JP4009090B2 - ダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐摩耗材料、装飾材料、化学反応用電極等の各種電極、ヒートシンク、表面弾性波素子、電子放出材料、X線窓、光学関連材料並びにトランジスタ、ダイオード及び各種センサ等の電子装置等に使用されるダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイヤモンドはあらゆる物質中で最も固く、且つ耐熱性が優れている。また、バンドギャップが5.47eVと大きく、通常は絶縁体であるが不純物をドーピングすることにより半導体化できる。更に、ダイヤモンドは絶縁破壊電圧及び飽和ドリフト速度が大きく、誘電率が小さいという優れた電気的特性を有する。このような特徴により、ダイヤモンドは、工具の耐摩耗部を被覆する耐摩耗コーティング材料として使用されると共に、高温用、高周波用又は高電界用の電子デバイス材料及びセンサ材料として期待されている。
【0003】
また、ダイヤモンドのバンドギャップが大きいことを利用した紫外線等の短波長領域に対応する光センサ及び発光素子への応用、熱伝導率が大きく比熱が小さいことを利用した放熱基板材料への応用、あらゆる物質中で最も硬いという特性を活かした表面弾性波素子への応用、並びに高い光透過性及び屈折率を利用したX線窓及び光学材料への応用等が進められている。
【0004】
更に、ダイヤモンドは、酸及びアルカリに侵食されずに化学的に極めて安定であり、ボロンをドーピングすることによって導電性を付与することができることから、化学反応用の電極としても有望と考えられている。このような用途において、通常、ダイヤモンドは基材上に膜として形成され、利用される。
【0005】
ダイヤモンド膜を合成する方法として、例えば特公昭59−27754号公報及び特公昭61−3320号公報に記載されているマイクロ波化学気相蒸着法(マイクロ波CVD(chemical vapor deposition)法)、高周波プラズマCVD法、熱フィラメントCVD法、直流プラズマCVD方、プラズマジェット法、燃焼炎法、熱CVD法等の気相合成法が知られている。
【0006】
このような気相合成法においては、原料として、水素ガスにメタン、アルコール、アセチレン等の炭化水素を数%混合した混合ガスを使用する。場合によっては、水素ガスに一酸化炭素及び二酸化炭素等を混合したり、その他のガスを微量添加したりすることもある。これらの混合ガスに共通していることは、原料ガスの大部分が水素であり、この原料ガスをプラズマ化又は熱的に励起して活性化して使用することである。
【0007】
活性化された水素は、非ダイヤモンド炭素に対して強いエッチング作用があり、一方、ダイヤモンドに対してはほとんどエッチング作用がない。前述の気相合成法は、この選択的エッチング作用をうまく利用して、基材上における非ダイヤモンド成分の成長を抑え、ダイヤモンドのみを析出させることにより、ダイヤモンド膜を形成している。
【0008】
従来、ダイヤモンド膜を成膜する基材には、シリコン、窒化ケイ素、アルミナ及び炭化珪素等の無機材料並びにモリブデン及び白金等の高融点金属が使用される。
【0009】
一方、グラファイト、非定型炭素、アモルファス炭素及びダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の非ダイヤモンド炭素材料並びにプラスチック及び有機高分子等の炭化水素系の材料は、比較的軟らかいため、耐摩耗性が優れたダイヤモンド膜を成膜し、保護膜とすることが有用であると考えられる。また、グラファイトからなる電極の表面に、ダイヤモンド膜を形成することにより、電極の耐薬品性及び耐磨耗性を向上させることができると考えられる。
【0010】
また、前述の如く、ダイヤモンドは高温雰囲気においても半導体としての特性を保持できるため、シリコン基板上にダイヤモンド膜を形成することにより、耐熱性が優れたデバイス基板を得ることができる。しかしながら、シリコン基板上にダイヤモンド膜を形成したデバイス基板には、シリコン基板とダイヤモンド膜との間の整合性が低いという問題点がある。また、シリコン基板は熱伝導性が低いため、素子が発生する熱を効率良く逃がすことができず、ヒートシンクとして使用することができないという問題点もある。更に、大面積の基板を作製しようとすると、シリコン基板のコストが高くなってしまうという問題点もある。