JP3875606B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質膜の両側にそれぞれ電極を設けた電解質膜・電極構造体と、セパレータとを積層する燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極およびカソード側電極を対設した電解質膜・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより構成されている。この種の燃料電池は、通常、電解質膜・電極構造体およびセパレータを所定数だけ交互に積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)は、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。なお、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されているために、このカソード側電極において、水素イオン、電子および酸素が反応して水が生成される。
【0004】
この場合、アノード側電極およびカソード側電極は、通常、多孔質カーボン部材からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布された電極触媒層とをそれぞれ有している。その際、ガス拡散層の電極触媒層への反応ガスの拡散特性を向上させるために、例えば、特許第3211278号公報に開示された高分子電解質型燃料電池が知られている。
【0005】
この従来技術では、高分子電解質膜、該高分子電解質膜の両側を挟むように配置された、触媒を担持したカーボン多孔質体、該カーボン多孔質体の外側に配置された、少なくとも一部が撥水処理された発泡金属、および該発泡金属の外側に配置されたバルクの電極を有している。
【0006】
このように構成される従来技術では、発泡金属を介してカーボン多孔質体の触媒層への反応ガスの拡散特性を向上させることができるとともに、前記カーボン多孔質体内部に生成された水を発泡金属を通じて円滑に排出させることができる、としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、拡散層として発泡金属が使用される場合、前記発泡金属自体に弾性域が殆どない。このため、電解質膜・電極構造体の膨潤や熱膨張の他、衝撃等によって発泡金属に面圧が付与されると、前記発泡金属が塑性変形して潰れ等が惹起されるおそれがある。
【0008】
さらに、発泡金属内を反応ガスの流路として利用する際には、拡散層内の圧損を適正な値に維持するために、気孔率を高める必要がある。しかしながら、発泡金属の気孔率を高めようとすると、この発泡金属自体の機械的な圧縮強度が著しく低下し、発電中に受ける荷重変動に対して寸法安定性が低くなるという問題がある。しかも、圧縮により寸法変動が惹起されると、面圧が低下して抵抗過電圧が上昇してしまう。
【0009】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、ガス拡散層を構成する金属材料製の発泡体に必要以上の圧縮荷重が作用することがなく、前記発泡体を良好に保護することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る燃料電池では、電解質膜または電解質膜・電極構造体に接触する拡散部材を備える。ここで、拡散部材に電極が設けられて拡散電極を構成している場合、前記拡散部材が電解質膜に接触する一方、前記電解質膜に前記電極が設けられて電解質膜・電極構造体を構成している場合、前記拡散部材が前記電解質膜・電極構造体に接触する。そして、拡散部材が、金属材料製の発泡体と、前記発泡体内に組み込まれ、積層方向に作用する荷重を支持する樹脂製支持部とを設けている。
【0011】
従って、拡散部材に積層方向に荷重が作用する際、樹脂製支持部を介してこの荷重を確実に支持することができ、前記拡散部材を構成する発泡体が塑性変形することを有効に阻止することが可能になる。これにより、発泡体の潰れによる抵抗過電圧の上昇を回避し、所望の発電性能を有効に維持することができる。
【0012】
しかも、機械的強度が低い高空孔率の発泡体を使用することが可能になり、ガス拡散性を良好に向上させるとともに、燃料電池全体の軽量化が図られる。さらに、拡散部材を保護するための専用構造が不要になり、燃料電池全体の小型および軽量化が一層容易に遂行可能になる。
【0013】
また、本発明の請求項2に係る燃料電池では、樹脂製支持部が、発泡体の電解質膜または電解質膜・電極構造体に接触する表面から内部に所定の距離だけ離間した位置に設けられている。このため、金属材料製の発泡体と電極との接触面積の損失を削減することができ、良好な発電性を確保することが可能になる。
【0014】
