JP6560083B2 - セル、セルスタック装置、モジュール、及びモジュール収容装置 - Google Patents

セル、セルスタック装置、モジュール、及びモジュール収容装置 Download PDF

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Description

本発明は、セル、セルスタック装置、モジュール、及びモジュール収容装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と酸素含有ガス(通常、空気である)とを用いて電力を得ることができる燃料電池セルが開発されている。燃料電池セル(以下、セルという。)は、固体電解質層を燃料極層と空気極層とで挟んだ構造を有している。セルは、燃料極層に燃料ガスを、空気極層に酸素含有ガスを流し、セルを加温することによって発電する(例えば特許文献1参照)。
セルの一例として、特許文献1に記載のセルでは、固体電解質層を燃料極層と空気極層とで挟んだ構造が支持体上に設けられている。支持体は一対の主面および一対の側面を有する平板形状である。支持体の内部にはガス流路が設けられており、このガス流路に燃料ガスが流される。燃料極層は、支持体の一方の主面と両側の側面とを覆うように支持体に設けられている。固体電解質層は、燃料極層を覆っており、支持体の一方の主面から一対の側面にかけて設けられている。空気極層は、固体電解質層上で、燃料極層と対向するように設けられている。また、インターコネクタが、支持体の燃料極層及び固体電解質層が積層されていない他方の主面に設けられており、固体電解質層を燃料極層と空気極層とで挟んだ構造が発電した電流を取り出す機能を有する。
インターコネクタの両端部は、固体電解質層の両端部に接合されている。インターコネクタおよび固体電解質層はともに緻密なので、固体電解質層とインターコネクタとにより支持体の周囲を気密に取り囲むこととなる。この構造により、セルの外表面を流れる酸素含有ガスがセルの内部に流入することを抑制できる。
特開2010−129269号公報
しかしながら、インターコネクタを完全に緻密化することは困難であった。このため、インターコネクタの外表面を流れる酸素含有ガスが、インターコネクタからセル内部に流入することによって、インターコネクタと接する支持体表面付近において、支持体表面から進行する酸化反応と、水素含有ガスが流れる支持体内部から進行する還元反応とが繰り返されることとなる。これにより、インターコネクタと接する支持体表面付近の体積が膨張と収縮を繰り返し、インターコネクタの剥離や、支持体表面のクラックを生じさせる一因となっていた。
従って、本発明の目的は、耐久性の高いセル、セルスタック装置、モジュール、及びモジュール収容装置を提供することである。
本発明のセルは、対向する第1主面及び第2主面を有しており、長さ方向を有する支持体と、該支持体の第1主面上に設けられた第1電極層と、該第1電極層上に設けられた固体電解質層と、該固体電解質層上に設けられた第2電極層と、前記支持体の第2主面上に設けられたインターコネクタと、前記支持体の内部に設けられた、前記長さ方向に沿って
貫通するガス流路とを備えており、前記支持体の長さ方向の中央部における断面において、前記ガス流路から前記第1主面までの距離をD1、前記ガス流路から前記第2主面までの距離をD2とした場合、D1>D2を満足することを特徴とする。
本発明のセルスタック装置は、複数個配列された上述のセルを有するセルスタックを備えることを特徴とする。
本発明のモジュールは、収納容器内に上述のセルスタック装置が収納されていることを特徴とする。
本発明のモジュール収容装置は、外装ケース内に、上述のモジュールと、該モジュールを作動させるための補機とを備えることを特徴とする。
本発明のセルによれば、セルの耐久性を向上させることができる。このようなセルを用いたセルスタック装置、モジュールおよびモジュール収納装置においても、耐久性を向上することができる。
本実施形態のセルの構造を示す斜視断面図である。 本実施形態の他の例のセルの構造を示す斜視断面図である。 (a)及び(b)は本実施形態の他の例のセルの構造を示す縦断面図である。 図1のセルを具備するセルスタック装置を示し、(a)は側面図、(b)は(a)の破線部についての横断面図である。 図4のセルスタック装置を具備するモジュールの一例を示し、セルスタック装置を収納容器に収納する前の状態を示す外観斜視図である。 図5のモジュールを具備するモジュール収容装置の一例を示す斜視図である。
