JP4012846B2 - 燃料電池セルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩留まりの高い燃料電池セルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、次世代エネルギーとして、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収納した燃料電池が種々提案されている。
【0003】
図6は、従来の固体電解質型燃料電池の燃料電池セル1を示すもので、燃料電池セル1は、軸長方向に複数のガス流路3を有する多孔質の支持体を兼ねた扁平な内側電極1a上の外周面に緻密質な固体電解質1b、多孔質な導電性セラミックスからなる外側電極1cを順次設けて構成されており、固体電解質1b、外側電極1cから露出した内側電極1aには、外側電極1cに接続しないようにインターコネクタ1dが設けられ、内側電極1aと電気的に接続している。
【0004】
このような燃料電池セル1では、燃料電池セル1の形状を扁平状とすることにより、燃料電池セル1当たりの発電部の面積を増加させることができ、発電量を増加させることができる。
【0005】
燃料電池は、上記燃料電池セル1を収納容器内に複数収納して構成され、例えば、内側電極1a内部に酸素ガス注入管5を通じて酸素含有ガスを供給し、外側電極1cに燃料ガス(水素)を供給して約1000℃で発電される。
【0006】
この燃料電池セル1の内側電極1aと固体電解質1b、外側電極1cが重なり合っている部分が発電部であり、この発電部で発生した電流は内側電極1aを電流経路とし、インターコネクタ1dを介して他の燃料電池セル1へと接続される(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭63−261678号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような燃料電池セル1では、燃料電池セル1当たりの発電量をさらに増加させるため、燃料電池セル1の厚みを薄くしたり、燃料電池セル1の幅を広げた場合、支持体を兼ねた内側電極1aの作製工程において、内側電極1aの平坦部aの最薄肉部Bに割れが発生し、歩留まりが低くなるといった問題があった。
【0009】
本発明は、歩留まりの高い燃料電池セルの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池セルの製造方法は、内部に複数の貫通孔が形成された板状の導電性支持体の一方側主面に少なくとも内側電極と固体電解質とを順次設けるとともに、前記導電性支持体の他方側主面にインターコネクタを設けた燃料電池セルの製造方法であって、内部に複数の貫通孔が形成された板状の導電性支持体成形体を作製し、該導電性支持体成形体を厚み方向に荷重をかけて乾燥する工程と、前記導電性支持体成形体の一方側主面に、少なくとも内側電極成形体、固体電解質成形体を順次設けるとともに、前記導電性支持体成形体の他方側主面にインターコネクタ成形体を設けた積層成形体を作製する工程と、該積層成形体を焼成する工程とを具備することを特徴とする。
【0011】
このような燃料電池セルの製造方法では、導電性支持体成形体の乾燥工程において、導電性支持体成形体の側面を解放して、厚み方向に荷重をかけることで、導電性支持体成形体の反りなどの変形を抑制できるとともに、導電性支持体成形体の幅方向の収縮を抑制できるため、導電性支持体成形体の最薄肉部の割れの発生を抑制できる。
【0012】
また、本発明の燃料電池セルの製造方法は、内部に複数の貫通孔が形成された板状の支持体を兼ねる内側電極の一方側主面に少なくとも固体電解質を設けるとともに、前記内側電極の他方側主面にインターコネクタを設けた燃料電池セルの製造方法であって、内部に複数の貫通孔が形成された板状の支持体を兼ねる内側電極成形体を作製し、該内側電極成形体を厚み方向に荷重をかけて乾燥する工程と、前記内側電極成形体の一方側主面に、少なくとも固体電解質成形体を設けるとともに、前記内側電極成形体の他方側主面にインターコネクタ成形体を設けた積層成形体を作製する工程と、該積層成形体を焼成する工程とを具備することを特徴とする。
【0013】
このような燃料電池セルの製造方法では、板状の支持体を兼ねる内側電極成形体の乾燥工程において、支持体を兼ねる内側電極成形体の側面を解放して、厚み方向に荷重をかけることで、前記内側電極成形体の反りなどの変形を抑制できるとともに、内側電極成形体の幅方向の収縮を抑制できるため、内側電極成形体の最薄肉部の割れの発生を抑制できる。
【0014】
