JP3715163B2 - 高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラス部材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
この発明は、高出力紫外線用合成石英ガラスおよびその製造方法方法に関するもので、特に高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウェーハに回路パターンを形成するリソグラフィ技術では露光装置としてステッパが用いられるが、超LSIの製造において解像度を高めるために、その露光光源はg線(波長436nm)からi線(波長356nm)へ、さらにはKrFレーザー(波長248nm)からArFエキシマレーザー(波長193nm)へと短波長化が進められている。ステッパの照明系レンズやウインドウに用いられる光学素材としては短波長での高透過率および耐紫外線が要求され、これには従来から合成石英ガラスがもっぱら用いられている。
【0003】
ここに用いる合成石英ガラスは、光吸収を生じて短期間で透過率が減少するなど光学特性の低下が生ずることなく、長い寿命で使用できることが求められている。また、従来ステッパではウェーハとマスクとの相対位置を調整するためのアライメント光学系にHe−Neレーザー(波長632nm)が使用されていたので、この光と混同を生じてウェーハとマスクとの相対位置を調整することが不可能とならないように、ここで使用する合成石英ガラスには、ArFエキシマレーザーが照射されても同じ波長の632nm付近で赤色蛍光を発光しないことが要求されていた。この他にも均一な屈折率分布、脈理の少ないことなども求められていた。
【0004】
一方、合成石英ガラスの製法としては、SiCl4などの珪素化合物を酸水素火炎中で加水分解して、さらに生成したシリカガラスの微粒子を同じ酸水素火炎の熱で直接溶融してガラス体とする直接法や、炉内に懸垂したターゲットに同じくSiCl4などの珪素化合物原料を供給し、これを酸水素火炎中で加水分解して前記ターゲットにシリカ微粒を体積させて多孔質シリカガラス(スート)を形成し、その後このスートを加熱焼結し透明化してガラス体とするVAD法などが知られている。
【0005】
石英ガラスは、これに含有するOH基と溶存H2が紫外線吸収を抑制し、光透過率の低下を抑制することが公知である。直接法で製造された合成石英ガラスは、OH基濃度が500〜1500ppm、またH2濃度は1×1017〜1020molecule/cm3と高い。このために直接法で製造された合成石英ガラスはArFエキシマレーザー照射用には適し、従来の高出力ArFエキシマレーザー用石英ガラスは直接法で製造された合成石英ガラスが通常用いられてきた。これに対して、VAD法で製造された合成石英ガラスは、OH基濃度が200ppm程度と低く、またH2濃度も5×1016molecule/cm3程度で低いので、これを高出力ArFエキシマレーザー用に使用することは不適とされてきた。
【0006】
しかしながら、直接法で製造された合成石英は、OH基濃度およびH2濃度のバラツキが大きく、この点が大きな欠点とされていた。即ち、通常、直接法で製造された直径約200mmの円盤状合成石英ガラスの径方向OH基のバラツキ(ΔOH)は100〜500ppmと大きく、またH2濃度のバラツキ(ΔH2)も5×1017〜1019molecule/cm3と部分によってかなりの違いがあった。これに加えて、直接法による合成石英ガラスは、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Fe、Cuなどの不純物金属の含有量も10ppbと大きく、これに高出力ArFエキシマレーザーを照射すると、1〜3×105パルスの間に急激に光透過率が低下して使用が出来なくなったり、最悪な場合は短期間でガラスにクラックが入るような場合もあった。
【0007】
これに対して、VAD法で製造された合成石英ガラスは、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Fe、Cuなどの不純物金属の含有量が0.1ppb程度と低く、上記の直接法で製造された合成石英ガラスの約1/100で極めて高純度で、またOH基濃度およびH2濃度のバラツキも小さくさらに脈理も小さい。しかし、そのOH基濃度は最大でも200ppm程度、またH2濃度も5×106程度で小さいのが唯一の問題点であった。