JP2004362849A - 電気化学セル用基板および電気化学セル - Google Patents

電気化学セル用基板および電気化学セル Download PDF

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和幸 松田
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Abstract

【課題】電気化学セルの燃料極と固体電解質膜との密着性を向上させて固体電解質膜の剥離やクラックを抑制するのと共に、電気化学セルにおける電気化学的反応効率を向上させる。
【解決手段】電気化学セル用基板7は、燃料極材料からなる本体8、固体電解質膜9、および金属粒子と固体電解質粒子とのサーメットからなる活性層16を備えている。本体8の気孔率が30〜50%であり、活性層16の厚さが3μm以上、15μm以下であり、活性層16を構成する金属粒子の平均粒径dmおよび固体電解質粒子の平均粒径dsが0.5μm以上、1.0μm以下である。dm/dsが0.8〜1.2である。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料電池(SOFC)や固体電解質水蒸気電解セル(SOE)等の電気化学セルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池は、いわゆる平板型と円筒型とに大別される。平板型の固体電解質型燃料電池においては、いわゆるセパレータと発電層とを交互に積層することにより、発電用のスタックを構成する。即ち、固体電解質膜に燃料極と空気極とをそれぞれ形成して発電層を作成し、またインターコネクターを作成し、この発電層とインターコネクターとの間に、セラミックス粉末と有機バインダーとを含有する薄膜を挟み、これを熱処理することにより、発電層とインターコネクターとを接合する。
【0003】このような電気化学セルを製造する方法として、特許文献1記載の方法では、燃料極の成形体上に固体電解質膜の成形体を積層し、コールドアイソスタティックプレス法によって一体成形する方法を開示した。この成形体を一体で焼結する。
【特許文献1】
WO03/027041 A1
【0004】また、燃料極と固体電解質膜との界面に沿って、燃料極材料からなる活性層を設けることは、特許文献2、3、4、5、6に記載されている。
【特許文献2】
US6,228,521 B1
【特許文献3】
特開平9−259895号公報
【特許文献4】
特開平10−21930号公報
【特許文献5】
特開2002−260677号公報
【特許文献6】
特開2002−289248号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特許文献1記載の方法において、燃料極の気孔率を上昇させて通気性を上げるために、造孔材を添加する必要がある。しかし、これによって固体電解質のグリーンシートと燃料極のグリーン成形体との接合強度が低下し、共焼結後の固体電解質膜に、燃料極からの剥離やクラックが見られることがあった。また、単電池の定格出力に限界があった。
【0006】本発明の課題は、電気化学セルの燃料極と固体電解質膜との密着性を向上させて固体電解質膜の剥離やクラックを抑制するのと共に、電気化学セルにおける電気化学的反応効率を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気化学セル用基板は、燃料極本体、固体電解質膜、および本体と固体電解質膜との間に設けられており、金属粒子と固体電解質粒子とのサーメットからなる活性層を備えており、活性層の厚さが3μm以上、15μm以下であり、活性層を構成する金属粒子の平均粒径dmおよび固体電解質粒子の平均粒径dsが0.5μm以上、1.0μm以下であり、(dm/ds)が0.8〜1.2であることを特徴とする。
【0008】また、本発明は、前記電気化学セル用基板、および固体電解質膜上に形成されている空気極を備えていることを特徴とする、電気化学セルに係るものである。
【0009】本発明者は、金属粒子と固体電解質粒子とのサーメットからなる活性層を基板本体と固体電解質膜との界面に沿って設けるのと共に、活性層の厚さを5μm以上、15μm以下とし、活性層を構成する金属粒子の平均粒径dmおよび固体電解質粒子の平均粒径dsを0.5μm以上、1.0μm以下とし、dmのdsに対する比率(dm/ds)を0.8〜1.2に調整することを想到した。この結果、電気化学セルの燃料極と固体電解質膜との密着性を向上させて固体電解質膜の剥離やクラックを抑制するのと共に、電気化学セルの効率を向上させることに成功した。
