JP4012362B2 - リチウム二次電池用負極活物質及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウム二次電池用負極活物質及びその製造方法に関し、詳しくは高い容量と優れた充放電効率を有するリチウム二次電池用負極活物質及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池の負極活物質としてリチウム金属が最初用いられていたが、充放電過程で容量が急激に減少し、リチウムが析出してデンドライト状を形成することによってセパレータが破壊するので電池の寿命が短縮する問題点があった。これを解決するために、リチウム金属の代わりにリチウム合金が用いられたがリチウム金属を使用する時の問題点を大きくは改善できなかった。
【0003】
その後、負極活物質としてリチウムイオンをインタカレーションし、デインタカレーションすることができる炭素系物質が主に用いられている。このような炭素系物質としては結晶質炭素と非晶質炭素がある。その中で主に使用されている結晶質炭素は再人造黒鉛と天然黒鉛とに分類することができる。代表的な人造黒鉛としてメゾカーボン繊維(MCF)、メゾカーボンマイクロビー(MCMB)があり、最近は異種元素がドーピングされた人造黒鉛の出現で安価で高性能の負極活物質が生産されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
メゾカーボンマイクロビードやメゾカーボン繊維は製造上の利点があるが、高価で同時に安定化工程を必ず経なければならない工程上の理由で天然黒鉛に比べてその放電容量が著しく低い。 また天然黒鉛系は放電容量は大きいが、メゾカーボンマイクロビードやメゾフェース繊維に比べて非可逆容量が非常に大きく形状が板状であるために高密度の極板製造時に放電特性が非常に悪化する傾向がある。
【0005】
このような問題点を解決するためにコークス系無定形で安価な人造黒鉛を使用するが、その電池性能を向上させるためにボロンなどの元素をドーピングした。このようにボロンを用いて負極活物質を製造する方法は多様な文献に記述されている。
【0006】
日本特許公開平3−165463号公報にはCVD(化学蒸着)工程を使用してB、C、NまたはHを含有するBCN(H)形態の負極活物質を製造する方法が記述されている。
日本特許公開平3−245458号公報にはオートクレーブ法を使用して有機材料の炭化時のB化合物を0.15乃至2.5重量%添加して負極活物質を製造する方法が記述されている。
【0007】
日本特許公開平5−266880号公報には石油系ピッチにB、B2O3、H3BO3を添加した後、2000℃で20時間熱処理して負極活物質を製造する方法が記述されている。
【0008】
日本特許公開平9−63584号公報及び平9−63585号公報にはメゾフェース繊維粉砕後、B化合物を添加した後に熱処理する方法が記述されている。
【0009】
しかし、前述した全ての方法で製造された負極活物質の容量、充放電効率、電流密度、寿命特性などの物性が満足する程の水準に到達していないのが実情である。
【0010】
本発明は前記問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は容量が大きく、充放電効率に優れたリチウム二次電池用負極活物質を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は電流密度が高く、寿命特性に優れたリチウム二次電池用負極活物質を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は結晶質炭素を含むコアと、前記コア上に形成される炭素シェルとを有し、前記炭素シェルに、黒鉛化触媒効果があり、周辺炭素構造の改質が可能なメタルボライドを含み、ターボストラチックまたは半オニオンリング構造を有する準結晶質炭素シェルを含むリチウム二次電池用負極活物質を提供する。
【0014】
本発明は、また非晶質または結晶質炭素と、黒鉛化触媒効果があり、周辺炭素構造の改質が可能なメタルボライドを混合する混合工程、及び前記混合工程で得られた混合物を2000乃至3200℃で黒鉛化する黒鉛化工程を含むリチウム二次電池用負極活物質の製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0016】
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は結晶質炭素コアとこのコア上に形成された炭素シェルを有する。
【0017】
前記炭素シェルは、黒鉛化触媒の効果があり、周辺炭素構造の改質が可能な元素または互いに異なる二つ以上の前記能力を有する元素が結合した化合物(以下“触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物(nは整数)”と称する)を含む。
【0018】
前記触媒元素としては遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、3A族半金属(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による3族半金属)、3B族半金属(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による13族半金属)、4A族半金属(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による4族半金属)、4B族半金属(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による14族半金属)、5A族元素(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による5族元素)、5B族元素(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による15族元素)、ランタノイド系列元素またはアクチノイド系列元素のうちの一つ以上を使用することができ、好ましくはMn、Ni、Fe、Cr、Co、Cu、Mo、W、Te、Re、Ru、Os、Rh、Ir、PdまたはPtの遷移金属、Li、Na、Kのアルカリ金属、Be、Sr、Ba、CaまたはMgのアルカリ土類金属、Sc、Y、La、Acの3A族半金属、B、Al、Gaの3B族半金属、Ti、ZrまたはHfの4A族半金属、Si、Ge、Snの4B族半金属、V、Nb、Taの5A族元素、P、Sb、Biの5B族元素、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuのランタノイド系列元素、またはTh、U、NbまたはPuのアクチノイド系列元素のうちの一つ以上を使用することができる。