図1〜6を用いて、セル、セルスタック装置、モジュール及びモジュール収容装置について説明する。なお、同一の構成については同一の符号を用いるものとする。以下において、セルとして固体酸化物形で中空平板型のセルの例を用いて説明する。
(セルの構成)
図1は、本実施形態のセルの構造を示す斜視断面図である。なお、セル1の各構成の一部を拡大して示している。
セル1は、支持体2、燃料極層3、固体電解質層4及び空気極層5を備える。
支持体2は、横断面が扁平な楕円形で、全体的に見て楕円柱状をしている。また、支持体2は多孔質体である。図1に示すように、支持体2は、一対の第1主面n1及び第2主面と一対の側面mとを有する平板状である。図1に示す例では、一対の第1主面n1及び第2主面は互いに対向している。図1に示す例では、一対の側面mは、それぞれ弧状面となっている。なお、一対の側面mは、平坦面であってもよい。
また、支持体2の内部には、適当な間隔で複数のガス流路2aが長さ方向Lに貫通して設けられている。また、セル1は、この支持体2の外周を後述する各種の部材が取り巻くように設けられた構造を有している。
燃料極層3は、図1に示すように、支持体2の第1主面n1上に設けられている。図1に示す例においては、燃料極層3は、支持体2の第1主面n1と両側の側面mとを覆うように支持体2に設けられている。また、燃料極層3は、空気極層5に対面する位置に設けられていればよいため、例えば、燃料極層3が第2主面n2及び側面mまで延びず、第1主面n1にのみ燃料極層3が設けられていてもよい。また、燃料極層3は多孔質体である。
固体電解質層4は、図1に示すように、燃料極層3を覆っており、支持体2の第1主面n1から一対の側面mにかけて設けられている。
空気極層5は、図1に示すように、固体電解質層4上で、燃料極層3と対向するように設けられている。図1に示す例においては、支持体2の第1主面n1であって固体電解質層4の外側に配置されている。また、空気極層5は多孔質体である。
インターコネクタ6は、支持体2の燃料極層3及び固体電解質層4が積層されていない第2主面n2に設けられている。
以上で説明したセル1は、燃料極層3、固体電解質層4及び空気極層5が積層されている部分が発電素子部として機能する。発電させるためには、空気極層5の外側に空気等の酸素含有ガスを流し、かつ支持体2内のガス流路2aに燃料ガス(水素含有ガス)を流して、燃料極層3に燃料ガスを供給し、燃料極層3を所定の作動温度まで加熱する。そして、かかる発電によって生成した電流は、インターコネクタ6にて集電される。
図1に示す例において、燃料極層3と固体電解質層4とは、第1主面n1から両端の側面mを経由して第2主面n2の一部まで延びており、固体電解質層4の両端部にはインターコネクタ6の両端部が積層されて接合されている。これによって、インターコネクタ6を完全に緻密化することは出来ないながらも、固体電解質層4とインターコネクタ6とで支持体2が取り囲まれ、内部を流通する燃料ガスが外部に漏出することを抑制できる構成となっている。言い換えれば、固体電解質層4及びインターコネクタ6を境界として、燃料極層3に供給される燃料ガスと空気極層5に供給される酸素含有ガスとがほぼ遮断されている。
図1に示す例では、平面形状が矩形状のインターコネクタ6が支持体2の長さ方向Lの上端から下端までを覆うように配置されており、インターコネクタ6の左右両側端部は固体電解質層4の両端部の表面に重なるように接合されている。
(セルの各部材の説明)
支持体2は、燃料ガスを燃料極層3まで透過するためにガス透過性であること、及びインターコネクタ6に接続されて集電されるために導電性であることが要求される。したがって、支持体2としては、導電性セラミックスやサーメット等を用いることができる。その導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましく、ガス透過性を備えるために開気孔率は25%以上であることが好適である。
