JP4658009B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、分離型スロットマシンなどの、遊技装置と制御基板とを一体として遊技機の筐体に対して着脱自在かつ交換可能とした遊技機に関するものである。
従来、資源の有効利用、遊技機交換作業の簡易化及び経費節減の観点から、回転リール及び制御基板を支持体に搭載した交換ユニットを、遊技機の筐体から着脱自在に形成した分離型スロットマシンが考案されている。そして特許文献1に示すように、この分離型スロットマシンの着脱作業を容易にするため、筐体側の内装部材と交換ユニット側の搭載部品との間の電気的接続が、着脱作業と同時に行われるようにした技術も考案されている。一方、遊技盤が本体から分離可能に形成されたパチンコ遊技機において、制御基板を複数機種に共通して使用可能な共通回路と機種固有の非共通回路に分ける技術が知られている。
特開2005−342196号公報 特許第2913297号公報
上記したような分離型遊技機においては、交換部材の着脱の容易さ及び固定の確実さが求められると同時に、例えば制御基板の不正な取り替えなどのいわゆるゴト行為に対する対策も必要である。また、分離型遊技機においては、交換側に配置される部品点数を極力少なくして、交換費用をより削減することが求められるところ、遊技機を制御するための制御基板については、必ずしも交換が必要でないものまで交換ユニットに搭載されており、改良の余地があった。
さらに、従来のパチンコ遊技機においては、固定側の本体に配置されている制御基板と交換側の盤面に搭載されている制御基板とをハーネスにより接続していたので、盤面を交換する際、ハーネスの取り付け取り外し作業が面倒であり、ハーネスの誤接続、接続忘れ、盤面取り付け時のハーネスの噛み込みなどの問題点があった。
そこで、各請求項に記載された発明は、上記した問題点を解決すべくなされたものであり、以下のような目的を有する。
すなわち、交換側の制御基板と固定側の制御基板とを直接接続可能として、交換作業を容易にできると同時に、基板同士の接続が本体側と交換側のロック機能を兼ねるようにし、交換部材を確実に固定可能な遊技機を提供することを目的とする。
また、基板の付け替えなどの不正行為を防止できる遊技機を提供することを目的とする。
各請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、遊技場に設置される本体部(筐体1、本体枠100)と、本体部(1,100)の正面側から着脱自在に取り付けられる分離ユニット(交換ユニット2、遊技盤ユニット9)とから構成される遊技機であって、前記本体部(1,100)には複数機種に共通して使用可能な非交換部材及び非交換制御基板を配置し、前記分離ユニット(2,9)には機種毎に対応する交換部材及び交換制御基板を配置した遊技機に係る。
本発明に係る遊技機は、遊技場に設置される遊技機であって、例えばスロットマシンやパチンコ遊技機に適している。
ここで、前記「非交換部材」とは、スロットマシン(S)を例にすると、電源ユニット(4)やホッパーユニット(5)などが含まれる。パチンコ機(P)を例にすると、電源(200)や弾発射装置、球払い出し装置などが含まれる。一方、前記「非交換制御基板」とは、非交換部材の作動を制御するための基板や、中継基板などが含まれる。
前記「交換部材」とは、スロットマシン(S)を例にすると、複数の図柄を表示した回転リール(23)とそれを回転させるためのモータを備えるリールユニット(20)が含まれる。パチンコ機(P)を例にすると、盤面(9A)に設けられた入賞口(9D)などの可動体や表示部(9E)が含まれる。一方、前記「交換制御基板」とは、交換部材の作動を制御するための基板や、中継基板などが含まれる。
なお、遊技機としては、上記構成の他に、本体部(1,100)の前面側に開閉自在に取り付けられた扉体(前扉3、扉ユニット8)を有していてもよい。
そして、本発明は、前記非交換制御基板には、非交換制御基板コネクタを設け、前記交換制御基板には、交換制御基板コネクタを設けてあり、前記本体部(1)には、前記非交換制御基板を、前記分離ユニット(2)の本体部(1)への着脱方向と異なる方向にスライド自在に保持する移動補助部材(スライド部材50)を設けてある。そして、前記非交換制御基板は、前記分離ユニット(2)を本体部(1)の定位置に設置したときに、前記非交換制御基板コネクタと前記交換制御基板コネクタとが接合可能となる位置に設置され、前記分離ユニット(2)の定位置への設置後、前記移動補助部材に保持された非交換制御基板をスライドさせることにより、前記非交換制御基板コネクタと前記交換制御基板コネクタとが接続され、前記交換制御基板と前記非交換制御基板とが電気的に接続されるものであり、前記移動補助部材(50)を本体部(1)から取り外さないと、前記非交換制御基板を本体部(1)から取り外せないように形成されていることを特徴とする。
ここで、「分離ユニット(2)の本体部(1)への着脱方向と異なる方向」とは、具体的には、分離ユニット(2)を本体部(1)の正面側から着脱する場合には着脱方向は前後方向であって、着脱方向と異なる方向とは左右方向又は上下方向である。
また、前記「移動補助部材」は、例えば非交換制御基板又は交換制御基板の側端部に設けられたレール部(79)と係合可能な溝部(53)を有するガイド部材又はガイド部とすることができる。
本発明においては、非交換制御基板と交換制御基板は、双方に設けられたコネクタを介して基板同士が直接接続されるようになっている。また、このコネクタの接続により、非交換制御基板と交換制御基板との間の電気信号のやりとりが可能となる。さらにこの接続によって、交換制御基板と非交換部材との間の電気的接続が可能となるように形成されていてもよい。
なお、本発明においては、相互に接続される非交換制御基板及び交換制御基板は複数あってもよい。その場合、各非交換制御基板及び交換制御基板がそれぞれ基板同士で接続可能に形成されているのが望ましい。ただし、すべての非交換制御基板及び交換制御基板の接続方向が、分離ユニットの着脱方向と交わる方向で接続されなくてもよい。例えば、分離ユニットの着脱方向の同じ方向で基板接続が可能に形成されている非交換制御基板及び交換制御基板を有していてもよい。本発明では、相互に接続される少なくとも一組の非交換制御基板及び交換制御基板が、分離ユニットの着脱方向と交わる方向で接続されるようになっていればよい。
また、本発明は、分離ユニット(9)に移動補助部材(50)を設け、交換制御基板をスライドさせることによって交換制御基板と基板同士が接続するように形成した遊技機に係る。
ここで、移動補助部材(50)を本体部(1)から取り外さないと前記非交換制御基板を本体部(1)から取り外せない」構造の例としては、例えば、交換制御基板を基板ケースに組み立てる際に、取り付け時に裏面側になる方からネジ止めし、表側からはケースを外せないようにしたり、非交換制御基板を最大限スライドさせても分離ユニット(1)の搭載部材に衝突して移動補助部材(50)から抜け出さないような場所に、非交換制御基板が組み付けられた移動補助部材(50)を取り付けたものとすることができる。
(作用)
本発明において、分離ユニット(2)を本体部(1)に取り付ける場合には、移動補助部材(50)に支持されている方の制御基板を、分離ユニット(2)の装着を阻害しない位置に移動させておき、分離ユニット(2)を定位置に収納する。このとき、交換制御基板コネクタと非交換制御基板コネクタとが接合可能な位置となる。例えば、交換制御基板コネクタ及び非交換制御基板コネクタが、交換制御基板又は非交換制御基板の側面部に設けてある場合には、交換制御基板及び非交換制御基板が並列した状態となる。そして、移動補助部材(50)に支持されている方の制御基板をスライドさせて、交換制御基板コネクタと非交換制御基板コネクタを接合すると、この接合により、分離ユニット(2)は着脱方向への移動を阻止され、本体部(1)にロックされるものとなる。
一方、分離ユニット(2)を本体部(1)から取り外す場合には、移動補助部材(50)に支持されている方の制御基板をスライドさせて、交換制御基板コネクタと非交換制御基板コネクタの接合を解除してから、分離ユニット(2)を取り外す。
このように、本発明は、分離ユニット(2)を定位置に収納設置してから交換制御基板コネクタと非交換制御基板コネクタを接合させるようにしてあるので、ハーネスを繋いだり外したりする作業が必要ない。このため、ハーネスの誤接続や接続忘れ、ハーネスの噛み込みなどのトラブルを防ぎ、交換作業の迅速化を図ることができる。また、交換制御基板又は非交換制御基板をスライド移動させるようにしてあるので、収納時にコネクタ部分が損傷する危険性が減り、移動のためのスペースも最小限ですむ。
