JP2004210559A - ダイヤモンド積層膜及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】結晶配向性に優れ、膜中に粒界が存在しない大面積のダイヤモンド積層膜及びその製造方法を提供する。
【解決手段】周波数が2450MHz、最大出力が1.5kWの従来のマイクロ波CVD装置を使用して(100)面又は(111)面が面内配向した第1のダイヤモンド膜を形成した後、前記第1のダイヤモンド膜上に、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型のマイクロ波CVD装置を使用し、投入電力を60kW以上とし、反応ガス圧が80乃至150Torrで、(100)面又は(111)面が面内配向し、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を気相合成してダイヤモンド積層膜とする。
【選択図】 なし
【解決手段】周波数が2450MHz、最大出力が1.5kWの従来のマイクロ波CVD装置を使用して(100)面又は(111)面が面内配向した第1のダイヤモンド膜を形成した後、前記第1のダイヤモンド膜上に、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型のマイクロ波CVD装置を使用し、投入電力を60kW以上とし、反応ガス圧が80乃至150Torrで、(100)面又は(111)面が面内配向し、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を気相合成してダイヤモンド積層膜とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランジスタ、ダイオード、各種センサ等の電子装置、ヒートシンク、表面弾性波素子、放射線用窓、バイオ関連材料、耐摩耗材料又は装飾材料等に使用されるダイヤモンド積層膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイヤモンドは耐熱性に優れ、バンドギャップが5.5eVと大きく、通常は絶縁体であるが不純物をドーピングすることにより半導体化することができるという特徴を有する。また、絶縁破壊電圧及び飽和ドリフト速度が大きく、誘電率が小さい等の電気的特性にも優れている。そのため、ダイヤモンドは、高温、高周波又は高電界用の電子デバイス及びセンサ材料として期待されている。
【0003】
また、バンドギャップが大きいことを利用した紫外線等の短波長領域用光センサ又は発光素子、熱伝導率が大きく、比熱が小さいことを利用した放熱基板材料、物質中で最も硬いという特性を生かした表面弾性波素子、及び光透過性及び屈折率の高さを利用したX線窓又は光学材料等への応用が進められている。
【0004】
更に、ダイヤモンドは、酸及びアルカリに浸食されず、化学的に安定であり、Bをドーピングすることにより、導電性を付与することができるため、化学反応用の電極としても有望とされている。更にまた、生体関連物質との親和性にも優れ、人体にも無害であることから、バイオテクノロジーの分野での利用も進められている。
【0005】
ダイヤモンドを気相合成する方法としては、マイクロ波CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相蒸着)法(例えば、特許文献1及び2参照)、高周波プラズマCVD法、熱フィラメントCVD法、直流プラズマCVD法、プラズマジェット法、燃焼法及び熱CVD法等が知られている。
【0006】
これらの気相合成法では、膜状のダイヤモンドが得られるという特徴がある。従来、マイクロ波CVD法では、周波数が2450MHz、最大出力が1.5kW(ダイヤモンド合成時の投入電力は400W程度)の小型装置(以下、従来装置という)が使用されてきた。図1は従来装置を使用して気相合成されたダイヤモンド膜のSEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)写真である。しかしながら、一般に、従来装置を使用し、シリコン等の非ダイヤモンド基板上に気相合成したダイヤモンド膜は、図1に示すように、ダイヤモンド粒子がランダムに凝集した多結晶体であり、その膜中には粒界が高密度に存在する。一方、ダイヤモンド結晶粒子がほぼ一定方向に揃った高配向膜の合成についても報告されているが、これらの膜も多結晶体であり、その膜中には粒界が存在する。
【0007】
前記粒界は、ダイヤモンド中を流れるキャリア(電子又はホール等の荷電粒子)をトラップしたり、又は散乱したりするため、気相合成により得られたダイヤモンド膜は、バルクダイヤモンドに比べて電気的特性が劣り、電子デバイス又はセンサとしての性能が実用レベルに達しないという問題がある。また、耐摩耗用として使用する場合は、チッピングが起こりやすいという問題もある。
【0008】