また、前記触媒元素M1M2M3.....Mn化合物の例としてはM1M2M3.....B化合物、つまり、メタルボライドが好ましく、その代表的な例としてTiB2、ZrB2、DyB2、HfB2、HoB2、LuB2、ScB2、Ni2B、TaB2、TmB12、VB2、W2B5、CrB2、カルシウムボライド、リチウムボライドまたはコバルトボライド等がある。
【0019】
前述した触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物は黒鉛化触媒の効果があり、周辺炭素構造の改質が可能であるので、非晶質を結晶質構造に変化することができ、最終製造される活物質の表面構造を骨格構造であるターボストラチック構造または半オニオンリング構造に変化することができる。即ち、本願にいう「黒鉛化触媒の効果があり、周辺炭素構造の改質が可能である」とは、炭素内に触媒として添加された状態で、非晶質を結晶質構造に変化することができ、構造を骨格構造であるターボストラチック構造または半オニオンリング構造に変化することができることを意味する。図1(a)にターボストラチック構造の形態を、図1(b)に半オニオンリング構造の形態を示した。同図において、線状に見えるのは炭素原子が線状に配列されたものを示す。
【0020】
本発明の負極活物質に含まれている触媒元素の量は全活物質重量の0.01乃至20重量%である。触媒元素の量が0.01重量%より小さい場合には最終活物質の黒鉛化度を増加させる効果が微小となり、表面構造の改造がよく起こらず初期充放電効率向上が微小であり、20重量%を超過する場合には過量の触媒元素によって放電量が減少することがある。但し、この範囲は良好な効果を得られる好ましい範囲である。
本発明の負極活物質が触媒元素M1M2M3.....B化合物であるメタルボライド含む場合にも、メタルボライドが触媒元素だけからなった化合物であるので、負極活物質に含まれるメタルボライドの量は全活物質重量の0.01乃至20重量%であることが分かる。
【0021】
より好ましくは、前記触媒元素中のBを全活物質重量の0.005乃至10重量%含み、Bを除いた他の触媒元素、つまり、Mn、Ni、Fe、Cr、Co、Cu、Mo、W、Te、Re、Ru、Os、Rh、Ir、PdまたはPtの遷移金属、Li、Na、Kのアルカリ金属、Be、Sr、Ba、CaまたはMgのアルカリ土類金属、Sc、Y、La、Acの3A族半金属、B、Al、Gaの3B族半金属、Ti、ZrまたはHfの4A族半金属、Si、Ge、Snの4B族半金属、V、Nb、Taの5A族元素、P、Sb、Biの5B族元素、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuのランタノイド系列元素、またはTh、U、NbまたはPuのアクチノイド系列元素のうちの一つ以上の元素を0.005乃至10重量%含む。このように、使用元素にBを含むと、ボロンが黒鉛化工程でアクセプターとして作用することができ、初期リチウム挿入反応時に電子伝達反応を速くすることができる長所がある。
【0022】
また、ボロンが添加されることによって、最終活物質である人造黒鉛末端エッジ部分が半オニオンリング構造を有することによってプロピレン系列の電解液に強くて非可逆容量が減少する効果を得ることができる。
【0023】
このような触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物によって、本発明の負極活物質の炭素シェルは骨格構造が形成されたターボストラチック構造または半オニオンリング構造を有する準結晶質炭素シェルである。
この準結晶質炭素シェルには触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物、特に好ましくはメタルボライドナノ粒子が均一に分布されている。
【0024】
本発明の負極活物質の表面構造であるターボストラチック構造及び半オニオンリング構造と非晶質構造を比較するために、この構造を先に述べたように図1(a)乃至1(b)に各々示した。図1(a)及び図1(b)に示したようにターボストラチック構造と半オニオンリング構造は単純な非晶質炭素の構造(図1(c)に図示)とは区別される準結晶質構造であって、このような構造によって非晶質炭素の物性とは異なる物性を示すようになる。
【0025】
このような構成を有する本発明の負極活物質を製造する方法を、非晶質炭素前駆体の使用の有・無によって詳細に説明する。
【0026】
1)非晶質炭素前駆体を使用しない場合
非晶質炭素または結晶質炭素と、触媒元素またはその化合物を混合する(混合工程)。または、触媒元素を二つ以上含む化合物を混合することもできる。以下、触媒元素またはその化合物や、触媒元素を二つ以上含む化合物を全て添加物質と称する。
【0027】
前記混合は非晶質炭素または結晶質炭素に添加物質を固状で添加して実施することもでき、液状で添加して実施することもできる。添加物質溶液で溶媒としては水、有機溶媒またはその混合物を使用することができる。有機溶媒としてはエタノール、イソプロピルアルコール、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、テトラヒドロフランなどを使用することができる。添加物質溶液の濃度は均一混合が可能な程度の濃度が好ましく、添加物質の濃度が過度に低ければ溶媒の乾燥及び均一混合に問題があり、過度に高い場合は触媒元素などの化合物がかたまって炭素と反応し難いという問題点がある。
【0028】
