JP4014428B2 - 小屋裏構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小屋裏空間の有効利用をはかることを可能とし、且つ小屋裏構造を構成する梁及び柱を構成する部材の共通化をはかることを可能とした小屋裏構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅建築に於いて、勾配屋根の内部に形成される小屋裏空間を有効に利用することによって、収納空間や居住空間を創出することが行われている。この場合、勾配屋根の棟梁を如何に支持するかが問題となり、種々の解決手段が提案されると共に実現されている。勾配屋根を構成する一手段として、一対の合掌勾配梁を略鉛直平面内に配置して接合し、上部の接合部位に棟梁を接合する構造がある。この構造では、小屋裏空間の断面形状が三角形となり、安定した構造を実現し得るものの、充分な高さを得ることが困難である。
【0003】
充分な高さを有し且つ有効に利用し得る小屋裏空間を実現する場合、勾配屋根を桁部に設けた立上り材のみによって支持する構造がある。この小屋裏空間を構成する場合、3ヒンジ型ラーメン,2ヒンジ型ラーメン等の山形ラーメン架構を用いるのが一般的である。このような山形ラーメン架構では、立上り材に対応する柱部分と、勾配屋根に対応する勾配梁部分とを一体化させて構成した部材を利用するのが一般的である。
【0004】
上記山形ラーメン架構では、柱部分と勾配梁部分とが一体化しているため、一部材として挙動する。即ち、山形ラーメン架構を立ち上げたとき、柱部分には勾配梁部分に作用する荷重が軸方向の力として作用するのではなく、曲げモーメントとして作用することになる。
【0005】
このため、設計基準となる単位荷重が一定であっても、柱部分の長さが変化したとき、山形ラーメン架構に作用する曲げモーメントの値が変化し、これに伴って柱部分の断面性能も変化する。従って、スパンが同一であっても、柱部分の長さが長くなるのに伴って、該柱部分の必要断面積も大きくなることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記山形ラーメン架構を利用して立上り部分の高さを複数種類とした勾配屋根架構システムを設計する場合、部材断面の共通化をはかることが出来ないという問題や、他の部材との納まりの共通化をはかることが困難となるという問題が生じる。
【0007】
また山形架構を一対の柱と、一対の勾配梁とによって構成しようとすると、この構造は5ヒンジとなり、安定性のない架構にならざるを得ないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、小屋裏空間の有効利用をはかることが出来、且つ立上り高さの変化に関わらず、柱材及び勾配梁材毎に断面の共通化をはかることが出来る小屋裏構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る小屋裏構造は、所定のモジュール寸法を持つ工業化住宅に於ける柱と勾配梁をボルトにてピン接合した一対の部材を棟梁を介して対向させてボルトにてピン接合し更に前記一対の部材を構成する柱の下端部をボルトにてピン接合して構成した5ヒンジ形式の山形架構からなる小屋裏構造であって、一対の柱材と該一対の柱材の間に設けた耐力部材とからなる耐力壁を前記勾配梁の下方に設けて該耐力壁が鉛直方向及び水平方向に作用する力に対抗すると共に、該耐力壁は袖壁の一部を形成したものである。
【0010】
上記小屋裏構造では、勾配梁を柱によって支持することで小屋裏空間を構成することが出来、且つ柱の長さを適宜設定することで、小屋裏空間の高さを所望の高さに設定することが出来る。そして小屋裏空間の断面方向に複数の耐力壁を設けると共に、該耐力壁によって袖壁の一部を形成することで、勾配梁と柱との接続部位を拘束して3ヒンジラーメンと類似の挙動を実現することが出来る。
【0011】
