JP2002334706A - 電池要素層支持体及び固体電解質型燃料電池用セル板 - Google Patents

電池要素層支持体及び固体電解質型燃料電池用セル板

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JP2002334706A
JP2002334706A JP2001137049A JP2001137049A JP2002334706A JP 2002334706 A JP2002334706 A JP 2002334706A JP 2001137049 A JP2001137049 A JP 2001137049A JP 2001137049 A JP2001137049 A JP 2001137049A JP 2002334706 A JP2002334706 A JP 2002334706A
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JP2001137049A
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Itaru Shibata
格 柴田
Mitsugi Yamanaka
貢 山中
Noritoshi Sato
文紀 佐藤
Masaharu Hatano
正治 秦野
Keiko Kushibiki
圭子 櫛引
Naoki Hara
直樹 原
Tatsuhiro Fukuzawa
達弘 福沢
Makoto Uchiyama
誠 内山
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 機械的強度に優れ通常の金属基板と同等の支
持性及び取扱性を有し、しかも耐熱変形性にも優れた電
池要素層支持体及びこれを用いたSOFC用セル板を提
供すること。 【解決手段】 固体電解質層2に燃料極層1又は3と空
気極層1又は3を挟着した電池要素層6を支持する固体
電解質型燃料電池用の電池要素層支持体7である。電池
要素層と接合する多孔質金属体4と、耐酸化性及び耐還
元性を持つ耐酸化還元材料から成る補強材5を有する。
この電池要素支持体を用いた固体電解質型燃料電池用セ
ル板である。電池要素層支持体と、電池要素層の燃料極
層又は空気極層とを接合して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池の電池要素層を支持する支持体及び固体電解質型燃
料電池用のセル板に係り、更に詳細には、多孔質金属体
及び所定の補強材を備え、優れた支持性及び取扱性を有
する電池要素層支持体、及びこれを用いた固体電解質型
燃料電池用セル板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高エネルギー変換が可能で、地球
環境に優しいクリーンエネルギー源として燃料電池が注
目されている。各種燃料電池のうち、固体電解質型の燃
料電池(以下、「SOFC」と略す)は、電解質として
イットリア安定化ジルコニアなどの酸化物イオン伝導性
固体電解質を用い、その両面(表裏面)に多孔質電極を
被着し、固体電解質を隔壁として一方の側に水素や炭化
水素などの燃料ガス、他方の側に空気又は酸素ガスを供
給する形式の電池であり、一般的に約1000℃で作動
する燃料電池である。
【0003】かかる固体電解質の導電率は、リン酸型燃
料電池や溶融炭酸塩型燃料電池の電解質の導電率に比較
して約1桁低い値となることが知られている。一般に、
電解質部分の電気抵抗は電池では発電損失となるので、
発電出力密度を向上させるためには、固体電解質を薄膜
化して膜抵抗を極力低減させることが重要となるが、電
解質部分には電池としての機能を確保すべくある程度以
上の大きさの面積が要求される。このようなことから、
SOFCでは、機械的強度を持つ支持体上に固体電解質
膜を形成したセル構造が検討されている。
【0004】また、特にいわゆる平板型のSOFCで
は、多孔質金属基体上に、燃料極層/固体電解質層/空
気極層から成る電池要素層をプラズマ溶射法によって積
層したセル構造(以下、「DLRセル」という)が提案
されており(”PlasmaSprayed Thin
−Film SOFC for Reduced Op
erating Temperature”,Fuel
l Cells Bulletin,pp597−60
0,2000)、かかるDLRセルが高出力密度と80
0℃以下の作動温度を示すことが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のDLRセルにあっては、多孔質金属基体自体
の機械的強度が未だ十分とは言えず、この基体上に形成
される電池要素層が振動や該基体の熱変形などによって
破壊されることがあり、更には、電池要素層の形成時や
セル板のスタッキング時の取扱も困難であるという課題
がある。
【0006】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、機械的強度に優れ通常の金属基板と同等の支持性及