液状で使用した混合方法は添加物質溶液と非晶質炭素または結晶質炭素を機械的に混合したり、噴霧乾燥したり、噴霧熱分解したり、凍結乾燥して実施することができる。このような混合方法中、機械的混合方法の一例として非晶質炭素または結晶質炭素を添加物質溶液を使用してニーディング(練り混ぜ)する方法及び混合時の剪断応力がかかるように混合器の翼の構造を変えたメカニカル混合または機械的に粒子間の剪断力を加えて粒子表面間の融合を誘導するメカノケミカル法などを用いる方法がある。
【0029】
炭素コアに微細粒子、つまり、一次粒子を使用する場合、上記のような混合工程にあって、炭素コアに炭素シェルを形成するコーティング(コーティング工程)と共に造粒(造粒工程)を同時に実施することもできる。コーティングと造粒を同時に実施すれば、微細な一次粒子の多数個が造粒されて大きな二次粒子が形成される。前記コーティング及び造粒工程で、非晶質炭素がバインダーの役割もし、この非晶質炭素によって、一次粒子が造粒されて二次粒子が形成される。 前記コーティング工程で噴霧乾燥を実施すれば、球形の二次粒子が製造され、他の方法を使用すれば無定形の二次粒子が製造できる。
【0030】
前記混合工程で、非晶質炭素または結晶質炭素:触媒元素の重量比(全活物質重量に対する重量%表示)は、(99.99:0.001)乃至(80:20)であるのが好ましく、触媒元素の化合物を使用したり、互いに異なる触媒元素を二つ以上含む化合物を使用する場合にも、非晶質炭素または結晶質炭素:触媒元素の化合物の重量比を触媒元素金属の比で換算した比率で上述した範囲と同様に混合する。
【0031】
前記触媒元素としては遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、3A族半金属、3B族半金属、4A族半金属、4B族半金属、5A族元素、5B族元素、ランタノイド系列元素またはアクチノイド系列元素のうちの一つ以上を使用することができ、好ましくはMn、Ni、Fe、Cr、Co、Cu、Mo、W、Te、Re、Ru、Os、Rh、Ir、PdまたはPtの遷移金属、Li、Na、Kのアルカリ金属、Be、Sr、Ba、CaまたはMgのアルカリ土類金属、Sc、Y、La、Acの3A族半金属、B、Al、Gaの3B族半金属、Ti、ZrまたはHfの4A族半金属、Si、Ge、Snの4B族半金属、V、Nb、Taの5A族元素、P、Sb、Biの5B族元素、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuのランタノイド系列元素、またはTh、U、NbまたはPuのアクチノイド系列元素のうちの一つ以上の元素を使用することができる。前記触媒元素の化合物としては前記触媒元素を含む化合物はいずれも使用することができ、その例として酸化物、硝酸化物、炭化物、硫化物、水酸化物、水素化物があり、代表的な例としてはチタニウム−t−イソプロポキシド、ニッケルナイトレート、B2O3を使用することができる。
【0032】
または、互いに異なる触媒元素を二つ以上含む化合物としては前記触媒元素中二つ以上を含む化合物はいずれも使用することができ、その例としては酸化物、硝酸化物、炭化物、硫化物、水酸化物、水素化物であることができ、代表的な例としてはCa(BH4)2、LiBH4、TiB2、ZrB2、DyB2、HfB2、HoB2、LuB2、ScB2、Ni2B、TaB2、TmB12、VB2、W2B5、CrB2、カルシウムボライド、リチウムボライドまたはコバルトボライドを使用することができる。
【0033】
炭素コアとしては1乃至75μmの直径を有する単一粒子を使用することもでき、0.1乃至30μmの直径を有する微細粒子、つまり、一次粒子を使用することもできる。
【0034】
前記非晶質炭素としてはソフトカーボン(低温焼成炭素)またはハードカーボンを使用することができる。前記ソフトカーボンは石炭系ピッチ、石油系ピッチ、タール、低分子量の中質油を約1000℃で熱処理して得ることができ、前記ハードカーボンはフェノール樹脂、ナフタレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂などを約1000℃で熱処理して得ることができる。
【0035】
また、熱処理を行う工程で、重合触媒としてBr2、Cl2、I2などの触媒を使用したり、カーボン原料化合物を約350乃至400℃で熱処理して軟化点が増加し、炭化収率が増加した化合物を約1000℃で熱処理して製造したソフトカーボンまたはハードカーボンを使用することもできる。また、石油系、石炭系炭素原料または樹脂系炭素を300乃至600℃で熱処理したメゾフェースピッチ、原料コークス及び炭素原料を不融和処理した後または処理せずに600乃至1500℃で熱処理したメゾフェースピッチ炭化物、焼成されたコークスなどの非晶質炭素を使用することもできる。
【0036】
前記結晶質炭素としては無定形、板状、フレイク、球形または繊維形の天然黒鉛または人造黒鉛を単独または二つ以上混合して使用することができる。
【0037】
次に、添加物質がコーティングされた炭素コアを2000乃至3200℃で非活性雰囲気や空気遮断雰囲気下で熱処理する(黒鉛化工程)。この熱処理工程で、触媒元素を使用した場合はもちろん、その化合物を使用した場合にも触媒元素だけが結晶質炭素または非晶質炭素表面に残存することがある。
【0038】
または、触媒元素を二つ以上使用した場合には、その触媒元素同士が結合して触媒元素M1M2M3.....Mn化合物が結晶質炭素または非晶質炭素表面に形成されることもある。生成できる触媒元素M1M2M3.....Mn化合物の代表的な例としてはTiB2、ZrB2、DyB2、HfB2、HoB2、LuB2、ScB2、Ni2B、TaB2、TmB12、VB2、W2B5、CrB2、カルシウムボライド、リチウムボライドまたはコバルトボライドがある。
【0039】
また、互いに異なる触媒元素を二つ以上含む化合物を添加した場合にも、結晶質炭素または非晶質炭素の表面に触媒元素M1M2M3.....Mn化合物だけが残存する。
【0040】
さらに、前述のように、本発明では目的化合物である触媒元素M1M2M3.....Mn化合物、例えばTiB2、ZrB2、DyB2、HfB2、HoB2、LuB2、ScB2、Ni2B、TaB2、TmB12、VB2、W2B5、CrB2、カルシウムボライド、リチウムボライドまたはコバルトボライドを直接結晶質炭素または非晶質炭素と混合することもできる。
