JP4011298B2 - パチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機の制御基板を収納する基板収納ケースの着脱構造に関し、特に、主基板ケースと補助基板ケースを含む複数の基板ケースを設けたパチンコ遊技機において、主制御基板を収納した主基板ケースを取り外す際には、時間を必要とするようにしたパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機の制御基板には、通常、CPUと共に遊技制御用ROM、RAM、クロック発振器、インターフェイス回路等を実装した主制御基板、ランプを制御する制御回路を実装したランプ制御基板、音声を制御する制御回路を実装した音声制御基板等があり、これらの制御基板は、各々主制御基板用収納ケース、ランプ制御基板用収納ケース、音声制御基板用収納ケースに収納され、パチンコ遊技機の本体枠内に取り付けられる。
【0003】
主制御基板に実装される遊技制御用ROMには、周知のように、特別遊技状態(大当たり)を発生させる確率や条件、連続発生回数等を制御するプログラムが書き込まれ、不正に遊技制御用ROMが交換された場合、特別遊技状態(大当たり)を発生させる確率が大きく変わり、不正に景品球が払い出されるという問題が生じる。
【0004】
このため、パチンコ遊技機の主制御基板は、通常、ケース状のカバー体と取付台板からなる基板収納ケース内に収納され、製品の出荷時に、カバー体と取付台板間に封印紙を貼着することにより、基板収納ケースが不正に開かれることを防止している。そして、各基板収納ケースは、本体枠内に設けられた保持台板上に取り付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の基板収納ケースは、主制御基板を基板収納ケース内に収納し封印紙の貼着及びカシメ着がなされているものの、本体枠内に設けられた保持台板上に着脱可能に取り付けられ、遊技機の保守点検、修理、改良等のために、基板収納ケースを保持台板に対し取外し可能に装着している。このため、遊技機の前面枠が不正に解錠され、主制御基板を主基板ケースごと、不正なものと取り替えられてしまう不正行為が発生していた。
【0006】
このような不正行為は、パチンコ遊技場の営業時間中に、不正に前面枠を開き、本体枠内の主制御基板をその主基板ケースごと不正なものと交換してしまうものであるが、非常に短時間のうちにその不正交換が行なわれ、その不正な主制御基板を収納した主基板ケースの外観が真正なものと非常に似ているため、不正行為があったことを発見することが難しく、不正な主制御基板上のROMのプログラムにより遊技機が動作した場合、例えば非常に高い確率で大当たりが発生し、不正に多量の景品球が払い出されるという問題が発生していた。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、主制御基板等を収納した重要な主基板ケースの不正交換を未然に防止することができるパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造は、遊技動作を主に制御する主制御基板を収納した主基板ケースと、遊技動作を補助的に制御する補助制御基板を収納した補助基板ケースと、をパチンコ遊技機内に固定された保持台板に着脱可能に装着するパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造において、保持台板上に主基板ケースを保持する主基板ケース保持部と補助基板ケースを保持する補助基板ケース保持部とが設けられ、主基板ケース保持部には、主基板ケースを係止する主基板ケース係止手段が設けられ、補助基板ケース保持部には、補助基板ケースを係止する補助基板ケース係止手段が設けられ、主基板ケース係止手段が、主基板ケースを補助基板ケース保持部側に移動させることにより、その係止を解除し、主基板ケースが取外し可能となるように構成されたことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記構成の基板収納ケース装置における主基板ケース係止手段は、主基板ケース保持部で主基板ケースを係止する係止爪と係止開口部と側板に延設された挟持縁部とを有し、主基板ケースを補助基板ケース保持部側に移動させることにより、挟持縁部の挟持を外し、係止爪と係止開口部との係合を外すように構成することができる。
【0010】
また、保持台板上の主基板ケース保持部の両側に補助基板ケース保持部を形成し、主基板ケース保持部に保持された主基板ケースの両側に隣接して補助基板ケースを保持させ、主基板ケースの側部に設けた鉤形係止縁部を一方の側の補助基板ケースの側部に設けた鉤形係止縁部に係合させることができる。
【0011】
【作用】
