JP4002707B2 - パチンコ遊技機における打球発射ハンドルの組付構造 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ遊技機の前面に設けられる打球発射ハンドルの組付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
パチンコ遊技機の打球発射ハンドルは、周知のように、遊技者が打球の飛距離を所望に調節するために遊技機の向かって右下部に設けられるもので、従来の打球発射ハンドルは、パチンコ遊技機の前面に突設された軸状部の先端に円盤状の把持部が設けられ該把持部の周囲に形成されたスリット溝からハンドルの外周縁を突出させた形態のものであった。そして該把持部内にロータリーエンコーダ等の回転角度検出器，単発用スイッチ、あるいはタッチスイッチ回路基盤等が設けられ、該各デバイスの配線を前記軸状部の中を通して打球発射装置に接続したものであった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このため従来のパチンコ遊技機では、前記軸状部中に配線が集中し組み立て難い欠点があるほか、物が当たって把持部に強い力が掛かるとこの軸状部が機械的に弱いために破損するおそれがあった。また、従来の把持部は円筒状の形態であったので常に握っていないと遊技者の手を安定させられないという問題があり、長時間遊技すると手を疲れさせる原因となるものであった。
【０００４】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、組み立てが容易であるとともに、機械的に強く強固に構成でき、かつ外観が斬新で、操作性にも優れ遊技者を疲れさせないなど種々の利点を備えた打球発射ハンドルの組付構造を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するために、本発明に係る打球発射ハンドルの組付構造は、遊技機前面に余剰球受皿を支持するべく設けられた装飾カバー体の一側に切欠を形成し、該切欠中に突出する取付ガイドレールを該装飾カバー体に形成し、上面が滑らかなＵ字状に凹窪する連続部から円筒部にわたり表面が連続曲面として連なる形態にハンドルカバーを形成するとともに該ハンドルカバーの前記装飾カバー体の一側と対向する面にガイド溝を形成し、該ハンドルカバーの円筒部の中心に回転角度検出器を設け、該回転角度検出器の回転軸にハンドルを鉛直面内で回転自在なるように設け、該ハンドルの外周縁に形成された指掛用突起を該ハンドルカバーのスリット溝から突出させ、前記取付ガイドレールにガイド溝に合致させるとともに、該ハンドルカバーを裏面から螺合したビスによって遊技機前面に固着することにより該ハンドルカバーが前記切欠に組み付けられるようにしたことを特徴としている。
また本発明は上記打球発射ハンドルの組付構造において、打球発射装置に配線された一方のコネクタを遊技機前面に固設するとともに、該コネクタと対となり回転角度検出器に配線された他方のコネクタをハンドルカバーに設け、該ハンドルカバーを装飾カバー体の切欠に組み付けることで該コネクタどうしが接続されるようにしたことを特徴としている。
【０００６】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図１は本発明が適用されるパチンコ遊技機の正面図、図２は同ガラス板保持枠と打球供給皿を有する前面板及び余剰球受皿を有する前面下部板を開いた状態の斜視図、図３は前面枠体とガラス板保持枠と前面板及び前面下部板を取り外した状態の分解斜視図である。パチンコ遊技機１は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠２と、該外枠２の一側にヒンジ機構３によって開閉自在に装着される前面枠体４とを備え、該前面枠体４の前面一側にガラス板保持枠５が開閉自在に軸支されている。また、７は前面に打球供給皿６が設けられた前面板で、該前面板はその一側に設けられたヒンジ機構７ｂにより前面枠体４に開閉自在に軸支され、その上縁部が前記ガラス板保持枠５の下縁部の内側に重合することから該ガラス板保持枠５を開いた後に該前面板を開き得るように構成されている。また、９は鉄板等の金属板によって形成された前面下部板で、該前面下部板の前面にプラスチック製の装飾カバー体８が設けられ、該前面下部板はヒンジ機構９ｂによって開閉自在に軸支され、その上縁部が前記前面板７の下縁部の内側に重合することから該前面板を開いた後に該前面下部板を開き得るように構成されている。
