JP4014122B2 - 浮遊粉塵除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築・土木工事や解体工事等の作業空間内の浮遊粉塵を除去する方法に関するものである。
具体的には、労働安全衛生法に規定される作業環境基準枠を超える多量の粉塵が発生する場所または所定の浮遊粉塵量以下に閉鎖空間あるいはそれに近い空間内環境を抑制する必要がある場所において、浮遊粉塵を大幅に減らすために用いる技術である。
【0002】
【従来の技術】
建築・土木工事や解体工事等の作業空間内で多量の粉塵が発生する場合、従来は次に列挙する方法により対処していた。
(1)労働安全衛生法に規定される作業環境基準枠を超える多量の粉塵が発生する場所では、作業員は防塵マスクを着用して自己防衛する。また、作業環境基準枠内であっても、状況に応じて簡易マスクを着用する。
(2)閉鎖空間あるいはそれに近い空間内の空気を、例えば、図15に示したように、換気ファン100を用いた強制換気により浮遊粉塵ごと入れ替える。
(3)浮遊粉塵が自然落下し終えるのを長時間待って床面を清掃する。
(4)水を撒いて粉塵が舞い上がるのを抑制する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上のような従来の浮遊粉塵対処方法では、主に次に列挙するような問題があった。
1)浮遊粉塵対処方法(1)については、防塵マスク着用により、息苦しさや不快感を伴っている上、露出している皮膚や着衣への粉塵付着による汚れを伴うため、このような自己防衛的な対処方法では、作業空間内に立ち入る人間に精神的・肉体的な苦痛を強いるものとなっていた。
2)浮遊粉塵対処方法(2)については、強制換気装置を固定設備として設ける場合はかなりのコストがかかるものとなっていた。また、建設現場地下やマンホール等に設ける簡易式の強制換気設備では、浮遊粉塵除去用としては換気能力が著しく低いため、浮遊粉塵除去効果が乏しいものとなっていた。
3)浮遊粉塵対処方法(3)については、浮遊粉塵が自然落下し終えるまでに時間がかかりすぎる上に、落下した粉塵が再度舞わないように清掃方法に工夫を要する。
4)浮遊粉塵対処方法(4)については、水が均一に撒けなかったり、また、床面を必要以上に濡らしてしまう可能性がある。
【0004】
従って、作業空間から浮遊粉塵を除去することが根本的に必要であり、また、簡易な設備により様々な作業空間に対応できるようにすることが望まれ、さらに、短時間で浮遊粉塵を落下させて、床面清掃作業を容易にすることが望まれている。
【0005】
本発明は、以上の事情に鑑み案出されたものであって、簡易な構成により様々な作業空間に対応して浮遊粉塵を迅速に除去することができ、床面清掃も迅速に行えて、短時間で環境改善が図れる浮遊粉塵除去方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の浮遊粉塵除去方法は、発生した粉塵が空気中に浮遊している作業空間から浮遊粉塵を除去する方法において、浮遊粉塵除去車を用意し、該浮遊粉塵除去車は、先端を水平方向に向け周方向に間隔をおいて配設した複数のノズルを備えた噴霧ヘッドと、前記噴霧ヘッドを車両本体上に高さ調節可能に支持する支持手段と、前記車両本体に搭載された水タンクと、前記水タンク内の水を前記複数のノズルに圧送する前記車両本体に搭載されたポンプ及び配管とを備えており、発生した粉塵が空気中に浮遊している作業空間内で前記浮遊粉塵除去車を移動させつつ当該作業空間の上方において前記噴霧ヘッドの前記複数のノズルから大きさが50ミクロン以下の水粒子から構成される人工霧を噴出させて、その人工霧が当該作業空間内の全域にほぼ行き渡るようにし、その人工霧の水粒子と浮遊粉塵とを付着させて落下させることで浮遊粉塵を当該作業空間内の空気中から除去するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記水粒子は大きさを5ミクロンから30ミクロンとすることを特徴とする。
また、本発明は、前記噴霧ヘッドを回転駆動可能とし、該噴霧ヘッドを回転させつつ該噴霧ヘッドの前記複数のノズルから人工霧を噴出させることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、発生した粉塵が空気中に浮遊している作業空間内で浮遊粉塵除去車を移動させつつ当該作業空間の上方において浮遊粉塵除去車の噴霧ヘッドの複数のノズルから超微細な人工霧を噴出させ、その人工霧の水粒子と浮遊粉塵とを付着させて落下させることで浮遊粉塵を空気中から除去するので、浮遊粉塵を作業空間から迅速に除去することができる。
