JP4002059B2 - 画像形成装置管理システムおよび画像形成装置管理方法とそれに使用するデータ通信装置 - Google Patents

画像形成装置管理システムおよび画像形成装置管理方法とそれに使用するデータ通信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、中央管理装置によって通信回線およびデータ通信装置を介して複写機等の画像形成装置を遠隔管理するビジネス用の画像形成装置管理システムおよび画像形成装置管理方法と、そのシステムを構成するデータ通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置管理システムとしては、不特定多数の顧客(ユーザ)のオフィス等に設置された複写装置,ファクシミリ装置,プリンタ等の画像形成装置をデータ通信装置(通信アダプタ)および公衆通信回線網を利用して、販売,サービス等の拠点であるサービスセンタに設置されている中央管理装置と接続可能にしたものが一般に知られている。
【0003】
このような画像形成装置管理システムは、遠隔地に設置されている複数の画像形成装置を1ヵ所又は複数ヵ所に設けた中央管理装置(ホストマシン)によって集中的に遠隔管理することにより、各画像形成装置の使用状況を集計したり、その管理情報を画像形成装置のメンテナンス等に利用したりしている。使用状況の内容としてはコピー枚数等があり、メンテナンスの内容としては画像形成装置の自己診断による中央管理装置への自動発呼や、中央管理装置側からのアクセスによる画像形成装置の各部調整等がある。
【0004】
ところで、顧客のオフィス等に中央管理装置によって遠隔管理される画像形成装置を設置する場合、中央管理装置との通信を可能にするためにデータ通信装置(通信アダプタともいう)も設置する必要があるが、その際従来はデータ通信装置と中央管理装置とを接続するための専用回線を引かなければならず、データ通信装置の設置台数の増加に伴って膨大な費用が発生するという問題があった。
【0005】
そこで、近年、ユーザが所有しているファクシミリ装置(FAX)又は電話機(TEL)等の通信機能付き顧客機器用の回線(予め設定された通信回線)を利用可能な画像形成装置管理システムも存在する。
【0006】
このような画像形成装置管理システムでは、データ通信装置が、予め設定された通信回線を介して相手先と通信する通信機能付き顧客機器を接続する機能(手段)と、それによって接続された通信機能付き顧客機器と相手先(外部の通信機能付き顧客機器)との間で通信を行なう場合には、その通信機能付き顧客機器と相手先との通信を許可し(上記通信回線を通信機能付き顧客機器に切り替え接続し)、自機と中央管理装置との間で通信を行なう場合(画像形成装置と中央管理装置との間で通信を行なう場合も含む)には、自機と中央管理装置との通信を許可する(上記通信回線を内部通信手段に切り替え接続する)機能を備えている。
【0007】
また、中央管理装置との通信中に、通信機能付き顧客機器から通信(通話も含む)要求信号を受信した場合には、その通信を中断して通信機能付き顧客機器と相手先との通信を許可する顧客回線優先機能(顧客回線優先モードともいう)も備えている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した顧客回線優先機能を備えたデータ通信装置が、中央管理装置との間で小容量(小サイズ)のデータの送受信を行なう分には問題にならないが、画像形成装置の制御プログラム(例えばファームウェア)のように数メガバイトもある大容量(大サイズ)のデータの受信中に通信機能付き顧客機器からの通信要求信号によって中央管理装置との通信を中断すると、通信機能付き顧客機器と相手先との通信が終了した後、中央管理装置から大容量のデータを最初から再送し直す必要がある。
【0009】
したがって、大容量のデータを受信する側のデータ通信装置の処理負担が増大するのは勿論、大容量のデータを送信する側の中央管理装置のコンピュータの処理負担および中央管理装置のオペレータ(以下「センタオペレータ」という)の作業負担も増大し、更にトータルの通信時間および通信費が膨大なものになってしまう。
【0010】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、データ通信装置と中央管理装置との通信および通信機能付き顧客機器と相手先との通信を同一の通信回線を利用しながらも経済的且つ効率的に行なえるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の目的を達成するため、画像形成装置管理システムおよび画像形成装置管理方法と、それに使用するデータ通信装置を提供する。
【0012】
請求項1の発明による画像形成装置管理システムは、中央管理装置によって通信回線およびデータ通信装置を介して複写機等の画像形成装置を遠隔管理する画像形成装置管理システムであって、次のようにしたことを特徴とする。
【0013】
すなわち、中央管理装置に、上記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報を上記通信回線を介してデータ通信装置へ送信するサイズ情報送信手段と、上記データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を上記通信回線を介してデータ通信装置へ送信する書き込み要求信号送信手段とを設け、データ通信装置に、上記通信回線を介して上記中央管理装置と通信可能に接続する手段と、上記画像形成装置と通信可能に接続する手段と、上記通信回線を介して中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、前記通信回線による当該データ通信装置と中央管理装置との通信中に、上記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して前記通信回線による前記通信機能付き顧客機器と上記相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段と、中央管理装置から上記通信回線を介して上記サイズ情報および上記書き込み要求信号を受信したとき、該サイズ情報に基づいて上記データの送信に要する通信時間を算出する通信時間算出手段と、該手段によって算出された通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断する通信時間判断手段と、該通信時間判断手段によって上記通信時間が上記所定時間内に収まると判断されると共に、顧客回線優先モード設定手段によって顧客回線優先モードが設定されていた場合には、該設定を解除する顧客回線優先モード解除手段とを設けたものである。
【0015】
請求項2の発明による画像形成装置管理システムは、請求項1の画像形成装置管理システムにおいて、中央管理装置に、上記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズに基づいて該データの送信に要する通信時間を算出する通信時間算出手段と、該手段によって算出された通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断する通信時間判断手段と、該手段によって上記通信時間が上記所定時間内に収まると判断された場合には、書き込み要求信号送信手段による上記書き込み要求信号の送信を許可する手段と、通信時間判断手段によって上記通信時間が上記所定時間内に収まらないと判断された場合には、その旨を示す情報,上記通信時間を示す情報,又は上記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズが大きすぎる旨を示す情報等の該データに関する情報を表示又は音声によって出力する手段と、該手段によって上記画像形成装置に書き込むべきデータに関する情報が出力された後、所定のキー操作による操作信号が入力されたとき、書き込み要求信号送信手段による上記書き込み要求信号の送信を許可する手段とを設けたものである。
【0018】
請求項の発明による画像形成装置管理システムは、請求項1又は2の画像形成装置管理システムにおいて、データ通信装置に、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データをそのサイズに関係なく受信する受信モードを設定する受信モード設定手段を設け、顧客回線優先モード解除手段に、受信モード設定該手段によって上記受信モードが設定されていた場合には、中央管理装置から上記通信回線を介して上記書き込み要求信号を受信したとき、通信時間判断手段によって上記通信時間が上記所定時間内に収まらないと判断された場合でも、顧客回線優先モード設定手段によって顧客回線優先モードが設定されていた場合に、該設定を解除する手段を備えたものである。
【0019】
請求項の発明による画像形成装置管理システムは、請求項のいずれかの画像形成装置管理システムにおいて、データ通信装置に、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記データが受信中である旨を示す情報を表示又は音声によって出力する手段を設けたものである。
【0020】
請求項の発明による画像形成装置管理システムは、請求項の画像形成装置管理システムにおいて、データ通信装置に、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記通信時間と上記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を表示又は音声によって出力する手段とを設けたものである。
【0021】
請求項の発明による画像形成装置管理システムは、請求項のいずれかの画像形成装置管理システムにおいて、データ通信装置に、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、該通信機能付き顧客機器に上記データが受信中である旨を示す情報を送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段を設けたものである。
【0022】
請求項の発明による画像形成装置管理システムは、請求項の画像形成装置管理システムにおいて、データ通信装置に、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記通信時間と上記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を通信要求信号を送信した通信機能付き顧客機器に送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段とを設けたものである。
【0023】
請求項8の発明による画像形成装置管理システムは、請求項1〜7のいずれかの画像形成装置管理システムにおいて、中央管理装置に、画像形成装置に書き込まれているデータのバージョンを管理するためのデータベースを格納する手段と、画像形成装置への書き込みによるデータの更新履歴を管理するためのデータベースを格納する手段と、上記通信回線およびデータ通信装置を介して画像形成装置に書き込まれているデータのバージョンを取得するバージョン取得手段と、該手段によって取得したバージョンと画像形成装置に書き込むべきデータのバージョンとを比較し、その各バージョンが一致するか否かを判断する手段と、該手段によって上記各バージョンが一致すると判断された場合に、上記各データベースを更新すると共に、書き込み要求信号送信手段による上記書き込み要求信号の送信を禁止する手段とを設けたものである。
【0024】
請求項9の発明による画像形成装置管理方法は、通信回線を介して中央管理装置と通信可能に接続する手段と、複写機等の画像形成装置と通信可能に接続する手段と、上記通信回線を介して中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、上記通信回線による中央管理装置との通信中に、上記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して上記通信回線による通信機能付き顧客機器と相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段とを有するデータ通信装置を備え、中央管理装置によって上記通信回線およびデータ通信装置を介して上記画像形成装置を遠隔管理する画像形成装置管理システムにおける画像形成装置管理方法であって、中央管理装置が、上記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報および該データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を上記通信回線を介してデータ通信装置へ送信し、データ通信装置が、中央管理装置から上記通信回線を介して上記サイズ情報および上記書き込み要求信号を受信したとき、該サイズ情報に基づいて上記データの送信に要する通信時間を算出して、その通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断し、その所定時間内に収まると共に顧客回線優先モードが設定されていた場合には該設定を解除し、その後中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記通信時間と上記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出し、その待ち時間を示す待ち時間情報および上記データが受信中である旨を示す情報を表示又は音声によって出力するものである。
【0025】
請求項10の発明による画像形成装置管理方法は通信回線を介して中央管理装置と通信可能に接続する手段と、複写機等の画像形成装置と通信可能に接続する手段と、上記通信回線を介して中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、上記通信回線による中央管理装置との通信中に、上記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して上記通信回線による通信機能付き顧客機器と相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段とを有するデータ通信装置を備え、中央管理装置によって上記通信回線およびデータ通信装置を介して上記画像形成装置を遠隔管理する画像形成装置管理システムにおける画像形成装置管理方法であって、中央管理装置が、上記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報および該データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を上記通信回線を介してデータ通信装置へ送信し、データ通信装置が、中央管理装置から上記通信回線を介して上記サイズ情報および上記書き込み要求信号を受信したとき、該サイズ情報に基づいて上記データの送信に要する通信時間を算出して、その通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断し、その所定時間内に収まると共に顧客回線優先モードが設定されていた場合には該設定を解除し、その後中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記通信時間と上記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出し、その待ち時間を示す待ち時間情報および上記データが受信中である旨を示す情報を上記通信要求信号を送信した通信機能付き顧客機器に送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させるものである。
【0028】
請求項11の発明によるデータ通信装置は、中央管理装置と通信回線を介して接続され、該中央管理装置と複写機等の画像形成装置との通信を制御するデータ通信装置であって、上記通信回線を介して中央管理装置と通信可能に接続する手段と、上記画像形成装置と通信可能に接続する手段と、上記通信回線を介して中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、上記通信回線による当該データ通信装置と中央管理装置との通信中に、上記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して上記通信回線による通信機能付き顧客機器と上記相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段と、中央管理装置から上記通信回線を介して上記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報および該データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を受信したとき、上記サイズ情報に基づいて上記データの送信に要する通信時間を算出する通信時間算出手段と、該手段によって算出された通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断する通信時間判断手段と、該通信時間判断手段によって上記通信時間が上記所定時間内に収まると判断されると共に、顧客回線優先モード設定手段によって顧客回線優先モードが設定されていた場合には、該設定を解除する顧客回線優先モード解除手段とを設けたものである。
