JPH089516A - 自動列車制御装置 - Google Patents
自動列車制御装置Info
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- JPH089516A JPH089516A JP16066694A JP16066694A JPH089516A JP H089516 A JPH089516 A JP H089516A JP 16066694 A JP16066694 A JP 16066694A JP 16066694 A JP16066694 A JP 16066694A JP H089516 A JPH089516 A JP H089516A
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Abstract
高密度運転を実施するに好適な自動列車制御装置を提供
することにある。 【構成】 軌道回路を所定距離ごとに分割した閉塞区間
を設け、先行列車に近づくにつれて車両に伝達する各閉
塞の許容速度信号を低下させるように制御する階段制御
連続誘導式ATCシステムであって、車上に列車が走行
する全閉塞の区間距離データ及び信号展開データを予め
記憶する手段と、列車の走行距離を計測する手段と、列
車が次閉塞に進入し、許容速度信号現示の下位変化を検
出したとき、前記予め記憶したデータと前記走行距離を
用いて、現示変化点から列車が進入した次閉塞の次の閉
塞直前の減速完了点までの減速完了距離と信号現示速度
差をそれぞれ算出する手段と、前記減速完了距離と前記
信号現示速度差をもとに列車の速度制御を行なう手段を
有する。
Description
に、段階制御連続誘導式ATCまたはこの誘導式ATC
に点制御信号伝達装置を併用して列車を速度制御する自
動列車制御装置に関する。
のATCシステムでは、軌道回路を所定距離(約1.5
km)ごとに分割した閉塞を設け、軌道回路単位で一定
の許容速度信号を現示し、後続列車が先行列車に近づく
につれて、後続列車に信号展開に従って低い許容走行速
度信号を指示する。そして、後続列車が列車速度よりも
下位の許容速度信号を受信すると、直ちに常用最大ブレ
ーキで制御するシステムとなっている。ここで、上記の
軌道回路距離は、ブレーキ性能の最悪の場合で設定する
ため、ブレーキ性能の良い車両は、早く減速し、低速で
走行することになる。これは、駅停止時の平均減速度が
低下するため、列車の運転時隔が増大してしまうことを
意味し、列車の高速、高密度化を困難にしている。
31928号公報には、閉塞の境界点に設けた点制御信
号伝達装置を現行のATCシステムに併用し、後続列車
が次閉塞における許容走行速度の信号現示、減速完了点
までの距離のほかデータの信頼性を確認するためのデー
タを受信し、これらの受信データと速度入力により減速
すべき速度と地点を演算し、その地点に滑らかに減速す
る速度制御指令を発生する技術が記載されている。な
お、この速度制御は、自動列車運転装置の定位置停止制
御のような運転制御を適用して行なう。
は閉塞の半分程度の減速距離で減速完了するのに比べ、
上記公報の技術は、点制御式信号伝達装置からの情報を
用いた速度制御を行なうので、次閉塞にきわめて近い直
前の減速距離で減速が完了することになり、列車の運転
時隔を減じ、列車の高速、高密度化を可能としている。
伝送装置を用いたシステムでは、信号交信時に誤動作が
生じると、次の交信まで誤ったデータが訂正されない問
題がある。そこで、上記公報の技術は、点制御式信号伝
達装置からの情報として現示、距離、走行時間の多情報
を受信し、この多情報の組合せを段階制御連続誘導式A
TCより受信する現示、実際の走行における走行距離、
走行時間と照合することにより、信号伝達の信頼性を確
保し、照合不一致の場合は、段階制御連続誘導式ATC
の階段制御に切り換えることで保安装置としての安全性
を確保している。