また、本発明の燃料電池セルの製造方法は、焼成工程が、積層成形体を厚み方向に荷重をかけて焼成することを特徴とする。このような製造方法では、導電性支持体成形体あるいは板状の支持体を兼ねる内側電極成形体に、例えば、内側電極成形体や、固体電解質成形体を設けた積層成形体に荷重をかけて焼成することで、焼成工程において前記積層成形体の変形を抑制できるとともに、幅方向の収縮を抑制できるため、前記積層成形体の最薄肉部の割れの発生を抑制できる。
【0015】
また、本発明の燃料電池セルの製造方法は、平坦な面を有する荷重板を用いて荷重をかけることを特徴とする。
【0016】
このような燃料電池セルの製造方法では、平坦な面を有する荷重板を用いて荷重をかけることで、導電性支持体成形体へ均一に荷重を印加することができ、導電性支持体成形体の変形を抑制することができる。
【0018】
また、本発明の燃料電池セルの製造方法は、前記荷重板が多孔体であることを特徴とする。このような多孔体の荷重板を用いて、成形体に荷重をかけることで、乾燥時において成形体からの溶剤の揮発を妨げることがない。また、焼成時においても、バインダー成分などの揮発を妨げることがないため、脱バインダー不良による歩留まりの低下や特性の低下を抑制できる。
【0019】
また、本発明の燃料電池セルの製造方法は、前記荷重が2.5g/cm以上であることを特徴とする。このように、荷重を2.5g/cm以上とすることで、荷重をかける効果が十分に大きくなり、反りの発生や割れの発生を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の燃料電池セルの製造方法により、作製される燃料電池セルは、図1に示すように、断面が板状で、全体的に見て柱状の多孔質な導電性支持体33aを具備するもので、この導電性支持体33aの一方側平坦面と両端の弧状面に、多孔質な燃料側電極33b、緻密質な固体電解質33c、多孔質な導電性セラミックスからなる酸素側電極33dが順次積層されている。また、前記酸素側電極33dと反対側の導電性支持体33aの平坦面に中間膜33e、ランタン−クロム系酸化物材料からなるインターコネクタ33f、P型半導体材料からなる集電膜33gが形成されている。また、前記導電性支持体33aには、ガス流路32が複数、軸長方向に形成されている。
【0021】
このような燃料電池セル33を例にして、本発明の燃料電池セル33の製造方法を説明する。
【0022】
本発明の燃料電池セル33の製造方法によれば、先ず、図2に示すような貫通孔34を有する板状の導電性支持体成形体43aを作製する。この導電性支持体成形体43aは、例えば、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm及びPrから選ばれた1種以上からなる希土類元素酸化物、Ni及び/又はNiO、有機成分からなる組成物を押し出し成形や射出成形などして作製される。
【0023】
次に、導電性支持体成形体43aを図3に示すように、例えば、平坦な荷重板45で挟み、さらにその上に重し47を乗せ、導電性支持体成形体43aに荷重をかけ、乾燥する。なお、荷重板45は、荷重板45の成分が導電性支持体成形体43aに付着したとしても影響が少ないようにセラミックスからなることが望ましく、特に、ZrOや、Yを固溶したZrOからなるセラミックス荷重板を用いることが望ましい。また、さらに、導電性支持体成形体43aに含まれる材料から構成されることが望ましい。
【0024】
また、荷重板45と導電性支持体成形体43aとの摩擦を増加させ、導電性支持体成形体43aの幅方向の収縮を抑制するために、荷重板45の少なくとも導電性支持体成形体43aと接する面は、粗面であることが望ましい。
【0025】
また、乾燥時に導電性支持体成形体43aの溶剤や、バインダーの揮発を阻害しないために、荷重板45は気体を流通可能な多孔体であることが望ましい。
【0026】
以上記載した効果を十分に発揮するために、導電性支持体成形体43aにかける荷重は、1g/cm2以上とすることが望ましく、さらに2.5g/cm2以上とすることが望ましい。なお、荷重板45のみで十分な荷重をかけることができる場合には、別途重し47を設ける必要はない。
【0027】
また、乾燥条件は、80℃〜150℃の温度範囲で、2時間以上乾燥することが望ましい。さらに、乾燥後に、800〜1100℃の温度域で仮焼する。
【0028】
次に、図4に示すような導電性支持体成形体43aに、燃料側電極成形体43b、固体電解質成形体43c、中間膜成形体43e、インターコネクタ成形体43fを設けた積層成形体を作製する。
【0029】