【0035】
請求項12の発明によるデータ通信装置は、請求項11のデータ通信装置において、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データをそのサイズに関係なく受信する受信モードを設定する受信モード設定手段を設け、顧客回線優先モード解除手段に、受信モード設定該手段によって上記受信モードが設定されていた場合には、中央管理装置から上記通信回線を介して上記書き込み要求信号を受信したとき、通信時間判断手段によって上記通信時間が上記所定時間内に収まらないと判断された場合でも、顧客回線優先モード設定手段によって顧客回線優先モードが設定されていた場合に、該設定を解除する手段を備えたものである。
【0036】
請求項13の発明によるデータ通信装置は、請求項11又は12のデータ通信装置において、
前記中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記データが受信中である旨を示す情報を表示又は音声によって出力する手段を設けたものである。
【0037】
請求項14の発明によるデータ通信装置は、請求項13のデータ通信装置において、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記通信時間と上記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を表示又は音声によって出力する手段とを設けたものである。
【0038】
請求項15の発明によるデータ通信装置は、請求項11又は12のデータ通信装置において、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくるデータの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、該通信機能付き顧客機器に上記データが受信中である旨を示す情報を送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段を設けたものである。
【0039】
請求項16の発明によるデータ通信装置は、請求項15のデータ通信装置において、中央管理装置から上記通信回線を介して送られてくる上記データの受信中に、通信機能付き顧客機器から通信要求信号を受信したとき、上記通信時間と上記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を通信要求信号を送信した通信機能付き顧客機器に送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段とを設けたものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明による画像形成装置管理システムの構成例を示すブロック図、図2はそのセンタシステムの構成例を示すブロック図である。
【0047】
この画像形成装置管理システムは、サービスセンタSに設置されているセンタシステム1(中央管理装置)と、各顧客先A,Bにそれぞれ設置されている電子機器類とを備え、それらの電子機器類中の後述する各画像形成装置とセンタシステム1とをデータ通信装置(通信アダプタ)11,21および公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線(以下単に「公衆通信回線網5」ともいう)を介して接続し、センタシステム1によって各画像形成装置を遠隔管理できるようにしている。なお、各顧客先A,Bにおける交換機の図示は省略している。
【0048】
センタシステム1は、図2に示すように、複数のクライアントコンピュータ(以下単に「クライアント」という)2a,2b,……と、サーバ3とを備え、それらをLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等のネットワーク4とによって相互に接続する。
【0049】
顧客先Aでは、電子機器類として、図1に示すように、センタシステム1に公衆通信回線網5を介して接続するデータ通信装置11と、ファクシミリ装置12,複写機13,プリンタ14,印刷機15を含む複数の画像形成装置とを備え、ファクシミリ装置12とデータ通信装置11とを有線による専用インタフェース(以下「インタフェース」を「I/F」という)16aにより、複写機13,プリンタ14,印刷機15を含む複数の画像形成装置とデータ通信装置11とを有線による専用インタフェース16bによりそれぞれ接続する。
【0050】
顧客先Bでは、電子機器類として、センタシステム1に公衆通信回線網5を介して接続するデータ通信装置21と、ファクシミリ装置22,複写機23,プリンタ24を含む複数の画像形成装置とを備え、ファクシミリ装置22とデータ通信装置21とを有線による専用I/F25によって接続し、複写機23,プリンタ24を含む複数の画像形成装置とデータ通信装置21とを無線による専用I/F26とによって接続する。
【0051】
専用I/F26は、データ通信装置21,複写機23,プリンタ24にそれぞれ接続されている無線装置26a,26b,26cからなる。
ここで、各データ通信装置11,21はそれぞれ、センタシステム1からの各種データ(信号も含む)を各画像形成装置へ選択的に送信したり、逆に各画像形成装置からの各種データを公衆通信回線網5を介してセンタシステム1へ送信する。
【0052】
また、各データ通信装置11,21はそれぞれ、24時間通電を行なっていて、通常、自機に接続されている画像形成装置の電源がオフになっている夜間でもセンタシステム1との通信を可能にしている。この各データ通信装置11,21と各画像形成装置とはシリアル通信インタフェースRS−485によりマルチドロップ接続されていて、各データ通信装置11,21からのポーリング,セレクティングにより各画像形成装置との通信を行なっている。
【0053】
図3は、クライアント2a,2b,……,サーバ3の構成例を示すブロック図である。
クライアント2aは、CPU31,リアルタイムクロック回路32,ROM33,RAM34,通信制御ユニット35a,35b,……,外部メモリ制御ユニット36,表示制御ユニット37,キーボードI/F回路部38,ネットワークI/Fユニット39,ハードディスク装置40,CRTディスプレイ41,キーボード42等によって構成されている。
【0054】
なお、クライアント2bもクライアント2aと同様の構成なので、ネットワークI/Fユニット39以外の各部の図示および説明は省略する。さらに、センタシステム1内の他のクライアントもクライアント2aと同様の構成なので、図示および説明は省略する。
【0055】
CPU31は、ROM33内の制御プログラムによってクライアント2a全体を統括的に制御する中央処理装置である。
リアルタイムクロック回路32は、時刻情報を発生するものであり、CPU31がそれを読み込むことによって現在の時刻を知ることができる。
ROM33は、CPU31が使用する制御プログラムを含む各種固定データを格納している読み出し専用メモリである。
【0056】
RAM34は、CPU31がデータ処理を行なう際に使用するワークメモリ等として使用する読み書き可能なメモリである。
通信制御ユニット35a,35bは、それぞれ公衆通信回線網5を介して外部機器との通信を制御する。
外部メモリ制御ユニット36は、ハードディスク装置(以下「HDD」と略称する)40とのインタフェース制御を行なう。
【0057】
表示制御ユニット37は、CRTディスプレイ41(LCDディスプレイ等の他の表示部でもよい)とのインタフェース制御を行なう。
キーボードI/F回路部38は、キーボード42とのインタフェース制御を行なう。
ネットワークI/Fユニット39は、ネットワーク4に接続されているクライアント2b等の他のクライアントやサーバ3とのインタフェース制御を行なう。
【0058】
サーバ3は、CPU51,リアルタイムクロック回路52,ROM53,RAM54,外部メモリ制御ユニット55,表示制御ユニット56,キーボードI/F回路部57,ネットワークI/Fユニット58,HDD59,CRTディスプレイ60,キーボード61等によって構成されている。
CPU51は、ROM53内の制御プログラムによってサーバ3全体を統括的に制御する中央処理装置である。
【0059】
リアルタイムクロック回路52は、時刻情報を発生するものであり、CPU51がそれを読み込むことによって現在の時刻を知ることができる。
ROM53は、CPU51が使用する制御プログラムを含む各種固定データを格納している読み出し専用メモリである。
RAM54は、CPU51がデータ処理を行なう際に使用するワークメモリ等として使用する読み書き可能なメモリである。
【0060】
外部メモリ制御ユニット55は、HDD59とのインタフェース制御を行なう。
HDD59は、例えば図2に示すような顧客データベース(以下「データベース」を「DB」と略称する)59a,機器プログラム管理DB(各画像形成装置のプログラムのバージョンを管理するためのDB)59b,機器変更履歴DB(各画像形成装置のプログラムの変更履歴を管理するためのDB)59cを格納する。
【0061】
ここで、顧客DB59aは、画像形成装置を購入した顧客の名前(顧客名),住所,担当部署名(部門名),顧客担当者名,連絡先(TEL番号,FAX番号),上記画像形成装置の担当営業区,担当サービス区の各々の部門名,担当者名,連絡先などの上記顧客を特定するための情報(顧客情報)を格納している。
【0062】
機器プログラム管理DB59bは、例えば図4に示すように、画像形成装置の機種・機番(他の識別情報でもよい),標準構成コード,標準構成バージョン番号(標準構成に対応するプログラムのバージョンを示す情報),オプション構成コード,オプション構成(オプション機構)バージョン番号(オプション構成に対応するプログラムのバージョンを示す情報)などの機器プログラム管理情報を格納している。
【0063】
機器変更履歴DB59cは、例えば図5に示すように、画像形成装置の機種・機番(他の識別情報でもよい),プログラムの更新(変更)年月日,標準構成又はオプション構成に対応するプログラムの変更履歴(標準構成又はオプション構成を示すコードおよび標準構成又はオプション構成に対応する変更バージョン番号)などの機器変更履歴情報を格納している。
【0064】
表示制御ユニット56は、CRTディスプレイ60(LCDディスプレイ等の他の表示部でもよい)とのインタフェース制御を行なう。
キーボードI/F回路部57は、キーボード61とのインタフェース制御を行なう。
ネットワークI/Fユニット58は、ネットワーク4に接続されているクライアント2a,2b,……とのインタフェース制御を行なう。
【0065】
図6は、複写機13の制御部の構成例を示すブロック図である。
複写機13は、CPU71,リアルタイムクロック回路72,フラッシュROM73,RAM74,不揮発性RAM75,入出力ポート76,及びシリアル通信制御ユニット77a,77b,77cからなるPPC(複写機)コントローラと、パーソナルインタフェース(以下「インタフェース」を「I/F」と略称する)78と、システムバス79とを備えている。
【0066】
CPU71は、フラッシュROM73内のプログラムによってこの制御部全体を統括的に制御する中央処理装置である。
リアルタイムクロック回路72は、時刻情報を発生するものであり、CPU71がそれを読み込むことによって現在の時刻を知ることができる。
フラッシュROM73は、CPU71を動作させるためのプログラムを含む各種データを記憶している読み書き可能なメモリであり、電源がオフになってもデータが消去されないようになっている。
【0067】
RAM74は、CPU71がデータ処理を行なう際に使用するワークメモリ等として使用する読み書き可能なメモリである。
不揮発性RAM75は、図示しない操作表示部等からのモード指示の内容などを記憶する読み書き可能なメモリであり、電源がオフになってもデータが消去されないようになっている。
入出力ポート76は、複写機13内のモータ,ソレノイド,クラッチ等の出力負荷やセンサ・スイッチ類を接続している。
【0068】
シリアル通信制御ユニット77aは、図示しない操作表示部との信号のやりとりを行なっている。
シリアル通信制御ユニット77bは、図示しない原稿送り部との信号のやりとりを行なっている。
シリアル通信制御ユニット77cは、図示しない転写紙後処理部との信号のやりとりを行なっている。
【0069】
パーソナルI/F78は、データ通信装置11との間の通信を司るインタフェース回路であり、CPU71のデータ通信装置11との通信処理のための負荷を軽減するために設けられている。もちろん、CPU71の処理能力が充分であれば、このパーソナルI/F78の機能をCPU71に取り込んでも差し支えない。
このパーソナルI/F78の主な機能は、以下の(1)〜(4)に示す通りである。
【0070】
(1)データ通信装置11からのポーリング,セレクティングの監視
(2)データ通信装置11への肯定応答,否定応答処理
(3)データ通信装置11との間の送受信データの正当性のチェック,パリティチェック,及びエラー発生時の再送要求処理
(4)データ通信装置11との間の送受信データのヘッダ処理
【0071】
システムバス79はアドレスバス,コントロールバス,データバスからなるバスラインであり、CPU71,リアルタイムクロック回路72,フラッシュROM73,RAM74,不揮発性RAM75,入出力ポート76,シリアル通信制御ユニット77a,77b,77c,およびパーソナルI/F78を相互に接続する。
【0072】
図7は、図6のパーソナルI/F78の構成例を示すブロック図である。
このパーソナルI/F78は、CPU81,デュアルポートメモリ82,レジスタ83〜86,入力ポート87,シリアル通信制御ユニット88,ローカルバス89,およびディバイスコード設定スイッチ90によって構成されている。
【0073】
CPU81は、中央処理装置,ROM,RAM等からなるワンチップのマイクロコンピュータであり、このパーソナルI/F78全体を統括的に制御する。
デュアルポートメモリ82は、CPU81と図6のCPU71の双方から読み書き可能であり、パーソナルI/F78とPPCコントローラ91との間でのテキストデータの授受に使用されるデータメモリである。
【0074】
なお、PPCコントローラ91は上述したCPU71,リアルタイムクロック回路72,フラッシュROM73,RAM74,不揮発性RAM75,入出力ポート76,及びシリアル通信制御ユニット77a,77b,77cによって構成される。
レジスタ83〜86は、上記テキストデータの授受時に制御用として使用されるが、詳細な説明は省略する。
【0075】
ディバイスコード設定スイッチ90は、画像形成装置毎に固有のディバイスコードを設定するためのものであり、データ通信装置11からのポーリング,セレクティング時のディバイスコード識別用として使用される。
シリアル通信制御ユニット88は、データ通信装置11および/または他の画像形成装置のパーソナルI/Fと接続される。
【0076】
以上、複写機13の制御系について説明したが、複写機23およびプリンタ14,24等の他の画像形成装置も、同様な制御系を備えているので、それらの図示および説明は省略する。
【0077】
図8は、図1のデータ通信装置11の構成例を示すブロック図である。
このデータ通信装置11は、制御部101,オートダイアラ部102,および回線制御部103を備えている。
制御部101は、複写機13,プリンタ14,印刷機15を含む各画像形成装置を制御したり、公衆通信回線網5を経由してセンタシステム1からの各種データの受信を制御したりする。
【0078】
オートダイアラ部102は、各画像形成装置からの各種データ(通報データ)によりセンタシステム1に対して自発呼を行なう。
回線制御部103は、ファクシミリ装置12(図示しない電話機等の他の通信機能付き顧客機器でもよい)を接続し、更に公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線をファクシミリ装置12あるいは制御部101内のモデム(内部通信手段としての機能を有する)に切り替え接続する。
【0079】
制御部101は、詳細には後述するが、一般の制御部と同様に、プログラムを格納しているROM(又はフラッシュROM),そのプログラムによって各種制御を実行するCPU,データを記憶する不揮発性RAM,シリアル通信制御ユニット,入出力ポート,および現在時刻を知るためのリアルタイムクロック回路等を備えている。
【0080】
なお、そのうちの不揮発性RAMには、センタシステム1および各画像形成装置の一方から他方への送信データや、各画像形成装置の中から1台を特定するそれぞれのディバイスコードおよびIDコード,センタシステム1の電話番号,回線接続が成功しなかった場合の再発呼回数,再発呼間隔などが記憶される。
【0081】
次に、この画像形成装置管理システムの概略機能について説明する。
この画像形成装置管理システムの機能には、大きく分けて以下の(1)〜(3)に示す3種類の機能がある。
(1)センタシステム1から複写機13等の画像形成装置への通信制御
(2)画像形成装置からセンタシステム1又はデータ通信装置11への通信制御(3)データ通信装置11独自の制御
【0082】