さらに、交換制御基板又は非交換制御基板が接続されること自体が、分離ユニット(2)を本体部(1)に固定するものとなるため、分離ユニット(2)と本体部(1)とを固定するための固定装置による固定力に加えて、分離ユニット(2)と本体部(1)が強固に固定される。また、前記固定装置を従来のものよりも簡易に形成しても(例えば固定装置を固定するときの仮止め機構を設けなくても)、分離ユニット(2)が確実に固定される。従って、分離ユニット(2)及び本体部(1)に設けられる部品点数を削減することが可能となるものである。
本発明によれば、交換制御基板を不正に付け替えようとすると、移動補助部材(50)を取り外したうえで基板の交換を行わなくてはならないので面倒であり、かかる不正行為を躊躇させるものとなる。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記分離ユニット(2)を本体部から取り出さないと前記移動補助部材(50)を本体部(1)から取り外せないように形成されていることを特徴とする。
ここで、「前記分離ユニット(2)を本体部(1)から取り出さないと前記移動補助部材(50)を本体部(1)から取り外せない」構造の例としては、例えば正面が開口する箱形の本体部(1)の裏板(18)に移動補助部材(50)を固定し、その手前側に分離ユニット(2)を収納することによって、移動補助部材(50)が隠れるようにしたものとすることができる。
本発明によれば、非交換制御基板を不正に付け替えようとすると、分離ユニット(2)を取り出した上で移動補助部材(50)の取り外しを行わなくてはならないので、非常にやっかいであり、かかる不正行為を躊躇させるものとなる。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記移動補助部材(50)は、本体部(1)に固定するための固定部(ネジ孔54a,54b)を複数有し、この固定部(54a,54b)は、前記一の交換制御基板又は前記一の非交換制御基板を保持させた状態で前記本体部(1)に固定したとき、前記複数の固定部(54)のうちの一部が必ず、移動補助部材(50)が保持している非交換制御基板によって覆われるような位置に設けられていることを特徴とする。
本発明は、移動補助部材(50)の着脱を困難にして、交換制御基板又は非交換制御基板に対する不正行為を防止しようとするものである。
本発明では、移動補助部材(50)の固定部(54a,54b)の一部を覆っている非交換制御基板又は交換制御基板を、覆っている固定部(54a,54b)が露出する位置まで移動させないと、移動補助部材(50)を固定解除できない。すなわち、移動補助部材(50)を取り外す際には、移動補助部材(50)に取り付けられている制御基板を移動させながら作業をしなくてはならないので、移動補助部材(50)を取り外して制御基板を取り出す作業に手間取り、かかる不正行為を躊躇させるものとなる。
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、前記交換制御基板は、前記分離ユニット(2)に固定されており、前記分離ユニット(2)を前記本体部(1)から取り出さないと、前記交換制御基板を分離ユニット(2)から取り外せないように形成されていることを特徴とする。
本発明は、非交換制御基板をスライドさせることによって交換制御基板と基板同士が接続するように形成した場合の、交換制御基板の固定方法について規定したものである。
ここで、「分離ユニット(2)を前記本体部(1)から取り出さないと、前記交換制御基板を分離ユニット(2)から取り外せない」構造の例としては、交換制御基板を分離ユニット(2)の背面側から固定したものとすることができる。
本発明によれば、交換制御基板を不正に付け替えようとすると、分離ユニット(2)を取り出さなくてはならないので、非常にやっかいであり、かかる不正行為を躊躇させるものとなる。
なお、前記非交換制御基板として、前記非交換部材と前記交換部材との間の電気的接続信号の入出力を制御するための入出力制御基板(IO基板60)を設け、前記交換制御基板として、抽選、遊技機の作動その他の遊技内容に関する制御を行うための主基板(24)を設け、前記入出力制御基板に設けられた入出力制御基板コネクタと前記主基板に設けられた主基板コネクタとが接続されることにより、前記主基板と前記非交換部材とが電気的に接続されるようにすることができる。
すなわち、非交換制御基板と交換制御基板を具体的に特定したものである。
前記主基板(24)は、交換部材のうち主として遊技装置の作動を制御するための制御基板である。具体的には、スロットマシン(S)の場合には、複数の図柄配列からなる当選役の抽選処理を行なったり、スタートスイッチ(44)及びストップスイッチ(45)の操作信号に基づく回転リール(23)の回転及び回転停止処理を行なったり、回転リール(23)の図柄の停止位置から入賞の有無を判定し、入賞の場合にはホッパーユニット(5)を作動させてメダルを払い出したりするためのものである。また、パチンコ機(P)の場合には、「当たり」「大当たり」の抽選処理を行なったり、遊技球が入賞口(9D)を通過した信号を出力して払い出し制御基板(220)に入賞球を払い出させたりするためのものである。
前記入出力制御基板(60)は、本体部(1,100)と分離ユニット(2,9)との間でやりとりされる電気信号の入出力手段である。具体的には、スロットマシン(S)の場合には、主基板(24)から出力される信号(例えばメダルの払い出し信号)を各非交換部材(例えばホッパーユニット(5))に振り分けたり、非交換部材としての電源ユニット(4)から主基板(24)に電力を供給したり、非交換部材としてのスタートスイッチ(44)の操作信号を主基板(24)に出力したりするためのものである。また、パチンコ機(P)の場合には、主基板(24)から出力される信号(例えば入賞口通過信号)を各非交換部材(例えば払い出し制御基板(220))に振り分けたり、非交換部材としての電源(200)から主基板(24)に電力を供給したりするためのものである。
このように形成すれば、従来主基板(24)に内蔵されていた入出力手段を、入出力制御基板(60)として本体部側に設置するようにしたので、分離ユニット(2)に搭載される主基板(24)を小型化することができ、交換部品の軽量化やコストダウンを図ることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
すなわち、交換側の制御基板と固定側の制御基板とを直接接続可能として、交換作業を容易にできると同時に、基板同士の接続が本体側と交換側のロック機能を兼ねるようにし、交換部材を確実に固定可能な遊技機を提供することができる。
また、基板の付け替えなどの不正行為を防止できる。
本発明を実施するための最良の形態を、第一の実施の形態及び参考実施の形態に分けて、図面に基づき説明する。
(第一の実施の形態)
第一の実施の形態は、本発明をスロットマシンに用いた場合の例である。
(図面の説明)
図1乃至図13は、本発明の第一の実施の形態を示すものである。
図1はスロットマシンSの外観斜視図、図2はスロットマシンSの分解斜視図、図3はスロットマシンSの縦断面図、図4は前扉を外した筐体1の正面図、図5〜図7は交換ユニット2を示す図、図8〜図12は主基板及びスライド部材50とIO基板60を示す図である。なお、図13は、従来のスロットマシンと本実施の形態のスロットマシンSの基板接続を比較した概略図である。
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図2に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する筐体1、筐体1内部に着脱自在に設けられる交換ユニット2、筐体1の開口部11を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されている。そして、この前扉3は、筐体1の開口上部13を開閉可能に塞ぐ上扉30、筐体1の開口下部14を開閉可能に塞ぐ下扉40とに分割されている。
(筐体1)
筐体1は、図2に示すように、底板15及び側板16及び天板17及び裏板18からなる前面(遊技者と対峙する正面)側に開口する箱体であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。そして、底板15には、電源ユニット4が固定されホッパーユニット5が設置されており、正面左側の側板16には、上扉30及び下扉40を係合させ、回転自在に支持するためのヒンジ19が、上下方向に間隔をおいて二つずつ設けられている。
ここで、前記電源ユニット4は、特に図示しないが電源装置が内装されていると共に、ホール管理者が種々の設定を行うためのスイッチ等を有しているものである。前記ホッパーユニット5は、メダルを貯留可能であるとともに入賞時等にメダルを払い出すためのものである。
