JP4005827B2 - 樹脂組成物および水性電着塗料 - Google Patents

樹脂組成物および水性電着塗料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリイミド樹脂および親水性ポリマーを含む樹脂組成物および該樹脂組成物を原料とする水性電着塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
電着塗料組成物には、その用途に応じて多種にわたる特性、たとえば絶縁性、耐熱性、耐磨耗性などが求められる。特に耐熱性に着目すると、ポリイミド樹脂を用いることで特性の向上を実現することが可能である。
【0003】
耐熱性向上を目的とした電着塗料組成物としては、特開平9−124978号公報に記載されているように、ポリアミック酸を、アミンなどのアルカリで中和し、アニオン型として陽極側に電着する組成物やブロック共重合で閉環させたポリイミド樹脂を析出させるアニオン型の組成物がある。しかし、これらの組成物はアニオン型であるため陽極となり、被塗物の溶解が生じてしまうことから、銅や銀めっきなどの電子部品に用いられる金属には適用することが不可能である。また、これらの樹脂は水に分散、もしくは溶解しにくいため、溶解力の高いNMP(N−メチルピロリドン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)などの有機極性溶媒を50%以上と多量に併用しなければならず、安全面および環境面で問題がある。
【0004】
これに対して、カチオン型のポリイミド樹脂を用いた電着塗料組成物としては、特開平11−49951号公報、特開2000−34352号公報記載のポリイミド系水性分散体があり、有機溶媒可溶性のポリイミドと親水性ポリマーとを有機溶媒中にて溶液状態で混合して反応させ、反応溶液を水性媒体と混合させることで得られる。これにより、ポリイミド樹脂の耐熱性、絶縁性を有するとともに、水性分散体として安定であるため、環境に対する影響が小さく、安全性にも優れた電着塗料組成物となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のポリイミド系水性分散体は、ポリイミドワニスと親水性カチオンポリマーとを反応させており、反応の制御が必要となっている。また反応性を考慮した場合、選択できる材料の種類が限られるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、耐熱性、絶縁性、安全性に優れ、かつ容易に製造可能な電着塗料組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重縮合ポリイミド樹脂、架橋反応をなす所定の化合物である熱架橋イミド樹脂、および親水性カチオンポリマー樹脂からなる樹脂組成物であって、
前記所定の化合物は、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかであり、
各樹脂の組成割合は、前記重縮合ポリイミド樹脂が5〜60重量%、前記熱架橋イミド樹脂が10〜80重量%、前記親水性カチオンポリマー樹脂が15〜85重量%であることを特徴とする樹脂組成物である。
【0008】
また本発明は、酸からなる中和剤を含む水に上記の樹脂組成物を分散させたことを特徴とする水性電着塗料である。
【0009】
本発明に従えば、各樹脂の組成割合が、重縮合ポリイミド樹脂は5〜60重量%、架橋反応をなす所定の化合物である熱架橋イミド樹脂は10〜80重量%、親水性カチオンポリマー樹脂は15〜85重量%の樹脂組成物である。ここで、前記所定の化合物は、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかである。このような樹脂組成物を、酸からなる中和剤を含む水に分散させたことによって得られた水性電着塗料は、熱架橋イミド樹脂、親水性カチオンポリマー樹脂および重縮合ポリイミド樹脂の三者のブレンドを行い、樹脂間の絡み合いならびに相溶をもって親水性カチオンポリマー樹脂と重縮合ポリイミド樹脂とを反応させることなく水中への分散を可能としている。また組成の特性により、耐熱性および絶縁性が向上し、有機溶剤の使用量が少なくなることで、均一コーティング性が良好で、かつ安全面および環境面についても優れた特性を有している。