また、人工霧の水粒子と付着して床面に落下した粉塵は適度な湿り気を有しており、そのため再度舞い上がることがなく、床面も迅速に清掃できる。
従って、短時間で環境改善できる。
しかも、簡易な構成の浮遊粉塵除去車によって様々な作業空間に対応できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る浮遊粉塵除去方法を、その方法に用いる浮遊粉塵除去車と共に図面を参照して説明する。
図1は、浮遊粉塵除去車により作業現場の粉塵を除去する際の説明図、図2は浮遊粉塵除去車の平面図、図3は同側面図、図4は同正面図を示す。
図1に示すように、作業空間Gにおいて複数の作業員が各種の作業をしており、作業空間G内には作業によって発生した粉塵が浮遊している。
本実施の形態に係る浮遊粉塵除去車12はこのような作業空間Gに搬入される。
【0009】
前記浮遊粉塵除去車12は、車両本体14と、複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドを車両本体14上において高さ調節可能に支持する支持手段18と、車両本体14に搭載された水タンク20やポンプ22などを備えている。
前記車両本体14は、前2輪1402と後2輪1402により走行可能に支持されたフレーム1404を備え、前2輪1402と後2輪1402の一方はキャスター輪として構成され、フレーム1404の後部に立設された門型の手摺1406を押すことで所望の方向に移動できるようになっている。
【0010】
前記支持手段18は、車両本体14から垂直に起立する鋼管1802により構成され、鋼管1802はその長さが調節できるようになっている。例えば、鋼管1802は径の異なる2種類の鋼管からなり、径の大きい鋼管が車両本体から立設され、径の小さい鋼管が径の大きい鋼管の内部に挿入され、径の大きい鋼管の上端部にすり割りを形成しておき、ナットにより径の大きい鋼管の上端部を拡縮し、径の大きい鋼管に対して径の小さい鋼管の突出量を調節することで鋼管1802はその長さが調節され、図4に想像線で示すように、複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドの高さが変えられるようになっている。
【0011】
複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドは鋼管1802の上端に取付けられており、複数のノズル16はその先端を水平方向に向けかつ周方向に60度の間隔をおいて6つ配設されている。
ノズル16は、前記ポンプ22から圧送される水を超微細な人工霧として噴出するもので、大きさ(直径)が50ミクロン以下の超微細な水粒子として噴霧するものである。好ましくは、噴霧する水粒子の大きさ(直径)は5ミクロンから30ミクロン程度であり、後述する実施例では、5ミクロン程度の大きさの水粒子からなる人工霧を噴霧するノズル16を使用している。
このようなノズル16として、例えば、米国の「MEE INDUSRIES INC.」の商品名「IPー16型 インパクション ピン ノズル」や、「有限会社タカショー」の商品名「Sー1型 ノズル」を用いることができる。
【0012】
本実施の形態では、車両本体14にモータ24が搭載され、このモータ24は巻き取り繰り出し可能なコードを介して商用電源に接続されており、前記ポンプ22はこのモータ24により駆動される。
前記ポンプ22の吸い込み口は管体2202を介して水タンク20の底部に接続され、ポンプ22の吐出口は、鋼管1802の内部に配設された水圧送用の配管を介してノズル16に接続されている。
なお、図2において、符号30は圧力計、32はタイマー(ポンプ22の駆動時間を設定するもので、設ける場合と設けない場合がある)、34はポンプ22の起動スイッチ、36はポンプ22の停止スイッチを示す。
【0013】
以上の構成による浮遊粉塵除去車12は、塵埃が発生する作業空間Gに搬入され、作業空間G内でポンプ22を駆動しつつ作業員が手摺1406を持ち浮遊粉塵除去車12を移動させる。
