JPH09312362A - ヒートシンク及びその製造方法ならびにそれを用いたパッケージ - Google Patents

ヒートシンク及びその製造方法ならびにそれを用いたパッケージ

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JPH09312362A
JPH09312362A JP8127567A JP12756796A JPH09312362A JP H09312362 A JPH09312362 A JP H09312362A JP 8127567 A JP8127567 A JP 8127567A JP 12756796 A JP12756796 A JP 12756796A JP H09312362 A JPH09312362 A JP H09312362A
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heat sink
metal
thermal expansion
diamond
diamond particles
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JP8127567A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Nishibayashi
良樹 西林
Yoshiyuki Hirose
義幸 廣瀬
Seisaku Yamanaka
正策 山中
Akira Fukui
彰 福井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤモンド粒子と金属の複合体による高熱
伝導性であり、かつ搭載する半導体との熱膨張差による
歪み破壊を生じさせないヒートシンクを提供し、またそ
のヒートシンクを用いた高性能パッケージを提供する。 【解決手段】 平均粒径50μm以上800μm以下の
ダイヤモンド粒子と金属を複合した複合体であって、面
方向と面に垂直方向の熱伝導率と熱膨張率が異なるよう
にダイヤモンド粒子を整列させたヒートシンクにする。
半導体を搭載したパッケージに用いれば、ヒートシンク
の熱放散がヒートシンクの面に直角方向へ多くなり、高
出力用ダイオードやパワーモジュール用として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体用デバイス
の放熱用のヒートシンクおよびその製造方法ならびにヒ
ートシンクを備えたパッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、ヒートシンクの材料としてC
uが良く用いられていた。しかし、Cuは熱伝導率が3
98W/mKという比較的高い値をもっているが、熱膨
張係数が17×10-6/Kという大きな値であったの
で、その上に接合する半導体(例えばSi:4.2×1
-6/KやGaAs:6−7×10-6/K)との間に接
合時と室温の温度差や動作最高温度と室温の温度差にお
いて、大きな熱応力がかかり、利用できない場合も多
い。そこで、CuW、CuMoのように熱膨張係数の低
い材料(WやMo)との合金が利用され、熱膨張率をコ
ントロールできる材料でヒートシンクをパッケージに合
うように設計可能とされてきたが、合金化する金属
(W、Mo)の熱伝導率が小さいために合金としたとき
の熱伝導率が約200W/mKとCu以下の値となって
いる。即ち、Cuの特徴である高熱伝導性が、熱膨張を
改善するために押さえられてしまっている。
【0003】そこで考えられた次の材料はダイヤモンド
であり、このダイヤモンドは室温から200℃の高温域
にかけて材料中で最も熱伝導率の高い材料である。しか
も、室温付近での熱膨張率は通常の半導体材料(Si、
GaAs)に比べて1.5×10-6/K程度と小さい。
ところが、宝石等で知られるように、ダイヤモンドのみ
のヒートシンクはとても高価となり、比較的安価な粒状
のダイヤモンドを金属材料に埋め込むことで用いられる
ことが考えられている。
