組成の合金が好ま
しい。また、それらの金属元素としては低融点であるこ
とが好ましい。そのような金属元素としては上述した軟
質金属相の構成元素であるCu、Al、Ag、Au、S
nも含まれる。また、低融点合金相9の構成元素として
は濡れ性の向上を目的とした元素添加も有効である。つ
まり、Ti、Mg、Ca、Zr、Li、Ta、Nbなど
の活性金属元素を少なくとも1種類以上含有させること
により、通常では接合し難いセラミックスでも接合する
ことができる。
【0033】本実施の形態によれば、低融点合金相9中
に軟質金属相10を分散して成る半田層8を用いること
によって、この半田層8により熱応力を緩和することが
でき、その分、絶縁性板2や図示されない半導体素子へ
かかる熱応力を低減することができ、これによって、絶
縁性板2や半導体素子の破壊や変形を防止でき、半導体
モジュールの故障率を下げてその信頼性を向上させるこ
とができる。
【0034】また、Cu、Al、Ag、Au、Sn等の
熱伝導率の高い軟質金属を用いることにより、半田層8
の熱伝導率を向上させて通電時の発熱損失による温度上
昇を十分に押さえることができる。更に、低融点合金相
9の構成元素としてTi、Mg、Ca、Zr、Li、T
a、Nbなどの活性金属元素を少なくとも1種類以上含
有させることにより濡れ性を向上させることができる。
【0035】次に、本発明の接合材料の第2の実施の形
態について説明する。上記の軟質金属相10として熱伝
導率が高い金属元素を分散させることにより、半田層8
の熱伝達が助長される。Cu、Al、Ag、Au、Sn
は熱伝導率が75W/mK以上であり、半田層8の熱伝
導性を向上させる軟質金属相としてふさわしい。
【0036】また、上述した、軟質金属相10が一方の
接合面から深さ方向に体積率の勾配を持たせた場合、分
散金属層10の熱膨張係数や熱伝導率、弾性率、硬さ、
延性、強度などの特性の影響を傾斜できる。これによ
り、絶縁性板2等の被接合材と半田層8との特性の差を
緩和し、半田凝固時の収縮応力、通電時の熱応力などを
緩衝することができる。
【0037】本実施の形態によれば、軟質金属相10が
一方の接合面から深さ方向に体積率の勾配を持たせたこ
とにより、半田層8と絶縁性板2の熱膨張差による熱応
力を更に円滑に緩衝することができ、絶縁性板2や図示
されない半導体素子へかかる熱応力を更に低減すること
ができる。
【0038】尚、分散金属層10の形態としては、図1
の例のように粒状であるだけでなく、ワイヤ、繊維状、
ネット状であっても同様の効果を得ることは明白であ
る。
【0039】次に、以上説明した本発明の接合材料(半
田層8)の製造方法の実施の形態について説明する。
【0040】まず、第1の実施例の製造方法(請求項9
に対応)では、低融点合金層9と軟質金属層10の両方
を同じ種類類の金属粉末から開始するものであり、C
u、Al、Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類以
上の金属の混合粉末を有機溶媒に混ぜてペーストを作製
し、そのペーストを絶縁性板2と放熱板1等の被接合材
の間に塗布する。
【0041】上記した混合粉末の構成元素を共晶温度付
近の温度で加熱すると、異種類金属粉末界面に合金反応
が起こる。合金反応が粉末の表層だけ進み、未反応部分
が残存する温度で加熱を止めて冷却する。これにより、
合金反応した領域は共晶組成であり、接合材料としての
役目を果たす。未反応部は上記金属の分散相であり、軟
質金属分散相及び良熱伝導性分散相としての役目を担
う。
【0042】第2の実施例の製造方法(請求項10に対
応)では、Cu、Al、Ag、Au、Snの中の少なく
とも2種類以上の金属の共晶合金粉末を用いる。共晶合
金粉末と上記金属粉末を有機溶媒と共に混ぜて、ペース
トとしたものを被接合材に塗布し、共晶合金温度で加熱
接合する。この加熱により金属粉末の合金反応が進行す
る以前に加熱を停止する。この場合、混合する金属粉末
は1種類でも効果があるが、異なる特性を兼備させる目
的で2種類以上組合わせることも出来る。
【0043】第3の実施例の製造方法(請求項11に対
応)では、第2の実施例の製造方法で用いた共晶合金粉
末をCuパイプに真空封入し、熱間押出し、熱間圧延に
より固化及びシート状に成形したものを用いる。接合は
被接合材間に挟み込み、共晶合金の共晶温度で加熱接合
する。
【0044】第4の実施例の製造方法(請求項12に対
応)では、Cu、Al、Ag、Au、Snからなる1種
類以上の金属のワイヤを用い、上記金属から成る共晶合
金粉末とを組合わせて被接合材の間に挟み込み、該共晶
合金粉末の共晶温度で加熱接合する。また、上記金属ワ
イヤの代わりに、これらのワイヤを編んだネットを用い
ても同様な効果が得られることは明白である。
【0045】第5の実施例の製造方法(請求項13に対
応)では、第1又は第2の実施例の製造方法の混合粉末