【0010】ここで、活性層の厚さを3μm以上、15μm以下とすること、活性層を構成する金属粒子の平均粒径dmおよび固体電解質粒子の平均粒径dsを0.5μm以上、1.0μm以下とすること、dm/dsを0.8〜1.2にすることは、いずれも、固体電解質膜の燃料極からの剥離やクラックを抑制し、電気化学反応効率を向上させる上で有効であった。
【0011】この観点からは、活性層の厚さを6μm以上とすること、あるいは、10μm以下とすることが更に好ましい。また、dm、dsは、それぞれ、0.8μm以下とすることが更に好ましく、0.7μm以下とすることが最も好ましい。また、dm/dsを0.9以上とすること、あるいは、1.1以下とすることが更に好ましい。
【0012】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。以下は、好適な製造プロセスに沿って説明する。
【0013】図1〜図3は、本発明の電気化学セル用基板を製造するのに適した製造プロセスの各工程を示す。図4(b)は、本発明の一実施形態に係る電気化学セル12およびセル用基板7を示す図である。
【0014】図1(a)に示すように、燃料極の本体のグリーン成形体5の主面5a上に、活性層用の塗布層15を形成する。次いで、図1(b)に示すように、塗布層15上に、固体電解質膜のグリーン成形体3を積層し、この上に樹脂シート4を積層する。5bはグリーン成形体5の主面であり、5cは側面である。グリーン成形体5、3、樹脂シート4の積層体2の全体を被膜1によって被覆し、コールドアイソスタティックプレスに供する。これによって、積層体2の全表面にわたって均一な圧力が加わる。あるいは、図1(c)に示すように、固体電解質膜のグリーン成形体3上に活性層の塗布層15を成膜し、次いで成形体3および塗布層15を燃料極本体のグリーン成形体5に対して積層することができる。
【0015】次いで、得られた加圧成形体から被膜1を剥離し、図2(a)に示す積層体6を得る。次いで、加圧成形体6から樹脂シート4を剥離させ、加圧成形体6を焼結させ、図2(b)に示す電気化学セル用基板7を得る。基板7は、燃料極本体8と、固体電解質膜9と、本体8と固体電解質膜9との界面に沿って形成されている活性層16とからなる。
【0016】また、一層の燃料極本体のグリーン成形体5に対して複数層の固体電解質膜のグリーン成形体3A、3Bを積層し、コールドアイソスタティックプレス法によって加圧成形することができる。例えば、図3(a)、(b)に示すように、燃料極本体のグリーン成形体5の両主面5a、5b上に、それぞれ、活性層の塗布層15を形成し、その上に、それぞれ固体電解質膜のグリーン成形体3A、3Bを、それぞれ樹脂シート4A、4Bが積層した状態で積層する。そして、樹脂シート4A、4Bの外表面およびグリーン成形体5の側面5cの全面を被膜1によって被覆し、コールドアイソスタティックプレスに供する。得られた加圧成形体から各樹脂シート4A、4Bを剥離させ、図3(b)に示す加圧成形体6Aを得る。
【0017】この加圧成形体6Aを得た後、多孔体のグリーン成形体5を、主面5a、5bと略平行に17のように切断し、2体の加圧成形体6を得る(図2(a)参照)。この加圧成形体6を焼結させることによって、図2(b)に示す積層焼結体7を得る。
【0018】あるいは、加圧成形体6Aを焼結させることによって、一層の燃料極8と二層の固体電解質膜9とを備える電気化学セル用基板を得る。この後、積層焼結体を切断し、図2(b)に示す電気化学セル用基板7を2体得ることができる。
【0019】電気化学セルを製造する際には、例えば図4(a)に示すように、電気化学セル用基板7の固体電解質層9の表面に,他方の電極用の成形体10を設ける。そして、この成形体10を焼結させることによって、図4(b)に示すように、他方の電極11を形成し、電気化学セル12を得る。
【0020】本発明の電気化学セルは、固体電解質型燃料電池、酸素ポンプ、高温水蒸気電解セルとして使用できる。高温水蒸気電解セルは、水素の製造装置に使用でき、また水蒸気の除去装置に使用できる。この場合には、各電極で次の反応を生じさせる。
陰極:HO+2e→H+O
陽極:O →2e+1/2O
【0021】また、電気化学セルを、NOx、SOxの分解セルとして使用できる。この分解セルは、自動車、発電装置からの排ガスの浄化装置として使用できる。また、好適な実施形態では、電気化学セルが、固体電解質型燃料電池である。
【0022】固体電解質として使用することのできる材料は、イオン導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、以下を例示できる。
酸化ネオジム(Nd)、酸化サマリウム(Sm)、イットリア(Y)、酸化ガドリニウム(Gd)などを固溶した安定化ジルコニアおよび部分安定化安定化ジルコニア。