具体的には、先ず、例えば、希土類酸化物を固溶したZrO等の固体電解質材料、有機バインダー、溶剤を混合したスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシート状の固体電解質成形体43cを作製する。
【0030】
次に、Ni及び/又はNiO粉末と希土類元素が固溶したZrO粉末、有機バインダー、溶媒とを混合し作製した燃料側電極成形体43bとなるスラリーを作製する。
【0031】
次に、前記導電性支持体成形体43aの一方側平坦部の表面に前記燃料側電極成形体43bとなるスラリーをメッシュ製版を用いて2〜10μm厚みになるように塗布し、80〜150℃の温度で乾燥する。
【0032】
次に、前記固体電解質成形体43cの一方側に前記燃料側電極43bとなるスラリーを、焼成後5〜15μmの厚みになるように塗布し、前記導電性支持体成形体43aの一方側平坦面の表面に前記スラリーを塗布した面が当接するように、かつ、固体電解質成形体43cの両端面が、他方側平坦面で所定間隔をおいて離間するように覆い巻き付け、80〜150℃の温度で乾燥する。
【0033】
次に、ランタン−クロム系酸化物粉末と、有機バインダーと、溶媒を混合したインターコネクタ材料を用いてシート状のインターコネクタ成形体43fを作製する。
【0034】
次に、Ni及び/又はNiO粉末、希土類元素が固溶したZrO粉末、有機バインダー、溶媒を混合した中間膜成形体43eとなるスラリーを作製し、前記インターコネクタ成形体43fの片方の面に塗布する。
【0035】
次に、このシート状のインターコネクタ成形体43fにスラリーを塗布した面が、露出した導電性支持体成形体43aに当接するよう積層する。
【0036】
これにより、導電性支持体成形体43aの一方の平坦面の表面に、燃料側電極成形体43b、固体電解質成形体43cを順次積層するとともに、他方の平坦面に中間膜成形体43e、インターコネクタ成形体43fが積層された積層成形体を作製する。なお、各成形体はドクターブレードによるシート成形や印刷、スラリーディップ、スプレーによる吹き付けなどにより作製することができ、または、これらの組み合わせにより作製してもよい。
【0037】
また、上記の導電性支持体成形体43aの乾燥工程以外の工程においても、荷重板45を用いて、各積層成形体に荷重をかけ、乾燥させてもかまわない。
【0038】
次に、積層成形体を脱脂処理し、酸素含有雰囲気中で1300〜1600℃で同時焼成する。この焼成工程においても、図4に示すように積層成形体に荷重板45を用いて厚み方向に荷重をかけ、反りや割れの発生を抑制することができる。
【0039】
次に、図5に示すように、P型半導体である遷移金属ペロブスカイト型酸化物粉末、溶媒を混合して、ペーストを作製し、前記積層体をこのペースト中に浸漬し、固体電解質33b、インターコネクタ33fの表面に、それぞれ酸素側電極成形体43d、集電膜成形体43gをディッピングにより形成するか、または、直接スプレー塗布し、乾燥した後、荷重板45で荷重をかけ、1000〜1300℃で焼成することにより、本発明の燃料電池セル33を作製できる。
【0040】
なお、燃料電池セル33は、酸素含有雰囲気での焼成により、導電性支持体33a、燃料側電極33b、中間膜33e中のNi成分が、NiOとなっているため、その後、導電性支持体33a側から還元性の燃料ガスを流し、NiOを800〜1000℃で還元処理する。また、この還元処理は発電時に行ってもよい。
【0041】
なお、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、内側電極を酸素側電極から形成してもよい。また、酸素側電極33dと固体電解質33cとの間に、反応防止層を形成してもよい。
【0042】
また、支持体33aと内側電極33bを同じ組成で形成してもよく、例えば、NiとYを固溶したZrOを用いてもよい。この場合には、支持体33aと内側電極33bとが、支持体を兼ねる内側電極に置き換えられることになる。
【0043】
また、酸素側電極33d、集電膜33gの成形法も種々の方法を用いてもよいことは勿論である。また、図では、貫通孔34は、導電性支持体成形体43aの厚み方向に細長い形状としているが、本発明は貫通孔34の形状によらず有効であり、例えば、幅方向に細長くてもよく、また、円状であってもよい。
【0044】
【実施例】
先ず、NiO粉末をNi金属換算で48体積%、Y粉末を52体積%となるよう混合し、この混合物に、ポアー剤と、セルロース系バインダーからなる有機バインダーと、水からなる溶媒とを加え、混合した支持体材料を押出成形して、板状の導電性支持体成形体43aを作製した。
【0045】