さらに、本発明の請求項3に係る燃料電池では、電解質膜または電解質膜・電極構造体を挟んで配置されるそれぞれの樹脂製支持部が、互いに積層方向に重なり合う位置に設けられている。これにより、電解質膜・電極構造体の膨潤や熱膨張や衝撃等による圧縮荷重が、樹脂製支持部によって確実に支持され、拡散部材を構成する発泡体の機械的圧縮を確実に阻止することができる。
【0015】
さらにまた、本発明の請求項4に係る燃料電池では、複数の燃料電池を積層して燃料電池スタックを構成するとともに、各燃料電池を構成する樹脂製支持部同士が、互いに積層方向に重なり合う位置に設けられている。従って、燃料電池スタックに圧縮荷重が付与されても、各燃料電池を構成する拡散部材の発泡体に塑性変形が惹起することがなく、前記燃料電池スタック全体として良好な発電機能を確保することが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10の要部分解斜視図であり、図2は、前記燃料電池10の要部断面図である。
【0017】
燃料電池10は、電解質膜・電極構造体12と、前記電解質膜・電極構造体12を挟持する第1および第2金属板製セパレータ14、16とを備える。電解質膜・電極構造体12と第1および第2金属板製セパレータ14、16との間には、後述する連通孔の周囲および電極面(発電面)の外周を覆って、ガスケット等のシール部材18が介装されている。
【0018】
燃料電池10の矢印B方向の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔20a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔22b、および燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔24bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
【0019】
燃料電池10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔24a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔22a、および酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔20bが、矢印C方向に配列して設けられる。
【0020】
電解質膜・電極構造体12は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸されてなる固体高分子電解質膜26と、該固体高分子電解質膜26を挟持するアノード側電極28およびカソード側電極30とを備える。
【0021】
アノード側電極28およびカソード側電極30は、図2に示すように、ガス拡散層(拡散部材)32a、32bと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を前記ガス拡散層32a、32bの表面に一様に塗布した電極触媒層34a、34bとをそれぞれ有する。電極触媒層34a、34bは、互いに固体高分子電解質膜26を介装して対向するように、前記固体高分子電解質膜26の両面に接合されている。
【0022】
ガス拡散層32aは、例えば、良導電性で水分による錆の発生がなく、強酸性下で腐食のないステンレス、チタンまたはニッケル等の金属材料製の発泡体で形成されており、この発泡体内には、前記ガス拡散層32aに積層方向に作用する荷重を支持するために、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である樹脂製支持部36a、36b、36cおよび36dが、例えば、含浸によって形成されている。
【0023】
樹脂製支持部36a〜36dは、長尺な角材形状に構成され、ガス拡散層32aの内部でそれぞれ矢印B方向に延在し、かつ、千鳥状に配置されている(図1参照)。図2に示すように、樹脂製支持部36a〜36dは、ガス拡散層32aの電極触媒層34aに接触する表面から内部に所定の距離Hだけ離間した位置に設けられる。
【0024】
図1に示すように、ガス拡散層32a内には、樹脂製支持部36a〜36dを介して蛇行する燃料ガス流路38が形成される。この燃料ガス流路38は、燃料ガス供給連通孔24aと燃料ガス排出連通孔24bとに連通している。なお、第1金属板製セパレータ14にプレス加工を施して、エンボス形状または波形状の燃料ガス流路38をこの第1金属板製セパレータ14に設けてもよい。
【0025】
図2および図3に示すように、ガス拡散層32bは、例えば、上記のガス拡散層32aと同様の金属材料製の発泡体で形成されており、この発泡体内には、樹脂製支持部40a、40b、40cおよび40dが、例えば、含浸によって形成されている。樹脂製支持部40a〜40dは、矢印B方向に延在し、かつ、互いに千鳥状に配置されている。
【0026】