【0041】
また、結晶質炭素または非晶質炭素の表面は触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物によって骨格構造が形成されて準結晶質炭素構造であるターボストラチック構造または半オニオンリング構造に変換される。
【0042】
内部に非晶質炭素を使用した場合に、非晶質炭素は結晶質炭素に変換され、結晶質炭素を使用した場合にも結晶性が増加する。本明細書で、ターボストラチック構造とは極端に低い結晶度及び小さい結晶の大きさを示して非晶質構造と類似していて多少無秩序な方向性(オリエンテーション)を示す構造を意味する。触媒元素は表面の非晶質炭素前駆体を結晶性が多少高い準結晶質構造に変化することができ、内部の非晶質炭素を結晶化度の高い結晶質構造に変化することができる。
【0043】
同時に、この熱処理工程(黒鉛化工程)で添加物質の一部が揮発して最終負極活物質の表面には添加物質に起因する触媒元素の含量が投与量より減ることがある。
【0044】
2)非晶質炭素前駆体を使用する場合
以下、製造方法中、前記非晶質炭素前駆体を使用しない方法と同一な部分はその説明を省略する。非晶質炭素または結晶質炭素を添加物質及び非晶質炭素前駆体と混合する。
この混合にあっては乾式混合方法を使用することもでき、液状混合方法を使用することもできる。湿式混合方法を使用する場合には添加物質と非晶質炭素前駆体を溶媒に添加して製造された添加物質−非晶質炭素前駆体溶液を使用する。前記溶媒としては水、有機溶媒またはその混合物を使用することができる。有機溶媒としてはエタノール、イソプロピルアルコール、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、テトラヒドロフランなどを使用することができる。
【0045】
前記混合工程で、非晶質炭素または結晶質炭素と非晶質炭素前駆体の混合重量:触媒元素の重量比率(全活物質重量に対する重量%表示)は、(99.99:0.001)乃至(80:20)である。触媒元素の化合物または、互いに異なる触媒元素を二つ以上含む化合物を使用する場合にも、非晶質炭素または結晶質炭素:触媒元素の重量比を触媒元素の比に換算した比率で前述した範囲と同様に混合する。非晶質炭素または結晶質炭素と非晶質炭素前駆体の混合比は最終生成物の所望の物性によって適切に調節することができる。
【0046】
前記非晶質炭素前駆体としては、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂類、石炭系ピッチ、石油系ピッチ、タールまたは低分子量の中質油などを使用することができる。また、これらの混合物を使用してもかまわない。この中から、石炭系ピッチ、石油系ピッチを使用するのがより高容量でまた小さい非可逆容量を示すことができて好ましい。
【0047】
前記混合工程で、炭素前駆体として300乃至600℃の低い温度で焼成されたメゾフェースピッチを使用する場合、または混合工程を実施した後、炭化工程または仮焼工程を実施して揮発性非晶質炭素前駆体を揮発させるのが好ましい。このように、揮発性非晶質炭素前駆体を揮発させれば、耐久性及び寿命向上の効果がある。
【0048】
次に、添加物質と非晶質炭素前駆体がコーティングされた炭素コアを2000〜3200℃で非活性雰囲気や空気遮断雰囲気下で熱処理する。この熱処理工程(黒鉛化工程)で、表面の非晶質炭素前駆体と炭素コアの表面構造は触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物によって準結晶質炭素構造であるターボストラチック構造または半オニオンリング構造に変換される。この準結晶質炭素シェルには触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物、特にメタルボライドが均一に分布されている。
【0049】
前述のように、コーティングされたコアを2000〜3200℃で熱処理を実施すれば(002)面のCuKαX線回折強度に対する(110)面のCuKαX線回折強度比であるI(110)/I(002)が0.04以下の負極活物質が得られる。CuKαX線回折強度比が小さいほど容量が増加し、高容量である天然黒鉛の場合0.04以下程度のCuKαX線回折強度比を有する。従って、本発明の負極活物質は高い容量を有する電池を提供することができる。
【0050】
また、本発明による負極活物質の結晶性黒鉛コアのラマン分光法強度比であるI(1360)/ I(1580)は0.3以下であり、前記炭素シェルのラマン分光法強度比であるI(1360)/ I(1580)は0.2以上を示した。
【0051】
最終製造された活物質の結晶性炭素コアは50〜99.9重量%であり、ターボストラチック構造の準結晶質炭素シェルは0.1〜50重量%(これはコア重量に対する残余の重量として対応する)であるのが好ましい。炭素シェルが0.1重量%未満である場合には充放電効率が低下する場合があり、炭素シェルが50重量%を超過する場合には放電容量及び電圧平坦性が優良でない場合がある。
【0052】
製造された活物質は図2に示したように、結晶質炭素コア(A)と表面に準結晶質炭素シェル(B)で構成されている。また、図3に示したように、準結晶質炭素シェル(B)内部には均一に触媒元素または触媒元素M1M2M3.....Mn化合物(C)が形成されていることがある。また、炭素コアとして一次粒子を使用する場合には図4に示したように一つ以上の炭素コア一次粒子1が造粒されて二次粒子を形成しており、表面に準結晶質炭素シェル2が形成されている。
【0053】
基本的には緻密な二次粒子が製造されるが、場合によって一次粒子の間にマイクロポーラスチャンネル3が形成されることもある。本明細書で、マイクロポーラスチャンネルとは一次粒子が球形以外にも板状、フレイクまたは繊維状などの多様な形態を有することによって、一次粒子の間に形成された空間をいう。このようなマイクロポーラスチャンネルは電解液が容易に活物質内に含浸できるようにする役割を果たす。
【0054】