なお、導電性支持体成形体43aの押し出し成形直後の形状は、厚み4.2mm、幅36mm、弧状部mはR2.1mm、軸長方向の長さ130mm、貫通孔34の厚み方向の径2mm、貫通孔34の幅方向の径R2:1.5〜4mmとした。また、貫通孔34は導電性支持体成形体43aの平坦部に等間隔に5個設けた。
【0046】
これらの導電性支持体成形体43aを、Yを固溶したZrOからなる多孔体の荷重板45で挟み、表1に示す範囲の荷重をかけ、130℃の条件で、48時間乾燥した。なお、荷重が0g/cmの試料No.1〜4は、板をのせずに乾燥した。
【0047】
乾燥後の導電性支持体成形体43aの平坦部における最薄肉部Bについて、割れの有無を確認した。なお、それぞれの条件で40個のサンプルについて評価した。
【0048】
また、乾燥試験で、割れが確認されなかったサンプルのみ、以下の工程に進め、引き続き試験を行った。
【0049】
先ず、この導電性支持体成形体43aを1000℃で仮焼した。
【0050】
次に、8YSZ粉末(Yを8モル含有するZrO)にアクリル系バインダーとトルエンを加え、固体電解質成形体43cとなるスラリーを作製し、ドクターブレード法にてシート状の固体電解質成形体43cを作製した。
【0051】
次に、NiO粉末を金属Ni換算量で48体積%、8YSZ粉末(Yを8モル含有するZrO)を52体積%となるように混合し、アクリル系バインダーとトルエンを加え、燃料側電極成形体43bとなるスラリーを作製した。
【0052】
この燃料側電極成形体43bとなるスラリーを、前記導電性支持体成形体43aの一方側平坦面の表面にメッシュ製版を用いて、厚みが5μmとなるよう塗布し、130℃の温度で乾燥した。
【0053】
また、上記燃料側電極成形体43bとなるスラリーを、厚みが焼成後10μmとなるよう塗布し、前記固体電解質成形体にスクリーン印刷し、130℃の温度で乾燥した。
【0054】
次に、燃料側電極成形体43bを形成した導電性支持体成形体43aの一方側の平坦面に、燃料側電極成形体43bとなるスラリーが塗布された固体電解質成形体43cのスラリーが塗布された側の面が当接し、その両端間が他方側平坦面で所定間隔をおいて離間するように巻き付け、乾燥した。
【0055】
次に、ランタン−クロム系酸化物粉末と、有機バインダーと、溶媒を混合したインターコネクタ材料を用いてシート状のインターコネクタ成形体43fを作製した。
【0056】
次に、Ni及び/又はNiO粉末、希土類元素が固溶したZrO粉末、有機バインダー、溶媒を混合した中間膜成形体43eとなるスラリーを作製し、前記インターコネクタ成形体43fの片方の面に塗布した。
【0057】
次に、このシート状のインターコネクタ成形体43fにスラリーを塗布した面が、露出した導電性支持体成形体43aに当接するよう積層した。
【0058】
次に、図4に示すように導電性支持体成形体43aの乾燥時と同様の条件で荷重をかけ、大気中で、この積層体を脱バインダ処理し、1500℃で同時焼成した。同時焼成後に積層体の割れの有無を確認し、表1に記載した。
【0059】
次に、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8粉末と、ノルマルパラフィンからなる溶媒とから、酸素側電極成形体33dとなるスラリーを作製し、このスラリーを焼成した固体電解質成形体43c(33c)の表面に吹き付け、酸素側電極成形体43dを形成し、また、上記スラリーを焼成したインターコネクタ成形体43f(33f)の外面に塗布し、図5に示すように導電性支持体成形体43aの乾燥時と同様の条件で荷重をかけ、1150℃で焼成し、酸素側電極33dを形成するとともに、インターコネクタ33fの外面にP型半導体である集電膜33gを形成し、図1に示すような本発明の燃料電池セル33を作製した。この工程の後にも割れの有無を確認し、表1に記載した。
【0060】
なお、支持体33aの長径(m−m間距離)は26mm、短径は3.5mm(a−a間距離)、燃料側電極33bと酸素側電極33dの間に形成された固体電解質33cの厚みは40μm、酸素側電極33dの厚みは50μm、燃料側電極33bの厚みは10μm、インターコネクタ33eの厚みは50μm、P型半導体の厚みは50μmであった。また、それぞれの燃料電池セル33の両端部にはそれぞれ15mmの非発電部を形成した。
【0061】
次に、この燃料電池セル33の内部に、水素ガスを流し、850℃で、支持体33a及び燃料側電極33bの還元処理を施した。
【0062】
【表1】
Figure 0004012846
【0063】