これらの問題点は、非ダイヤモンド炭素材料からなる基板上にダイヤモンド膜を成膜することにより、解決できると考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、非ダイヤモンド炭素材料からなる基材の表面上に、気相合成法によってダイヤモンド膜を形成することができない。また、非ダイヤモンド炭素材料からなる基材上にダイヤモンドを気相合成しようとすると、気相合成の混合ガスにより基材がエッチングされ、基材表面がボロボロになってしまい、このエッチングが著しい場合には、基材が消失してしまう。このため、従来、非ダイヤモンド炭素材料からなる基材の表面にダイヤモンド膜を形成することはできなかった。また、炭化水素系の材料からなる基材の表面に気相合成法によりダイヤモンド膜を形成しようとすると、基材が著しく変形するという問題点がある。これは、気相合成法によりダイヤモンド膜を形成するためには、基材の温度を600乃至1000℃に加熱する必要があるが、炭化水素系の材料は十分な耐熱性をもたないからである。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、活性化水素によるエッチング作用に対する耐性が低い非ダイヤモンド炭素材料を基材とするダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材は、非ダイヤモンド炭素からなる基材と、この基材上に形成された微結晶ダイヤモンドからなる中間層と、この中間層上に形成されたダイヤモンド膜と、を有する。なお、非ダイヤモンド炭素とは、ダイヤモンド構造を持たない炭素をいい、例えば、アモルファス炭素、グラファイト、非定型炭素、活性炭、粉末状の炭素材料、焼結した炭素材料及びダイヤモンドライクカーボン(DLC)等である。また、微結晶ダイヤモンドとは、結晶生成の初期段階において発生する大きさが数nm程度の微細な結晶からなるダイヤモンドをいう。
【0014】
前述の如く、従来の方法により非ダイヤモンド炭素基材上にダイヤモンド膜を成膜することは不可能であるが、非ダイヤモンド炭素基材上に微結晶ダイヤモンドからなる中間層を設けることにより、この中間層上に、ダイヤモンド膜を形成することができる。また、基材を非ダイヤモンド炭素により形成しているため、基材の耐熱性が高く、この基材はダイヤモンドの化学気相合成時における基材の加熱に耐えることができる。
【0015】
また、前記微結晶ダイヤモンドの結晶子(crystallite)の平均直径は10nm以下であることが好ましい。結晶子の平均直径が10nm以下の微結晶ダイヤモンド膜であれば、前記非ダイヤモンド炭素基材上に安定して成膜することができる。
【0016】
なお、前記微結晶ダイヤモンドの結晶子の直径は、X線回折スペクトルの測定を行い、例えばダイヤモンドの(111)ピークの半値幅から見積もることができる。具体的には、下記数式1に示すscherrerの式を使用する。下記数式1において、Dhklは<hkl>方向の結晶子の大きさ(直径)、λはX線波長、βは回折線の拡がり、θは回折線のブラッグ角、Kは定数である。例えば(111)ピークからダイヤモンドの微結晶の<111>方向における結晶子の大きさD111を算出することができる。
【0017】
【数1】
【0018】
本発明に係るダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法は、非ダイヤモンド炭素からなる基材上に化学気相合成により微結晶ダイヤモンドの連続膜からなる中間層を成膜速度を0.5μm/時以上として形成する工程と、この中間層上に化学気相合成によりダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記中間層を形成する工程は、前記基材を、水素及び炭素を含有し水素原子数に対する炭素原子数が5%以上である混合ガス又は水素、炭素及び酸素を含有し水素原子数に対する炭素原子数が5%以上であり炭素原子数に対する酸素原子数が50%以下である混合ガス中に配置し、前記基材の温度を870℃以上にして前記基材の表面に化学気相合成によって微結晶ダイヤモンド層を形成するものであり、前記ダイヤモンド膜は前記微結晶ダイヤモンド層形成用の混合ガスよりも炭素濃度が低い混合ガスを使用して化学気相合成することを特徴とする。