従来装置においては、Si基板の(100)面又はβ−SiC基板の(100)面上にダイヤモンドを気相合成すると、(100)面が面内配向したダイヤモンド膜を形成することができ、膜厚が300μmになるまで合成し続けると、粒界が存在しない表面領域が出現するという報告がなされている(例えば、非特許文献1参照)。図2は、従来装置によりSi基板の(100)面又はβ−SiC基板の(100)面上に形成した膜厚300μmのダイヤモンド膜表面のSEM写真である。図2に示すように、非特許文献1の方法で作製したダイヤモンド膜は、(100)面が面内配向しており、その表面領域は、単結晶又は極めて単結晶に近い構造をしている。
【0009】
また、Ir基板の(100)面上にも(100)面が面内配向した極めて単結晶に近いダイヤモンド膜が合成されることが報告されている(非特許文献2参照)。更に、Pt基板の(111)面上には、(111)面が面内配向したダイヤモンド膜が成長することが報告されている(非特許文献3参照)。図3は、従来装置によりPt基板の(111)面上に形成された(111)面が面内配向しているダイヤモンド膜SEM写真である。
【0010】
【特許文献1】
特公昭59−27754号公報 (第1−3頁、第1−2図)
【特許文献2】
特公昭61−3320号公報 (第1−3頁、第1図)
【非特許文献1】
H.Kawarada、他4名,「Heteroepitaxial growth of highly oriented diamond on cubic silicon carbide」,”Journal of Applied Physics”,(米国),1997年4月15日,第81巻,第8号,p.3490−3493
【非特許文献2】
Kazuki Ohtsuka、他3名,「Epitaxial Growth of Diamond on Iridium」,”Japanese Journal of Applied Physics”,1993年8月15日,第35巻,第8B号,p.L1072−L1074
【非特許文献3】
Yoshihiro Shintani,「Growth of Highly(111)-oriented, highly coalesced diamond films on platinum(111) surface : A possibility of heteroepitaxy」,”Journal of Material Research”,1996年11月,第11巻,第12号,p.2955−2956
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1の方法は、現時点では、粒界が存在しない領域が数十μm角程度の面積しか得られないため、実用上問題がある。また、非特許文献2の方法は、基板からダイヤモンド膜が剥離してしまうという問題があり、更に、非特許文献1同様、粒界が存在しない領域が小さい。同様に、非特許文献3の方法も、粒界が存在しない高配向膜が得られる領域は最大でも直径10mm程度であり、更に、表面の平坦性にも問題がある。
【0012】
また、非特許文献1乃至3で使用している従来装置の成膜速度は、0.2μm/時程度であり、数百μmの膜厚を形成するためには、長時間合成を行わなければならず、製造コストが増加する。また、マイクロ波を使用し、投入電力が60kW以上の大型のマイクロ波CVD装置は、成膜速度が速く、厚膜化には適しているが、結晶面が配向したダイヤモンド膜を合成する技術に関しては、検討がなされていない。従って、結晶面が配向し、粒界がなく、厚膜のダイヤモンド膜を、広い面積で気相合成する技術は、確立されていないのが現状である。
【0013】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、結晶配向性が優れており、膜中に粒界が存在せず、大面積のダイヤモンド積層膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願第1発明に係るダイヤモンド積層膜は、(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜と、膜厚が400μmの第2のダイヤモンド膜を有し、前記第2のダイヤモンド膜は、マイクロ波を使用し、投入電力が60kW以上で、反応ガス圧が80乃至150Torrのマイクロ波化学気相蒸着により前記第1のダイヤモンド膜上に気相合成されたものであり、(100)面又は(111)面が面内配向していることを特徴とする。
【0015】
前記第1のダイヤモンド膜は、Siの(100)面上、β−SiCの(100)面上、Ir(100)面上又はPtの(111)面上に形成されることが好ましい。
【0016】