【0010】
また本発明は、重縮合ポリイミド樹脂、架橋反応をなす所定の化合物である熱架橋イミド樹脂、および親水性カチオンポリマー樹脂を、酸からなる中和剤を含む水に分散させて成る水性電着塗料であって、
前記所定の化合物は、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかであり、
各樹脂間に成立する組成割合は、前記重縮合ポリイミド樹脂が5〜60重量%、前記熱架橋イミド樹脂が10〜80重量%、前記親水性カチオンポリマー樹脂が15〜85重量%であることを特徴とする水性電着塗料である。
【0011】
本発明に従えば、各樹脂間に成立する組成割合が、重縮合ポリイミド樹脂は5〜60重量%、架橋反応をなす所定の化合物である熱架橋イミド樹脂は10〜80重量%、親水性カチオンポリマー樹脂は15〜85重量%となるように酸からなる中和剤を含む水に分散させている。ここで、前記所定の化合物は、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかである。このようにして得られた水性電着塗料は、熱架橋イミド樹脂、親水性カチオンポリマー樹脂および重縮合ポリイミド樹脂の三者のブレンドを行い、樹脂間の絡み合いならびに相溶をもって親水性カチオンポリマー樹脂と重縮合ポリイミド樹脂とを反応させることなく水中への分散を可能としている。また組成の特性により、耐熱性および絶縁性が向上し、有機溶剤の使用量が少なくなることで、均一コーティング性が良好で、かつ安全面および環境面についても優れた特性を有している。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態である水性電着塗料は、重縮合ポリイミド樹脂、熱架橋イミド樹脂および親水性カチオンポリマー樹脂を、酸中和剤を含む水に分散させて成る水性電着塗料である。各樹脂間に成立する組成割合は、重縮合ポリイミド樹脂が5〜60重量%、熱架橋イミド樹脂が10〜80重量%、親水性カチオンポリマー樹脂が15〜85重量%である。また、好ましい組成割合は、重縮合ポリイミド樹脂が5〜50重量%、熱架橋イミド樹脂が15〜60重量%、親水性カチオンポリマー樹脂が20〜80重量%であり、さらに好ましい組成割合は、重縮合ポリイミド樹脂が10〜40重量%、熱架橋イミド樹脂が20〜50重量%、親水性カチオンポリマー樹脂が30〜70重量%である。
【0013】
以下では、各樹脂について詳細に説明する。
重縮合ポリイミド樹脂としては、たとえば以下の手順で生成したものを使用する。まず、0〜60℃の温度で▲1▼芳香族テトラカルボン酸ジ無水物と▲2▼芳香族ジアミンとをほぼ等モル量になるように▲3▼有機極性溶媒中で撹拌反応させてポリアミド酸を得る。なお、得られたポリアミド酸の固形分濃度は5〜40重量%、好ましくは10〜20%である。次に、得られたポリアミド酸に▲4▼非水性有機溶剤を添加し、100〜200℃、好ましくは120〜150℃にて加熱撹拌してポリアミド酸を脱水閉環反応させることにより重縮合ポリイミド樹脂であるポリイミドワニスを生成する。
【0014】
▲1▼芳香族テトラカルボン酸ジ無水物としては、ピロメリット酸ジ無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、3,4,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸ジ無水物などを用いることができる。
【0015】
▲2▼芳香族ジアミンとしては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)−ベンゼン、α,α−ビス(4−アミノフェニル)1,4−ジイソプロピルベンゼンなどを用いることができる。
【0016】
▲3▼有機極性溶媒としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドおよびジメチルホルムアルデヒド、ジメチルサルフォキサイドなどを用いることができる。
【0017】
▲4▼イミド化(脱水閉環反応)に用いる非水性有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを用いることができる。
【0018】