支持体2は、セル1を作製するにあたり、燃料極層3又は固体電解質層4との同時焼成にて作製する場合においては、鉄族金属成分と無機酸化物、例えば、Ni及び/又はNiOと特定の希土類酸化物からなる。特定の希土類酸化物は、支持体2の熱膨張係数を固体電解質層4の熱膨張係数に近づけるために使用されるものであり、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prからなる群より選択される少なくとも1種の元素を含む希土類酸化物が用いられ、Ni及び/又はNiOとの組み合わせで使用することが
できる。このような希土類酸化物の具体例としては、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prを例示することができる。また、Ni及び/又はNiOとの固溶や反応が殆どなく、熱膨張係数が固体電解質層4と同程度であり、かつ安価であるという点から、Y及びYbの少なくとも一種からなるとよい。また、本実施形態においては、支持体2の良好な導電率を維持し、かつ熱膨張係数を固体電解質層4と近似させるという点で、Ni及び/又はNiO:希土類酸化物=35:65〜65:35の体積比で存在する。なお、支持体2中には、要求される特性が損なわれない限りの範囲で、他の金属成分や酸化物成分を含有していてもよい。
さらに、本実施態様によれば、支持体2の第1主面n1及び第2主面n2の幅方向Wの長さは、15〜60mm、側面mの長さ(弧の長さ)は2〜8mmであり、支持体2の第1主面n1及び第2主面間の厚みは1.5〜5mm、支持体2の長さ方向Lの長さは、10〜50cmとされている。
燃料極層3は、電極反応を生じさせるものであり、本実施態様では、多孔質の導電性セラミックスからなる。例えば、希土類酸化物が固溶したZrOとNi及び/又はNiOとからなる材料、又は他の希土類酸化物が固溶したCeOとNi及び/又はNiOとからなる材料が挙げられる。なお、希土類酸化物は、支持体2において例示したものを用いることができ、例えばYが固溶したZrO(YSZ)とNi及び/又はNiOとからなる材料が挙げられる。本実施態様では、燃料極層3中の希土類酸化物が固溶したZrO又は他の希土類酸化物が固溶しているCeOの含有量は35〜65体積%の範囲で、Ni及び/又はNiOの含有量は65〜35体積%である。さらに、この燃料極層3の開気孔率は例えば15%以上、特に20〜40%の範囲にあり、その厚みは1〜30μmである。
固体電解質層4は、燃料極層3、空気極層5間のイオンの橋渡しをする固体電解質層4としての機能を有していると同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有することが必要とされる。本実施態様では、3〜15モル%のY、Sc、Yb等の希土類元素の酸化物を含有した部分安定化あるいは安定化ZrOからなるセラミックス(固体酸化物)が用いられている。また、希土類元素としては、安価であるという点からYが用いられている。固体電解質層4は、例えば、LaGaO系の材質であっても良く、上記特性を有する限りにおいては、他の材料であってもよいことは勿論である。本実施態様において、固体電解質層4の厚みは10〜40μmである。
空気極層5は、一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、いわゆるABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成することができる。具体的には、LaSrCoFeO、LaSrMnO、LaSrCoO等を用いることができる。空気極層5はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ6は、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)、もしくは、ランタンストロンチウムチタン系のペロブスカイト型酸化物(LaSrTiO系酸化物)が好適に使用される。これらの材料は、導電性を有し、かつ燃料ガス(水素含有ガス)及び酸素含有ガス(空気等)と接触しても還元も酸化もされない。また、インターコネクタ6は支持体2に形成されたガス流路2aを流通する燃料ガス、及び支持体2の外側を流通する酸素含有ガスのリークを抑制するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好ましい。
ここで、インターコネクタ6を完全に緻密化することは困難であった。この場合、イン