また、図2及び図4に示すように、裏板18の開口上部13側には、スロットマシンSの作動を制御する制御基板のうち筐体1に固定される制御基板から成る非交換制御部6と、非交換制御部6と交換ユニット2に設けられる制御基板とを電気的に接続させるための筐体コネクタ80が設けられている。さらに、裏板18には、筐体1の開口上部13に配置されている基板やコネクタと、開口下部13に配置されている電源ユニット4及びホッパーユニット5とを接続している電気配線を収納するためのハーネスダクト10が取り付けられている。
ここで、前記非交換制御部6としては、図2及び図4に示すように、IO基板60、メイン筐体基板61、サブ筐体基板62、メイン操作基板63が設けられている。
前記IO基板60は、筐体1に配置される構成部品と、交換ユニット2に配置される構成部品との間の、電気信号の入出力を制御するための入出力制御基板である。そして、本実施の形態においては、IO基板60は、裏板18に左右方向にスライド可能に取り付けられており、交換ユニット2の着脱時にスライドさせることにより電気的接続の接続及び切断が行われるとともに、交換ユニット2のロック及びロック解除ができるように形成されているものであるが、この詳細については後述する。
前記メイン筐体基板61及びサブ筐体基板62は、以下に述べる交換ユニット2に設けられたメインリール基板25及びサブリール基板27との接続用中継基板であり、IO基板60を介して、電源ユニット4等の筐体1の内装装置と、リールユニット2の主基板24、サブ基板26とを接続するためのものである。また、前記メイン操作基板63は、スロットマシンSの設定等を操作するための基板である。
そして、前記電源ユニット4、ホッパーユニット5、ハーネスダクト10、筐体コネクタ80及び非交換制御部6は、スロットマシンSの全機種に共通して使用可能な構成部品であり、いわゆる面替えの際には、筐体1に残したままにしておけるものである。そして、筐体1は、面替えに際して、遊技場に設置したままにしておけるものである。
(IO基板60とIO基板60の筐体1への取り付け)
ここで、前記IO基板60について詳述する。
IO基板60は、図8(B)に示すように、薄型箱状のIO基板ケース74に、ICチップ等の電子部品を装着したプリント基板60Bを収納したものであり、図4に示すように、スライド部材50を介して筐体1の裏板18に取り付けられる。また、IO基板ケース74の側面には、IO基板60の外部接続端子であるIO基板コネクタ60Aが設けられており、IO基板ケース74の上下端部には、ほぼ幅方向にわたってレール部77が設けられている。
前記IO基板ケース74は、図9に示すように、本体75及びカバー76から成る。本体75は、上下端部にレール部77が形成されているとともに、プリント基板60Bを固定可能であり、カバー76にはIO基板コネクタ60Aが設けられている。そして、本体75及びカバー76の側方にそれぞれに設けられたネジ止め部78を、特に図示しないネジで本体75側から固定することにより、プリント基板60Bがケース内部に収納されるようになっている。なお、このように本体75側からネジ止めするため、カバー76の前面(つまり筐体1に取り付けたときに正面側となる面)にはネジが露出しない。
一方、スライド部材50は、図9及び図10に示すように、ベース板51の上下端部に、正面側に張り出す側面視略L字型の係止部52が形成された薄板部材であり、係止部52の内側は、前記IO基板ケース74のレール部77を挟持可能な溝部53となっている。また、ベース板51の側端部には、側方に張り出す取り付け部54が設けられており、取り付け部54に形成されたネジ孔54a,54bにネジを挿通して、筐体1の裏板18の表面に固定されるものである。
そして、前記IO基板60は、前記スライド部材50の溝部53に、側方からIO基板ケース74のレール部77を嵌め込み、レール部77と係止部53を係合させることによって、左右方向にスライド自在にスライド部材50に支持される(図12参照)。このようにしてIO基板60を取り付けたスライド部材50を裏板18に固定することにより、IO基板60が裏板18に対して左右方向にスライド自在に取り付けられるものである。
ここで、前記スライド部材50の取り付け部54に形成されたネジ孔54a,54bの間の距離は、IO基板ケース74の横幅よりも短く形成されている。すなわち、図10(B)に示すように、IO基板ケース74の右側端Rが正面右側のネジ孔54bよりも右寄りに位置する(IO基板ケース74の右側がネジ孔54bを正面側から隠している)ときには、IO基板ケース74の左側端Lが正面左側のネジ孔54aよりも右寄りに位置(ネジ孔54bは露出)し、逆に、IO基板ケース74の右側端Rが正面右側のネジ孔54bよりも左寄りに位置する(ネジ孔54bが露出している)ときには、IO基板ケース74の左側端Lが正面左側のネジ孔54aよりも左寄りに位置する(IO基板ケース74の左側がネジ孔54bを隠す)ようになっている。つまり、スライド部材50にIO基板ケース74を取り付けると、両側のネジ孔54a,54bが同時に正面側に露出することがないようになっている。
そして、スライド部材50を裏板18にネジ止めする場合には、IO基板ケース74を左右いずれかのネジ孔54a,54bが露出する位置まで寄せて片方をネジ止めした後に、IO基板ケース74を反対側にスライド移動させてもう一方をネジ止めする。一方、スライド部材50を取り外す際にも同様の手順を要することから、スライド部材50は容易に着脱できない。
さらに、図4に示すように、スライド部材50の取り付け位置は、IO基板60を最大限(IO基板ケース74の側端部が筐体1の側板16に当接するまで)右側又は左側に移動させても、係止部52とレール部73の係合が外れない位置となっているので、IO基板60をスライド部材50から抜き取ることはできない。また、IO基板ケース74は、スライド部材50を介して筐体1に取り付けたとき、本体75とカバー76を固定しているネジは裏側に位置しているので、正面側からカバー76を取り外すことはできない。すなわち、IO基板60を筐体1から取り出すには、スライド部材50ごと取り外す必要がある。そして、スライド部材50を筐体1から取り外すには、上述したような手間がかかるので、結果として、IO基板60は筐体1から簡単には取り出せないこととなる。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、図5及び図7に示すように、支持体21と、支持体21に固定されたリールユニット20と、スロットマシンSの作動を制御する制御基板のうち、支持体21に固定される制御基板から成る交換制御部7と、交換御基部7と非交換制御部6とを電気的に接続させるための交換ユニットコネクタ90が設けられている。
ここで、リールユニット20は、スロットマシンSの主たる遊技装置であって、周囲に複数の図柄(図示せず)を表示した3個の回転リール23と、特に図示しないが、各回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。
またここで、前記交換制御部7は、主基板24、メインリール基板25、サブ基板26及びサブリール基板27とから形成されている。前記主基板24は、CPUを中心にROM、RAMを備え、当選役を決定する抽選、回転リール23の回転及び停止等、遊技に関するすべての制御を行うための基板であり、前記メインリール基板25は、リールユニット20の制御の中継を行うための基板である。また、サブ基板26は、主基板24からの出力信号に基づいて、液晶表示装置32に画像を表示させたり飾り部33のランプを点滅させたりする演出を行わせるための基板であり、サブリール基板27は、主基板24からの信号を、筐体1に設けられたIO基板60を介してサブ基板26に中継するための中継基板である。
なお、前記主基板24及びサブ基板26は、機種ごとに異なるものであって、これらを変更することにより遊技内容及びそれに付随する演出が変更される。そして、交換ユニット2を交換することにより、遊技を行わせるためのソフト部分(主基板24等)とハード部分(リールの図柄配列等)が同時に交換されることとなる。
前記支持体21は、前記リールユニット20を固定する略方形の枠体の上側に、交換側制御部7の主基板24及びメインリール基板25を固定するための基板固定部22を設けた構造となっている。この基板固定部22は、図5に示すように、支持体21の背面板の正面視右側に形成された凹み部である主基板固定部22Aと、同じく正面視左側に形成された凸部であるメインリール基板固定部22Bとから成る。そして、前記主基板固定部22Aの正面側には主基板24が、メインリール基板固定部22Bの正面側にはメインリール基板25がそれぞれ固定されている。
また、前記メインリール基板固定部22Bの裏側は、主基板固定部22Aとの段差によって空間部22Cが形成されており、この空間部22Cには、交換ユニット2の筐体1への固定時に、筐体1の裏板18に固定されたIO基板60が位置するようになっている。
前記サブ基板26は、前記メインリール基板25の正面側に設けられており、前記サブリール基板27は、図6に示すように、支持体21の側面部に設けられている。