このような構成の基板収納ケースの着脱構造では、保持台板の主基板ケース保持部上から主基板ケースを取り外す場合、先ず、補助基板ケース係止手段の係止を外すことにより補助基板ケース保持部から補助基板ケースを取外し、その後、主基板ケースを補助基板ケース保持部側に移動させることにより、主基板ケース係止手段の係止を解除して、主基板ケースを取外し可能な状態とし、これを取り外すことになる。従って、主制御基板を収納した主基板ケースは、補助基板ケースを保持台板から取り外した後でなければ、外すことができず、遊技場で営業時間中に、非常に短時間のうちに主基板ケースを不正に交換する不正行為を未然に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はパチンコ遊技機の背面図を示している。図1において、木枠2の前面に前面枠が蝶番を介して開閉可能に装着され、前面枠の内側には遊技盤3が着脱可能に取り付けられる。さらに、遊技盤3の背面側には、合成樹脂製の機構板4がヒンジを介して回動可能に装着される。
【0013】
機構板4の中央に開口部が形成され、その開口部に位置する入賞球の集合部を裏側から覆うように、合成樹脂製の保護カバー5が装着される。この保護カバー5の背面に、本発明に係る基板収納ケース装置1が取り付けられる。基板収納ケース装置1の隣には図柄変動表示装置の背面部が背面側に突出し、図柄変動表示装置の背面部に入賞球の検出信号等を中継するコネクタを設けた中継基板(図示せず)が取り付けられる。
【0014】
さらに、機構板4の上部には払出用の賞球を貯留する賞球タンク6が設けられ、賞球タンク6の下側にタンクレール7が接続される。タンクレール7の流下端に略S字状の誘導レールが接続され、その誘導レールの下に賞球払出機構8が配設される。賞球払出機構8にはモータにより回転駆動されるロータが内蔵され、ロータの回転に応じて制御された数の賞球が払い出される。払い出された賞球を磁気的または光学的に検出する球検出器8aがその下部に設けられる。
【0015】
一方、機構板4の下部には入賞球を集合させる入賞球集合樋19が設けられ、入賞球集合樋19の下流側に入賞球排出機構が設けられると共に、入賞球を検出する入賞球検出器9が配設される。
【0016】
保護カバー5の背面に取り付けられる基板収納ケース装置1は、図2の保持台板10、図3の主基板ケース30、図4(a)の補助基板ケース40、及び図4(b)の補助基板ケース50から構成される。保持台板10は、図2に示すように、主基板ケース30を保持させる主基板ケース保持部11を中央部に設け、その左右両側に補助基板ケース保持部12、13を設けて平板状に形成される。
【0017】
主基板ケース保持部11は、大型の主基板ケース30を保持するように広い面積を持って形成され、中央に係止爪14を設け、その下方に下支持板15を水平に突設し、側壁部に側板16を形成し、その側板16の前面側に保持台板10との間で主基板ケース30を挟むように保持する挟持縁部17が形成される。また、左右の補助基板ケース保持部12、13の下部には、後述の補助基板ケース40、50の係止爪46、56が係止されるための補助基板係止開口部18、19が形成され、さらに下支持板20、21が水平に突設される。
【0018】
補助基板ケース保持部12の右側部と補助基板ケース保持部13と左側部には、補助基板ケース40、50の両側に突設された係合凸部44、45、54、55を摺動可能にガイドするためのガイド部22、23が縁部に縦に形成され、このガイド部22、23には、外れを防止するために、係合凸部24、25、26、27が内側に突設して設けられる。
【0019】
主基板ケース30は図3に示すように、矩形のケース板31上を覆うようにケースカバー32を被せて矩形箱状に構成され、ケースカバー32はケース板31に対し開閉可能に形成され、ケース板31の略中央には、上記主基板ケース保持部11の係止爪14が係止可能な主基板係止開口部35が矩形孔として形成される。この主基板係止開口部35は、主基板ケース保持部11の係止爪14の位置が中央であるのに対し、中央位置より右側にずれて形成され、係止爪14と主基板係止開口部35の係止状態で、主基板ケース30の左側が空いている場合、主基板ケース30を左側にずらすことが可能である。
【0020】
さらに、ケース板31の正面視で左側の縁部に係合縁部33が形成され、右側の縁部には鉤形係合縁部34が形成される。左側の係合縁部33は後述の左側の補助基板ケース40の係合縁部と係合し、右側の鉤形係合縁部34は後述の右側の補助基板ケース40の鉤形係合縁部43と係合可能に形成される。
【0021】
補助基板ケース40は、図4(a)に示すように、矩形のケース板41上を覆うようにケースカバー42を被せて矩形箱状に構成され、ケースカバー42はケース板41に対し開閉可能に形成され、ケース板41の下部には、上記補助基板ケース保持部12の係止開口部18に係止可能な係止爪46が下方に突設される。さらに、ケース板41の正面視で左側の縁部に鉤形係合縁部43が形成され、右側の縁部には係合凸部44、45が形成される。左側の鉤形係合縁部43は上記中央の主基板ケース30の右側の鉤形係合縁部34と係合し、右側の係合凸部44、45は保持台板10の補助基板ケース保持部12の係合凸部24、25と係合可能に形成される。
