JP4005281B2 - 処理液循環構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料を処理する処理液を貯留する感光材料処理装置の処理タンクにおいて、処理液を循環するための処理液循環構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光材料処理装置では、画像露光をした感光材料を搬送しながら、この感光材料を処理液に浸漬したり、水平搬送する感光材料の表面に処理液を吹き付けるなどして、複数の処理液によって処理する。
【0003】
例えば、感光性平版印刷版(以下「PS版」と言う)を処理する感光材料処理装置(PS版プロセッサー)では、PS版を現像液に浸漬して現像処理をした後、水洗水で水洗処理をして版面保護のためのガム液等の不感脂化処理液を塗布する不感脂化処理を行なう。
【0004】
このようなPS版プロセッサーにおいて、特に現像液等は処理をする適性な温度が常温よりも高いため、ヒータを現像液等の中に配置して加熱するようにしている。現像液の温度は、温度センサにより検出され、この温度センサの検出値に基づいてヒータがオン・オフ制御される。また、加熱した現像液に温度むらが生じないように、現像液を循環するための第1の循環系の配管を設けている。
【0005】
一方、現像液の温度が高すぎる場合、逆に冷却する必要がある。そこで、前記第1の循環系配管とは別に、現像液を循環させ、この循環途中で現像液を冷却する第2の循環系配管を設けることが提案されている。
【0006】
この場合、何れの循環系配管も現像槽から現像液を取り出すため、一部を共通化することで、配管構造の簡略化を図ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、それぞれの循環系配管には、ポンプが設けられており、一方のポンプのみ作動させる場合、他方の循環系配管において逆流することがある。このような逆流は、前記加熱した現像液の温度むら防止のための循環と、冷却のための循環と、の間で相互に悪影響を及ぼすことになるため、それぞれの循環系配管に弁(電磁弁等)を設け、ポンプが作動しない循環系配管を閉塞する必要があった。このため、部品点数の増加を招き、また、弁の開閉のための作業(制御)が必要となり、作業が煩雑となる。
【0008】
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構造で2系統の配管の共通化を図り、かつ相互に独立してポンプが作動しても、相手側に逆流等の悪影響を及ぼすことを防止することができる処理液配管構造を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、感光材料処理装置の処理タンクに貯留した処理液を循環する処理液循環構造であって、前記処理タンクに続く配管から2系統に分岐した配管のそれぞれに設けた、前記処理液を前記処理タンクから吸い出すポンプと、前記2系統に分岐した配管の一方に設けた、処理液の比重と、弁体の比重との関係で前記一方の配管の流路を開閉する逆止弁と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記一方の配管に、前記処理タンクから吸引した前記処理液を冷却する冷却手段を備えており、前記2系統に分岐した配管のうち他方の配管に設けたポンプのみの作動時に前記逆止弁により前記一方の配管の流路を閉鎖することを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記逆止弁を、前記一方の配管における鉛直方向成分を含む方向に延びる配管に設け、内方空間に前記処理液の比重よりも大きい比重の弁体を配し、前記逆止弁の下方に連通する配管の開口を前記弁体の自重によって閉鎖すると共に、前記下方に連通する配管から前記内方空間に流入する前記処理液によって押し上げて前記開口を開放することを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記逆止弁を、前記一方の配管における鉛直方向成分を含む方向に延びる配管に設け、内方空間に満たされた前記処理液の比重よりも小さい比重の弁体を配し、前記逆止弁の上方に連通する配管の開口を前記弁対に加わる浮力によって閉鎖すると共に、前記逆止弁の上方に連通する配管から前記内方空間に流入する前記処理液によって前記弁体を押し下げて前記開口を開放することを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、2系統の配管のうち処理タンクに続く配管を共通化し、一方の系統による処理液の流動時に他方の系統の配管で逆流が生じないように逆止弁を設けたため、互いに悪影響を及ぼすことなく、2系統の配管を適用することができる。ここで、逆止弁は、通常市販されているばね等を用いた構造物ではなく、弁体の比重と処理液の比重との関係で管路を開閉することができる簡単な構造とした。これにより、配管の共通化によるメリット(配管の簡略化による部品点数の削減及び軽量化)を充分発揮することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、前記2系統の配管の一方が、処理液を冷却するための配管であるため、この配管が逆流すると処理液の温度が大幅に変化し、仕上がりの画質にも大きく影響する。このため、逆止弁を、この一方の配管に設けることで、処理液の冷却過多を防止することができる。
【0015】