即ち、勾配梁に作用する力によって該勾配梁と柱との接合部に推力が作用し、この結果、柱は下端を中心に外側方向に回動しようとし、勾配梁は柱との接合部を中心として棟側が下側に回動しようとするが、このとき、柱に作用する推力を耐力壁によって支持することが出来る。従って、耐力壁によって、勾配梁の下向きの回動、及び又は柱の外向きの回動を拘束して安定化をはかることが出来る。
【0012】
このため、勾配屋根の立上り高さが変化した場合であっても、柱には鉛直方向の軸力のみが作用することとなり、勾配屋根の面積が同じであれば同一断面積の部材を共通して利用することが出来る。特に、耐力壁が袖壁の一部又は全部を形成することから、小屋裏の中央空間を広くとることが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る小屋裏構造の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る小屋裏構造は、小屋裏空間の有効利用をはかるためのものであり、小屋裏空間の断面方向(棟に対し直交する方向)に耐力壁を設けると共に、該耐力壁が袖壁の一部を形成するものである。
【0014】
特に、複数の勾配梁を柱によって支持することで小屋裏空間の高さを確保し得るように構成し、且つ断面方向に耐力壁を設けると共に該耐力壁によって袖壁の一部を形成することで柱に軸力のみを作用させるようにし、これにより、柱の高さを変化させた場合であっても、柱の断面積を変えることなく、共通した部材を使用し得るようにしたものである。
【0015】
勾配梁は、下端側が桁梁から立ち上げた柱にボルト等によって着脱可能に接合される。この接合方式は互いの回動を許容した所謂ピン接合であり、剛的な接合ではない。また勾配屋根は、勾配梁と柱をピン接合した一対の部材を対向させて配置すると共に、対向した勾配梁の上端部に棟梁をボルトによって接合して山形架構を形成し、この山形架構を所定数設置して構成される。
【0016】
上記山形架構は、勾配梁の棟梁の取付部及び柱との取付部、更に柱の桁梁に対する取付部が夫々ピン接合となり、5ヒンジ架構を形成することとなる。この5ヒンジ架構では、勾配梁を介して伝達される力が柱を屋外側に回動させる方向に推力として作用する。
【0017】
従って、断面方向に耐力壁を構成することで、勾配梁の重量を含む鉛直方向の力に対抗すると共に柱に作用する推力に対抗することが可能となり、柱に対し勾配梁からの鉛直方向の力(軸力)のみを作用させることが可能となる。このため、小屋裏空間の高さが変化し、これに伴って柱の長さが変化した場合であっても、勾配梁の長さや柱の取付ピッチが同一である限り、該柱に作用する軸力は同一となり、断面積が同一の部材を利用して長さの異なる柱を構成することが可能となる。即ち、部材の共通化をはかることが可能となる。
【0018】
耐力壁は、上下の端部を夫々上階の梁,下階の梁に固定することによって、鉛直方向の力及び地震時や風により建物に対し水平方向に作用する力に対抗する機能を有するものであり、この機能を有するものであれば構成を限定するものではない。一般的に耐力壁は、一対の柱材の間に耐力部材を設けて構成されている。特に、本発明の小屋裏構造は、柱の高さを変化させることを想定しており、この変化に対応し得る構成であれば利用することが可能である。
【0019】
上記の如く、耐力壁が鉛直方向の力及び地震や風に伴って建物に作用する水平方向の力に対抗するものであるため、この機能を目的とする耐力壁の数や配置は、目的の建物に作用する水平力を基準として設定されるのが一般的である。
【0020】
本発明に於いて、断面方向に設けた耐力壁は、勾配梁に作用する鉛直方向の力に対抗し、及び又は上端部に勾配梁を取り付けた柱に作用する推力に対抗する機能を良好に発揮し得るように、勾配梁の設置面と同一面内となる棟に対し直交する断面方向に配置される。従って、耐力壁の配置部位は勾配梁に対応した部位に限定され、他の部位、例えば間柱等の柱に設けることはない。
【0021】
ここで、袖壁とは部屋として使用することのない部分に設けられるものであり、その長さは特に限定するものではなく、建物に設定されたモジュール寸法に基づいて設定することが可能である。例えば、従来の日本建築であれば3尺(約900mm)程度の長さを有し、また工業化住宅の場合は305mmの整数倍の長さ、或いは1m程度の長さを持って形成される。