また、本発明に係る他のダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法は、非ダイヤモンド炭素からなる基材上に化学気相合成により微結晶ダイヤモンドの連続膜からなる中間層を成膜速度を0.5μm/時以上として形成する工程と、この中間層上に化学気相合成によりダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記中間層を形成する工程は、前記基材を、水素及びメタンを含有し前記メタンの濃度が5乃至50体積%である混合ガス中に配置し、前記基材の温度を870℃以上にして前記基材の表面に化学気相合成によって微結晶ダイヤモンド層を形成するものであり、前記ダイヤモンド膜は前記微結晶ダイヤモンド層形成用の混合ガスよりも炭素濃度が低い混合ガスを使用して化学気相合成することを特徴とする。
【0019】
本発明者等は、従来の気相合成法により、非ダイヤモンド炭素材料からなる基材(以下、非ダイヤモンド炭素基材という)の表面においてダイヤモンドが析出しない理由は、活性化された水素のエッチング作用又は活性化された水素及び場合によって使用する酸素のエッチング作用により、基板表面が絶え間なくエッチングされ、基材表面にダイヤモンドの成長核が形成されないためであることを突き止めた。
【0020】
本発明者等は、気相合成法により非ダイヤモンド炭素材料からなる基材の表面にダイヤモンド膜を成膜するにあたり、先ず、前記基材上に微結晶ダイヤモンド層を成膜速度を0.5μm/時以上として形成すれば、微結晶ダイヤモンドからなる中間層を形成することができ、この中間層上に既知の方法によりダイヤモンド膜を形成すれば、前記中間層が保護膜となるため、前記基材の表面がエッチングされることなく、ダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を製造できることを見出した。前記中間層の成膜速度を0.5μm/時以上とすることにより、基材がエッチングされる速度よりダイヤモンド膜の成長核が形成される速度の方が速くなる。この結果、気相合成中に基材がエッチングされることを抑制し、ダイヤモンドの成長核を、エッチングにより除去されるよりも速く生成させ、微結晶ダイヤモンドからなる中間層を安定して形成することができる。好ましくは、成膜速度は1μm/時以上である。
【0023】
このような組成、即ち、水素濃度及び酸素濃度が低く炭素濃度が高い組成の混合ガスを使用し、基材の温度を870℃以上と高くして化学気相合成を行うことにより、前記基材上に微結晶ダイヤモンドからなる中間層を安定して形成することができる。なお、通常、ダイヤモンド膜を成膜する際には、前記混合ガスよりも炭素濃度が低い混合ガスを使用する。このような炭素濃度が低い混合ガスを使用して前記基材上に直接ダイヤモンド膜を成膜しようとすると、前記基材がエッチングされてしまう。しかしながら、前記基材上に微結晶からなるダイヤモンド膜を形成することにより、この微結晶ダイヤモンド膜が保護膜となるため、前述の炭素濃度が低い混合ガスを使用しても、基材のエッチングを抑制し、高品質なダイヤモンド膜を容易に成膜することができる。
【0024】
更に、前記基材がアモルファス炭素又はグラファイトからなることが好ましい。前記非ダイヤモンド炭素材料は、活性炭、粉末状の炭素材料、又は焼結した炭素材料であってもよいが、炭素材料が多孔質であったり凹凸が激しかったりして表面積が大きいと、微小な凹凸に対する横方向からのエッチングの影響が大きくなり、ダイヤモンドの成長核が基材ごと根こそぎエッチングされてしまう可能性がある。従って、基材を可及的に緻密にし、平坦性を高くすることにより、ダイヤモンド膜が成長しやすくなる。このため、前記基材をアモルファス炭素又はグラファイトにより形成することにより、基材が緻密且つ平坦になり、ダイヤモンド膜の成長核の形成を促進することができる。
【0025】
更にまた、前記基材は熱間静水圧加圧処理(HIP:hot isostatic pressing)された炭素材料からなることが好ましい。これにより、基材がより緻密になり、基材に対するエッチングを抑え、よりダイヤモンドの成長核を固定しやすくすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施例に係るダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を示す断面図である。本実施例に係るダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法においては、先ず、アモルファス炭素又はグラファイトからなる非ダイヤモンド炭素基材1を準備する。