JP4014855B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質を一対の電極で挟んで構成される単位セルがセパレータを介して複数積層されてなる燃料電池スタックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側にそれぞれアノード電極とカソード電極を対設して構成された単位セルを、一対のセパレータによって挟持してなる単位セルを積層することにより構成されている。この固体高分子型燃料電池は、通常、単位セルを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この種の燃料電池スタックにおいて、アノード電極に供給された燃料ガス(例えば水素ガス)は、触媒電極上でイオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード電極側へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギーとして利用される。カソード電極には、酸化剤ガス(例えば酸素を含む空気)が供給されているために、このカソード電極において、前記水素イオン、前記電子および酸素ガスが反応して水が生成される。
【0004】
上記燃料電池スタックを車体に取り付けた一例を図6に示す。燃料電池スタック100は、前記単位セル101を直列に積層した積層体102を備えている。積層体102は、一対のエンドプレート105、108により、電極プレート103,絶縁プレート104を介して両側から挟み込まれている。一方のエンドプレート105は緩衝部材(ワッシャ)106を介してバックアッププレート107に接続され、他方のエンドプレート108は皿バネ109を介してバックアッププレート110に接続される。前記バックアッププレート107,110とこれらに挟み込まれる積層体102等は、前記バックアッププレート107,110の両端面にて締結されるスタッドボルト111により、積層方向に貫通され、これにより上記のような積層状態が保持されるのである。このように構成した前記燃料電池スタック100は、バックアッププレート107とエンドプレート108とが取り付け部材113により車体パネル112に連結されることで、車体に取り付けられるのである。
【0005】
前記燃料電池スタック100においては、前記スタッドボルト111が積層体102を積層方向に貫通しているため、積層体102が積層方向以外に移動しないように抑制されている。また、前記バックアッププレート110と前記エンドプレート108との間に介装された皿バネ109により、積層体102を積層方向に加圧する。また、積層体102を構成する単位セル101が熱膨張やへたりなどにより寸法変化した場合に、皿バネ109がそれに倣って伸縮し、この寸法変化に対応して加圧するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池スタックを車両に搭載するにあたっては、燃料電池スタックの小型化や軽量化が大きな課題となっている。ここで、上記したバックアッププレートはスタッドボルトを保持するために必要ではあるものの、これを設けることにより積層方向の厚みが大きくなるとともに重量も増加するため、燃料電池スタックにはバックアッププレートを使用しないことが望ましい。
【0007】
そこで、燃料電池スタックの一方の側にのみバックアッププレート110を設けるとともに、他方の側にはバックアッププレート107を設けずエンドプレート121のみを設けて、燃料電池スタックの軽量化、小型化を図ることが提案されている。
しかしながら、前記燃料電池スタック100からバックアッププレート107を単に無くしただけでは、エンドプレート105側の積層方向の剛性が不足して変形するため、こちら側から積層体102に付与する面圧(圧力)がばらついてしまい、エンドプレート105周縁側に比べて中央側の面圧が低下する。特に、エンドプレート105の厚みが小さくなると、上述したエンドプレート105の変形がより顕著になり、エンドプレート105から積層体102に付与する面圧が周縁側に比べて中央側で著しく減少してしまう。このため、積層体102の各単位セルにおいて中央側の電気的接触抵抗(以下、接触抵抗という)が増加してしまうおそれがあった。
【0008】
したがって、かかる単位セルの接触抵抗を中央側においても低く維持するためには、図7に示したように、エンドプレート121の厚みを大きくして積層体102への加圧力を一定以上に保つ必要があるため、結局燃料電池スタック120の小型化、軽量化を十分に図ることができないという問題があった。