逆止弁の構造としては、請求項3に記載のように、鉛直方向成分を含む方向に延びる配管に設けられ、内方空間に処理液の比重よりも大きい比重の弁体を配し、通常は自重によって下方の管路を閉鎖すると共に、この下方から流入してくる処理液の勢いで管路が開放する構造と、請求項4のように、鉛直方向成分を含む方向に延びる配管途中に設けられ、内方空間に処理液の比重よりも低い比重の弁体を配し、通常は前記内方空間に充満している処理液から弁体に加わる浮力によって上方の管路を閉鎖すると共に上方の管路から流入してくる処理液の勢いで上方管路のを開放する構造のものがあり、取付位置に応じて選択すればよい。前記鉛直方向成分を含む配管としたのは、弁体の比重を利用するためであり、鉛直方向の配管が最も好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1には、本実施の形態に係る処理液温調装置200が示されている。
【0017】
処理タンク202には、感光材料等の被処理部材を処理するための処理液204が貯留されている。
【0018】
処理液204は、処理するときの適温があり、この適温に維持するための手段として、処理タンク202内には、ヒータユニット206が設置されている。
【0019】
ヒータユニット206は、棒状の発熱部206Aを備えており、この発熱部206Aへ防水用配管206B内で電気的配線を施すことによって、発熱部206Aを発熱させることができる。処理液204は、この発熱部206Aの発熱によって加熱される。
【0020】
また、処理タンク202内には、温度センサ208が配設されている。温度センサ208の検出部は、処理タンク202の処理液中204にあり、処理液204の平均的な温度を検出することができる位置に配置されている。すなわち、ヒータユニット206の発熱部206Aの接近しすぎず、かつ遠すぎない位置に配置されている。
【0021】
この温度センサ208によって検出された処理液204の温度は、温調制御部(図示省略)に入力されるようになっている。この温調制御部には、前記ヒータユニット206を通電、非通電(オン・オフ)するためのドライバ(図示省略)も接続されている。ここで、温調制御部では、温度センサ208からの検出温度に基づいて、ヒータユニット206のオン・オフ制御を実行している。
【0022】
本実施の形態では、処理液204の調整温度が30℃であり、このときのヒータユニット206のオンタイミングは29.9℃以下、オフタイミングは30.1℃以上である。
【0023】
ところで、ヒータユニット206のオン・オフ制御のみで処理液204が調整温度(30℃)に安定すればよいが、オン・オフ制御の特性上、オーバシュートが存在するため、処理液204は、ある温度幅(振幅)で正弦波状の温度特性となる。
【0024】
これを抑制するために、処理タンク202には、冷却手段の一部を構成する循環パイプ210を配設している。
【0025】
循環パイプ210は、後述する配管構成により、処理タンク202内の処理液204を所定の流量で循環させる役目を有している。この処理液の循環によって処理タンク202内の処理液204の温度むらを軽減することができる。
【0026】
本実施の形態では、この処理液循環用の配管系に処理液204を冷却する手段を装備しており、前記温度センサ208からの検出温度に基づいて循環・循環停止(後述するポンプ212のオン・オフ)を実行している。本実施の形態では、処理液204の調整温度が30℃の場合に、30.5℃以上で循環オン、29.9℃以下で循環オフとしている。
【0027】
以下、処理液循環兼冷却配管構造を説明する。
【0028】
図1に示される如く、処理タンク202の底部には、処理液204を処理タンク202から排出するための排出口214が設けられ、この排出口214から排出された処理液204は、配管300及び配管216に分岐されている。
【0029】
配管300の先端はポンプ302の流入口302Aに接続されており、このポンプ302の作動により、処理液204は配管302を通って、ポンプ302の吐出口302Bへと流動し、この吐出口302Bに接続された配管304によって、再度処理タンク202へ戻されるようになっている。すなわち、配管300、ポンプ302及び配管304は、第1の系統の配管を構成しており、処理タンク202内の処理液204を循環する役目を有している。
【0030】
一方、配管216は、円筒形フィルタ218の底部に位置するフィルタ流入口218Aに接続されている。
【0031】
なお、この配管216は分岐され、分岐された側の配管220は、ストップバルブ222を介して解放されている。
【0032】
フィルタ218の周面には、フィルタ218内で処理液204に含まれるゴミ等が取り除かれた処理液204が流出する流出口218Bが設けられ、この流出口218Bは、配管224を介してポンプ212の流入口212Aに接続されている。
【0033】
ポンプ212は、所謂羽根車構造であり、軸芯部に流入した処理液204を、遠心力によって内周面方向へ移動させる。ポンプ212の周面には、接線方向に沿った流出口212Bが設けられており、内周面という移動方向の制限がなくなった処理液204が流出口212Bから勢いよく流出する構造となっている。
【0034】
このポンプ212の流出口212Bは、配管226を介して熱交換部228の流入口228Aに接続されている。
【0035】
この配管226が、ポンプ212に接続される部分は鉛直方向に延びており、この鉛直配管部分に本発明の実施の形態に係る逆止弁306が設けられている。逆止弁306の内部構造については詳述するが、機能としてはポンプ212から流出する処理液204は円滑に流動し、配管226からポンプ212へと逆流しようとする処理液204の流動を防止するものである。
【0036】
