JP4004121B2 - 有極性アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

有極性アルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアルミニウム電解コンデンサに関するものであり、とりわけ駆動用電解液(以下電解液という)の漏出防止処理を施した有極性アルミニウム電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年デジタル回路等の発達により、アルミニウム電解コンデンサにおいても低損失、低インピーダンス特性が要求されている。
これらの特性を左右するのは、主としてコンデンサ素子に含浸される電解液である。従来は電解液として、γ−ブチロラクトンやエチレングリコールなどの溶媒中に、o−フタル酸の4級アンモニウム塩やマレイン酸の4級アンモニウム塩を溶質とした電解液が用いられていた。
しかしながら、上記のような4級アンモニウム塩を用いた電解液は、粘度が低く、化学的に活性であるため、ゴム封口体とリード端子のアルミ丸棒部との微小な間隙から漏液が発生し易いものであった。
また、電解コンデンサを通電及び無負荷状態で放置したとき、陰極付近の電解液が漏出し易く、基板実装された後、陰極部より電解液が漏出し基板配線部にショートを発生する等様々な問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電解コンデンサの封口部の構造を図1に示す。リード端子の全体を図2に示す。コンデンサ素子の陽極箔、陰極箔に加締められたリード端子1は図1の1及び図2のような形態を有し、ゴム封口体4の端子挿通孔5に挿入され、ゴム弾性による嵌合圧力により気密を保持し、内部の電解液の漏出を防ぐ構造となっている。
しかしながら、前述したように、4級アンモニウム塩を用いた駆動用電解液は、粘度が低く、化学的に活性であるため、ゴム封口体4とリード端子1のアルミ丸棒部7との微小な間隙から漏液が発生し易く、電解コンデンサを基板実装して通電及び無負荷状態で放置したとき、陰極付近の電解液が漏出し、基板配線部にショートを発生する等、様々な問題を誘発していた。
これら陰極部分からの電解液漏出に関しては、陰極リード端子付近の電解液が電気化学的に強アルカリになり、ゴム封口体4の端子挿通孔5の内面のゴム弾性の低下が進むことが原因とされている。
本発明の解決しようとする課題は、前記の様な4級アンモニウム塩を用いた電解コンデンサの電解液の漏出を防ぐことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、陰極部からの電解液の漏出を防ぐため各種検討した結果、見出されたものであり、ゴム封口体4の端子挿通孔5に接するリード端子1のアルミ丸棒部7と該リード端子に接続されている陰極箔の電極電位差に着目したものである。従来の有極性電解コンデンサに用いられる陰極箔は、該リード端子の丸棒部より電極電位が卑であるため、該リード端子の丸棒部と陰極箔から構成される局部電池による電流は、陰極箔からリード端子のアルミ丸棒部に流れる。これにより電解液が電気分解され、ゴム封口体に近いリード端子のアルミ丸棒部付近で電解液のアルカリ化が進み、ゴム弾性が低下し、電解液の漏出が発生してしまう。この電流の向きを逆転させれば電解液の漏出は防げることになるが、その方法として陰極箔に化成処理を施し表面を酸化アルミで覆うことにより、陰極箔は該リード端子のアルミ丸棒部より電極電位が貴になり、更に、陰極リード端子の平坦部にカーボンを塗布することにより平坦部もアルミ丸棒部より電極電位が貴になる。以上の構成によりリード端子のアルミ丸棒部と、陰極箔及び陰極リード端子の平坦部とから構成される局部電池による電流は、リード端子のアルミ丸棒部から陰極箔及び陰極リード端子の平坦部に流れ、該リード端子のアルミ丸棒部におけるアルカリ化の進行を防ぐことができる。すなわち、陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻回した素子に、駆動用電解液を含浸し、ケースに収納してなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、該駆動用電解液に4級アンモニウム塩を含有し、かつ化成電圧0.05〜5.0Vで化成処理を施した陰極箔と、陰極リード端子の平坦部に、該平坦部面積の1/4以上カーボンを塗布した陰極リード端子とを組み合わせて用いることを特徴とする有極性アルミニウム電解コンデンサである。
【0005】
【作用】
従来の有極性電解コンデンサに用いる陰極箔は、該リード端子より電極電位が卑であるため、該リード端子と陰極箔から構成される局部電池による電流は、陰極箔からリード端子に流れ、ゴム封口体の端子挿通孔のアルミ丸棒部接触部付近のアルカリ化が進行する。