また、上記のように積層体102をスタッドボルト111で締め付けて保持する構造では、このスタッドボルト111を締結するためのバックアッププレート等が必要となるため、燃料電池スタック120の小型化や軽量化が制限されてしまうという問題があった。
また、上記のようにバックアッププレート110とエンドプレート108との間に皿バネ109を設けた場合には、バックアッププレート110において、スタッドボルト111による締め付け荷重がかかる作用点と、皿バネ109による弾性力がかかる作用点の位置がずれてしまう。このため、バックアッププレート110が張り出す様に湾曲してしまい、こちら側から積層体102に付与する面圧が周縁側に比べて中央側で減少してしまうという問題があった。
さらに、従来においては、各単位セル間において、圧力を調整するような構造とはなっていないため、各単位セルに付与される面圧にばらつきがでるおそれがあった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、積層体に付与する面圧を周縁側と中央側とで均一化できるとともに、小型化や軽量化を図ることのできる燃料電池スタックを提供することを一の目的とする。
また、本発明は、さらに小型化や軽量化を図ることのできる燃料電池スタックを提供することを他の目的とする。
本発明は、各単位セル毎に付与される面圧を調整して均一化できる燃料電池スタックを提供することを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、固体高分子電解質(例えば、実施の形態における固体高分子電解質膜9)を一対の電極(例えば、実施の形態におけるアノード電極10およびカソード電極11)で挟持した単位セル(例えば、実施の形態における単位セル2)と、前記単位セルの間に配置された一対の波板状セパレータ(例えば、実施の形態におけるセパレータ14,15)と、前記単位セルおよび前記一対の波板状セパレータを複数個積層した積層体(例えば、実施の形態における積層体3)と、該積層体を介装する一対のエンドプレート(例えば、実施の形態におけるエンドプレート6)と、を有し、前記一対の波板状セパレータと、その両側に配置された前記電極との間に、それぞれ反応ガスが供給される燃料電池スタック(例えば、実施の形態における燃料電池スタック1)であって、前記一対の波板状セパレータの間に、平板状の板バネ(例えば、実施の形態における板バネ19)が設けられ、前記一対の波板状セパレータの凸部が、前記板バネを介して対向しないように配置されて、前記板バネが、前記一対の波板状セパレータとの当接により前記積層体の積層方向に弾性変形しうるように構成され、前記板バネと前記一対の波板状セパレータとの間に、それぞれ冷却媒体流路(例えば、実施の形態における冷却媒体流路32)が形成され、少なくとも一方のエンドプレートが、前記積層体に当接する面の周縁側よりも内側の肉厚を厚くしてなり(例えば、実施の形態における球面部7)、前記積層体を内部に収容し、前記一対のエンドプレートの間を一定の距離に維持する箱体(例えば、実施の形態におけるケース8)を有することを特徴とする燃料電池スタックである。
【0011】
このように構成することで、バックアッププレートを設けずにエンドプレートの厚みを小さくしても、エンドプレートから積層体に付与される面圧が中央側においても低下することなく、周縁側と同様に所定の値に維持される。このため、積層体の接触抵抗を低く維持できるとともに、バックアッププレートを設ける必要が無くなるため、燃料電池スタックの軽量化や小型化を図ることができる。
【0012】
また、前記積層体を内部に収容し、前記一対のエンドプレートの間を一定の距離に維持する箱体を採用することで、スタッドボルト等の緊締部材が不要となる。したがって、スタッドボルトを通す貫通孔を設けるために確保していた余分な寸法が不要となるため、燃料電池スタックのさらなる小型化および軽量化を図ることができる。
【0013】
