JP4580068B2 - 自動列車制御装置、及び自動列車制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上装置から軌道回路に伝送される列車制御情報を列車の車上装置で受信して、列車の走行速度を制御する自動列車制御装置、及び自動列車制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動列車制御装置は、図3に示す自動列車制御システム200のように、列車22に搭載されている自動列車制御車上装置(以下、「車上装置」と呼ぶ。)21と、レールである軌道回路24の軌道区間毎に設置されている自動列車制御地上装置(以下、「地上装置」と呼ぶ。)23とを備えている。
そして、従来の自動列車制御装置においては、普通鉄道運転規則により、先行列車の最後尾車両が存在する軌道区間の絶対停止信号と、この一区間後方の軌道区間の許容停止信号とを異にすることが義務づけられている。絶対停止信号は、先行列車の最後尾車両が存在する軌道区間である絶対停止区間に続行列車が進入すると、続行列車が非常ブレーキをかけて非常停止する信号であり、通常は無信号である。許容停止信号は、絶対停止区間の一区間後方の軌道区間である許容停止区間に続行列車が進入すると、続行列車がブレーキをかけて許容停止区間内で停止するように地上装置から伝送される信号であり、通常は有信号である。
更に、各軌道区間の各境界に共振回路等の電気的な境界設備のない無絶縁軌道回路方式の従来の自動列車制御装置においては、前記許容停止信号は、前記絶対停止区間の一区間後方の軌道区間に伝送されることができず、更に一区間後方の軌道回路に伝送される。よって、前記絶対停止区間の一区間後方の軌道区間は絶対停止区間とするしかなく、許容停止信号を伝送可能な許容停止区間は、前記区間の更に一区間後方となる。
【0003】
よって、図3に示す軌道区間24a〜24eのように、所定の軌道区間長に区切られて電気回路の一部として利用される軌道回路24において、先行列車22’の最後尾車両が存在する軌道区間24aが第1絶対停止区間となり、軌道区間24bが第2絶対停止区間となり、軌道区間24cが許容停止区間となる。
すなわち、続行列車22は、許容停止区間24cに進入すると、常用ブレーキ信号01を受信して常用ブレーキをかけ、この区間内で停止しなければならず、第2絶対停止区間24bあるいは第1絶対停止区間24aに進入すると、非常ブレーキをかけ、非常停止しなければならない。
【0004】
そして、図4に示す自動列車制御システム200の車上装置21において、受信アンテナ21aは、軌道回路24の各軌道区間から常用ブレーキ信号を含む許容速度信号を受信すると、受信した許容速度信号を受信器21bへ送信し、受信器21bは、前記許容速度信号を速度照査器21dへ送信する。また、速度発電機21cは、車輪から実際の走行速度信号を受信し、受信した走行速度信号を速度照査器21dと速度計へ送信する。そして、速度照査器21dは、前記許容速度信号が許容速度を示している場合、実際の走行速度と許容速度とを比較して、許容速度以下で走行するようにブレーキをかけて走行速度を減速するように制御し、前記許容速度信号が常用ブレーキ信号の場合、常用ブレーキをかけて許容停止区間内で停止するように制御する。
また、受信アンテナ21aが軌道回路24から許容速度信号を受信せず、速度照査器21dも許容速度信号を受信しないと、速度照査器21dは、許容速度信号が絶対停止信号だと判断し、非常ブレーキをかけて非常停止するように制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の自動列車制御システム200において、先行列車の最後尾車両が存在する軌道区間の一区間後方の軌道区間を絶対停止区間とし、更にこの一区間後方の軌道区間を許容停止区間としなければならかなった。そのため、これら絶対停止区間と許容停止区間の区間長分、列車間隔が広がり、列車間隔の損失となっていた。また、高密度運転を行う際、この列車間隔の損失を取り戻して列車間隔を詰めるためには、軌道回路を細分化する必要があり、軌道回路数の増大に繋がっていた。
【0006】
本発明の課題は、地上装置から絶対停止区間の一区間後方の軌道区間に伝送される許容停止区間情報を列車の車上装置で受信し、前記絶対停止区間の一部を許容停止区間として列車の走行速度を制御する自動列車制御装置、及び自動列車制御方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
地上装置(例えば、図1に示す自動列車制御地上装置13)と車上装置(例えば、図1、2に示す自動列車制御車上装置11)とを備える自動列車制御装置(例えば、図1に示す自動列車制御システム100)において、
前記地上装置は、列車が走行する所定区間(例えば、図1に示す軌道区間14a〜14d)に区切られた軌道回路(例えば、図1、2に示す軌道回路14)に設置されており、
前記軌道回路上を走行する列車の走行位置を検知する走行位置検知手段(例えば、図1に示す地上装置13)と、
前記走行位置検知手段により検知された先行列車の走行位置に基づいて、前記先行列車の最後尾車両が存在する在線区間(例えば、図1に示す第1絶対停止区間14a)の1区間後方区間(例えば、図1に示す第2絶対停止区間14b)が許容停止区間であることを示す許容停止区間進入情報(例えば、図2に示す許容停止区間進入信号)と、前記許容停止区間の長さを示す許容停止区間長情報(例えば、図2に示す許容停止区間長信号)とを、前記先行列車の在線区間の最後尾車両が存在する2区間後方区間(例えば、図1に示す許容停止区間情報受信区間14c)に伝送する制御情報伝送手段(例えば、図1に示す地上装置13)と、