ターコネクタ6の外側を流れる酸素含有ガスが、インターコネクタ6を構成する元素の格子間を透過し、支持体2の内部に流れることとなる。従って、特に支持体2の第2主面n2付近の領域においては、第2主面n2から内部に向けて酸化反応が進行する。また、支持体2の内部ではガス流路2aを流れる燃料ガスにより、ガス流路2aから第2主面n2に向けて還元反応が進行する。これにより、支持体2の第2主面n2とガス流路2aの間の領域では酸化と還元が繰り返されることとなる。従って、支持体2の第2主面n2付近では体積膨張及び収縮が繰り返されるので、インターコネクタ6の剥離や、支持体2の第2主面n2表面にクラックを生じさせる一因となっており、耐久性を向上させることが難しかった。
そこで、本実施形態では、ガス流路2aから第2主面n2までの距離D2が、ガス流路2aから2aから第1主面n1までの距離D1より短くなっている。
この構成により、ガス流路2aが第2主面n2に近接していることとなるから、第2主面n2付近において、酸化還元反応を繰り返す領域を小さくすることができる。従って、第2主面n2付近の体積変化を最小限に留めることができ、耐久性を向上させることができる。
ここで、ガス流路2aから第1主面n1までの距離D1とは、いずれか一つのガス流路において、支持体2の長さ方向Lの中央部における断面視で、第1主面n1に最も近いガス流路円周上の点から第1主面n1までの距離をいう。また、ガス流路2aから第2主面n2までの距離D2とは、上述した距離D1の測定をしたガス流路において、支持体2の長さ方向Lの中央部における断面視で、第2主面n2に最も近いガス流路円周上の点(以下、D2測定点)から第2主面n2までの距離をいう。また、支持体2の長さ方向Lの中央部とは、長さ方向Lの丁度半分の位置をいう。
なお、酸化還元反応を繰り返す領域は、主に第2主面n2付近における、全ガス流路におけるD2測定点を直線で結んだ線と第2主面n2とで挟まれた領域となる。
また、支持体2の長さ方向Lの中央部における断面においてD2は、D1の0.9倍以下であるとよい。0.9倍以下の場合には、ガス流路2aが第2主面n2に十分に近接しているため、酸化還元反応を繰り返す領域を小さくすることができる。従って、耐久性を向上させることができる。
また、支持体2の長さ方向Lの中央部の断面においてD2は、D1の0.3倍以上であるとよい。0.3倍以上の場合には、支持体2の第2主面n2とガス流路2aとの距離が短くなり過ぎることを抑制し、肉厚が薄くなり過ぎることを抑制できる。従って、支持体2の強度を維持することができる。
図2は、本実施形態の他の例のセルの構造を示す斜視断面図である。
図2に示す例では、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離が、支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離より短くなっている。支持体2の幅方向Wの中央部は、端部と比べて放熱しにくいため、温度が高くなり、酸化反応が促進されるが、上述の構成によれば、特に酸化反応が促進しやすい支持体2の幅方向Wの中央部において、酸化還元反応を繰り返す領域を小さくすることができ、耐久性を向上させることができる。
なお、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離、及び支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離の測
定にあたり、支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aとは、第2主面n2を平面視した際に固体電解質層4の端部と重なるガス流路2aであり、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aとは、第2主面n2を平面視した際に固体電解質層4の端部と重ならないガス流路2aとすればよい。支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離は、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aのうち一つを選んで測定すればよい。支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離は、支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aのうち一つを選んで測定すればよい。