本願第2発明に係るダイヤモンド積層膜の製造方法は、(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成する工程と、前記第1のダイヤモンド膜上に(100)面又は(111)面が面内配向し、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記第2のダイヤモンド膜を形成する工程は、マイクロ波を使用し、60kW以上投入電力で、反応ガス圧が80乃至150Torrのマイクロ波化学気相蒸着法により気相合成するものであることを特徴とする。
【0017】
前記第1のダイヤモンド膜は、Siの(100)面上、β−SiCの(100)面上、Ir(100)面上又はPtの(111)面上に形成することが好ましい。
【0018】
また、前記第2のダイヤモンド膜を形成する工程の後、その表面を平坦化する工程を有していることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るダイヤモンド積層膜について、更に詳しく説明する。本発明のダイヤモンド積層膜は、例えば、周波数が2450MHz、最大出力が1.5kWの従来装置を使用して、(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成する。その後、前記第1のダイヤモンド膜上に、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を、915±10MHzのマイクロ波を使用したマイクロ波CVD装置(以下、大型装置という)を使用し、投入電力が60kW以上で、反応ガス圧を80乃至150Torrとして、気相合成する。前記大型装置によるダイヤモンド形成工程においては、第1のダイヤモンド膜の結晶状態を基にダイヤモンドが成長するため、(100)面又は(111)面が面内配向している第2のダイヤモンド膜を形成することができる。
【0020】
本発明者等は、従来装置において確立されている結晶面が面内配向しているダイヤモンド膜の合成技術を利用して第1のダイヤモンド膜を形成し、その上に、大型装置により第2のダイヤモンド膜を気相合成して厚膜化することにより、大面積の基板を使用しても、基板全面において粒界が存在しない単結晶又は単結晶に近い配向性ダイヤモンド膜を合成できることを見出した。
【0021】
前記第2のダイヤモンド膜の膜厚は400μm以上とする。膜厚が400μm以下であると、例えば光学窓材等に使用する場合、ダイヤモンド膜表面を50μm以下程度研磨する必要があり、その研磨工程でダイヤモンド膜が割れる等の問題が生じる。
【0022】
前記第2のダイヤモンド膜は、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置で、投入電力は60kW以上とし、反応ガス圧は80乃至150Torrの範囲で一定に保持された条件で気相合成される。前記大型装置を使用することにより、5μm/時以上の成膜速度でダイヤモンド膜を成膜でき、400μm以上の厚膜のダイヤモンド膜を形成することが極めて容易になる。例えば、従来装置を使用した場合、ダイヤモンド膜を300μm形成するためには250時間程度必要であったが、大型装置を使用した場合、80時間で、400μmの厚さのダイヤモンド膜を形成することができる。前記大型装置を使用して第2のダイヤモンド膜を気相合成することにより、数インチ径の基板を使用しても、400μm以上の厚膜化が可能であり、表面に粒界が存在しないダイヤモンド膜を形成することができる。
【0023】
また、前記第1のダイヤモンド膜は、Si基板の(100)面、β−SiC基板の(100)面又はIr基板の(100)面上に形成されていることが好ましい。これらの上に形成することにより、(100)面が面内方向に高配向しているダイヤモンド膜が得られる。例えば、従来装置により、Ir膜の(100)面上にダイヤモンド膜を形成し、更に、その上に、大型装置によりダイヤモンド膜を500μmの厚さに気相合成すると、直径約1cmの範囲で、粒界が全く存在せず、(100)面が面内配向しているダイヤモンド膜が得られる。
【0024】
更に、前記第1のダイヤモンド膜は、Pt基板の(111)面上に形成されていることが好ましい。それにより、(111)面が面内方向に高配向しているダイヤモンド膜が得られる、例えば、従来装置により、Pt基板の(111)面上にダイヤモンド膜を形成し、更に、その上に、大型装置によりダイヤモンド膜を700μmの厚さに気相合成すると、粒界が存在せず、(111)面が面内配向したダイヤモンド積層膜が得られる。本発明のダイヤモンド積層膜を、ElectronBeam Scatter Pattern(以下、EBSPという)により評価すると、ダイヤモンド積層膜表面の全面において単結晶化していることが確認できる。
【0025】
本発明のダイヤモンド積層膜の製造方法は、第2のダイヤモンド膜を形成後、必要に応じて、前記ダイヤモンド表面の平坦化処理を行うことができる。その方法としては、例えば、マイクロ波CVD法等が利用できる。(100)面が面内配向しているダイヤモンド膜は表面が平坦であるが、(111)面が面内配向しているダイヤモンド膜は、例えば、大型装置を使用して、マイクロ波CVDを行うことにより、平坦な表面が得られる。