配管226は、熱交換部228へ配管されている。熱交換部228は、箱型の冷却タンク230と、この冷却タンク230内に配設された循環パイプ被冷却部としての螺旋状の熱交換パイプ232とで構成されている。この熱交換パイプ232の上位側開口は、前記熱交換部228の流入口228Aに接続されており、下位側開口は、前記流入口228Aに対して同一面の対角線上に設けられた流出口228Bに接続されている。
【0037】
すなわち、ポンプ212から吐出された処理液204は、熱交換パイプ232の上位開口から熱交換部228へ入り込み、下位開口から排出されることになる。
【0038】
冷却タンク230には、冷却装置(チラー)234との間での循環(配管236、238による)によって冷却水が常に貯留されている。このため、処理液204は熱交換パイプ232を通過することによって降温冷却される。
【0039】
また、この冷却タンク230には、冷却水排出口230Aが設けられている。この冷却水排出口230Aは、冷却タンク230内の冷却水を廃棄する場合に用いられるものであり、この冷却水排出口230Aには、廃棄用の配管240が接続されている。この廃棄用の配管240の途中にはストップバルブ242が設けられており、通常は閉じられている。
【0040】
熱交換部228の流出口228Bは、配管244を介して処理タンク202の外側の側部に配設されたチャンバー246の流入口246Aに接続されている。このチャンバー246の流出口246Bは、処理タンク202内に配設された循環パイプ210の一端が接続されている。
【0041】
循環パイプ210は、直線状で、処理タンク202内において前記ヒータユニット206の発熱部206Aの軸線と平行に、かつ接近して配置されている。また、循環パイプ210の前記発熱部206Aに向けられた周面には、軸線方向に沿って複数の小孔210Aが設けられ、この小孔210Aから冷却された循環を終えた処理液204が噴出するようになっている。なお、上記構造のため、噴出する処理液(冷却された後の処理液)204は、発熱部206Aに直接吹き付けられることになる。
【0042】
なお、熱交換部228の流出口228Bに接続された配管244は、途中で分岐されており、この分岐された配管248は、ストップバルブ250を介して開放されている。
(逆止弁306の構造)
図4には、逆止弁の内部構造が示されている。
【0043】
逆止弁306は円筒形のケーシング308を備え、両端面には接続用配管口310、312が一体形成されている。
【0044】
ケーシング308の内部は2層中空構造(中空槽314、316)となっており、その容積分布は上槽が約1/4、下槽が約3/4を占めている。両方の中空槽314、316を仕切る仕切り部材318には、複数の貫通孔320が設けられており、処理液の流通が可能となっている。
【0045】
下側(大容量側)の中空槽316には、球状の弁体322が収容されている。この弁体322の比重は、処理液204の比重よりも大きいため、中空槽314、316に処理液204が充満されていようがいまいが、下方の配管口312の開口部312Aを閉塞している。なお、開口部312Aは、基部側周縁が弁体322に線接触するように面取り加工が施されている。
【0046】
ここで、前記ポンプ212の作動により下側の配管口312から処理液204が勢いよく流入しようとすると、弁体322はこの勢いに負け、図4の想像線の如く、開口部312Aを開放する。これにより、処理液204は、中空槽316、314を通過して、上側の配管口310の開口部310Aから流出することができる。
【0047】
ここで、ポンプ212側に処理液204が吸引される力が生じたとき、弁体322は、配管口312の開口部312Aを閉塞するため、ケーシング308内の処理液204が配管口312を通してポンプ212側に流れ出す。このような逆流を防止することができる。
【0048】
ところで、この逆止弁306は、ばね等の付勢力で開口ブ312Aを閉塞していないため、完全な閉塞とはならない。言いかえればケーシング308からポンプ212側への若干の漏れがある。しかし、この漏れは、処理タンク202中の処理液204の温度等に大きな影響を及ぼすものではないため、逆流防止という点では全く問題はない。これに対して、清掃等のために配管内の処理液204を全て廃棄するような場合、逆止弁306に若干の漏れがあることにより、完全閉塞による配管内の処理液残留がなく、かえって好結果となり得る。
【0049】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(温調制御)
図2に示される如く、例えば常温(約20℃)からヒータユニット206をオンさせつづけ(図2の矢印A)、30.1℃となった時点でヒータユニット206をオフする(図2の矢印B)。このとき、ヒータユニット206がオフになっても、余熱により処理液204は加熱し続けられオーバーシュートしていく。このオーバーシュートにより処理液204の温度が30.5℃なると、ポンプ212がオンして処理液204の循環が開始される(図2矢印C)。
【0050】
処理液204が循環するとき、熱交換部228の熱交換パイプ232を通過し、このときに冷却水によって処理液204が冷却された後、処理タンク202へ戻される。冷却された処理液204は、小孔210Aから発熱部206Aに向けて噴出するため、発熱部206Aの余熱が急激に減少し、オーバーシュートを軽減する。これにより、処理液204は30.5℃を若干超えた時点がピークとなり、従来のように31.0℃までオーバーシュートせずに降温傾向となる。
【0051】