酸化ネオジム(Nd)、酸化サマリウム(Sm)、イットリア(Y)、酸化ガドリニウム(Gd)などを固溶したセリア(CeO)、
Sr、Mgなどを固溶したランタンガレート(LaGaO)。
【0023】燃料極、および活性層の各材質は、金属粒子と固体電解質粒子との混合粉末の焼結体である。ここで、燃料極と活性層との間で、金属粒子が同一または異なっていて良く、固体電解質粒子が同一または異なっていて良い。
【0024】この金属粒子としては、ニッケル、パラジウム、白金、ルテニウム、およびこれらの合金からなる粒子が特に好ましい。また、固体電解質粒子としては、ジルコニア、セリアを例示できる。特に好ましくは金属粒子がニッケルからなり、固体電解質粒子が安定化または部分安定化ジルコニアからなる。
【0025】活性層における金属粒子と固体電解質粒子との比率は限定されないが、容量%単位で25:75〜65:35が好ましく、45:55〜55:45が特に好ましい。
【0026】燃料極本体、活性層を構成するグリーン成形体は、燃料極本体、活性層の主原料に、有機バインダーと造孔材と水とを混合した混合物を成形した成形体が好ましい。この有機バインダーとしては、ポリメチルアクリレート、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニールブチラール、メチルセルロース、エチルセルロース、スターチ、ワックス、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー等を例示することができる。主原料の重量を100重量部としたとき、有機バインダーの添加量は0.5〜5重量部とすることが好ましい。
【0027】燃料極本体のグリーン成形体の成形方法は限定されず、ドクターブレード法、ディップ法、押出法、金型プレス成形法など、通常のセラミック成型技術であってよい。固体電解質膜のグリーン成形体の成形方法は限定されず、ドクターブレード法、ディップ法、押出法など、通常のセラミック成形技術であってよい。ただし、グリーン成形体の厚さを均一化することが重要であることから、厚さを均一化しやすい点で、ドクターブレード法、押出法が好ましい。ドクターブレード法で成形したの場合は上記バインダーの他可塑剤としてポリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、ジブチルフタレート等、解膠剤としてグリセリン、オレイン酸、ソルビタントリオール等、溶媒としてトルエン、エタノール、ブタノール等を用いると好ましい。
【0028】固体電解質膜のグリーン成形体は、固体電解質膜の主原料に、有機バインダーと水(溶媒)とを混合した混合物を成形した成形体が好ましい。この有機バインダーとしては、前述のものを使用できる。この主原料の重量を100重量部としたとき、有機バインダーの添加量は0.5〜20重量部とすることが好ましい。
【0029】活性層の塗布方法は限定されず,スクリーン印刷法、ディップコート、キャスティングなど公知の膜形成方法が好ましい。
【0030】空気極の材質は、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物であることが好ましく、ランタンマンガナイト又はランタンコバルタイトであることが更に好ましく、ランタンマンガナイトが一層好ましい。ランタンマンガナイトは、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム等をドープしたものであってよい。また、パラジウム、白金、ルテニウム、白金−ジルコニアサーメット、パラジウム−ジルコニアサーメット、ルテニウム−ジルコニアサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、パラジウム−酸化セリウムサーメット、ルテニウム−酸化セリウムサーメットであってもよい。
【0031】積層体をコールドアイソスタティックプレスする際の圧力は、積層体の各グリーン成形体の密着性を高めるという観点から、500kgf/cm以上、更には1000kgf/cm以上とすることが好ましく、加圧力の上限は、実用的には10tf/cm以下とすることができる。焼成温度は、通常は1200℃〜1700℃とする。
【0032】
【実施例】以下、更に具体的な実験結果について述べる。
図1〜図4を参照しつつ説明した前記方法に従って、図4(b)に示す固体電解質型燃料電池用単電池12を作製した。
(工程1:活性層用塗布層付の固体電解質膜用成形体3の製造)