さらに、支持体21の背面側には、図7に示すように、空間部22Cの下側(メインリール基板固定部22Bの裏側の下方)に、交換ユニットコネクタ90が設けられている。交換ユニットコネクタ90は、図3に示すように、交換ユニット2の筐体1への収納固定時に、筐体1に設けられた筐体コネクタ80と接続され、これにより筐体1と交換ユニット2とが電気的に接続されるものである。
交換ユニット2は、筐体1の中板12の上に乗せ、開口上部13内部に収納されるものである。そして、筐体1の側板16の内側に設けられたクリップなどの固定装置(図示せず)によりに固着される。そして、機種変更の際には、少なくとも交換ユニット2を交換することにより遊技内容が変更され、筐体1はそのままで新たな遊技機として使用できるものである。
(主基板24と主基板24の支持体21への取り付け)
ここで、主基板24について詳述する。
主基板24は、図8(A)に示すように、薄型箱状の主基板ケース70に、ICチップ等の電子部品を装着したプリント基板24Bを収納したものであり、図5及び図11に示すように、支持体21の主基板固定部22Aに取り付けられる。また、主基板ケース70の側面には、主基板24の外部接続端子である主基板コネクタ24Aが設けられている。
前記主基板ケース70は、図11に示すように、本体71及びカバー72から成る。本体71は、プリント基板24Bを固定可能であり、カバー72には主基板コネクタ24Aが設けられている。そして、本体71及びカバー72の側方にそれぞれに設けられたネジ止め部73をネジQ,qで固定することにより、プリント基板24Bがケース内部に収納されるようになっている。
さらに、主基板24は、前記本体71及びカバー72の固定時において、主基板固定部22Aに組み付けられるようになっているとともに、図7及び図11に示すように、支持体21の裏側からネジQにより固定されるようになっている。すなわち、主基板24を交換ユニット2の支持体21に固定する場合には、まず正面左側のネジ止め部73aをネジqで固定し、その後、支持体21の背面側から、主基板固定部22Aに設けられた貫通孔を通してネジQにより正面右側のネジ止め部73bを固定するものである。なお、図示した例ではネジqを主基板ケース70の背面側(本体71側)から固定しているが、ネジqは主基板ケース70の正面側(ケース72側)から固定するようにしてもよい。
このように形成してあるので、主基板24の組み立てと支持体21への装着が平行して行われるため効率よく取り付け作業を行うことができるとともに、交換ユニット2を筐体1から取り出さないと、主基板24を支持体21から取り外すことができないようにすることができる。
ちなみに、主基板24は、内部のプリント基板に装着されているチップを交換すれば、パチンコ遊技機にも共通して使用することができるものであるが、これについては参考実施の形態において述べる。
(上扉30)
上扉30は、筐体1の開口上部13を塞ぐための板状の扉であり、筐体1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。そして図1に示すように、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31が形成された上パネル34を有している。また、図柄表示窓31の上方には、動画等により種々の演出表示を行うための液晶表示装置32が設けられており、上パネル34の周囲には、ランプ等の電飾を含む飾り部33が設けられている。
そして、上扉30を閉じると、ヒンジ19の反対側に設けられたラッチ錠により自動的にロックされ、筐体1の開口上部13が密閉される。また、下扉40を解放した状態で、特に図示しないが上扉30の下側に設けられた解除つまみを下方に引き下げることにより、上扉30のロックが解除されるようになっている。
なお、上扉30は、上パネル34を交換することにより、異なる機種にも対応させることができる。すなわち、機種交換に際して、上扉30本体と液晶表示装置32などの演出表示部を筐体1に残しておけるものである。また、機種変更により上扉30の正面デザインを変更する場合には、筐体1から取り外して新たな上扉30と交換することができる。
(下扉40)
下扉40は、筐体1のヒンジ19に回転自在に軸支された上扉30よりも幅厚の扉であり、図1に示すように、下扉40の上部は、スロットマシンSを作動させるためのカウンター状の操作部41となっている。また、下扉40の下部には、ホッパーユニット5から払い出されたメダルを貯めておくことができる下皿46が形成されており、下皿46と前記操作部41の間には、遊技内容その他の表示をするための下パネル47が嵌め込まれている。
前記操作部41としては、下扉40の上面右端にはメダル投入口42及び上面左側に設けられたベットスイッチ43、正面側にはスタートスイッチ44及びストップスイッチ45及び鍵穴40Aが設けられている。なお、ベットスイッチ43とは、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものであり、スタートスイッチ44及びストップスイッチ45は、回転リール23の回転を開始及び停止させるためのものである。また、鍵穴40Aは、下扉40を解錠するためのものである。
なおスロットマシンSは、メダルの投入又はベットスイッチ43の操作によりスタートスイッチ44の操作が有効となり、スタートスイッチ44の操作によって回転リール23が回転開始する。そして主基板24により行われる当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選している場合に、ストップスイッチ45の操作により当選図柄が入賞の態様となるように回転リール23を停止させることができると入賞となり、ホッパーユニット5からメダルが払い出されたり、ボーナスゲームなどの有利な遊技が開始されるようになっている。
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター48が設けられている。そして、下扉40を閉めると、ラッチ錠により自動的にロックされ、筐体1の開口下部14が密閉されるものである。また、前記鍵穴40Aに所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが解除され、下扉40を解放することにより、上扉30のロックを解除することができるようになっている。
下扉40は、下パネル47を交換することにより、異なる機種にも対応させることができる。すなわち、機種交換に際して、下扉40本体は筐体1に残しておけるものである。また、下扉40本体が破損した場合や、機種変更により操作部41の形態が変更される場合には、筐体1から取り外して新たな下扉40と交換することができるものである。
(交換ユニット2の着脱)
次に、以上のような構成を有するスロットマシンSにおける交換ユニット2の着脱手順を説明する。
ここで、交換ユニット2が筐体1の定位置に収納固定されている状態においては、図5に示すように、IO基板60は支持体20の空間部22Cに位置しており、主基板固定部22Aに固定されている主基板24は、スライド部材50の手前側であってIO基板60と並列する位置にある。そして、IO基板コネクタ60Aと、主基板コネクタ24Aは結合状態となっている(図12(B)参照)。また、図3に示すように、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90が結合されており、図6(B)に示すように、サブリール基板27はサブ筐体基板62と基板同士で接続している。すなわち、サブリール基板27とサブ筐体基板62には、それぞれにコネクタ27A,62A(図13(B)参照)が設けられていて、これが結合されている。この状態において、交換ユニット2は、所定の固定装置(図示せず)によって筐体1にロックされているとともに、前記IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aの結合により、手前側への移動を制限されている。
まず、筐体1に固定されている交換ユニット2を取り外す場合には、IO基板60を図5における右方向にスライドさせる。これにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aの結合が外れる(図12(A)参照)。次に、交換ユニット2と筐体1とを固定している固定装置の固定を解除し(例えばクリップを外し)、交換ユニット2を手前側に引き出せば、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90の結合、及びサブリール基板27とサブ筐体基板62の結合が解除される(図6(A)参照)。筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90、サブリール基板27とサブ筐体基板62は、前後方向に結合しているため、交換ユニット2を引き出すと同時にその結合が外れるものである。そして、交換ユニット2を筐体1の開口上部13から取り出すことができる。