(1)のセンタシステム1から画像形成装置への通信制御には、例えば以下の(a)〜(c)に示すものがある。
(a)特定の画像形成装置のトータル画像形成枚数,給紙段(給紙トレイ)毎の画像形成枚数,転写紙サイズ毎の画像形成枚数,ミスフィード回数,転写紙サイズ毎のミスフィード回数,転写紙搬送位置毎のミスフィード回数等の読み取り及びリセット
【0083】
(b)画像形成装置を構成する各ユニットの制御電圧,電流,抵抗,タイミング等の調整値の設定及び読み取り
(c)(2)の通信制御による画像形成装置からセンタシステム1への通信の結果返送
【0084】
これらの制御は、センタシステム1からの指令信号を受信して、データ通信装置11から画像形成装置へのセレクティングによって行なう。セレクティングとは、接続されている各画像形成装置の中から1台を選択して通信する機能をさす。
【0085】
図9は、データ通信装置11におけるセレクティング動作の一例を示すフローチャートである。
複写機13,プリンタ14,印刷機15を含む各画像形成装置はそれぞれユニークな(特定の)ディバイスコードを持っており、データ通信装置11は予め定められたセレクティング機能を示す特定コード(又はコードの組み合わせ)と選択すべき画像形成装置のディバイスコードとをシリアル通信インタフェースRS−485上に送出する。
【0086】
各画像形成装置はそれぞれ、セレクティング機能を示す特定コード(又はコードの組み合わせ)により、次に続くディバイスコードと自己のディバイスコードとを比較し、両コードが一致した時に自分がセレクティングされたことを知る。ここで、セレクティングされた画像形成装置は、送出すべきデータがある場合には、予め定められた特定コード(又はコードの組み合わせ)によるビジー(Busy)応答を出力する。
【0087】
データ通信装置11は、このビジー応答を受けると、セレクティング動作を中断し、以下に述べるポーリング動作に移行する。
セレクティングされた画像形成装置は、送出すべきデータがない場合には、セレクティングに対応可能か否かを判断し、対応可能ならば予め定められた特定コード(又はコードの組み合わせ)による肯定応答を出力してデータ通信装置11との通信を実行する。
【0088】
対応不可能の場合は、予め定められた特定コード(又はコードの組み合わせ)による否定応答を出力してデータ通信装置11との通信を終了する。
また、データ通信装置11が出力したディバイスコードに対応する画像形成装置が電源オフなどの理由で肯定応答も否定応答も出力できない場合には、データ通信装置11は予め定められた一定時間が経過(タイムアウト)した後にセレクティング動作を終了する。
【0089】
(2)の画像形成装置からセンタシステム1又はデータ通信装置11への通信制御には、例えば以下の(a)〜(e)に示すものがある。
(a)各画像形成装置はそれぞれ、画像形成動作が不可能となる異常(故障)が発生した場合、その旨を示すデータを即時にデータ通信装置11および公衆通信回線網5を介してセンタシステム1へ自動通報する(緊急通報)。
【0090】
(b)各画像形成装置はそれぞれ、使用者(顧客)による操作表示部上のキー操作により、画像形成モードからそれとは異なる使用者が必要な要求(修理依頼やサプライ補給依頼)を入力するための使用者要求入力モードに移行し、操作表示部上に使用者要求入力画面を表示させ、その画面上の所定キーの押下によって使用者が必要な要求が入力された時に、その要求を示すデータを即時にデータ通信装置11および公衆通信回線網5を介してセンタシステム1へ自動通報する(緊急通報)。
【0091】
(c)各画像形成装置はそれぞれ、積算画像形成枚数が予め設定された一定枚数に達した場合、その旨を示すデータを即時にデータ通信装置11および公衆通信回線網5を介してセンタシステム1へ自動通報する(緊急通報)。
(d)各画像形成装置はそれぞれ、予め設定された一定期間毎に積算画像形成枚数を示すデータをその日の指定時刻(これはセンタシステム1により設定され、データ通信装置11に記憶しておく)にデータ通信装置11および公衆通信回線網5を介してセンタシステム1へ自動通報する(非緊急通報)。
【0092】
(e)各画像形成装置はそれぞれ、画像形成動作開始は可能であるが、交換部品の指定回数,指定時間への接近、センサの規格レベルへの到達など、予防保全を必要とする事象が発生した場合に、その旨を示すデータをその日の指定時刻(これはセンタシステム1により設定され、データ通信装置11に記憶しておく)にデータ通信装置11および公衆通信回線網5介してセンタシステム1へ通報する(非緊急通報)。この通信制御には、指定時刻に達する前に予め定められた回数等に達した場合に、その指定時刻を待たずにセンタシステム1への送信を行なう制御も含まれる。
【0093】
これらの通信制御は、データ通信装置11からのポーリング時に行なう。ポーリングとは、接続されている各画像形成装置を順番に指定し、その指定された画像形成装置からの通信要求の有無を確認する機能をさす。
図10は、データ通信装置11におけるポーリング動作の一例を示すフローチャートである。
【0094】
データ通信装置11は、予め定められたポーリング機能を示す特定コード(又はコードの組み合わせ)と選択すべき画像形成装置のディバイスコードとをシリアル通信インタフェースRS−485上に送出する。
複写機13,プリンタ14,印刷機15を含む各画像形成装置はそれぞれ、ポーリング機能を示す特定コード(又はコードの組み合わせ)により、次に続くディバイスコードと自己のディバイスコードとを比較し、両コードが一致した時に自分がポーリングされたことを知る。
【0095】
次に、ポーリングされた画像形成装置は、送出データ(データ通信装置11又はセンタシステム1に対する通信要求)があればデータ通信装置11との通信を開始し、通信要求がない時又は開始した通信が終了した時は予め定められた特定コード(又はコードの組み合わせ)による終了応答を出力してデータ通信装置11との通信を終了する。
データ通信装置11は、終了応答を受け取ると、次の画像形成装置へのポーリングに移行する。
【0096】
また、データ通信装置11が出力するディバイスコードに対応する画像形成装置が、電源オフなどの理由で通信を開始できなかったり、あるいは終了応答も出力できない場合、データ通信装置11は予め定められた一定時間が経過(タイムアウト)した後にポーリング動作を終了する。このポーリングは、セレクティングが発生しない限り、接続されている各画像形成装置に対して順次繰り返される。
【0097】
(3)のデータ通信装置11独自の制御には、例えば以下の(a)(b)に示すものがある。
(a)トータルカウンタ値の読み出し
(b)(2)の通信制御による画像形成装置1〜5からデータ通信装置11への通信の結果返送
【0098】
トータルカウンタ値の読み出しの制御は、データ通信装置11から画像形成装置への1日1回定時(0時0分、但しこの時刻に画像形成装置の電源がオフになっている場合は、この時刻以降に初めて電源がオンになった時)のセレクティングによって行なう。
【0099】
データ通信装置11は、トータルカウンタ用のメモリを2個(仮にこれらをそれぞれA,Bとする)用意してあり、上記1日1回のセレクティングによって読み取ったトータルカウンタ値をメモリAに書き込む。したがって、メモリAは毎日(但し例えば休日のように1日中画像形成装置の電源がON状態にならない場合はこの限りでない)前日の値が書き換えられることになる。
【0100】
また、毎月1回予め決められた日時(これはセンタシステム1により設定され、データ通信装置11内の不揮発性RAMに記憶される)にメモリAに記憶されているトータルカウンタ値をメモリBにコピーする。
データ通信装置11からセンタシステム1へはメモリBの内容が送られるが、その転送方法には以下の(a)(b)に示す2通りの方法がある。
【0101】
(a)センタシステム1は、上記日時(メモリAの内容がメモリBにコピーされる日時)以降にデータ通信装置11のメモリBに記憶されたトータルカウンタ値を読みにいく。
(b)データ通信装置11は、上記日時以降に自発呼してメモリBに記憶されたトータルカウンタ値を公衆通信回線網5を介してセンタシステム1へ送出する。なお、自発呼を行なう日時もセンタシステム1により設定され、データ通信装置11内の不揮発性RAMに記憶される。
【0102】
なお、データ通信装置11は、メモリA,Bを組み合わせたメモリを複数組用意している。これは、例えば白黒コピー用,アプリケーションコピー用,カラーコピー用等の種々のトータルカウンタ値が考えられるためである。
【0103】
図11は、センタシステム1とデータ通信装置11との間で授受されるテキストデータの構成例を示す図である。
図11において、通番は1回の送信の中での通信ブロック番号であり、最初のブロックは「01」で始め、以降1ずつ増加させて「99」の次は「00」とする。
【0104】
IDコードは、データ通信装置11およびそのデータ通信装置11に接続された複数の画像形成装置から1台の画像形成装置を特定する目的を持っている。
識別コードは、通信目的の種類を示すコード(処理コード)にテキストデータの発信元,受信先を付加したものである。処理コードは、表1のように決められている。
【0105】
【表1】
Figure 0004002059
【0106】
情報レコードは情報コード,データ部桁数,及びデータ部よりなり、表2のように決められている。
IDコードと識別コードとの間、識別コードと情報レコードとの間、情報レコードと情報レコードとの間には、それぞれセミコロン(;)によるセパレータが挿入される。
【0107】
【表2】
Figure 0004002059
【0108】
図12は、データ通信装置11と画像形成装置のパーソナルI/Fとの間で授受されるテキストデータの構成例を示す図である。
ディバイスコードは、各画像形成装置毎にディバイスコード設定スイッチによってそれぞれ固有に設定され、図11のIDコードとの関連は画像形成装置を初めてデータ通信装置11に接続したインストール時にその画像形成装置から読み込んでデータ通信装置11内の不揮発性RAMに記憶され、以降テキストデータの送出方向により適宜変換される。
【0109】
処理コードは前述したように通信目的の種類を示すコードであり、図11の識別コードからテキストデータの発信元,受信先を削除したものである。これも、テキストデータの送出方向により、データ通信装置11によって適宜付加,削除される。
【0110】
図13は画像形成装置のパーソナルI/FとPPCコントローラとの間で授受されるテキストデータの構成例を示す図であり、図12に示したデータ通信装置11とパーソナルI/F78との間で授受されるテキストデータからヘッダ,ディバイスコード,及びパリティ部分を取り除いたものである。
【0111】
図14は、図1のデータ通信装置11の具体的構成例を示すブロック図である。
このデータ通信装置11は、図8の制御部101,オートダイアラ部102,および回線制御部103を構成する次の各部を備えている。
【0112】
すなわち、アナログスイッチ111a,111b,モデム112,リンガ検出回路113,ID検出回路114,リンガ制御回路115,および電流検出回路116,直流電源117,表示装置118,スピーカ(音声装置)119,メッセージ制御回路120,およびハイブリッド回路121を備えている。
【0113】
また、CPU122,フラッシュROM123,不揮発性RAM124,リアルタイムクロック回路(RTC)125,電池126,I/O制御回路127,シリアル・コミュニケーション・インタフェース(SCI)128,129,通信インタフェース130,131,顧客回線優先モード設定スイッチ132,およびメッセージ出力モード設定スイッチ133を備えている。
【0114】
アナログスイッチ111a,111bは、回線切り替え用のスイッチである。なお、アナログスイッチの代りにリレーを用いるようにしてもよい。
モデム112は変復調装置であり、アナログスイッチ111bが閉じているとき、外部から公衆通信回線網5を介して送信するデータのデジタル/アナログ変換と、外部から公衆通信回線網5を介して送られてくるデータのアナログ/デジタル変換を行なう。
【0115】
リンガ検出回路113は、公衆通信回線網5内の交換機から送られてくるリンガ信号(呼出信号)を検出する回路である。
ID(識別情報)検出回路114は、センタシステム1から公衆通信回線網5を介して送られてくるトーン信号(押しボタンダイヤル信号)によるセンタシステム1のID情報(0〜9,*,#のうちの特定の値又はそれらを組み合わせた値)を検出する回路である。例えば、センタシステム1のID情報として、DTMF信号(例えば*#0#の組み合わせコード)を利用する。
【0116】
リンガ制御回路115は、アナログスイッチ111aがNO側に切り換わっている時に、直流電源117からハイブリッド回路121を介して供給される直流電圧−48Vによって呼出信号であるリンガ信号を発生し、それをデータ通信装置11に接続されたファクシミリ装置12(又は電話機等の通信機能付き顧客機器)へ出力したり、メッセージ制御回路120からハイブリッド回路121を介して入力される後述する音声信号又はFAX通信プロトコル信号をファクシミリ装置12へ出力したりする。
【0117】
電流検出回路116は、ファクシミリ装置12へ出力される信号の所定値以上の電流を検出する。
メッセージ制御回路120は、CPU122からI/O制御回路127を介して送られてくる指令信号に基づいて後述する表示,音声,又はプリント(用紙への画像形成)用のメッセージ(情報)を生成し、表示,音声,又はプリントによって出力させる。
【0118】
すなわち、表示用のメッセージを生成した場合は、そのメッセージを表示装置118(外付けの表示装置でもよい)によって表示させたり、あるいはそのメッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出し、その表示装置によって表示させる。
【0119】
音声用のメッセージを生成した場合は、そのメッセージをスピーカ119(外付けのスピーカでもよい)によって音声出力させたり、あるいはそのメッセージを音声信号としてハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出し、そのスピーカによって音声出力させる。
【0120】
プリント用のメッセージを生成した場合は、そのメッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出し、そのプリント部によってプリントさせる。CPU122は、フラッシュROM123内のプログラムによって制御部全体を統括的に制御する中央処理装置である。
【0121】
このCPU122は、ファクシミリ装置12(又は電話機等の通信機能付き顧客機器)と相手先つまり外部のファクシミリ装置(又は電話機等の通信機能付き顧客機器)との間で通信を行なう場合には、その通信を許可してアナログスイッチ111aをNC側に切り替え、公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線をファクシミリ装置12に切り替え接続する。つまり、ファクシミリ装置12と相手先との回線接続処理を行なう。
【0122】
また、データ通信装置11とセンタシステム1との間で通信を行なう場合(画像形成装置とセンタシステム1との間で通信を行なう場合も含む)には、その通信を許可してアナログスイッチ111bを閉じ、回線を閉結(公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線をモデム112に切り替え接続)する。つまり、データ通信装置11とセンタシステム1との回線接続処理を行なう。
【0123】
さらに、顧客回線優先モードが設定されている場合には、データ通信装置11とセンタシステム1との通信中に、ファクシミリ装置12から発呼信号(通信要求信号)を受信したとき、通常(送信に要する通信時間が予め設定された所定時間内に収まるプログラム等のデータを受信する場合)は、以下に示す処理(制御)を行なう。
【0124】
すなわち、データ通信装置11とセンタシステム1との通信を中断し、アナログスイッチ111bを開いて回線を開放した後、ファクシミリ装置12と相手先との通信を許可してアナログスイッチ111aをNC側に切り替え、公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線をファクシミリ装置12(又は電話機)に切り替え接続する。
【0125】
なお、送信に要する通信時間が予め設定された所定時間内に収まらないプログラム等のデータを受信する場合については、追って詳細に説明する。
フラッシュROM123は、CPU122を動作させるためのプログラムを含む各種固定データを格納している読み書き可能なメモリであり、電源がオフになってもデータが消去されないようになっている。
【0126】
不揮発性RAM124は、各種のデータを記憶する読み書き可能なメモリであり、電池126によってバックアップされ、電源がオフになってもデータが消去されないようになっている。
リアルタイムクロック回路125は、時刻情報を発生するものであり、CPU122がそれを読み込むことによって現在の時刻を知ることができる。
【0127】
I/O制御回路127は、各部の信号の入出力を制御する。
シリアル・コミュニケーション・インタフェース128は、データ通信装置11が自機に接続されている各画像形成装置とシリアル通信を行なえるように、双方向から入力される信号を所定の処理を施して出力する。