【0026】
本発明のダイヤモンド積層膜は、従来装置及び大型装置の利点を活用したものである。本発明によれば、従来は形成できなかった(100)面又は(111)面が面内配向し、表面に粒界が存在しない単結晶又は単結晶に近いダイヤモンド膜を直径数インチの面積に気相合成することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例として、上述の方法によりダイヤモンド積層膜を作製し、その特性について、具体的に説明する。
【0028】
実施例1
先ず、従来装置を使用し、既知の方法で直径2インチのSi基板の(100)上に、(100)面が面内配向したダイヤモンド膜を形成した。次に、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置により、投入電力が60kWで、反応ガスは水素で2体積%に希釈したメタンとし、反応ガス圧を100Torrとして、80時間気相合成し、膜厚400μmのダイヤモンド膜を形成した。更に、表面を平坦化するため、反応ガスを水素で0.5体積%に希釈し、反応ガス圧を80Torrとして、20時間気相合成した。前記工程により作製したダイヤモンド積層膜の表面をSEMにより観察した結果、粒界は見られなかった。また、EBSP測定により、ダイヤモンド積層膜の全面において、(100)面が面内配向していることが確認された。
【0029】
実施例2
先ず、10mm角のMgO基板の(100)上に、スパッタ法により膜厚が約1μmの(100)単結晶Ir膜を形成し、前記Ir膜上に従来装置を使用して既知の方法で、(100)面が面内配向した第1のダイヤモンド膜を合成した。次に、この試料を915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置に設置し、投入電力が60kWで、反応ガスは水素で5体積%に希釈したメタンを使用し、反応ガス圧を100Torrとして、80時間気相合成し、厚さ600μmのダイヤモンド膜を形成した。更に、表面を平坦化するため、反応ガスを水素で0.5体積%に希釈し、反応ガス圧を80Torrとして、20時間気相合成した。前記工程により得られたダイヤモンド積層膜の表面をSEMにより観察した結果、粒界は見られなかった。また、EBSP測定により、ダイヤモンド積層膜の全面において、(100)面が面内配向していることが確認された。
【0030】
実施例3
先ず、従来装置を使用し、既知の方法で直径10mmのPt基板の(111)上に、(111)面が面内配向した第1のダイヤモンド膜を形成した。その後、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置により、投入電力が60kWで、反応ガスは水素で3体積%に希釈したメタンを使用し、反応ガス圧を100Torrとして、80時間気相合成し、厚さ600μmのダイヤモンド膜を形成した。前記工程により作製したダイヤモンド積層膜の表面をSEMにより観察した結果、粒界は見られなかった。また、EBSP測定により、ダイヤモンド積層膜の全面において、(111)面が面内配向していることが確認された。
【0031】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来装置により(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成し、その上に、マイクロ波を使用した大型装置により、400μm以上の厚さの第2のダイヤモンドを積層することにより、配向性に優れ、単結晶又は単結晶に近い結晶構造を有するダイヤモンド積層膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来装置で作製したダイヤモンド膜の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率860倍)。
【図2】従来装置によりSi基板の(100)面又はβ−SiC基板の(100)面上に形成したダイヤモンド膜の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率3200倍)。
【図3】従来装置によりPt基板の(111)面上に形成したダイヤモンド膜の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率1000倍)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランジスタ、ダイオード、各種センサ等の電子装置、ヒートシンク、表面弾性波素子、放射線用窓、バイオ関連材料、耐摩耗材料又は装飾材料等に使用されるダイヤモンド積層膜及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイヤモンドは耐熱性に優れ、バンドギャップが5.5eVと大きく、通常は絶縁体であるが不純物をドーピングすることにより半導体化することができるという特徴を有する。また、絶縁破壊電圧及び飽和ドリフト速度が大きく、誘電率が小さい等の電気的特性にも優れている。そのため、ダイヤモンドは、高温、高周波又は高電界用の電子デバイス及びセンサ材料として期待されている。