【0004】特開昭62-249462号公報、特開平2-170452
号公報、特開平3-9552号公報、特開平4-231436号公報、
特開平4-259305号公報、特開平5-291444号公報、特開平
5-347370号公報などにその工夫が見られる。特開昭62-2
49462号公報では樹脂の中にダイヤモンドを含有させる
という記載があり、熱伝導率を向上させるために樹脂に
ダイヤモンド粒子を埋め込むものであるが、樹脂は一般
に熱伝導率が小さく、ダイヤモンドが粒子であることも
あって、樹脂による熱伝導が主となり、実用上の熱伝導
率はそれほど改善されていない。
【0005】特開平2-170452号公報、特開平4-231436号
公報、特開平4-259305号公報、特開平5-347370号公報で
は金属マトリックス中にダイヤモンド粒子を埋め込むと
いう開示がなされている。これは熱伝導率を向上させる
とともに、熱膨張係数を半導体素子に一致させることを
ねらったものであり、すなわち、Cuの熱膨張をダイヤ
モンドの熱膨張でコントロールしようとするものであ
る。具体的には特開平2-170452号公報で開示されている
内容はマトリックス金属は銅、銀、金、アルミニウムな
どであり、これにダイヤモンド粒子を埋め込むというも
のである。さらにはその記載では、金属粉とダイヤモン
ド粒子を混合した後加圧加熱して固める製法が記載され
ている。また、ダイヤモンド粒子の大きさは小さい方が
好ましいことが述べられている。ほぼ同様に、特開平4-
231436号公報でもダイヤモンド粉末が金属材料中に埋め
込まれている複合材料についての開示がある。
【0006】さらに、特開平4-259305号公報にはダイヤ
モンド粒子の粒径を1〜50μmと規定しており、前記
のような金属とダイヤモンドを混合する関係で、細かい
粉末を利用する開示となっている。
【0007】これらの発明はかなり有望なものを提供で
きる可能性があるが、以下の点で多くの問題を含んでい
る。第1に、ダイヤモンド粒子を銅、銀、金、アルミニ
ウムに単純に均等に埋め込む場合、その組成比で熱膨張
の割合を変えることはできるものの、独立して熱伝導率
を制御することができず、従って搭載する半導体の熱膨
張に合わせた組成を採用すると、熱伝導率も自ずと決ま
ったものになり、その組成で熱伝導率を変化させること
ができない。第2に、粒径が小さいダイヤモンド粒子を
利用することを考えていることである。これは均質なも
のを形成するのが目的であると推定するが、粒子を小さ
くすると出来上がったヒートシンクの熱伝導率は組成比
から単純に計算される熱伝導率より小さくなる。それは
熱を伝達する電子や格子が粒子の表面で散乱されるの
で、粒子の重なりが多くなるほど計算値からはずれてく
る。第3に、ダイヤモンドと金属との密着力が小さいた
め、ヒートシンクとした場合の強度が弱くなるという問
題がある。第4に、特開平2-170452号公報の開示にある
ように複合体のヒートシンクの熱膨張係数が半導体と同
じであることが一つの着眼点であった。しかし、実際に
はこのような条件で使用するとパッケージの形状の問題
から、膨張率を同一にすると不都合を生ずることもあ
る。即ち、ヒートシンクと半導体の熱膨張係数を一致さ
せるといっても、金属やGaAs半導体では室温〜50
0℃の範囲での熱膨張の割合がほぼ一定であったため、
熱膨張係数を一致させることは意味のあることであっ
た。しかし、金属−ダイヤモンド複合体では室温〜50
0℃の範囲での熱膨張係数は一定ではなく、熱膨張の割
合は温度が高くなると大きくなるので、どの温度での熱
膨張係数を一致させるのか明確にする必要がある。
【0008】ヒートシンクにメタル系の接着剤を用いて
タイトに接合する場合は、ある温度のヒートシンクと半
導体の熱膨張係数を比較するのではなく、使用温度、接
着時の温度と常温の温度範囲での熱膨張の割合(平均の
熱膨張係数と呼ぶ)を用いるべきである。半導体レーザ
ー用ヒートシンクの場合にその例がある。また、コンピ
ューター用のMPU等に用いるヒートシンクにおいて
も、パッケージの形態によって、半導体とヒートシンク