【0128】
シリアル・コミュニケーション・インタフェース129は、データ通信装置11が図示しない管理端末(データ通信装置11を管理するためのもの)とシリアル通信を行なえるように、双方向から入力される信号を所定の処理を施して出力する。
【0129】
通信インタフェース130は、RS−485用のトランシーバを用いたシリアルインタフェースであり、各画像形成装置とのシリアル通信を制御する。
通信インタフェース131は、RS−232−C用のトランシーバを用いたシリアルインタフェースであり、管理端末とのシリアル通信を制御する。
【0130】
顧客回線優先モード設定スイッチ132は、顧客回線優先モード、つまり公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線によるデータ通信装置11とセンタシステム1との通信中に、ファクシミリ装置12(又は電話機等の通信機能付き顧客機器)から通信要求を示す通信要求信号(発呼信号)を受信したとき、その通信を中断して上記通信回線によるファクシミリ装置12と相手先との通信を許可する(優先させる)モードを設定するためのスイッチである。
【0131】
メッセージ出力モード設定スイッチ133は、メッセージをデータ通信装置11の表示装置118(又は外付けの表示装置)又はファクシミリ装置12の表示装置によって表示(出力)させる表示モード、メッセージをデータ通信装置11のスピーカ119(又は外付けのスピーカ)又はファクシミリ装置12のスピーカによって音声出力させる音声モード、あるいはその各モードを組み合わせた表示・音声モードを設定するためのスイッチである。
以上、データ通信装置11の制御部について説明したが、他のデータ通信装置21も同様の構成なので、それらの図示および説明は省略する。
【0132】
ここで、この画像形成装置管理システムの例では、データ通信装置11,21がそれぞれ(いずれか1台でもよい)、この発明による各種の機能(手段)に対応するプログラムをフラッシュROMに予め記憶しておき、CPUがそのプログラムに従って動作することにより、この発明による各種の機能を実現することができる。
【0133】
また、センタシステム1が、この発明による各種の機能に対応するプログラムをROMに予め記憶するか、あるいは、内蔵のあるいは外付けのフロッピディスク装置あるいは光ディスク装置等のディスク装置によって、この発明による記録媒体(フロッピディスクや光ディスク等のディスク)に記録されているプログラムを読み込んで、内蔵のHDD(ハードディスク装置)内のハードディスクあるいは不揮発性RAMやRAMにインストールし、コンピュータ(CPU)がそのプログラムに従って動作することにより、この発明による各種の機能を実現することができる。
【0134】
以下、この画像形成装置管理システムにおけるこの発明に係わる処理動作について、図15以降の各図面も参照して具体的に説明する。
なお、説明の都合上、センタシステム1の処理動作,顧客先Aにおけるデータ通信装置11の処理動作を説明するが、他の顧客先Bにおけるデータ通信装置21の処理動作はデータ通信装置11の処理動作と同様なので、説明を省略する。
【0135】
まず、データ通信装置11のこの発明による基本的な処理について説明する。
データ通信装置11のCPU122は、センタシステム1から公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線を介して送信に要する通信時間が予め設定された所定時間内に収まるプログラム等のデータを受信する際に、顧客回線優先モード設定スイッチ132によって顧客回線優先モードが設定されていた場合には、その設定を一時的に解除する。
【0136】
そして、データ通信装置11とセンタシステム1との通信を許可して図14のアナログスイッチ111bを閉じ、回線を閉結(公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線をモデム112に切り替え接続)し、センタシステム1からのデータの受信が終了した後、アナログスイッチ111bを開いて回線を開放し、顧客回線優先モードを再設定する。
【0137】
したがって、データ通信装置11は、顧客回線優先モードが設定されていた場合、センタシステム1から送られてくるプログラムのような大容量のデータ(但し送信に要する通信時間が予め設定された所定時間内に収まるもの)の受信中に、自機と同じ通信回線を使用するファクシミリ装置12から通信要求信号を受信した場合でも、センタシステム1から送られてくるデータの受信が中断されることがなくなり、そのデータをセンタシステム1が最初から再送信し直す必要がほとんどなくなる。
【0138】
よって、データ通信装置11とセンタシステム1との通信およびファクシミリ装置12と相手先との通信を同一の通信回線を利用しながらも経済的且つ効率的に行なうことができる。
【0139】
図15〜図31,図38,図39は、この発明による処理の実施例を示すフローチャートである。これらの各図において、ステップを「S」と略記している。
【0140】
実施例:図15〜図37〕
図15および図16はセンタシステム1のコンピュータ(クライアント2a,2b,……のいずれかのCPU31およびサーバ3のCPU51)による処理の第1例を示すフローチャート、図17および図18はデータ通信装置11のCPU122による処理の第1例を示すフローチャートである。
【0141】
ここで、この実施例では、顧客(お客様)の機械(画像形成装置)で使用しているプログラムは、本来の製品として作られたものと、顧客の環境に合わせて仕様を変えたものの2種類のものがあるものとし、それに伴って機器変更履歴DB59cの変更履歴の部分(図5参照)を図32に示すような内容にし、上記2種類のプログラムを管理する。
【0142】
図32において、本来の製品のバージョン管理番号(Ver管理)およびお客様専用のバージョン管理番号の前半の4桁の数字「A123」は図4の標準構成又はオプション構成を示すコードに相当する。また、後半の4桁以上の数字(例えば「5678」「5678A」)は標準構成又はオプション構成に対応するバージョン番号に相当する。
【0143】
機器変更履歴DB59cの変更履歴の部分を図32に示すような内容にして2種類のプログラムを管理するようにすれば、製品版のどのプログラムから変更を実施したかを容易に判断することができる。
なお、製品版のプログラムとお客様専用のプログラムの管理を容易にするために、その各バージョン管理番号の桁数を最大桁数に合わせるようにしてもよい。
【0144】
センタシステム1のコンピュータは、例えばセンタオペレータによるクライアントのキーボード42(図示しないマウス等の他の入力装置でもよい)の操作により、プログラム(他のデータでもよい)の書き込み(変更)要求を示す書き込み要求信号と共に、顧客先Aに設置されている各画像形成装置のうち、プログラムの書き込みを必要とする画像形成装置(以下「対象画像形成装置」という)の選択要求を示す選択要求信号が入力されると、図15および図16に示す処理を開始する。
【0145】
そして、まずステップ1で対象画像形成装置を選択し、ステップ2でデータ通信装置11に対して発呼処理(ダイヤリング)を行ない、ステップ3でデータ通信装置11との回線接続処理を行なった後、ステップ4で公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線およびデータ通信装置11を介して対象画像形成装置からフラッシュROM内のプログラムのバージョンを取得する処理を行なう。
【0146】
このとき、対象画像形成装置に対してバージョン要求信号を送信し、それに対して対象画像形成装置からフラッシュROM内のプログラムのバージョンを含む情報(バージョン情報)、例えば対象画像形成装置の機種・機番(他の識別情報でもよい),標準構成コード,標準構成バージョン番号,オプション構成(オプション機構)コード,オプション構成バージョン番号が返送されてくるので、それらを受信してメモリ(例えばRAM34又はHDD40)に蓄積する。
【0147】
画像形成装置からフラッシュROM内のブログラムのバージョンを含むバージョン情報を取得すると、ステップ5〜7へ進み、そのバージョンと対象画像形成装置に書き込むべきプログラム(以下「該当プログラム」という)のバージョンとを比較し、その各バージョンが一致する(該当プログラムが既に書き込み(プログラム変更)済み)かどうか、対象画像形成装置のフラッシュROM内のプログラムに異常があるかないか、該当プログラムが対象画像形成装置のフラッシュROM内の現在のプログラムに代わる顧客専用プログラムかどうかをそれぞれチェックする。
【0148】
そして、上記各バージョンが一致した場合(対象画像形成装置のフラッシュROM内のプログラムが変更済みの場合)は、ステップ8でプログラムの変更が不要である旨を示す情報をCRTディスプレイ41に表示し、ステップ9で機器プログラム管理DB59bおよび機器変更履歴DB59cを更新した後、ステップ10でデータ通信装置11との回線切断処理を行ない(データ通信装置11への書き込み要求信号の送信を禁止し)、図15および図16の処理を終了する。
【0149】
上記各バージョンが一致しなかった場合(対象画像形成装置のフラッシュROM内のプログラムが変更されていなかった場合)、対象画像形成装置のフラッシュROM内のプログラムに異常があった場合、あるいは該当プログラムが対象画像形成装置のフラッシュROM内の現在のプログラムに代わる顧客専用プログラムの場合は、ステップ11でHDD59から該当プログラムを読み込む。
【0150】
次に、ステップ12で読み込んだ該当プログラムを含むデータ通信装置11へ送信すべきデータ(以下「プログラムデータ」という)のサイズ(全データ量)を検出し、ステップ13でそのサイズに基づいて(実際にはプログラムデータのサイズと通信制御ユニットであるモデムの通信速度とにより)プログラムデータの送信に要する通信時間を算出する。但し、プログラムデータを圧縮してデータ通信装置11へ送信する場合は、その圧縮率も考慮して通信時間を算出する。
【0151】
次に、ステップ14で算出した通信時間が予め設定された所定時間内に収まるかどうかを判断し、上記通信時間が所定時間内に収まらなかった場合は、その旨を示す情報,通信時間を示す情報,又はプログラムデータのサイズが大きすぎる旨を示す情報等のプログラムデータに関する情報をCRTディスプレイ41に表示する出力処理を行なう。なお、スピーカを備えている場合は、プログラムデータに関する情報をスピーカによって音声出力することもできる。
【0152】
その後、ステップ16,17でセンタオペレータによってキーボード42上の実行キー又は中断キーが押下されるのを待ち、中断キーが押下された場合(そのキー操作による操作信号である中断信号が入力された場合)は、ステップ10でデータ通信装置11との回線切断処理を行ない、図15および図16の処理を終了する。
【0153】
キーボード42上の実行キーが押下された場合(そのキー操作による操作信号である実行信号が入力された場合)、あるいはプログラムデータの送信に要する通信時間が所定時間内に収まった場合は、データ通信装置11への書き込み要求信号の送信を許可し、ステップ21で書き込み要求信号にプログラムデータデータのサイズを示すサイズ情報等を付加して図33の(1)に示すようなフォーマットで公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線を介してデータ通信装置11へ送信する。
【0154】
その後、ステップ22でデータ通信装置11から中断信号を受信したか否かをチェックし、中断信号を受信した場合は、ステップ10でデータ通信装置11との回線切断処理を行なって図15および図16の処理を終了し、中断信号を受信しなかった場合はステップ23で該当プログラムを含むプログラムデータを図33の(2)に示すようなフォーマットでデータ通信装置11へダウンロード(送信する)処理を行なう。このとき、プログラムデータを必要に応じて圧縮する。
【0155】
ここで、図33の(1)(2)において、ID1はデータ通信装置11の電話番号と2桁のユニークな番号とからなる識別情報(20桁)、ID2は対象画像形成装置の機種・機番(17桁)を示す識別情報である。
処理コードは、送信するデータ(信号)の種類を示す情報であり、この例では書き込み要求信号であることを示している。
【0156】
発生時刻は、処理を始めた日時を示す情報であり、何時にプログラムの書き換え(変更)が実行されたかを管理できる。
ユニット名は、どの部分を変更するかを示す情報である。この情報、画像形成装置が実際には複数のCPU,ROMを有しているため、必要となる。
【0157】
圧縮方法は、圧縮された全データを元の状態に伸長するために必要なものである。通常、該当プログラムを含むプログラムデータは大容量であるため、圧縮された状態でデータ通信装置11へダウンロードされる。
全データ量は、ダウンロードする該当プログラムを含むプログラムデータのサイズを示すサイズ情報に相当する。
【0158】
なお、後述するデータ通信装置11側の処理を示すフローチャートには図示を省略するが、データ通信装置11は、センタシステム1からプログラムデータのサイズを示すサイズ情報を受信すると、そのサイズがバッファ(例えば図14の不揮発性RAM124のバッファエリア)によって受信できるサイズかどうかをチェックし、受信できるサイズでなかった場合に、バッファサイズ不足を示すコードをセンタシステム1へ返送(送信)する。
【0159】
ローダは、ダウンロードされたプログラムデータ中の該当プログラムを対象画像形成装置のフラッシュROMに書き込むためのプログラムである。これは、受信側のデータ通信装置11がプログラムを特殊な方法で書き込むためのプログラムを有していない場合に必要となる。
【0160】
ブロック長は、1ブロックで送信するデータ長を示す。
フレームチェックは、データエラーから守るために、生成多項式を用いた精度のよい誤り検出方式を採用する。
途中、最後は、次のブロックの有無を示す。
【0161】
センタシステム1のコンピュータは、該当プログラムを含むプログラムデータをデータ通信装置11へダウンロードした後、ステップ24でそのダウンロード(送信)が全て正常に行なわれたかどうかをデータ通信装置11からの結果信号(後述する受信正常信号又は受信異常信号)によってチェックし、全て正常に行なわれた場合は、ステップ25へ移行する。
【0162】
プログラムデータのダウンロードが正常に行われなかった場合、つまり正常にダウンロードされなかった異常部分があった場合は、ステップ29でその異常部分の再送を予め設定された所定回数実行したかどうかを判断し、所定回数実行していなければステップ30で異常部分をデータ通信装置11へ再送(ダウンロード)する処理を行なった後、ステップ24に戻る。
【0163】
そして、異常部分の再送を所定回数実行しても、プログラムデータのダウンロードが全て正常に行なわれたと判断することができなかった場合は、ステップ10でデータ通信装置11との回線切断処理を行ない、図15および図16の処理を終了する。
【0164】
異常部分の再送を所定回数実行するまでの間に、プログラムデータのダウンロードが全て正常に行なわれたと判断することができた場合は、ステップ25へ移行する。
ステップ25では、対象画像形成装置のフラッシュROMへの該当プログラムの書き込みが全て正常に行なわれたかどうかをデータ通信装置11からの結果信号(後述する書き込み正常信号又は書き込み正常信号)によってチェックする。
【0165】
そして、対象画像形成装置のフラッシュROMへの該当プログラムの書き込みが全て正常に行なわれた場合は、その旨を示す情報(正常情報)をCRTディスプレイ41に表示(出力)する処理を行なう。なお、スピーカを備えている場合は、正常情報をスピーカによって音声出力することもできる。
その後、ステップ10でデータ通信装置11との回線切断処理を行ない、図15および図16の処理を終了する。
【0166】
対象画像形成装置のフラッシュROMへの該当プログラムの書き込みに異常があった場合は、ステップ26でデータ通信装置11への書き込み要求信号の送信を予め設定された所定回数実行したかどうかを判断し、所定回数実行していない場合は、ステップ27で書き込み要求信号を再度データ通信装置11へ送信して対象画像形成装置のフラッシュROMへの該当プログラムの書き込みを再度行なわせ、ステップ25に戻る。
【0167】
そして、データ通信装置11への書き込み要求信号の送信を予め設定された所定回数実行するまでの間に、該当プログラムの対象画像形成装置のフラッシュROMへの書き込みが全て正常に行なわれたと判断することができた場合は、ステップ31へ移行して上述と同様の処理を行ない、書き込み要求信号の送信を予め設定された所定回数実行しても該当プログラムの書き込みが正常に行なわれたと判断することができなかった場合は、ステップ28で次の処理を行なう。
【0168】
すなわち、該当プログラムの書き込みを正常に行なえなかった旨を示す情報(異常情報)をCRTディスプレイ41に表示する処理を行なう。なお、スピーカを備えている場合は、異常情報をスピーカによって音声出力することもできる。その後、ステップ10でデータ通信装置11との回線切断処理を行ない、図15および図16の処理を終了する。
