JP4001784B2 - 列車制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道上の列車の位置を検出する列車制御システムに関し、特に、設備コストと通信コストの低減が配慮されたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
駅間の軌道を上下線で共用する単線区間では、駅間に軌道回路をもたない特殊自動閉そく装置が用いられている。この装置は、単線区間の両側から列車が進入しないように、単線区間の一端から列車が進入した旨の信号を他端側に伝送して進入を禁止することで、単線区間を挟んで順番待ちさせるものである。
【0003】
この種の構成では通常、駅間に信号機が設置されておらず、またATS(自動列車停止装置)も設けられていない場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって従来の構成では、ひとたび列車が駅を出発し単線区間の一端から進入してしまうと、次の駅の場内信号機までの間は列車に対して停止を指示する手段がない。このため、単線区間への進入後に障害が発生した場合や、誤出発により列車が誤って駅間に進入した場合には、運転手が目視で進路を監視して適宜ブレーキを掛けるしかないことになる。
【0005】
また、誤出発を防止するためのATSが設けられている場合にも、運転手が解除可能な設備もあるため、誤作動との思いこみにより解除し誤出発する可能性がある。またATSのない線区に新たにこれを設備するには、大きなコストを要する。
【0006】
そこで本発明の目的は、駅間における列車への制御指令を低コストで実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
列車制御システムは、地上に備えられ公衆無線通信回線を経由して異常発生位置情報を含む非常停止信号を送信する地上送信手段と、列車に備えられ前記非常停止信号を受信する車上受信手段と、軌道上の列車の現在位置を車上で取得し、軌道上の列車の現在位置と、車上受信手段が受信した前記異常発生位置との関係を判断する位置取得手段と、前記列車に備えられ、前記非常停止信号に含まれる異常発生位置情報と、前記位置取得手段が判断した軌道上の列車の現在位置と異常発生位置との関係とに基づいて前記列車のブレーキ装置を制御する制御手段と、を備える。
【0008】
この列車制御システムでは、地上に備えられた地上送信手段が、公衆無線通信回線を経由して異常発生位置情報を含む非常停止信号を車上受信手段に送信する。位置取得手段は、軌道上の列車の現在位置を車上で取得し、列車の現在位置と、車上受信手段が受信した異常発生位置との関係を判断し、そして列車に備えられた制御手段が、非常停止信号に含まれる異常発生位置情報と、位置取得手段が判断したその列車の現在位置と異常発生位置と位置関係とに基づいて列車のブレーキ装置を制御する。このように、この列車制御システムでは、制御信号の伝送が無線で行われるため、駅間における列車への制御指令を低コストで実現できる。また、軌道上の列車の現在位置を位置取得手段が車上で取得し、制御手段は、非常停止信号に含まれる異常発生位置情報と、位置取得手段が判断した軌道上のその列車の現在位置と異常発生位置との関係とに基づいて列車のブレーキ装置を制御する。したがって非常停止信号に異常発生位置情報を含ませることにより、任意の地点で列車を停止等させることができる。
【0009】
第1の本発明は、請求項1に記載のとおり、車上に備えられ公衆無線通信回線を経由して所定の出発要請を送信する車上送信手段と、前記出発要請を受信する地上受信手段と、前記出発要請に対し、出発許可条件が満たされていれば出発許可信号を発信する地上発信手段と、前記出発許可信号を受信する車上受信手段と、軌道上の列車の現在位置を車上で取得し、軌道上の列車の現在位置と、記憶された基準点の位置との関係を判断する位置取得手段と、前記列車に備えられ、前記車上受信手段による前記出発許可信号の受信前において、前記列車が前記基準点を通過したか否かについての前記位置取得手段の判断に基づき前記列車のブレーキ装置を制御する制御手段と、を備えた列車制御システムである。また、第2の本発明は、請求項2に記載のとおり、車上に備えられ公衆無線通信回線を経由して所定の進入要請を送信する車上送信手段と、前記進入要請を受信する地上受信手段と、前記進入要請に対し、進入許可条件が満たされていれば進入許可信号を発信する地上発信手段と、前記進入許可信号を受信する車上受信手段と、軌道上の列車の現在位置を車上で取得し、列車の現在位置と、記憶された基準点の位置との関係を判断する位置取得手段と、前記列車に備えられ、前記車上受信手段による前記進入許可信号の受信前において、前記列車が前記基準点を通過したか否かについての前記位置取得手段の判断に基づき前記列車のブレーキ装置を制御する制御手段と、を備えた列車制御システムである。