この非ダイヤモンド炭素基材1は、熱間静水圧加圧処理されたものであってもよい。次に、この基材1をCVD装置内に配置し、このCVD装置内に原料ガスを導入し、圧力を例えば6.7kPaとする。この原料ガスは水素及びメタンを含有し、メタンの濃度が5乃至50体積%である混合ガスである。この混合ガスにおいて、水素原子数に対する炭素原子数は5%以上であり、炭素原子数に対する酸素原子数は50%以下である。なお、この混合ガスにはジボラン(B2H6)を100ppm以下の範囲で添加してもよい。これにより、形成するダイヤモンド膜を半導体化することができる。
【0027】
そして、基材1を870乃至1000℃の温度に加熱する。これにより、化学気相合成によって、基材1上に0.5μm/時以上の成膜速度でダイヤモンドの気相合成を行い、微結晶ダイヤモンド膜2を形成する。成膜時間は例えば5分間乃至5時間とする。微結晶ダイヤモンド膜2の結晶子の平均直径は10nm以下である。また、微結晶ダイヤモンド膜2の膜厚は特に限定されないが、ピンホールの発生を確実に防止するために、例えば0.05μm以上であることが好ましく、例えば、0.1乃至3.7μmである。但し、ピンホールの発生を防止できる限り、微結晶ダイヤモンド膜2の膜厚は0.05μm以上に限定されず、より薄くすることができる。また、微結晶ダイヤモンド膜2の成膜時間を延長し、又は成膜速度を高速化して、その膜厚を厚くしても、製造コストにかかる問題を除き、特に悪影響を及ぼすものではない。従って、微結晶ダイヤモンド膜2を厚膜化することは任意である。
【0028】
次に、CVD装置内を水素中にメタンが0.5体積%以下添加された混合ガス中により充填し、この混合ガスの圧力を例えば6.7kPaとする。なお、この混合ガスにはジボラン(B2H6)を100ppm以下の範囲で添加してもよい。これにより、形成するダイヤモンド膜を半導体化することができる。そして、基材1及び微結晶ダイヤモンド膜2の温度を例えば800乃至850℃とする。これにより、化学気相合成により、微結晶ダイヤモンド膜2上に高品質ダイヤモンド膜3を成膜する。この高品質ダイヤモンド膜3の成膜時間は2乃至50時間であり、高品質ダイヤモンド膜3の膜厚は用途によって異なるが、例えば1mm以下、例えば0.4乃至12μmとすることが可能である。但し、高品質ダイヤモンド膜3の膜厚は用途により任意に選択でき、特に上記範囲に限定されるものではない。例えば、コストの問題を度外視すれば、用途によっては厚さが10mmの高品質ダイヤモンド膜3を形成することもできる。一方、後述するように、高品質ダイヤモンド膜3を形成せずに、微結晶ダイヤモンド膜2をダイヤモンド膜として使用することもできる。高品質ダイヤモンド膜3の結晶子の平均直径は微結晶ダイヤモンド膜2の結晶子の平均直径よりも大きく、20nm以上である。但し、この高品質ダイヤモンド膜3をデバイス等の製品に応用する場合において、より高品質なダイヤモンド膜が要求される場合には、高品質ダイヤモンド膜3の結晶子の平均直径をその要求性能に応じて制御し、例えば0.1乃至1μmとすることもできる。
【0029】
このような方法により、図1に示すようなダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を形成することができる。図1に示すように、このダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材においては、アモルファス炭素又はグラファイトからなる非ダイヤモンド炭素基材1が設けられ、この基材1上に微結晶ダイヤモンド膜2が形成され、この微結晶ダイヤモンド膜2上に高品質ダイヤモンド膜3が形成されている。微結晶ダイヤモンド膜2の膜厚は例えば0.05μm以上であり、例えば、0.1乃至3.7μmである。結晶子の平均直径は10nm以下である。高品質ダイヤモンド膜3の膜厚は例えば0.4乃至12μmであり、結晶子の平均直径は20nm以上である。
【0030】