次に、処理液204が循環されて冷却された処理液204によって徐々に温度低下していき、29.9℃になると、循環のためのポンプ212がオフし、同時にヒータユニット206をオンさせる。これにより、処理液204は、29.9℃を若干下回った程度で昇温傾向に転換する。
【0052】
このように、本実施の形態では、処理液204自体を循環させ、かつこの循環中に冷却し、さらに、冷却した処理液204をヒータユニット206の発熱部206Aに向かって直接噴出する構造とすると共に、ヒータユニット206のオフへの切替えの温度と、循環のためのポンプ212のオンへの切替えの温度とに差を設けることによって、従来の温度特性(図2の鎖線参照)に比べて、時間軸(横軸)の各位置における温度特性の傾きを小さくし、かつオーバーシュート幅(振幅)を少なくすることができる。従って、処理液204の温度を安定させることができる。
(処理液204の廃液)
処理タンク202内の処理液204は、定期的に交換することになっている。
この場合、循環系(冷却系)の配管内に処理液204が滞留していると、処理液204に含まれる薬剤が固化、析出し、配管路を塞いでしまうことがあり得る。
このため、処理液の交換時には、当該配管内の処理液204を完全に廃棄する必要がある。
【0053】
そこで、本実施の形態では、螺旋状の熱交換部228の処理液流入口228Aを上位側として、流出口228Bを下流側としたため、ポンプ212の停止中にストップバルブ220、250を開放すると、ポンプ212の上流側及び下流側共に配管路が開放され、処理液204を自重で完全に廃棄することができる。
(逆流防止)
図8の配管図は、第1の系統の配管(処理液循環配管)側のポンプ302を作動し、第2の系統の配管(冷却循環配管)側のポンプ212を非作動とした場合に、必要な流れ(矢印a参照)の他に不要な流れ(矢印b参照)を防止するため、電磁弁324を設けたものである。このような電磁弁324を設けることで、第1の系統と第2の系統の配管の一部を共通化して部品点数の削減を行う意味がなくなり、逆に電磁弁324の開閉制御が付加されることになる。
【0054】
そこで、本実施の形態では、図9の配管図(図1に対応する)に示される如く、鉛直方向とされた配管226に弁体322の比重と、処理液204の比重との関係に基づいて、第の系統の配管に設けられたポンプ212より下流側で循環パイプ210までの配管に自動的に開閉する簡易的な逆止弁306(図4参照)を設けた。ここで、弁体322としては、処理液204の比重より大きい比重のものを用いる。
【0055】
この構造において、第2の系統のポンプ212を非作動とし、第1の系統の配管に設けられたポンプ302を作動させて、処理タンク202内の処理液204を循環させようとすると、図4に示される如く、逆止弁306の下側の配管口312から処理液204を吸い出す力が加わる。このとき、弁体322は、下側の開口部312Aを自重により閉塞するため、逆流が防止され、熱交換ブ228によって冷却されえた処理液204がポンプ302によって循環する処理液204に混入しえしまって処理タンク202内の処理液204の温度が急激に低下してしまうのが防止される。
【0056】
一方、第2の系統の配管に設けられたポンプ212が作動すると、下側の配管口312から逆止弁306内に勢いよく処理液204が流入することになる。弁体322はこの勢いで、図4の想像線の如く移動し、開口部312Aが開口し、処理液204は円滑に逆止弁306を通過して熱交換ブ228へと至る。
【0057】
このように、本実施の形態の逆止弁306では、内部の弁体322の比重と、処理液204の比重との関係で、自動的に逆流を防止することができるため、電磁弁324(図8参照)のように電気的な制御を要したり、人手による弁の開放作業を要したりすることがなく、作業性を低下させることがない。
【0058】
また、簡易的な弁体322であるがゆえの漏れもあるが、これが、配管内の処理液の廃棄には、逆に必要な構造となり、完全に処理液を配管内から抜き取ることができる。
(逆止弁の変形例)
図5には、逆止弁306の変形例が示されている。この逆止弁406は、弁体422の比重が処理液204の比重よりも小さいため、処理液204に対して浮力を持つことになる。
【0059】
逆止弁406は処理タンク202の下方に配置されているので、中空槽414、416には処理液204が充満しており、上側の配管口410の開口部410Aを閉塞することになる。
【0060】
このため、下側の配管口412の開口部412Aから流入する処理液204の上側の開口部410Aからの流出を防止することになる。
【0061】
図10の配管図は、図8に示した比較例の変形例であり、第1の系統の配管(処理液循環配管)側のポンプ302を作動し、第2の系統の配管(冷却循環配管)側のポンプ212を非作動とした場合に、必要な流れ(矢印c参照)の他に不要な流れ(矢印d参照)を防止するため、電磁弁324を設けたものである。このような電磁弁324を設けることで、第1の系統と第2の系統の配管の一部を共通化して部品点数の削減を行う意味がなくなり、逆に電磁弁324の開閉制御が付加されることになる。
【0062】
そこで、図11の配管図に示される如く、鉛直方向とされた配管244に弁体422の比重と、処理液の比重との関係に基づいて、第2の系統の配管に設けられたポンプ212より下流側で循環パイプ210までの配管に自動的に開閉する簡易的な逆止弁406(図5参照)を設けた。
【0063】
