JP4460881B2 - 燃料電池セルの製法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池セルの製法に関するものである。
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
従来の固体電解質燃料電池セルとして、酸素極を支持基体とし、その板状の基体内部に一端からこれに相対する他端に向けてガス通路を有する固体電解質形燃料電池セルが提案されている(特許文献1参照)。
このセルは、基体の一方主面に固体電解質、燃料極が順次積層され、他方主面にインターコネクタが積層されており、支持基体の相対する主面に形成された燃料極とインターコネクタとの間の電流経路を最短にすることができる。
特開平5−36417号公報
前記した特許文献1に記載のセルでは、酸素極を支持基体としており、低コスト、量産性の点から、支持基体の主面に固体電解質、燃料極をそれぞれスラリーを塗布することにより形成すると、支持基体の主面の凹凸により、一部に塗布膜が形成されない状態が発生する場合があった。また、支持基体の主面に、固体電解質、燃料極をそれぞれシート状の成形体を積層して形成すると、一部において支持基体の主面とシート状の成形体間に空気を噛みこみ、十分に接合できない場合があった。
これにより、支持基体の主面、特に主面の凹部に適切に固体電解質、電極を形成できなかったり、製造工程中に支持基体の主面から固体電解質、電極が剥離したり、さらに作製された燃料電池セル間では、電極等の形成面積、接合不良等に起因して発電量のばらつきが発生するという問題があった。
即ち、特許文献1では、支持基体に複数のガス通路を有しており、このような支持基体は、押出成形して複数の貫通孔を有する成形体を作製し、この支持基体成形体を乾燥、仮焼して形成されるが、支持基体成形体の貫通孔が存在する部分は、貫通孔が存在しない中実部分に比較して、乾燥、脱脂工程時に収縮が大きいため、貫通孔が形成された部分の支持基体の主面と、形成されていない部分の支持基体の主面との間に凹凸が発生する。
その結果、支持基体成形体の主面の凹凸差が大きくなると、例えば、支持基板成形体表面に、固体電解質、電極を形成する場合に、上記したような種々の問題が発生する。
また、特許文献1では、支持基体は酸素極と支持体としての2つの機能が要求されており、このような2つの機能を同時に満足する支持体を得ることは困難であったため、本出願人は、先に外表面が平行に延在する一対の平坦面と、該平坦面を接続する接続面とからなる導電性支持基板(内部にガス通路が設けられている)の外周面に、サーメットからなる燃料極、固体電解質、導電性セラミックスからなる酸素極を順次設けて構成し、燃料極、固体電解質及び酸素極によって覆われていない導電性支持基板の表面に、インターコネクタを設けた燃料電池セルを出願した(特願2003−49332号)が、このような燃料電池セルでも、特許文献1と同様な問題が発生していた。
本発明は、発電量ばらつきを小さくできる燃料電池セルの製法を提供するとともに、支持基板に固体電解質や電極を確実に形成できる燃料電池セルの製法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池セルの製法は、導電性セラミックスからなり、平行に延在する一対の主面を有するとともに、内部にガス通路が形成された支持基板の一方側主面に、燃料極、固体電解質および酸素極が形成され、他方側主面にインターコネクタが形成された燃料電池セルの製法であって、導電性セラミックスからなり、平行に延在する一対の主面を有するとともに、内部にガス通路が形成された支持基板成形体を成形して仮焼した後、支持基板成形体の前記一対の主面をそれぞれにおける凹凸差D´が0.05mm以上、0.1mm以下となるように研磨し、次いで前記支持基板成形体の前記一方側主面上に前記燃料極を形成するスラリーを焼成後の厚みが1〜30μmとなるように塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜表面に固体電解質成形体を形成し、前記他方側主面にインターコネクタ成形体を形成して積層成形体を作製し、該積層成形体を同時焼成した後、前記固体電解質成形体を焼成して得られた固体電解質の表面に酸素極成形体を形成し焼成することを特徴とする。