を備え、
前記車上装置は、前記軌道回路上を走行する続行列車(例えば、図1に示す続行列車12)に搭載されており、
前記制御情報伝送手段により伝送された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを受信する制御情報受信手段(例えば、図2に示す受信アンテナ11a、受信器11b)と、
前記制御情報受信手段により受信された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、前記許容停止区間へ進入後も記憶しておく許容停止区間情報記憶手段(例えば、図2に示す記憶装置11d)と、
前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入した後の実際の走行速度と走行距離とを検知する走行状態検知手段(例えば、図2に示す速度発電機11c)と、
前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入し、かつ、前記許容停止区間情報記憶手段により許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とが記憶されている場合、前記許容停止区間情報記憶手段に記憶された許容停止区間長情報と、前記走行状態検知手段により検知された実際の走行距離とを比較する距離比較手段(例えば、図2に示す距離照査器11f)と、
前記距離比較手段による比較結果に応じて前記続行列車の走行状態を制御する走行状態制御手段(例えば、図2に示す非常ブレーキ、常用ブレーキ)と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明の地上装置と車上装置とを備える自動列車制御装置によれば、前記地上装置が、前記走行位置検知手段と前記制御情報伝送手段とを備え、前記車上装置が、前記制御情報受信手段と前記許容停止区間情報記憶手段と前記走行状態検知手段と前記距離比較手段と前記走行状態制御手段とを備えることにより、列車の無信号区間での実際の走行距離と許容停止区間長とを比較することによって、その走行状態を制御できる。
【0009】
請求項3記載の発明は、
地上装置と車上装置とを備える自動列車制御装置における自動列車制御方法において、
前記地上装置は、列車が走行する所定区間に区切られた軌道回路に設置されており、
前記車上装置は、前記軌道回路上を走行する続行列車に搭載されており、
前記地上装置に、前記軌道回路上を走行する列車の走行位置を検知させる工程と、
前記地上装置に、検知された先行列車の走行位置に基づいて、前記先行列車の在線区間の最後尾車両が存在する1区間後方区間が許容停止区間であることを示す許容停止区間進入情報と、前記許容停止区間の長さを示す許容停止区間長情報とを、前記先行列車の在線区間の最後尾車両が存在する2区間後方区間に伝送させる工程と、
前記車上装置に、伝送された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを受信させる工程と、
前記車上装置に、受信された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、前記許容停止区間へ進入後も許容停止区間情報記憶手段に記憶させておく工程と、
前記車上装置に、前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入した後の実際の走行速度と走行距離とを検知させる工程と、
前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入し、かつ、前記車上装置に前記許容停止区間情報記憶手段により許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とが記憶されている場合、前記許容停止区間情報記憶手段に記憶された前記許容停止区間長情報と、検知された前記実際の走行距離とを比較させる工程と、
前記車上装置に、前記比較結果に応じて前記続行列車の走行状態を制御させる工程と、
を含むことを特徴としている。
【0010】
請求項1あるいは3記載のいずれかの発明によって、列車は無信号区間へ進入した後も、許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを記憶しておくことができるので、無信号区間の一部を許容停止区間として利用できる。よって、許容停止区間を単独で確保する必要がなくなり、軌道回路の有効利用が可能となる。
また、列車間隔を短縮でき、列車の運行が乱れている際の列車遅延を縮小することが可能となる。
また、高密度運転を行い列車同士の運行間隔が狭くなる際等の軌道回路の細分化も不要となるので、軌道回路数を減少させることができる。よって、軌道回路の細分化に比例して増大する、地上装置の設置数と現場から集中機器室まで引かれる外線ケーブル数とを削減できるので、地上装置と外線ケーブル等の設置費用やこれらの消費電力を減らして、運営費等を削減することが可能となる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動列車制御装置において、