ここで、異常情報の出力により、センタオペレータは該当プログラムの書き込み異常を解消させるためにサービスマンを手配することができる。
【0169】
一方、データ通信装置11のCPU122は、定期的に図17および図18に示す処理を開始し、ステップ41でリンガ信号の検出の有無を判断する。
ここで、センタシステム1あるいは外部のファクシミリ装置(又は電話機等の通信機能付き顧客機器)から発呼処理による呼び出しがあると、公衆通信回線網5内の交換機から予め設定された通信回線を介してリンガ信号(呼出信号)が送られてくるため、そのリンガ信号がリンガ検出回路113によって検出され、それによってリンガ信号が検出されたと判断することができる。
【0170】
そして、リンガ信号が検出されなかった場合は、そのまま図17および図18の処理を終了し、リンガ信号が検出された場合は、ステップ42でデータ通信装置11とセンタシステム1との回線接続処理あるいはファクシミリ装置12(又は電話機等の通信機能付き顧客機器)と相手先との回線接続処理を行ない、ステップ43でバージョン要求信号を受信したか否かを判断する。
【0171】
そして、バージョン要求信号を受信しなかった場合、つまり他の信号を受信した場合は、図17および図18の処理を終了して図示しない他の処理を行なうが、バージョン要求信号を受信した場合(この場合は当然データ通信装置11とセンタシステム1とが回線接続されている)は、ステップ44で対象画像形成装置からフラッシュROM内のブログラムのバージョンを含むバージョン情報を読み込んで公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線を介してセンタシステム1へ送信する。
【0172】
その後、ステップ45で予め設定された所定時間が経過(タイムアウト)したかどうかを、ステップ46でセンタシステムから書き込み要求信号を受信したかどうかをそれぞれ判断するが、書き込み要求信号を受信する前に所定時間が経過した場合は、図17および図18の処理を終了し、所定時間が経過する前に書き込み要求信号を受信した場合は、ステップ47で次の処理を行なう。
【0173】
すなわち、受信した書き込み要求信号に付加されているサイズ情報に基づいて(実際にはプログラムデータのサイズとモデム112の通信速度とにより)プログラムデータの送信に要する通信時間を算出する。但し、センタシステム1からプログラムデータが圧縮された状態で送られてくる場合は、その圧縮率も考慮して通信時間を算出する。
【0174】
次に、ステップ48で算出した通信時間が予め設定された所定時間内に収まるかどうかを判断し、上記通信時間が所定時間内に収まらなかった場合は、図示しないスイッチによって受信モード(センタシステム1から送られてくるプログラムデータをそのサイズに関係なく受信するモード)が設定されているかどうかを判断し、受信モードが設定されていなければステップ50で通信を中断する旨を示す中断信号をセンタシステム1へ送信し、ステップ51でセンタシステム1との回線切断処理を行ない、図17および図18の処理を終了する。
【0175】
受信モードが設定されていた場合、あるいはプログラムデータの送信に要する通信時間が所定時間内に収まった場合は、ステップ52で顧客回線優先モードの設定の有無をチェックし、顧客回線優先モードが設定されていなかった場合はそのまま、顧客回線優先モードが設定されていた場合はその設定を解除した後、ステップ61でセンタシステム1から送られてくるプログラムデータを受信するプログラム受信処理を行なう。
【0176】
このとき、以下の(A1)〜(A9)(B1)〜(B9)のいずれかに示す処理も行なう。
(A1)プログラムデータの受信(ダウンロード)中に、ファクシミリ装置12(又は電話機)から発呼信号(通信要求信号)を受信したとき(ファクシミリ装置12で送信を始めようとしたとき)、メッセージ出力モード設定スイッチ133により表示モードが設定されていた場合に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み(ソフトが修正)中である旨を示す表示用のメッセージを生成させ、そのメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により表示させる。その処理の一例を図19に示す。
【0177】
なお、このような処理を行なう場合、図18のステップ62と63との間で次のような処理を行なうとよい。つまり、後述するステップ62でプログラムデータを正常に受信したと判断した後、表示モードが設定されていた場合に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータのダウンロードを終了した旨あるいはプログラムの書き込みが終了した旨を示す表示用のメッセージを生成させ、そのメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により数秒間だけ表示させる。その処理の一例を図20に示す。
【0178】
ここで、プログラムデータがダウンロード中である旨を示すメッセージの具体例として、「ただいまプログラムをダウンロード中です。しばらくお待ちください。」のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により表示させる。プログラムデータが書き込み中である旨を示すメッセージの具体例として、「ただいまプログラムを書き込み中です。しばらくお待ちください。」のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により表示させる。
【0179】
また、プログラムデータのダウンロードが終了した旨を示すメッセージとして、「ただいまプログラムのダウンロードを終了しました。」のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により表示させる。プログラムの書き込みが終了した旨を示すメッセージとして、「ただいまプログラムの書き込みを終了しました。」のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により表示させる。
【0180】
(A2)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12(又は電話機)から発呼信号を受信したとき、音声モードが設定されていた場合に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す音声用のメッセージを生成させ、そのメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図21に示す。
【0181】
なお、このような処理を行なう場合、図18のステップ62と63との間で次のような処理を行なうとよい。つまり、ステップ62でプログラムデータを正常に受信したと判断した後、音声モードが設定されていた場合に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータのダウンロードを終了した旨あるいはプログラムの書き込みが終了した旨を示す音声用のメッセージを生成させ、そのメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図22に示す。
【0182】
また、図21に示す処理では、プログラムデータがダウンロード中である旨を示すメッセージの音声出力が何回も行なわれるので、破線で囲んで示す処理を図23に示す処理に変更することもできる。つまり、図23の処理を使用し、図示しないタイマに予め設定された一定時間(例えば5分)をセットすることにより、その一定時間毎に上述した音声出力が行なわれるようにすることができる。このタイマを利用した処理は、後述する同様の音声出力処理にも適用できる。
【0183】
ここで、プログラムデータがダウンロード中である旨を示すメッセージの具体例として、「ただいまプログラムをダウンロード中です。しばらくお待ちください。」のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。プログラムデータが書き込み中である旨を示すメッセージの具体例として、「ただいまプログラムを書き込み中です。しばらくお待ちください。」のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。
【0184】
また、プログラムデータのダウンロードが終了した旨を示すメッセージとして、「ただいまプログラムのダウンロードを終了しました。」のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。プログラムの書き込みが終了した旨を示すメッセージとして、「ただいまプログラムの書き込みを終了しました。」のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。
【0185】
(A3)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示・音声モード(表示モードと音声モードの両方)が設定されていた場合に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す表示用と音声用の各メッセージを生成させ、その表示用のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させると共に、その音声用のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図24に示す。
【0186】
なお、このような処理を行なう場合、図18のステップ62と63との間で次のような処理を行なうとよい。つまり、ステップ62でプログラムデータを正常に受信したと判断した後、表示・表示モードが設定されていた場合に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータのダウンロードを終了した旨あるいはプログラムの書き込みが終了した旨を示す表示用と音声用の各メッセージを生成させ、その表示用のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により数秒間だけ表示させると共に、その音声用のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図25に示す。
【0187】
(A4)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示モードが設定されていた場合に、先に算出したプログラムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロード(又は該当プログラムの書き込み)を開始してから現在までの経過時間T3(現在の時刻−T1)とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4(T2−T3)を算出し、その待ち時間T4を示す表示用のメッセージ(待ち時間情報)をメッセージ制御回路120によって生成させ、そのメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させる。その処理の一例を図26に示す。
【0188】
(A5)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示モードが設定されていた場合に、先に算出したプログラムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロード(又は該当プログラムの書き込み)を開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す表示用のメッセージと待ち時間T4を示す表示用のメッセージを生成させ、その各メッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させる。その処理の一例を図27に示す。
【0189】
なお、(A4)又は(A5)に示したような処理を行なう場合、図18のステップ62と63との間で上述した(A1)と同様の処理(例えば図20)を行なうとよい。
【0190】
ここで、図26および図27に示す処理ではそれぞれ、プログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を示すメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させる際に、プログラムデータのダウンロード(又は該当プログラムの書き込み)を開始してから現在までの経過時間T3を示すメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させるようにしている。
【0191】
(A6)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、音声モードが設定されていた場合に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、その待ち時間T4を示す音声用のメッセージをメッセージ制御回路120によって生成させ、そのメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図28に示す。
【0192】
(A7)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、音声モードが設定されていた場合に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す音声用のメッセージと待ち時間T4を示す音声用のメッセージをメッセージ制御回路120によって生成させ、その各メッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図29に示す。
【0193】
なお、(A6)又は(A7)に示したような処理を行なう場合、図18のステップ62と63との間で上述した(A2)と同様の処理(例えば図22)を行なうとよい。
【0194】
ここで、図28および図29に示す処理ではそれぞれ、プログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を示すメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる際に、プログラムデータのダウンロード(又は該当プログラムの書き込み)を開始してから現在までの経過時間T3を示すメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させるようにしている。
【0195】
(A8)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示・音声モードが設定されていた場合に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、その待ち時間T4を示す表示用と音声用のメッセージをメッセージ制御回路120によって生成させ、その表示用のメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させると共に、その音声用のメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図30に示す。
【0196】
(A9)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示・音声モードが設定されていた場合に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す表示用,音声用の各メッセージと待ち時間T4を示す表示用,音声用の各メッセージを生成させ、その表示用の各メッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させると共に、その音声用の各メッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる。その処理の一例を図31に示す。
【0197】
なお、(A8)又は(A9)に示したような処理を行なう場合、図18のステップ62と63との間で上述した(A3)と同様の処理(例えば図25)を行なうとよい。
【0198】
ここで、例えば図34に示すように、外付けの表示装置151およびスピーカ152を利用して(A9)に示した処理を行なう場合、外付けの表示装置151によって「ただいまソフトの修正中(プログラムの書き込み中)です。10分お待ちください。」のメッセージを表示させると共に、外付けのスピーカ152によって同様のメッセージを音声出力させる。外付けの表示装置151やスピーカ152は、ファクシミリ装置12のオペレータが見やすい位置、つまりファクシミリ装置12の側に設置することが望ましい。
【0199】
(B1)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示モードが設定されていた場合に、擬似的に回線を接続すると共に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す表示用のメッセージを生成させ、そのメッセージを図35に示すようなFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その操作表示部上に表示させる。その後、所定時間が経過すると、ファクシミリ装置12にDCN(切断信号)を送出させて回線を切断する。