【0022】
また本発明に於いて、耐力壁が一部を構成する袖壁は特に仕上を必要とせず、露出した耐力壁そのものが袖壁を構成することも可能である。この場合、袖壁の基部となる壁面と耐力壁との間に間隙が生じていても良い。
【0023】
耐力壁の取付方法は特に限定するものではなく、勾配梁の高さ(柱の長さ)に応じて適宜設定することが好ましい。即ち、耐力壁を取り付ける場合、一方の柱材を勾配梁を取り付ける柱と共通化し他方の柱材の上端を勾配梁に取り付けることが可能であり、一対の柱材の両方の上端を勾配梁に取り付けることも可能である。そして何れの取付方法を採用した場合であっても、耐力壁の機能を良好に発揮することが可能である。
【0024】
以下、本発明に係る小屋裏構造の好ましい実施例について図を用いて説明する。図1は本実施例に係る小屋裏構造を説明する断面図である。図2は目的の住宅の小屋裏を利用した3階の平面計画と屋根の構成を説明する図である。図3は勾配屋根に於ける梁の配置と耐力壁の配置を説明する図である。図4は3階部分の架構の構成を説明する斜視図である。図5は小屋裏構造の他の例を説明する図である。
【0025】
本実施例に係る小屋裏構造を採用した住宅は、図2(a)に示すように、寄棟屋根Cを含むL型の勾配屋根Dを持った3階建て住宅として構成されており、小屋裏構造は3階部分の居住空間として構成されている。
【0026】
この建物の3階部分は図2(b)に示すように、2つの居室31と、階段32を含む広い空間33と、ベランダ34が形成されている。居室31の外壁であって棟と直交する方向の壁面に夫々耐力壁Aが設けられている。また居室31と空間33の間であって棟と直交する方向に夫々耐力壁Aが配置され、該耐力壁Aが間仕切を兼ねた袖壁8の一部として形成されている。
【0027】
また空間33であって階段32の近傍には該空間33の断面方向に耐力壁Aが設けられると共に該耐力壁Aが袖壁8の一部を構成している。更に、空間33の外壁であって棟と直交する方向に夫々耐力壁Aが配置されている。このように、袖壁8は屋根の棟に対して直交する方向であって屋内側に、即ち、小屋裏空間の断面方向に形成されている。
【0028】
上記の如く、本実施例に係る小屋裏構造は、居室31,空間33を有する。このため、小屋裏構造を構成するための架構は、図3,4に示すように、複数の勾配梁1,2と、これらの勾配梁1,2の下端部を取り付ける桁梁3と、桁梁3と床梁4の間に設けた複数の耐力壁5を有して構成されている。
【0029】
耐力壁5は外壁6に沿って配置されると共に勾配梁1,2の配置方向とは異なる方向(勾配梁1,2に対し直交する方向)に配置されており、柱材5aの上端部分が桁梁3に固定されると共に、下端部分が床梁4に固定され、これらの梁3,4に作用する水平方向の力に対抗し得るように構成されている。また切妻部に配置された耐力壁5は、対向する一対の勾配梁1を連結する連結梁7と床梁4との間に設けられている。
【0030】
上記の如く、目的の住宅に於ける小屋裏には、耐力壁Aと、耐力壁5とが配置される。耐力壁Aは、勾配梁1,2の下方に、該勾配梁1,2の配置方向と同一方向を持って配置される。そして耐力壁Aは、勾配梁1,2の端部を支持する柱材5aに作用する推力と、勾配梁1,2の配置面に作用する水平力に対抗し得るように設定されている。
【0031】
一方、耐力壁5は、外壁6に沿って配置されると共に勾配梁1,2の配置方向とは異なる方向に配置され、外壁6の位置に作用する水平力に対抗し得るように設定されている。
【0032】
目的の建物の屋根は、寄棟屋根Cを有するL型の勾配屋根Dとして構成されており、棟の高さが高い大屋根に対応する部分に勾配梁1が配置され、小屋根に対応する部分に勾配梁2が配置されている。これらの勾配梁1,2は、棟梁11,12を挟んで配置され、上端部が夫々棟梁11,12に対しボルト等によって接合される。
【0033】