び取扱性を有し、しかも耐熱変形性にも優れた電池要素
層支持体及びこれを用いたSOFC用セル板を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、多孔質金属基体を
特定の補強材で適切に補強することなどにより、上記課
題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明の電池要素層支持体は、固体
電解質層に燃料極層と空気極層を挟着した電池要素層を
支持する固体電解質型燃料電池用の電池要素層支持体に
おいて、上記電池要素層と接合した多孔質金属体と、耐
酸化性及び耐還元性を持つ耐酸化還元材料から成る補強
材を有することを特徴とする。
【0009】また、本発明の電池要素層支持体の好適形
態は、上記電池要素層との接合面に平滑化処理を施して
成ることを特徴とする。
【0010】また、本発明の電池要素層支持体の他の好
適形態は、上記補強材が、上記電池要素層と多孔質金属
体との接合面の裏面側に配設されるか、上記多孔質金属
体の内部に配設されるか又は上記電池要素層と上記多孔
質金属体との接合面の裏面から該多孔質金属体の内部に
延在している断面形状を有することを特徴とする。
【0011】更に、本発明の電池要素層支持体の他の好
適形態は、上記補強材の平面形状が、網状をなすことを
特徴とする。
【0012】更にまた、本発明の電池要素層支持体の更
に他の好適形態は、上記耐酸化還元材料が、少なくとも
800℃以下でも耐酸化性及び耐還元性を発揮すること
を特徴とし、この場合、更に耐硫化性を有することが望
ましい。
【0013】また、本発明の固体電解質型燃料電池用セ
ル板は、上述の如き電池要素支持体を用いた固体電解質
型燃料電池用セル板であって、上記電池要素層支持体
と、上記電池要素層の燃料極層又は空気極層とを接合し
て成ることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、多孔質金属体を特定の補強
材で適切に補強することにしたため、機械的強度が向上
した電池要素層支持体が得られる。かかる機械的強度の
向上により、本発明の電池要素層支持体は、優れた耐変
形性や耐熱変形性を発揮し得るばかりか、薄層化しても
十分な強度が保持でき、更には、電池要素層との接合面
につき平滑化処理を行うことができるようになる。よっ
て、支持すべき電池要素層を薄層化することが可能であ
り、得られるSOFCの発電出力密度を向上させること
ができる。また、補強材として電気伝導性を有する材料
を用いれば、この導電性補強材を電気接続用のリードと
して使用することも可能であり、SOFCの部品数を低
減でき、その製造を容易且つ低コストで行うことができ
るようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。上述の如く、本発明の電池要素層支持体は、固体
電解質層を燃料極層と空気極層で挟持した電池要素層を
支持するSOFCの電池要素層支持体である。また、多
孔質金属体と、耐酸化性及び耐還元性を有する耐酸化還
元材料から成る補強材を備えた電池要素支持体であっ
て、この多孔質金属体は、かかる電池要素層と接合す
る。
【0016】ここで、多孔質金属体としては、SOFC
で使用される燃料ガスや空気を透過する程度の多孔性を
有すれば特に限定されるものではないが、各種の金属焼
結体、発泡金属体及び金属繊維不織布などを例示するこ
とができる。なお、SOFCに使用され、400〜10
00℃程度の高温下で還元性ガスや酸化性ガスに曝され
ることを考慮すると、耐熱性、高温下での耐酸化性や耐
還元性、更には炭化水素系、化石燃料を使用する際に
は、それら燃料ガス中に一定量含有されるイオウ成分の
点から耐硫化性を有することが好ましく、具体的は、ニ
ッケル、銀、ニッケルクロム、ニッケルクロム鉄、ニッ
ケルクロムタングステンモリブデン、ニッケルコバル
ト、ニッケル銅、銀パラジウム、銀白金、鉄クロムニッ
ケル又は鉄クロムアルミニウムなどの金属又は合金を用
いた焼結体、発泡体及び不織布を好適に用いることがで
きる。
【0017】次に、補強材は、耐酸化性及び耐還元性を
有する耐酸化還元材料から構成されるが、かかる耐酸化
還元材料も上述の多孔質金属体と同様に、耐熱性、高温
下での耐酸化性、耐還元性及び耐硫化性を有することが
望ましく、ニッケル、銀、ニッケルクロム、ニッケルク
ロム鉄、ニッケルクロムタングステンモリブデン、ニッ
ケルコバルト、ニッケル銅、銀パラジウム、銀白金、鉄
クロムニッケル又は鉄クロムアルミニウムなどの金属又
は合金を好適に用いることができるが、後述するような
補強材の形状や構造によっては、ニッケルと銀、上記合
金を組み合わせて、即ち異種の金属や合金から成る線や
棒を組み合わせて網状物や梁状物を形成して使用するこ
とができる。なお、上述のような金属種や合金種は、高
温下でも靱性が良好であり、この結果、得られるSOF
Cの耐振動性が大幅に向上する。
【0018】以下、上記補強材の配設態様、形状及び構