このような燃料電池セルの製法では、ガス通路となる貫通孔を有する支持基板成形体を乾燥し、仮焼する際には、そのガス通路を有する部分と有しない部分で収縮差が大きく、支持基板成形体の主面に凹凸が形成されるが、この場合であっても、その主面を研磨して平坦化することにより、その後の固体電解質層、電極層形成時において塗布膜を形成する際の塗布ムラや、シート状の成形体を積層する際の接合強度を向上できる。
ここで、支持基板成形体の主面上の凹凸差D’が0.1mmを超える場合には、作製される燃料電池セルの支持基板の主面上の凹凸差Dも0.08mmを超える。しかし、本発明の製法により作製された燃料電池セルは支持基板成形体の主面上の凹凸差D’が0.05mm以上0.1mm以下となるように研磨することから、支持基板の主面に固体電解質、電極がそれぞれスラリーを塗布することにより形成された場合であっても、支持基板の主面に確実にかつ均一に固体電解質、電極が形成されており、また、支持基板の主面に、固体電解質、電極がそれぞれシート状の成形体を積層して形成された場合であっても、支持基板の主面に固体電解質、電極が確実に接合されており、電極等の形成面積、接合不良等に起因する発電量のばらつきを抑制できる。
本発明の燃料電池セルの製法では、導電性セラミックスからなり、平行に延在する一対の主面を有するとともに、内部にガス通路が形成された支持基板成形体を形成して仮焼する際には、そのガス通路を有する部分と有しない部分で収縮差が大きく、支持基板成形体の一対の主面に凹凸が形成されるが、この場合であっても、その一対の主面をそれぞれにおける凹凸差D’が0.05mm以上、0.1mm以下となるように研磨して平坦化することにより、その後の固体電解質、燃料極形成時において塗布膜を形成する際の塗布ムラや、シート状の成形体を積層する際の接合強度を向上できる。
図1は、本発明の製法により作製された燃料電池セルの斜視図を示すもので、燃料電池セル30は、平行に延在する一対の平坦面と該平坦面から両側の接続面である円弧状接続面を有する形状であり、その支持基板31の内部には、軸長方向に複数の燃料ガス通路31aが形成されている。
支持基板31は、一対の平坦面である主面と、該主面を接続する円弧状接続面を有しており、多孔質な支持基板31の一方側主面に、燃料極32、緻密質な固体電解質33、多孔質な導電性セラミックスからなる酸素極34を順次積層し、支持基板31の他方側主面にインターコネクタ35を形成して構成されている。
燃料電池セル30の一対の平坦面Aは、支持基板31の主面にインターコネクタ35、又は燃料極32、固体電解質33、酸素極34を形成して構成されている。
支持基板31は、Ni、Co、Ti、Ruのうちいずれか一種の金属及び/又は金属酸化物、もしくはこれらの合金又は合金酸化物を主成分とするものであり、これら以外に、固体電解質33の熱膨張係数に近似させるため、希土類元素酸化物、特にY及び/又はYbを主成分とするものである。還元雰囲気中で安定という点と、コスト低減の点から、鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物として、Ni及び/又はNiOが望ましい。
支持基板31中のY、Ybは、固体電解質33の熱膨張係数に近づけるとともに、支持基板31の導電率を高く維持するため、支持基板31全量中30〜65体積%であることが望ましい。一方、Ni及び/又はNiOは、支持基板31全量中35〜70体積%であることが望ましい。支持基板31中のY、Ybは、特に、電解質として用いるYSZ(Yを含むZrO)との熱膨張係数を整合させるという理由から、支持基板31全量中50〜65体積%であることが望ましい。