【０００７】
前面枠体４は、図４〜図６に示すように、鉄板等の金属板によって形成されるもので、上部にほぼ正方形状の開口部１０が形成され、その下部が板状部１１ａとして形成された主枠部１１と、遊技盤取付枠１２を構成する金属製の左右縦枠１２ａ，１２ｂおよび下部枠１２ｃとを備えて構成されている。前記主枠部１１の外周縁は、前方に直角に折曲されて断面形状がＬ字状に形成されており、さらにその外周縁部の内側に沿って外枠２の前縁に当接する段部１３が形成されている。前記左右縦枠１２ａ，１２ｂおよび下部枠１２ｃは、主枠部１１の裏面側であり、開口部１０の左右両側位置及び下側位置にそれぞれカシメ着されて該主枠部１１と一体化されるもので、その遊技盤取付枠１２であり、かつ主枠部１１の開口部１０を覆うように遊技盤１４が着脱可能に取り付けられるようになっている。なお、前記開口部１０は、その下部一側が遊技盤１４の遊技領域を形成する円形状の誘導レール１５の外周面に沿うように円弧状に張り出し形成されており、その円弧状形成面１６に打球供給皿６の賞球導入部１７に連通する賞球出口１８が開設されている。さらに、開口部１０の下方の板状部１１ａには打球発射機構１９を取着するための円形状取付孔２０および打球供給皿６の余剰球を余剰球受皿３３に誘導したり、打球発射装置１９から発射された打球がファールになったときそのファール球を余剰球受皿３３に誘導したりするための通路構成体２１を取着するためのほぼ四角状取付孔２２が貫通形成されている。そして、該前面枠体４はヒンジ機構３を支点にして外枠２に開閉自在に装着される。
【０００８】
また、該前面枠体４には図４に示したようにパチンコ遊技機の主要な遊技構成部品が集約して設けられる。即ち、前面枠体４の主枠部１１前面に、遊技盤１４の遊技領域外を覆うように合成樹脂により形成された装飾用のレール飾り部材２３と、同じように打球の衝突による誘導レール１５の変形を防止するため合成樹脂により形成されたレール変形防止部材２４が設けられ、遊技盤の遊技領域外には、パチンコ遊技機が検査に合格したことを示す証紙を貼り付ける証紙貼付部材２５が設けられる。２６は前記前面枠４の一側に設けられ外枠２に対し前面枠体４をまた前面枠体４に対しガラス板保持枠５をそれぞれロックまたは開成させる施錠機構である。
【０００９】
ガラス板保持枠５は、前面枠体４の上半部分を全幅にわたって覆う大きさに形成され、その中央部に遊技盤１４の遊技領域が視認可能な方形状の開口が形成される合成樹脂製の本体枠５ａと、該本体枠５ａの裏面側に装着される補強金属板５ｂとから構成されている。前記補強金属板５ｂには、本体枠５ａの開口の上辺部を除く左右側辺部及び下側辺部を囲うようにコ字形に形成された溝枠部材５ｃが一体的に設けられており、該溝枠部材５ｃに遊技盤１４を透視し得る内外２枚のガラス板２７が上方より挿入嵌合されて保持されている。
【００１０】
打球供給皿６は球貯留部６ａを有し、該球貯留部６ａに貯留されるパチンコ球は一列に整列されながら前面板７に開設された球出口７ａから裏面に導かれて前記した打球発射装置１９に連続状態で送り込まれるようになっている。また、打球供給皿６前面の左側部分は前面が開放されたドーム状の空間部２８が形成されるような膨出部２９とされており、その空間部２８に灰皿３０が前方に回転自在に軸支されている。
【００１１】