の熱膨張係数を一致させない方が良好な結果を生むこと
も見いだしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を考慮して
熱膨張の割合をコントロールでき、熱伝導率が大きく、
密着強度が大きい材料を供給することは、今後の市場に
おいて必要不可欠なものである。同じ金属−ダイヤモン
ドの組み合わせでも、単に比率だけ変えても熱伝導と熱
膨張が相関関係にあるため、一方を良くしても他方が不
都合な状態にあり、工夫が必要である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願は上記課題を解決
し、将来市場に必要なヒートシンクを供給するものであ
り、その製法を開示し、且つ出来たヒートシンクを用い
た優れたパッケージを提供するものである。
【0011】その手段は、平均粒径50μm以上800
μm以下のダイヤモンドと金属を複合してなすヒートシ
ンクであって、面方向と面に垂直方向の熱伝導率と熱膨
張率が異なるように該ダイヤモンド粒子が金属マトリッ
クス中に分布することを特徴とする。その操作は実施例
で説明するが、単純に混合すると出来ない。論理的に
は、ヒートシンクの半導体が乗る面に並行な方向にはダ
イヤモンド比率が少なく、垂直方向にはダイヤモンド比
率が多くなる。出来上がったヒートシンクは、半導体の
乗る面に対して直角方向には熱膨張が抑えられ、熱伝導
が大きくなっている。そして、半導体の乗る面に平行な
方向は熱膨張が大きく、熱伝導が抑えられる。
【0012】該ダイヤモンド粒子は、大きいのが好まし
く、これは細かくすると配列しにくくなるものである
が、大きくなると金属との馴染みを良くするために金属
中に周期律表の4a〜7a族金属を添加するとさらに好
ましい。この添加手段は、最初から金属粉中に混合して
おくことも、あらかじめダイヤモンド粒子に付着させて
おくことも可能である。
【0013】本発明のヒートシンクは、熱膨張・熱伝導
に方向性をもたすため、搭載する半導体の接着面方向の
熱膨張係数を制御することが可能であり、半導体をメタ
ル系で接着する場合にはヒートシンクの熱膨張は半導体
に近いことが好ましいが、樹脂系接着剤による接着の場
合はヒートシンクの熱膨張は、半導体のそれよりも2.
0〜10.0×10-6/K大きいと室温から半田付け温
度、また室温と使用温度の間で膨張収縮を繰り返して
も、膨張差による歪み破壊が起こりにくいので好まし
い。
【0014】また、ダイヤモンド粒子と共に用いる金属
は、Cu,Al,Ag,Au,Zn,Ni,Co,Mn
の一種以上を主成分として用いるのが良い。特にヒート
シンクの特性として熱伝導の大きいダイヤモンド粒子を
用いることから、バインダーとしての働きをする金属も
当然熱伝導の大きなものが好ましく、特に好ましくは、
熱伝導性の大きいCu,Al,Ag,Au又はそれらを
主成分とした合金である。
【0015】上記のようなヒートシンクを製造するに
は、ダイヤモンド粒子を枠に敷き詰めたのち、すき間に
金属粉を充填したのち、さらに次のダイヤモンド粒子を
敷き詰め、すき間に金属粉を充填することを繰り返し、
積層する。若しくはダイヤモンド粒子をあらかじめ積層
した後、上下をジグで挟み、固定した状態でそのすき間
に金属を溶浸させるとできる。ダイヤモンド粒子の整列
は、細密充填することも可能であるが、一定間隔をおい
て整列することも可能である。間隔を開けて整列するこ
とにより、粒子間に金属が回り込むと面方向において高
熱伝導のダイヤモンド粒子が孤立し、熱伝導は金属の熱
伝導率に制御される。しかし、積層方向ではダイヤモン
ド粒子がほぼ密着した状態で並ぶので、熱伝導はダイヤ
モンドの熱伝導率が効果を発揮する。
【0016】また、以上のようなヒートシンクを用い
て、半導体を搭載し、パッケージにすると非常に熱放散
性に優れたパッケージが得られる。このヒートシンクを
単独に用いることはもちろん、他のヒートシンクと組み
合わせて用いることも可能であるし、メッキ層をコーテ
ィングしたり、絶縁層を形成して利用することも可能で