このために、このVAD法で製造された合成石英ガラスにArFエキシマレーザーを照射すると、その透過率は照射パルスに比例して急激に低下して露光を困難とし、また吸収した紫外線によってこの石英ガラスは波長640nmを中心とする赤色蛍光を発生して、これを高出力ArFエキシマレーザーに使用することは出来ないのが現実であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、VAD法で製造された合成石英ガラスが高純度であることと、OH基濃度およびH2濃度が低いけれども均質であることに着目して、これに別途OH基およびH2を添加して高純度でしかもOH基およびH2濃度が均一でしかも高い合成石英とし、これによって高出力ArFエキシマレーザーに耐えるVAD法による合成石英ガラスを得ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、VAD法で製造された高純度合成石英ガラスであって、合成石英ガラス中のOH基濃度が500〜1500ppm、H2濃度が1×1017〜1019molecule/cm3で、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、FeおよびCuが、それぞれ0.1ppb以下で、かつ軸心から外周方向に100mm離れた位置でのOH基変動幅(ΔOH)が20ppm以下、同位置でのH2変動幅(ΔH2)が1×1017molecule/cm3以下である高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラス(請求項1)、反応炉内に懸垂して回転、上昇するターゲットにSiCl 4 を供給しこれを酸水素火炎中で加水分解して前記ターゲットにシリカ微粒子を堆積させて多孔質シリカガラス母材を形成し、その後この母材を透明化炉内で焼結して透明化するVAD法で合成石英ガラスを製造し、これを高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスとするに当り、透明化処理においてHeをキャリアガスとした水蒸気雰囲気で加熱し透明化するとともに、透明化した合成石英ガラスをさらに水素雰囲気中100〜800℃で12〜48時間アニールして、軸心から外周方向に100 mm 離れた位置でのOH基変動幅(ΔOH)が20 ppm 以下、同位置でのH 2 変動幅(ΔH 2 )が1×10 17 molecule /cm 3 以下とすることを特徴とする高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスの製造方法(請求項2)、前記透明化処理雰囲気の水蒸気分圧を0.03〜1 atm. とすることを特徴とする請求項2に記載の高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスの製造方法(請求項3)及び前記アニール温度を500〜800℃とすることを特徴とする請求項2に記載の高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスの製造方法(請求項4)である。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明は、VAD法を基本にして製造された高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスである。合成石英ガラスの製造方法としてのVAD法は公知である。VAD法は反応炉内に懸垂されて回転、上昇するターゲットに、珪素を含む原料ガスおよび酸水素ガスを供給し原料ガスを加水分解して前記ターゲットに多孔質シリカガスを堆積させて石英ガラスの母材(スート)を形成し、その後このスートを透明化炉内で焼結し透明化して合成石英ガラスを製造するものである。
【0011】
既に述べたように、従来のVAD法で製造された合成石英ガラスは、OH基濃度およびH2濃度が低く、紫外線の吸収が大きく短期間で光の透過率が低下するのでこれを高出力ArFエキシマレーザー用石英部材に使用することは不適であった。そこで、この発明ではOH基およびH2をこれに製造工程で添加するものである。
【0012】
まず、OH基を添加する工程としては、VAD法で製造した多孔質石英ガラス母材(スート)を焼結して透明化する工程において、透明化炉内の雰囲気を従来のHe雰囲気に変えてHeをキャリヤーガスとする水蒸気雰囲気とするものである。この場合の水蒸気の分圧は0.03〜1atm.とすることが好ましい。水蒸気分圧が0.03 atm. 未満ではOH基濃度を必要な値に上げる効果を期待することができない。水蒸気分圧の好ましい範囲は0.6〜1atm.である。これによって、スートのOH基濃度はこれを行わない場合の200ppmから500〜1500ppmと高い値とすることが可能である。この値は、直接法で製造した合成石英ガラスのOH基濃度とほぼ同程度で、しかもそのバラツキは直接法による合成石英ガラスと比較して格段に小さな値とすることが可能である。
【0013】