このようにして得られたポリイミド樹脂は、水性電着塗料の特性のうち耐熱性、絶縁性などの特性を供与する。なお、ポリイミド樹脂の組成割合が5重量%より小さい場合は、十分な耐熱性、絶縁性が得られず、60重量%より大きい場合は、樹脂が水中に分散、あるいは溶解しにくい。また、ポリイミド樹脂の組成割合としては、5〜50重量%がより好ましく、10〜40重量%がさらに好ましい。
【0019】
熱架橋イミド樹脂としては、たとえば以下に示す化合物を使用する。化合物としては、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドなどを用いることができる。
【0020】
熱架橋イミド樹脂は、ポリイミド樹脂および親水性カチオンポリマー樹脂と相溶し、電着塗膜に共析する。架橋反応は、熱架橋イミド樹脂間、あるいは親水性カチオンポリマー樹脂中に存在するOH基との間でなされる。なお、熱架橋イミド樹脂の組成割合が10重量%より小さい場合は、十分な耐熱性、絶縁性が得られず、80重量%より大きい場合は、樹脂が水中に分散、あるいは溶解しにくい。また熱架橋イミド樹脂の組成割合としては、15〜60重量%がより好ましく、20〜50重量%がさらに好ましい。
【0021】
親水性カチオンポリマー樹脂としては、たとえばアクリル共重合体、エポキシアミンアダクト樹脂などを使用する。
【0022】
アクリル共重合体は、アクリル酸もしくはメタクリル酸のアミノ誘導体を5〜30重量%、アクリル酸もしくはメタクリル酸のヒドロキシ誘導体を5〜30重量%、1種または2種以上のビニルエステルを40〜90重量%含み、40〜80重量%の水溶性有機溶剤に溶解させたものを用いる。
【0023】
アクリル酸もしくはメタクリル酸のアミノ誘導体としては、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアミノ誘導体を用いることができる。
【0024】
アクリル酸もしくはメタクリル酸のヒドロキシ誘導体としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルなどのヒドロキシ誘導体を用いることができる。
【0025】
ビニルエステルとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボニル、メタクリル酸2−(パーフロロオクチル)エチル、メタクリル酸トリフロロメチル、スチレンなどを用いることができる。
【0026】
また、エポキシアミンアダクト樹脂は、エポキシ樹脂のエポキシ基を1級および2級アミンで30〜100%変性した誘導体を40〜80重量%の水性有機溶剤に溶解させたものを用いる。
【0027】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(油化シェル製))およびノボラックフェノール型エポキシ樹脂(商品名:エピコート152、エピコート154(油化シェル製))などを用いることができる。
【0028】
1級アミンとしては、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノn−プロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなどを用いることができ、2級アミンとしては、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルプロパノールアミン、ジn−ブチルアミンなどを用いることができる。
【0029】
親水性カチオンポリマー樹脂は、ポリイミド樹脂および熱架橋イミド樹脂を酸性水中に分散させ、電着塗装法により被塗物にポリイミド樹脂及および熱架橋イミド樹脂を析出させる。なお、親水性カチオンポリマー樹脂が15重量%より小さい場合は、樹脂が水に溶解しにくく、85重量%より大きい場合は、ポリイミド樹脂および熱架橋イミド樹脂の共析率が低下し、耐熱性、絶縁性が得られない。また親水性カチオンポリマー樹脂の組成割合としては、20〜80重量%がより好ましく、30〜70重量%がさらに好ましい。
【0030】
なお、上記樹脂の混合物を水中に分散させるための中和剤としては、乳酸、酢酸、蟻酸、コハク酸、酪酸などを用いることができる。投入量としては塗料1リットルに対して0.2〜8gであり、0.5g〜7gがより好ましく、1〜6gがさらに好ましい。