なお、微結晶ダイヤモンド膜2には自ずと結晶粒界が多く存在する。また、一般に、微結晶ダイヤモンド膜が成膜される条件でダイヤモンド膜を成膜すると、ダイヤモンド結晶中における転位等の欠陥の密度が高くなる。このような結晶粒界及び欠陥は、ダイヤモンド膜の特性劣化の原因となる。具体的には、例えば下記(ア)〜(エ)に示すような特性劣化がある。即ち、(ア)ダイヤモンド膜中での光の反射及び屈折の原因となり、透明度が低下する。(イ)ダイヤモンド膜に不純物元素を添加せずにアンドープ状態で絶縁体として使用する場合、粒界及び欠陥が漏れ電流の原因となり、絶縁性が低下する。(ウ)不純物元素を添加して(ドープして)半導体ダイヤモンド膜として使用する場合、キャリアの移動度が低下する。(エ)ダイヤモンド膜を使用して発光ダイオード及び光センサ等を作製する場合、粒界及び欠陥が電荷の再結合中心となる。意図しない再結合中心は電荷寿命が低下する原因となり、発光ダイオードの発光効率及び光センサの感度が低下する原因となる。以上のことから、粒界及び欠陥が多いダイヤモンド膜を使用して作製したダイオード及びトランジスタ等の電子デバイスは、欠陥が少ない単結晶ダイヤモンド膜を使用して作製したダイオード及び電子デバイスと比較して、低い性能しか実現できない。即ち、ダイヤモンド膜は粒界及び欠陥が少ないほど高品質であるといえる。このため、前述の高品質ダイヤモンド膜3は、微結晶ダイヤモンド膜2と比較して高品質である。
【0031】
このようなダイヤモンド膜の評価方法には、X線回折により結晶子サイズを測定する方法、ラマン散乱スペクトル法、X線光電子分光法及びカソードルミネッセンス法等がある。本発明においては、上述の如く、X線回折により結晶子サイズを測定する方法により、ダイヤモンド膜の評価を行う。前述の如く、結晶子サイズは、ダイヤモンド膜の透明度、絶縁性、移動度及び電荷寿命等に直接影響を及ぼし、応用製品の品質を大きく左右する因子であるからである。なお、宝石用のダイヤモンドに適用される鑑定法は、評価対象となるダイヤモンドが肉眼で見える程度の大粒のダイヤモンド単結晶であることを前提としているため、本発明のダイヤモンド膜のような厚さが数μmのダイヤモンド薄膜の評価方法としては不適である。
【0032】
次に、ダイヤモンド自立膜の形成方法について説明する。図1に示すダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素基材を使用し、高品質ダイヤモンド膜3に粘着テープ(図示せず)を貼り付ける。次に、この粘着テープを剥がす。これにより、基材1と微結晶ダイヤモンド膜2との界面を剥離させ、粘着テープに高品質ダイヤモンド膜3及び微結晶ダイヤモンド膜2の積層膜を接着させる。次に、この粘着テープを、有機溶媒を使用して除去する。次に、水素プラズマ若しくは酸素プラズマ等により微結晶ダイヤモンド膜2をエッチングするか、又は微結晶ダイヤモンド膜2を研磨して、高品質ダイヤモンド膜3及び微結晶ダイヤモンド膜2の積層膜から、微結晶ダイヤモンド膜2を除去する。これにより、高品質ダイヤモンド膜3を自立膜とする。
【0033】
以下、本発明の各構成要件における数値限定理由について説明する。
【0034】
微結晶ダイヤモンドからなる中間層の成膜速度:0.5μm/時以上
微結晶ダイヤモンドの成長核を基材表面に固定しやすくする効果は、ダイヤモンドの成膜速度を高速にするほど大きくなる。混合ガスによる非ダイヤモンド炭素基材へのエッチングを抑制し、ダイヤモンド膜を安定して成膜するためには、成膜速度を0.5μm/時以上とすることが必要である。成膜速度が0.5μm/時未満となるような条件でダイヤモンドを気相合成すると、固定される成長核の面積密度が小さくなり、基材が部分的に露出しやすくなる。即ち、微結晶ダイヤモンド膜が連続膜とならない。この微結晶ダイヤモンド膜上に、水素濃度が高い混合ガスを使用して高品質ダイヤモンド膜を成膜しようとすると、基材露出部分において基材がエッチングされてしまう。従って、成膜速度を0.5μm/時以上とすることが必要である。好ましくは、1μm/時以上である。成膜速度を1μm/時以上として高速成膜を行うことにより、ピンホールが無い微結晶ダイヤモンド膜をより確実に得ることができる。
【0035】
微結晶ダイヤモンドの結晶子の平均直径:10nm以下
結晶子の平均直径が10nm以下の微結晶ダイヤモンド膜であれば、水素濃度及び酸素濃度が低く炭素濃度が高い混合ガスを使用して、非ダイヤモンド炭素基材上に化学気相合成法により成膜することができる。これに対して、非ダイヤモンド炭素基材上に結晶子の平均直径が10nmを超えるダイヤモンド膜を形成しようとすると、混合ガス中の水素濃度を高くする必要があり、基材に対するエッチングが激しくなる。このため、ダイヤモンド膜を成膜することが困難になる。従って、中間層を形成する微結晶ダイヤモンドの結晶子の平均直径は、10nm以下とすることが好ましい。
【0036】
