JP4011217B2 - エキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法、詳しくはエキシマレーザー光を光源とするリソグラフィー装置の光学系に使用する光学用石英ガラスの製造方法、さらに詳しくはArFエキシマレーザーリソグラフィー装置のレンズ、プリズム、ビームスプリッター等の光学系に使用する合成石英ガラスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIの高集積化とともに、ウェーハ上に描く集積回路のパターンも微細化の一途をたどり、クオーターミクロン(0.25μm)以下の超微細パターンが描画された超LSIの量産化が始まりだしている。このような超微細パターンを得るには、それを描画する露光光源も短波長化する必要があり、エキシマレーザー光を光源とするステッパーが開発され、既にKrFエキシマレーザー光(波長248nm)を光源とするステッパーが実用化され、さらに次世代のステッパーとしてArFエキシマレーザー光(波長193nm)を光源とするステッパーが注目を集めている。このKrFエキシマレーザー光やArFエキシマレーザー光のような短波長領域においても十分な透過性を示す硝材としては石英ガラスや蛍石等が挙げられるが、中でも高純度の揮発性珪素化合物を火炎加水分解し、生成するすす状シリカを透明ガラス化して得た合成石英ガラスは、260nm以下の波長領域でも高い透過性を示すところから、エキシマレーザー光を光源とするリソグラフィー用光学材料として好適である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記合成石英ガラスにKrFエキシマレーザーやArFエキシマレーザー等のエキシマーレーザー光を長時間照射すると、該エキシマレーザーが寿命20n秒程度のパルス光で時間当りのエネルギーが高いため合成石英ガラス中にE’centerやNBOHCと呼ばれる常磁性欠陥が生成し、長期の安定性に欠ける問題があった。この問題を解決する方法として、合成石英ガラス体に水素をドープする方法が特開平3−88742号で提案されている。しかしこの方法では合成石英ガラスの製造段階で還元性欠陥が発生することがあり、この還元性欠陥がエキシマレーザ光により容易に分解されて常磁性欠陥を生じ、これが波長215nmに吸収バンドを生じ、エキシマレーザー光、特にArFエキシマレーザー光の透過率を著しく低下させる不具合があった。前記常磁性欠陥は、石英ガラス組織(SiO2)中のSiが化学量論以下の酸素と結合した欠陥である酸素欠損型欠陥等の欠陥であるが、この常磁性欠陥の発生を防止するため石英ガラスを酸素を含む雰囲気で600℃〜1500℃の温度で酸化処理したのち、300℃〜600℃で水素含有雰囲気中で処理する光学用石英ガラスの製造方法が特開平6−166528号公報で提案されている。前記方法では常磁性欠陥の治癒がみられるが、熱処理が多段階に渡るところから、不純物が外部から拡散し合成石英ガラスを汚染しその透過率を低下させる上に、水素含有雰囲気中の処理温度が300℃〜600℃と低温であるため、水素の合成石英ガラス体への拡散速度が小さく大型の石英ガラス部材を作成する場合、非常に時間がかかる欠点を有していた。特に、近年、露光面積の拡大に伴い使用される大口径化、肉厚化した光学系を前記温度範囲で水素処理しても数箇月以上を要し工業的実施が不可能であった。さらに、前記と同様に合成石英ガラス塊を酸化処理し、次いで水素処理する石英ガラスの製造方法が特許第2566151号公報で提案されているが、この製造方法では石英ガラス塊を酸化処理するところから最近の大口径化し、肉厚化した光学部材中の酸素欠損欠陥が十分に除去できない欠点があった。こうした事情から、大口径化し、肉厚化した光学系であってもエキシマレーザー光、特にArFエキシマレーザーに対して優れた透過率を有するとともに、耐レーザー性の高い光学部材の提案が熱望されているのが現状である。
【0004】
そこで、本発明者等は、鋭意研究を続けた結果、合成石英ガラスを水素処理した時に生じる還元性欠陥を効率的に治癒するには予め石英ガラス中に酸素過剰型欠陥を作成しておき、次いで水素処理をするのが有効であることを見出した。そしてその際、バルクの石英ガラスでは酸素の拡散が非常に小さいところから、高純度の揮発性珪素化合物を火炎加水分解して生成したすす状シリカを堆積して得た多孔質シリカ母材(以下スート体という)に酸化処理を施こすとともに処理温度を800℃以上とすることで、大型の石英ガラス体であっても内部まで十分に酸素が拡散し、酸素過剰型欠陥が生成し、それを600℃を超える温度で水素処理しても還元性欠陥が生成することがなく、かつ水素分子が高濃度にドープされ、エキシマレーザー光、特にArFエキシマレーザー光に対し高い透過率を有するとともに、耐レーザー性に優れた光学用石英ガラスが製造できることを見出して本発明を完成したものである。すなわち、