このようにして得られたスートは、その後焼結してOH基を多く含む透明な合成石英ガラスとするが、この発明ではこれにH2を添加するために、さらに水素雰囲気中100〜800℃で12〜48時間のアニールを行う。この処理によってOH基濃度が500〜1500ppmと高く、しかもH2濃度も1×1017〜1×1019molecule/cm3と高い合成石英ガラスとすることができる。水素雰囲気中で800℃以下の比較的低温でアニールするのは、合成石英ガラスにArFエキシマレーザーを照射して石英ガラスのSiO2の結合が切れて光の透過率を低下させる成分であるE′センター(≡Si・)になり易いSi−H結合を作ることなく、またOH基濃度を変化させることなく溶存水素の状態で水素ドープを行うためである。ここにおける熱処理温度が低いと上記の目的を達しないのでその下限は100℃とする。この好ましい温度範囲は500〜800℃である。またアニール時間は12時間未満であるとドープが不完全となる。好ましいアニール時間は24〜48時間である。
【0014】
上記の方法で製造された合成石英ガラスは、OH基濃度およびH2濃度が直接法で製造された合成石英ガラスと略同程度に高められるうえに、そのバラツキも直径200mmの合成石英ガラスで軸心(または中心)から外周方向に100mm離れた位置でのOH基変動幅(ΔOH)は20ppm以下、同位置でのH2変動幅(ΔH2)も1×1017molecule/cm3以下とすることが可能である。
【0015】
さらに、この発明の合成石英ガラスはVAD法で作られるために、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Fe、Cuなどの不純物金属の含有量は約0.1ppbできわめて高純度であり、これらの不純物によってArFエキシマレーザー照射時の光透過率や耐久性の劣化はほとんどない。従って、この発明による合成石英ガラスの紫外線吸収による光透過率の低下や耐久性の劣化はもっぱらOH基とH2濃度に依存するが、この発明の合成石英ガラスはOH基とH2濃度を上記の通り高い値としたのでこの点においても改良されたものとなっているものである。しかも、この発明の合成石英ガラスはH2濃度を高くしたので、ArFエキシマレーザー照射時に波長640nm付近で生ずる赤色蛍光の発生は顕著に減少してその点の改良もなされたものとなっている。以下に実施例をあげてこの発明をさらに説明する。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
回転しながら上昇するターゲットの下方に、バーナより原料の四塩化珪素を酸水素火炎中で分解させシリカガラスを堆積させた。ここで用いたバーナは、中心に四塩化珪素、その外周に水素と酸素を供給し、その外周に窒素ガスを介してさらに水素および酸素を流すいわゆる二重火炎を発生させるものを用いた。その結果、325mm径×500mm長さの合成石英ガラス多孔体母材(スート)を得た。次いで、このスートを透明化炉に入れ、Heをキャリヤーガスとし0.6atm.分圧の水蒸気雰囲気中1450℃で4時間保持して焼結を行って透明化した。その結果、200mm径×250mm長さの合成石英ガラスのインゴットを得た。これを輪切りにして直径200mm厚さ50mmの円盤状合成石英ガラスを切り出しこれを光学研磨した。
【0017】
その後、この石英ガラスを直径250mm、長さ400mmの炉に入れて800℃で24時間、水素ガス量を10l/min供給して水素雰囲気中アニールを行った。この熱処理で得られた石英ガラスを100mm×15mm×15mmに切断し、さらに光学研磨して最終的に長さ100mm、幅12mm、厚さ6mmの角棒状の石英ガラスサンプルとし各種の試験を行った。
【0018】
試験は、サンプルのOH基およびその分布は赤外分光測定装置で2.7μmの吸光度によって求め、また溶存水素濃度はラマン分光装置でH2の吸収ピークによって求めた。
【0019】
高出力ArFエキシマレーザー照射効果は、パルス幅20ns、繰返し速度200Hz、レーザーフルーエンス100mJ/cm2/pulseの照射を行って、急激に光透過率が低下する時点を寿命としそれまで連続して照射を行い、照射初期吸光係数変化(照射10分までの吸光係数最大変化量)、長時間照射吸光係数変化(2時間までの吸光係数最大変化量)、寿命および波長640nmでの蛍光強度測定を行った。この結果を表1に示した。
【0020】
(実施例2)
実施例1と同様にして合成石英ガラスのサンプルを得た。ただし、スートを透明化する際に用いた水蒸気の分圧を1atm.とし、さらに水素雰囲気のアニールを500℃で24時間行った。ここに得られたガラスサンプルについて実施例1と同様の試験を行ってその結果を表1に記載した。
【0021】
(比較例1)