上述の如く、本実施例においては、基材として、耐熱性が高くダイヤモンドの化学気相合成時における加熱に耐えることができる非ダイヤモンド炭素基材1を使用し、この非ダイヤモンド炭素基材1上に、成膜速度を0.5μm/時以上として化学気相合成法を行うことにより、微結晶ダイヤモンド膜2を形成することができる。この微結晶ダイヤモンド膜2をそのまま非ダイヤモンド炭素基材1の表面保護膜とし、微結晶ダイヤモンド膜2が形成された非ダイヤモンド炭素基材1を耐摩耗性材料又は電極材料等として使用することも可能である。また、この微結晶ダイヤモンド膜2は基材1に対してエッチング保護膜として機能するため、微結晶ダイヤモンド膜2が形成された基材1に対して、通常の条件でダイヤモンドの気相合成を行うことにより、基材1に対するエッチングを防ぎ、微結晶ダイヤモンド膜2上に高品質ダイヤモンド膜3を形成することができる。これにより、より強固且つ高品質なダイヤモンド膜を得ることができ、ダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を得ることができる。更に、その後、基材1及び微結晶ダイヤモンド膜2を除去することにより、高品質ダイヤモンド膜3を自立膜とすることができる。
【0037】
本実施例に係る方法により、グラファイト電極の表面にダイヤモンド膜を成膜すれば、耐薬品性及び耐摩耗性が優れた電極を得ることができる。また、非ダイヤモンド炭素材料からなるカーボン基板上にダイヤモンド膜を成膜すれば、大面積のカーボン基板上に結晶性が高いダイヤモンド膜を成膜することができるため、耐熱性が良好で、基板との整合性が良く、熱伝導性が高くヒートシンクとしての性能が優れたデバイス基板を低コストで作製することができる。このデバイス基板を使用することにより、光センサ及びガスセンサ等の各種センサ並びにダイオード及びトランジスタ等の能動素子等の高性能なダイヤモンドデバイスを、効率よく製造することができる。
【0038】
なお、本実施例においては、高品質ダイヤモンド膜3を自立膜とする際に、粘着テープにより非ダイヤモンド炭素基材1を除去し、水素プラズマエッチング若しくは酸素プラズマエッチング又は研磨により微結晶ダイヤモンド膜2を除去しているが、非ダイヤモンド炭素基材1及び微結晶ダイヤモンド膜2は高品質ダイヤモンド膜3と比較して軟らかいため、他の方法によりこれらを除去することもできる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の効果について、その特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。先ず、熱間静水圧加圧(HIP)処理を行った多結晶グラファイト基板(基材1)を用意した。次に、直径が数10μmのダイヤモンド粉末が添加されたエタノール混濁液中に多結晶グラファイト基板を浸漬し、超音波を印加し、多結晶グラファイト基板に対して核発生促進処理を行った。次に、多結晶グラファイト基板から過剰な前記ダイヤモンド粉末を洗い流した。
【0040】
その後、特公昭61−3320号公報に記載されている無機材質研究所型マイクロ波プラズマCVD装置により、前記多結晶グラファイト基板上に微結晶ダイヤモンド膜2を成膜した。この成膜条件を表1に示した。次に、一部の試料について、高品質ダイヤモンド膜3の成膜を行った。この成膜条件も表1に示した。なお、一部の試料においては、ダイヤモンド膜を半導体化するためにジボランを添加したが、ダイヤモンド膜の形態にはほとんど影響を与えなかった。表1に示す微結晶ダイヤモンド膜の成膜条件(合成条件1)と、高品質ダイヤモンド膜の成膜条件(合成条件2−1及び合成条件2−2)の各々の範囲を表2にまとめた。但し、成膜速度については、多結晶グラファイト基板がエッチングされてしまいダイヤモンド膜が成膜できなかった例においては、シリコン基板上に同じ条件でダイヤモンド膜を成膜して、その成膜速度を参考値として記載した。このような参考値は、表1中に括弧([ ])付きで示した。
【0041】
次に、このようにして形成した試料を評価した。微結晶ダイヤモンド膜及び高品質ダイヤモンド膜が成膜できたか否かの評価は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察により行った。即ち、ダイヤモンド膜をSEM観察し、個々の結晶の結晶面(ファセット)が明瞭に観察できた場合、具体的には、結晶面が約0.05μm以上の長さにわたって平坦性を有していた場合に、高品質ダイヤモンド膜が成膜できたと判断した。また、ダイヤモンド膜は認められたものの、結晶面が明瞭に観察できなかった場合に、微結晶ダイヤモンド膜が成膜できたと判断した。表1において、微結晶ダイヤモンド膜が形成された場合は「微」と記載し、高品質ダイヤモンド膜が形成された場合は「高」と記載し、基板がエッチングされ、ダイヤモンド膜が形成されなかった場合は「×」と記載した。