【0010】
第1の本発明では、軌道上の列車の現在位置を位置取得手段が車上で取得して軌道上の列車の現在位置と、記憶された基準点の位置との関係を判断し、制御手段が、車上受信手段による出発許可信号の受信前において、列車が基準点を通過したか否かについての位置取得手段の判断に基づき列車のブレーキ装置を制御する。したがって、基準点の位置に基づき列車を停止等させることができる。また、第2の本発明では、軌道上の列車の現在位置を位置取得手段が車上で取得して軌道上の列車の現在位置と、記憶された基準点の位置との関係を判断し、制御手段が、車上受信手段による進入許可信号の受信前において、列車が基準点を通過したか否かについての位置取得手段の判断に基づき列車のブレーキ装置を制御する。したがって、基準点の位置に基づき列車を停止等させることができる。
【0011】
この位置取得手段は、第3の本発明のように、所定の位置基準点からの走行距離を測定する走行距離計により軌道上の列車の現在位置を取得し、記憶装置に記憶されたその列車の走行経路マップから列車の現在位置と、前記基準点の位置との関係を判断するのが特に好適である。
【0012】
この位置取得手段は、第4の本発明のように、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信器により軌道上の列車の現在位置を取得し、記憶装置に記憶されたその列車の走行経路マップから列車の現在位置と、前記基準点の位置との関係を判断するのが特に好適である。
【0013】
第5の本発明は、請求項5に記載のとおり、請求項1ないし4のいずれか1に記載の列車制御システムであって、前記軌道が単線区間であることを特徴とする列車制御システムである。
【0014】
単線区間では通常、駅間に信号機が設置されておらず、またATS(自動列車停止装置)も設けられていない場合があるため、本発明はこれを単線区間の軌道に適用する場合に特に効果が大きいということができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施形態について、以下に図面を参照しながら説明する。図1ないし図3に示される本発明の第1実施形態の列車制御システムでは、列車10はタコジェネレータ27を利用して位置検出を行う。列車10の屋根部には車上送受信器12が設置され、両者は車上装置13に接続されている。
【0016】
車上送受信器12は、公衆無線回線網30を通じてA駅駅装置70,B駅駅装置71との間で無線通信を行うように構成されている。公衆無線回線網30としては、商用パケット通信網を利用するのが好適である。
【0017】
車上装置13は、車上送受信器12によって出発要請の送信や出発許可などの制御信号の受信のための送受信制御機能および演算処理機能と、後述する走行経路マップなどを保持する記憶機能とを備えている。また車上装置13の出力側には、列車10を制動するブレーキ装置と、運転席に設けられた警音器とが接続されており、車上装置13はこれらを後述のとおり制御する。
【0018】
また列車10の車輪には、速度発電機であるタコジェネレータ27が設けられ、車上装置13に接続されている。タコジェネレータ27からの速度情報は、車上装置13において積算され、これによって現在の位置が取得される。
【0019】
なお、車上装置13および地上装置は、いずれもハードウェア的にはCPUを中心としたフェイルセーフマイクロプロセッサを含んで構成されており、その詳細は図示しないが、処理プログラムを記憶したROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、通信ポートと、入出力ポートとを備え、さらに外部記憶装置としてのハードディスク装置を備えている。
【0020】
車上装置13の記憶領域には、軌道上における位置と軌道上に設定されている停止点とを対応させてなる走行経路マップが、例えばテーブル形式のデータファイルとして保持されている。
【0021】
A駅にはA駅駅装置70が、またB駅にはB駅駅装置71が設置され、両者は駅間通信ケーブル72で結ばれて相互に通信可能とされている。A駅とB駅との間は単線区間74となっている。他方、運行管理センタには、センタ設備75として運行管理卓76、モニタ装置77および中央装置78が設けられ、これらを結ぶLAN79は、図示しないルータを介して公衆無線回線網30と接続されている。A駅駅装置70、B駅駅装置71、運行管理卓76、モニタ装置77および中央装置78は、いずれも周知のパーソナルコンピュータにより構成される。
【0022】