【0003】
また、バンドギャップが大きいことを利用した紫外線等の短波長領域用光センサ又は発光素子、熱伝導率が大きく、比熱が小さいことを利用した放熱基板材料、物質中で最も硬いという特性を生かした表面弾性波素子、及び光透過性及び屈折率の高さを利用したX線窓又は光学材料等への応用が進められている。
【0004】
更に、ダイヤモンドは、酸及びアルカリに浸食されず、化学的に安定であり、Bをドーピングすることにより、導電性を付与することができるため、化学反応用の電極としても有望とされている。更にまた、生体関連物質との親和性にも優れ、人体にも無害であることから、バイオテクノロジーの分野での利用も進められている。
【0005】
ダイヤモンドを気相合成する方法としては、マイクロ波CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相蒸着)法(例えば、特許文献1及び2参照)、高周波プラズマCVD法、熱フィラメントCVD法、直流プラズマCVD法、プラズマジェット法、燃焼法及び熱CVD法等が知られている。
【0006】
これらの気相合成法では、膜状のダイヤモンドが得られるという特徴がある。従来、マイクロ波CVD法では、周波数が2450MHz、最大出力が1.5kW(ダイヤモンド合成時の投入電力は400W程度)の小型装置(以下、従来装置という)が使用されてきた。図1は従来装置を使用して気相合成されたダイヤモンド膜のSEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)写真である。しかしながら、一般に、従来装置を使用し、シリコン等の非ダイヤモンド基板上に気相合成したダイヤモンド膜は、図1に示すように、ダイヤモンド粒子がランダムに凝集した多結晶体であり、その膜中には粒界が高密度に存在する。一方、ダイヤモンド結晶粒子がほぼ一定方向に揃った高配向膜の合成についても報告されているが、これらの膜も多結晶体であり、その膜中には粒界が存在する。
【0007】
前記粒界は、ダイヤモンド中を流れるキャリア(電子又はホール等の荷電粒子)をトラップしたり、又は散乱したりするため、気相合成により得られたダイヤモンド膜は、バルクダイヤモンドに比べて電気的特性が劣り、電子デバイス又はセンサとしての性能が実用レベルに達しないという問題がある。また、耐摩耗用として使用する場合は、チッピングが起こりやすいという問題もある。
【0008】
従来装置においては、Si基板の(100)面又はβ−SiC基板の(100)面上にダイヤモンドを気相合成すると、(100)面が面内配向したダイヤモンド膜を形成することができ、膜厚が300μmになるまで合成し続けると、粒界が存在しない表面領域が出現するという報告がなされている(例えば、非特許文献1参照)。図2は、従来装置によりSi基板の(100)面又はβ−SiC基板の(100)面上に形成した膜厚300μmのダイヤモンド膜表面のSEM写真である。図2に示すように、非特許文献1の方法で作製したダイヤモンド膜は、(100)面が面内配向しており、その表面領域は、単結晶又は極めて単結晶に近い構造をしている。
【0009】
また、Ir基板の(100)面上にも(100)面が面内配向した極めて単結晶に近いダイヤモンド膜が合成されることが報告されている(非特許文献2参照)。更に、Pt基板の(111)面上には、(111)面が面内配向したダイヤモンド膜が成長することが報告されている(非特許文献3参照)。図3は、従来装置によりPt基板の(111)面上に形成された(111)面が面内配向しているダイヤモンド膜SEM写真である。
【0010】
【特許文献1】
特公昭59−27754号公報 (第1−3頁、第1−2図)
【特許文献2】
特公昭61−3320号公報 (第1−3頁、第1図)
【非特許文献1】
H.Kawarada、他4名,「Heteroepitaxial growth of highly oriented diamond on cubic silicon carbide」,”Journal of Applied Physics”,(米国),1997年4月15日,第81巻,第8号,p.3490−3493
【非特許文献2】
Kazuki Ohtsuka、他3名,「Epitaxial Growth of Diamond on Iridium」,”Japanese Journal of Applied Physics”,1993年8月15日,第35巻,第8B号,p.L1072−L1074
【非特許文献3】