また、図７〜図９に示すように、前面下部板９の前面に設けられる装飾カバー体８には余剰球受皿３３が設けられ、該前面下部板９と装飾カバー体８の間にベース板３１が挟着され、ベース板３１には前面下部板９の方形開口３４から後方へ突出して打球供給皿６の余剰球を余剰球受皿３３に導く下皿口３５と円形孔３６の前面周縁部分を囲うフランジ部３７ａが設けられ、該フランジ部３７ａにより拡声窓孔３７が形成され、円形孔３６を介してパンチングメタル３８，スピーカー３９およびカバー４０がビス止めされる。
【００１２】
なお、余剰球受皿３３の底部には円形の球抜き孔４１が形成され、該球抜き孔４１は装飾カバー体８の前面に出没自在に設けられた球抜ボタン４２を押し操作することによりシャッター板が移動し該球抜き孔４１が開かれることによって該余剰球受皿３３中のパチンコ球を排出させて該パチンコ球を球ケース等に移せられるようにしている。
【００１３】
また、該装飾カバー体８の余剰球受皿３３の右隣にはハンドルカバー５０を固着するための切欠４３が形成されている。なお該切欠４３には、雲形の取付部４４が隆設されているとともに、バカ孔４５が形成され、位置決用ボス４６が突設されているほか、長方形状の窓孔４６ａが形成され前記打球発射装置１９に信号線を配線した一方のコネクタ４７の棒状端子４８が該窓孔中に突設されている。また、４９は該棒状端子４８と平行なるように余剰球受皿３３の外側面に相当する部分に突設された取付ガイドレールである。
【００１４】
ハンドルカバー５０は図１０に示したように後部材５１と前部材５２とをビス５３によって固着することで構成され、上面が滑らかなＵ字状に凹窪する連続部５０ａから円筒部５０ｂにわたり表面が連続曲面として連なる形態に形成される。さらに該ハンドルカバー５０は装飾カバー体８とも連続曲面として連なる形態に形成されている。
【００１５】
そして該ハンドルカバー内に、図１０〜図１２に示したように、単発用スイッチ５４を設けるとともに、円筒部５０ｂの中心に回転角度検出器たるロータリーエンコーダ５５を設ける。５６は該回転角度検出器５５をビス５７によって前部材５２の内面に固着するために設けられた取付板である。また、５８はロータリーエンコーダの回転軸５９に取着することにより鉛直面内で回転自在なるように設けられた円盤状のハンドルで、該ハンドルの外周縁に形成された３つの指掛用突起６０を該ハンドルカバーの両部材５１，５２間に形成されたスリット溝６１から突出させている。なお、６２は該ハンドルを反時計方向に付勢するコイルばねである。
【００１６】
また、６３，６４は単発用スイッチ５４の触片６５を操作するためビス６６，６７によってそれぞれ回転自在に設けられ互いに連携しているリンクで、一方のリンク６３の端部６８が触片６５に相対し、他方のリンク６４の端部６９が該ハンドルカバーのハンドルの近くに押ボタン状に突出している。
【００１７】
また、７０は回転角度検出器５５および単発用スイッチ５４に信号線を配線したコネクタで、該コネクタは前記コネクタ４７と対となるようにハンドルカバー５０の後部材５１に設けられる。そして該後部材５１の前記余剰球受皿３３の外側面と相対する部分に前記取付ガイドレール４９が嵌合するガイド溝７１が形成される。なお、７２は前記位置決用ボス４６を嵌合させるため後部材５１に形成された筒部である。
【００１８】
このハンドルカバー５０は、後部材５１と前部材５２とをビス５３によって固着した後、取付ガイドレール４９にガイド溝７１を合致させるとともに、筒部７２中に位置決用ボス４６を挿入し、そのまま該取付ガイドレール４９に沿ってこのハンドルカバー５０を押すことで、コネクタ４７にコネクタ７０を結合させ、このハンドルカバー５０を取付部４４に合着させる。そして、前面下部板９の裏側からビス７３をバカ孔４５に通して後部材５１に螺合することにより、このハンドルカバー５０を装飾カバー体８の前記切欠４３に組み付けることができる。
【００１９】
このようにハンドルカバー５０は、装飾カバー体８の一側に連続部５０ａを介して一体的に設けられるので、機械的に強固になり突起部も少なくなって破損し難いものとなる。また、連続部は上面が滑らかなＵ字状に凹窪する形態とすることにより、遊技中はその遊技者の親指が該連続部上に安定して乗せられ、その状態で他の指を指掛用突起６０に引っ掛けハンドル５８の回転角度を調節し打球の飛距離を調節することができる。