NiOと8molイットリア安定化ジルコニアとを所定の割合で混合し、ジルコニア玉石および水を加え、ポット中で3時間または100時間混合した。混合後のスラリーを60℃で乾燥し、整粒した。得られた調合粉に対して、バインダーと溶剤とを加え、トリロールミルを用いて混練を行うことにより、活性層形成用ペーストを得た。一方、3mol安定化ジルコニアからなる固体電解質膜用の成形体3を準備した。図1(c)に示すように、成形体3の表面に活性層用ペーストをスクリーン印刷し、80℃で乾燥し、活性層用塗布層15付の成形体3を得た。
【0033】(工程2:電気化学セル用基板7の製造)
出発原料には、NiOと8mol安定化ジルコニアを使用し、造孔材としてセルロースを添加した。NiOと8mol安定化ジルコニア及び造孔材を所定の割合で調合し、ジルコニア玉石及び水を加えて3時間混合を行った。混合後のスラリーを60℃で乾燥させ、整粒した。得られた調合粉末は面圧200kg/cmで円板状(直径φ30mm)にプレス成形した。その後、図3(a)に示すように、成形体5の両主面5a、5bに、それぞれ、塗布層15付のグリーン成形体3A、3Bをセットし、2ton/cmの圧力でコールドアイソスタティックプレス処理することにより、図3(b)に示す接合体6Aを得た。この接合体6Aを、大気中、1320〜1370℃で2時間共焼結し、直径φ12mm、厚さ1mmに加工し、電気化学セル用基板7とした(図4(a))。
【0034】(工程3:空気極用ペーストの製造)
出発原料としては、1350℃で5時間熱処理することで合成した La0.8Ca0.2MnO3− δ(以下、LCM)粉末を使用した。LCM粉末は、平均粒径1μmとなるよう粉砕を行った。粉砕はLCM粉末とジルコニア玉石、水を加えて80時間行った。その後、乾燥・整粒を行い、LCM粉砕粉を得た。得られたLCM粉砕粉に対し、バインダーと溶剤を加え、トリロールミルを用いて混練することにより、LCMペーストを作製した。
【0035】(工程4:単セル12の製造)
先述した燃料極基板とLCMペーストから単セルを作製した。空気極は、燃料極基板(工程2)にLCMペースト(工程3)をスクリーン印刷することにより形成した。電極面積は0.28cm(φ6mm)とした。印刷後の膜は、80℃で乾燥後、大気中、1200℃で1時間焼付を行った。焼付後、セルの空気極・燃料極それぞれに対し、Ptペーストをスクリーン印刷・乾燥して集電層を形成、単セルとした。
【0036】(発電性能の評価)
発電性能の評価方法は、次の様に行った。750℃まで昇温した後に、ガス流量を燃料極側H:200cc/min、空気極側Air:200cc/minとし、燃料極の還元(NiOをNiへと還元)を4時間実施した。引続き、燃料極側ガスをを10℃加湿H(1.2%HO−H)に切替え、通電処理としてポテンショスタットを用いてセル電位を0.3Vに固定し、3時間通電を行った(0.3V定電位通電)。以上の前処理終了後に、650℃における発電性能を評価した。評価として電流遮断法によるI−V測定を実施した。電流遮断測定には、カレントパルスジェネレーターとオシロスコープを使用した。
【0037】
【表1】
Figure 2004362849
【0038】セルの各部分の組成は以下のとおりである。
空気極: LCM [La0.8Ca0.2MnO3− δ
固体電解質膜: 3molイットリア安定化ジルコニア
燃料極: (活性層) 50vol% Ni/YSZ [調合時のNiO:YSZ重量比=65:35]
(基板) 55vol%Ni/YSZ [調合時のNiO:YSZ:セルロース重量比=70:30:10]
【0039】また、表1において、1)Ni,YSZ各粒子の粒径は、それぞれ、活性層の断面の微構造写真から計測した。即ち、活性層を含むようにセルを切断し、研磨し、5000〜10000倍の走査型電子顕微鏡写真を撮影する。この写真について、視野10×5μmの範囲で、各粒子の粒径を約50個計測し、その平均値を求める。
また、活性層内の粒径が揃っていることから、Niの粒径とYSZの粒径とは同程度であった。
また、各セルについて定格出力密度を測定した。しかし、2)については、共焼結時に固体電解質にクラックが入ったため、性能を評価できなかった。
【0040】実施例1、2、比較例1、2では、活性層用調合粉の混合時間及び共焼結温度を変更することで粒径の異なる活性層を形成した。
即ち、比較例1では、(工程1)における活性層形成用の調合粉の混合時間を3時間に短縮した。実施例1、2、3、4、5、比較例2、4では、その混合時間を100時間とした。
【0041】実施例2では、工程2における共焼結温度を1345℃とした。
比較例2では、工程2における共焼結温度を1320℃とした。
実施例1、3、4、5、比較例1、3では、工程2における共焼結温度を1370℃とした。