地上装置としてのA駅駅装置70、B駅駅装置71は、それぞれ公衆無線回線網30を経由して車上送受信器12からの信号を受信する受信機能と、受信した信号を処理する演算処理機能とを備えている。
【0023】
以上のとおり構成された第1実施形態の動作について説明する。A駅出発時の出発許可に係る動作は、まず、車上送受信器12からの出発要請に応答して、A駅駅装置70において所定の出発許可条件が満足されているかが判断され、肯定の場合に出発許可信号が出力されるというものである。車上装置13では、この出発許可信号の受信を条件に出発禁止が解除される。
【0024】
具体的には、まず、列車10がA駅を出発する際、運転手が車上設備を操作することにより、車上送受信器12から出発要請が送信される。この出発要請には、列車10に固有の列車IDが自動的に添付される。
【0025】
この出発要請を、A駅駅装置70が公衆無線回線網30経由で受信すると、これに応答して、A駅駅装置70では予め記憶してあるデータから列車IDをキーに検索が行われ、所定の出発許可条件が満足されているかが判断される。満足されている場合には出発許可信号が、車上送受信器12に対し公衆無線回線網30を経由して出力される。また出発許可信号と共に、現在の列車10の位置がA駅での正規の停車位置である旨の校正信号が出力される。
【0026】
車上装置13では、タコジェネレータ27による積算距離の校正が行われる。すなわち、現在の列車位置が距離0点としてタコジェネレータ27による積算距離がリセットされる。
【0027】
列車10の出発に伴い、タコジェネレータ27の出力が車上装置13に順次入力され、走行距離の積算が開始される。ここで、出発許可信号を受信しない状態で、列車10が判定基準点Aを通過すると、車上装置13は誤出発と判断し、警音器からアラーム音を発生した後、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。判定基準点Aを通過したかの判断は、車上装置13の記憶領域に保持された走行経路マップに含まれている判定基準点Aの位置情報と、積算される走行距離との比較によって行われる。なお、出発許可信号を受信している場合には、警音器やブレーキ装置の動作は行われない。
【0028】
B駅への進入を許可する場内許可は、以下のとおり行われる。図2において、まず地上装置であるB駅駅装置71において、所定の場内進入条件が満足されているかが判断され、満足されている場合には場内許可信号が、車上送受信器12に対し公衆無線回線網30を経由して出力される。
【0029】
ここで、場内許可信号を受信しない状態で、列車が判定基準点Bを通過すると、車上装置13は誤進入と判断し、警音器からアラーム音を発生した後、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。判定基準点Bを通過したかの判断は、車上装置13の記憶領域に保持された走行経路マップに含まれている判定基準点Bの位置情報と、積算される走行距離との比較によって行われる。なお、場内許可信号を受信している場合には、警音器やブレーキ装置の動作は行われない。
【0030】
何らかの異常が発生した場合の非常停止は、以下のとおり行われる。図3において、まず地上装置であるB駅駅装置71、または中央装置78において、所定の非常停止条件(例えば、図示しない踏切に設けられた非常停止ボタンの操作信号の受信)が成立しているかが判断され、成立している場合には非常停止信号が、車上送受信器12に対し公衆無線回線網30を経由して出力される。
【0031】
非常停止信号を受信すると、車上装置13は警音器からアラーム音を発生させ、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。また、異常発生地点の手前までの接近が許容される場合には、許容される地点への接近が積算距離と走行経路マップ上の位置情報および非常停止信号に含まれる位置情報との比較によって判断され、許容される地点まで接近した時点で車上装置13が警音器からアラーム音を発生させ、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。
【0032】
以上のとおり、第1実施形態では、列車10に備えられた車上装置13が、公衆無線回線網30を経由した地上からの制御信号に基づいて、列車10のブレーキ装置を制御する。このように本実施形態では、制御信号の伝送が無線で行われるため、駅間における列車10への保安のための制御指令を低コストで実現できる。
【0033】
また本実施形態では、軌道上の列車10の現在位置をタコジェネレータ27による積算距離によって車上で取得し、制御信号に含まれる位置情報に基づいて車上装置13が列車のブレーキ装置を制御する。したがって、制御信号に位置情報を含ませることにより、任意の地点で列車10を停止等させることができる。