【0200】
例えば、図19に示した処理のうち、プログラムデータがダウンロード中である旨を示す表示用のメッセージを生成させ、そのメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)により表示させる処理に代えて、そのメッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その操作表示部上に表示させる処理を行なう。そしてこの場合、所定時間が経過した後、ファクシミリ装置12にDCN(切断信号)を送出させて回線を切断する。
なお、図37にG3FAXの一般的な通信シーケンスを示す。
【0201】
(B2)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、音声モードが設定されていた場合に、擬似的に回線を接続すると共に、メッセージ制御回路120によってプログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す音声用のメッセージを生成させ、そのメッセージを図36に示すようにしてハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その内部NCU経由で接続されているスピーカによって音声出力させる。その後、所定時間が経過すると、ファクシミリ装置12に切断信号を送出させて回線を切断する。所定時間は、ファクシミリ装置12が有するタイムアウト時間(例えば40秒)より短くする。
【0202】
例えば、図21に示した処理のうち、プログラムデータがダウンロード中である旨を示す音声用のメッセージを生成させ、そのメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)により音声出力させる処理に代えて、そのメッセージをハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その内部NCU経由で接続されているスピーカによって音声出力させる。そしてこの場合、所定時間が経過した後、ファクシミリ装置12に切断信号を送出させて回線を切断する。
【0203】
(B3)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示・音声モードが設定されていた場合に、(B1)と(B2)を組み合わせた処理を行なう。
【0204】
(B4)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示モードが設定されていた場合に、擬似的に回線を接続すると共に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、その待ち時間T4を示す表示用のメッセージをメッセージ制御回路120によって生成させ、そのメッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その操作表示部上に表示させる。その後、所定時間が経過すると、ファクシミリ装置12にDCNを送出させて回線を切断する。
【0205】
例えば、図26に示した処理のうち、プログラムデータのダウンロード(又は該当プログラムの書き込み)を開始してから現在までの経過時間T3およびプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を示すメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させる処理に代えて、そのメッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その操作表示部上に表示させる処理を行なう。そしてこの場合、所定時間が経過した後、ファクシミリ装置12にDCN(切断信号)を送出させて回線を切断する。
【0206】
(B5)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示モードが設定されていた場合に、擬似的に回線を接続すると共に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、プログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す表示用のメッセージと待ち時間T4を示す表示用のメッセージをメッセージ制御回路120によって生成させ、その各メッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その操作表示部上に表示させる。その後、所定時間が経過すると、ファクシミリ装置12にDCNを送出させて回線を切断する。
【0207】
例えば、図27に示した処理のうち、プログラムデータがダウンロード中である旨を示すメッセージとプログラムデータのダウンロード(又は該当プログラムの書き込み)を開始してから現在までの経過時間T3およびプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を示すメッセージを表示装置118(又は外付けの表示装置)によって表示させる処理に代えて、その各メッセージをFAX通信プロトコル信号によってハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その操作表示部上に表示させる処理を行なう。そしてこの場合、所定時間が経過した後、ファクシミリ装置12にDCN(切断信号)を送出させて回線を切断する。
【0208】
(B6)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、音声モードが設定されていた場合に、擬似的に回線を接続すると共に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、その待ち時間T4を示す音声用のメッセージをハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その内部NCU経由で接続されているスピーカによって音声出力させる。その後、所定時間が経過すると、ファクシミリ装置12に切断信号を送出させて回線を切断する。
【0209】
例えば、図28に示した処理のうち、プログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3およびプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を示すメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる処理に代えて、そのメッセージをハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その内部NCU経由で接続されているスピーカによって音声出力させる処理を行なう。そしてこの場合、所定時間が経過した後、ファクシミリ装置12に切断信号を送出させて回線を切断する。
【0210】
(B7)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、音声モードが設定されていた場合に、擬似的に回線を接続すると共に、先に算出したプログムデータの送信に要する通信時間T2とプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3とに基づいてプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を算出し、プログラムデータがダウンロード中である旨あるいはプログラムが書き込み中である旨を示す音声用のメッセージと待ち時間T4を示す音声用のメッセージをハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その内部NCU経由で接続されているスピーカによって音声出力させる。その後、所定時間が経過すると、ファクシミリ装置12に切断信号を送出させて回線を切断する。
【0211】
例えば、図29に示した処理のうち、プログラムデータがダウンロード中である旨を示すメッセージとプログラムデータのダウンロードを開始してから現在までの経過時間T3およびプログラムデータのダウンロードが終了するまでの待ち時間T4を示すメッセージをスピーカ119(又は外付けのスピーカ)によって音声出力させる処理に代えて、その各メッセージをハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、その内部NCU経由で接続されているスピーカによって音声出力させる処理を行なう。そしてこの場合、所定時間が経過した後、ファクシミリ装置12に切断信号を送出させて回線を切断する。
【0212】
(B8)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示・音声モードが設定されていた場合に、(B4)と(B6)を組み合わせた処理を行なう。
(B9)プログラムデータのダウンロード中に、ファクシミリ装置12から発呼信号を受信したとき、表示・音声モードが設定されていた場合に、(B5)と(B7)を組み合わせた処理を行なう。
【0213】
なお、(B1)(B3)〜(B5)(B8)(B9)において、上述した表示用のメッセージに代えてプリント用のメッセージをメッセージ制御回路120によって生成させ、そのメッセージをハイブリッド回路121およびリンガ制御回路115等を介してファクシミリ装置12に送出させ、そのプリント部によってプリントさせることもできる。
【0214】
図18のステップ61のプログラムデータ受信処理が終了すると、ステップ62でプログラムデータを正常に受信したかどうかをチェックし、正常に受信した場合は、ステップ63でその旨を示す信号(受信正常信号)をセンタシステム1へ送信し、ステップ64で受信したプログラムデータ中の該当プログラムを対象画像形成装置のフラッシュROMに書き込み、プログラムの変更(更新)を行なう。
【0215】
プログラムデータを正常に受信できなかった場合は、ステップ70でその旨を示す信号(受信異常信号)をセンタシステム1へ送信した後、ステップ71でプログラムデータ受信処理を予め設定された所定回数実行したかどうかを判断し、所定回数実行していない場合は、ステップ61に戻ってプログラム受信処理(但し該当プログラムの異常部分を受信して書き込む)を行ない、再びステップ62の判断を行なう。
【0216】
そして、プログラム受信処理を所定回数実行するまでの間に、プログラムデータを正常に受信できたと判断することができた場合は、ステップ64へ移行するが、プログラム受信処理を所定回数実行しても、プログラムデータを正常に受信できたと判断することができなかった場合は、ステップ51でセンタシステム1との回線切断処理を行なって図17および図18の処理を終了する。
【0217】
ステップ64の該当プログラムの書き込みによるプログラムの変更が終了すると、ステップ65で対象画像形成装置のフラッシュROMへの該当プログラムの書き込みが全て正常に行なわれたかどうかを判断し、全て正常に行なわれた場合は、ステップ72でその旨を示す信号(書き込み正常信号)をセンタシステム1へ送信し、ステップ73でステップ53による顧客回線優先モードの設定解除の有無をチェックする。
【0218】
そして、ステップ53で顧客回線優先モードの設定を解除していない場合は、ステップ51でセンタシステム1との回線切断処理を行ない、図17および図18の処理を終了する。
ステップ53で顧客回線優先モードの設定を解除した場合にのみ、ステップ74で顧客回線優先モードを再設定し、ステップ51でセンタシステム1との回線切断処理を行なって図17および図18の処理を終了する。
【0219】
対象画像形成装置のフラッシュROMへの該当プログラムの書き込みが正常に行なわれなかった場合は、ステップ66でその旨を示す信号(書き込み異常信号)をセンタシステム1へ送信した後、ステップ67でセンタシステム1から書き込み要求信号を受信したかどうかを、ステップ68で予め設定された所定時間が経過(タイムアウト)したかどうかをそれぞれ判断する。
【0220】
そして、予め設定された所定時間が経過する前に書き込み要求信号を受信した場合は、ステップ64へ戻って処理該当プログラムを対象画像形成装置のフラッシュROMに書き込む処理を含む上述と同様の処理を行なうが、書き込み要求信号を受信する前に所定時間が経過した場合は、該当プログラムの書き込みを正常に行なえなかった旨を示す情報(異常情報)を上述した(A1)〜(A9)(B1)〜(B9)に示したような処理を行なって表示,音声,又はプリントによって出力した後、ステップ73へ移行して上述と同様な処理を行なう。
【0221】
ここで、センタシステム1のコンピュータおよびデータ通信装置11の処理の第1例をまとめると、以下の(1)〜(8)に示すようになり、種々の効果を得ることができる。
【0222】
(1)センタシステム1のコンピュータが、プログラムデータ(該当プログラムのみでもよい)のサイズを示すサイズ情報およびプログラムデータの書き込み要求を示す書き込み要求信号をデータ通信装置11へ送信し、データ通信装置11が、センタシステム1からサイズ情報および書き込み要求信号を受信したとき、そのサイズ情報に基づいてプログラムデータの送信に要する通信時間を算出し、その通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断し、所定時間内に収まる場合で且つ顧客回線優先モードが設定されていた場合には、その設定を解除する。
【0223】
この処理によれば、前述した基本的な処理による効果と同様の効果を得ることができる。また、データ通信装置11側でプログラムデータの送信に要する通信時間を容易且つ確実に算出できるという効果も得られる。
【0224】
(2)センタシステム1のコンピュータが、プログラムデータのサイズに基づいてそのデータの送信に要する通信時間を算出し、その通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断し、所定時間内に収まる場合には書き込み要求信号の送信を許可し、上記所定時間内に収まらない場合にはその旨を示す情報,上記通信時間を示す情報,又はプログラムデータのサイズが大きすぎる旨を示す情報等のプログラムデータに関する情報を表示又は音声によって出力した後、所定のキー操作による操作信号が入力されたとき、書き込み要求信号の送信を許可する。
【0225】
この処理によれば、センタオペレータは、プログラムデータの送信に多くの時間が必要な場合、顧客先のファクシミリ装置12や対象画像形成装置の使用状況を電話で確認し、それらの装置があまり使用されない時間帯にプログラムデータをデータ通信装置11へ送信できるので、顧客の作業効率の低下を極力回避することができる。
【0226】
(3)データ通信装置11が、センタシステム1から送られてくるプログラムデータをそのサイズに関係なく受信する受信モードを設定されていた場合には、センタシステム1から書き込み要求信号を受信したとき、プログラムデータの送信に要する通信時間が所定時間内に収まらない場合でも、顧客回線優先モードが設定されていた場合に、その設定を解除する。
【0227】
この処理によれば、顧客が対象画像形成装置への該当プログラムの書き込みが優先して行なわれるようにしたい場合に、それを受信モードの設定によって容易に実現でき、非常に便利である。
【0228】
(4)データ通信装置11が、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信中に、ファクシミリ装置12から通信要求信号を受信したとき、プログラムデータが受信中である旨を示す情報を表示装置118(又は外付けの表示装置)による表示又はスピーカ119(又は外付けのスピーカ)による音声によって出力する。
【0229】
この処理によれば、顧客は、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信によってファクシミリ装置12を使用できないような場合、その使用できない理由を表示装置118の表示又はスピーカ119の音声により知ることができるので、例えばファクシミリ装置12の故障と判断してその旨をサービスセンタに通報してしまうような無駄な作業を行なってしまうことがなくなる。
【0230】
(5)データ通信装置11が、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信中に、ファクシミリ装置12から通信要求信号を受信したとき、プログラムデータの送信に要する通信時間とそのプログラムデータの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいてそのプログラムデータの送信(受信)が終了するまでの待ち時間を算出し、その待ち時間を示す待ち時間情報を表示装置118(又は外付けの表示装置)による表示又はスピーカ119(又は外付けのスピーカ)による音声によって出力する。
【0231】
この処理によれば、顧客は、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信によってファクシミリ装置12を使用できないような場合、その受信が終了するまでの待ち時間を表示装置118の表示又はスピーカ119の音声によって知ることができるので、ファクシミリ装置12の側でプログラムデータの受信が終了するまで待つ必要がなくなり、より作業効率が向上する。