支持基板31の長径寸法(平行に延在する2つの平坦面を接合する円弧状接続面間の距離)は、15〜35mm、短径寸法(主面間の距離:支持基板の厚み)が2〜10mmであることが望ましい。本発明では、支持基板31の厚みが薄くなればなるほど、燃料極とインターコネクタ間の距離が短くなるため、電流経路を短くするという点から望ましいが、主面に凹凸差が大きくなりやすいため、本発明を用いる意義が大きい。支持基板の厚みは、特に8mm以下、特には4mm以下の場合に、本発明を効果的に用いることができる。
そして、本発明の製法により作製された燃料電池セルでは、支持基板31の主面(平坦面)における凹凸差Dが0.08mm以下であることを特徴とする。ここで、凹凸差Dとは、支持基板31の主面における凹部の底と凸部の頂の差を言い、このような凹凸差Dは、図1に示すような燃料電池セルの横断面において、支持基板31の主面における凹部の底と凸部の頂の差を算出することにより得られる。尚、支持基板31は、複数の燃料ガス通路31aを有しており、仮焼後の支持基板成形体で説明すると、図2、3に示すように、その主面における燃料ガス通路131aの形成位置該当部分が凹となり、燃料ガス通路131a間に位置する部分が凸となり、凹部が燃料ガス通路131aに沿って軸長方向に形成される。支持基板31の主面における凹凸差Dは、特に0.07mm以下であることが望ましい。
この支持基板31の外面に設けられた固体電解質33は、3〜15モル%のY、Yb等の希土類元素を含有した部分安定化あるいは安定化ZrOからなる緻密質なセラミックスを用いるのが望ましい。該希土類元素としては、ZrOの安定化、価格の点からYが望ましい。固体電解質33の厚みは、ガス透過を防止するという点から10〜100μmであることが望ましい。
支持基板31と固体電解質33の間には、Ni及び/又はNiOと、Y、Yb等の希土類元素が固溶したZrOとを含有する燃料極32が形成されている。この燃料極32の厚みは1〜30μmである。
また、酸素極34は、LaMnO系材料、LaFeO系材料、LaCoO系材料の少なくとも一種の多孔質の導電性セラミックスから構成されている。酸素極34は、600〜1000℃程度の比較的低温での電気伝導性が高いという点からLaFeO系材料が望ましい。酸素極34の厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。
そして、支持基板31外面の一部には、その軸長方向に固体電解質33及び酸素極34が形成されていない部分を有しており、この固体電解質33及び酸素極34から露出した支持基板31の外面には、接合層36を介して導電性セラミックスからなるインターコネクタ35が形成されている。
このインターコネクタ35の厚みは、緻密性と電気抵抗という点から30〜200μmであることが望ましい。インターコネクタ35は、LaCrO系材料の導電性セラミックスから構成されている。インターコネクタ35は、支持基板31の内外の燃料ガス、酸素含有ガスの漏出を防止するため緻密質とされており、また、インターコネクタ35の内外面は、燃料ガス、酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有している。
このインターコネクタ35の端面と固体電解質33の端面との間には、シール性を向上すべく接合層を介在させても良い。
さらに、インターコネクタ35の外面には、P型半導体39が設けられている。このP型半導体39としては、使用環境下で作動させるために、一般の不純物半導体ではなく、インターコネクタ35を構成するLaCrO系材料よりも電子伝導性が大きいセラミック製のP型半導体である酸素極34と同一成分、即ち、LaMnO系材料、LaFeO系材料、LaCoO系材料の少なくとも一種からなることが望ましい。他方の燃料電池セル30の酸素極34と一方の燃料電池セル30の支持基板31とを、P型半導体39、インターコネクタ35を介して接続できる。