本発明の負極活物質はこのように、表面の構造がターボストラチックまたは半オニオンリング構造を有することによって、電解液との副反応を減少させることができ、コアの結晶化度が高いので放電容量が優れている。
【0055】
以下本発明の好ましい実施例及び比較例を記載する。しかし下記の実施例は本発明の好ましい一実施例だけであり、本発明が下記の実施例に限られるわけではない。
【0056】
(実施例1)
黒鉛の前駆体である低温焼成炭素粉末コークス500gを流動層分散造粒装置(アグロマスター、細川社製)に投入した。チタニウム−t−イソプロポキシド10gを充分な量の水に分散させて製造されたチタニウム溶液とB2O320gを充分な量の水に溶解して製造されたボロン溶液を前記流動層分散造粒装置内に噴射した。この時、チタニウム−t−イソプロポキシドとB2O3が小さい粒子形態でコークス粉末表面に付着した。次に、得られた物質を非活性雰囲気下の2800℃で高温熱処理してチタニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0057】
(実施例2)
チタニウム−t−イソプロポキシド15g、B2O330gを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施してチタニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0058】
(実施例3)
チタニウム−t−イソプロポキシド30g、B2O360gを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施してチタニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0059】
(実施例4)
ニッケルナイトレートを10g、B2O320gを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施してニッケルボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0060】
(実施例5)
ニッケルナイトレート15g、B2O330gを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施してニッケルボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0061】
(実施例6)
ニッケルナイトレート30g、B2O360gを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施してニッケルボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0062】
(実施例7)
コークス500gとチタニウムボライド粉末10gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してチタニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0063】
(実施例8)
コークス500gとチタニウムボライド粉末20gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してチタニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0064】
(実施例9)
コークス500gとニッケルボライド(アルドリッチ社製)粉末10gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してニッケルボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0065】
(実施例10)
コークス500gとニッケルボライド(アルドリッチ社製)粉末20gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してニッケルボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0066】
(実施例11)
コークス500gとコバルトボライド(アルドリッチ社製)粉末10gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してコバルトボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0067】
(実施例12)
コークス500gとコバルトボライド(アルドリッチ社製)粉末20gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してコバルトボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0068】
(実施例13)
コークス500gとジルコニウムボライド粉末10gを流動層造粒分散装置に噴射して均一に混合したことを除いては前記実施例1と同一に実施してジルコニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0069】
(実施例14)
チタニウム−t−イソプロポキシド10gが溶解されたイソプロピルアルコールとB2O320gが溶解されたエチルアルコールとのアルコール混合溶液にチタニウム溶液とB2O3溶液をトルエンに溶解したピッチ(溶解されたピッチ重量20g)を添加して混合した。この混合物とコークス500gを混合装置に投入してコークス表面にチタニウム−t−イソプロポキシドとB2O3及びピッチが均一に塗布された複合化した粉末を得た。
【0070】
次に、得られた粉末を2800℃で加熱して結晶化度が高く、チタニウムボライド含有炭素シェルを有するリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0071】
(実施例15)
TiO2を使用したことを除いては実施例1と同一に実施した。この時、TiO2の量はコークスとTiO2混合重量の3.6重量%にした。
【0072】
(実施例16)