そして、作業現場Gのほぼ全域にわたりその上方のノズル16から超微細な人工霧を噴霧させ、これにより、浮遊している粉塵が霧の水粒子に付着し、浮遊塵埃は超微細霧と共に床へ落下し、作業空間G内の環境は塵埃発生前のように改善される。
【0014】
以上のように、作業空間Gにおいて場所を変えつつその上方から浮遊粉塵に超微細な人工霧を噴霧するので、その人工霧の水粒子と浮遊粉塵とが付着して落下することにより、空気中の浮遊粉塵が除去される。
そして、人工霧の水粒子と付着して床面に落下した粉塵は適度な湿り気を有し再度舞い上がることがなく、その床面の清掃も迅速に行える。
本実施の形態では、人工霧を構成する水粒子は大きさが50ミクロン以下であって小さく、その比表面積が大きいので、通常の大きな水粒子からなる霧を噴霧して粉塵を除去する場合に比べ、浮遊粉塵除去能力が著しく高くなる。つまり、浮遊粉塵の空気中の残留濃度が著しく低くなる。
また、複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドの高さを変え、人工霧を噴霧する高さを変えることができるので、異なった作業空間毎にそれぞれ最適の高さから人工霧を噴霧することができ、あるいは、1つの作業空間で領域毎に粉塵が浮遊している高さが異なっている場合であっても、それぞれ最適の高さから人工霧を噴霧することができ、浮遊粉塵除去効率を高める上で有利となる。
【0015】
そして、本実施の形態によれば、次の列挙する利点が得られる。
(1)超微細な霧を散布して数分で、その霧の水粒子と浮遊粉塵とが付着して落下するため、短時間で環境改善を図れる。
(2)霧の発生には水とポンプとノズルを備えた簡易な車両で足りるため、様々な作業空間(環境)に対応できる。また、低価格で環境改善が図れる。
(3)超微細な霧のため、作業空間内で働く人間の衣類が濡れる感覚がなく、また、作業空間内の壁面及び床面を著しく濡らして弊害を生じることもない。
なお、霧の水粒子の大きさが小さくなればなるほど落下するまでの時間がかかるが、水粒子の大きさが50ミクロン以下の場合には上記の効果を達成でき、水粒子の大きさが5ミクロンから30ミクロン程度の場合には、特に衣服が濡れる感覚がなくなる。また、浮遊する粉塵の大きさはミクロン単位あるいは数十ミクロン単位であるものの、均一な大きさではないので、例えば、大きさが5ミクロン程度の水粒子を噴出するノズルと、大きさが30ミクロン程度の水粒子を噴出するノズルとを組み合わせて使用するなど、任意である。後述する実施例では、5ミクロン程度の大きさの水粒子からなる人工霧を噴霧するノズル16を使用している。
【0016】
次に、浮遊粉塵除去車の他の実施の形態について説明する。
図5(B)は他の実施の形態に係る浮遊粉塵除去車の正面図、(A)、(C)は(B)のA矢視、C矢視図、図6(A)は支持手段の斜視図、(B)は(A)のBB断面図を示す。
前記浮遊粉塵除去車12と同様な箇所、部材に同一の符号を付して説明すると、この浮遊粉塵除去車12Aは、車両本体14と、複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドを車両本体14上において高さ調節可能に支持する支持手段18と、車両本体14に搭載された水タンク20やポンプ22、モータ24などを備えている。
前記車両本体14は、前2輪1402と後2輪1402により走行可能に支持されたフレーム1404を備え、前2輪1402と後2輪1402の一方はキャスター輪として構成され、フレーム1404の後部に立設された門型の手摺1406を押すことで所望の方向に移動できるようになっている。
【0017】
前記支持手段18は、図6(A)、(B)に示すように、車両本体14から垂直に起立する鋼材1820により構成され、鋼材1820はその長さが調節できるようになっている。
例えば、鋼材1820は断面が箱型で断面積が異なる3種類の鋼材1820A、1820B、1820Cからなる。そして、断面積の最も大きい鋼材1820Aが車両本体14から立設され、断面積の大きさが中間の鋼材1820Bが鋼材1820Aの内部にスライド可能に組み込まれ、断面積の最も小さい鋼材1820Cが鋼材1820Bの内部にスライド可能に組み込まれ、それら鋼材1820Aと1820Bの間、および鋼材1820Bと1820Cの間にそれぞれ掛け渡されたボルト1822とナット1824により鋼材1820はその長さが調節され、複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドの高さが変えられるようになっている。