以上のような燃料電池セル30の製法について説明する。先ず、La、Ce、Pr、Ndの元素を除く希土類元素酸化物粉末とNi及び/又はNiO粉末を混合し、この混合粉末に、有機バインダーと、溶媒とを混合した導電性の支持基板材料を押し出し成形して、板状の導電性の支持基板成形体を作製し、これを乾燥、脱脂する。乾燥条件は、室温で2日以上乾燥し、さらに80℃〜150℃の温度範囲で、2時間以上乾燥することが望ましい。さらに、乾燥後に、800〜1100℃の温度域で仮焼する。
仮焼された支持基板成形体131の主面には、図2に示すような凹凸が発生する。これは乾燥、仮焼を経ることで支持基板成形体が収縮するためで、厚み方向の収縮量は、燃料ガス通路131a間の部分に比較して、ガス通路131aがある部分の方が大きいため、ガス通路131aがある部分の直上の主面が凹むためである。
そして、支持基板成形体131の平行に延在する一対の平坦面(主面)における凹凸差D’が0.1mmを越える場合には(図2参照)、作製される燃料電池セルの支持基板の主面の凹凸差Dも0.08mmを越えるため、該主面に燃料極となるスラリーを塗布する前に主面を研磨して、図3に示すように、その主面の凹凸差D’を0.05mm以上0.1mm以下となるように加工する。研磨法としては、凸部を研磨紙で研磨する方法等、公知に手法を用いることができる。
た、支持基板の場合と同様に、支持基板成形体131においても、図3に示すようにガス通路131aの厚さ方向における距離d’(ガス通路131aの断面が円形の場合には直径)と、主面間の距離T’(支持基板成形体の厚み)の関係が、0.2≦d’/T’≦0.8を満足することが望ましい。特に0.3≦d’/T’≦0.6がより望ましく、0.4≦d’/T’≦0.5が特に望ましい。
次に、前記支持基板成形体の一方側主面の表面に、燃料極となるスラリーを、メッシュ製版を用いて1〜30μmの厚みになるように塗布し、80〜150℃の温度で乾燥する。
このときに、支持基板成形体の表面の凹凸が大きい場合、凹みの底まで燃料極スラリーを塗布することができないため、図3に示すように支持基板表面の凹凸を減少させる目的で、上記したように、凹凸差が0.05mm以上、0.1mm以下となるように研磨し、その後、スラリーを塗布する。
即ち、Ni及び/又はNiO粉末と希土類元素が固溶したZrO粉末と有機バインダーと溶媒とを混合し燃料極となるスラリーを作製する。このスラリーを支持基板成形体の表面に一方側主面から両側の円弧状接続面を介して他方側主面の一部まで塗布し、燃料極スラリーの塗布膜を形成する。
次に、例えば、Yを含有したZrO粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合した、固体電解質材料を用いてシート状成形体を作製し、このシート状成形体に、NiO粉末と、Yを含有したZrO粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合した、燃料極材料を用いて形成された燃料極シート状成形体を積層し、これを、図1に示すようにその両端間が支持基板成形体の主面で所定間隔をおいて離間するように、かつ燃料極32の一部を形成するシート状成形体が支持基板成形体の燃料極の塗布膜上に積層されるように、巻き付け、乾燥する。
この後、例えば、LaCrO系材料と、有機バインダーと、溶媒とを混合した、インターコネクタ材料を用いてシート状成形体を作製し、このシート状成形体を、露出した支持基板成形体の外面に、接合層成形体を介して積層し、支持基板成形体に固体電解質、燃料極のシート状成形体、インターコネクタのシート状成形体が積層された積層成形体を作製する。
次に、積層成形体を脱バインダー処理し、酸素含有雰囲気中で1300〜1600℃で同時焼成し、この積層体を、例えば、LaFeO系材料と、溶媒を含有するペースト中に浸漬し、固体電解質の表面に酸素極成形体をディッピングにより形成し、また、LaFeO系材料を含有する上記ペーストを、インターコネクタの外面に塗布し、1000〜1300℃で焼き付けることにより、本発明の燃料電池セルを作製できる。尚、燃料電池セルは、酸素含有雰囲気での焼成により、支持基板が、例えばNiOとなっているため、その後還元処理したり、発電中に還元雰囲気に曝されるため、この時に還元されることになる。