【0042】
また、上述のようにして形成された微結晶ダイヤモンド膜及び高品質ダイヤモンド膜に対して、X線回折の測定を行い、(111)ピークの半値全幅より結晶子の大きさを求めた。
【0043】
更に、これらの試料の一部について、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行った。図2は基材1、微結晶ダイヤモンド膜2及び高品質ダイヤモンド膜3からなる試料を斜め上方から観察した結果を示すSEM写真であり、図3は微結晶ダイヤモンド膜2と高品質ダイヤモンド膜3との界面4付近の断面を示すSEM写真であり、図4は微結晶ダイヤモンド膜2の断面を示すSEM写真であり、図5は高品質ダイヤモンド膜3の断面を示すSEM写真であり、図6は高品質ダイヤモンド膜3の表面を示すSEM写真である。なお、断面とは、基材1の表面に垂直な断面をいう。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
表1に示すNo.5、No.7、No.8、No.10、No.11、No.13乃至No.16、No.19乃至No.24は本発明の実施例である。実施例No.5、No.7、No.8、No.10、No.11、No.13乃至No.16、No.19乃至No.24においては、いずれも多結晶グラファイト基板上に0.5μm/時以上の成膜速度で微結晶ダイヤモンド膜2を形成し、この微結晶ダイヤモンド膜2上に化学気相合成によりダイヤモンド膜の成膜を行っているため、高品質ダイヤモンド膜3を形成することができた。従って、ダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を製造することができた。なお、表1に示すNo.9は参考例である。参考例No.9は多結晶グラファイト基板上に微結晶ダイヤモンド膜2のみを成膜している。参考例No.9の試料は、前記各実施例のダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材よりは性能が劣るものの、ダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材に準ずる性能を実現することができた。
【0047】
また、前記各実施例の微結晶ダイヤモンド膜2及び高品質ダイヤモンド膜3に対して、X線回折の測定を行った結果、微結晶ダイヤモンド膜2の結晶子の平均直径は、いずれの実施例においても10nm以下であった。また、高品質ダイヤモンド膜3の結晶子の平均直径は20nm以上であった。即ち、前述のSEM観察により微結晶ダイヤモンド膜と判定されたダイヤモンド膜の結晶子の平均直径は、X線回折法による測定の結果、いずれも10nm以下であり、前述のSEM観察により高品質ダイヤモンド膜と判定されたダイヤモンド膜の結晶子の平均直径は、X線回折法による測定の結果、いずれも20nm以上であった。
【0048】
更に、走査電子顕微鏡による観察の結果、図2乃至図6に示すように、微結晶ダイヤモンド膜2及び高品質ダイヤモンド膜3を成膜した試料には、ピンホール及び深さが10nm以上の深い凹凸等は認められず、微結晶ダイヤモンド膜2及び高品質ダイヤモンド膜3の剥離も認められなかった。
【0049】
これに対して、表1に示すNo.1乃至No.4、No.6、No.12、No.17及びNo.18は比較例である。比較例No.1乃至No.4、No.6、No.12、No.17及びNo.18においては、多結晶グラファイト基板上において、0.5μm/時未満の成膜速度でダイヤモンドの気相合成を行ったため、微結晶ダイヤモンド膜を形成できず、多結晶グラファイト基板が著しくエッチングされた。また、比較例No.4、No.17及びNo.18においては、更に、高品質ダイヤモンド膜を成膜しようとしたが、微結晶ダイヤモンド膜が成膜されていないため、基板表面が著しくエッチングされ、深さが数μm以上の凹凸が発生し、ダイヤモンド膜は形成されなかった。