前記許容停止区間情報記憶手段は、
前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、次の許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを受信するまで記憶しておき、
前記走行状態制御手段は、
前記距離比較手段により前記許容停止区間へ進入後の実際の走行距離が前記許容停止区間長よりも短いと判別されると常用ブレーキを作用させ、実際の走行距離が前記許容停止区間長を超過したと判別されると非常ブレーキを作用させることを特徴としている。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の自動列車制御方法において、
前記自動列車制御装置は、更に、
前記車上装置に、前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、次の許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを受信させるまで前記許容停止区間情報記憶手段に記憶させておく工程と、
前記車上装置に、前記許容停止区間へ進入後の実際の走行速度が前記許容停止区間長よりも短いと判別されると常用ブレーキを作用させ、実際の走行速度が前記許容停止区間長を超過したと判別されると非常ブレーキを作用させる工程と、を含むことを特徴としている。
【0013】
請求項2あるいは4記載のいずれかの発明によって、列車は許容停止区間長の範囲内では常用ブレーキを作用させて徐々に停止し、許容停止区間長を超過すると非常ブレーキを作用させて即停止することができる。よって、軌道回路を有効利用するだけでなく、快適な乗り心地と安全な列車間隔を確保することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜2を参照して、本発明の自動列車制御装置を適用した実施の形態における、自動列車制御システム100について説明する。
まず、図1を参照して、本発明を適用した実施の形態における自動列車制御システム100の全体構成を説明する。
図1に示すように、自動列車制御システム100は、列車12に搭載されている自動列車制御車上装置11(以下、車上装置11と呼ぶ。)と、レールである軌道回路14の軌道区間毎に設置されている自動列車制御地上装置13(以下、地上装置13と呼ぶ。)とから構成されている。また、列車12は、先行列車12’に対して続行列車となるので、以下、続行列車12とする。
【0015】
図1において、軌道回路14は、軌道区間14a〜14dのように所定の軌道区間長に区切られて電気回路の一部として利用される。先行列車12’の最後尾車両が存在する軌道区間14aは、無信号区間である第1絶対停止区間となり、第1絶対停止区間の一区間後方の軌道区間14bは、無信号区間である第2絶対停止区間となり、第2絶対停止区間の一区間後方の軌道区間14cは、続行列車12が許容停止区間進入信号と許容停止区間長信号とを受信する許容停止区間情報受信区間となる。
前記許容停止区間進入信号は、続行列車12が前記第2絶対停止区間に進入することを許可する信号で、前記許容停止区間長信号は、続行列車12が前記第2絶対停止区間内で許容停止区間として利用可能な軌道区間長を示す信号である。
【0016】
先行列車12’が軌道区間14aを走行している場合、続行列車12は、許容停止区間情報受信区間14cに進入すると、許容停止区間進入信号と許容停止区間長信号とを受信して記憶しておく。続行列車12は、前記許容停止区間進入信号を記憶しているので第2絶対停止区間14bに進入可能であり、前記許容停止区間長信号に基づいて第2絶対停止区間14bの許容停止区間長x1m範囲内を許容停止区間として利用可能である。
続行列車12は、前記第2絶対停止区間に進入すると、常用ブレーキ信号01に基づいて常用ブレーキをかけて許容停止区間長x1m範囲内で停止しなければならない。続行列車12は、前記許容停止区間長x1mを超過して更に進入すると、あるいは、第1絶対停止区間14aにまで更に進入すると、非常ブレーキをかけて非常停止しなければならない。ここで、許容停止区間長は、第2絶対停止区間長以下で、且つ列車が停止可能な距離があればよく、第2絶対停止区間長と同じかそれより短ければよい。
【0017】
次に、図2を参照して、自動列車制御システム100における車上装置11の内部構成及び動作を説明する。
図2に示すように、自動列車制御システム100において、車上装置11は、受信アンテナ11aと、受信器11bと、速度発電機11cと、記憶装置11dと、距離カウンタ11eと、距離照査器11fとを備えている。軌道回路14は、続行列車12の車輪と当接しており、続行列車12に対して許容停止区間情報受信区間となる軌道区間で、許容停止区間進入信号電流と許容停止区間長信号電流とを流している。
【0018】
続行列車12が許容停止区間情報受信区間14cに進入すると、受信アンテナ11aは、この許容停止区間情報受信区間14cから許容停止区間進入信号と許容停止区間長信号とを受信して受信器11bへ送信し、受信器11bは、前記信号を記憶装置11dへ送信する。記憶装置11dは、受信器11bから前記信号を受信すると、この信号を次に何らかの制御信号を受信するまで記憶しておく。