大屋根に配置された棟梁11は複数(本実施例では3対)の勾配梁1によって支持されて、端部11aが寄棟屋根Cの頂点にまで延長され、該端部11aに寄棟屋根Cを構成する一対の隅梁13,14が接合されている。従って、棟梁11は片持棟梁として機能し、端部11aに接合された隅梁13,14に作用する力を支持することが可能である。
【0034】
上記の如く、棟梁11を片持棟梁として機能させ、該棟梁11の端部11aに隅梁13,14の上端部分を接合して支持することで、寄棟屋根Cの頂点に対応する小屋裏空間を地下柱を用いることなく構成することが可能となる。このため、広く且つ合理的な小屋裏空間を実現することが可能となる。
【0035】
また小屋根に配置された棟梁12は端部12aが隅梁14に接合されて支持されており、この接合部位に谷梁15の上端部分が接合されている。この谷梁15の下端部分は桁梁3に接合され、これにより、大屋根と小屋根とが接続されている。
【0036】
上記の如く構成された小屋裏構造に於いて、屋根の断面方向に配置された耐力壁Aによって勾配梁1,2を支持する構造を説明する。勾配梁1,2を代表して、勾配梁1を支持する構造について図1により説明する。
【0037】
図に於いて、耐力壁Aは、一対の柱材21,22を対峙させると共に、両柱材21,22の間に2つの耐力部材23が設けられている。この耐力部材23は、斜め材23aと直線材23bとベース23cからなる二等片三角形状の二つの耐力要素を構成し、これらを対向させて直線材23bの延長上で連結材23dによって連結すると共にベース23cを各柱材21,22に固定することで構成されている。
【0038】
上記耐力壁Aの柱材21,22は、該耐力壁Aを配置すべき位置に於ける床梁4と勾配梁1の距離と等しい長さを持って形成されており、これらの柱材21,22の長さに応じて耐力部材23の数が設定される。即ち、柱材21,22の長さが長い場合、これらの間には2組の耐力部材23が配置された耐力壁Aが構成される。また柱材21,22の長さが短い場合、これらの間には1組の耐力部材23が配置された耐力壁B(図5参照)が構成される。
【0039】
尚、耐力壁5も上記耐力壁Aと類似した構造を有している。
【0040】
上記の如く、耐力壁Aを勾配梁1に沿って配置することで、該耐力壁Aを小屋裏空間の断面方向に配置し、この耐力壁Aを勾配梁1と床梁4に固定することで、勾配梁1に作用する力を支持することが可能である。即ち、勾配梁1の下端部を桁梁3に接合すると共に上端部を棟梁11を介して対向する勾配梁1に接合したとき、重量を含む力によって勾配梁1が桁梁3との接合点を中心として上端が下降する方向への回動を拘束すると共に、このとき作用する力を支持して躯体に伝達することが可能である。
【0041】
従って、桁梁3に於ける勾配梁1の下端部の接合部位に存在する柱材5aが、勾配梁1に作用する力による影響を受けることがない。即ち、柱材5aに作用すること想定された推力を耐力壁Aによって支持することで、該柱材5aに対する曲げモーメントの作用を排除することが可能である。
【0042】
このため、柱材5aには鉛直方向の力が作用することとなり、床面から勾配梁1までの高さ(小屋裏空間の高さ)が変化したとしても、勾配屋根Dの形状に変化のない限り、柱材5aに必要な断面積は前記変化に影響を受けることがない。
【0043】
従って、小屋裏空間の高さの変化に伴って、柱材5aの長さが変化した場合であっても、柱材5aを線状の部材によって構成すると共に該柱材5aの断面形状及び断面積を一定とすることが可能となる。この結果、柱材5aとして利用する部材の共通化を実現することが可能である。
【0044】
また勾配梁1は、上下両端部が夫々棟梁11,桁梁3に対しボルトを利用したピン接合されることとなり、勾配梁1を線状の部材によって構成することが可能となる。
【0045】
図5は勾配梁1の設置方向である小屋裏空間の断面方向に設けた耐力壁と該耐力壁が一部を構成する袖壁8の他の例を説明する図である。
【0046】
同図(a)は、桁梁3の高さが低く設定された小屋裏構造を示している。耐力壁Bは、桁梁3の高さに対応させて柱材21,22の長さが短く設定されており、これらの柱材21,22の間には1組の耐力部材23が構成されている。