【0031】
以上のような水性電着塗料は、ポリイミド樹脂を含むことで、耐熱性、絶縁性に優れ、熱架橋イミド樹脂を含むことで、親水性カチオンポリマー樹脂とのポリイミド樹脂の抱きこみ性をもってカチオン化を達成し、さらなる耐熱性、絶縁性の向上が実現できる。また、熱架橋イミド樹脂と親水性カチオンポリマー樹脂とによるポリイミド樹脂の抱きこみによって、ポリイミド樹脂と親水性カチオンポリマー樹脂とを反応させる必要が無く、塗料を容易に製造することができる。また、親水性カチオンポリマー樹脂を含むことで、樹脂を水に分散、もしくは溶解させることが可能で、有機溶剤の使用量低減によって安全面、環境面においても優れた特性を有している。
【0032】
また、本発明の水性電着塗料の用途としては、以下のようなものが挙げられる。
【0033】
・微細な孔を有するデバイスの耐熱絶縁用塗料
孔径が小さく、アスペクト比が大きいスルーホールの耐熱性コーティング技術としては耐熱樹脂の蒸着法やワニスの浸漬法があるが、歩留まりが悪く、ホール側面への均一コーティング性が低いという欠点があったが、本発明の電着塗料は、有機溶剤の使用量低減により均一コーティング性が向上し、歩留まりの向上などが実現できる。
【0034】
・回路基板の絶縁用塗料
ICチップやHDドライブの動作速度、集積度の向上と回路パターンの微細化、複雑化により耐熱性を有し、必要な部位に必要な膜厚を塗布できる耐熱絶縁コーティングの技術が求められる。本発明の電着塗料は、カチオン型であることにより被塗物の選択性が広く、有機溶剤の使用量低減により均一コーティング性が向上していることから、大面積部品のバッチ処理などの新たな工法が実現できる。
【0035】
・平角耐熱電線の耐熱絶縁用塗料
HDDモーター、振動モーターなどが小型化するに従って発熱量が大きくなり、コイル(電線)に対しても耐熱性が必要とされる。現在の耐熱電線は形状が円柱状のため、多くのターン数を巻くと空間の空き線積率が高くなり、小型化の妨げとなることから平角電線が提案されている。しかし、これらの耐熱性はおおよそ110℃が限度である。本発明の電着塗料は、耐熱性の向上により180℃程度の耐熱性を実現できる。
【0036】
以下では、本発明の実施例について説明する。
重縮合ポリイミド樹脂には、A−1、A−2の2種類、熱架橋イミド樹脂には、B−1、B−2の2種類、親水性カチオンポリマー樹脂には、C−1、C−2の2種類をそれぞれ用いた。
【0037】
・ポリイミド樹脂A−1の製造
ジムロート還流管を備えた4ツ口フラスコに3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物0.5モルと4,4’−ジアミノジフェニルエーテル0.5モルとをN−メチルピロリドンで不揮発分20%に希釈し、25℃にて24時間撹拌する。得られたポリアミド酸にトルエンを30g添加し140℃で4時間還流させて脱水閉環反応を行い、トルエンとの脱水反応にて生成した水を反応系外に除去し、固形分濃度20%、対数粘度0.6の褐色透明なポリイミドワニスを得た。
【0038】
・ポリイミド樹脂A−2の製造
ジムロート還流管を備えた4ツ口フラスコに3,4,3’,4’−ジフェニルテトラカルボン酸ジ無水物0.5モルと4,4’−ジアミノジフェニルスルホン0.5モルとをジメチルホルムアミドで不揮発分20%に希釈し、25℃で24時間撹拌する。得られたポリアミド酸にトルエンを30g添加し140℃で4時間還流させて脱水閉環反応を行い、トルエンとの脱水反応にて生成した水を反応系外に除去し、固形分濃度20%、対数粘度0.6の褐色透明なポリイミドワニスを得た。
【0039】
・熱架橋イミド樹脂B−1としては、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを用いた。
【0040】
・熱架橋イミド樹脂B−2としては、N,N’−m−キシレンビスナジイミドを用いた。
【0041】
・親水性カチオンポリマー樹脂C−1の製造