【0034】
また、通常の運行では駅における列車の停止点が定められており、出発要請が行われる際にはその列車が規定の停止点にあると推定できるから、本実施形態のように位置校正情報の送信を、車上装置13からの出発要請に応答して送信することにより、地上子などの地上設備を利用せずにタコジェネレータ27による積算距離を校正することができる。
【0035】
また単線区間では通常、駅間に信号機が設置されておらず、またATS(自動列車停止装置)も設けられていない場合があるため、本実施形態はこれを単線区間の軌道に適用する場合に特に効果が大きいということができる。
【0036】
次に、第2実施形態について説明する。図4ないし図6に示される第2実施形態の列車制御システムは、地上子25および車上子26を利用したものである。
【0037】
図4において、軌道上の適宜の位置に、周知の電磁誘導式の無電源トランスポンダである地上子25を設置する。また列車60の床下には、地上子25からの信号を受信可能かつ地上子25に電力波を送信可能に構成された車上子26を設ける。車上装置13では、地上子25を通過するたびに、タコジェネレータ27による積算距離が校正される。第2実施形態の残余の構成は、上述した第1実施形態のものと同様である。
【0038】
第2実施形態の動作について説明する。A駅出発時の出発許可信号の送受信と、車上装置13における出発禁止の解除に係る動作は、上記第1実施形態のものと略同様である。
【0039】
すなわち、車上送受信器12から出発要請が送信され、この出発要請をA駅駅装置70が公衆無線回線網30経由で受信すると、これに応答してA駅駅装置70では、所定の出発許可条件が満足されているかが判断され、満足されている場合には出発許可信号が出力される。
【0040】
列車60が出発し、出発許可信号を受信しない状態で列車60が判定基準点Aを通過すると、車上装置13は誤出発と判断し、警音器からアラーム音を発生した後、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。判定基準点Aを通過したかの判断は、車上装置13の記憶領域に保持された走行経路マップに含まれている判定基準点Aの位置情報と、積算される走行距離との比較によって行われる。なお、出発許可信号を受信している場合には、警音器やブレーキ装置の動作は行われない。
【0041】
B駅への進入を許可する場内許可は、以下のとおり行われる。図5において、まず地上装置であるB駅駅装置71において、所定の場内進入条件が満足されているかが判断され、満足されている場合には場内許可信号が、車上送受信器12に対し公衆無線回線網30を経由して出力される。
【0042】
ここで、場内許可信号を受信しない状態で、列車が判定基準点Bを通過すると、車上装置13は誤進入と判断し、警音器からアラーム音を発生した後、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。判定基準点Bを通過したかの判断は、車上装置13の記憶領域に保持された走行経路マップに含まれている判定基準点Bの位置情報と、積算される走行距離との比較によって行われる。なお、場内許可信号を受信している場合には、警音器やブレーキ装置の動作は行われない。
【0043】
何らかの異常が発生した場合の非常停止は、以下のとおり行われる。図6において、まず地上装置であるB駅駅装置71、または中央装置78において、所定の非常停止条件(例えば、図示しない踏切に設けられた非常停止ボタンの操作信号の受信)が成立しているかが判断され、成立している場合には非常停止信号が、車上送受信器12に対し公衆無線回線網30を経由して出力される。
【0044】
非常停止信号を受信すると、車上装置13は警音器からアラーム音を発生させ、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。また、異常発生地点の手前までの接近が許容される場合には、許容される地点への接近が積算距離と走行経路マップ上の位置情報および非常停止信号に含まれる位置情報との比較によって判断され、許容される地点まで接近した時点で車上装置13が警音器からアラーム音を発生させ、所定時間後に手動による停止がされない場合には、ブレーキ装置を制御して非常ブレーキを掛ける。
【0045】
以上のとおり、第2実施形態では、地上子25を利用して位置情報を校正するので、比較的簡易な構成によって本発明に所期の効果を得ることができる。
【0046】
次に第3実施形態について説明する。図7に示される第3実施形態の列車制御システムは、位置検出手段としてGPS受信器11を利用したものである。