造などにつき説明する。まず、第1の配設態様を図1に
示す。同図に示すように、本発明の電池要素層支持体7
は、多孔質金属体4と補強材5を備え、その上面で、固
体電解質層2に電極層1と電極層3を挟着した電池要素
層6と接合し、これを支持している。この第1配設態様
では、補強材5は多孔質金属体4の電池要素層6との接
合面(本例では上面)の裏面側(本例では下面側)に配
設されている。従って、接合面、即ち電池要素層6が形
成される面の平滑性を損なうことがなく、薄膜化した電
池要素層に割れ等が発生するのを確実に回避することが
できる。なお、本配設態様においては、補強材5が電気
伝導性を有する場合には、この補強材5をSOFC用の
スタックやセル板を構成する電気リードとして用いるこ
とも可能であり、これにより、SOFCの構成部品数を
低減でき、その製造工程を簡略化することができる。
【0019】図2は、補強材の第2の配設態様を示す断
面図である。同図に示すように、この配設態様では、補
強材5は多孔質金属体4の内部に配設、即ち埋設されて
いる。従って、第1配設態様と同様に、電池要素層6が
形成される多孔質金属体4の上面の平滑性を損なうこと
がなく、薄膜化した電池要素層に割れ等が発生するのを
確実に回避することができる。また、多孔質金属体5に
埋設されていることから、多孔質金属体5の厚さが低減
されており、この結果、得られるSOFCを薄板化でき
る。なお、補強材5が電気伝導性を有する場合には、こ
の補強材5を上述の如き電気リードとして用いることも
可能であり、上記同様の効果が得られる。
【0020】図3は、補強材の第3の配設態様を示す断
面図である。同図に示すように、この配設態様では、補
強材5は多孔質金属体4における接合面たる上面の裏面
側、即ち下面側から内部に延在している。従って、第1
及び第2配設態様と同様に、電池要素層6が形成される
多孔質金属体4の上面の平滑性を損なうことがなく、薄
膜化した電池要素層に割れ等が発生するのを確実に回避
することができる。また、多孔質金属体5に部分的に埋
設されていることから、多孔質金属体5の厚さが低減さ
れており、得られるSOFCを薄板化できる。なお、補
強材5が電気伝導性を有する場合には、この補強材5を
上述の如き電気リードとして用いることも可能であり、
上記同様の効果が得られる。
【0021】次に、補強材の形状等につき説明する。補
強材の形状等については、多孔質金属体のガス透過性を
過度に損なうことなくその機械的強度を向上し得るよう
な形状であれば特に限定されるものではないが、例え
ば、線状ないし棒状に形成した少なくとも1本の補強材
を同一方向に配向させて、その平面形状が梁状や桟状に
なるように配置したり、異なる方向に複数本配向させて
各種格子状に配置することができる。また、補強材の平
面形状を網状に形成することも可能であり、この場合、
網目の形状は、三角形や多角形状にすることができる
し、網目の大きさが同一である必要もない。更には、補
強材を曲線状に形成して、その複数本を適切に組み合わ
せてもよい。更にまた、補強材の平面形状を渦巻き状に
してもよい。なお、種々の方向に外力や応力が作用する
ことを想定すると、網状に形成するのが望ましい。
【0022】このような補強材の形状は、上述した第1
〜第3の配設態様のいずれにも適用できるが、特に第3
の配設態様においては、印刷ペーストを用いて補強材の
パターンを描画することができ、各種の形状を容易に形
成することができので、好適である。その他、母体とな
る多孔質金属体をレーザー等で溶融して補強材パターン
を描画してもよく、更には金属テープや金属線を所望の
パターンに配置して溶融させてもよい。なお、上述の如
く、多孔質金属体と補強材の材質を同一にすることも可
能であり、この場合には、補強材部位の密度を多孔質金
属体部位よりも高くすることにより、補強材パターンを
形成することができる。
【0023】上述のような補強材の材質や配設態様、形
状の採用により、本発明における多孔質金属体の機械的
強度は有意に向上され、通常の金属基板などと同等に取
り扱うことが可能になる。そして、かかる良好な機械的
強度に起因して、本発明の電池要素層支持体では、多孔
質金属体の電池要素層との接合面を各種研磨作業などに
よって平滑化処理することが可能であり、従って、従来
に比し薄膜化した電池要素層を形成することが可能にな
る。よって、得られるSOFCの電力密度を向上できる
とともに、その作動温度を引き下げることが可能にな
る。
【0024】次に、本発明のSOFC用セル板について
説明する。上述の如く、本発明のSOFC用セル板は、
以上に説明した本発明の電池要素層支持体上に、燃料極
層/固体電解質層/空気極層の積層構造を有する電池要
素層を積層した構造を有するが(図1〜図3参照)、こ
の場合、電池要素層支持体と電池要素層との接合は、燃
料極層及び空気極層のいずれで行われていてもよいのは
言うまでもない。
【0025】ここで、固体電解質層を構成する固体電解
質としては、従来公知の材料、例えば、部分安定化ジル
コニア(YSZ)、セリア及びランタンガレートなどを