【００２０】
また、このハンドルカバーでは、コネクタを設けるスペースを十分に備え、ハンドルカバーを装飾カバー体に固着するだけでコネクタどうしが接続されるので、打球発射装置への配線が容易になるとともに組み付けおよび取り外しが容易になる。なお、ハンドルカバーを装飾カバー体に固着するためのビスを遊技機前面に開閉可能に設けられた前面下部板の裏面より螺合したことによって、故障時等にハンドルカバーを取り外す必要が生じたときに、該前面下部板を開けるだけでパチンコ遊技機の前面から容易に点検，交換作業等ができるようになる。
【００２１】
【発明の効果】
このように本発明に係る打球発射ハンドルの組付構造によれば、機械的に強く強固に組み付けでき、しかも外観が斬新であるとともに、操作性が優れ遊技者を疲れさせないなど種々の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施形態を示したパチンコ遊技機の正面図である。
【図２】 本発明の実施形態を示したガラス板保持枠と打球供給皿を有する前面板及び余剰球受皿を有する前面下部板を開いた状態の斜視図である。
【図３】 本発明の実施形態を示した前面枠体とガラス板保持枠と前面板及び前面下部板を取り外した状態の分解斜視図である。
【図４】 本発明の実施形態を示した前面枠体の分解斜視図である。
【図５】 本発明の実施形態を示した前面枠体の前面からの斜視図である。
【図６】 本発明の実施形態を示した前面枠体の裏面からの斜視図である。
【図７】 本発明の実施形態を示した装飾カバー体の斜視図である。
【図８】 本発明の実施形態を示したハンドルカバーを取り外した装飾カバー体の斜視図である。
【図９】 本発明の実施形態を示した前面下部板と装飾カバー体の分解斜視図である。
【図１０】 本発明の実施形態を示したハンドルカバーの分解斜視図である。
【図１１】 本発明の実施形態を示したハンドルカバーの断面図である。
【図１２】 図１１のＡ−Ａ線断面図である。
【符号の説明】
１ パチンコ遊技機
９ 前面下部板
８ 装飾カバー体
１９ 打球発射装置
３３ 余剰球受皿
４３ 切欠
４４ 取付部
４５ バカ孔
４６ 位置決用ボス
４７ コネクタ
４８ 棒状端子
４９ 取付ガイドレール
５０ ハンドルカバー
５１ 後部材
５２ 前部材
５０ａ 連続部
５０ｂ 円筒部
５４ 単発用スイッチ
５５ 回転角度検出器
５８ ハンドル
５９ 回転軸
６０ 指掛用突起
６１ スリット溝
７０ コネクタ
７１ ガイド溝
７２ 筒部
７３ ビス
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ遊技機の前面に設けられる打球発射ハンドルの組付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
パチンコ遊技機の打球発射ハンドルは、周知のように、遊技者が打球の飛距離を所望に調節するために遊技機の向かって右下部に設けられるもので、従来の打球発射ハンドルは、パチンコ遊技機の前面に突設された軸状部の先端に円盤状の把持部が設けられ該把持部の周囲に形成されたスリット溝からハンドルの外周縁を突出させた形態のものであった。そして該把持部内にロータリーエンコーダ等の回転角度検出器，単発用スイッチ、あるいはタッチスイッチ回路基盤等が設けられ、該各デバイスの配線を前記軸状部の中を通して打球発射装置に接続したものであった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このため従来のパチンコ遊技機では、前記軸状部中に配線が集中し組み立て難い欠点があるほか、物が当たって把持部に強い力が掛かるとこの軸状部が機械的に弱いために破損するおそれがあった。また、従来の把持部は円筒状の形態であったので常に握っていないと遊技者の手を安定させられないという問題があり、長時間遊技すると手を疲れさせる原因となるものであった。