本発明の範囲外である荷重をかけずに導電性支持体成形体43aを乾燥した試料No.1〜4では、導電性支持体成形体43aの内部に設けられた貫通孔34のR2/R1が小さくなるほど、導電性支持体成形体43a乾燥時の割れが多くなっている。また、最も割れが少ない試料No.4でも4つの試料において割れが確認された。また、試料No.3、4では、同時焼成時、最終焼成時に割れが確認されないものの、試料No.1、2では、いずれの焼成工程でも割れが発生している。
【0064】
一方、0.5g/cmの加重をかけた本発明の試料No.5〜8では、荷重をかけなかった試料No.1〜4と比較すると、乾燥、焼成のいずれの工程においても導電性支持体成形体43aの割れは半分以下に減少している。
【0065】
また、加重を1g/cmとした本発明の試料No.9〜12では、さらに割れが激減している。
【0066】
また、加重を2.5g/cmとした本発明の試料No.13〜16では、貫通孔34の形状にかかわらず、乾燥時、焼成時のいずれにおいても導電性支持体成形体43aの割れが確認されず、高い歩留まりが達成された。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、内部にガス流路を有する扁平な内側電極あるいは導電性支持体を具備する燃料電池セルの製造工程において、厚み方向に荷重をかけ、乾燥、焼成を行うことで、乾燥、焼成時の割れを防止することができ、歩留まりが高い燃料電池セルの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で作製される燃料電池セルを示す断面斜視図である。
【図2】導電性支持体成形体を示す断面斜視図である。
【図3】本発明の導電性支持体成形体の乾燥方法を示す横断面図である。
【図4】本発明の積層体の焼成方法の一形態を示す横断面図である。
【図5】本発明の積層体の焼成方法の他の形態を示す横断面図である。
【図6】従来の燃料電池セルを示す横断面図である。
【符号の説明】
33・・・燃料電池セル
33a・・・支持体
33b・・・内側電極、燃料側電極
33c・・・固体電解質
33d・・・外側電極、酸素側電極
33e・・・中間膜
33f・・・インターコネクタ
33g・・・集電膜
34・・・ガス流路
R1・・・支持体の厚み方向におけるガス流路の径
R2・・・支持体の厚みと直交する方向におけるガス流路の径

Claims (6)

  1. 内部に複数の貫通孔が形成された板状の導電性支持体の一方側主面に少なくとも内側電極と固体電解質とを順次設けるとともに、前記導電性支持体の他方側主面にインターコネクタを設けた燃料電池セルの製造方法であって、内部に複数の貫通孔が形成された板状の導電性支持体成形体を作製し、該導電性支持体成形体を厚み方向に荷重をかけて乾燥する工程と、前記導電性支持体成形体の一方側主面に、少なくとも内側電極成形体、固体電解質成形体を順次設けるとともに、前記導電性支持体成形体の他方側主面にインターコネクタ成形体を設けた積層成形体を作製する工程と、該積層成形体を焼成する工程とを具備することを特徴とする燃料電池セルの製造方法。
  2. 内部に複数の貫通孔が形成された板状の支持体を兼ねる内側電極の一方側主面に少なくとも固体電解質を設けるとともに、前記内側電極の他方側主面にインターコネクタを設けた燃料電池セルの製造方法であって、内部に複数の貫通孔が形成された板状の支持体を兼ねる内側電極成形体を作製し、該内側電極成形体を厚み方向に荷重をかけて乾燥する工程と、前記内側電極成形体の一方側主面に、少なくとも固体電解質成形体を設けるとともに、前記内側電極成形体の他方側主面にインターコネクタ成形体を設けた積層成形体を作製する工程と、該積層成形体を焼成する工程とを具備することを特徴とする燃料電池セルの製造方法。
  3. 焼成工程が、積層成形体を厚み方向に荷重をかけて焼成することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池セルの製造方法。
  4. 坦な面を有する荷重板を用いて荷重をかけることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セルの製造方法。
  5. 前記荷重板が多孔体であることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池セルの製造方法。
  6. 前記荷重が2.5g/cm以上であることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれかに記載の燃料電池セルの製造方法。
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