JP4007878B2 - 貫通部材の防水構造 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を、柱脚等の貫通部材が貫通する際の防水構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベランダや屋上利用部に手摺を設置する場合、鉄骨梁等に固定された柱脚がベランダ床や屋上床、或いは屋上周りに立ち上がったパラペットに貫通して立設される。
【0003】
柱脚の防水構造としては柱脚の根元にモルタルを打設した根巻きモルタルや、特開昭58-62236号公報に記載されたように、円筒部とフランジ部を有する防水部材を用いて、円筒部を締付バンドで締着し、フランジ部を床の防水シートに溶接する防水構造が提案されている。
【0004】
図3及び図4は従来の柱脚の防水構造の一例を説明する図である。図3において、屋上床51の鉄骨梁等に固定された雌ネジ部材52が屋上床51内部に埋設されて雌ネジ部52aが屋上床51の表面に露出しており、柱脚53の円筒部53aに設けられた雄ネジ部53a1を屋上床51に埋設された雌ネジ部材52の雌ネジ部52aに螺合締着して柱脚53が屋上床51に貫通して立設される。
【0005】
柱脚53を取り付けるに先立って該柱脚53の円筒部53aの外周面にはシール材55が打設され、更に該円筒部53aの外周には樹脂製のハット型の防水部材54の円筒部54aが嵌装される。
【0006】
そして、図4に示すように、柱脚53の円筒部53aに設けられた雄ネジ部53a1を屋上床51に埋設された雌ネジ部材52の雌ネジ部52aに螺合締着して柱脚53を屋上床51に貫通して立設させ、屋上床51に敷設された樹脂製の防水シート51aに防水部材54の鍔部54bを溶着させる。溶着に際しては、図3に示すように、防水シート51aと鍔部54bとの間に刷毛56を使って溶剤を塗布することで溶着することが出来る。
【0007】
そして、防水部材54の円筒部54aの先端を適当な長さで切り落とし、締付バンド57を該円筒部54aの先端部近傍で外側から柱脚53の円筒部53aに一体的に締付けて固定し、柱脚53の円筒部53aと防水部材54の円筒部53aとの接合部にシール材55を打設してシーリングし、これにより屋上床51と柱脚53との間の防水性能が確保される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、シール材55によるシーリングや締付バンド57を締着することによる止水のし易さから柱脚53の形状は略円筒形に限定されてしまい、柱脚53の上部に設置されるベランダの柱の形状と合わず美観を損ねるという問題があった。
【0009】
また、角型の柱を柱脚53上に接続するために円筒部53aと角型の柱との間に幅広の方形平板53bが介在するため美観を損ねるという問題があった。
【0010】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を貫通して突出した柱脚等の貫通部材の外形に関わらず防水性能が確保出来、美観も向上出来る貫通部材の防水構造を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る貫通部材の防水構造は、建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を貫通部材が貫通する際の防水構造であって、前記貫通部材の外周に嵌装される樹脂製の嵌装部を有する防水部材を有し、前記貫通部材の前記防水部材の嵌装部が嵌装される部位の少なくとも上部の外周表面が樹脂コーティングされ、前記防水部材の嵌装部を前記貫通部材に嵌装して該嵌装部と前記貫通部材表面の樹脂コーティング部とが水密的に溶着または接着されたことを特徴とする。
【0012】
本発明は、防水部材の嵌装部を貫通部材に嵌装して該嵌装部と貫通部材表面の樹脂コーティング部とが水密的に溶着または接着される構成としたことで建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を貫通して突出した貫通部材の外形に関わらず防水性能が確保出来、これにより前述した従来例と比較して美観も向上出来る。
【0013】
また、前記防水部材は前記嵌装部の外縁に水密的に接続された鍔部を有し、前記被貫通部材の表面が樹脂面であり、前記防水部材の鍔部が樹脂製で、該鍔部と前記被貫通部材の樹脂面とが溶着または接着される構成としたことで、被貫通部材と、これを貫通する貫通部材との間の防水性能が確保出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る貫通部材の防水構造の一例として、建物の屋上床に貫通して設けられた柱脚の防水構造の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る貫通部材の防水構造を示す分解斜視図、図2は本発明に係る貫通部材の防水構造を示す斜視図である。
【0015】
図1及び図2において、建物の屋上の被貫通部材となる屋上床1の鉄骨梁2に貫通部材となる柱脚3が固定され、該柱脚3が屋上床1を貫通して該屋上床1の表面に露出して立設される。
【0016】