また、前記一対の波板状セパレータとの当接により前記積層体の積層方向に弾性変形する板バネが、前記一対の波板状セパレータの間に設けられる構成とすることで、一対のセパレータは、板バネに当接する全面に亘り押圧力が付与されて、各単位セル毎に付与される面圧を調整して均一化することができる。また、燃料電池運転時や停止時に伴う熱膨張や収縮による寸法変化や、該燃料電池スタックを搭載した車両の走行中に振動などによって燃料電池スタックに荷重が作用した際においても、板バネが上記寸法変化や荷重を吸収するように変位するため、セパレータ同士やこれらのセパレータを備える単位セル同士の電気的な接触が確実に維持される。加えて、拡張手段を板バネとしたことにより、各単位セルにて発生する積層方向の寸法変化を、前記板バネが弾性変形することにより吸収できるため、燃料電池スタック全体の積層方向の長さを一定範囲内に維持することができる。さらに、燃料電池スタックに振動が発生して各単位セルに荷重が加わった場合であっても、各単位セルに加わった荷重を前記板バネで受けることができるため、各単位セルに過度な荷重が加わることを防止でき、単位セルに対する安全性を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態におけるを図面と共に説明する。
図1は本発明の実施形態における燃料電池スタックを示す概略構成図である。この燃料電池スタック1は、所定数の単位セル2が互いに電気的に直列に接続されるとともに矢印A方向に積層されてなる積層体3と、該積層体3を挟持する一組の集電用電極4,5と、このうちの集電用電極4,5の外側に配設されたエンドプレート6と、これら積層体3、集電用電極4,5および一対のエンドプレート6(6a、6b)を収容するケース8とを備える。
【0015】
前記単位セル2は、固体高分子電解質膜9をアノード電極10とカソード電極11とで挟み込んだものである。固体高分子電解質膜9としては、ペルフルオロスルホン酸ポリマーに水を含浸させたもの等が用いられる。また、アノード電極10およびカソード電極11は、カーボンペーパー等からなる多孔質ガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に積層されてなる電極触媒層(図示せず)とをそれぞれ有し、電極触媒層同士が固体高分子電解質膜9を介して対向するように該固体高分子電解質膜9に接合されている。このように構成された単位セル2は、シール部材12,13を介して一対のセパレータ14,15で挟持されている。なお、セパレータ14,15には、燃料ガス、酸化剤ガス、冷却水を供給・排出するための連通孔16,17,18がそれぞれ設けられているが、これらについては詳細を略す。
【0016】
積層体3は、所定数の上記単位セル2がセパレータ14,15を介して互いに電気的に直列接続されることにより構成されている。このうち、両端に位置する単位セル2には、集電用電極4,5がそれぞれ電気的に接続される。そして、エンドプレート6は、漏電防止用の絶縁プレート20を介して集電用電極4,5の外側に配置されている。また、ケース8は、金属製の有底面枠体からなり、このケース8と集電用電極4,5との間にも、漏電を防止するために絶縁プレート20が介装されている。
【0017】
本実施の形態においては、前記絶縁プレート20の外側には、エンドプレート6が設けられ、このエンドプレート6で前記絶縁プレート20を介して積層体3を挟み込んでいる。図2の斜視図に示したように、本実施の形態におけるエンドプレート6は、前記積層体3に当接する面の面方向外側から内側に肉厚を厚くしてなる球面部7を備えている。これにより、エンドプレート6から積層体3に付与される面圧が中央側においても低下することなく、周縁側と同様に所定の値に維持される。このため、積層体3の接触抵抗を中央側でも周縁側と同様に低く維持でき、従来のように積層体3に対する面圧を均一化するためのバックアッププレートを設ける必要が無くなる。なお、図1に示したように、一方のエンドプレート6bには、前記セパレータ14,15と同様に連通孔16,17,18が形成されているが、他方のエンドプレート6aには連通孔が形成されていない。以下、特に区別する必要が無い場合には、前記エンドプレート6a、6bをエンドプレート6として説明する。なお、本実施の形態においては、エンドプレート6に球面部7を設けたが、前記積層体3に当接する面の面方向外側から内側に肉厚を厚くしてなる形状であればこれに限らず、例えば四角形状や三角形状等の多角形状であってもよい。また、エンドプレート6と球面部7は一体でなくてもよく、別部材を接合してもよい。
【0018】