ジムロート還流管を備えた4ツ口フラスコにイソプロピルアルコール60gを入れ、加熱還流を行う。次いで、2,2,2-トリフルオロメチルメタリレート25g、メタクリル酸メチル20g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル30g、アクリル酸n−ブチル25g、メタクリル酸ジメチルアミノエチル15g、スチレン25gおよび重合開始剤であるベンゾインパーオキサイドを1g添加して混ぜた後、滴下ロートに移す。前述の4ツ口フラスコに滴下ロートを取り付け、モーターで撹拌して、イソプロピルアルコールの還流下、上記モノマーの混合物を8分割し、10分間隔で滴下する。反応温度70〜80℃で5〜6時間反応させる。その後、ベンゾインパーオキサイドを0.1g添加し、さらに約1時間モノマー臭がなくなるまで還流させ、固形分濃度70%、粘度20,000cps(25℃)、MEQ63の黄色透明な樹脂溶液を得た。
【0042】
・親水性カチオンポリマー樹脂C−2の製造
ジムロート還流管を備えた4ツ口フラスコにエピコート1001を500gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテル300gを入れて溶解させる。液温を90℃に保ち、メチルエタノールアミン200gを滴下ロートに移す。前述の4ツ口フラスコに滴下ロートを取り付け、モーターで撹拌し、上記アミンを60分で滴下する。滴下終了後120℃にて90分間加熱し、固形分濃度70%、粘度13,000cps(25℃)、MEQ190の黄色透明な樹脂溶液を得た。
【0043】
(実施例1〜8および比較例1〜2)
1)塗料作成
実施例1〜8については、以上のように製造した重縮合ポリイミド樹脂、熱架橋イミド樹脂および親水性カチオンポリマー樹脂をそれぞれ適量混合する。酸中和剤として乳酸を加えて所定時間混合、中和し、純水を投入して水中に分散させた。実施例ごとの樹脂量、乳酸量、混合条件、水転条件を表1に示す。また、作成した塗料に含まれる溶剤濃度、塗料のpH、塗料の電導度および塗料の外観について同じく表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004005827
【0045】
比較例1は、重縮合ポリイミド樹脂を含まない条件、比較例2は、重縮合ポリイミド樹脂の量が本発明の範囲から外れた条件で作成した塗料である。
なお、表1中の数値は、塗料1リットル中に含まれるグラム数である。
【0046】
まず、表1からわかるように実施例1〜8の塗料における溶剤濃度は、14〜17%と低濃度であり、安全性が高く、環境に対する影響も小さくなっている。
【0047】
2)電着塗装実験
次に、塗膜の特性評価を行うために試験片への電着塗装を行った。
【0048】
実施例1〜8および比較例1〜2の塗料を1リットル槽に入れ、液温を25℃に保持する。陽極にカーボン板を使用し、陰極に試験片である銅板(50×50mm)を使用して電着塗装を行った。具体的な工程を図1に示す。
【0049】
まず、工程(a)において銅板を50℃で5分間の弱アルカリ脱脂を行い、工程(b)で水洗する。工程(c)では、濃度1%の硝酸を用いて室温で1分間の中和を行い、工程(d)で水洗する。
【0050】
工程(e)では、イオン交換水洗を行い、工程(f)において、電圧100Vで1分間の電着塗装を行う。工程(g)で水洗、工程(h)で乾燥(100℃で15分間)した後、最後に工程(i)で180℃、30分間の焼付を行う。
【0051】
以上のようにして得られた試験片に対して各種測定および試験を行い、塗膜の特性評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0004005827
【0053】
評価項目は、膜厚(JIS K5400 3.5)、外観(目視)、鉛筆硬度(JIS K5400 8.4.2)、碁盤目剥離試験(JIS K5400 8.5.1)、ガラス転移点(DSC(Differential Scanning Calorimetry)測定)、体積抵抗値、耐熱減量(窒素雰囲気におけるTG−DTA(熱重量示差熱分析)測定)および耐熱試験(180℃で100時間加熱後の絶縁耐圧測定)である。
【0054】
まず、膜厚については、実施例1〜8の塗料については8〜15μm、比較例1の塗料は15μmであるが、比較例2は30μmと厚くなっている。また、外観でも実施例1〜8および比較例1の塗料については平滑であるのに対し、比較例2の塗料は凹凸およびピンホールが見られた。比較例2の塗料は、重縮合ポリイミド樹脂が多すぎるため、樹脂間の絡み合いならびに相溶が十分になされず、電着粒子が崩れ、沈殿物が発生し、膜厚および外観に異常をきたしたものと考えられる。