【0005】
本発明は、高い透過性を有するとともに優れた耐レーザー性を有するエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、ArFエキシマレーザー光に対して高い透過率を示すとともに、耐レーザー性に優れた大口径、肉厚のArFエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、高純度の揮発性珪素化合物を火炎加水分解して生成するすす状シリカを基体上に堆積させて多孔質シリカ母材を形成する工程、該多孔質シリカ母材を酸化性雰囲気中で加熱し透明ガラス化し石英ガラス体を得る工程、及び還元性雰囲気中で熱処理する工程を含むことを特徴とするエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法に係る。
【0008】
上記高純度の揮発性珪素化合物としては、例えば四塩化珪素、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン等が挙げられ、これらを火炎加水分解して生成したすす状シリカを回転する耐熱性基体上に堆積することで多孔質シリカ母材が形成される。前記多孔質シリカ母材は続いて酸化性雰囲気中で加熱され透明ガラス化されるが、その加熱温度は1400℃以上1600℃以下の範囲がよい。この酸化性雰囲気中での処理で酸素過剰型欠陥を有する石英ガラス体が製造される。前記酸素過剰型欠陥とは、石英ガラス組織(SiO2)のSiが化学量論以上に酸素と結合した欠陥をいう。酸化性雰囲気で使用するガスとしては、酸素と他の不活性ガス、例えばHe、N2ガスとの混合ガスが用いられるが、特にHeガスが好ましい。前記混合ガス中の酸素の含有量は30vol%以上100vol%未満がよい。酸素の含有量が、30vol%未満では酸素過剰型欠陥が少な過ぎ還元性欠陥の治癒が十分行われず、また酸素100%では石英ガラス中に泡が残存することがあり好ましくない。この酸化性雰囲気中での処理に続いて均質化処理又は均質化処理及び成型(以下均質化処理等という)が行われ、光学部材の高均質化が図られる。この均質化処理等ですす状シリカの堆積時に発生する層状構造、3方向の膜理等が除去されるとともに、屈折率分布(Δn)が2×10−6以下、また複屈折量が2nm/cm以下の高均質の石英ガラスが得られる。しかし、前記均質化処理は耐火炉中で1600℃以上の高温に長時間保持して行われるため、炉材、治具及び雰囲気等から不純物が石英ガラスに拡散し、汚染が起こる。特にNaによる汚染が重大で、ArFエキシマレーザーの透過率の低下に大きく影響する。そのため炉材を使用しない均質化処理法が特開平7−267662号公報で提案されている。この均質化処理後成型が行われるが、この成型で石英ガラス体は角型、円盤型、四角錐型等の光学材料として必要な形状に形成される。前記成型は坩堝内で1600℃以上に石英ガラス体を加熱し、その自重または強制力により所望の形状に変形するのが一般的であるので、この成型においてもNaの熱拡散による石英ガラス成型体の汚染が起こる。
【0009】
本発明にあっては、上記酸化性雰囲気での加熱処理、均質化処理等に続いて還元性雰囲気中での加熱処理が行なわれる。前記還元性雰囲気としては、水素雰囲気、水素と他の不活性ガスとの混合雰囲気が挙げられ、加熱温度は600℃〜1500℃、好ましくは800℃〜1000℃の範囲がよい。加熱温度が600℃未満では処理効果が少なく、一方1500℃を超えて実施しても効果の向上がみれない。このような高い温度での還元性雰囲気中での処理であっても石英ガラスに還元性欠陥が生成せず、しかも水素分子が高濃度にドープされエキシマレーザーの照射に対して安定となる。このエキシマレーザーの照射に対しての安定性は、水素含有量に比例して増大するので、還元性雰囲気中での加熱処理の際加圧するのがよい。圧力は1気圧以上10気圧以下がよい。圧力が10気圧を超えると高温高圧での水素処理となり法律的な規制が生じる。前記還元性雰囲気中での加熱処理で石英ガラス成型体が含有する酸素過剰型欠陥は還元されてOH基に変換されるとともに、水素分子がドープされるがその濃度は2×1017分子/cm3以上がよい。この還元性雰囲気中での加熱処理に続いてアニール処理が行われるが、該アニール処理は大気中で1100〜1200℃の温度に10時間以上長時間保持して行われる。このアニール処理後は温度600℃まで徐冷速度50℃/時間以下で徐冷され、その後は自然冷却される。徐冷速度が前記範囲を超えると徐冷中にクラックが発生することがあり好ましくない。このアニール処理では石英ガラスの徐冷点(1120℃)近傍の比較的低温で行われるものの、処理時間が長いところから均質化処理や成型時と同様に炉材や雰囲気等から不純物が拡散し石英ガラスを汚染することになる。