図2に示すように、樹脂製支持部40a〜40dは、固体高分子電解質膜26を挟んで配置される樹脂製支持部36a〜36dに対し、それぞれ互いに積層方向(矢印A方向)に重なり合う位置に設けられる。樹脂製支持部40a〜40dは、ガス拡散層32bの電極触媒層34bに接触する表面から内部に所定の距離Hだけ離間した位置に設けられる。
【0027】
ガス拡散層32b内には、樹脂製支持部40a〜40dを介して蛇行する酸化剤ガス流路42が形成される(図3参照)。この酸化剤ガス流路42は、酸化剤ガス供給連通孔20aと酸化剤ガス排出連通孔20bとに連通している。なお、第2金属板製セパレータ16にプレス加工を施して、エンボス形状または波形状の酸化剤ガス流路42をこの第2金属板製セパレータ16に設けてもよい。
【0028】
シール部材18の中央部には、アノード側電極28およびカソード側電極30に対応して開口部44が形成されている(図1参照)。なお、図示していないが、例えば、燃料電池10を積層する際には、互いに隣接する燃料電池10間に冷却媒体を供給するための冷却媒体流路が設けられる。この冷却媒体流路は、冷却媒体供給連通孔22aと冷却媒体排出連通孔22bとに連通している。
【0029】
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
【0030】
図1に示すように、燃料ガス供給連通孔24aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤ガス供給連通孔20aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給される。
【0031】
燃料ガスは、電解質膜・電極構造体12の燃料ガス供給連通孔24aからアノード側電極28に供給される。このアノード側電極28では、発泡体で形成されたガス拡散層32a内に樹脂製支持部36a〜36dを介して燃料ガス流路38が形成されている。このため、燃料ガスは、燃料ガス流路38に沿ってガス拡散層32aの内部を蛇行しながら、電極触媒層34aの面方向に移動する。
【0032】
一方、酸化剤ガスは、電解質膜・電極構造体12の酸化剤ガス供給連通孔20aからカソード側電極30に供給される。このカソード側電極30では、図3に示すように、発泡体で形成されたガス拡散層32b内に樹脂製支持部40a〜40dを介して酸化剤ガス流路42が形成されている。従って、酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路42に沿ってガス拡散層32bの内部を蛇行しながら、電極触媒層34bの面方向に移動する。
【0033】
これにより、電解質膜・電極構造体12では、カソード側電極30に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極28に供給される燃料ガスとが、電極触媒層34b内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0034】
次いで、アノード側電極28に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔24bに沿って矢印A方向に排出される(図1参照)。同様に、カソード側電極30に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔20bに沿って矢印A方向に排出される。
【0035】
この場合、第1の実施形態では、アノード側電極28およびカソード側電極30を構成するガス拡散層32a、32bが、金属材料製の発泡体で形成されており、この発泡体内には、樹脂含浸によって樹脂製支持部36a〜36dおよび40a〜40dが設けられている。
【0036】
このため、固体高分子電解質膜26の膨潤や熱膨張の他、衝撃等によってガス拡散層32a、32bに積層方向に荷重が作用する際、樹脂製支持部36a〜36dおよび40a〜40dを介してこの荷重を確実に支持することができる。これにより、ガス拡散層32a、32bを構成する発泡体が塑性変形することを有効に阻止することが可能になり、前記発泡体の潰れによる抵抗過電圧の上昇を回避し、所望の発電性能を有効に維持することができるという効果が得られる。
【0037】
しかも、樹脂製支持部36a〜36dおよび40a〜40dは、固体高分子電解質膜26を挟んで互いに積層方向(矢印A方向)に重なり合う位置に設けられている(図2参照)。従って、ガス拡散層32a、32bに圧縮荷重が作用することを有効に防止し、前記ガス拡散層32a、32bを構成する発泡体の機械的圧縮を確実に阻止することができる。
【0038】
さらに、ガス拡散層32a、32bに機械的強度が低い高空孔率の発泡体を使用することが可能になり、ガス拡散性を良好に向上させるとともに、燃料電池10全体の軽量化が図られる。しかも、ガス拡散層32a、32bを保護するための専用構造が不要になり、燃料電池10全体の小型および軽量化が一層容易に遂行可能になる。
【0039】