本発明の製法により作製された燃料電池セルによって構成された燃料電池は、図1のセルを複数集めたスタックを、収納容器内に収容して構成されている。この収納容器には、外部から水素等の燃料ガス及び空気等の酸素含有ガスを燃料電池セルに導入する導入管が設けられており、燃料電池セルが所定温度に加熱されることにより発電し、使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、収納容器外に排出される。
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、円筒状の支持基板を用いて円筒型燃料電池セルを作製してもよく、支持基板を用いる燃料電池セルであれば形状は問わない。
また、上記形態では、支持基板上に燃料極、固体電解質、酸素極を形成した例について説明したが、支持基板が燃料極を兼ねるタイプの燃料電池セルに本発明を適用することもできる。また、支持基板上に酸素極を形成するタイプの燃料電池セルに本発明を適用することもできる。
さらに、上記形態では、支持基板上に燃料極を形成するスラリーを塗布する場合について説明したが、燃料極を形成するスラリーを用いてシート状成形体を作製し、このシート状成形体を支持基板成形体上に積層する場合に、本発明を適用することもできる。
先ず、NiO粉末をNi金属換算で48体積%、Y粉末を52体積%となるよう混合し、この混合物に、増孔剤と、セルロース系バインダーからなる有機バインダーと、水からなる溶媒とを加え、混合した支持基板材料を押出成形して、支持基板成形体を作製した。
これらの支持基板成形体を、室温2日、130℃ 2時間の条件で、乾燥した。この支持基板成形体を、焼成後に長さが200mm、厚みが3.5mmとなるように支持基板成形体を加工し、1000℃ 4時間で仮焼し、図2に示すような支持基板成形体を得た。次に、この仮焼体の主面における断面を観察し、凹凸差D’を算出したところ、0.15mmであった。凹凸差は、ガス通路に沿って形成された凹部と凸部において、凹部の底面に接する線分と、この線分に平行で、かつ凸部の頂に接する線分を引き、これらの線分の間隔を凹凸差とした。
また、支持基板成形体の主面間の距離で表される厚さT’と、厚さ方向におけるガス通路の距離d’との比d’/T’を求め、表1に記載した。
仮焼後に支持基板成形体の主面を、図3に示すように、平行に延在する一対の主面の凹凸差が0.1mm以下になるように研磨紙を用いて研磨した。尚、比較例として、研磨しないものも準備した。
次に、NiO粉末を金属Ni換算量で48体積%、8YSZ粉末(Yを8モル%含有するZrO)を52体積%となるように混合し、アクリル系バインダーとトルエンを加え、燃料極成形体となるスラリーを作製した。
この燃料極成形体となるスラリーを、前記支持基板成形体の一方側主面及び円弧状接続面の表面にメッシュ製版を用いて塗布し、130℃の温度で乾燥した。
次に、前記8YSZ粉末にアクリル系バインダーとトルエンを加え、固体電解質成形体となるスラリーを作製し、ドクターブレード法にてシート状の固体電解質成形体を作製した。
また、上記燃料極成形体となるスラリーを前記固体電解質成形体にスクリーン印刷した。
次に、燃料極成形体を形成した支持基板成形体の一方側主面に、燃料極成形体となるスラリーが塗布された固体電解質成形体を、支持基板成形体の燃料極成形体と、固体電解質成形体の燃料極成形体が当接するように、かつその両端間が他方側主面で所定間隔をおいて離間するように積層し、乾燥した。
次に、ランタン−クロム系酸化物粉末と、有機バインダーと、溶媒を混合したインターコネクタ材料を用いてシート状のインターコネクタ成形体を作製した。
次に、Ni及び/又はNiO粉末、希土類元素が固溶したZrO粉末、有機バインダー、溶媒を混合した接合層成形体となるスラリーを作製し、前記インターコネクタ成形体の片方の面に塗布した。このシート状のインターコネクタ成形体にスラリーを塗布した面が、露出した支持基板成形体に当接するよう積層した。