【０００４】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、組み立てが容易であるとともに、機械的に強く強固に構成でき、かつ外観が斬新で、操作性にも優れ遊技者を疲れさせないなど種々の利点を備えた打球発射ハンドルの組付構造を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するために、本発明に係る打球発射ハンドルの組付構造は、遊技機前面に余剰球受皿を支持するべく設けられた装飾カバー体の一側に切欠を形成し、該切欠中に突出する取付ガイドレールを該装飾カバー体に形成し、上面が滑らかなＵ字状に凹窪する連続部から円筒部にわたり表面が連続曲面として連なる形態にハンドルカバーを形成するとともに該ハンドルカバーの前記装飾カバー体の一側と対向する面にガイド溝を形成し、該ハンドルカバーの円筒部の中心に回転角度検出器を設け、該回転角度検出器の回転軸にハンドルを鉛直面内で回転自在なるように設け、該ハンドルの外周縁に形成された指掛用突起を該ハンドルカバーのスリット溝から突出させ、前記取付ガイドレールにガイド溝に合致させるとともに、該ハンドルカバーを裏面から螺合したビスによって遊技機前面に固着することにより該ハンドルカバーが前記切欠に組み付けられるようにしたことを特徴としている。
また本発明は上記打球発射ハンドルの組付構造において、打球発射装置に配線された一方のコネクタを遊技機前面に固設するとともに、該コネクタと対となり回転角度検出器に配線された他方のコネクタをハンドルカバーに設け、該ハンドルカバーを装飾カバー体の切欠に組み付けることで該コネクタどうしが接続されるようにしたことを特徴としている。
【０００６】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図１は本発明が適用されるパチンコ遊技機の正面図、図２は同ガラス板保持枠と打球供給皿を有する前面板及び余剰球受皿を有する前面下部板を開いた状態の斜視図、図３は前面枠体とガラス板保持枠と前面板及び前面下部板を取り外した状態の分解斜視図である。パチンコ遊技機１は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠２と、該外枠２の一側にヒンジ機構３によって開閉自在に装着される前面枠体４とを備え、該前面枠体４の前面一側にガラス板保持枠５が開閉自在に軸支されている。また、７は前面に打球供給皿６が設けられた前面板で、該前面板はその一側に設けられたヒンジ機構７ｂにより前面枠体４に開閉自在に軸支され、その上縁部が前記ガラス板保持枠５の下縁部の内側に重合することから該ガラス板保持枠５を開いた後に該前面板を開き得るように構成されている。また、９は鉄板等の金属板によって形成された前面下部板で、該前面下部板の前面にプラスチック製の装飾カバー体８が設けられ、該前面下部板はヒンジ機構９ｂによって開閉自在に軸支され、その上縁部が前記前面板７の下縁部の内側に重合することから該前面板を開いた後に該前面下部板を開き得るように構成されている。
【０００７】
前面枠体４は、図４〜図６に示すように、鉄板等の金属板によって形成されるもので、上部にほぼ正方形状の開口部１０が形成され、その下部が板状部１１ａとして形成された主枠部１１と、遊技盤取付枠１２を構成する金属製の左右縦枠１２ａ，１２ｂおよび下部枠１２ｃとを備えて構成されている。前記主枠部１１の外周縁は、前方に直角に折曲されて断面形状がＬ字状に形成されており、さらにその外周縁部の内側に沿って外枠２の前縁に当接する段部１３が形成されている。前記左右縦枠１２ａ，１２ｂおよび下部枠１２ｃは、主枠部１１の裏面側であり、開口部１０の左右両側位置及び下側位置にそれぞれカシメ着されて該主枠部１１と一体化されるもので、その遊技盤取付枠１２であり、かつ主枠部１１の開口部１０を覆うように遊技盤１４が着脱可能に取り付けられるようになっている。なお、前記開口部１０は、その下部一側が遊技盤１４の遊技領域を形成する円形状の誘導レール１５の外周面に沿うように円弧状に張り出し形成されており、その円弧状形成面１６に打球供給皿６の賞球導入部１７に連通する賞球出口１８が開設されている。さらに、開口部１０の下方の板状部１１ａには打球発射機構１９を取着するための円形状取付孔２０および打球供給皿６の余剰球を余剰球受皿３３に誘導したり、打球発射装置１９から発射された打球がファールになったときそのファール球を余剰球受皿３３に誘導したりするための通路構成体２１を取着するためのほぼ四角状取付孔２２が貫通形成されている。そして、該前面枠体４はヒンジ機構３を支点にして外枠２に開閉自在に装着される。