【0042】工程1において、固体電解質膜用成形体3に活性層用ペーストをスクリーン印刷する際に、使用するスクリーンマスクの総厚みを変更し、及び多層印刷することにより、活性層の厚さを変更した。比較例3では、活性層用ペーストの溶剤量を変更することにより、活性層の厚さを変更した。即ち、実施例1、2、比較例1、2では、総厚90μmのスクリーンマスクを使用し、印刷した。実施例3では、総厚30μmのスクリーンマスクを使用し、印刷した。実施例4では、総厚30μmのスクリーンマスクでの印刷・乾燥後、再度総厚30μmのスクリーンマスクで印刷した(重ね塗り)。実施例5では、総厚30μmのスクリーンマスクでの印刷・乾燥後、総厚90μmのスクリーンマスクで印刷した(重ね塗り)。比較例4では、総厚200μmのスクリーンマスクを使用し、印刷した。比較例3では、活性層用ペーストの溶剤量を増量し、総厚30μmのスクリーンマスクを使用し、印刷した。
【0043】この結果、活性層を構成するニッケル粉末、イットリア安定化ジルコニア粉末の粒径を0.5μm以上、1.0μm以下とし、活性層の厚さを3〜15μmとすることによって、高い定格出力密度が得られた。比較例1では、活性層を構成するニッケル粉末、ジルコニア粉末の粒径が1.2μm以上、粒径比(dm/ds)が1.2以上であるが、定格出力密度が0.27W/cmである。比較例2では、活性層を構成するニッケル粉末、ジルコニア粉末の粒径が0.4μmであるが、固体電解質膜にクラックが生じた。比較例3では、活性層の厚さが2μmであるが、定格出力密度が0.28W/cmである。比較例4では、活性層の厚さが30μmであるが、固体電解質膜にクラックが生じた。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、電気化学セルの燃料極と固体電解質膜との密着性を向上させて固体電解質膜の剥離やクラックを抑制するのと共に、電気化学セルにおける電気化学的反応効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態に係る電気化学セル用基板7の製造プロセスを示す模式図である。
【図2】(a)、(b)は、電気化学セル用基板7の製造プロセスを示す模式図である。
【図3】(a)、(b)は、他の実施形態に係る製造プロセスを示す模式図であり、一層の燃料極本体用グリーン成形体5の両主面上に固体電解質膜用成形体3A、3Bを設け、コールドアイソスタティックプレスすることによって、加圧成形体6Aを得ている。
【図4】(a)は、電気化学セル用基板7上に他方の電極用のグリーン成形体10を形成した状態を示しており、(b)は、電気化学セル用基板7上に他方の電極11を形成した状態を示している。
【符号の説明】1 被膜 2 積層体 3、3A、3B 固体電解質膜用成形体 4、4A、4B 樹脂被膜 5 燃料極本体用の成形体 15 活性層用の塗布層 16 活性層 7 電気化学セル用基板 8 燃料極本体 9 固体電解質膜 11 空気極 12 電気化学セル

Claims (6)

  1. 燃料極本体、固体電解質膜、および前記燃料極本体と前記固体電解質膜との間に設けられており、金属粒子と固体電解質粒子とのサーメットからなる活性層を備えており、
    前記活性層の厚さが3μm以上、15μm以下であり、前記活性層を構成する前記金属粒子の平均粒径dmおよび前記固体電解質粒子の平均粒径dsが0.5μm以上、1.0μm以下であり、前記活性層を構成する前記金属粒子の平均粒径dmの前記固体電解質粒子の平均粒径dsに対する比率(dm/ds)が0.8〜1.2であることを特徴とする、電気化学セル用基板。
  2. 前記金属粒子がニッケルからなることを特徴とする、請求項1記載の電気化学セル用基板。
  3. 前記固体電解質粒子が安定化または部分安定化ジルコニアからなることを特徴とする、請求項1または2記載の電気化学セル用基板。
  4. 前記活性層の気孔率が15〜30%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の電気化学セル用基板。
  5. 前記燃料極本体のグリーン成形体、前記活性層の塗布層、および前記固体電解質膜のグリーン成形体の積層体を、コールドアイソスタティックレス法によって加圧成形することによって加圧成形体を得、この加圧成形体を焼成することによって得られたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の電気化学セル用基板。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載の電気化学セル用基板、および前記固体電解質膜上に形成されている空気極を備えていることを特徴とする、電気化学セル。
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