前記均質化処理、成型及びアニール処理による汚染で石英ガラス成型体中のNaの含有量が24〜60ppbの範囲内であれば、波長260nm以下の連続紫外線を長時間照射することで透過率を回復でき、特にArFエキシマレーザー光の場合、内部吸収が0.2%以内にまで回復できる。前記連続紫外線を照射するランプとしては、主波長253.7nm及び184.9nmの低圧水銀ランプ、波長172nmのXeエキシマランプ、或は波長222nmのKrClエキシマランプが挙げられる。また、紫外線の照度は少なくとも1mW/cm3、照射時間は50時間以上とするのがよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について述べるがこれによって本発明はなんら限定されるものではない。
【0011】
なお、以下の実施例及び比較例の物性値は以下の測定方法で求めた値である。
i)屈折率分布:フィーゾ型干渉計による測定法。
ii)複屈折量:直交ニコル法による測定法。
iii)脈理:目視。
iv)193nm内部透過率:193nmにおける石英ガラスの理論透過率90.86%からレイリー散乱におけるロスとして知れる0.18%を減じた90.68%を用いて、厚さ10mmにおける見掛け透過率T%に対し、式(T/90.68)×100より求める測定法。
v)Na濃度:フレームレス原子吸光分析法による測定法
【0012】
【実施例】
実施例1
四塩化珪素を酸素ガスに同伴させて酸水素火炎中に導入し火炎加水分解して得られたすす状シリカを回転する耐熱性基体上に堆積させスート体を得た。得られたスート体は外部が低密度で内部が相対的に高い密度を示し、平均的な嵩密度が1.2g/cm3であった。このスート体を酸素80vol%、He20vol%の酸化性雰囲気内で1000℃に加熱し8時間、密度が均一になるように仮焼結した。前記仮焼結でスート体の嵩密度は1.5g/cm3に増大し、また全体の密度分布ば低減した。次いで酸素50vol%、He50vol%の酸化性雰囲気て炉内温度を1450℃に昇温し、スート体を引上げながら透明ガラス化した。得られた石英ガラス体のOH濃度は20ppmで、水素は検出されなかった。この石英ガラス体を高純度のグラファイト坩堝内に載置し、窒素置換した雰囲気で1800℃に加熱し自重で外径250mm、高さ100mmの円盤状に成型した。
【0013】
上記成型体の周囲のグラファイトとの接触部分を十分にHFエッチング処理で除去し、次いで高圧水素処理炉中で水素10気圧、1100℃で24時間加熱して水素ローディングを実施した。該処理に引き続いて成型体のアニール処理を行った。前記アニール処理では水素1気圧の雰囲気中で1150℃に20時間保持し、次いで600℃まで5℃/時間の降温速度で徐冷したのち自然冷却して除歪操作を行った。得られた成型体の屈折率分布(Δn)は1×10−6、複屈折率は1nm/cm以下で、3方向脈理や層状構造がみられなかった。またOH基濃度は65ppm、水素分子濃度は2.5×1018分子/cm3であった。前記成型体から直径60mm、高さ10mmの試料を切り出し、ArFエキシマレーザーの透過率を測定し、さらに1×10 5 パルス及び2×10 7 パルスのArFエキシマレーザーを照射した時の透過率を測定し、得られた透過率変化を表1に示す。
【0014】
実施例2
高純度のメチルトリメトキシシランをアルゴンガスに同伴させて酸水素火炎中に導入し火炎加水分解して得られたすす状シリカを回転する基体上に堆積させて、スート体を得た。得られたスート体の平均的な嵩密度は1.3g/cm3であった。このスート体を酸素80vol%、He20vol%の酸化性雰囲気内で900℃で10時間加熱して仮焼結した。前記仮焼結でスート体の嵩密度は1.5g/cm3に増大し、また全体の密度分布ば低減した。次いで酸素50vol%、He50vol%の酸化性雰囲気て炉内温度を1450℃に昇温し、スート体を引上げながら透明ガラス化した。得られた石英ガラス体のOH濃度は30ppmで、水素は検出されなかった。この石英ガラス体を実施例1と同様の方法で同様な大きさに成型し、成型体の周囲のグラファイトとの接触部分をHFエッチング処理で十分に除去し、次いで高圧水素処理炉中で水素5気圧、1000℃で32時間加熱して水素ローディングを施した。該処理に引き続いて成型体のアニール処理を行った。前記アニール処理は大気雰囲気で1150℃に20時間保持した。次いで600℃まで5℃/時間の降温速度で徐冷したのち自然冷却して除歪操作を行った。得られた成型体の屈折率分布(Δn)は1×10━6、複屈折率は1nm/cm以下で、3方向脈理や層状構造がみられなかった。またOH基濃度は80ppm、水素分子濃度は1.0×1018分子/cm3であった。前記成型体から直径60mm、高さ10mmの試料を切り出し、ArFエキシマレーザーの透過率を測定し、さらに1×10 5 パルス及び2×10 7 パルスのArFエキシマレーザーを照射した時の透過率を測定し、得られた透過率変化を表1に示す。