B2O3とSb2O3を使用したことを除いて実施例1と同一に実施した。この時、B2O3とSb2O3の量はコークス、B2O3及びSb2O3混合重量の各々3重量%、1.3重量%になるようにした。
【0073】
(実施例17)
B2O3とMn(NO3)2・6H2Oの混合物を使用したことを除いては実施例1と同一に実施した。この時、B2O3とMn(NO3)2・6H2Oの量はコークス、B2O3及びMn(NO3)2・6H2O混合重量の各々3重量%と5.7重量%になるようにした。
【0074】
(実施例18)
B2O3とV2O5の混合物を使用したことを除いては実施例1と同一に実施した。この時、B2O3とV2O5の量はコークス、B2O3とV2O5混合重量の各々3重量%と2重量%になるようにした。
【0075】
(実施例19)
B2O3とAl2O3を使用したことを除いては実施例1と同一に実施した。この時、B2O3とAl2O3の量はコークス、B2O3とAl2O3混合重量の各々3重量%と1.7重量%になるようにした。
【0076】
(実施例20)
チタニウム−t−イソプロポキシド15gだけを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施した。
【0077】
(実施例21)
ニッケルナイトレート15gだけを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施した。
【0078】
(実施例22)
ボロンオキサイド30gだけを使用したことを除いては前記実施例1と同一に実施した。
【0079】
(比較例1)
コークスを2800℃に加熱してリチウム二次電池用負極活物質を製造した。
【0080】
前記実施例1〜22及び比較例1の方法で製造された負極活物質90重量%をフッ化ビニリデン樹脂結合剤10重量%とN−メチルピロリドンを混合してスラリーを作った。このスラリーを銅ホイルに薄く塗布し乾燥して負極を製造した。製造された負極とセパレータ、リチウム金属を対極として使用し、2016タイプのリチウム二次電池を製造した。製造された活物質の電気化学的特性を測定した。電気化学特性測定時の電解液は1モルLiPF6を含むエチレンカーボネート/ジメチルカーボネートを使用した。前記方法で製造されたリチウム二次電池の第1サイクルの放電容量と充放電効率を測定してその結果を下記の表1に示した。放電容量は放電電圧を1.5Vと0.25Vで各々測定した。
【0081】
【表1】
【0082】
前記表1に示したように、触媒元素化合物を含む実施例1〜22の活物質を利用した電池が触媒元素化合物を含まない比較例1の電池に比べて放電容量と充放電効率が優れていることが分かる。また、実施例1〜19の電池と、炭素シェルにチタニウム、ニッケルまたはボロンだけが含まれている実施例20〜22の電池を比較すると、放電容量は似ているが、実施例1〜19の電池が0.25V以下での平坦電圧がより低く、初期電解液との副反応による容量損失を抑制することによって放電容量が相対的に高いことが分かる。これは実施例1〜19の活物質は炭素シェルに電気伝導度が優れたメタルボライドが形成されることによって活物質の電流密度が向上したためと思われる。
【0083】
また、前記実施例2、5、8、10、20及び22の方法で製造された負極活物質に含まれた触媒元素の含量をICP(インダクティブカップルドプラズマ)分析で測定してその結果を下記の表2に示した。
【0084】
【表2】
【0085】
前記表2に示したように、実施例に全て投入された元素成分が各々存在することが分かる。
【0086】
また、実施例2の方法で製造された負極活物質のXRDパターンを図5に示した。図5に示したように、実施例2の負極活物質には触媒元素化合物であるTiB2が形成されていることが分かる。
【0087】
(実施例23)
低温焼成炭素粉末に酸化ボロン(B2O3)が溶解された蒸溜水/イソプロピルアルコール混合溶液(水:アルコール=70:30重量%)を添加して混合した。この時、低温焼成炭素粉末と酸化ボロンの量は炭素粉末及び酸化ボロン混合重量の各々94重量%と6重量%になるようにした。この混合物を混合装置に投入し、炭素粉末に酸化ボロンとピッチが均一に塗布された複合化した粉末を得た。得られた粉末を2800℃に加熱して結晶化度の高いリチウム二次電池用負極活物質を得た。
【0088】
(実施例24)
酸化ボロン(B2O3)6重量%の代わりにTiO26重量%を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0089】
(実施例25)
酸化ボロン(B2O3)6重量%の代わりに酸化ボロン(B2O3)3重量%とTiO21.8重量%の混合物を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0090】
(実施例26)
酸化ボロン(B2O3)6重量%の代わりに酸化ボロン(B2O3)3重量%とNi(NO3)2・6H2O5.4重量%の混合物を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0091】
(実施例27)
炭素粉末の代わりにメゾフェースピッチを500℃で熱処理した後、炭化して製造された炭化物を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0092】
(実施例28)
炭素粉末の代わりに人造黒鉛粉末を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0093】
(実施例29)
炭素粉末代わりに天然黒鉛粉末を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0094】
(実施例30)
酸化ボロン(B2O3)6重量%の代わりにTiO21.8重量%及びフラン樹脂5重量%の混合物を使用したことを除いては前記実施例23と同一に実施した。
【0095】
(比較例2)
低温焼成炭素粉末を2800℃に熱処理して結晶化度の大きい人造黒鉛を製造した。製造された人造黒鉛をリチウム二次電池用負極活物質として使用した。
【0096】
(比較例3)
天然黒鉛粉末をリチウム二次電池用負極活物質として使用した。
【0097】
(比較例4)