このように、固定装置を解除してIO基板60をスライドさせるだけで、面倒なハーネスの取り外し作業を一切行うことなく、交換ユニット2を筐体1から取り外すことができるものである。
一方、交換ユニット2を筐体1に収納固定する場合には、まず、IO基板60を図12(A)に示す位置(スライド部材50の左端に主基板24が位置するのに必要十分なスペースが生じるようIO基板60をスライドさせた位置)に移動させておき、交換ユニット2を開口上部13内に押入する。交換ユニット2を定位置まで押入させれば、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90、及びサブリール基板27とサブ筐体基板62がそれぞれ合致して結合される(図3、図6(B)参照)。このとき、IO基板60は支持体21の空間部22Cに位置し、主基板24と並列する。そこで、IO基板60を図5における左方向にスライドさせることにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aが結合される(図12(B)参照)。この結合により、交換ユニット2の前後方向の移動が規制される。しかる後、所定の固定装置により交換ユニット2を筐体1にロックすれば、交換ユニット2は筐体1に確実に固定される。
このように、交換ユニット2を筐体1に収納固定する場合にも、面倒なハーネスの取り付け作業を一切行う必要がない。
なお、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90の接続とは異なり、交換ユニット2を定位置に収納してから手動でIO基板60を動かして、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aを接続するようにしてあるので、交換ユニット2の押入時にコネクタ部分が衝突して破損するおそれもない。これは、重要基板である主基板24を直接接続するにあたっては、このように段階的な接続とするのが好ましいと考えられること、基板ケース70,74に頑丈なコネクタ部分を形成しなくてもよいこと、に基づくものである。
(筐体1と交換ユニット2の基板接続)
以上のように形成されているスロットマシンSの、筐体1と交換ユニット2の各制御基板の接続ついて、従来のスロットマシンの場合と対比して説明する。
図13(A)は、従来の分離型スロットマシンにおける筐体1及び交換ユニット2の構成部品及び基板接続を示す概略のブロック図である。ここで、図13(A)(B)中「ドア・オーバーフロー」とあるのは、前扉3の開閉を検知するための開閉センサ及びホッパーユニット5からあふれたメダルが貯留されるサブタンクに設けられたオーバーフローセンサ(いずれも図示せず)のことであり、「下部基板」とは、ホッパーユニット5の作動を制御するための中継基板である。また「外部集中端子板」とは、遊技場のホールコンピュータとの通信を行うためのものである。なお、図中、太矢印は電力供給、細矢印は信号出力を表すものである。
従来の分離型スロットマシンでは、筐体側には、電源ユニット4や下部基板等との中継基板であるメイン筐体基板610が設けられており、このメイン筐体基板610に筐体コネクタ80が設けられていた。また、交換ユニット2側には、主基板240及びサブ基板260と、中継基板であるメインリール基板250が設けられており、このメインリール基板250には交換ユニットコネクタ90が設けられていた。そして、筐体1と交換ユニット2との電気的接続は、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90の接続によって基板同士で行われていた。
しかし、従来の主基板240は、入出力手段(IO基板にあたるもの)を兼ねたものであった。入出力手段は、単に信号のやりとりを中継するものであって、スロットマシンの機種に依存するものではなく、すべての機種に共通して使用可能なものであるため、これを交換ユニット側に配置するのは無駄であった。
一方、本実施の形態に係るスロットマシンSでは、図13(B)に示すように、IO基板60を筐体側に配置してあり、中継基板であるメイン筐体基板61は、IO基板60を介して電源ユニットや下部基板等と接続されている。そして、筐体1と交換ユニット2との電気的接続を、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90の接続によって基板同士で行うとともに、IO基板60と主基板24とをIO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aによって直接接続し、サブ筐体基板62とサブリール基板27とをサブ筐体基板コネクタ62Aとサブリール基板コネクタ27Aによって直接接続するように形成してある。なお、本実施の形態では、面替え時に上扉30を筐体1に残すようにしていることから、上扉30に設けられている液晶表示装置32等の演出表示部には、サブ基板26からの信号がIO基板60を経て出力される。
さらに、主基板24とメインリール基板25、主基板24とサブ基板26とは、IO基板60を介して接続されるようになっているので、主基板24には、メインリール基板25と信号をやりとりするための入出力手段、サブ基板26に信号を出力するための出力手段を設ける必要がない。このため、主基板24を従来のものに比べて小型化することができる。また、交換ユニット2に、主基板24とメインリール基板25、主基板24とサブ基板26を接続するためのハーネスを設けなくてもよいので、交換ユニット2に取り付けられるハーネス類を最小限に抑えることができる。
このように、本実施の形態によれば、交換に係る部品点数を少しでも減らして交換費用の削減を図ることができるとともに、交換作業時において交換ユニット2に付いているハーネスを筐体1内部の装置などに引っかけたり挟んだりすることがないので、作業効率を上げることができる。
また、本実施の形態においては、上記に加え、図12に示すように、IO基板60と主基板24との接続を、交換ユニット2の着脱方向(前後方向)と交差する方向(左右方向)に設定し、かつIO基板60をスライド自在に形成したことにより、IO基板60を移動させないと交換ユニット2を手前側に引き出すことができないようになっている。すなわち、IO基板60そのものが、交換ユニット2をロック(もしくは仮止め)する手段としても機能しているのである。
従って、例えば交換ユニット2と筐体1とを固定するための固定装置を、従前のものより簡易に形成しても、あるいは、固定装置での固定を補助するための仮止め機構を設けなくても、交換ユニット2を筐体1に確実に固定することができるので、部品点数及び製造費用の削減を図ることができるとともに、交換ユニット2の着脱作業の工程の簡素化にも役立つものである。
さらに、本実施の形態では、主基板24を支持体21の背面側から固定するように形成してあるので、主基板24を取り外すためには交換ユニット2を筐体1から取り出す必要がある。また、IO基板60は、交換ユニット2の背面側に位置し、かつスライド部材50を筐体1から取り外さないと取り出せない構造にしてある。このように形成されているので、主基板24及びIO基板60に関しては、不正な基板に付け替えて遊技設定を不正に変更するいわゆる基板交換ゴトに対して、防犯効果が高まるものである。
なお、本実施の形態においては、IO基板60をスライドさせて主基板24と接続するように形成してあったが、逆に主基板24を左右にスライド自在に形成し、主基板24をスライドさせてIO基板60と接続するようにしてもよい。
具体的には、支持体21の主基板固定部22Aにスライド部材50の係止部52と同様の係止部を設け、主基板24の外装ケースの上下端部に設けられたレール部79(図20参照)と前記係止部とを係合させて、係止部の内側の溝部に沿ってレール部79が摺動するように形成することができる。このように形成した場合でも、主基板24は正面側には取り出せず、左右方向に抜き取ろうとしてもIO基板60と筐体1の側板16に衝突してレール部79と係止部との係合を解除できないので、主基板24を取り外すには交換ユニット2を筐体1から取り出す必要がある。
参考実施の形態)
以下、本願発明の請求項記載の発明には該当しないが、本願発明と関連のある参考発明の参考実施の形態を述べる。
(図面の説明)
図14乃至図22は、本発明の参考実施の形態を示すものである。
図14乃至図18はパチンコ機Pの斜視図、図19はパチンコ機Pの裏面を示す概略図、図20は主基板及びIO基板を示す斜視図である。なお、図21は従来の遊技機と本実施の形態のパチンコ機Pの基板接続を比較した概略図、図22は主基板及びIO基板の接続の他の例を示す図である。
(パチンコ機P)