【0018】
複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドは鋼材1820の上端に取付けられており、複数のノズル16はその先端を水平方向に向けかつ周方向に60度の間隔をおいて6つ配設され、前記実施の形態と同様に、ポンプ22から圧送される水を、大きさ(直径)が50ミクロン以下の超微細な水粒子として噴霧するものである。
前記ポンプ22とモータ24はベルトプーリ機構を介して連結され、ポンプ22の吸い込み口は管体2202を介して水タンク20(20リットルの容積のポリタンクが2つ並べられて構成されている)の底部に接続され、ポンプ22の吐出口は水圧送用の配管2212を介してノズル16に接続されている。
なお、図5において、符号30Aはポンプ22の起動スイッチやポンプ22の停止スイッチなどが設けられた制御ボックスを示す。
また、図5において、符号40はカバーを示し、カバー40は、車体フレーム1404に立設された門型の取り付け部材42上に取着されている。
また、図5において、符号44は給水栓に接続されたホースを示し、ホース44はワンタッチカプラーなどを介してポンプ22の吸い込み口に接続可能である。
【0019】
<実施例>
地下街の天井・壁・床の内装改修工事において、既設部分の解体時に本発明に係る浮遊粉塵除去方法を実施した。
図7は浮遊粉塵除去車12の構成部品を具体的に挙げたものである。
即ち、図示のように、高圧ポンプ22としては、プランジャータイプで単相100V500Wのモータ24による常用圧力70kg/cm2のものを使用した。
また、ポンプ22とノズル16を接続する配管として耐圧ビニールチューブを用いた。
各ノズル14の吐出水量は、120cc/個・minである。
【0020】
<測定例>
前記実施例での測定条件と測定結果は次の通りであった。
図8は粉塵測定ポイントを示したもので、図9は測定のタイムチャートを示している。
次に、用語について説明する。
【0021】
(1)A測定は、図8の通り、測定ポイント1〜3へ10分ずつ移って行く測定である。
(2)B測定は、今回の測定ではA測定の最大値=bとしている。なお、別に測定点を設けても良い。
(3)併行測定は、図8の通り、粉塵を個数と重さの両方で測定することである。
(4)読みは、機械が測定した積分値(粉塵の個数)である。
(5)cpmは、「読み」を1分当たりの平均にした値(count per minute)である。
(6)mg/m3は、粉塵の重さの単位である。
(7)f値は、(6)/(5)[mg/m3/cpm]である。
(8)EA1は、第1評価値(管理濃度を超えるような濃度を示す測定点の割合が最大から5%の値)である。
(9)EA2は、第2評価値(管理濃度を超えるような濃度を示す測定点の割合が最大から50%の値、即ち、平均)である。
【0022】
図10は作業開始前の浮遊粉塵濃度測定結果を示したものである。
図11は作業終了直後の浮遊粉塵濃度測定結果を示したもので、図12は作業終了の数分後の浮遊粉塵濃度測定結果を示したものである。
そして、図13は浮遊粉塵濃度測定による評価を示したものである。
【0023】
ここで、管理濃度Eは、次式、
E=2.9/(0.22Q+1)[mg/m3]
から求められる。但し、Qは粉塵の遊離ケイ酸含有率で5.0%である。
また、評価基準としては、次のように、第1から第3の管理区分がある。
1)第1管理区分は、作業環境は、良く管理されていると評価される。
2)第2管理区分は、作業環境は、良好とはいえないが、直ちに改善を必要とする危険が少ないと評価される。
3)第3管理区分は、作業環境が、直ちに改善を要する状態と評価される。
そして、図14は管理区分の決定を示したものである。
【0024】
<考察>
1.作業終了直後の浮遊粉塵の量は、作業開始前から比べると、重量比較で約29倍であった。
2.しかし、超微細な霧を噴霧すると、浮遊粉塵の量は、作業終了直後の数分経って、重量比較で約6割の減となった。
3.f値・EA1・EA2については、作業環境評価基準を評価する場合に用いるもので、測定で得られた遊離ケイ酸含有率から計算で算出される「管理濃度」と比較して判断される。
【0025】
なお、以上の実施の形態においては、解体工事に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、建設工事や土木工事に適用しても良い。