【０００８】
また、該前面枠体４には図４に示したようにパチンコ遊技機の主要な遊技構成部品が集約して設けられる。即ち、前面枠体４の主枠部１１前面に、遊技盤１４の遊技領域外を覆うように合成樹脂により形成された装飾用のレール飾り部材２３と、同じように打球の衝突による誘導レール１５の変形を防止するため合成樹脂により形成されたレール変形防止部材２４が設けられ、遊技盤の遊技領域外には、パチンコ遊技機が検査に合格したことを示す証紙を貼り付ける証紙貼付部材２５が設けられる。２６は前記前面枠４の一側に設けられ外枠２に対し前面枠体４をまた前面枠体４に対しガラス板保持枠５をそれぞれロックまたは開成させる施錠機構である。
【０００９】
ガラス板保持枠５は、前面枠体４の上半部分を全幅にわたって覆う大きさに形成され、その中央部に遊技盤１４の遊技領域が視認可能な方形状の開口が形成される合成樹脂製の本体枠５ａと、該本体枠５ａの裏面側に装着される補強金属板５ｂとから構成されている。前記補強金属板５ｂには、本体枠５ａの開口の上辺部を除く左右側辺部及び下側辺部を囲うようにコ字形に形成された溝枠部材５ｃが一体的に設けられており、該溝枠部材５ｃに遊技盤１４を透視し得る内外２枚のガラス板２７が上方より挿入嵌合されて保持されている。
【００１０】
打球供給皿６は球貯留部６ａを有し、該球貯留部６ａに貯留されるパチンコ球は一列に整列されながら前面板７に開設された球出口７ａから裏面に導かれて前記した打球発射装置１９に連続状態で送り込まれるようになっている。また、打球供給皿６前面の左側部分は前面が開放されたドーム状の空間部２８が形成されるような膨出部２９とされており、その空間部２８に灰皿３０が前方に回転自在に軸支されている。
【００１１】
また、図７〜図９に示すように、前面下部板９の前面に設けられる装飾カバー体８には余剰球受皿３３が設けられ、該前面下部板９と装飾カバー体８の間にベース板３１が挟着され、ベース板３１には前面下部板９の方形開口３４から後方へ突出して打球供給皿６の余剰球を余剰球受皿３３に導く下皿口３５と円形孔３６の前面周縁部分を囲うフランジ部３７ａが設けられ、該フランジ部３７ａにより拡声窓孔３７が形成され、円形孔３６を介してパンチングメタル３８，スピーカー３９およびカバー４０がビス止めされる。
【００１２】
なお、余剰球受皿３３の底部には円形の球抜き孔４１が形成され、該球抜き孔４１は装飾カバー体８の前面に出没自在に設けられた球抜ボタン４２を押し操作することによりシャッター板が移動し該球抜き孔４１が開かれることによって該余剰球受皿３３中のパチンコ球を排出させて該パチンコ球を球ケース等に移せられるようにしている。
【００１３】
また、該装飾カバー体８の余剰球受皿３３の右隣にはハンドルカバー５０を固着するための切欠４３が形成されている。なお該切欠４３には、雲形の取付部４４が隆設されているとともに、バカ孔４５が形成され、位置決用ボス４６が突設されているほか、長方形状の窓孔４６ａが形成され前記打球発射装置１９に信号線を配線した一方のコネクタ４７の棒状端子４８が該窓孔中に突設されている。また、４９は該棒状端子４８と平行なるように余剰球受皿３３の外側面に相当する部分に突設された取付ガイドレールである。
【００１４】
ハンドルカバー５０は図１０に示したように後部材５１と前部材５２とをビス５３によって固着することで構成され、上面が滑らかなＵ字状に凹窪する連続部５０ａから円筒部５０ｂにわたり表面が連続曲面として連なる形態に形成される。さらに該ハンドルカバー５０は装飾カバー体８とも連続曲面として連なる形態に形成されている。