【0022】
同様に、補助基板ケース50は、図4(b)に示すように、矩形のケース板51上を覆うようにケースカバー52を被せて矩形箱状に構成され、ケースカバー52はケース板51に対し開閉可能に形成され、ケース板51の下部には、上記補助基板ケース保持部13の係止開口部19に係止可能な係止爪56が下方に突設される。さらに、ケース板51の正面視で右側の縁部に係合縁部53が形成され、左側の縁部には係合凸部54、55が形成される。右側の係合縁部53は上記中央の主基板ケース30の左側の係合縁部33と係合し、左側の係合凸部54、55は保持台板10の補助基板ケース保持部13の係合凸部26、27と係合可能に形成される。
【0023】
なお、図示は省略されているが、各主基板ケース30及び補助基板ケース40、50には、配線接続を行なうためにコネクタ窓が設けられている。
【0024】
上記構成の保持台板10は、パチンコ遊技機内の保護カバー5の背面側に固定され、その保持台板10上には、図5〜図7に示すように、上記主基板ケース30及び補助基板ケース40、50が取外し可能に装着される。主制御基板Aは、主基板ケース30のケース板31上に取り付けられ、その上からケースカバー32が被せられ、固定ねじ等でケースカバー32が固定される。同様に、補助制御基板としてのランプ制御基板Bは、補助基板ケース40のケース板41上に取り付けられ、その上からケースカバー42が被せられ、固定ねじ等でケースカバー42が固定される。また、音声制御基板Cは、補助基板ケース50のケース板51上に取り付けられ、その上からケースカバー52が被せられ、固定ねじ等でケースカバー52が固定される。
【0025】
保持台板10上に主基板ケース30及び補助基板ケース40、50を取り付ける場合、先ず、図5に示すように、補助基板ケース40、50を保持台板10の両側の補助基板ケース保持部12、13に上方から差し込むように、装着する。このとき、補助基板ケース40を補助基板ケース保持部12に差し込むと、補助基板ケース40の右側の係合凸部44、45が保持台板10側のガイド部22の係合凸部24、25に係合しながら下方に摺動し、ケース下部の係止爪46が係止開口部18に係止されたとき、補助基板ケース40の下部が下支持板20に当接し、補助基板ケース40は係合凸部24、25と係合凸部44、45の係合及び係止爪46と係止開口部18の係止により定位置に嵌着される。
【0026】
同様に、補助基板ケース50を補助基板ケース保持部13に差し込むと、補助基板ケース50の左側の係合凸部54、55が保持台板10側のガイド部23の係合凸部26、27に係合しながら下方に摺動し、ケース下部の係止爪56が係止開口部19に係止されたとき、補助基板ケース50の下部が下支持板21に当接し、補助基板ケース50は係合凸部26、27と係合凸部54、55の係合及び係止爪56と係止開口部19の係止により定位置に嵌着される。
【0027】
次に、主基板ケース30を図6に示すように、保持台板10上の中央部に上方から差し込む。このとき、主基板ケース30を主基板ケース保持部11に差し込むと、主基板ケース30の右側の鉤形係合縁部34が補助基板ケース40の鉤形係合縁部43と係合してそこを摺動し、主基板ケース30の左側の係合縁部33が補助基板ケース50の係合縁部53と係合してそこを摺動する。そして、ケース板31中央の主基板係合開口部35が保持台板10側の係止爪14に係止されたとき、主基板ケース30の下部が下支持板15に当接し、主基板ケース30は、鉤形係合縁部34と補助基板ケース40側の鉤形係合縁部43の係合、係合縁部33と係合縁部53の係合、及び係止爪14と主基板係止開口部35の係止により定位置に嵌着される。
【0028】
このように、主基板ケース30を差し込む際、鉤形係合縁部33と鉤形係合縁部34及び係合縁部33と係合縁部53が相互にガイドレールのように作用し、円滑に摺動させ、定位置に嵌着することができる。また、この嵌着状態では、主基板ケース30の下部右側が保持台板10側の挟持縁部17に挟持され、その両側の鉤形係合縁部43と鉤形係合縁部34、係合縁部33と係合縁部53、及び係止爪14と主基板係止開口部35が完全に係合しているから、主基板ケース30は動かすことも、外すことも不可能となる。
【0029】
なお、上記では、先に補助基板ケース40、50を保持台板10上に装着し、最後に主基板ケース30を装着したが、最初に主基板ケース30を定位置に装着し、次に補助基板ケース40、50をその両側に装着することもできる。
【0030】
一方、主基板ケース30を保持台板10から外す場合には、上記のように主基板ケース30は動かすことも、外すことも不可能であるから、両側の補助基板ケース40、50を保持台板10上から外した後、主基板ケース30を最後に外すことになる。
【0031】