また、浮遊粉塵除去車12の運搬を簡単に行なえるように、鋼管1802や鋼材1820を車両本体14に対して着脱可能に構成したり、あるいは、超微細な人工霧をより拡散させるため、複数のノズル16を備えた噴霧ヘッドを強制的に回転させる駆動機構を設けたり、あるいは、手押し式ではなく作業員が乗る自走式や、あるいは、作業員が車両に載らず遠隔操作により走行させるなど、その他、具体的な構成や細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明に係る浮遊粉塵除去方法によれば、発生した粉塵が空気中に浮遊している作業空間内で浮遊粉塵除去車を移動させつつ当該作業空間の上方において浮遊粉塵除去車の噴霧ヘッドの複数のノズルから超微細な人工霧を噴出させて、その人工霧が当該作業空間内の全域にほぼ行き渡るようにし、その人工霧の水粒子と浮遊粉塵とを付着させて落下させることで浮遊粉塵を空気中から除去するため、浮遊粉塵を作業空間から迅速に除去することができ、霧および粉塵が落下した床面も迅速に清掃でき、従って、短時間で環境改善を達成することができる。これにより、例えば、次の工事に迅速に着手できる。
しかも、簡易な構成の浮遊粉塵除去車を用いて様々な作業空間に対応することができ、低価格で環境を改善することができる。
また、超微細な人工霧の浮遊粉塵除去能力は著しく高く、従って、空気中の浮遊粉塵残留濃度を著しく低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 浮遊粉塵除去車により作業空間内の浮遊粉塵を除去する際の説明図である。
【図2】 浮遊粉塵除去車の平面図である。
【図3】 浮遊粉塵除去車の側面図である。
【図4】 浮遊粉塵除去車の正面図である。
【図5】 (B)は他の実施の形態に係る浮遊粉塵除去車の正面図、(A)、(C)は(B)のA矢視、C矢視図である。
【図6】 (A)は支持手段の斜視図、(B)は(A)のBB断面図である。
【図7】 浮遊粉塵除去車の構成部品を具体的に挙げた実施例を示した図表である。
【図8】 測定例を示すもので、浮遊粉塵測定ポイントを示した概略図である。
【図9】 測定例を示すもので、タイムチャートを示した図である。
【図10】 測定例を示すもので、作業開始前の浮遊粉塵濃度測定結果を示した図表である。
【図11】 測定例を示すもので、作業終了直後の浮遊粉塵濃度測定結果を示した図表である。
【図12】 測定例を示すもので、作業終了の数分後の浮遊粉塵濃度測定結果を示した図表である。
【図13】 測定例を示すもので、浮遊粉塵濃度測定による評価を示した図表である。
【図14】 測定例を示すもので、管理区分の決定を示した図表である。
【図15】 従来の浮遊粉塵環境下での強制換気を例示した概略斜視図である。
【符号の説明】
12、12A 浮遊粉塵除去車
14 車両本体
16 ノズル
18 支持手段
20 水タンク
22 ポンプ
Claims (3)
- 発生した粉塵が空気中に浮遊している作業空間から浮遊粉塵を除去する方法において、
浮遊粉塵除去車を用意し、該浮遊粉塵除去車は、先端を水平方向に向け周方向に間隔をおいて配設した複数のノズルを備えた噴霧ヘッドと、前記噴霧ヘッドを車両本体上に高さ調節可能に支持する支持手段と、前記車両本体に搭載された水タンクと、前記水タンク内の水を前記複数のノズルに圧送する前記車両本体に搭載されたポンプ及び配管とを備えており、
発生した粉塵が空気中に浮遊している作業空間内で前記浮遊粉塵除去車を移動させつつ当該作業空間の上方において前記噴霧ヘッドの前記複数のノズルから大きさが50ミクロン以下の水粒子から構成される人工霧を噴出させて、その人工霧が当該作業空間内の全域にほぼ行き渡るようにし、その人工霧の水粒子と浮遊粉塵とを付着させて落下させることで浮遊粉塵を当該作業空間内の空気中から除去するようにした、
ことを特徴とする浮遊粉塵除去方法。 - 前記水粒子は大きさを5ミクロンから30ミクロンとすることを特徴とする請求項1記載の浮遊粉塵除去方法。
- 前記噴霧ヘッドを回転駆動可能とし、該噴霧ヘッドを回転させつつ該噴霧ヘッドの前記複数のノズルから人工霧を噴出させることを特徴とする請求項1又は2記載の浮遊粉塵除去方法。
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