【００１５】
そして該ハンドルカバー内に、図１０〜図１２に示したように、単発用スイッチ５４を設けるとともに、円筒部５０ｂの中心に回転角度検出器たるロータリーエンコーダ５５を設ける。５６は該回転角度検出器５５をビス５７によって前部材５２の内面に固着するために設けられた取付板である。また、５８はロータリーエンコーダの回転軸５９に取着することにより鉛直面内で回転自在なるように設けられた円盤状のハンドルで、該ハンドルの外周縁に形成された３つの指掛用突起６０を該ハンドルカバーの両部材５１，５２間に形成されたスリット溝６１から突出させている。なお、６２は該ハンドルを反時計方向に付勢するコイルばねである。
【００１６】
また、６３，６４は単発用スイッチ５４の触片６５を操作するためビス６６，６７によってそれぞれ回転自在に設けられ互いに連携しているリンクで、一方のリンク６３の端部６８が触片６５に相対し、他方のリンク６４の端部６９が該ハンドルカバーのハンドルの近くに押ボタン状に突出している。
【００１７】
また、７０は回転角度検出器５５および単発用スイッチ５４に信号線を配線したコネクタで、該コネクタは前記コネクタ４７と対となるようにハンドルカバー５０の後部材５１に設けられる。そして該後部材５１の前記余剰球受皿３３の外側面と相対する部分に前記取付ガイドレール４９が嵌合するガイド溝７１が形成される。なお、７２は前記位置決用ボス４６を嵌合させるため後部材５１に形成された筒部である。
【００１８】
このハンドルカバー５０は、後部材５１と前部材５２とをビス５３によって固着した後、取付ガイドレール４９にガイド溝７１を合致させるとともに、筒部７２中に位置決用ボス４６を挿入し、そのまま該取付ガイドレール４９に沿ってこのハンドルカバー５０を押すことで、コネクタ４７にコネクタ７０を結合させ、このハンドルカバー５０を取付部４４に合着させる。そして、前面下部板９の裏側からビス７３をバカ孔４５に通して後部材５１に螺合することにより、このハンドルカバー５０を装飾カバー体８の前記切欠４３に組み付けることができる。
【００１９】
このようにハンドルカバー５０は、装飾カバー体８の一側に連続部５０ａを介して一体的に設けられるので、機械的に強固になり突起部も少なくなって破損し難いものとなる。また、連続部は上面が滑らかなＵ字状に凹窪する形態とすることにより、遊技中はその遊技者の親指が該連続部上に安定して乗せられ、その状態で他の指を指掛用突起６０に引っ掛けハンドル５８の回転角度を調節し打球の飛距離を調節することができる。
【００２０】
また、このハンドルカバーでは、コネクタを設けるスペースを十分に備え、ハンドルカバーを装飾カバー体に固着するだけでコネクタどうしが接続されるので、打球発射装置への配線が容易になるとともに組み付けおよび取り外しが容易になる。なお、ハンドルカバーを装飾カバー体に固着するためのビスを遊技機前面に開閉可能に設けられた前面下部板の裏面より螺合したことによって、故障時等にハンドルカバーを取り外す必要が生じたときに、該前面下部板を開けるだけでパチンコ遊技機の前面から容易に点検，交換作業等ができるようになる。
【００２１】
【発明の効果】
このように本発明に係る打球発射ハンドルの組付構造によれば、機械的に強く強固に組み付けでき、しかも外観が斬新であるとともに、操作性が優れ遊技者を疲れさせないなど種々の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施形態を示したパチンコ遊技機の正面図である。
【図２】 本発明の実施形態を示したガラス板保持枠と打球供給皿を有する前面板及び余剰球受皿を有する前面下部板を開いた状態の斜視図である。
【図３】 本発明の実施形態を示した前面枠体とガラス板保持枠と前面板及び前面下部板を取り外した状態の分解斜視図である。
【図４】 本発明の実施形態を示した前面枠体の分解斜視図である。
【図５】 本発明の実施形態を示した前面枠体の前面からの斜視図である。