続行列車12が無信号区間である第2絶対停止区間14bに進入すると、記憶装置11dは、記憶しておいた前記許容停止区間長信号を距離照査器11fへ送信する。また、続行列車12の車輪と接続されている速度発電機11cは、車輪から実際の走行速度情報を受信して距離カウンタ11eへ送信し、距離カウンタ11eは、前記走行速度情報から第2絶対停止区間14bに進入後の実際の走行距離を演算して距離照査器11fへ送信する。
【0019】
距離照査器11fは、記憶装置11dから受信した許容停止区間長と距離カウンタ11eから受信した実際の走行距離とを比較する。そして、距離照査器11fは、実際の走行距離が許容停止区間長より短いと判別すると、常用ブレーキを作用させて列車が減速するように制御し、実際の走行距離が許容停止区間長を超過していると判別すると、非常ブレーキを作用させて列車が非常停止するように制御する。
【0020】
以上のように、本発明の自動列車制御装置を適用した実施の形態における自動列車制御システム100において、地上装置13は、先行列車12’の軌道回路14上での走行位置に応じて、前記先行列車12’の在線区間14aの2区間後方区間14cに許容停止区間進入信号と許容停止区間長信号とを伝送する。続行列車12の車上装置11は、前記情報を受信して記憶しておき、前記先行列車12’の在線区間14aの1区間後方区間14bに進入すると、実際の走行距離と前記許容停止区間長とを比較する。そして、車上装置11は、実際の走行距離が前記許容停止区間長よりも短いと判別すると常用ブレーキを作用させ、実際の走行距離が前記許容停止区間長を超過したと判別すると非常ブレーキを作用させ、走行状態を制御する。
【0021】
したがって、続行列車12は無信号区間14bへ進入した後も、許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを記憶しておくことができるので、無信号区間14bの一部を許容停止区間として利用できる。よって、許容停止区間を単独で確保する必要がなくなり、軌道回路14の有効利用が可能となる。また、列車間隔を短縮でき、列車の運行が乱れている際の列車遅延を縮小することが可能となる。
また、高密度運転を行い列車同士の運行間隔が狭くなる際等の軌道回路の細分化も不要となるので、軌道回路数を減少させることができる。よって、軌道回路の細分化に比例して増大する、地上装置の設置数と現場から集中機器室まで引かれる外線ケーブル数とを削減できるので、地上装置と外線ケーブル等の設置費用やこれらの消費電力を減らして、運営費等を削減することが可能となる。
【0022】
なお、本発明は、上記実施の形態の内容に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明の自動列車制御装置を適用した実施の形態における自動列車制御システム100において、図1に示すように軌道回路を分割したが、軌道回路の分割数は、軌道回路の湾曲状況や通過する列車の本数等を考慮して、最適に設定されればよい。
また、図1に示すように、許容停止区間長x1mとしたが、許容停止区間長は、続行列車12が停止可能な距離があればよく、第2絶対停止区間長と同じかそれより短く設定できる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1あるいは3記載のいずれかの発明によれば、列車は無信号区間へ進入した後も、許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを記憶しておくことができるので、無信号区間の一部を許容停止区間として利用できる。よって、許容停止区間を単独で確保する必要がなくなり、軌道回路の有効利用が可能となる。
また、列車間隔を短縮でき、列車の運行が乱れている際の列車遅延を縮小することが可能となる。
また、高密度運転を行い列車同士の運行間隔が狭くなる際等の軌道回路の細分化も不要となるので、軌道回路数を減少させることができる。よって、軌道回路の細分化に比例して増大する、地上装置の設置数と現場から集中機器室まで引かれる外線ケーブル数とを削減できるので、地上装置と外線ケーブル等の設置費用やこれらの消費電力を減らして、運営費等を削減することが可能となる。
【0024】
請求項2あるいは4記載のいずれかの発明によれば、列車は許容停止区間長の範囲内では常用ブレーキを作用させて徐々に停止し、許容停止区間長を超過すると非常ブレーキを作用させて即停止することができる。よって、軌道回路を有効利用するだけでなく、快適な乗り心地と安全な列車間隔を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動列車制御装置を適用した実施の形態における自動列車制御システム100の全体構成を示す図である。
【図2】自動列車制御システム100における自動列車制御車上装置11の内部構成を示すブロック図である。
【図3】従来の自動列車制御装置を適用した自動列車制御システム200の全体構成を示す図である。
【図4】従来の自動列車制御システム200における自動列車制御車上装置21の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 自動列車制御車上装置(続行列車)
11a 受信アンテナ
11b 受信器
11c 速度発電機
11d 記憶装置
11e 距離カウンタ
11f 距離照査器