において、金属粉末混合比が異なる混合粉末を用いて、
被接合材の表面から傾斜的に積層し、共晶温度で加熱接
合する。
【0046】また、第3の実施例の製造方法の接合材料
シートにおいて、金属粉末混合比の異なるシートを傾斜
的に積層することも同様の効果があることは明白であ
る。
【0047】第6の実施例の製造方法(請求項14に対
応)では、第4の実施例の製造方法の金属ワイヤ及びネ
ットと共晶粉末の混合層において、ワイヤやネットの体
積比を被接合材表面から傾斜的に変化させて積層し、共
晶温度で加熱接合する。
【0048】また、上記ワイヤやネットと共晶粉末を傾
斜積層したものの上下に共晶合金シートを重ね、共晶温
度で加熱することにより、共晶合金シートが溶解し、ワ
イヤ及びネット、粉末層の間隙に共晶合金溶湯が含浸す
ることで傾斜体積比の接合層を形成することも出来る。
【0049】第7の実施例の製造方法(請求項15に対
応)では、第1の実施例の製造方法乃至第6の実施例の
製造方法において、マトリックスとなる共晶合金の作製
段階にTi、Mg、Ca、Zr、Li、Ta、Nbから
成る活性金属元素の1種類以上を0.1wt%以上で4
wt%以下添加し、被接合材料との濡れ性を向上させる
製造方法である。この添加量において、0.1wt%未
満では接合界面の活性化が不十分であり、4wt%を超
えると金属間化合物を生成し、接合層の脆化の原因とな
る。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の接
合材料及びそれらの製造方法によれば、軟質金属相の低
変形抵抗により被接合材料の熱応力や接合材料自身の凝
固収縮応力を緩和することができる。また、軟質金属相
は高熱伝導性も兼備しているので温度差の低減による熱
応力の緩和効果も加味される。更に、軟質金属相の熱膨
張係数によっては被接合材料表面から傾斜的に分散率を
変化させ、接合材料と被接合材料の熱膨張差による熱応
力を緩衝する効果も得られる。
【0051】本発明の接合材料と製造方法を半導体モジ
ュールの半導体チップ、絶縁性基板、放熱板、中間層の
いずれかの接合に用いることで、熱応力による各部位の
変形や割れを低減させることができ、信頼性の高い半導
体モジュールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合材料を用いた半導体モジュールの
第1の実施の形態を示した断面図である。
【図2】従来の接合材料を用いた電力用半導体モジュー
ルの構成例を示した断面図である。
【図3】電力用半導体モジュールの構成材料の熱膨張係
数を示した表図である。
【符号の説明】
1 放熱板 2 絶縁性板 3 金属製薄板 8 半田層 9 低融点合金相 10 軟質金属相
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 隆宣 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 山本 敦史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 石渡 裕 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 那波 隆之 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 田中 明 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BB08 BC06 BD01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上の金属を合金化して形成した
    接合材料において、 軟質金属相とその融点よりも低い融点を有する低融点金
    属相から成る混合組識を有することを特徴とする接合材
    料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の接合材料において、 前記軟質金属相の体積率が5%以上で70%以下である
    ことを特徴とする接合材料。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の接合材料において、 前記軟質金属相の硬さがHV100以下である少なくと
    も1種類以上の金属で構成されることを特徴とする接合
    材料。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の接合材料において、 前記軟質金属相の熱伝導率が75W/mK以上である少
    なくとも1種類以上の金属で構成されることを特徴とす
    る接合材料。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の接合材料において、 前記軟質金属相はCu、Al、Ag、Au、Snの中の