【図６】 本発明の実施形態を示した前面枠体の裏面からの斜視図である。
【図７】 本発明の実施形態を示した装飾カバー体の斜視図である。
【図８】 本発明の実施形態を示したハンドルカバーを取り外した装飾カバー体の斜視図である。
【図９】 本発明の実施形態を示した前面下部板と装飾カバー体の分解斜視図である。
【図１０】 本発明の実施形態を示したハンドルカバーの分解斜視図である。
【図１１】 本発明の実施形態を示したハンドルカバーの断面図である。
【図１２】 図１１のＡ−Ａ線断面図である。
【符号の説明】
１ パチンコ遊技機
９ 前面下部板
８ 装飾カバー体
１９ 打球発射装置
３３ 余剰球受皿
４３ 切欠
４４ 取付部
４５ バカ孔
４６ 位置決用ボス
４７ コネクタ
４８ 棒状端子
４９ 取付ガイドレール
５０ ハンドルカバー
５１ 後部材
５２ 前部材
５０ａ 連続部
５０ｂ 円筒部
５４ 単発用スイッチ
５５ 回転角度検出器
５８ ハンドル
５９ 回転軸
６０ 指掛用突起
６１ スリット溝
７０ コネクタ
７１ ガイド溝
７２ 筒部
７３ ビス
Claims (2)
- 遊技機前面に余剰球受皿を支持するべく設けられた装飾カバー体の一側に切欠を形成し、該切欠中に突出する取付ガイドレールを該装飾カバー体に形成し、上面が滑らかなＵ字状に凹窪する連続部から円筒部にわたり表面が連続曲面として連なる形態にハンドルカバーを形成するとともに該ハンドルカバーの前記装飾カバー体の一側と対向する面にガイド溝を形成し、該ハンドルカバーの円筒部の中心に回転角度検出器を設け、該回転角度検出器の回転軸にハンドルを鉛直面内で回転自在なるように設け、該ハンドルの外周縁に形成された指掛用突起を該ハンドルカバーのスリット溝から突出させ、前記取付ガイドレールにガイド溝に合致させるとともに、該ハンドルカバーを裏面から螺合したビスによって遊技機前面に固着することにより該ハンドルカバーが前記切欠に組み付けられるようにしたことを特徴とするパチンコ遊技機における打球発射ハンドルの組付構造。
- 打球発射装置に配線された一方のコネクタを遊技機前面に固設するとともに、該コネクタと対となり回転角度検出器に配線された他方のコネクタをハンドルカバーに設け、該ハンドルカバーを装飾カバー体の切欠に組み付けることで該コネクタどうしが接続されるようにした請求項１に記載のパチンコ遊技機における打球発射ハンドルの組付構造。
Priority Applications (1)
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| JP36820099A JP4002707B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | パチンコ遊技機における打球発射ハンドルの組付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36820099A JP4002707B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | パチンコ遊技機における打球発射ハンドルの組付構造 |
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| JP2001178892A JP2001178892A (ja) | 2001-07-03 |
| JP4002707B2 true JP4002707B2 (ja) | 2007-11-07 |
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1999
- 1999-12-24 JP JP36820099A patent/JP4002707B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2001178892A (ja) | 2001-07-03 |
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