11’ 自動列車制御車上装置(先行列車)
12 続行列車
12’ 先行列車
13 自動列車制御地上装置
14 軌道回路
14a〜14d 軌道区間
x1 許容停止区間長
Claims (4)
- 地上装置と車上装置とを備える自動列車制御装置において、
前記地上装置は、列車が走行する所定区間に区切られた軌道回路に設置されており、
前記軌道回路上を走行する列車の走行位置を検知する走行位置検知手段と、
前記走行位置検知手段により検知された先行列車の走行位置に基づいて、前記先行列車の最後尾車両が存在する在線区間の1区間後方区間が許容停止区間であることを示す許容停止区間進入情報と、前記許容停止区間の長さを示す許容停止区間長情報とを、前記先行列車の最後尾車両が存在する在線区間の2区間後方区間に伝送する制御情報伝送手段と、
を備え、
前記車上装置は、前記軌道回路上を走行する続行列車に搭載されており、
前記制御情報伝送手段により伝送された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを受信する制御情報受信手段と、
前記制御情報受信手段により受信された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、前記許容停止区間へ進入後も記憶しておく許容停止区間情報記憶手段と、
前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入した後の実際の走行速度と走行距離とを検知する走行状態検知手段と、
前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入し、かつ、前記許容停止区間情報記憶手段により許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とが記憶されている場合、前記許容停止区間情報記憶手段に記憶された許容停止区間長情報と、前記走行状態検知手段により検知された実際の走行距離とを比較する距離比較手段と、
前記距離比較手段による比較結果に応じて前記続行列車の走行状態を制御する走行状態制御手段と、
を備えることを特徴とする自動列車制御装置。 - 前記許容停止区間情報記憶手段は、
前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、次の許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを受信するまで記憶しておき、
前記走行状態制御手段は、
前記距離比較手段により前記許容停止区間へ進入後の実際の走行距離が前記許容停止区間長よりも短いと判別されると常用ブレーキを作用させ、実際の走行距離が前記許容停止区間長を超過したと判別されると非常ブレーキを作用させることを特徴とする請求項1記載の自動列車制御装置。 - 地上装置と車上装置とを備える自動列車制御装置における自動列車制御方法において、
前記地上装置は、列車が走行する所定区間に区切られた軌道回路に設置されており、
前記車上装置は、前記軌道回路上を走行する続行列車に搭載されており、
前記地上装置に、前記軌道回路上を走行する列車の走行位置を検知させる工程と、
前記地上装置に、検知された先行列車の走行位置に基づいて、前記先行列車の最後尾車両が存在する在線区間の1区間後方区間が許容停止区間であることを示す許容停止区間進入情報と、前記許容停止区間の長さを示す許容停止区間長情報とを、前記先行列車の最後尾車両が存在する在線区間の2区間後方区間に伝送させる工程と、
前記車上装置に、伝送された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを受信させる工程と、
前記車上装置に、受信された前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、前記許容停止区間へ進入後も許容停止区間情報記憶手段に記憶させておく工程と、
前記車上装置に、前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入した後の実際の走行速度と走行距離とを検知させる工程と、
前記軌道回路上を走行する前記続行列車が前記許容停止区間へ進入し、かつ、前記車上装置に前記許容停止区間情報記憶手段により許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とが記憶されている場合、前記許容停止区間情報記憶手段に記憶された前記許容停止区間長情報と、検知された前記実際の走行距離とを比較させる工程と、
前記車上装置に、前記比較結果に応じて前記続行列車の走行状態を制御させる工程と、
を含むことを特徴とする自動列車制御方法。 - 前記自動列車制御装置は、更に、
前記車上装置に、前記許容停止区間進入情報と前記許容停止区間長情報とを、次の許容停止区間進入情報と許容停止区間長情報とを受信させるまで前記許容停止区間情報記憶手段に記憶させておく工程と、
前記車上装置に、前記許容停止区間へ進入後の実際の走行距離が前記許容停止区間長よりも短いと判別されると常用ブレーキを作用させ、実際の走行距離が前記許容停止区間長を超過したと判別されると非常ブレーキを作用させる工程と、を含むことを特徴とする請求項3記載の自動列車制御方法。
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