Yoshihiro Shintani,「Growth of Highly(111)-oriented, highly coalesced diamond films on platinum(111) surface : A possibility of heteroepitaxy」,”Journal of Material Research”,1996年11月,第11巻,第12号,p.2955−2956
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1の方法は、現時点では、粒界が存在しない領域が数十μm角程度の面積しか得られないため、実用上問題がある。また、非特許文献2の方法は、基板からダイヤモンド膜が剥離してしまうという問題があり、更に、非特許文献1同様、粒界が存在しない領域が小さい。同様に、非特許文献3の方法も、粒界が存在しない高配向膜が得られる領域は最大でも直径10mm程度であり、更に、表面の平坦性にも問題がある。
【0012】
また、非特許文献1乃至3で使用している従来装置の成膜速度は、0.2μm/時程度であり、数百μmの膜厚を形成するためには、長時間合成を行わなければならず、製造コストが増加する。また、マイクロ波を使用し、投入電力が60kW以上の大型のマイクロ波CVD装置は、成膜速度が速く、厚膜化には適しているが、結晶面が配向したダイヤモンド膜を合成する技術に関しては、検討がなされていない。従って、結晶面が配向し、粒界がなく、厚膜のダイヤモンド膜を、広い面積で気相合成する技術は、確立されていないのが現状である。
【0013】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、結晶配向性が優れており、膜中に粒界が存在せず、大面積のダイヤモンド積層膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願第1発明に係るダイヤモンド積層膜は、(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜と、膜厚が400μmの第2のダイヤモンド膜を有し、前記第2のダイヤモンド膜は、マイクロ波を使用し、投入電力が60kW以上で、反応ガス圧が80乃至150Torrのマイクロ波化学気相蒸着により前記第1のダイヤモンド膜上に気相合成されたものであり、(100)面又は(111)面が面内配向していることを特徴とする。
【0015】
前記第1のダイヤモンド膜は、Siの(100)面上、β−SiCの(100)面上、Ir(100)面上又はPtの(111)面上に形成されることが好ましい。
【0016】
本願第2発明に係るダイヤモンド積層膜の製造方法は、(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成する工程と、前記第1のダイヤモンド膜上に(100)面又は(111)面が面内配向し、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記第2のダイヤモンド膜を形成する工程は、マイクロ波を使用し、60kW以上投入電力で、反応ガス圧が80乃至150Torrのマイクロ波化学気相蒸着法により気相合成するものであることを特徴とする。
【0017】
前記第1のダイヤモンド膜は、Siの(100)面上、β−SiCの(100)面上、Ir(100)面上又はPtの(111)面上に形成することが好ましい。
【0018】
また、前記第2のダイヤモンド膜を形成する工程の後、その表面を平坦化する工程を有していることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るダイヤモンド積層膜について、更に詳しく説明する。本発明のダイヤモンド積層膜は、例えば、周波数が2450MHz、最大出力が1.5kWの従来装置を使用して、(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成する。その後、前記第1のダイヤモンド膜上に、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を、915±10MHzのマイクロ波を使用したマイクロ波CVD装置(以下、大型装置という)を使用し、投入電力が60kW以上で、反応ガス圧を80乃至150Torrとして、気相合成する。前記大型装置によるダイヤモンド形成工程においては、第1のダイヤモンド膜の結晶状態を基にダイヤモンドが成長するため、(100)面又は(111)面が面内配向している第2のダイヤモンド膜を形成することができる。
【0020】
本発明者等は、従来装置において確立されている結晶面が面内配向しているダイヤモンド膜の合成技術を利用して第1のダイヤモンド膜を形成し、その上に、大型装置により第2のダイヤモンド膜を気相合成して厚膜化することにより、大面積の基板を使用しても、基板全面において粒界が存在しない単結晶又は単結晶に近い配向性ダイヤモンド膜を合成できることを見出した。
【0021】