なお、支持体2の長さ方向Lの中央部における断面において、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離が、支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離の0.7倍以下であるとよい。0.7倍以下の場合には、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aが第2主面n2に十分に近接しているため、酸化還元反応を繰り返す領域を小さくすることができる。従って、耐久性を向上させることができる。
また、支持体2の長さ方向Lの中央部における断面において、支持体2の幅方向Wの中央部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離が、支持体2の幅方向Wの端部におけるガス流路2aから第2主面n2までの距離の0.3倍以上であるとよい。0.3倍以上の場合には、支持体2の幅方向Wの中央部において第2主面n2とガス流路2aとの距離が短くなり過ぎることを抑制し、肉厚が薄くなり過ぎることを抑制できる。従って、支持体2の強度を維持することができる。
図3(a)及び図3(b)は本実施形態の他の例のセルの構造を示す縦断面図である。
図3(a)に示す例においては、支持体2の長さ方向Lの下端にインターコネクタ6が設けられていない。本例に示すように、ガス流路2aのうちインターコネクタ6と平面透視で重なっている部分は、重なっていない部分よりも第2主面n2に近接しているとよい。インターコネクタ6と平面透視で重なっている部分は、重なっていない部分よりも酸素含有ガスが透過しやすいので酸化が進行しやすい。しかし、上述の構成によれば、その酸化がしやすい領域においてガス流路2aが第2主面n2に近接している。よって、特に酸化がしやすい領域に燃料ガスを供給することができるので酸化還元反応を繰り返す領域を小さくすることができ、耐久性を向上させることができる。
図3(b)に示す例においては、支持体2の長さ方向Lの下端及び上端にインターコネクタ6が設けられていない。本例においても、ガス流路2aのうちインターコネクタ6と平面透視で重なっている部分は、重なっていない部分よりも第2主面n2に近接しているとよい。
インターコネクタ6と平面透視で重なっている部分における距離D2の測定方法について説明する。なお、下記測定方法は、図3における本実施形態の例に適用するものとする。また、下記の測定方法は、複数のガス流路2aが存在する場合には、いずれか一つのガス流路2aについての測定であるとする。まず、該部分において支持体2の長さ方向Lを等間隔に4分割できるような3点の分割点及び支持体2の長さ方向Lにおいて、インターコネクタ6が平面透視で重なっている支持体最端点を抽出し、該分割点及び該支持体最端点の特定のガス流路における距離D2を測って平均値を算出し、該平均値を距離D2とすればよい。
また、インターコネクタ6と平面透視で重なっていない部分における距離D2の測定方法について説明する。まず、該部分において支持体2の長さ方向Lを等間隔に2分割でき
るような1点の分割点及び支持体2の長さ方向Lにおいて、インターコネクタ6が平面透視で重なっていない支持体最端点を抽出し、該分割点及び該支持体最端点の特定のガス流路における距離D2を測って平均値を算出し、該平均値を距離D2とすればよい。
(製造方法)
以上説明した本実施形態のセル1の作製方法の一例について説明する。ただし、以下に述べる材料、粒径、温度、及び塗布方法等の各種条件は、適宜変更することができる。以下、「成形体」とは、焼成前の状態を指すものとする。
先ず、例えば、Ni及び/又はNiO粉末と、Yなどの希土類酸化物の粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合して坏土を調製し、この坏土を用いて押出成形により支持体成形体を作製し、これを乾燥する。
また、押出成形により支持体を成形する際の金型は、支持体成形体の横断面と同形状の内部構造を有し、支持体成形体の第2主面に対応する内壁に近接して、ガス流路を形成するためのピンが設けられているものを使用する。なお、第2主面との距離が互いに異なるガス流路を複数設ける場合には、金型の内壁からの距離が互いに異なるようにピンを配置する。
なお、支持体成形体は、900〜1000℃にて2〜6時間仮焼した仮焼体を用いてもよい。