コークス粉末を2800℃で黒鉛化処理して製造した粉末をリチウム二次電池用負極活物質として使用した。
【0098】
前記実施例23〜30及び比較例2〜4の方法で製造された負極活物質をフッ化ビニリデン樹脂結合剤とN−メチルピロリドンを混合してスラリーを作った。このスラリーを銅ホイルに薄く塗布し乾燥して負極を製造した。製造された負極とセパレータ、リチウム金属を対極として使用し、2016タイプのリチウム二次電池を製造した。製造された活物質の電気化学的特性を測定した。電気化学特性測定時の電解液は1モルLiPF6を含むエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/プロピレンカーボネートを使用した。前記方法で製造されたリチウム二次電池の放電容量と充放電効率を測定してその結果を下記の表3に示した。また、前記実施例16〜19の方法で製造された負極活物質のプロピレンカーボネート電解液での電気化学的特性を知るために同一な実験を実施し、その結果も下記の表3に示した。
【0099】
【表3】
【0100】
前記表3に示したように、触媒元素を使用した実施例16〜19、23、27及び30の電池が触媒元素を使用しない比較例2の電池に比べて放電容量と充放電効率が優れていることが分かる。また、炭素コアに結晶質炭素を使用した場合にも、触媒元素を使用した実施例28及び29の電池が使用しない比較例3及び4の電池に比べて放電容量が優れており、充放電効率がはるかに優れていることが分かる。このような結果は本発明の負極活物質は触媒元素よって負極活物質のコアの結晶化度が増加して放電容量が増加し、触媒元素によって表面構造がターボストラチックまたは半オニオンリング構造を有する負極活物質に変化して電解液との反応性が低下したことによって充放電効率が増加したためと思われる。従って、プロピレンカーボネート電解液を使用しても充放電効率が優れていることが分かる。
【0101】
(実施例31)
低温焼成炭素粉末85重量%にホウ酸5重量%とピッチ10重量%を混合した。この混合物を混合装置に投入し、炭素粉末にホウ酸とピッチが均一に塗布され複合化した粉末を得た。得られた粉末を2800℃に加熱して結晶化度の高いリチウム二次電池用負極活物質を得た。
【0102】
(実施例32)
ホウ酸をニッケルナイトレートに変更したことを除いては前記実施例31と同一に実施した。
【0103】
(実施例33)
ホウ酸をシリケートに変更したことを除いては前記実施例31と同一に実施した。
【0104】
(実施例34)
炭素粉末を天然黒鉛粉末に変更したことを除いては前記実施例31と同一に実施した。
【0105】
(実施例35)
炭素粉末を人造黒鉛粉末に変更したことを除いては前記実施例31と同一に実施した。
【0106】
(比較例5)
人造黒鉛粉末をリチウム二次電池用負極活物質として使用した。
【0107】
前記実施例31〜35の方法で製造された負極活物質の(002)面のCuKαX線回折強度に対する(110)面のCuKαX線回折強度比であるI(110)/I(002)を測定してその結果を下記の表4に示した。
【0108】
【表4】
【0109】
前記表4に示したように、実施例31〜35の方法で製造された負極活物質のCuKαX線回折強度比は0.04以下であった。つまり、実施例31〜35の方法で製造された負極活物質は高容量である天然黒鉛と類似したCuKαX線回折強度比を示すので高い容量を有することが分かる。
【0110】
また、前記実施例31〜35及び比較例5〜7の方法で製造された負極活物質をポリビニリデンフルオリド結合剤とN−メチルピロリドンを混合してスラリーを作った。このスラリーを銅ホイルに薄く塗布し乾燥して負極を製造した。製造された負極とセパレータ、リチウム金属を対極として使用し、2016タイプのリチウム二次電池を製造した。製造された活物質の電気化学的特性を試験した。電気化学特性の測定時に電解液は1モルのLiPF6を含むエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/プロピレンカーボネート系塩を使用した。
【0111】
前記方法で製造されたリチウム二次電池の放電容量と充放電効率を測定してその結果を下記の表5に示した。
【0112】
【表5】
【0113】
前記表5に示したように、触媒元素を使用した実施例31〜33の電池が触媒元素を使用しない比較例5の電池に比べて放電容量と充放電効率が優れていることが分かる。また、炭素コアを結晶質炭素を使用した場合にも、触媒元素を使用した実施例34及び35の電池が使用しない比較例6及び7の電池に比べて放電容量が優れており、充放電効率が非常に優れていることが分かる。
【0114】
このような結果は本発明の負極活物質は触媒元素によって負極活物質のコアの結晶化度が増加して放電容量が増加し、表面がターボストラチック構造に変化して電解液との反応性が低下したことによって充放電効率が増加したと思われる。従って、プロピレンカーボネート電解液を使用しても充放電効率が優れていることが分かる。
【0115】
前述のように、本発明のリチウム二次電池用負極活物質は放電容量と充放電効率が優れており、高率特性が優れていて高寿命特性に優れた特性を有する。また、プロピレンカーボネートを含む全ての電解液で電気化学的特性に優れた電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の負極活物質及び非結晶質炭素の表面構造を示した図面である
【図2】本発明の一実施例による負極活物質の構造を概略的に示した断面図である
【図3】本発明の負極活物質の表面構造でメタルボライドが存在する形状を示した図面である
【図4】本発明の他の実施例による負極活物質の構造を概略的に示した断面図である
【図5】本発明のリチウム二次電池用負極活物質のXRDパターンを示したグラフである
【符号の説明】
1 炭素コア一次粒子
2 準結晶質炭素シェル
3 マイクロポーラスチャンネル
A 結晶質炭素コア
B 準結晶質炭素シェル
C 触媒元素化合物
Claims (13)
- 結晶質炭素を含むコアと、前記コア上に形成される炭素シェルとを有し、
前記炭素シェルに、黒鉛化触媒効果があり、周辺炭素構造の改質が可能なメタルボライドを含み、