また、前記エンドプレート6a、6bの両側面には、先端部が下方に向けて突出する略L字状の突起部材24が取り付けられている。一方、前記ケース8の内面隅部には、略円筒状の収容部材25が前記突起部材24と同数(本実施の形態においては4つ)設けられている。前記収容部材25同士の間隔は、各エンドプレート6a、6bにおける突起部材24同士の間隔に対応して設定されている。加えて、収容部材25上面には、前記突起部材24の先端部24aに対応した面積と深さを備えた穴部25aが形成されている。このようにしたため、各エンドプレート6a、6bそれぞれに備えた突起部材24の先端部24aを、収容部材25の穴部25aにそれぞれ差し込むことで、各エンドプレート6a、6bをケース8内の設定位置に位置決め保持することができるのである。
【0019】
さらに、このケース8における前記エンドプレート6b側の端面には、前記セパレータ14,15と同様に連通孔16〜18が設けられている。そして、ケース8の外面の各隅角部には、該ケース8を自動車車体に連結する図示しないボルト(連結部材)を通すための貫通孔21(図1参照)が設けられたマウント用ボス部22が接合されている。
【0020】
セパレータ14,15間には、板バネ19が介装がされている。板バネ19は平滑な金属板からなり、荷重が加えられた際に弾性変形し、かつ前記荷重が除去されて元に形状に復帰する際に弾発力を付与する。この弾発付勢により積層体3を構成する各単位セル2同士の電気的な接触が確保される。これについては詳細を後述する。
【0021】
前記燃料電池スタック1は、図3の断面図に示したように、自動車等(車両)の車体パネル23の所定箇所に配置された後、ケース8のマウント用ボス部22の貫通孔21(図1参照)に通された図示しないボルトが前記車体パネル23に設けられたボルト孔に螺合されることにより、車体パネル23に位置決め固定される。
【0022】
上記のようにして構成された燃料電池スタック1に対し、ケースの連通孔に水素含有ガス供給機構、酸素含有ガス供給機構、冷却水供給機構(いずれも図示せず)がそれぞれ連結されるとともに、連通孔にガス回収機構、冷却水回収機構(いずれも図示せず)が連結される。なお、燃料電池の発電機構については説明を省略する。
【0023】
本実施の形態における燃料電池スタック1では、積層体3をケース8内に収容しているので、従来に示したようなスタッドボルトを使用する必要がない。したがって、スタッドボルトを保持するための肉厚なバックアッププレートを設ける必要が無く、上述したように積層体3に対する面圧を均一化するためにバックアッププレートを設ける必要もないため、バックアッププレートが不要となり、燃料電池スタック1の積層方向の寸法を従来に比して著しく小さくすることができる。すなわち、燃料電池スタック1を小型化することができるので、この燃料電池スタック1を自動車車体に搭載する際に必要なスペースが低減でき、利便性を高めることができる。また、上記したようにバックアッププレートが不要であるため、その分軽量化を図ることができる。
【0024】
また、上記したようにセパレータ14,15間に板バネ19を介装したことで、各単位セル2で発生する寸法変化を前記板バネ19により吸収することができる。これについて図4および図5を用いて説明する。図4は、積層体3を構成する単位セル2の要部を示す断面図である。また、図5は、板バネ19の作用を示す説明図である。なお、図4において、符号30、31,32はそれぞれ燃料ガス流路、酸化剤ガス流路、冷却媒体流路を示しているが、これらについては説明を省略する。
【0025】
図4に示したように、板バネ19は、単位セル2を構成するセパレータ14,15間に介装され、セパレータ14,15から面圧を受ける。具体的には、燃料電池スタック1の運転時には、各単位セル2は積層方向に沿って熱膨張を起こし、板バネ19は前記セパレータ14,15の当接した箇所から面圧を受ける(図5(a)参照)。図4,図5において、矢印Bは板バネ19がセパレータ14の当接面14aから受ける面圧の方向を示し、矢印Cは板バネ19がセパレータ15の当接面15aから受ける面圧の方向を示す。前記板バネ19は、セパレータ14,15からの面圧を受けると、図5(b)に示すように弾性変形して、前記セパレータ14,15からの面圧を吸収する。したがって、各単位セル2が積層方向に膨張するように変形した場合であっても、前記板バネ19により積層方向の寸法変化を吸収することができるため、積層体3,ひいては燃料電池スタック1全体の積層方向の長さを一定範囲内に維持することができる。また、前記板バネ19が各単位セル2からの面圧を吸収するように変位するため、各単位セル2に余分な荷重がかかって接触抵抗を増加するおそれがなく、各単位セル2の内部抵抗の増大を抑制できるため、各単位セル2、ひいては燃料電池スタック1全体から目的とする性能を十分に得ることできる。