スートを透明化する際に水蒸気を用いずHeだけの雰囲気で行った外は実施例1と同様にしてガラスサンプルを得た。ここに得られたガラスサンプルについても実施例1と同様の試験を行ってその結果を表1に記載した。
【0022】
(比較例2)
水素雰囲気のアニールを行わないで、その他は実施例1と同様にしてガラスサンプルを得た。このガラスサンプルについて実施例1と同様の試験を行ってその結果を表1に記載した。
【0023】
(比較例3)
スートを透明化する際は水蒸気を用いずヘリウムだけの雰囲気で行い、さらにアニールは行わなかった。その他は実施例1と同様にしてガラスサンプルを得た。ここに得られたガラスサンプルについて実施例1と同様の試験を行ってその結果を表1に記載した。
【0024】
(比較例4)
市販のArFエキシマレーザー対応の直接法による合成石英ガラスインゴットを輪切りにして直径15mm厚さ15mmの円盤状のガラスを得、これを100mm×15mm×15mmに切断し、光学研磨して長さ100mm、幅12mm、厚さ6mmの角棒状の石英ガラスサンプルを得た。これについて実施例1と同様の試験を行ってその結果を表1に記載した。
【0025】
【表1】
【0026】
表1から明らかなように、実施例1および2のガラスサンプルは、OH基濃度が1000ppm、900ppm、またH2濃度も1×1018、2×1018と直接法で製造した合成石英ガラスのそれらと比較しても高くこれと実質的な相違はなかった。また、初期吸光係数変化も少なく、従って初期吸光係数変化も良好な結果を得ている。さらに、2時間の長時間照射吸光係数変化も小さな値となっている。そのために、寿命パルスはいずれも大きな値となっており、比較例4の直接法による合成石英ガラスより4倍以上大きい。なお、表中の波長640nmの蛍光相対強度は回折格子分光器を用いて測定し、実施例1を基準としてその値を10として示したものである。
【0027】
比較例1〜4は、本発明の要件のいずれかを欠くために、表1に示すようにいずれも良好な結果を得ることが出来ない。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、この発明によればVAD法で製造された合成石英ガラスであるために、必然的に高純度であるうえに、さらに添加したOH基およびH2でもってOH基およびH2も高濃度でしかも均一にできるので、これによって高出力ArFエキシマレーザーに長時間にわたって安定して使用することができる合成石英ガラスを得ることができるものである。
Claims (4)
- VAD法で製造された高純度合成石英ガラスであって、合成石英ガラス中のOH基濃度が500〜1500ppm、H2濃度が1×1017〜1019molecule/cm3で、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、FeおよびCuが、それぞれ0.1 ppb 以下で、かつ軸心から外周方向に100 mm 離れた位置でのOH基変動幅(ΔOH)が20 ppm 以下、同位置でのH 2 変動幅(ΔH 2 )が1×10 17 molecule /cm 3 以下である高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラス。
- 反応炉内に懸垂して回転、上昇するターゲットにSiCl 4 を供給しこれを酸水素火炎中で加水分解して前記ターゲットにシリカ微粒子を堆積させて多孔質シリカガラス母材を形成し、その後この母材を透明化炉内で焼結して透明化するVAD法で合成石英ガラスを製造し、これを高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスとするに当り、透明化処理においてHeをキャリアガスとした水蒸気雰囲気で加熱し透明化するとともに、透明化した合成石英ガラスをさらに水素雰囲気中100〜800℃で12〜48時間アニールして、軸心から外周方向に100 mm 離れた位置でのOH基変動幅(ΔOH)が20 ppm 以下、同位置でのH 2 変動幅(ΔH 2 )が1×10 17 molecule /cm 3 以下とすることを特徴とする高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスの製造方法。
- 前記透明化処理雰囲気の水蒸気分圧を0.03〜1 atm. とすることを特徴とする請求項2に記載の高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスの製造方法。
- 前記アニール温度を500〜800℃とすることを特徴とする請求項2に記載の高出力ArFエキシマレーザー用合成石英ガラスの製造方法。
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