パチンコ機Pは、図14及び図15に示すように、大きく分けて、方形枠状の本体枠100と、本体枠100に着脱自在に取り付けられる扉ユニット8及び遊技盤ユニット9とから構成されている。そして、本体枠100を遊技場のいわゆる「島」と呼ばれるスペース(図示せず)に設置して、パチンコ遊技機として取り扱われるものである。
(本体枠100)
本体枠100は、図14に示すように、外枠110と内枠120を有している。外枠110は、木質複合材よりなる長方形の枠材であり、パチンコ機Pを島に取り付けるためのものである。また、内枠120は、外枠110の一方の側板に水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉体である。
内枠120の上側には、図16に示すように、正面側から背面側に開口する内枠開口121が形成されている。この内枠開口121には、後述する扉ユニット8の取り付け枠8Aを介して遊技盤ユニット9が取り付けられるものである。また、内枠120の正面側下方には、図14、15に示すように、上側が開放する球皿130と、球皿130の右下端部に位置し正面側に突出するハンドル140が設けられている。ここで、前記球皿130は、入賞により払い出された遊技球を貯留可能な受け皿であり、前記ハンドル140は、その操作により内部に設けられた球発射装置(図示せず)を作動させるためのものである。
そして、内枠120の裏面側には、図16及び図19に示すように、背面上方から背面側方に連続する球通路150と、球皿130の裏側に位置する非交換制御部6が設けられている。前記球通路150は、島設備の遊技球循環システムから供給される遊技球をパチンコ機Pに取り込むためのものである。球通路150は上方に開口する球受け口を有し、この球受け口から受け入れ取り込んだ遊技球は、所定の入賞信号に基づき球カウンタを通過し、払い出し球として所定の個数、球皿130に払い出される。また、前記非交換制御部6は、パチンコ機Pの作動を制御する制御基板のうち、本体枠100に固定される制御基板である。
ここで、非交換制御部6としては、少なくとも、メイン枠基板210、サブ枠基板211、払い出し制御基板220及びIO基板60が設けられている(図21(B)参照)。前記メイン枠基板210は、球発射装置の作動制御などの制御を行うための制御基板であり、サブ枠基板211は、球皿130の周辺や前扉8Bに設けられる演出用デバイス(例えばランプやスピーカ)の作動を制御するためのものである。また、払い出し制御基板220は、払い出し球の払い出し制御を行うためのものである。
そして、前記IO基板60は、遊技盤ユニット9に配置される構成部品と本体枠100に配置される構成部品との間の、電気信号の出入力を制御するための制御基板であり、第一の実施の形態で述べたものとほぼ同様の構成を有している。そして、本実施の形態においては、IO基板60は、図19に示すように、遊技盤ユニット9の本体枠100への装着時に、遊技盤ユニット9の裏面に設けられている主基板24と並列するよう配置され、第一の実施の形態と同様に、主基板24と基板同士で接続可能に形成されているものである。
なお、本実施の形態においては、IO基板60は本体枠100の内枠120に固定されており、IO基板60が移動することはない。従って、本実施の形態におけるIO基板60には、レール部77(図8参照)は形成されていない。また、IO基板コネクタ60Aの形成されている位置が第一の実施の形態に係るものとは異なっている。
前記内枠120は、通常時は、閉じた状態で外枠110にロックされている。そして、面替えに際して遊技盤ユニット9を交換するときには、内枠120を開放して、内枠120の裏側から遊技盤ユニット9のロック解除を行い、本体枠100は遊技場の島設備に据え置かれるようになっている。
(扉ユニット8)
扉ユニット8は、前記本体枠100に取り付けられ、内枠開口121を開閉自在に塞ぐ扉体であって、図15に示すように、取り付け枠8A及び前扉8B及びガラス枠8Cを有している。
前記取り付け枠8Aは、図17に示すように、中央部が開口する方形の枠体であって、本体枠100の内枠開口121の内部に収納可能に形成されている。そしてこの取り付け枠8Aの開口部には、遊技盤ユニット9が取り付けられ(図18参照)、遊技盤ユニット9により内枠開口121が塞がれるようになっている。
また、前扉8Bは、図14に示すように、正面側に飾り部やランプなどからなる表示装置が設けられた扉であり、取り付け枠8Aに軸支部を介して水平方向に回動自在に取り付けられている。前扉8Bの中央部には、遊技盤ユニット9の盤面9Aを正面側から視認可能とするための開口窓が形成されており、この開口窓を内側から塞ぐように、前記ガラス枠8Cが形成されている。
ガラス枠8Cは、枠体に嵌め込まれたガラスなどからなる透明パネルを有し、前扉8Bの裏面又は取り付け枠8Aに、軸支部を介して水平方向に回動自在に取り付けられている。
扉ユニット8は、取り付け枠8Aを内枠開口121の内部に収納固定することにより本体枠100に取り付けられる。また、扉ユニット8は、パチンコ機Pの面替えの際、本体枠100に残したままにしておけるものである。そして、パチンコ機Pの正面デザインを変更する場合には、扉ユニット8を本体枠100から取り外し、新たな扉ユニット8と交換することもできるものである。
(遊技盤ユニット9)
遊技盤ユニット9は、パチンコ機Pの主たる遊技装置であって、図15に示すように、正面側に複数の釘(図示せず)が打ち込まれた盤面9Aを有する板部材である。盤面9Aの周囲には、ハンドル140を操作することによって玉発射装置から発射された遊技球を、遊技領域へと誘導するレール9Bが設けられており、前記盤面9Aの遊技領域略中央部には、液晶表示装置や回転リールを用いて、文字、図形、動画等種々の表示を行うための表示部9Eが設けられている。また、表示部9Eの下方には、スタートチャッカーと呼ばれる始動入賞口9Cが設けられており、この始動入賞口9Cの下方には、アタッカーと呼ばれる入賞口9Dが設けられている。なお、パチンコ機Pは、始動入賞口9Cに球が入ると入賞となり、所定の条件をクリアすることによりいわゆる「大当たり」となる。入賞口9Dはこの大当たり状態の時に開放されるものである。
また、遊技盤ユニット9の裏面には、図18及び図19に示すように、遊技盤ユニット9に固定される制御基板から成る交換制御部7が設けられている。交換制御部7は、図21(B)に示すように、少なくとも、主基板24、サブ基板26、及び盤面制御基板270とから構成されている。主基板24は、CPUを中心にROM、RAMを備え、当選を決定する抽選、入賞口9Dの作動等、遊技に関するすべての制御を行うための基板であり、サブ基板26は、主基板24からの出力信号に基づいて、遊技に付随する演出の制御を行うための基板である。また、盤面制御基板270は、サブ基板26からの出力信号に基づいて、盤面9Aに設けられたLEDの点灯点滅や入賞口9Dなどの可動体の作動を制御するためのものである。
なお、前記主基板24及びサブ基板26は、機種ごとに異なるものであって、これらを変更することにより遊技内容及びそれに付随する演出が変更される。そして、遊技盤ユニット9を交換することにより、遊技を行わせるためのソフト部分(主基板24等)とハード部分(盤面9Aや表示部9E等)が同時に交換されることとなる。
ここで、前記主基板24は、第一の実施の形態で説明した主基板24と同様の構成を有しており、主基板ケース70に内装されているプリント基板24B(図11参照)にパチンコ遊技機用のICチップが搭載されたものである。そしてこの主基板24は、図19に示すように、遊技盤ユニット9の裏面に設けられたスライド部材50'により、左右方向にスライド自在に形成されている。そして、側面部に設けられた主基板コネクタ24Aを、IO基板60に設けられたIO基板コネクタ60Aと連結させることにより、IO基板60と基板同士で接続可能となっている。
本実施の形態におけるスライド部材50'は、図20に示すように、第一の実施の形態で説明したスライド部材50とほぼ同様の構成を有しており、主基板24の主基板ケース70の上下端部に形成されたレール部79をスライド部材50'の係止部52に係合させ、レール部79が溝部53に沿って摺動するようになっているとともに、主基板24を取り付けたスライド部材50'を遊技盤ユニット9に固定することにより、主基板24が遊技盤ユニット9に取り付けられるものである。
ここで、スライド部材50'の取り付け部54に形成されたネジ孔54a,54bの間の距離は、主基板ケース70の横幅よりも短く形成されており、第一の実施の形態と同様に、スライド部材50'に主基板ケース70を取り付けると、両側のネジ孔54a,54bが同時に正面側に露出することがないようになっている。
さらに、図19に示すように、遊技盤ユニット9の裏面には、主基板24がIO基板60と反対側にスライドする場合の移動距離を一定に制限するためのストッパTが設けられている。主基板24は、図19における右側にスライドさせたときにはIO基板60とぶつかり、左側にスライドさせたときにはストッパTにぶつかるので、スライド部材50'から抜き取ることができない。すなわち、主基板24は、スライド部材50'を遊技盤ユニット9から取り外さない限り、スライド部材50'から取り外せないようになっている。