この構造において、第2の系統のポンプ212を非作動とし、第1の系統の配管に設けたポンプ302を作動させて処理タンク202内の処理液204を循環させようとすると、図5に示される如く、逆止弁406の上側の配管口410から処理液204を吸い出す力が加わる。しかし、弁体422は、中空槽414、416に充満している処理液204から受ける浮力により、上側の開口部410Aを閉塞するため逆流が防止され、熱交換部228によって冷却された処理液204がポンプ302によって循環して処理液204に混入して処理タンク202内の処理液204の温度が急激に低下してしまうことが防止される。
【0064】
一方、第2の系統の配管に設けられたポンプ212が作動すると共に、弁体422の浮力より強い力で中空槽416に処理液204が流れ込んで弁体422を押し下げ、配管244から逆止弁406内に勢いよく処理液204が流入することになる。弁体422は、この処液204が流入する勢いで、図6の想像線の如く移動し、開口部410Aが開口し、処理液204は円滑に逆止弁406を通過して循環パイプ210へと至る。
【0065】
なお、本実施の形態では、開口部312A、410Aの周縁を面取りしたが、図6(A)に示される如く、弁体322,422が嵌り込まなければ(線接触であれば)面取りを施さなくてもよい。また、図6(B)に示される如く、逆側の面に面取りを施して開口部312A(410A)が鋭角を成すようにしてもよい。
【0066】
また、本実施の形態では、弁体322、422を球形状としたが、図7(A)に示されるような円柱(先端部テーパ形状)形状、図7(B)に示されるような円錐形状、図7(C)に示されるようなたまご形状であってもよい。
【0067】
なお、図9の配管図では、逆止弁306をポンプ212と熱交換部228との間の配管に設けたが、逆止弁306は熱交換部228と循環パイプ210との間の配管に設けてもよい。この逆止弁306によって図9に示した逆止弁306と同様の効果を得ることができる。
【0068】
また、図12に示すように、熱交換部228から続く配管の先端に設けたチャンバー246に代えて、処理液204より比重の小さい弁体422を用いた逆止弁406を設け、逆止弁406に続いて循環パイプ210を取り付けるようにしてもよい。これによって図11に示した逆止弁406と同様の効果を得ることができる。
【0069】
また、図11の配管図において、逆止弁406の中空槽416の位置が処理タンク202内に貯留された処理液204の液面の位置になるように逆止弁406を配管216に配置してもよい。これによって、中空槽416の途中まで処理液204が満たされ、処理液204の上方は空気で満たされている。ここで、ポンプピ302を非作動状態とし、ポンプ212を作動させると、中空槽416内の処理液204が下側の配管口412から排出されるため、液面が下がり弁体422による開口部410Aの閉塞が解除される。これにより、処理液204は円滑に逆止弁406を通過して熱交換部228へと至る。
【0070】
さらに、処理液と比重の違う弁体322、422を備えた逆止弁306、406を用いて、熱交換部228によって冷やされた処理液が逆流しないようにしたが、冷やされた処理液に限らず逆流しては困る処理液の逆流の防止を図るために、これらの逆止弁306、406を用いてもよい。
【0071】
【実施例】
以下に第1の実施の形態で説明した温調装置の適用例を示す。この実施例では、上記第1の実施の形態で説明した温調装置200を感光性平版印刷版処理装置(以下「PS版プロセッサー」に適用したものである。
【0072】
温調が必要は処理液204とは、主に後述する現像部22の現像槽24に貯留された現像液である。
(PS版プロセッサー10の全体構造)
図3に示される如く、PS版プロセッサー10は、図示しない焼付装置によって画像焼付けが行なわれた感光性平版印刷版(以下「PS版12」と言う)を現像液で処理する。
【0073】
PS版プロセッサー10は、PS版12を現像液で処理するための現像部22と、現像液による処理の終了したPS版12の表面の洗浄と不感脂化処理を行なうフィニッシャー部26とが設けられている。現像部22は、現像槽24を備えており、フィニッシャー部26は、第1フィニッシャー槽28、第2フィニッシャー槽30を備えている。
【0074】
PS版プロセッサー10には、処理タンク18が配置されており、この処理タンク18を複数の隔壁20によって仕切ることにより、現像槽24、第1フィニッシャー槽28及び第2フィニッシャー槽30が形成されている。処理タンク18は、複数の隔壁20が樹脂の一体成形によって形成されている。なお、図1では、処理タンク18の形状を模式的に示している。
【0075】
PS版プロセッサー10の外板パネル14の上部開口を覆う蓋部40には、現像部22とフィニッシャー部26との間にPS版12を挿入するリエントリー用の副挿入口38が設けられている。この副挿入口38は、現像液による処理を除く処理、すなわち、フィニッシャー部26で洗浄と不感脂化処理を行なうためのPS版12の挿入用となっている。
【0076】
現像部22へのPS版12の挿入側には、一対のゴム製搬送ローラ32が配設されており、画像が焼付けられたPS版12は、外板パネル14から突設された挿入台16上に載置され、挿入口34からこの一対の搬送ローラ32の間へ挿入されるようになっている。なお、PS版プロセッサー10によって処理されるPS版12は、両面に感光層が形成されており、挿入口34からPS版プロセッサー10内へ挿入されるようになっている。
【0077】
一対の搬送ローラ32は、挿入口34へPS版12が挿入されたことを、挿入口34の近傍に設けた図示しない検出器により検出すると作動する図示しない駆動手段の駆動力によって回転し、挿入されたPS版12を挟持して、PS版12を水平方向に対して約15°〜31°の角度傾斜させながら現像部22へ送り込むようになっている。
【0078】