次に、例えば所定の調合組成に従い、NiOと、Yが固溶したZrO(YSZ)との素原料を秤量、混合する。この後、混合した粉体に、有機バインダー及び溶媒を混合して燃料極層用スラリーを調製する。
また、Yが固溶したZrO粉末に、トルエン、バインダー粉末、市販の分散剤等を加えてスラリー化したものをドクターブレード等の方法により、成形してシート状の固体電解質層成形体を作製する。
そして、得られたシート状の固体電解質層成形体上に燃料極層用スラリーを塗布し乾燥して燃料極層成形体を形成して、シート状の積層成形体を形成する。この燃料極層成形体及び固体電解質層成形体のシート状の積層成形体の燃料極層成形体側の面を支持体成形体に積層し、成形体を形成する。
続いて、インターコネクタ材料(例えば、LaCrMgO系酸化物粉末)、有機バインダー及び溶媒を混合してスラリーを作製する。
この後、固体電解質層成形体の両端部上に、インターコネクタ用成形体の両端部が積層されるように、支持体成形体上面にインターコネクタ用スラリーを塗布し、積層成形体を作製する。
次いで、上記の積層成形体を脱バインダー処理し、酸素含有雰囲気中、1400〜1450℃にて2〜6時間、同時焼結(同時焼成)する。
続いて、例えば、所定の粒径のLaSr1−xCoyFe1−y(以下、単にLSCFと略す)粉末、有機バインダー、造孔材、及び溶媒を混合して空気極層用スラリーを作製する。このスラリーを固体電解質層上にスクリーン印刷にて塗布して、空気極層用成形体を形成する。このスラリーを固体電解質層上にスクリーン印刷にて塗布して、空気極層用成形体を形成する。
次に、固体電解質層上に空気極層用成形体が形成された積層体を、1100〜1200℃にて1〜3時間焼成する。このようにして図1に示す構造の本実施形態のセル1を製造できる。
なお、セル1は、その後、ガス流路に水素ガスを流し、支持体2及び燃料極層3の還元処理を行なうのが好ましい。その際、たとえば750〜1000℃にて5〜20時間還元処理を行なうのが好ましい。
なお、図3で示す例のように、長さ方向において第2主面n2からの距離が異なっているガス流路2aを設ける場合には以下のような製造方法を採るとよい。まず射出成型に用
いる金型の内部に、予め、所定の形状を有する樹脂成形体を、ピン等の治具によって固定しておく。この樹脂成形体の材料としては、支持体成形体の仮焼時又は焼成時の温度で、蒸発し焼失するような樹脂を用いる。また、樹脂成形体の形状は、所望のガス通路2の形状としておく。
このような樹脂成形体を内部に設けた金型に、上述の坏土を注入して射出成型を行うことにより、内部に樹脂成形体を有する支持体成形体が得られる。その後、支持体成形体の仮焼又は焼成を行い、所定の温度に上昇させることによって、樹脂成形体が焼失する。従って、支持体内部において、樹脂成形体で占められていた領域は、空間となる。よって、所望の形状のガス通路2を有する支持体2を得ることができる。
(セルスタック装置)
図4は、上述したセルの複数個を、導電部材13を介して電気的に直列に接続して構成されたセルスタック装置の一例を示したものであり、(a)はセルスタック装置18を概略的に示す側面図、(b)は(a)のセルスタック装置18の破線部についての横断面図であり、(a)で示した破線で囲った部分を抜粋して示している。なお、(b)において(a)で示した破線で囲った部分に対応する部分を明確とするために矢印にて示している。
セルスタック装置11は、複数のセル1が並設され、各セル1間が導電部材13で接続されているセルスタック12具備する。また、複数のセル1の並設方向の両端には弾性変形可能な端部導電部材14が設けられ、並設された複数のセル1を挟持している。さらに、端部導電部材14にはセルスタック12(セル1)の発電により生じる電流を引出すための電流引出し部15が接続されている。また、各セル1の下端及び端部導電部材14の下端はガスタンク16に、ガラスシール材等の接着剤により固定されている。
本実施形態のセルスタック装置11においても、上述したセル1を具備することから、耐久性の向上したセルスタック装置11とすることができる。
(モジュール)
次に、上述したセルスタック装置11を収納容器19内に収納してなるモジュール18について図5を用いて説明する。