なお、特に図示しないが、上記において、主基板24を最大限左右に移動させた場合には、スライド部材50'のネジ孔54a,54bが片方ずつ、正面側に露出するようになっている。従って、ストッパTを設けてあってもスライド部材50'を遊技盤ユニット9から取り外すことは可能である。
遊技盤ユニット9は、図18に示すように、扉ユニット8を取り付けた本体枠100の内枠開口121に、正面側から収納されるものである。そして、クリップなどの固定装置(図示せず)により本体枠100の裏側から固定される。機種変更の際には、少なくとも遊技盤ユニット9を交換することにより遊技内容が変更され、本体枠100及び扉ユニット9はそのままで新たな遊技機として使用できるものである。
(遊技盤ユニット9の着脱)
続いて、以上のよう形成されたパチンコ機Pにおける遊技盤ユニット9の着脱手順を説明する。
ここで、遊技盤ユニット9が本体枠100の定位置に収納固定されている状態においては、図19に示すように、主基板24はIO基板60と並列する位置にある。そして、IO基板コネクタ60Aと、主基板コネクタ24Aは結合状態となっている。この状態において、遊技盤ユニット9は、所定の固定装置(図示せず)によって本体枠100にロックされているとともに、前記IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aの結合により、前後方向(内枠120の正面に対して直交する方向)の移動を制限されている。
本体枠100に固定されている遊技盤ユニット9を取り外す場合には、まず、内枠120に扉ユニット8を装着したままの状態で内枠120を開き(図16参照)、遊技盤ユニット9の裏面を露出させる。次に、主基板24を図19における左方向にスライドさせることにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aの結合が外れる。次に、遊技盤ユニット9と本体枠100とを固定している固定装置の固定を解除し(例えばクリップを外し)、前扉8B及びガラス枠8Cを開放して遊技盤ユニット9を正面側に引き出せばよい。
このように、固定装置を解除して主基板24をスライドさせるだけで、面倒なハーネスの取り外し作業を一切行うことなく、遊技盤ユニット9を本体枠100から取り外すことができるものである。
一方、遊技盤ユニット9を本体枠100に収納固定する場合には、まず、主基板24を図19に二点鎖線で示す位置(主基板24の左側端部がストッパTに当接し遊技盤ユニット9の右側端部から主基板24の右側端部が突出しない位置)に移動させておき、前扉8B及びガラス枠8Cを開いた扉ユニット8の取り付け枠8Aに、正面側から遊技盤ユニット9を押入する(図18参照)。遊技盤ユニット9を定位置まで押入させれば、遊技盤ユニット9の背面側にある交換制御部7は、取り付け枠8Aの開口及び内枠開口121から本体枠100の背面側に突出し、主基板24はIO基板60と並列する。そこで、主基板24を図19における右方向にスライドさせることにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aが結合される。この結合により、遊技盤ユニット9は前後方向(特に前方)への移動が規制される。その後、所定の固定装置により遊技盤ユニット9を本体枠100にロックする。
このように、遊技盤ユニット9を本体枠100に収納固定する場合にも、面倒なハーネスの取り付け作業を一切行う必要がない。
(本体枠100と遊技盤ユニット9の基板接続)
以上のように形成されているパチンコ機Pの、本体枠100と遊技盤ユニット9の各制御基板の接続態様ついて、従来の遊技機の場合と対比して説明する。
図21(A)は、従来のパチンコ遊技機における本体枠100と遊技盤ユニット9の構成部品及び交換制御部7の基板接続を示す概略のブロック図である。ここで、図21(A)(B)中「ドア・受け皿」とあるのは、前扉8Bの開閉を検知するための開閉センサ及び球皿130に設けられたオーバーフローセンサ(いずれも図示せず)のことである。また、図中、太矢印は電力供給、細矢印は信号出力を表すものである。
従来のパチンコ機では、本体枠側には、電源200と、メイン枠基板210及びサブ枠基板211及び払い出し制御基板220が設けられており、遊技盤ユニット側には、主基板241及びサブ基板261及び盤面制御基板270が設けられていた。そして、本体枠と遊技盤ユニットとの電気的接続は、ハーネスの接続により行われていた。すなわち、盤面制御基板270に電源を供給するためのハーネス、主基板241に電源を供給するためのハーネス、ドア・受け皿のセンサから主基板241に信号を送るためのハーネス、主基板241からメイン枠基板210に信号を送るためのハーネス、サブ基板261とサブ枠基板211の間の信号をやりとりするハーネスは、それぞれ途中に設けられたコネクタの結合及び結合解除によって、電気信号の接続・切断がされるようになっていた。
従って、従来のパチンコ機では、盤面交換の際、遊技盤ユニットを取り外す前に上記した少なくとも5カ所のハーネスの取り外し作業を行い、遊技盤ユニットを装着後にもハーネスの取り付け作業を行わなければならないので、交換作業に時間を要し、作業者に負担を強いていた。また、ハーネスの誤接続や接続忘れが発生したり、遊技盤ユニットの本体枠への押入時に本体枠と遊技盤ユニットとの間にハーネスを噛み込んでしまうおそれがあった。
一方、本実施の形態に係るパチンコ機Pでは、図21(B)に示すように、IO基板60を本体枠側に配置してあり、IO基板60は、電源200やメイン枠基板210等と接続されている。また、遊技盤ユニット9のサブ基板26及び盤面制御基板270は、主基板24を介して電源が供給されるようになっている。そして、IO基板60と主基板24とを、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aによって、直接接続するように形成してある。
従って、本実施の形態によれば、遊技盤ユニット9の着脱の際に、何カ所もコネクタの結合及び結合解除をする必要が無く、交換作業を迅速に行うことができる。また遊技盤ユニット9の背面側に接続用のハーネスが露出しないので、本体枠100への収納時にハーネスを噛み込んでしまうこともない。
さらに、本実施の形態では、IO基板60と主基板24との接続を、遊技盤ユニット9の着脱方向(前後方向)と交差する方向(左右方向)に設定し、かつ主基板24をスライド自在に形成したことにより、主基板24を移動させないと遊技盤ユニット9を手前側に引き出すことができないようになっている。すなわち、主基板24そのものが、遊技盤ユニット9をロックする手段としても機能しているので、例えば遊技盤ユニット9と本体枠100を固定するための固定装置を、従前のものより簡易に形成しても、遊技盤ユニット9を確実に固定することができ、部品点数及び製造費用の削減、及び着脱作業の工程の簡素化を図ることができるものである。
加えて、本実施の形態では、主基板24を取り外すためにはスライド部材50'を遊技盤ユニット9から取り外さなければならない構造にしてあるので、基板交換ゴトに対して防犯効果が高まるものである。
なお、本実施の形態においては、主基板24をスライドさせてIO基板60と接続するように形成してあったが、逆にIO基板60を左右にスライド自在に形成し、IO基板60をスライドさせて主基板24と接続するようにしてもよい。
具体的には、特に図示しないが、内枠120の裏側にスライド部材50'を取り付け、IO基板60の外装ケースの上下端部には前記主基板24に設けたものと同様のレール部を設け、このレール部とスライド部材50'の係止部52とを係合させて、溝部53に沿ってレール部が摺動するように形成することができる。この場合も、上述した主基板24と同様に、スライド部材50'を内枠120から取り外さないとIO基板60を取り出せない構造にすることができる。このように、IO基板60をスライド自在とした場合には、主基板24を遊技盤ユニット9に取り付ける際に作業が簡単であるという利点がある。
以上のように、本発明によれば、分離ユニットの交換作業を簡易かつ確実に行うことができるとともに、本体部に分離ユニットを固定するための固定装置を簡易な構成のものにしたり、取り付け数を減らすことが可能となり、結果として、本体部及び分離ユニットの部品点数の削減が可能である。
また、交換制御基板である主基板24や非交換制御基板であるIO基板60は、移動補助手段であるスライド部材50,50'ごと取り外さないと取り出すことができず、かつスライド部材50,50'から取り外し難く形成されているので、基板を不正に交換する基板ゴトを防止することができる。