【0047】
耐力壁Bの一方の柱材21は桁梁3と床梁4の間に配置されると共に上下両端部分が両梁3,4に固定されており、他方の柱材22は勾配梁1と床梁4の間に配置されると共に上下両端部分がこれらの梁3,4に固定されている。
【0048】
上記の如く構成された小屋裏構造であっても、勾配梁1に作用する力を耐力壁Bによって支持することが可能であり、柱材21に推力が作用しても、この推力を耐力部材23によって支持して該柱材21に鉛直方向の力を作用させることが可能である。このため、柱材21を線状の部材によって構成すると共に該柱材21の断面形状及び断面積を一定として利用する部材の共通化を実現することが可能である。
【0049】
また同図(b)に示すように、一対の勾配梁1を含む平面に於ける桁梁1の高さが異なるような場合、夫々の高さに対応することが可能な耐力壁A,Bを配置することによって、前述した各実施例と同様に、桁梁3と床梁4の間に固定された柱材5a,21を線状の部材によって構成すると共に該柱材5a,21の断面形状及び断面積を一定として利用する部材の共通化を実現することが可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る小屋裏構造では、小屋裏空間の断面方向に耐力壁を設けると共に該耐力壁によって袖壁の一部を形成することで、勾配梁と柱との接続部位を拘束して3ヒンジラーメンと類似の挙動を実現することが出来る。このため、束柱を用いることなく小屋裏空間を構成することが出来る。
【0051】
このように、柱と勾配梁を剛的に接続することなく、小屋裏構造を実現出来るので、柱と勾配梁との接続部の構造を簡単にすることが出来且つ施工を容易にすることが出来る。また柱と勾配梁を剛的に接続しないことから、各部材の軽量化をはかることが出来る。
【0052】
また勾配屋根の立上り高さが変化した場合であっても、柱に鉛直方向の軸力のみを作用させることが可能となり、同一断面積の部材を共通して利用することが出来る。更に、勾配梁及び柱を線材によって構成することが可能となり、夫々の材の共通化を実現することが出来る。
【0053】
特に、建物の他の部分の構造形式を耐力壁構造とした場合、構造設計方法の共通化をはかることが出来、且つ剛性を高くして柱の建て方精度を向上することが出来る。またラーメン構造としないことから、屋根面の剛性を確保するためのブレース材と勾配梁端部との接合部の設計を簡略化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る小屋裏構造を説明する断面図である。
【図2】 目的の住宅の小屋裏を利用した3階の平面計画と屋根の構成を説明する図である。
【図3】 勾配屋根に於ける梁の配置と耐力壁の配置を説明する図である。
【図4】 3階部分の架構の構成を説明する斜視図である。
【図5】 小屋裏構造の他の例を説明する図である。
【符号の説明】
A,B 耐力壁
C 寄棟屋根
D 勾配屋根
1,2 勾配梁
1a,2a 端部
3 桁梁
4 床梁
5 耐力壁
5a 柱材
6 外壁
7 連結梁
8 袖壁
11,12 棟梁
11a,12a 端部
13,14 隅梁
15 谷梁
21,22 柱材
23 耐力部材
23a 斜め材
23b 直線材
23c ベース
23d 連結材
31 居室
32 階段
33 空間
34 ベランダ

Claims (1)

  1. 所定のモジュール寸法を持つ工業化住宅に於ける柱と勾配梁をボルトにてピン接合した一対の部材を棟梁を介して対向させてボルトにてピン接合し更に前記一対の部材を構成する柱の下端部をボルトにてピン接合して構成した5ヒンジ形式の山形架構からなる小屋裏構造であって、一対の柱材と該一対の柱材の間に設けた耐力部材とからなる耐力壁を前記勾配梁の下方に設けて該耐力壁が鉛直方向及び水平方向に作用する力に対抗すると共に、該耐力壁は袖壁の一部を形成していることを特徴とする小屋裏構造。
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