【0026】
また、燃料電池スタック1の運転が停止して温度が下がり、各単位セル2が積層方向に沿って収縮した際には、板バネ19が元の形状に復帰する。この際、板バネ19がセパレータ14,15を弾発付勢する。すなわち、セパレータ14,15は板バネ19によって押圧され、これにより、各単位セル2に対する加圧保持力が維持される。また、各単位セル2にいわゆるへたりが生じた場合にも同様に、板バネ19がセパレータ14,15を弾発付勢することによって単位セル2に対する加圧保持力が維持される。さらに、セパレータ14,15に反りやうねり等の形状誤差が発生した場合であっても、前記板バネ19が、セパレータ14,15に適正な形状となる方向に弾性力を付与するため、前記セパレータ14,15、ひいては単位セル2の反りやうねりを吸収することができる。
【0027】
また、この燃料電池スタック1が搭載された燃料電池車を走行させると、走行中の振動や、発進および停止の繰り返し等によって燃料電池スタック1に荷重が作用する。しかしながら、ケース8が車体に堅く連結されているので、この荷重を充分に受けることができる。したがって、積層体3に対する加圧保持力が低下することを回避できる。すなわち、この場合にも、単位セル2同士の電気的な接触を維持できる。
【0028】
このように、本実施の形態における燃料電池スタック1においては、積層体3をケース8に収容し、かつ板バネ19によってセパレータ14,15に弾発付勢するため、燃料電池スタック1における単位セル2同士の電気的な接触を維持しながら該燃料電池スタック1の小型化を図ることができる。また、エンドプレート6は、従来のように積層体の両端に設ける必要は特になく、少なくとも片側に設けらればよい。しかもバックアッププレートを使用する必要がないので、燃料電池スタック1の軽量化を図ることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、積層体の接触抵抗を低く維持できるとともに、バックアッププレートを設ける必要が無くなるため、軽量化や小型化を図ることができる。
また、スタッドボルト等の緊締部材が不要となり、そのための余分な寸法代が不要となるため、燃料電池スタックのさらなる小型化および軽量化を図ることができる。
また、各単位セル毎に付与される面圧を調整して均一化することができるため、各単位セル同士の電気的接触を良好に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施形態における燃料電池スタックを示す概略構成図である。
【図2】 図1のエンドプレートを示す斜視図である。
【図3】 図1の燃料電池スタックを示す断面図である。
【図4】 図3の積層体を構成する単位セルの要部を示す断面図である。
【図5】 図3の板バネに面圧が加えられた場合の説明図である。
【図6】 従来の燃料電池スタックを示す断面図である。
【図7】 従来の燃料電池スタックを示す断面図である。
【符号の説明】
1 燃料電池スタック
2 単位セル
3 積層体
6 エンドプレート
7 球面部
8 ケース
10 アノード電極
11 カソード電極
14、15 セパレータ
19 板バネ

Claims (1)

  1. 固体高分子電解質膜を一対の電極で挟持した単位セルと、
    前記単位セルの間に配置された一対の波板状セパレータと、
    前記単位セルおよび前記一対の波板状セパレータを複数個積層した積層体と、
    前記積層体を介装する一対のエンドプレートと、を有し、
    前記一対の波板状セパレータと、その両側に配置された前記電極との間に、それぞれ反応ガスが供給される燃料電池スタックであって、
    前記一対の波板状セパレータの間に、平板状の板バネが設けられ、
    前記一対の波板状セパレータの凸部が、前記板バネを介して対向しないように配置されて、前記板バネが、前記一対の波板状セパレータとの当接により前記積層体の積層方向に弾性変形しうるように構成され、
    前記板バネと前記一対の波板状セパレータとの間に、それぞれ冷却媒体流路が形成され、
    少なくとも一方の前記エンドプレートが、前記積層体に当接する面の周縁側よりも内側の肉厚を厚くしてなり、
    前記積層体を内部に収容し、前記一対のエンドプレートの間を一定の距離に維持する箱体を有することを特徴とする燃料電池スタック。
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