ターボストラチックまたは半オニオンリング構造を有する準結晶質炭素シェルを含むリチウム二次電池用負極活物質。 - 前記メタルボライドを構成するメタルは、Mn、Ni、Fe、Cr、Co、Cu、Mo、W、Te、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd及びPtからなる群より選択される遷移元素、Li、Na及びKからなる群より選択されるアルカリ金属、Be、Sr、Ba、Ca及びMgからなる群より選択されるアルカリ土類金属、Sc、Y、La及びAcからなる群より選択される3A族半金属、Al及びGaからなる群より選択される3B族半金属、Ti、Zr及びHfからなる群より選択される4A族半金属、Si、Ge及びSnからなる群より選択される4B族半金属、V、Nb及びTaからなる群より選択され5A族元素、P、Sb及びBiからなる群より選択される5B族元素、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群より選択されるランタノイド系列元素、Th、U、Nb及びPuからなる群より選択されるアクチノイド系列元素からなる群より選択される一つ以上の元素である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- 前記メタルボライドを構成するメタルの含量は全活物質重量の0.01乃至20重量%である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- Bを全活物質重量の0.005乃至10重量%を含み、Mn、Ni、Fe、Cr、Co、Cu、Mo、W、Te、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd及びPtからなる群より選択される遷移金属、Li、Na及びKからなる群より選択されるアルカリ金属、Be、Sr、Ba、Ca及びMgからなる群より選択されるアルカリ土類金属、Sc、Y、La及びAcからなる群より選択される3A族半金属、Al及びGaからなる群より選択される3B族半金属、Ti、Zr及びHfからなる群より選択される4A族半金属、Si、Ge及びSnからなる群より選択される4B族半金属、V、Nb及びTaからなる群より選択される5A族元素、P、Sb、Biからなる群より選択される5B族元素、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群より選択されるランタノイド系列元素、及びTh、U、Nb及びPuからなる群より選択されるアクチノイド系列元素からなる群より選択される元素の一つ以上を全活物質重量の0.005乃至10重量%を含むものである請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- 全活物質重量の50乃至99.9重量%の前記結晶質炭素を含むコアを有し、残余の重量が前記炭素シェルの重量となる請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- 前記負極活物質の(002)面と(110)面によるCuKαX線回折強度比であるI(110)/I(002)が0.04以下である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- 前記メタルボライドの含量は、0.01乃至20重量%である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- 前記メタルボライドはTiB2、ZrB2、DyB2、HfB2、HoB2、LuB2、ScB2、Ni2B、TaB2、TmB12、VB2、W2B5、CrB2、カルシウムボライド、リチウムボライド及びコバルトボライドからなる群より選択される一つ以上の化合物である請求項1に記載のリチウム二次電池用負極活物質。
- 非晶質または結晶質炭素と、黒鉛化触媒効果があり、周辺炭素構造の改質が可能なメタルボライドを混合する混合工程及び、
前記混合工程で得られた混合物を2000乃至3200℃で黒鉛化する黒鉛化工程を含むリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。 - 前記混合工程で非晶質炭素前駆体をさらに添加する請求項9に記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
- 前記メタルボライドを構成するメタルは、Mn、Ni、Fe、Cr、Co、Cu、Mo、W、Te、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd及びPtからなる群より選択される遷移元素、Li、Na及びKからなる群より選択されるアルカリ金属、Be、Sr、Ba、Ca及びMgからなる群より選択されるアルカリ土類金属、Sc、Y、La及びAcからなる群より選択される3A族半金属、Al及びGaからなる群より選択される3B族半金属、Ti、Zr及びHfからなる群より選択される4A族半金属、Si、Ge及びSnからなる群より選択される4B族半金属、V、Nb及びTaからなる群より選択され5A族元素、P、Sb及びBiからなる群より選択される5B族元素、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群より選択されるランタノイド系列元素、Th、U、Nb及びPuからなる群より選択されるアクチノイド系列元素からなる群より選択される一つ以上の元素である請求項9に記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
- 前記非晶質または結晶質炭素は一つ以上の粒子で形成された請求項9に記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
- 前記混合工程に、炭素コア上に炭素シェルを形成するコーティング工程を含むと共に、前記コーティング工程で同時に造粒工程をさらに実施する請求項9に記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
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