【0015】
参考例3
高純度のテトラメトキシシランをアルゴンガスに同伴させて酸水素火炎中に導入し火炎加水分解して得られたすす状シリカを回転する基体上に堆積させて、スート体を得た。得られたスート体の平均的な嵩密度は1.3g/cm3であった。このスート体を酸素80vol%、He20vol%の酸化性雰囲気内で900℃で20時間仮焼結した。前記仮焼結でスート体の嵩密度は1.5g/cm3に増大し、また全体の密度分布ば低減した。次いでHe100vol%の雰囲気で炉内温度を1450℃に昇温し、スート体を引上げながら透明ガラス化した。得られた石英ガラス体のOH濃度は25ppmで、水素は検出されなかった。この石英ガラス体を実施例1と同様の方法で同様な大きさに成型し、成型体の周囲のグラファイトとの接触部分をHFエッチング処理で十分に除去し、次いで高圧水素処理炉中で水素5気圧、1000℃で32時間加熱して水素ローディングを実施した。該処理に引き続いて成型体のアニール処理を行った。前記アニール処理は大気雰囲気で1150℃に20時間保持し、次いで600℃まで5℃/時間の降温速度で徐冷したのち自然冷却して除歪操作を行った。得られた成型体の屈折率分布(Δn)は1×10−6、複屈折率は1nm/cm以下で、3方向脈理や層状構造がみれなかった。またOH基濃度は80ppm、水素分子濃度は1.0×1018分子/cm3であった。前記成型体から直径60mm、高さ10mmの試料を切り出し、ArFエキシマレーザーの透過率を測定し、さらに1×105パルス及び2×107パルスのArFエキシマレーザーを照射した。ArFエキシマレーザーの透過率は、99.8、1×10 5 パルス照射後の透過率は、99.7、2×10 7 パルス照射後の透過率は、99.6であった。
【0016】
【表1】
【0017】
上記表1にみるように本発明の製造方法で得られた石英ガラスは、ArFエキシマレーザー光の長時間の照射によっても殆ど透過率の低下がない上に、コンパクションもみれない。前記コンパクションは、レーザー照射に伴う石英ガラスの収縮のことをいう。このコンパクションが起こると屈折率が上昇し、露光装置のレンズ等の光学系の結像特性の悪化が起こる。
【0018】
【発明の効果】
本発明の製造方法では、エキシマレーザーに対しても高い透過率を有し、かつ耐レーザー性に優れた光学用石英ガラスを製造できる。特に大口径、肉厚なArFエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造において有効で、長時間のArFエキシマレーザー光の照射に対しても透過率の低下がなく、かつ安定である。
Claims (6)
- 高純度の揮発性珪素化合物を火炎加水分解して生成するすす状シリカを基体上に堆積させて多孔質シリカ母材を形成する工程、該多孔質シリカ母材を酸化性雰囲気中、1400℃〜1600℃で加熱し透明ガラス化する工程及び還元性雰囲気中で熱処理する工程を含むことを特徴とするエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法。
- 酸化性雰囲気中の酸素濃度を30vol%以上100vol%未満とすることを特徴とする請求項1に記載のエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法。
- 透明ガラス化した石英ガラス体を均質化処理又は均質化処理及び成型したのち、還元性雰囲気中で熱処理することを特徴とする請求項1又は2に記載のエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法。
- 還元性雰囲気中での熱処理を温度800〜1500℃、圧力1気圧以上で行なうことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載のエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法。
- 還元性雰囲気中での熱処理で1×1017分子/cm3以上の水素分子をドープすることを特徴とする請求項4に記載のエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法。
- 還元性雰囲気中での熱処理後、大気中で1100〜1200℃の温度に保持しアニール処理を行い、次いで50℃/時間以下の徐冷速度で徐冷することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1に記載のエキシマレーザー用光学石英ガラスの製造方法。
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