現像部22には、上方が開口され底部中央部が下方へ向けて突出された略逆山形状の現像槽24が設けられており、この現像槽24には、処理液としてPS版12を処理する現像液が貯留される。また、現像槽24内には、PS版12の搬送方向に沿った下側にガイド板100が配設されている。
ガイド板100は、PS版12の搬送方向に沿った上流側と下流側とに2分割されており、その間には、串ローラ111が配置されている。搬送ローラ32によって送り込まれたPS版12は、ガイド板100の上面に沿って案内搬送される。
【0079】
ガイド板100には、複数のコロローラ(小型ローラ)102が取り付けられている。コロローラ102は、ガイド板100の上面に沿って搬送されるPS版12と接触することにより回転し、PS版12にガイド板100の上面と接触する摺動による傷つきの発生を防止している。
【0080】
ガイド板100は、現像槽24の底部に沿って逆山形形状に配置されており、現像槽24には、このガイド板100の最低位置を挟んだ上流側及び下流側のそれぞれに、ブラシローラ104、106が配置されている。このブラシローラ104、106は、ガイド板100上を案内されるPS版12の上面に対向されている。また、現像槽24内には、ガイド板100の下流側に、PS版12の下面に対向するブラシローラ108が配設されている。
【0081】
ブラシローラ104、106、108は、図示しない駆動手段の駆動力によってPS版12の搬送方向に沿って回転駆動されるようになっている。PS版12は、現像液に浸漬されることにより、感光層が露光画像に応じて膨潤するようになっており、ブラシローラ104、106、108は、膨潤した不要な感光層をPS版12の表面から掻き落とす役目を有している。なお、PS版12が片面(上面)にのみ感光層を有するときには、ブラシローラ104、106によってPS版12の版面(上面)側の不要な感光層を除去し、PS版12が両面に感光層を有するときには、ブラシローラ104、106によってPS版12の表面側の不要な感光層を除去すると共に、ブラシローラ108によって裏面(下面)側の感光層が除去される。
【0082】
PS版12から不要な感光層を掻き落とすブラシローラ104、106、108の機能を十分に発揮させるためには、PS版12を所定の押圧力でこれらのブラシローラ104、106、108に押圧する必要がある。このため、ブラシローラ104、106には、串ローラ111及びコロローラ102が設けられているガイド板100が対向し、ブラシローラ108には、串ローラ110が対向して配置されている。これにより、ブラシローラ104、106、108のそれぞれは所定の押圧力で、PS版12に接触しながら回転するようになっている。
【0083】
ブラシローラ108の下流側には、PS版12の裏面に対向する串ローラ112が配設され、さらに、現像部22の最下流には、一対のゴム製搬送ローラ114が配設されている。ブラシローラ108と串ローラ110の間を通過したPS版12は、串ローラ112に案内されて現像槽24の現像液中から送り出されて一対のスクイズローラ114の間へ送り込まれる。
【0084】
現像部22には、現像槽24内の現像液の液面を覆う液面蓋50が配置されている。この液面蓋50は、下面が現像液の液面より下方となるように配置され、現像液の液面と空気との接触面積を極力少なくすることにより、空気中の炭酸ガスによる現像液の劣化や現像液中の水分の蒸発を防止している。
【0085】
PS版12の搬送方向に沿った液面蓋50の両端には、ブレード116が取り付けられている。上流側のブレード116は、対で配置されている上方の搬送ローラ32に接触されており、下流側のブレード116は、対で配置されている上方の搬送ローラ114に接触されており、これにより、現像液が外気にさらされるのを防止している。
【0086】
また、排出口36をPS版12が通過しない時は、シャッター172を閉状態にすると共に、現像部22の上方をカバー40で覆って、カバー40の下面に液面蓋50の上端に対応して設けた溝41に液面蓋50の上端を嵌入状態にすることにより、現像部22内の空気の流動を抑えて、この空気中の炭酸ガスによる現像液の劣化を防止している。
【0087】
また、液面蓋50の下面には、PS版12の搬送方向上流側と下流側の端部に串ローラ118、120が取り付けられている。これらの串ローラ118、120は、現像槽24内を搬送されるPS版12が液面蓋50と接触するのを防止している。これにより、PS版12の搬送中に、PS版12に若干の弛みが生じた場合でも、PS版12の上面が、感光層を損傷させるほど硬い液面蓋50に当接してしまうことがない。
【0088】
対で配置されているスクイズローラ114は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転するようになっており、これにより、PS版12はスクイズローラ114によって現像液が絞り取られた後、次工程であるフィニッシャー部26へ送り出される。
【0089】
フィニッシャー部26は、PS版12の搬送方向に沿って第1フィニッシャー槽28と第2フィニッシャー槽30が設けられている。第1フィニッシャー槽28及び第2フィニッシャー槽30のそれぞれには、PS版12の表面を洗浄するための水洗水と不感脂化処理するためのフィニッシャー液(例えばガム液)が貯留される。
【0090】
現像部22に隣接する第1フィニッシャー槽28内には、2対の搬送ローラ52、53が配設されている。これらの搬送ローラ52、53は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転駆動して、現像部22から送り込まれたPS版12を挟持して略水平に搬送する。