この電流の向きを逆転させれば電解液の漏出は防げることになるが、その方法として陰極箔に化成処理を施し、表面を酸化アルミで覆うことにより、更に陰極リード端子の平坦部にカーボンを塗布することにより、該リード端子のアルミ丸棒部より電極電位が貴になる。上記の局部電池による電流は、リード端子のアルミ丸棒部から陰極箔及び陰極リード端子の平坦部に流れ、該リード端子のアルミ丸棒部におけるアルカリ化の進行を防ぐことができ、ゴム封口体の端子挿通孔の内面の弾性低下が抑えられ電解液の漏出を防ぐことができる。
【0006】
ここで陰極箔の化成電圧および陰極リード端子平坦部のカーボンの塗布については、用いるリード端子の材質および形状、電解液の種類により異なり、一概には規定できない。但し、リード端子のアルミ丸棒部より陰極箔表面および陰極リード端子平坦部の電極電位が貴になるようにすることが必要である。
本発明者らが行った実験によると、電解液の漏出防止に効果を奏する陰極箔の化成電圧は、1.0V以上であった。しかし、化成処理した陰極箔と陰極リード端子平坦部をカーボン塗布した組み合わせでは、リード端子の平坦部面積の1/4以上にカーボンを塗布することにより、陰極箔の有効化成電圧を0.05Vに低下させることができる。電解液の漏出防止可能な陰極箔の化成電圧を低下させることができるので、陰極箔の容量を低下させずに使用することが可能となる。陰極箔の有効化成電圧としては0.05〜5.0Vの範囲と、リード端子の平坦部面積の1/4以上をカーボン塗布した陰極リード端子との組み合わせにおいて電解液の漏出防止に効果がある。
陰極箔の化成電圧を5.0Vを超える範囲まで上げても陰極箔の容量低下を招くだけで効果がない。また、リード端子の平坦部のカーボン塗布面積が平坦部面積の1/4未満の場合は、アルミ丸棒と平坦部との間に電極電位が発生しないため漏液防止に寄与しない。
【0007】
【実施例】
γ−ブチロラクトンを主成分とする溶媒に、テトラエチルアンモニウムのフタル酸塩を主電解質として溶解させ、電解液を調合した。この電解液を用いて定格電圧25V、静電容量220μF、ケースサイズ直径10mm、長さ12.5mmの電解コンデンサを作製した。
このとき、陰極箔の化成電圧を0.05V、1.0V、5.0Vとし、陰極リード端子平坦部のカーボン塗布面積を平坦部面積の1/8、1/4、1/2、9/10とし、カーボンを塗布しない陰極リード端子を用いたものも比較用として作製した。
上記陰極箔と陰極リード端子を用いた電解コンデンサをそれぞれ100個作製し、エージング処理を施した後、85゜C 85%RH高温高湿雰囲気中にて定格電圧印加、無負荷放置試験を行い、電解液の漏出状況を確認した。
その結果を表1及び表2に示す。
【0008】
【表1】
Figure 0004004121
【0009】
【表2】
Figure 0004004121
【0010】
表1及び表2より明らかなように、陰極箔の化成電圧が0.05Vの場合、陰極リード端子の化成処理なしとの組み合わせでは充分な効果は得られなかったが、リード端子の平坦部面積の1/4以上カーボン塗布した陰極リード端子と組み合わせると充分な効果が得られ、電解液の漏出を防止することができる。
また、陰極箔の化成電圧は5.0Vを超えると、陰極箔の容量低下を招くだけであり効果がない。
【0011】
【発明の効果】
以上、表1及び表2に示した様に、電解液に4級アンモニウム塩を用いた場合、本発明の如く化成処理を施した陰極箔と、リード端子の平坦部にカーボンを塗布した陰極リード端子とを組み合わせて用いると、漏液防止効果が明らかであり、低損失、低インピーダンス特性を有する電解コンデンサの作製が可能となり、本発明の持つ工業的、実用的価値は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム電解コンデンサを構成要素に分解して示した分解図である。
【図2】リード端子の全体図である。
【符号の説明】
1 リード端子
2 アルミケース
3 コンデンサ素子
4 ゴム封口体
5 端子挿通孔
6 リード端子の平坦部
7 リード端子のアルミ丸棒部
8 CP線

Claims (1)

  1. 陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介して巻回した素子に、駆動用電解液を含浸し、ケースに収納してなるアルミニウム電解コンデンサにおいて、該駆動用電解液に4級アンモニウム塩を含有し、かつ化成電圧0.05〜5.0Vで化成処理を施した陰極箔と、陰極リード端子の平坦部に、該平坦部面積の1/4以上カーボンを塗布した陰極リード端子とを組み合わせて用いることを特徴とする有極性アルミニウム電解コンデンサ。
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