用いることができる。また、燃料極層を構成する材料と
しては、ニッケル、ニッケルサーメット及び白金などを
使用することができる。一方、空気極層を構成する材料
としては、ランタンストロンチウムマンガン酸化物(L
1−XSrMnO:LSM)やランタンストロン
チウムコバルト(La1−XSrCoO:LSC)
などのペロブスカイト型酸化物を使用することができ、
なお、場合によっては、両電極層を同一材料で形成する
ことも可能である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0027】(実施例1)補強材として1mm径で目開
き5mmのインコネル合金ネット、多孔質金属体として
2mm厚で気孔率90%のインコネル合金製の発泡金属
体を用いた。また、電池要素としては、YSZ(固体電
解質:30μm厚)をNi−YSZ(燃料極:30μm
厚)とLSM(空気極:30μm厚)で挟持したものを
用いた。インコネル合金ネットを多孔質金属体の裏面に
設置し、焼結・アニールして電池要素層支持体を作成し
た。次いで、得られた電池要素層支持体の表面をRa<
5μmの条件で研磨し、しかる後、印刷法により電池要
素を形成し、図1に示す構造を有する本例のSOFC用
セル板を作成した。多孔質金属体や補強部分などの構成
や操作内容を表1に示す。得られたセル板につき、平坦
度や平滑度を目視で観察し、また、850℃で48時間
の耐熱試験を行い、得られた結果を表1に併記した。
【0028】(実施例2)補強材として1mm径で目開
き5mmのFe−20%Cr−5%Al合金ネット、多
孔質金属体として0.5mm厚で気孔率40%のFe−
20%Cr−5%Al製不織布を用い、電池要素として
は、実施例1と層厚さ及び製膜法の異なるものを用い
た。即ち、補強材であるFe−20%Cr−5%Al合
金ネットをFe−20%Cr−5%Al製不織布で挟み
込み、焼結・アニールを行い、電池要素層支持体を作成
した。次いで、燃料極層を製膜した後、その燃料極層を
Ra<1μmの条件で表面研磨し、更に固体電解質層及
び空気極層を製膜して、図2に示す構造を有する本例の
SOFC用セル板を作成した。表1に、部材の構成や性
能試験結果などを示す。
【0029】(実施例3)多孔質金属体として実施例1
と同様のインコネル合金製発泡体を用い、補強材は、こ
の多孔質金属体内部に1mm幅で5mm間隔の網状のN
i印刷を施して高密度部分を形成することにより作成し
た。また、電池要素としては、実施例1と層厚さ及び製
膜法の異なるものを用いた。即ち、Niペーストで描画
した後、焼結・アニールを行って補強材(補強部分)を
形成して電池要素層支持体を得た。次いで、この電極要
素層支持体に燃料極層を製膜した後、Ra<1μmの条
件で表面研磨し、更に固体電解質層及び空気極層を製膜
して、図3に示す構造を有する本例のSOFC用セル板
を作成した。表1に、部材の構成や性能試験結果などを
示す。
【0030】
【表1】
【0031】(比較例1)補強材を設置しなかった以外
は実施例1と同様の操作を繰り返し、図4に示す構造を
有する本例のセル板を得た。多孔質金属体や電池要素の
構成などを表2に示す。また、上記同様の性能評価を行
い、得られた結果を表2に併記した。
【0032】(比較例2)補強材を設置しなかった以外
は実施例2と同様の操作を繰り返し、図5に示す構造を
有する本例のセル板を得た。多孔質金属体や電池要素の
構成などを表2に示す。また、上記同様の性能評価を行
い、得られた結果を表2に併記した。
【0033】
【表2】
【0034】表1及び表2より、本発明の範囲に属する
実施例1〜3のセル板が、比較例1及び2に比し優れた
耐熱強度を有することが明らかである。なお、実施例中
では、板厚を薄くでき、SOFC小型化の観点から、現
時点においては実施例2が最も良好と言える。
【0035】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、多孔質金属基体を特定の補強材で適切に補強するこ
となどとしたため、機械的強度に優れ通常の金属基板と
同等の支持性及び取扱性を有し、しかも耐熱変形性にも
優れた電池要素層支持体及びこれを用いたSOFC用セ
ル板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池要素層支持体及びセル板の一例を
示す断面図である。
【図2】本発明の電池要素層支持体及びセル板の他の例
を示す断面図である。
【図3】本発明の電池要素層支持体及びセル板の更に他
の例を示す断面図である。