【0091】
搬送ローラ52と搬送ローラ53の間には、PS版12の上面及び下面に対向してスプレーパイプ56、122が配設されている。スプレーパイプ56、122は、搬送ローラ52、53の軸線方向、すなわち、PS版12の搬送方向に沿って設けられ、PS版12に対向する位置に所定間隔で図示しない吐出口が形成されている。この吐出口は、スプレーパイプ56、122の中空の内部に達しており、図示しないポンプによって第1フィニッシャー槽28内の水洗水が汲み上げられてスプレーパイプ56、122内に供給されることにより、この水洗水がPS版12の上面及び下面へ向けて吐出される。
【0092】
スプレーパイプ56、122から吐出されてPS版12に付着した水洗水は、PS版12が一対の搬送ローラ53に挟持されることにより、PS版12の上面及び下面に均一に延ばされた後、PS版12の表面から絞り落とされる。これにより、PS版12の表面に付着して残っている現像液が洗い落とされる。
【0093】
第2のフィニッシャー槽30内には、一対の搬送ローラ58が設けられている。PS版12は、第1フィニッシャー槽28の搬送ローラ53によって一対の搬送ローラ58の間へ送り込まれるようになっている。この搬送ローラ53と搬送ローラ58との間では、搬送ローラ58の方が低位置になるようにPS版12が水平方向に対して僅かに傾斜された状態で搬送されるようになっている。
【0094】
第2フィニッシャー槽30内には、搬送ローラ58の上流側にスプレーパイプ124が設けられている。このスプレーパイプ124は、PS版12の上面に対向して搬送ローラ58の軸線に沿った配置され、PS版12に対向する位置に所定の間隔で吐出口が形成されている。
【0095】
また、スプレーパイプ124の下方には、PS版12の下面に対向して流出ユニット126が配置されている。この流出ユニット126には、PS版12の幅方向に沿って所定の間隔で内部と連通するスリットが形成されている。
【0096】
スプレーパイプ124及び流出ユニット126のそれぞれには、第2フィニッシャー槽30内に貯留されているフィニッシャー液が図示しないポンプによって汲み上げられて供給されるようになっている。スプレーパイプ124は、このフィニッシャー液を吐出口からPS版12の上面へ向けて吐出するようになっている。これにより、PS版12の上面にフィニッシャー液が均一に塗布される。
【0097】
一対の搬送ローラ58は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転するようになっており、フィニッシャー部26で不感脂化処理の終了したPS版12は、一対の搬送ローラ58によって搬送されて、排出口36から排出される。
【0098】
フィニッシャー部26の下流側には、乾燥装置150が配設されており、排出口36が乾燥装置150への挿入口となっており、PS版12は、排出口36から排出されることにより乾燥装置150内へ送り込まれる。
【0099】
なお、本発明が適用されるPS版プロセッサー10としては、乾燥装置150を設けずに、不感脂化処理の終了したPS版12をそのまま排出するものであっても良い。
【0100】
支持ローラ170及び搬送ローラ152及びモルトンローラ154は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転駆動するようになっており、排出口36から乾燥装置150内に送り込まれたPS版12は、支持ローラ170によって下面側が支持されながら搬送された後、搬送ローラ152及びモルトンローラ154に挟持搬送されて、排出口158から排出される。
【0101】
乾燥装置150内には、支持ローラ170と搬送ローラ152の間及び搬送ローラ152とモルトンローラ154の間に吹出しダクト160が配置されている。吹出しダクト160は、PS版12の上面側及び下面側のそれぞれに対向して対で配置されている。
【0102】
吹出しダクト160は、長手方向がPS版12の幅方向に沿って配置されており、PS版12に対向する面に、長手方向がPS版12の幅方向に沿ったスリット状の吹出し口162が形成されている。この吹出しダクト160は、長手方向の一端側が閉塞されており、他端側から図示しない乾燥風発生手段によって発生された乾燥風が供給されるようになっている。吹出しダクト160内に供給された乾燥風は、吹出し口162からPS版12の上面及び下面へ向けて吹出される。
【0103】
フィニッシャー液が塗布されてい乾燥装置150内に送り込まれたPS版12は、吹出しダクト160から乾燥風が吹き付けられることによりフィニッシャー液が乾燥されたのち、排出口158から排出される。なお、排出口36には、PS版プロセッサー12がPS版12の処理を行なうときに開放されるシャッター172が設けられており、PS版12の非処理時に排出口36を閉鎖することにより乾燥装置150から乾燥風がフィニッシャー部26内へ入り込むのを防止している。
(本実施の形態の適用と対応)
上記構成のPS版プロセッサー10の現像部22の現像槽24は、本実施の形態で説明した処理タンク202に相当する。
【0104】
また、ヒータユニット206の発熱部206A及び循環パイプ210は、ガイド板100と、現像槽24の底部との間に配置することによって、PS版12の搬送を妨げることはない。
【0105】
また、熱交換部228、チラー234及びフィルタ218やポンプ212は、現像部22の下方に配置すればよい。すなわち、現像部22、フィニッシャー部26及び乾燥部150で構成される筐体は、枠状の架台の上端に支持されており、床面との間には空間がある。通常この空間には電気制御盤やバルブ等が配設されたり、補充液タンク等が配設されており、これらと同様に上記構成部品を配設すればよい。