すなわち、図8に示すように先ず、右の補助基板ケース40の係止爪46を押して保持台板10側の係止開口部18との係合を外し、この状態で補助基板ケース40を上に持ち上げて摺動させ、上方に外す。さらに、左の補助基板ケース50の係止爪56を押して保持台板10側の係止開口部19との係合を外し、この状態で補助基板ケース50を上に持ち上げて摺動させ、上方に外す。
【0032】
この状態で、保持台板10上における主基板ケース30の両側が空いた状態となり、主基板ケース30を左側に水平に移動させ、主基板ケース30が挟持縁部17から外れた状態となり、主基板ケース30は保持台板10から前方に取り出すことができる。
【0033】
なお、左の補助基板ケース50を右の補助基板ケース40より先に外すこともできるが、左の補助基板ケース50を先に外した場合でも、右の補助基板ケース40の鉤形係合縁部43が主基板ケース30の鉤形係合縁部34に係合しているため、主基板ケース30は右の補助基板ケース40を外した後にしか外すことができない。
【0034】
このように、主制御基板Aを内蔵した主基板ケース30は、その両側の補助基板ケース40、50を保持台板10から取り外した後でなければ、外すことができず、遊技場で営業時間中に、非常に短時間のうちに主基板ケース30を不正交換することはできなくなる。しかし、主基板ケース30、補助基板ケース40、50は、保持台板上に着脱可能に取り付けられており、遊技機の保守点検、修理、改良等の際には、それらの基板ケースを何ら工具を用いることなく取外すことができる。
【0035】
図9〜図11は他の実施例の基板収納ケース装置を示している。この基板収納ケース装置は、保持台板60、主基板ケース80、補助基板ケース90、及び補助基板ケース95から構成される。保持台板60は、主基板ケース80を保持させる主基板ケース保持部61を中央部に設け、その左右両側に補助基板ケース保持部62、63を設けて、平板状に形成されている。
【0036】
主基板ケース保持部61は、大型の主基板ケース80を保持するために、下部二箇所に係止爪64、65を設け、両側部に主基板ケース80の両側縁部をガイドするガイド部66、67を前方に突出して設け、そのガイド部66、67に係合凸部68、69を設け、係合凸部68、69で主基板ケース80の両側縁部を係合保持する構造である。
【0037】
また、その下の左右の補助基板ケース保持部62、63には、後述の補助基板ケース90、95の背面に設けた係止凹部93、98が係止されるための係止爪75、76が形成されると共に、その両側に鉤形係合部72、73、74が補助基板ケース90、95の両側縁部を係合して保持するように突設されている。
【0038】
なお、図では省略されているが、主基板ケース80は、上記と同様に、矩形のケース板上を覆うようにケースカバーを被せて矩形箱状に構成され、内部には上記と同様に主制御基板が収納される。また、補助基板ケース90、95も、上記と同様に、矩形のケース板上を覆うようにケースカバーを被せて矩形箱状に構成され、内部に補助制御基板としてのランプ制御基板、音声制御基板が各々収納される。
【0039】
上記構成の保持台板60は、パチンコ遊技機内の保護カバーの背面側に固定され、その保持台板60上には、図9に示すように、上記主基板ケース80及び補助基板ケース90、95が取外し可能に装着される。
【0040】
保持台板60上に主基板ケース80及び補助基板ケース90、95を取り付ける場合、先ず、主基板ケース80を保持台板60の上方からその主基板ケース保持部61に差し込むように、装着する。このとき、主基板ケース80を主基板ケース保持部61に差し込むと、その両側縁部がガイド部66、67にガイドされながら下方に摺動し、保持台板60の下部の係止爪64、65が主基板ケース80の下部の係止開口部81、82に係止され、定位置に嵌着される。
【0041】
次に、補助基板ケース90、95を保持台板60の下部両側の補助基板ケース保持部62、63に前方から装着する。このとき、補助基板ケース90、95の両側縁部を、補助基板ケース保持部62、63の両側に突設された鉤形係合部72、73、74に係合させるように、両補助基板ケース90、95をはめ込み、その後、補助基板ケース90、95の位置を少し上げるように押し上げる。
【0042】
これにより、図10に示す如く、保持台板60の下部両側に設けた係止爪75、76が補助基板ケース90、95の裏面に設けられた係止凹部93と98に係止され、補助基板ケース90、95の両側縁部が鉤形係合部72、73、74に係合されることによって、補助基板ケース90、95は、確実に補助基板ケース保持部62、63上に保持される。このとき、補助基板ケース90、95は、図10に示す如く、主基板ケース80の下部を覆って装着され、特に、補助基板ケース90、95の下部の係止開口部81、82と保持台板60の下部の係止爪75、76が補助基板ケース90、95によって覆い隠されることになる。
【0043】