【0232】
(6)データ通信装置11が、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信中に、ファクシミリ装置12から通信要求信号を受信したとき、プログラムデータが受信中である旨を示す情報をファクシミリ装置12に送出し、表示,プリント,又は音声によって出力させる。
【0233】
この処理によれば、顧客は、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信によってファクシミリ装置12を使用できないような場合、その使用できない理由をファクシミリ装置12の表示装置の表示,スピーカの音声,プリント紙により知ることができるので、(4)に示した効果と同様の効果を得ることができる。また、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信によってファクシミリ装置12を使用できない理由をファクシミリ装置12の前で直ちに知ることができるため、データ通信装置11(又は外付けの表示装置やスピーカ)の設置場所まで移動する必要がない分だけ、作業効率が向上する。
【0234】
(7)データ通信装置11が、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信中に、ファクシミリ装置12から通信要求信号を受信したとき、プログラムデータの送信に要する通信時間とそのプログラムデータの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいてそのプログラムデータの送信が終了するまでの待ち時間を算出し、その待ち時間を示す待ち時間情報をファクシミリ装置12に送出し、表示,プリント,又は音声によって出力させる。
【0235】
この処理によれば、顧客は、センタシステム1から送られてくるプログラムデータの受信によってファクシミリ装置12を使用できないような場合、その受信が終了するまでの待ち時間をファクシミリ装置12の表示装置の表示,スピーカの音声,プリント紙により知ることができるので、(5)に示した効果と同様の効果を得ることができる。また、プログラムデータの受信が終了するまでの待ち時間をファクシミリ装置12の前で直ちに知ることができるため、データ通信装置11(又は外付けの表示装置やスピーカ)の設置場所まで移動する必要がない分だけ、作業効率が向上する。
【0236】
(8)センタシステム1のコンピュータが、対象画像形成装置に書き込まれているプログラムのバージョンを取得し、そのバージョンと対象画像形成装置に書き込むべきプログラム(該当プログラム)のバージョンとを比較し、その各バージョンが一致するか否かを判断し、一致する場合に機器プログラム管理DB59bおよび機器変更履歴DB59cを更新すると共に、書き込み要求信号の送信を禁止する。
【0237】
この処理によれば、対象画像形成装置に書き込み済みのプログラムをデータ通信装置11に送信する無駄な処理を行なわずに済むため、センタシステム1のコンピュータおよびデータ通信装置11の処理負担や、センタオペレータおよび顧客の作業負担を軽減することができる。
【0238】
なお、画像形成装置のプログラムの変更方法には、通常、センタシステム1からデータ通信装置11へ該当プログラムを送信して画像形成装置に書き込ませることによってプログラムを変更する第1の方法と、後述する第2の方法とがある。
【0239】
第2の方法は、画像形成装置にフロッピディスク装置やCD−ROMリーダ等を接続できる場合、サービスマンが、該当プログラムが記録されたフロッピディスクや光ディスク等の記録媒体を画像形成装置に接続したフロッピディスク装置やCD−ROMリーダ等に挿着し、操作表示部上の所定のキー操作によって記録媒体に記録されている該当プログラムを読み取らせて内部のフラッシュROMに書き込ませることによってプログラムを変更する方法である。
【0240】
サービスマンは、第2の方法を用いて画像形成装置のプログラムを変更した場合、その旨を電話でセンタオペレータに報告する必要があるが、その報告を忘れてしまうことがある。
センタオペレータは、上記報告を受けていない場合、プログラムの書き込みによって既にプログラムが変更済みの画像形成装置に対して、第1の方法を用いて同じプログラムを書き込ませることが考えられる。
【0241】
そこで、この実施例では、センタシステム1のコンピュータが、(8)に示したように、対象画像形成装置に書き込み済みのプログラムを再度書き込むような無駄な処理が行なわれないように、対象画像形成装置に書き込むべきプログラムをデータ通信装置11へ送信する前に、対象画像形成装置に書き込まれているプログラムのバージョンと対象画像形成装置に書き込むべきプログラムのバージョンとを比較するようにしている。
【0242】
参考例:図15,図18〜図39〕
図15および図38はセンタシステム1のコンピュータ(クライアント2a,2b,……のいずれかのCPU31およびサーバ3のCPU51)による処理の第2例を示すフローチャート、図39および図18はデータ通信装置11のCPU122による処理の第2例を示すフローチャートである。
【0243】
ンタシステム1のコンピュータおよびデータ通信装置11のCPU122による処理の第2例は、第1例とほとんど同様なので、異なる部分のみを説明する。
【0244】
センタシステム1のコンピュータは、図15のステップ16でキーボード42上の実行キーが押下されたと判断された場合、あるいはステップ14でプログラムデータの送信に要する通信時間が所定時間内に収まると判断された場合に、データ通信装置11への書き込み要求信号の送信を許可し、図38のステップ81(図16のステップ21の代わり)で書き込み要求信号にプログラムデータの送信に要する通信時間(図15のステップ13で算出)を示す通信時間情報等を付加して公衆通信回線網5中の予め設定された通信回線を介してデータ通信装置11へ送信する。
【0245】
なお、この場合の書き込み要求信号のフォーマットは、図33の(1)に示したものとほとんど同様であるが、全データ量(サイズ情報)の部分は上記通信時間情報となる。
【0246】
一方、データ通信装置11のCPU122は、図39のステップ46(図17のステップ46と同じ)で書き込み要求信号を受信したと判断した場合に、ステップ48でその書き込み要求信号に付加されている通信時間情報が示す通信時間(プログラムデータの送信に要する通信時間)が予め設定された所定時間内に収まるかどうかを判断する。
【0247】
ンタシステム1のコンピュータおよびデータ通信装置11の処理の第2例によれば、第1例と同様の効果に加え、次のような効果を得ることもできる。つまり、データ通信装置11が、センタシステム1から書き込み要求信号を受信したとき、その信号にプログラムデータの送信に要する通信時間を示す通信時間情報が付加されているため、第1例のように上記通信時間を算出する処理を行なう必要がなくなり、その分だけ処理負担を軽減することができる。
【0248】
なお、一般に、画像形成装置管理システムでは、データ通信装置が顧客の回線(公衆通信回線網中の予め設定された通信回線)を借りてセンタシステムと通信するため、基本的に顧客回線優先モードを設定することにより、顧客の回線を利用するファクシミリ装置(電話機等の通信機能付き顧客機器でもよい)を使用する際の通信を優先するが、センタシステムがデータ通信装置へプログラムのように大容量のデータを送信している最中に、顧客がファクシミリ装置を使用しようとしてその送信が中断されると、ファクシミリ装置による通信が終了した後、センタシステムが上記データを最初から送信し直す必要があるため、トータルの通信時間が膨大なものになる。
【0249】
そこで、上述した実施例および参考例では、データ通信装置11が、センタシステム1から送られてくるプログラムデータ(大容量のデータ)の受信中に、自機と同じ通信回線を利用するファクシミリ装置12を顧客が使用しようとした場合に、顧客回線優先モードが設定されていた場合は、その設定を解除し、ファクシミリ装置12の使用を禁止できるようにしている。
【0250】
但し、顧客回線優先モードの設定を解除するための条件があり、プログラムデータの送信に要する通信時間が予め設定された所定時間内に収まらないような場合、通常(受信モードが設定されていない場合)は、顧客回線優先モードの設定を解除しない。そして、その場合、センタシステム1はデータ通信装置11へプログラムデータを送信することができない。
【0251】
しかし、顧客回線優先モードが設定されていない場合は、センタシステム1はデータ通信装置11へプログラムデータを送信することができる。
顧客回線優先モードの設定は、図14の顧客回線優先モード設定スイッチ132の操作によって行なえるため、顧客はファクシミリ装置12を優先して使用したいのに顧客回線優先モードを設定するのを忘れてしまうことがある。
【0252】
その場合、センタシステム1から送信に要する通信時間が所定時間を超えるようなプログラムデータをデータ通信装置11へ送信する場合でも、そのデータ通信装置11はそのデータ送信を禁止できないため、そのデータ送信が終了するまで顧客はファクシミリ装置12を使用することができない。
【0253】
そこで、データ通信装置11が、センタシステム1によるプログラムデータの送信に要する通信時間に応じて顧客回線優先モードの設定/解除を自動的に切り替えるようにしてもよい。その処理例を以下の(1)又は(2)に示す。
【0254】
(1)プログラムデータの送信に要する通信時間が30分の場合、5分経過するまでは顧客回線優先モードを設定し、5分経過後、顧客回線優先モードの設定を解除してプログラムデータの送信(ダウンロード)を優先させる。
それによって、トータルの通信時間の短縮を計ることができる。
【0255】
(2)プログラムデータの送信に要する通信時間が30分の場合は、顧客回線優先モードの設定を解除し、小サイズのプログラムデータのためその送信が5分で終了する場合は、顧客回線優先モードを設定し、ファクシミリ装置12を用いた通信を優先させる。
【0256】
〔記録媒体〕
以上説明した各機能(処理や判断等)をセンタシステム1のコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能なフロッピディスクや光ディスク等の記録媒体を作成することもできる。
【0257】
その記録媒体を汎用のパーソナルコンピュータ等のフロッピディスク装置やCD−ROMリーダ等に挿着して、そこに記録されているプログラムを読み取って内部のハードディスク等の記憶装置にインストールさせることにより、この発明による画像形成装置管理システムに使用するセンタシステム1のコンピュータとして機能を持たせることができる。
【0258】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、画像形成装置管理システムに使用するデータ通信装置が、顧客回線優先モードが設定されていた場合、中央管理装置から送られてくるプログラムのような大容量のデータ(但し送信に要する通信時間が予め設定された所定時間内に収まるもの)の受信中に、データ通信装置と同じ通信回線を利用するファクシミリ装置や電話機等の通信機能付き顧客機器を顧客が使用しようとした場合でも、中央管理装置から送られてくるデータの受信が中断されることがないため、そのデータを中央管理装置が最初から再送し直す必要がほとんどなくなる。
【0259】
よって、データ通信装置と中央管理装置との通信および通信機能付き顧客機器と相手先との通信を同一の通信回線を利用しながらも経済的且つ効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による画像形成装置管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のセンタシステム1の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2のクライアント2a,2b,……,サーバ3の構成例を示すブロック図である。
【図4】図2の機器プログラム管理DB59bの構成例を示す図である。
【図5】図2の機器変更履歴DB59cの構成例を示す図である。
【図6】図1の複写機13の制御部の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6のパーソナルI/F78の構成例を示すブロック図である。
【図8】図1のデータ通信装置11の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8に示したデータ通信装置11におけるセレクティング動作の一例を示すフロー図ある。
【図10】同じくポーリング動作の一例を示すフロー図である。
【図11】図1のセンタシステム1とデータ通信装置11との間で授受されるテキストデータの構成例を示す図である。
【図12】図1のデータ通信装置11と複写機13等の画像形成装置のパーソナルI/Fとの間で授受されるテキストデータの構成例を示す図である。
【図13】図1の複写機13等の画像形成装置のパーソナルI/FとPPCコントローラとの間で授受されるテキストデータの構成例を示す図である。
【図14】図1のデータ通信装置11の具体的構成例を示すブロック図である。
【図15】 図1のセンタシステム1のコンピュータによる処理の第1例を示すフロー図である。
【図16】その続きを示すフロー図である。
【図17】 図1のデータ通信装置11のCPUによる処理の第1例を示すフロー図である。
【図18】その続きを示すフロー図である。
【図19】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第1例を示すフロー図である。
【図20】図17のプログラム受信処理のサブルーチンが図19に示すものであった場合に図18のステップ62と63との間に追加する処理の一例を示すフロー図である。
【図21】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第2例を示すフロー図である。
【図22】図17のプログラム受信処理のサブルーチンが図21に示すものであった場合に図18のステップ62と63との間に追加する処理の一例を示すフロー図である。
【図23】図21の破線部分の処理の他の例を示すフロー図である。
【図24】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第3例を示すフロー図である。
【図25】図17のプログラム受信処理のサブルーチンが図24に示すものであった場合に図18のステップ62と63との間に追加する処理の一例を示すフロー図である。
【図26】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第4例を示すフロー図である。
【図27】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第5例を示すフロー図である。
【図28】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第6例を示すフロー図である。
【図29】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第7例を示すフロー図である。
【図30】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第8例を示すフロー図である。
【図31】図17のプログラム受信処理のサブルーチンの第9例を示すフロー図である。
【図32】 図1のセンタシステム1の機器変更履歴DBにおける2種類のプログラムを管理するための情報の一例を説明するための図である。
【図33】 図1のセンタシステム1からデータ通信装置11へ送信される書き込み要求信号およびプログラムデータの構成例を示す図である。
【図34】 図1のデータ通信装置11に外付けされた表示装置,スピーカによるメッセージ出力を説明するための図である。
【図35】 図1のデータ通信装置11が自機に接続されたファクシミリ装置(送信側)の操作表示部上にメッセージを表示させる際のそのファクシミリ装置との間の通信シーケンスの一例を示す図である。
【図36】 図1のデータ通信装置11が自機に接続されたファクシミリ装置(送信側)のスピーカにメッセージを音声出力させる際のそのファクシミリ装置との間の通信シーケンスの一例を示す図である。
【図37】G3FAXの一般的な通信シーケンスを示す図である。
【図38】 図1のセンタシステム1のコンピュータによる処理の第2例の一部を示すフロー図である。
【図39】 図1のデータ通信装置11のCPUによる処理の第2例の一部を示すフロー図である。
【符号の説明】
1:センタシステム(中央管理装置)
2a,2b:クライアント 3:サーバ
4:ネットワーク 5:公衆通信回線網
11,21:データ通信装置
12,22:ファクシミリ装置 13,23:複写機
14,24:プリンタ 15:印刷機
16a,16b:有線による専用I/F
26:無線による専用I/F
26a,26b,26c:無線装置
31,51,71,81,122,:CPU
32,52,72,125:リアルタイムクロック回路