前記第2のダイヤモンド膜の膜厚は400μm以上とする。膜厚が400μm以下であると、例えば光学窓材等に使用する場合、ダイヤモンド膜表面を50μm以下程度研磨する必要があり、その研磨工程でダイヤモンド膜が割れる等の問題が生じる。
【0022】
前記第2のダイヤモンド膜は、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置で、投入電力は60kW以上とし、反応ガス圧は80乃至150Torrの範囲で一定に保持された条件で気相合成される。前記大型装置を使用することにより、5μm/時以上の成膜速度でダイヤモンド膜を成膜でき、400μm以上の厚膜のダイヤモンド膜を形成することが極めて容易になる。例えば、従来装置を使用した場合、ダイヤモンド膜を300μm形成するためには250時間程度必要であったが、大型装置を使用した場合、80時間で、400μmの厚さのダイヤモンド膜を形成することができる。前記大型装置を使用して第2のダイヤモンド膜を気相合成することにより、数インチ径の基板を使用しても、400μm以上の厚膜化が可能であり、表面に粒界が存在しないダイヤモンド膜を形成することができる。
【0023】
また、前記第1のダイヤモンド膜は、Si基板の(100)面、β−SiC基板の(100)面又はIr基板の(100)面上に形成されていることが好ましい。これらの上に形成することにより、(100)面が面内方向に高配向しているダイヤモンド膜が得られる。例えば、従来装置により、Ir膜の(100)面上にダイヤモンド膜を形成し、更に、その上に、大型装置によりダイヤモンド膜を500μmの厚さに気相合成すると、直径約1cmの範囲で、粒界が全く存在せず、(100)面が面内配向しているダイヤモンド膜が得られる。
【0024】
更に、前記第1のダイヤモンド膜は、Pt基板の(111)面上に形成されていることが好ましい。それにより、(111)面が面内方向に高配向しているダイヤモンド膜が得られる、例えば、従来装置により、Pt基板の(111)面上にダイヤモンド膜を形成し、更に、その上に、大型装置によりダイヤモンド膜を700μmの厚さに気相合成すると、粒界が存在せず、(111)面が面内配向したダイヤモンド積層膜が得られる。本発明のダイヤモンド積層膜を、ElectronBeam Scatter Pattern(以下、EBSPという)により評価すると、ダイヤモンド積層膜表面の全面において単結晶化していることが確認できる。
【0025】
本発明のダイヤモンド積層膜の製造方法は、第2のダイヤモンド膜を形成後、必要に応じて、前記ダイヤモンド表面の平坦化処理を行うことができる。その方法としては、例えば、マイクロ波CVD法等が利用できる。(100)面が面内配向しているダイヤモンド膜は表面が平坦であるが、(111)面が面内配向しているダイヤモンド膜は、例えば、大型装置を使用して、マイクロ波CVDを行うことにより、平坦な表面が得られる。
【0026】
本発明のダイヤモンド積層膜は、従来装置及び大型装置の利点を活用したものである。本発明によれば、従来は形成できなかった(100)面又は(111)面が面内配向し、表面に粒界が存在しない単結晶又は単結晶に近いダイヤモンド膜を直径数インチの面積に気相合成することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例として、上述の方法によりダイヤモンド積層膜を作製し、その特性について、具体的に説明する。
【0028】
実施例1
先ず、従来装置を使用し、既知の方法で直径2インチのSi基板の(100)上に、(100)面が面内配向したダイヤモンド膜を形成した。次に、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置により、投入電力が60kWで、反応ガスは水素で2体積%に希釈したメタンとし、反応ガス圧を100Torrとして、80時間気相合成し、膜厚400μmのダイヤモンド膜を形成した。更に、表面を平坦化するため、反応ガスを水素で0.5体積%に希釈し、反応ガス圧を80Torrとして、20時間気相合成した。前記工程により作製したダイヤモンド積層膜の表面をSEMにより観察した結果、粒界は見られなかった。また、EBSP測定により、ダイヤモンド積層膜の全面において、(100)面が面内配向していることが確認された。
【0029】
実施例2
先ず、10mm角のMgO基板の(100)上に、スパッタ法により膜厚が約1μmの(100)単結晶Ir膜を形成し、前記Ir膜上に従来装置を使用して既知の方法で、(100)面が面内配向した第1のダイヤモンド膜を合成した。次に、この試料を915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置に設置し、投入電力が60kWで、反応ガスは水素で5体積%に希釈したメタンを使用し、反応ガス圧を100Torrとして、80時間気相合成し、厚さ600μmのダイヤモンド膜を形成した。更に、表面を平坦化するため、反応ガスを水素で0.5体積%に希釈し、反応ガス圧を80Torrとして、20時間気相合成した。前記工程により得られたダイヤモンド積層膜の表面をSEMにより観察した結果、粒界は見られなかった。また、EBSP測定により、ダイヤモンド積層膜の全面において、(100)面が面内配向していることが確認された。