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】本願に用いるダイヤモンド粒子
は、天然のものであっても、人工(高圧合成法、爆発
法、衝撃法)のものであっても、気相合成による多結晶
基板を粉砕したものであっても、実質的に粒子と呼べる
ものであれば構わない。使用するダイヤモンド粒子中の
不純物やインクルージョンが少なければダイヤモンドの
熱伝導率が向上するので、尚好ましいが、価格的には人
工(高圧合成)のIbダイヤ粒子が適切である。
【0018】高圧合成のダイヤモンドにおいては、 (1)通常の定常の高温高圧状態から形成する方法や、
(2)爆発などの衝撃を利用する方法がある。また、気
相合成のダイヤモンドにおいて、形成する方法として
は、(1)直流または交流電界により放電を起こし、原
料ガスを活性化する方法がある。さらに、気相合成のダ
イヤモンドにおいて、形成する方法としては、(1)直
流または交流電界により放電を起こし、原料ガスを活性
化する方法、(2)熱電子放射材を加熱し、原料ガスを
活性化する方法、(3)ダイヤモンドを成長させる表面
をイオンで衝撃する方法、(4)レーザーや紫外線など
の光で原料ガスを励起する方法、及び(5)原料ガスを
燃焼させる方法等各種の方法が使える。いずれの方法も
本発明に用いることができる。
【0019】ダイヤモンド粒子の平均粒径が50μm以
上800μm以下が好ましいのは、使用されるヒートシ
ンクの厚みに関連する。即ち、通常のヒートシンクの厚
みは0.5〜1.5mmのものがよく使われるが、粒径
を大きくすることによりヒートシンクの厚み方向に積層
される回数を減らすことで、ダイヤモンド粒子の接触界
面での熱の散乱による熱伝導の低下を防げるもので、且
つ、積層する操作の回数が減少し、作業が容易になる。
平均粒子径が50μm以下では積層回数が多すぎ、粒子
を整列するのが大変であり、800μm以上では、ヒー
トシンクの厚みが1.5mmの場合には、ダイヤモンド
粒子が単一層になる。熱伝導・熱膨張の方向性をつける
には、少なくとも2層以上が好ましい。より好ましく
は、ヒートシンクの厚みの1/3〜1/10の粒子径を
用いることである。平均粒径としては100μm以上が
好ましい。
【0020】ダイヤモンド粒子を敷き詰めるには、所定
のヒートシンク枠にダイヤモンド粒子を入れ、揺すりを
加えることで並べられる。これはダイヤモンド粒子が、
面結晶を持っているために平面部分を保持しているから
である。敷き詰めが終了した後、粉末若しくはペースト
状の金属を流し込み、もしくは必要に応じてプレスし、
過剰分を取り去ることでできるが、あらかじめ計算によ
り流し込む金属量を入れることにより、より容易に達成
できる。一層が完了後、この動作を繰り返せば、所定の
厚みのヒートシンクが得られる。これを真空中で金属溶
融もしくは焼結すれば出来上がる。又は、ダイヤモンド
粒子を間隔を開けて整列するには、金属板にダイヤモン
ド粒子径程度の穴をあけ、その穴にダイヤモンド粒子を
投入し、振動を加えれば整列できる。これを上下から抑
えた状態で真空中で加熱し、金属を溶かすことにより達
成する。ダイヤモンド粒子間に金属のシート又はフィル
ムを挟んで整列する手段もあるが、この場合は出来上が
ったヒートシンクに3つの方向性を付与できる。
【0021】ダイヤモンド粒子と組み合わせる金属は、
ヒートシンクの性質上高熱伝導性のものが良いが、C
u,Al,Ag,Au,Zn,Ni,Co,Mnを用い
ることが好ましく、これらを主成分とする合金を用いて
も良い。特に好ましくは、Cu,Al,Ag,Auであ
り、これらは高熱伝導性である。さらには、これらの金
属に周期律表の4a〜7a族の金属を少量添加するか、
若しくはダイヤモンドにあらかじめ付着させると出来上
がったヒートシンクにおいて金属とダイヤモンドの密着
性が強固になり、ヒートシンクの強度を増すことになり
好ましい。
【0022】上記のようにしてなるヒートシンクは半導
体を搭載するに、半田としてAu−Sn、Au−Ge系
を用いることが多いが、樹脂系接着剤もパッケージとの