33,53:ROM 34,54,74:RAM
35a,35b:通信制御ユニット
36,55:外部メモリ制御ユニット
37,56:表示制御ユニット
38,57:キーボードI/F回路部
39,58:ネットワークI/Fユニット
40,59:HDD 41,60:CRTディスプレイ
42,61:キーボード 59a:顧客DB
59b:機器プログラム管理DB
59c:機器変更履歴DB
73,123:フラッシュROM
75,124:不揮発性RAM 76:入出力ポート
77a,77b,77c:シリアル通信制御ユニット
78:パーソナルI/F 79:システムバス
101:制御部 102:オートダイアラ部
103:回線制御部
111a,111b:アナログスイッチ
112:モデム 113:リンガ検出回路
114:ID検出回路 115:リンガ制御回路
116:電流検出回路 117:直流電源
118,151:表示装置 119,152:スピーカ
120:メッセージ制御回路
121:ハイブリッド回路 126:電池
127:I/O制御回路
128,129:シリアル・コミュニケーション・インタフェース
130,131:通信インタフェース
132:顧客回線優先モード設定スイッチ
133:メッセージ出力モード設定スイッチ

Claims (16)

  1. 中央管理装置によって通信回線およびデータ通信装置を介して複写機等の画像形成装置を遠隔管理する画像形成装置管理システムであって、
    前記中央管理装置に、前記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報を前記通信回線を介して前記データ通信装置へ送信するサイズ情報送信手段と、前記データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を前記通信回線を介して前記データ通信装置へ送信する書き込み要求信号送信手段とを設け、
    前記データ通信装置に、前記通信回線を介して前記中央管理装置と通信可能に接続する手段と、前記画像形成装置と通信可能に接続する手段と、前記通信回線を介して前記中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、前記通信回線による当該データ通信装置と前記中央管理装置との通信中に、前記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して前記通信回線による前記通信機能付き顧客機器と前記相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段と、前記中央管理装置から前記通信回線を介して前記サイズ情報および前記書き込み要求信号を受信したとき、該サイズ情報に基づいて前記データの送信に要する通信時間を算出する通信時間算出手段と、該手段によって算出された通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断する通信時間判断手段と、該通信時間判断手段によって前記通信時間が前記所定時間内に収まると判断されると共に、前記顧客回線優先モード設定手段によって前記顧客回線優先モードが設定されていた場合には、該設定を解除する顧客回線優先モード解除手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  2. 請求項1記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記中央管理装置に、前記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズに基づいて該データの送信に要する通信時間を算出する通信時間算出手段と、該手段によって算出された通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断する通信時間判断手段と、該手段によって前記通信時間が前記所定時間内に収まると判断された場合には、前記書き込み要求信号送信手段による前記書き込み要求信号の送信を許可する手段と、前記通信時間判断手段によって前記通信時間が前記所定時間内に収まらないと判断された場合には、その旨を示す情報,前記通信時間を示す情報,又は前記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズが大きすぎる旨を示す情報等の該データに関する情報を表示又は音声によって出力する手段と、該手段によって前記画像形成装置に書き込むべきデータに関する情報が出力された後、所定のキー操作による操作信号が入力されたとき、前記書き込み要求信号送信手段による前記書き込み要求信号の送信を許可する手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  3. 請求項1又は2記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記データ通信装置に、前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データをそのサイズに関係なく受信する受信モードを設定する受信モード設定手段を設け、
    前記顧客回線優先モード解除手段が、前記受信モード設定該手段によって前記受信モードが設定されていた場合には、前記中央管理装置から前記通信回線を介して前記書き込み要求信号を受信したとき、前記通信時間判断手段によって前記通信時間が前記所定時間内に収まらないと判断された場合でも、前記顧客回線優先モード設定手段によって前記顧客回線優先モードが設定されていた場合に、該設定を解除する手段を有することを特徴とする画像形成装置管理システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記データ通信装置に、前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、前記データが受信中である旨を示す情報を表示又は音声によって出力する手段を設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  5. 請求項4記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記データ通信装置に、前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から前記通信要求信号を受信したとき、前記通信時間と前記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を表示又は音声によって出力する手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記データ通信装置に、前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信機能付き顧客機器に前記データが受信中である旨を示す情報を送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段を設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  7. 請求項6記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記データ通信装置に、前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から前記通信要求信号を受信したとき、前記通信時間と前記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を前記通信要求信号を送信した通信機能付き顧客機器に送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置管理システムにおいて、
    前記中央管理装置に、前記画像形成装置に書き込まれているデータのバージョンを管理するためのデータベースを格納する手段と、前記画像形成装置への書き込みによるデータの更新履歴を管理するためのデータベースを格納する手段と、前記通信回線および前記データ通信装置を介して前記画像形成装置に書き込まれているデータのバージョンを取得するバージョン取得手段と、該手段によって取得したバージョンと前記画像形成装置に書き込むべきデータのバージョンとを比較し、その各バージョンが一致するか否かを判断する手段と、該手段によって前記各バージョンが一致すると判断された場合に、前記各データベースを更新すると共に、前記書き込み要求信号送信手段による前記書き込み要求信号の送信を禁止する手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置管理システム。
  9. 通信回線を介して中央管理装置と通信可能に接続する手段と、複写機等の画像形成装置と通信可能に接続する手段と、前記通信回線を介して前記中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、前記通信回線による中央管理装置との通信中に、前記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して前記通信回線による前記通信機能付き顧客機器と前記相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段とを有するデータ通信装置を備え、前記中央管理装置によって前記通信回線および前記データ通信装置を介して前記画像形成装置を遠隔管理する画像形成装置管理システムにおける画像形成装置管理方法であって、
    前記中央管理装置が、前記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報および該データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を前記通信回線を介して前記データ通信装置へ送信し、
    前記データ通信装置が、前記中央管理装置から前記通信回線を介して前記サイズ情報および前記書き込み要求信号を受信したとき、該サイズ情報に基づいて前記データの送信に要する通信時間を算出して、その通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断し、その所定時間内に収まると共に前記顧客回線優先モードが設定されていた場合には該設定を解除し、その後前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、前記通信時間と前記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出し、その待ち時間を示す待ち時間情報および前記データが受信中である旨を示す情報を表示又は音声によって出力することを特徴とする画像形成装置管理方法。
  10. 通信回線を介して中央管理装置と通信可能に接続する手段と、複写機等の画像形成装置と通信可能に接続する手段と、前記通信回線を介して中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、前記通信回線による中央管理装置との通信中に、前記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して前記通信回線による前記通信機能付き顧客機器と前記相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段とを有するデータ通信装置を備え、前記中央管理装置によって前記通信回線および前記データ通信装置を介して前記画像形成装置を遠隔管理する画像形成装置管理システムにおける画像形成装置管理方法であって、
    前記中央管理装置が、前記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報および該データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を前記通信回線を介して前記データ通信装置へ送信し、
    前記データ通信装置が、前記中央管理装置から前記通信回線を介して前記サイズ情報および前記書き込み要求信号を受信したとき、該サイズ情報に基づいて前記データの送信に要する通信時間を算出して、その通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断し、その所定時間内に収まると共に前記顧客回線優先モードが設定されていた場合には該設定を解除し、その後前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、前記通信時間と前記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出し、その待ち時間を示す待ち時間情報および前記データが受信中である旨を示す情報を前記通信要求信号を送信した通信機能付き顧客機器に送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させることを特徴とする画像形成装置管理方法。
  11. 中央管理装置と通信回線を介して接続され、該中央管理装置と複写機等の画像形成装置との通信を制御するデータ通信装置であって、
    通信回線を介して前記中央管理装置と通信可能に接続する手段と、前記画像形成装置と通信可能に接続する手段と、前記通信回線を介して前記中央管理装置以外の相手先と通信するファクシミリ装置等の通信機能付き顧客機器を接続する接続手段と、前記通信回線による当該データ通信装置と前記中央管理装置との通信中に、前記接続手段によって接続された通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信を中断して前記通信回線による前記通信機能付き顧客機器と前記相手先との通信を許可する顧客回線優先モードを設定する顧客回線優先モード設定手段と、前記中央管理装置から前記通信回線を介して前記画像形成装置に書き込むべきデータのサイズを示すサイズ情報および該データの書き込み要求を示す書き込み要求信号を受信したとき、前記サイズ情報に基づいて前記データの送信に要する通信時間を算出する通信時間算出手段と、該手段によって算出された通信時間が予め設定された所定時間内に収まるか否かを判断する通信時間判断手段と、該通信時間判断手段によって前記通信時間が前記所定時間内に収まると判断されると共に、前記顧客回線優先モード設定手段によって前記顧客回線優先モードが設定されていた場合には、該設定を解除する顧客回線優先モード解除手段とを設けたことを特徴とするデータ通信装置。
  12. 請求項11記載のデータ通信装置において、
    前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データをそのサイズに関係なく受信する受信モードを設定する受信モード設定手段を設け、
    前記顧客回線優先モード解除手段が、前記受信モード設定該手段によって前記受信モードが設定されていた場合には、前記中央管理装置から前記通信回線を介して前記書き込み要求信号を受信したとき、前記通信時間判断手段によって前記通信時間が前記所定時間内に収まらないと判断された場合でも、前記顧客回線優先モード設定手段によって前記顧客回線優先モードが設定されていた場合に、該設定を解除する手段を有することを特徴とするデータ通信装置。
  13. 請求項11又は12記載のデータ通信装置において、
    前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、前記データが受信中である旨を示す情報を表示又は音声によって出力する手段を設けたことを特徴とするデータ通信装置。
  14. 請求項13記載のデータ通信装置において、
    前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から前記通信要求信号を受信したとき、前記通信時間と前記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を表示又は音声によって出力する手段とを設けたことを特徴とするデータ通信装置。
  15. 請求項11又は12記載のデータ通信装置において、
    前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から通信要求を示す通信要求信号を受信したとき、該通信機能付き顧客機器に前記データが受信中である旨を示す情報を送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段を設けたことを特徴とするデータ通信装置。
  16. 請求項15記載のデータ通信装置において、
    前記中央管理装置から前記通信回線を介して送られてくる前記データの受信中に、前記通信機能付き顧客機器から前記通信要求信号を受信したとき、前記通信時間と前記データの受信を開始してから現在までの経過時間とに基づいて該データの送信が終了するまでの待ち時間を算出する手段と、該手段によって算出された待ち時間を示す待ち時間情報を前記通信要求信号を送信した通信機能付き顧客機器に送出し、表示,用紙への画像形成,又は音声によって出力させる手段とを設けたことを特徴とするデータ通信装置。
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