従って、主基板ケース80を取外す際には、図11のように、先ず、保持台板60の下部両側の係止爪75、76を押して、係止凹部93と98との係合を外し、補助基板ケース90、95を保持台板60上から取り外す。そして、保持台板60上の主基板ケース80を、その係止開口部81、82を係止している係止爪64、65を外し、取り外すことになる。このように、主制御基板を内蔵した主基板ケース80は、補助基板ケース90、95を保持台板60から取り外した後でなければ、外すことができず、遊技場で営業時間中に、非常に短時間のうちに主基板ケース80を不正交換することはできなくなる。
【0044】
なお、上記実施例における保持台板10、60は、パチンコ遊技機の保護カバー5と一体に形成することもできる。また、上記実施例では、主基板ケース30、80及び補助基板ケース40、50、90、95を保持台板10、60に対し、係止爪46、56、64、65、75、76を使用して係止・固定したが、クリップ等他の係止締付手段を用いて上記基板ケースを係止・固定することもできる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造によれば、保持台板の主基板ケース保持部上から主基板ケースを取り外す場合、先ず、補助基板ケース係止手段の係止を外して補助基板ケース保持部から補助基板ケースを取外し、その後、主基板ケースを補助基板ケース保持部側に移動させることにより、主基板ケース係止手段の係止を解除して、主基板ケースを取り外すから、主制御基板を収納した主基板ケースは、補助基板ケースを保持台板から取り外した後でなければ、外すことができず、不正行為を行う者が遊技場で営業時間中に、非常に短時間のうちに主基板ケースを不正交換する行為を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すパチンコ遊技機の背面図である。
【図2】保持台板の斜視図である。
【図3】主基板ケースの斜視図である。
【図4】(a)は補助基板ケース40の斜視図、(b)は補助基板ケース50の斜視図である。
【図5】補助基板ケースを保持台板に装着する際の斜視図である。
【図6】主基板ケースを保持台板に装着する際の斜視図である。
【図7】主基板ケースと補助基板ケースを保持台板に装着した斜視図である。
【図8】補助基板ケースを保持台板から取り外す際の斜視図である。
【図9】他の実施例を示す保持台板に装着する際の斜視図である。
【図10】他の実施例の主基板ケースと補助基板ケースを保持台板に装着した状態の斜視図である。
【図11】他の実施例の補助基板ケースを保持台板から取り外す際の斜視図である。
【符号の説明】
1−基板収納ケース装置
10−保持台板
11−主基板ケース保持部
12−補助基板ケース保持部
13−補助基板ケース保持部
14−係止爪
15−ヒンジ部
17−挟持縁部
18、19−係止開口部
30−主基板ケース
40、50−補助基板ケース

Claims (3)

  1. 遊技動作を主に制御する主制御基板を収納した主基板ケースと、遊技動作を補助的に制御する補助制御基板を収納した補助基板ケースと、をパチンコ遊技機内に固定された保持台板に着脱可能に装着するパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造において、
    該保持台板上に主基板ケースを保持する主基板ケース保持部と補助基板ケースを保持する補助基板ケース保持部とが設けられ、該主基板ケース保持部には、該主基板ケースを係止する主基板ケース係止手段が設けられ、該補助基板ケース保持部には、該補助基板ケースを係止する補助基板ケース係止手段が設けられ、該主基板ケースを該補助基板ケース保持部側に移動させることにより、該主基板ケース係止手段の係止が解除され、該主基板ケースが該保持台板から取外し可能となるように構成されたことを特徴とするパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造。
  2. 前記主基板ケース係止手段は、前記主基板ケース保持部で前記主基板ケースを係止する係止爪と係止開口部と側板に延設された挟持縁部とを有し、該主基板ケースを前記補助基板ケース保持部側に移動させることにより、該挟持縁部の挟持を外し、該係止爪と該係止開口部との係合を外すように構成されたことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造。
  3. 前記保持台板上の主基板ケース保持部の両側に前記補助基板ケース保持部が形成され、該主基板ケース保持部に保持された主基板ケースの両側に隣接して補助基板ケースが保持され、前記主基板ケースの側部に設けた鉤形係縁部が一方の側の補助基板ケースの側部に設けた鉤形係縁部に係合されることを特徴とする請求項2記載のパチンコ遊技機の基板収納ケースの着脱構造。
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