【0030】
実施例3
先ず、従来装置を使用し、既知の方法で直径10mmのPt基板の(111)上に、(111)面が面内配向した第1のダイヤモンド膜を形成した。その後、915±10MHzのマイクロ波を使用した大型装置により、投入電力が60kWで、反応ガスは水素で3体積%に希釈したメタンを使用し、反応ガス圧を100Torrとして、80時間気相合成し、厚さ600μmのダイヤモンド膜を形成した。前記工程により作製したダイヤモンド積層膜の表面をSEMにより観察した結果、粒界は見られなかった。また、EBSP測定により、ダイヤモンド積層膜の全面において、(111)面が面内配向していることが確認された。
【0031】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来装置により(100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成し、その上に、マイクロ波を使用した大型装置により、400μm以上の厚さの第2のダイヤモンドを積層することにより、配向性に優れ、単結晶又は単結晶に近い結晶構造を有するダイヤモンド積層膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来装置で作製したダイヤモンド膜の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率860倍)。
【図2】従来装置によりSi基板の(100)面又はβ−SiC基板の(100)面上に形成したダイヤモンド膜の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率3200倍)。
【図3】従来装置によりPt基板の(111)面上に形成したダイヤモンド膜の表面を示す図面代用写真である(SEM写真:倍率1000倍)。
Claims (11)
- (100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜と、膜厚が400μm以上の第2のダイヤモンド膜を有し、前記第2のダイヤモンド膜は、マイクロ波を使用し、投入電力が60kW以上で、反応ガス圧が80乃至150Torrのマイクロ波化学気相蒸着により前記第1のダイヤモンド膜上に気相合成されたものであり、(100)面又は(111)面が面内配向していることを特徴とするダイヤモンド積層膜。
- 前記第1のダイヤモンド膜は、Siの(100)面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド積層膜。
- 前記第1のダイヤモンド膜は、β−SiCの(100)面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド積層膜。
- 前記第1のダイヤモンド膜は、Ir(100)面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド積層膜。
- 前記第1のダイヤモンド膜は、Ptの(111)面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド積層膜。
- (100)面又は(111)面が面内配向している第1のダイヤモンド膜を形成する工程と、前記第1のダイヤモンド膜上に(100)面又は(111)面が面内配向し、膜厚が400μm以上である第2のダイヤモンド膜を形成する工程と、を有し、前記第2のダイヤモンド膜を形成する工程は、マイクロ波を使用し、60kW以上投入電力で、反応ガス圧が80乃至150Torrのマイクロ波化学気相蒸着法により気相合成するものであることを特徴とするダイヤモンド積層膜の製造方法。
- 前記第1のダイヤモンド膜を、Siの(100)面上に形成することを特徴とする請求項6に記載のダイヤモンド積層膜の製造方法。
- 前記第1のダイヤモンド膜を、β−SiCの(100)面上に形成することを特徴とする請求項6に記載のダイヤモンド積層膜の製造方法。
- 前記第1のダイヤモンド膜を、Ir(100)面上に形成することを特徴とする請求項6に記載のダイヤモンド積層膜の製造方法。
- 前記第1のダイヤモンド膜を、Ptの(111)面上に形成することを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド積層膜の製造方法。
- 前記第2のダイヤモンド膜を形成する工程の後、その表面を平坦化する工程を有することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載のダイヤモンド積層膜の製造方法。
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