さらにまた、樹脂製支持部36a〜36dおよび40a〜40dは、ガス拡散層32a、32bの電極触媒層34a、34bに接触する表面から内部に所定の距離Hだけ離間した位置に設けられている(図2参照)。このため、金属材料製の発泡体と電極触媒層34a、34bとの接触面積の損失を削減することができ、良好な発電性を確保することが可能になる。
【0040】
また、図4に示すように、複数の燃料電池10を矢印A方向に積層して燃料電池スタック50を構成する際、各燃料電池10を構成する樹脂製支持部36a〜36dおよび40a〜40d同士が、それぞれ互いに積層方向(矢印A方向)に重なり合う位置に設けられている。従って、燃料電池スタック50に圧縮荷重が付与されても、各燃料電池10を構成するガス拡散層32a、32bの発泡体に塑性変形が惹起することがなく、前記燃料電池スタック50全体として良好な発電機能を確保することができるという効果がある。
【0041】
なお、樹脂含浸に代替して、図5に示すように、ガス拡散層32a、32bを構成する発泡体に所定の開口部46を設けておき、前記開口部46に予め成形された樹脂製支持部36a〜36dおよび40a〜40dを挿入して固定するようにしてもよい。
【0042】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池60を構成する電解質膜・電極構造体62の正面説明図であり、図7は、前記燃料電池60の要部断面図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3および第4の実施形態においても、同様に省略する。
【0043】
電解質膜・電極構造体62は、アノード側電極28およびカソード側電極30を構成するガス拡散層64a、64bを設ける。ガス拡散層64a、64bは、例えば、ステンレス等の金属材料製の発泡体で形成されており、この発泡体内には、前記ガス拡散層64a、64bに積層方向に作用する荷重を支持するために、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である樹脂製支持部66a、66bが、それぞれ複数個ずつ、例えば、含浸によって形成されている。
【0044】
樹脂製支持部66a、66bは、円柱形状に構成されており、発泡体が塑性変形するのを阻止するためのストッパ機能を有するとともに、固体高分子電解質膜26を挟んで互いに積層方向(図7中、矢印A方向)に重なり合う位置に設けられる。樹脂製支持部66a、66bは、電極触媒層34a、34bに接触する表面からガス拡散層64a、64bの内部に所定の距離Hだけ離間した位置に設けられている。
【0045】
ガス拡散層64a、64b内には、樹脂製支持部66a、66bを介して燃料ガス流路68および酸化剤ガス流路70が形成される。なお、燃料ガス流路68および酸化剤ガス流路70としては、ガス拡散層64a、64bの内部に代替して、第1および第2金属板製セパレータ14、16にプレス加工を施して設けられるエンボス状または波状の凹部を使用してもよい。
【0046】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体80の斜視説明図である。
【0047】
電解質膜・電極構造体80は、アノード側電極28およびカソード側電極30を構成するガス拡散層82a、82bを設ける。ガス拡散層82a、82bは、例えば、上記のガス拡散層32aと同様の金属材料製の発泡体で形成されており、この発泡体内には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂であるそれぞれ対をなす樹脂製支持部84a、84bが、金属製ストッパ86a、86bを介装して含浸により形成されている。
【0048】
金属製ストッパ86a、86bは、長尺な角棒状に構成されており、固体高分子電解質膜26を挟んで互いに積層方向(矢印A方向)に重なり合う位置に配置され、ガス拡散層82a、82bに積層方向に作用する荷重を支持する。金属製ストッパ86a、86bは、ガス拡散層82a、82bに形成された開口部88a、88bに配置された状態で、樹脂含浸によって形成されたそれぞれ対をなす樹脂製支持部84a、84bを介して、前記ガス拡散層82a、82bに固定される。
【0049】
このように構成される第3の実施形態では、金属製ストッパ86a、86bを介してガス拡散層82a、82bに積層方向に作用する荷重を確実に支持し、発泡体の塑性変形を阻止することができる。しかも、金属製ストッパ86a、86bが第1および第2金属板製セパレータ(図示せず)に接触するため、電気伝導面の接触面積の減少を有効に回避することが可能になる。
【0050】
図9は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体100の斜視説明図である。
【0051】