柱脚3の屋上床1から露出した所定の部位には、該柱脚3の外周表面の全周に亘って樹脂コーティング部3aが形成されている。また、屋上床1の上面には樹脂製の防水シート1aが敷設されており、これにより、被貫通部材となる屋上床1の表面が樹脂面となるように構成されている。
【0017】
4は樹脂製の防水部材であり、貫通部材となる柱脚3の樹脂コーティング部3aの断面外形に応じた断面外形を有する筒状の嵌装部4aと、該嵌装部4aの外縁に水密的に接続された鍔部4bとを有してハット型に形成されている。
【0018】
そして、屋上床1を貫通した柱脚3の外周に樹脂製のハット型の防水部材4の嵌装部4aを嵌装し、屋上床1に敷設された樹脂製の防水シート1aに防水部材4の樹脂製の鍔部4bを溶着させる。溶着に際しては、図3に示して前述したように防水シート1aと鍔部4bとの間に刷毛を使って溶剤を塗布することで溶着することが出来る。また、ドライヤーや超音波加熱装置等により熱溶着することも出来る。
【0019】
柱脚3の樹脂コーティング部3aは、防水部材4の嵌装部4aが嵌装される部位の少なくとも上部の外周表面の全周に亘って設けられており、該樹脂コーティング部3aに防水部材4の樹脂製の嵌装部4aを水密的に溶着させる。溶着に際しては、前述と同様に樹脂コーティング部3aと嵌装部4aとの間に刷毛を使って溶剤を塗布することで溶着することが出来る。また、ドライヤーや超音波加熱装置等により熱溶着することも出来る。
【0020】
これにより屋上床1と柱脚3との間の防水性能が確保される。また、従来例の締付バンド57やシール材55の打設が不要であるので部品コストや材料コストも削減出来る。
【0021】
柱脚3の断面形状は矩形以外にも他の多角形や円形や楕円形等、種々の断面形状を有する柱脚3に応じて嵌装部4aの断面形状を設定し、その嵌装部4aの外縁に鍔部4bを水密的に接続したものを採用すれば良い。
【0022】
また、本実施形態では、嵌装部4aが筒型で鍔部4bが連続した外周を有して構成した場合の一例について説明したが、嵌装部4aと鍔部4bの一部を切断して開放した形状で防水部材4を構成し、柱脚3の外周側部から開放した防水部材4を装着して柱脚3に巻き付け、開放端部を水密的に溶着することも出来る。この場合、柱脚3の上部が大きい断面で、嵌装部4aが挿通出来ない場合でも柱脚3の屋上床1近傍に防水部材4を容易に装着することが出来る。
【0023】
また、溶着以外にも接着剤等を介して、防水部材4の鍔部4bと防水シート1aとを水密的に接着し、柱脚3の樹脂コーティング部3aと鍔部4bとを水密的に接着することも出来る。
【0024】
また、被貫通部材として、ベランダのベランダ床や屋上の周りに立ち上がったパラペットに対して貫通する柱脚3等の貫通部材を立設する場合にも同様に適用出来る。
【0025】
被貫通部材の表面が樹脂面で構成される一例としては、前述のように樹脂製の防水シート1aが敷設される他に、被貫通部材の表面が樹脂製の防水層や樹脂製の仕上げ材で構成される場合も含まれる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を貫通して突出した柱脚等の貫通部材の外形に関わらず防水性能が確保出来、美観も向上出来る。
【0027】
即ち、防水部材の嵌装部を貫通部材に嵌装して該嵌装部と貫通部材表面の樹脂コーティング部とが水密的に溶着または接着される構成としたことで建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を貫通して突出した柱脚等の貫通部材の外形に関わらず防水性能が確保出来、これにより前述した従来例と比較して美観も向上出来る。
【0028】
また、防水部材は嵌装部の外縁に水密的に接続された鍔部を有し、被貫通部材の表面が樹脂面であり、防水部材の鍔部が樹脂製で、該鍔部と被貫通部材の樹脂面とが溶着または接着される構成とした場合には、被貫通部材と、これを貫通する貫通部材との間の防水性能が確保出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貫通部材の防水構造を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る貫通部材の防水構造を示す斜視図である。
【図3】従来例を説明する図である。
【図4】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
1…屋上床
1a…防水シート
2…鉄骨梁
3…柱脚
3a…樹脂コーティング部
4…防水部材
4a…嵌装部
4b…鍔部
Claims (2)
- 建物の屋上やベランダ等の被貫通部材を貫通部材が貫通する際の防水構造であって、
前記貫通部材の外周に嵌装される樹脂製の嵌装部を有する防水部材を有し、
前記貫通部材の前記防水部材の嵌装部が嵌装される部位の少なくとも上部の外周表面が樹脂コーティングされ、前記防水部材の嵌装部を前記貫通部材に嵌装して該嵌装部と前記貫通部材表面の樹脂コーティング部とが水密的に溶着または接着されたことを特徴とする貫通部材の防水構造。 - 前記防水部材は前記嵌装部の外縁に水密的に接続された鍔部を有し、
前記被貫通部材の表面が樹脂面であり、前記防水部材の鍔部が樹脂製で、該鍔部と前記被貫通部材の樹脂面とが溶着または接着されたことを特徴とする請求項1に記載の貫通部材の防水構造。
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