さらに、非交換制御基板であるIO基板60を本体部に配置するとともに、交換制御基板である主基板24と非交換部材との電気的接続を、IO基板60を介して行うように形成してあるので、従来は分離ユニット側、特に主基板に配置されていた入出力手段が不要になり、分離ユニット側に配置される主基板24を小型化して交換費用を少しでも削減することができる。
なお、上記実施の形態では、IO基板60又は主基板24を左右方向にスライド自在に形成してあったが、本発明においては、IO基板60又は主基板24が上下方向にスライド自在となっていてもよい。例えば、図22に示すように、IO基板60を主基板24の下側に配置し、主基板コネクタ24Aを主基板24の下側端部に、IO基板コネクタ60AをIO基板60の上側端部にそれぞれ形成し、主基板24を上下にスライド可能とするスライド部材50'を設ける構成とする。このように形成しても、IO基板60と主基板24が接続されることにより、遊技盤ユニット9の着脱方向(前後方向)の移動が規制されるものとなる。
また、図22の例では主基板24を下方にスライドさせてIO基板60と接続するようにしてあったが、逆に、IO基板60を上方にスライドさせて主基板24と接続するように形成してもよい。この場合には、IO基板60がスライド部材50'から抜け落ちないようにするためのストッパを設けるのが好ましい。
さらに、上記実施の形態では、コネクタの接続により分離ユニットを本体部にロック可能とする基板をIO基板60と主基板24に設定してあったが、必ずしもこれらの基板同士の組み合わせでなくともよい。例えば第一の実施の形態において、メイン筐体基板61とメインリール基板25(図13(B)参照)のいずれかを横方向にスライド自在にして、交換ユニット2の収納後にコネクタ接続するようにしてもよい。あるいは、スライドさせてコネクタ接続する制御基板の組み合わせを複数設けてもよい。このように形成した場合には、分離ユニットと本体部とを固定する固定装置を設けなくても、分離ユニットが本体部に固定されるようになる。
本発明の第一の実施の形態であって、スロットマシンの外観斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、スロットマシンの分解斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、筐体の縦断面図である。 本発明の第一の実施の形態であって、筐体の正面図である。 本発明の第一の実施の形態であって、交換ユニットの斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、交換ユニットの部分斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、交換ユニットの背面図である。 本発明の第一の実施の形態であって、主基板及びIO基板の斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、IO基板の分解斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、スライド部材の平面、正面、側面図を示す図である。 本発明の第一の実施の形態であって、主基板の分解斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、IO基板と主基板の接続を示す斜視図である。 本発明の第一の実施の形態であって、従来と本実施の形態の基板接続の概略を示すブロック図である。 本発明の参考実施の形態であって、パチンコ機の外観斜視図である。 本発明の参考実施の形態であって、前扉を開いたパチンコ機の外観斜視図である。 本発明の参考実施の形態であって、本体枠を示す斜視図である。 本発明の参考実施の形態であって、パチンコ機の分解斜視図である。 本発明の参考実施の形態であって、パチンコ機の分解斜視図である。 本発明の参考実施の形態であって、パチンコ機の裏面図である。 本発明の参考実施の形態であって、スライド部材及び主基板及びIO基板の斜視図である。 本発明の参考実施の形態であって、従来と本実施の形態の基板接続の概略を示すブロック図である。 本発明の参考実施の形態であって、IO基板と主基板の接続の他の例を示すパチンコ機の裏面図である。
符号の説明
S スロットマシン(遊技機) P パチンコ機(遊技機)
1 筐体(本体部) 2 交換ユニット(分離ユニット)
3 前扉 4 電源ユニット(非交換部材)
5 ホッパーユニット(非交換部材) 6 非交換制御部
7 交換制御部 8 扉ユニット
8A 取り付け枠 8B 前扉
8C ガラス枠 9 遊技盤ユニット(分離ユニット)
9A 盤面 9B レール
9C 始動入賞口 9D 入賞口
9E 表示部
10 ハーネスダクト 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 17 天板
18 裏板 19 ヒンジ
20 リールユニット(交換部材) 21 支持体
22 基板固定部 22A 主基板固定部
22B メインリール基板固定部 22C 空間部
23 回転リール 24 主基板(交換制御基板)
24A 主基板コネクタ 24B プリント基板
25 メインリール基板 26 サブ基板
27 サブリール基板
30 上扉 31 図柄表示窓
32 液晶表示装置 33 飾り部
35 スピーカ 34 上パネル
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 ベットスイッチ
44 スタートスイッチ 45 ストップスイッチ
46 メダル皿 47 下パネル
48 メダルセレクター
50 スライド部材 51 ベース板
52 係止部 53 溝部
54 取り付け部 54a,54b ネジ孔(固定部)
60 IO基板(非交換制御基板) 60A IO基板コネクタ
60B プリント基板 61 メイン筐体基板
62 サブ筐体基板 63 メイン操作基板
70 主基板ケース 71 本体
72 カバー 73 ネジ止め部
74 IO基板ケース 75 本体
76 カバー 77 レール部
78 ネジ止め部 79 レール部
80 筐体コネクタ 90 交換ユニットコネクタ
100 本体枠(本体部) 110 外枠
120 内枠 121 内枠開口
130 球皿 140 ハンドル
150 球通路
200 電源(非交換部材) 210 メイン枠基板
211 サブ枠基板 220 払い出し制御基板
240,241 主基板 250 メインリール基板
260,261 サブ基板 270 盤面制御基板
610 メイン筐体基板
Q,q ネジ T ストッパ

Claims (4)

  1. 遊技場に設置される本体部と、本体部の正面側から着脱自在に取り付けられる分離ユニットとから構成される遊技機であって、前記本体部には複数機種に共通して使用可能な非交換部材及び非交換制御基板を配置し、前記分離ユニットには機種毎に対応する交換部材及び交換制御基板を配置した遊技機において、
    前記非交換制御基板に、非交換制御基板コネクタを設け、
    前記交換制御基板に、交換制御基板コネクタを設け、
    前記本体部には、前記非交換制御基板、前記分離ユニットの本体部への着脱方向と異なる方向にスライド自在に保持する移動補助部材を設け、
    前記非交換制御基板は、前記分離ユニットを本体部の定位置に設置したときに、前記非交換制御基板コネクタと前記交換制御基板コネクタとが接合可能となる位置に設置され、
    前記分離ユニットの定位置への設置後、前記移動補助部材に保持された非交換制御基板をスライドさせることにより、前記非交換制御基板コネクタと前記交換制御基板コネクタとが接続され、前記交換制御基板と前記非交換制御基板とが電気的に接続されるものであり、
    前記移動補助部材を本体部から取り外さないと、前記非交換制御基板を本体部から取り外せないように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記分離ユニットを本体部から取り出さないと前記移動補助部材を本体部から取り外せないように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記移動補助部材は、本体部に固定するための固定部を複数有し、この固定部は、前記非交換制御基板を保持させた状態で前記本体部に固定したとき、前記複数の固定部のうちの一部が必ず、移動補助部材が保持している非交換制御基板によって覆われるような位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 前記交換制御基板は、前記分離ユニットに固定されており、前記分離ユニットを前記本体部から取り出さないと、前記交換制御基板を分離ユニットから取り外せないように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。
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