【図4】本発明の範囲外のセル板の一例を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の範囲外のセル板の他の例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 電極層 2 固体電解質層 3 電極層 4 多孔質金属体 5 補強材 6 電池要素層 7 電池要素層支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 文紀 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 秦野 正治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 櫛引 圭子 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 原 直樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 福沢 達弘 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 内山 誠 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 BB00 CX01 EE02 EE08 HH05 HH08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質層に燃料極層と空気極層を挟
    着した電池要素層を支持する固体電解質型燃料電池用の
    電池要素層支持体において、 上記電池要素層と接合する多孔質金属体と、耐酸化性及
    び耐還元性を持つ耐酸化還元材料から成る補強材を有す
    ることを特徴とする電池要素層支持体。
  2. 【請求項2】 上記電池要素層との接合面に平滑化処理
    を施して成ることを特徴とする請求項1に記載の電池要
    素層支持体。
  3. 【請求項3】 上記補強材が、上記電池要素層と多孔質
    金属体との接合面の裏面側に配設されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の電池要素層支持体。
  4. 【請求項4】 上記補強材が、上記多孔質金属体の内部
    に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の電池要素層支持体。
  5. 【請求項5】 上記補強材が、上記電池要素層と上記多
    孔質金属体との接合面の裏面から該多孔質金属体の内部
    に延在している断面形状を有することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の電池要素層支持体。
  6. 【請求項6】 上記補強材は、耐酸化還元材料が上記多
    孔質金属体を構成する金属と同種又は異種の金属から成
    り、該多孔質基金属体よりも高密度であることを特徴と
    する請求項4又は5に記載の電池要素層支持体。
  7. 【請求項7】 上記補強材の平面形状が、網状をなすこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
    の電池要素層支持体。
  8. 【請求項8】 上記耐酸化還元材料が、少なくとも80
    0℃以下でも耐酸化性及び耐還元性を発揮することを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の電池
    要素層支持体。
  9. 【請求項9】 上記耐酸化還元材料が、更に耐硫化性を
    有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの
    項に記載の電池要素層支持体。
  10. 【請求項10】 上記耐酸化還元材料が、ニッケルクロ
    ム、ニッケルクロム鉄、ニッケルクロムタングステンモ
    リブデン、ニッケルコバルト、ニッケル銅、銀パラジウ
    ム、銀白金、鉄クロムニッケル及び鉄クロムアルミニウ
    ムから成る群より選ばれた少なくとも1種の合金である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記
    載の電池要素層支持体。
  11. 【請求項11】 上記多孔質金属体が、ニッケル、銀、
    ニッケルクロム、ニッケルクロム鉄、ニッケルクロムタ
    ングステンモリブデン、ニッケルコバルト、ニッケル
    銅、銀パラジウム、銀白金、鉄クロムニッケル又は鉄ク
    ロムアルミニウムを含有することを特徴とする請求項1
    〜10のいずれか1つの項に記載の電池要素層支持体。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1つの項に
    記載の電池要素支持体を用いた固体電解質型燃料電池用
    セル板であって、 上記電池要素層支持体と、上記電池要素層の燃料極層又
    は空気極層とを接合して成ることを特徴とする固体電解
    質型燃料電池用セル板。
JP2001137049A 2001-05-08 2001-05-08 電池要素層支持体及び固体電解質型燃料電池用セル板 Withdrawn JP2002334706A (ja)

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