次に、この積層体を脱バインダー処理し、大気中にて1500℃で同時焼成した。
次に、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8粉末と、ノルマルパラフィンからなる溶媒とから、酸素極スラリーを作製し、このスラリーを固体電解質の表面に吹き付け、酸素極成形体を形成し、また、上記スラリーを焼成したインターコネクタ35の外面に塗布し、1150℃で焼き付け、酸素極34を形成するとともに、インターコネクタ35の外面にP型半導体層39を形成し、図1に示すような本発明の燃料電池セル30を作製した。
なお、支持基板31の幅は26mm、厚みは3.5mm、ガス通路数6個、ガス通路直径0.7〜2.8mm、燃料極32と酸素極34の間に形成された固体電解質33の厚みは40μm、酸素極34の厚みは50μm、燃料極32の厚みは15μm、インターコネクタ35の厚みは50μm、P型半導体層39の厚みは50μmであった。また、それぞれの燃料電池セル30の長さ方向の両端部にはそれぞれ15mmの非発電部を形成した。
次に、燃料電池セル30の内部に、水素ガスを流し、850℃で、支持基板31及び燃料極32の還元処理を施した。還元処理された燃料電池セル30のガス通路31aに燃料ガスを流通させ、燃料電池セル30の外側に酸素含有ガスを流通させ、850℃まで加熱し、それぞれの試料の燃料電池セル10本について発電量を求め、その平均を求めるとともに、その発電量のばらつきを求め、表1に記載した。
また、発電後、燃料電池セルの主面における断面を観察し、凹凸差Dを算出するとともに、主面間の距離で表される厚さTと、厚さ方向におけるガス通路の長さdとの比d/Tを求め、表1に記載した。
Figure 0004460881
また表中、凹凸差D’および凹凸差Dの単位はmmである。
この表1から、燃料電池セルの支持基板の主面における凹凸差Dが0.08mm以下の場合には、平均発電量も12W以上と大きく、そのばらつきも1Wと小さいことがわかる。一方、凹凸差Dが0.12mmの試料No.1では、平均発電量は9Wと小さく、しかも、ばらつきも大きいことがわかる。試料No.1の横断面を観察したところ、支持基板の主面の一部に燃料極との接合不良の部分が観察された。
本発明の製法により得られた燃料電池セルは、燃料電池に広く使用できる。
本発明の製法により作製された燃料電池セルを示す斜視図 仮焼後の支持基板成形体を示す断面図 主面研磨後の支持基板成形体を示す断面図
符号の説明
30:燃料電池セル
31:支持基板
31a:ガス通路
32:燃料極
33:固体電解質
34:酸素極
35:インターコネクタ

Claims (1)

  1. 導電性セラミックスからなり、平行に延在する一対の主面を有するとともに、内部にガス通路が形成された支持基板の一方側主面に、燃料極、固体電解質および酸素極が形成され、他方側主面にインターコネクタが形成された燃料電池セルの製法であって、導電性セラミックスからなり、平行に延在する一対の主面を有するとともに、内部にガス通路が形成された支持基板成形体を成形して仮焼した後、支持基板成形体の前記一対の主面をそれぞれにおける凹凸差D´が0.05mm以上、0.1mm以下となるように研磨し、次いで前記支持基板成形体の前記一方側主面上に前記燃料極を形成するスラリーを焼成後の厚みが1〜30μmとなるように塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜表面に固体電解質成形体を形成し、前記他方側主面にインターコネクタ成形体を形成して積層成形体を作製し、該積層成形体を同時焼成した後、前記固体電解質成形体を焼成して得られた固体電解質の表面に酸素極成形体を形成し焼成することを特徴とする燃料電池セルの製法。
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