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、活性化水素によるエッチング作用に対する耐性が低い非ダイヤモンド炭素材料を基材とするダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を得ることができる。本発明により、グラファイト電極の表面にダイヤモンド膜を成膜すれば、耐薬品性及び耐摩耗性が優れた電極を得ることができる。また、非ダイヤモンド炭素材料からなるカーボン基板上にダイヤモンド膜を成膜すれば、耐熱性が良好で、基板との整合性が良く、熱伝導性が高いデバイス基板を低コストで作製することができ、高性能なダイヤモンドデバイスを効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材を示す断面図である。
【図2】基材1、微結晶ダイヤモンド膜2及び高品質ダイヤモンド膜3からなる試料を斜め上方から観察した結果を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率10000倍)。
【図3】微結晶ダイヤモンド膜2と高品質ダイヤモンド膜3との界面4付近の断面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率50000倍)。
【図4】微結晶ダイヤモンド膜2の断面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率100000倍)。
【図5】高品質ダイヤモンド膜3の断面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率100000倍)。
【図6】高品質ダイヤモンド膜3の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率30000倍)。
【符号の説明】
1;非ダイヤモンド炭素基材
2;微結晶ダイヤモンド膜
3;高品質ダイヤモンド膜
4;微結晶ダイヤモンド膜2と高品質ダイヤモンド膜3との界面
Claims (4)
- 非ダイヤモンド炭素からなる基材上に化学気相合成により微結晶ダイヤモンドの連続膜からなる中間層を成膜速度を0.5μm/時以上として形成する工程と、この中間層上に化学気相合成によりダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記中間層を形成する工程は、前記基材を、水素及び炭素を含有し水素原子数に対する炭素原子数が5%以上である混合ガス又は水素、炭素及び酸素を含有し水素原子数に対する炭素原子数が5%以上であり炭素原子数に対する酸素原子数が50%以下である混合ガス中に配置し、前記基材の温度を870℃以上にして前記基材の表面に化学気相合成によって微結晶ダイヤモンド層を形成するものであり、前記ダイヤモンド膜は前記微結晶ダイヤモンド層形成用の混合ガスよりも炭素濃度が低い混合ガスを使用して化学気相合成することを特徴とするダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法。
- 非ダイヤモンド炭素からなる基材上に化学気相合成により微結晶ダイヤモンドの連続膜からなる中間層を成膜速度を0.5μm/時以上として形成する工程と、この中間層上に化学気相合成によりダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記中間層を形成する工程は、前記基材を、水素及びメタンを含有し前記メタンの濃度が5乃至50体積%である混合ガス中に配置し、前記基材の温度を870℃以上にして前記基材の表面に化学気相合成によって微結晶ダイヤモンド層を形成するものであり、前記ダイヤモンド膜は前記微結晶ダイヤモンド層形成用の混合ガスよりも炭素濃度が低い混合ガスを使用して化学気相合成することを特徴とするダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法。
- 前記基材がアモルファス炭素又はグラファイトからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法。
- 前記基材が熱間静水圧加圧処理された炭素材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイヤモンド被覆非ダイヤモンド炭素部材の製造方法。
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