図5に示すモジュール18は、セル1にて使用する燃料ガスを得るために、天然ガスや灯油等の原燃料を改質して燃料ガスを生成するための改質器20をセルスタック12の上方に配置している。そして、改質器20で生成された燃料ガスは、ガス流通管21を介してガスタンク16に供給され、ガスタンク16を介してセル1の内部に設けられたガス流路(図示せず)に供給される。
なお、図5においては、収納容器19の一部(前後面)を取り外し、内部に収納されているセルスタック装置1及び改質器20を後方に取り出した状態を示している。
このようなモジュール18においては、耐久性の向上したセルスタック装置11を収納してなることから、耐久性の向上したモジュール18とすることができる。
(モジュール収容装置)
次に、上述したモジュール18と、モジュール18を作動させるための補機(不図示)とを外装ケースに収納してなるモジュール収容装置23について図6を用いて説明する。
図6に示すモジュール収容装置23は、支柱24と外装板25から構成される外装ケース内を仕切板26により上下に区画し、その上方側を上述したモジュール18を収納するモジュール収納室27とし、下方側をモジュール18を作動させるための補機を収納する補機収納室28として構成されている。
また、仕切板26には、補機収納室28の空気をモジュール収納室27側に流すための空気流通口29が設けられており、モジュール収納室27を構成する外装板25の一部に、モジュール収納室27内の空気を排気するための排気口30が設けられている。
このようなモジュール収容装置では、耐久性の向上したセルスタック11を備えるモジュール18を収納してなることから、耐久性の向上したモジュール収容装置23とすることができる。
以上、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。例えば、支持体上に空気極層、固体電解質層、燃料極層の順に配置した燃料電池セルであっても良い。さらに、例えば、燃料極層を兼ねる支持体であってもよい。
また、上記形態では燃料電池セル、これを用いたセルスタック装置、燃料電池モジュール及び燃料電池装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セルに水蒸気と電圧とを付与して水蒸気(水)を電気分解することにより、水素と酸素(O)を生成する電解セル(SOEC)及びこれを備える電解セルスタック装置、電解モジュール及び電解装置にも適用することができる。
1:セル
2:支持体
2a:ガス流路
3:第1電極層(燃料極層)
4:固体電解質層
5:第2電極層(空気極層)
6:インターコネクタ

Claims (6)

  1. 対向する第1主面及び第2主面を有しており、長さ方向を有する支持体と、
    該支持体の第1主面上に設けられた第1電極層と、
    該第1電極層上に設けられた固体電解質層と、
    該固体電解質層上に設けられた第2電極層と、
    前記支持体の第2主面上に設けられたインターコネクタと、
    前記支持体の内部に設けられた、前記長さ方向に沿って貫通するガス流路とを備えており、
    前記支持体の長さ方向の中央部における断面において、前記ガス流路から前記第1主面までの距離をD1、前記ガス流路から前記第2主面までの距離をD2とした場合、D1>D2を満足することを特徴とするセル。
  2. 前記支持体は幅方向に沿って複数の前記ガス流路が設けられており、
    前記支持体の長さ方向の中央部における断面において、前記支持体の幅方向の中央部における前記ガス流路から前記第2主面までの距離は、前記支持体の幅方向の端部における前記ガス流路から前記第2主面までの距離より短いことを特徴とする請求項1に記載のセル。
  3. 前記ガス流路のうち、前記インターコネクタと平面透視で重なっている部分は、重なっていない部分よりも前記第2主面に近接していることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のセル。
  4. 複数個配列された請求項1乃至3のうちいずれかに記載のセルを有するセルスタックを備えることを特徴とするセルスタック装置。
  5. 収納容器内に、請求項4に記載のセルスタック装置を備えることを特徴とするモジュール。
  6. 外装ケース内に、請求項5に記載のモジュールと、該モジュールを作動させるための補機とを備えることを特徴とするモジュール収容装置。
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