【0106】
以上説明したように、本実施の形態では、ヒータユニット206の発熱部206Aに対して、循環パイプ210の小孔210Aを対向させて配置し、循環によって冷却された処理液を直接発熱部206Aへ向けて噴出させるようにし、ヒータユニット206のオフへの切替えの温度と、ポンプ212のオンへの切替えのための温度しきい値と、に差を持たせたため、オーバーシュートが軽減されると共に、温度上昇及び温度下降時の傾きを和らげることができ、処理液の温度を安定させることができる。
【0107】
また、PS版プロセッサー10外への処理液の排出時には、配管系の全ての配管路内に滞留している処理液を自重によって簡単に排出することができるため、滞留によって生じる、処理液に含まれる薬剤の固化、析出を防止でき、配管路内を常にクリーンにすることができる。
【0108】
なお、本実施の形態に係る温調装置は、PS版プロセッサー10の現像部22の現像液に限らず、フィニッシャー部26の水洗水またはフィニッシャー液等の他の処理液の温調(温度調整)にも適用可能であるし、銀塩写真フィルムや印画紙等、他の感光材料の現像処理や定着処理のための処理液の温調にも適用可能である。
【0109】
また、本実施の形態に係る温調装置は、処理タンク202内にヒータユニット206及びヒータユニンット206に向けて低温の処理液を吐出する循環パイプ2101を設けたが、これに限らずヒータユニット206と循環パイプ210を処理タンク202に通用するタンク内等に設けて、このタンク内等で処理タンク202から引き込んだ処理液を温調して再び処理タンク202に戻すようにしてもよい。
【0110】
また、広く処理液を用いて処理する構成において、処理液を単純なオン・オフ制御で温調し、かつオーバーシュートを軽減することが望ましい装置であれば、適用可能である。
【0111】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る処理液配管構造は、簡単な構造で2系統の配管の共通化を図り、かつ相互に独立してポンプが作動しても、相手側に逆流等の悪影響を及ぼすことを防止することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る温調装置の概略図である。
【図2】 温調時のヒータユニットと循環用ポンプの動作状態を示すタイミングチャートである。
【図3】本実施の形態で説明した温調装置が適用可能なPS版プロセッサーの実施例を示す概略構成図である。
【図4】本実施の形態に係る逆止弁の内部構造を示す断面図である。
【図5】変形例に係る逆止弁の内部構造を示す断面図である。
【図6】(A)及び(B)は、逆止弁の開口部周縁の変形例を示す断面図である。
【図7】(A)乃至(C)は逆止弁の弁体の変形例を示す斜視図である。
【図8】本実施の形態の比較対象となる2系統配管図である。
【図9】本実施の形態に係る配管の概略図である。
【図10】変形例の比較対象となる2系統配管図である。
【図11】変形例に係る配管の概略図である。
【図12】変形例に係る配管の概略図である。
200 温調装置
202 処理タン
204 処理液
206 ヒータユニット
206A 発熱部
208 温度センサ
210 循環パイプ
210A 小孔
212 ポンプ
218 フィルタ
228 熱交換部
232 熱交換パイプ
236 チラー
300 配管
302 ポンプ
304 配管
306 逆止弁
314、316 中空槽
318 仕切り板
322 弁体
406 逆止弁
414、416 中空槽
418 仕切り板
422 弁体

Claims (4)

  1. 感光材料処理装置の処理タンクに貯留した処理液を循環する処理液循環構造であって、
    前記処理タンクに続く配管から2系統に分岐した配管のそれぞれに設けた、前記処理液を前記処理タンクから吸い出すポンプと、
    前記2系統に分岐した配管の一方に設けた、処理液の比重と、弁体の比重との関係で前記一方の配管の流路を開閉する逆止弁と、
    を備えたことを特徴とする処理液循環構造。
  2. 前記一方の配管に、前記処理タンクから吸引した前記処理液を冷却する冷却手段を備えており、前記2系統に分岐した配管のうち他方の配管に設けたポンプのみの作動時に前記逆止弁により前記一方の配管の流路を閉鎖することを特徴とする請求項1記載の処理液循環構造。
  3. 前記逆止弁を、前記一方の配管における鉛直方向成分を含む方向に延びる配管に設け、内方空間に前記処理液の比重よりも大きい比重の弁体を配し、前記逆止弁の下方に連通する配管の開口を前記弁体の自重によって閉鎖すると共に、前記下方に連通する配管から前記内方空間に流入する前記処理液によって押し上げて前記開口を開放することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の処理液循環構造。
  4. 前記逆止弁を、前記一方の配管における鉛直方向成分を含む方向に延びる配管に設け、内方空間に満たされた前記処理液の比重よりも小さい比重の弁体を配し、前記逆止弁の上方に連通する配管の開口を前記弁対に加わる浮力によって閉鎖すると共に、前記逆止弁の上方に連通する配管から前記内方空間に流入する前記処理液によって前記弁体を押し下げて前記開口を開放することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の処理液循環構造。
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