接着を含む場合には多く用いられる。また、半導体に対
し、ヒートシンクの大きさは、半導体とヒートシンクが
接触する面の3倍以上とすると、半田付け時及び使用中
の温度上昇における熱膨張による歪みによる損傷を防ぐ
ことができる。そして、半導体の熱膨張に対し、ヒート
シンクの平均熱膨張は大きくしておくのが好ましく、特
に樹脂系接着剤を用いる場合は、半導体の熱膨張率に対
し、ヒートシンクのそれが2.0〜10.0×10-6
K大きい方がよい。
【0023】本発明のヒートシンクは通信系の光増幅用
の高出力のレーザーダイオード用として、また通信衛星
のマイクロ波出力用のトランジスタ用として、さらには
高出力電力制御用のパワーモジュール用として、半導体
デバイスが高出力で利用されるところに利用するのが好
ましい。また、コンピューターのMPU用のヒートシン
クとしても用いられる。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。 (実施例1) 図1に示す様に比較的に粒径の揃ったダ
イヤモンド粒子を1層敷き詰め、その隙間にメタル粉末
を詰め、その上にダイヤモンド粒子を2層目に1層目と
同様に敷き詰め、その隙間にメタル粉末を詰めた。3層
目、4層目・・・と同様にして、積層させた。これを真
空中にいれ、高温状態とし、メタルを溶融し、ダイヤモ
ンドをメタルに埋め込んだ。メタルにはAgを用いた。
【0025】メタルの量の調整は、図2のように横方向
の間隔を開けることにより、調整した。このような製法
は複合物の構造として、ダイヤモンド粒子の面方位の揃
ったものが形成でき、面方向と面に垂直方向においてダ
イヤモンド粒子間のメタルの量が異なり、従って、それ
ぞれの方向で熱膨張係数と熱伝導率が異なったものが形
成される。ランダムに混合した試料と本発明の構造の大
きい方向の熱伝導率をメタル含有量依存性について図
3、図4に示す。また、ダイヤモンド粒子サイズ依存性
について図5に示す。図5より、ランダムな混合、本発
明の積層に関わらず、粒子の大きい方が熱伝導の特性が
良いことがわかる。50μmサイズ以上で効果が現れ、
特に100μmサイズ以上で顕著であることがわかる。
【0026】図3、図4より本発明の積層方法はランダ
ムな混合方法に比べて熱膨張係数において同じメタル濃
度で比較すると効果があることがわかり、この傾向は粒
子サイズが大きい方が顕著であることがわかる。さら
に、図6に面方向の熱膨張係数を示す。これらを比較す
ると本発明の積層方法はランダムな混合方法より少ない
金属含有量で熱膨張係数を大きくでき、同じ熱膨張係数
で比較すると本発明の構造のヒートシンクはより大きな
熱伝導率を有することがわかった。以上の結果はダイヤ
モンドが予めメタルでコーティングないしメッキされて
いても取り扱い上便利であったが、傾向は同様なもので
あった。
【0027】(実施例2) 熱膨張係数が4×10-6
Kに近い半導体と種々のパッケージ材料とヒートシンク
材料を図7に示すように樹脂で接合し、その試料がどこ
かで剥離を起こす条件を調査した。その結果を表1およ
び表2にまとめたが、ヒートシンク材料として8〜14
×10-6/Kの熱膨張係数が必要なことがわかった。ほ
とんどの代表的な半導体材料は4〜6×10-6/Kであ
るため、ヒートシンク材料は半導体材料より、2.0〜
10.0×10-6/K大きいことが必要であることがわ
かった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】(実施例3) 実施例1と同様にして、金
属をAgからCu,Al,Auについて実施した。複合
物の熱伝導率は金属の差で変化し、Cuを用いた場合に
はAgを用いた場合の90%程度であり、AlとAuを
用いた場合はAgのそれに比べ約60%の値となった
が、比較用にランダム混合方法で作成したものより全て
熱伝導率は大きくなることを確認した。傾向はAgを用
いたときと同様であったので、データは省略する。さら
に周期律表4a〜7a族の金属としてTiをダイヤモン
ドにメッキしたものを用いて上記金属との複合物にし