【0047】
図7において、GPS受信器11は、少なくとも3つのGPS衛星(図示せず)からの電波を受信すると共に、これに応じて列車80の現在位置の緯度および経度を算出するように構成されている。第3実施形態の残余の構成は、上述した第1実施形態のものと同様である。この第3実施形態では、位置情報の取得がGPS受信器11による点を除き、出発許可・場内許可・非常停止の各制御信号の送受信および非常ブレーキの動作が、上記第1実施形態と同様にして行われる。
【0048】
このように第3実施形態では、GPS受信器11を利用したため、地上子を設置する必要もなく、小型・軽量かつ安価な構成で高精度な位置検出を行うことができる。
【0049】
なお、上記各実施形態では、単線区間74を備えた軌道に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限らず、複線区間についても適用できるものであって、これにより駅間の軌道回路をなくすことも可能となる。ただし、単線区間では通常、駅間に信号機が設置されておらず、またATS(自動列車停止装置)も設けられていない場合があるため、本発明はこれを単線区間の軌道に適用する場合に特に効果が大きいということができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の列車制御システムの概略構成と出発許可の際の動作を示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態における場内許可の際の動作を示すブロック図である。
【図3】 第1実施形態における非常停止の際の動作を示すブロック図である。
【図4】 第2実施形態の列車制御システムの概略構成と出発許可の際の動作を示すブロック図である。
【図5】 第2実施形態における場内許可の際の動作を示すブロック図である。
【図6】 第2実施形態における非常停止の際の動作を示すブロック図である。
【図7】 第3実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,60,80 列車、11 GPS受信器、12 車上送受信器、13 車上装置、25 地上子、26 車上子、27 タコジェネレータ、30 公衆無線回線網、74 単線区間。
Claims (5)
- 車上に備えられ公衆無線通信回線を経由して所定の出発要請を送信する車上送信手段と、
前記出発要請を受信する地上受信手段と、
前記出発要請に対し、出発許可条件が満たされていれば出発許可信号を発信する地上発信手段と、
前記出発許可信号を受信する車上受信手段と、
軌道上の列車の現在位置を車上で取得し、軌道上の列車の現在位置と、記憶された基準点の位置との関係を判断する位置取得手段と、
前記列車に備えられ、前記車上受信手段による前記出発許可信号の受信前において、前記列車が前記基準点を通過したか否かについての前記位置取得手段の判断に基づき前記列車のブレーキ装置を制御する制御手段と、
を備えた列車制御システム。 - 車上に備えられ公衆無線通信回線を経由して所定の進入要請を送信する車上送信手段と、
前記進入要請を受信する地上受信手段と、
前記進入要請に対し、進入許可条件が満たされていれば進入許可信号を発信する地上発信手段と、
前記進入許可信号を受信する車上受信手段と、
軌道上の列車の現在位置を車上で取得し、列車の現在位置と、記憶された基準点の位置との関係を判断する位置取得手段と、
前記列車に備えられ、前記車上受信手段による前記進入許可信号の受信前において、前記列車が前記基準点を通過したか否かについての前記位置取得手段の判断に基づき前記列車のブレーキ装置を制御する制御手段と、
を備えた列車制御システム。 - 請求項1又は2に記載の列車制御システムであって、
前記位置取得手段は、所定の位置基準点からの走行距離を測定する走行距離計により軌道上の列車の現在位置を取得し、記憶装置に記憶されたその列車の走行経路マップから列車の現在位置と、前記基準点の位置との関係を判断することを特徴とする列車制御システム。 - 請求項1又は2に記載の列車制御システムであって、
前記位置取得手段が、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信器により軌道上の列車の現在位置を取得し、記憶装置に記憶されたその列車の走行経路マップから列車の現在位置と、前記基準点の位置との関係を判断することを特徴とする列車制御システム。 - 請求項1ないし4のいずれか1に記載の列車制御システムであって、
前記軌道が単線区間であることを特徴とする列車制御システム。
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