電解質膜・電極構造体100は、アノード側電極28およびカソード側電極30を構成するガス拡散層102a、102bを設ける。ガス拡散層102a、102bは、例えば、上記のガス拡散層32aと同様の金属材料製の発泡体で形成されており、この発泡体内には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂であるそれぞれ対をなす樹脂製支持部104a、104bが含浸によって形成されている。
【0052】
樹脂製支持部104a、104bは、長尺な平板状に構成されており、固体高分子電解質膜26を挟んで互いに積層方向(矢印A方向)に重なり合う位置に配置され、ガス拡散層102a、102bに積層方向に作用する荷重を支持する。樹脂製支持部104a、104bは、例えば、長辺側の両端部がガス拡散層102a、102bの両端面に一致した状態で、前記ガス拡散層102a、102bの内部に埋め込まれ、その表面部分が発泡体内に含浸されることによって固定される。
【0053】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池では、電解質膜または電解質膜・電極構造体に接触する拡散部材に積層方向に荷重が作用する際、この拡散部材を構成する金属材料製の発泡体内に組み込まれた樹脂製支持部を介し、前記荷重を確実に支持することができる。このため、拡散部材を構成する発泡体が塑性変形することを有効に阻止することが可能になり、前記発泡体の潰れによる抵抗過電圧の上昇を回避し、所望の発電性能を有効に維持することができる。
【0054】
しかも、機械的強度が低い高空孔率の発泡体を使用することが可能になり、ガス拡散性を良好に向上させるとともに、燃料電池全体の軽量化が図られる。さらに、拡散部材を保護するための専用構造が不要になり、燃料電池全体の小型軽量化が一層容易に遂行可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視図である。
【図2】前記燃料電池の要部断面図である。
【図3】前記燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の正面説明図である。
【図4】前記燃料電池が積層された燃料電池スタックの要部断面図である。
【図5】樹脂製支持部を発泡体内に別体として組み込む際の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の正面説明図である。
【図7】前記燃料電池の要部断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の斜視説明図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の斜視説明図である。
【符号の説明】
10、60…燃料電池
12、62、80、100…電解質膜・電極構造体
14、16…金属板製セパレータ 26…固体高分子電解質膜
28…アノード側電極 30…カソード側電極
32a、32b、64a、64b、82a、82b、102a、102b…ガス拡散層
34a、34b…電極触媒層
36a〜36d、40a〜40d、66a、66b、84a、84b、104a、104b…樹脂製支持部
38、68…燃料ガス流路 42、70…酸化剤ガス流路
50…燃料電池スタック 86a、86b…金属ストッパ

Claims (4)

  1. 電解質膜の両側にそれぞれ電極を設けた電解質膜・電極構造体と、セパレータとを積層する燃料電池であって、
    一対の前記セパレータ間に挟持され、前記電解質膜または前記電解質膜・電極構造体に接触する拡散部材を備え、
    前記拡散部材は、内部に少なくとも一方の反応ガスを発電面に沿って供給する反応ガス流路が形成される金属材料製の発泡体と、
    前記発泡体内かつ前記反応ガス流路の領域内に組み込まれ、積層方向に作用する荷重を支持する樹脂製支持部と、
    を設けることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記樹脂製支持部は、前記発泡体の前記電解質膜または前記電解質膜・電極構造体に接触する表面から内部に離間した位置に設けられることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池において、前記電解質膜または前記電解質膜・電極構造体を挟んで配置されるそれぞれの樹脂製支持部は、互いに積層方向に重なり合う位置に設けられることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項3記載の燃料電池において、複数の前記燃料電池を積層して燃料電池スタックを構成するとともに、各燃料電池を構成する前記樹脂製支持部同士は、互いに積層方向に重なり合う位置に設けられることを特徴とする燃料電池。
JP2002247398A 2002-08-27 2002-08-27 燃料電池 Expired - Fee Related JP3875606B2 (ja)

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