【0055】
鉛筆硬度試験は、実施例1〜8および比較例1〜2の塗料について3Hもしくは4Hであった。
【0056】
碁盤目剥離試験は、実施例1〜8および比較例1の塗料が100/100であるのに対し、比較例2の塗料は80/100であった。これは、比較例2の塗料が塗膜の連続性が無く、密着性が低下したためである。
【0057】
ガラス転移点は、実施例1〜8および比較例2の塗料が205〜230℃であるのに対し、比較例1の塗料は80℃と非常に低くなった。また、体積抵抗値も実施例1〜8および比較例2の塗料が1×1016Ωcmであるのに対し、比較例1の塗料は1×1012Ωcmと非常に低くなった。耐熱減量についても実施例1〜8および比較例2の塗料が3.7〜5.2%であるのに対し、比較例1の塗料は30.3%と非常に多くなった。これらは、比較例1の塗料に重縮合ポリイミド樹脂が含まれていないため、耐熱性に問題が生じたためと考えられる。
【0058】
耐熱試験は、実施例1〜8の塗料が180℃の加熱前後で変化無く、かつ1kVと十分な絶縁性を示しているのに対し、比較例1の塗料は、加熱前1kVから加熱後0.3kVに低下した。これは、耐熱減量などと同じく比較例1の塗料に重縮合ポリイミド樹脂が含まれていないため、耐熱性に問題が生じたためと考えられる。また、比較例2の塗料は加熱前後で変化は無いが、外観および碁盤目剥離試験と同じく、沈殿物により塗膜の状態が悪いため、加熱前の時点で0.3kVと低い値であった。
【0059】
以上のように、本発明の水性電着塗料は、耐熱性および絶縁性が向上するとともに、安全面および環境面においても優れた特性を有している。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、架橋反応をなす所定の化合物であって、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかである熱架橋イミド樹脂、親水性カチオンポリマー樹脂および重縮合ポリイミド樹脂の三者のブレンドを行い、樹脂間の絡み合いならびに相溶をもって親水性カチオンポリマー樹脂と重縮合ポリイミド樹脂とを反応させることなく水中への分散を可能としている。また組成の特性により、耐熱性および絶縁性が向上し、有機溶剤の使用量が少なくなることで、均一コーティング性が良好で、かつ安全面および環境面についても優れた特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】電着塗装の工程図である。

Claims (3)

  1. 重縮合ポリイミド樹脂、架橋反応をなす所定の化合物である熱架橋イミド樹脂、および親水性カチオンポリマー樹脂からなる樹脂組成物であって、
    前記所定の化合物は、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかであり、
    各樹脂の組成割合は、前記重縮合ポリイミド樹脂が5〜60重量%、前記熱架橋イミド樹脂が10〜80重量%、前記親水性カチオンポリマー樹脂が15〜85重量%であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 酸からなる中和剤を含む水に請求項1記載の樹脂組成物を分散させたことを特徴とする水性電着塗料。
  3. 重縮合ポリイミド樹脂、架橋反応をなす所定の化合物である熱架橋イミド樹脂、および親水性カチオンポリマー樹脂を、酸からなる中和剤を含む水に分散させて成る水性電着塗料であって、
    前記所定の化合物は、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスナジイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスアリルナジイミドのいずれかであり、
    各樹脂間に成立する組成割合は、前記重縮合ポリイミド樹脂が5〜60重量%、前記熱架橋イミド樹脂が10〜80重量%、前記親水性カチオンポリマー樹脂が15〜85重量%であることを特徴とする水性電着塗料。
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