た。ダイヤモンド粒子のサイズは粒径400μmのもの
のみでチェックしたが、複合物の強度が増したことを確
認した。
【0031】(実施例4) 図7の放熱形態をモデル
に、ヒートシンクの面と熱抵抗の関係を調べた。図8に
示すように熱抵抗はヒートシンクの面積が大きくないと
効果がないことがわかった。特に、本発明における面方
向と面に垂直方向で熱伝導率の異なる場合は顕著であ
り、その面積は半導体素子の接着面積の3倍以上で約7
5%減の効果が認められた。
【0032】
【発明の効果】本発明により、ダイヤモンド粒子と金属
を複合したヒートシンクが実用性に優れ、かつ従来のヒ
ートシンクではカバーできなかった分野の放熱材料とし
て特にパワーの授受に使用する半導体を搭載する場合に
大いに利用できるものである。本発明のヒートシンクを
用いたパッケージは、半導体との熱膨張による歪みを抑
え、且つパッケージ材との調和を保ち、優れたパッケー
ジを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作り方の模式図である。
【図2】本発明における面方向と面に垂直方向の熱伝導
・熱膨張を制御する解説図である。
【図3】本発明の実施例の熱伝導と金属含有量の関係を
示すグラフである。比較例と対比して示す。
【図4】本発明の他の実施例及び比較例の熱伝導と金属
含有量の関係を示すグラフである。
【図5】本発明における実施例と比較例のダイヤモンド
粒子サイズと熱伝導率の関係を示す。
【図6】本発明における実施例と比較例の金属含有量と
熱膨張係数の関係を示す。
【図7】本発明のパッケージの一例を示す。
【図8】図7のパッケージを用いて熱抵抗の面積依存性
を調べた結果のグラフである。
【符号の説明】
1・・・型枠 2・・・ダイヤモンド粒子 3・・・金属粉または金属ペースト 4・・・加圧用ジグ 5・・・半導体 6・・・ヒートシンク 7・・・パッケージの基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 彰 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径50μm以上800μm以下の
    ダイヤモンド粒子と金属を複合した複合体であって、面
    方向と面に垂直方向の熱伝導率と熱膨張率が異なるよう
    に該ダイヤモンド粒子が金属マトリックス中に分布する
    ことを特徴とするヒートシンク。
  2. 【請求項2】 前記複合体において、さらに周期律表4
    a〜7a族金属を添加することを特徴とする請求項1に
    記載のヒートシンク。
  3. 【請求項3】 前記複合体の平均熱膨張率が、搭載する
    半導体の熱膨張率より2.0〜10.0×10-6/Kの
    値であることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒー
    トシンク。
  4. 【請求項4】 複合体の金属が、Cu,Al,Ag,A
    u,Zn,Ni,Co,Mnの1つ以上を主成分とする
    ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のヒートシ
    ンク。
  5. 【請求項5】 ダイヤモンド粒子と金属を複合したヒー
    トシンクの製造方法において、ダイヤモンド粒子を整列
    したのち、金属を加えることにより複合体化することを
    特徴とするヒートシンクの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ダイヤモンド粒子にあらかじめ金属
    を表面に付着させておくことを特徴とする請求項5に記
    載のヒートシンクの製造方法。
JP8127567A 1996-05-23 1996-05-23 ヒートシンク及びその製造方法ならびにそれを用いたパッケージ Pending JPH09312362A (ja)

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