    少なくとも1種類以上の金属或いはこれらの合金で構成
    されることを特徴とする接合材料。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の接合材料において、 前記低融点金属相が2種類以上の金属の共晶合金である
    ことを特徴とする接合材料。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の接合材料において、 前記低融点金属相はTi、Mg、Ca、Zr、Li、T
    a、Nbなどの活性金属の内で、少なくとも1種類以上
    の活性金属を含有することを特徴とする接合材料。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7いずれかに記載の接合材
    料において、 前記軟質金属相の体積率が接合面から深さ方向に勾配を
    有していることを特徴とする接合材料。
  9. 【請求項9】 Cu、Al、Ag、Au、Snの中の少
    なくとも2種類以上の金属を混合した金属混合粉末を有
    機溶媒に混ぜ合わせてペーストを作製する工程と、 前記作成したペーストを被接合材の間に塗付したまま、
    混合粉末の構成元素の共晶温度付近で加熱する工程と、 前記加熱により異種類金属粉末界面が一部合金反応し、
    未反応相が残存するような時間で前記加熱を停止した
    後、冷却する工程と、 を含むことを特徴とする接合材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 Cu、Al、Ag、Au、Snの中の
    少なくとも2種類以上の金属の共晶組成の合金粉末と前
    記金属の少なくとも1種類以上の金属粉末と有機溶媒と
    から成る混合ペーストを作製する工程と、 前記作成したペーストを被接合材の間に塗付した後、共
    晶組成の合金粉末の共晶温度直上で加熱する工程と、 前記加熱により金属粉末の合金反応が進行する以前に前
    記加熱を停止した後、冷却する工程と、 を含むことを特徴とする接合材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 Cu、Al、Ag、Au、Snの中の
    少なくとも2種類以上の金属の共晶組成の合金粉末と前
    記金属の少なくとも1種類以上の金属粉末とを混合する
    工程と、 前記混合した金属粉末を冷間或いは温間で加圧成形する
    工程と、 前記加圧成形した前記金属粉末を圧延してシート状の接
    合材料を製作する工程と、 を含むことを特徴とする接合材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 Cu、Al、Ag、Au、Snの中の
    少なくとも2種類以上の金属の共晶組成の合金粉末を作
    製する工程と、 前記金属の中の少なくとも1種類以上の金属のネット或
    いはワイヤを前記共晶組成合金粉末に複合させる工程
    と、 を含むことを特徴とする接合材料の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の製造方法において、 Cu、Al、Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類
    以上の金属粉末の混合比の異なる混合粉末を用い、且つ
    それらを傾斜的に積層状に重ねた後、共晶温度直上で加
    熱接合することを特徴とする接合材料の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項9乃至12いずれかに記載の接
    合材料の製造方法において、 Cu、Al、Ag、Au、Snの中の少なくとも2種類
    以上の金属の混合粉末、又は前記金属の中の1種類以上
    の共晶組成の合金粉末、前記金属の中の1種類以上の金
    属のネット又は、ワイヤの体積率を傾斜的に分布させて
    用いることを特徴とする接合材料の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項10乃至14いずれかに記載の
    製造方法において、 共晶組成合金中にTi、Mg、Ca、Zr、Li、T
    a、Nbの活性金属の中の少なくとも1種類以上を0.
    1Wt%以上で4Wt%以下添加することを特徴とする
    接合材料の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至8いずれかに記載の接合
    材料を用いて、半導体チップ、絶縁性基板、放熱ベース
    板、中間層のいずれか又は全部の積層間を接合すること
    を特徴とする半導体モジュール。
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