式信号伝達装置に信号交信時の誤動作など何らかの不具
合が発生すると、段階制御連続誘導式ATCの階段制御
に切り換えるため、列車の最小運転時隔が正常時より増
加し、高密度列車ダイヤの回復が困難となる。このた
め、点制御式信号伝達装置に高度の信頼性が確保されな
ければ、階段制御に切り換わってもダイヤの復旧が可能
な余裕をダイヤに持たせなければならず、列車の高速、
高密度化の効果が減じることになる。
頼性、安全性が高く、かつ、列車の高速、高密度運転を
実施するに好適な自動列車制御装置を提供することにあ
る。
所定距離ごとに分割した閉塞区間を設け、先行列車に近
づくにつれて車両に伝達する各閉塞の許容速度信号を低
下させるように制御する階段制御連続誘導式ATCシス
テムであって、車上に列車が走行する全閉塞の区間距離
データ及び信号展開データを予め記憶する手段と、列車
の走行距離を計測する手段と、列車が次閉塞に進入し、
許容速度信号現示の下位変化を検出したとき、前記予め
記憶したデータと前記走行距離を用いて、現示変化点か
ら列車が進入した次閉塞の次の閉塞直前の減速完了点ま
での減速完了距離と信号現示速度差をそれぞれ算出する
手段と、前記減速完了距離と前記信号現示速度差をもと
に列車の速度制御を行なう手段を設けることによって、
達成される。
誘導式ATCシステムに併用する点制御式信号伝達装置
を閉塞境界点に設け、通常は前記点制御式信号伝達装置
が指示する現示変化点から列車が進入した次閉塞の次の
閉塞直前の減速完了点までの減速完了距離と信号現示速
度差をもとに速度制御を行ない、前記点制御式信号伝達
装置に不具合が発生した場合に、階段制御連続誘導式A
TCシステムに切り換えて、その前に正常に計測した点
制御式信号伝達装置からの走行距離に基づいて算出した
現示変化点から列車が進入した次閉塞の次の閉塞直前の
減速完了点までの減速完了距離と信号現示速度差をもと
に速度制御を行なうことによって、達成される。
からの許容速度信号を用いて、次閉塞との境界に近い減
速距離で減速完了するため、また、先行列車の存在する
閉塞の直前までに停止する速度制御を行なうため、従来
の階段制御に比べて列車の高速、高密度化に適した速度
制御が可能である。また、段階制御連続誘導式ATCシ
ステムに点制御式信号伝達装置を併用し、両者のデータ
の照合して合理性を確認するので、信頼性、安全性の高
い列車の速度制御及び列車の高速、高密度運転を実施す
ることができる。
る。図1は、本発明による速度制御曲線を示す。図中、
破線は段階制御連続誘導式ATCシステムにおける許容
速度信号現示、一点鎖線は駅停止時の段階制御連続誘導
式ATCシステムにおける速度制御曲線、実線は本発明
によるパターン1の速度制御曲線、二点鎖線は本発明に
よるパターン2の速度制御曲線を表す。T1〜Tn+5は閉
塞番号、表中のL1〜Ln+5は閉塞区間距離データ、グラ
フ上及び表中の01(Km/h),30(Km/h),
70(Km/h),120(Km/h),170(Km
/h),220(Km/h)は信号展開データを示す。
段階制御連続誘導式ATCシステムによる許容速度信号
(破線)は、閉塞番号Tnまで信号展開データ220
(Km/h)、Tn+1のとき170(Km/h)、Tn+2
のとき120(Km/h)、Tn+3のとき70(Km/
h)、Tn+4のとき30(Km/h)、Tn+5のとき01
(Km/h)を現示する。先行列車が閉塞番号Tn+5に
存在する場合、後続列車が各閉塞区間の信号展開データ
を受信すると、従来の段階制御連続誘導式ATCシステ
ムによる速度制御曲線は、一点鎖線のように、閉塞区間
の半分程度の減速距離で減速を完了する速度制御を行な
う。これに対し、本発明によるパターン1の速度制御曲
線は、実線のように、次閉塞の直前までに減速が完了す
る速度制御を行なう。また、本発明によるパターン2の
速度制御曲線は、二点鎖線のように、先行列車の存在す
る閉塞番号Tn+5の2つ手前の閉塞番号Tn+3で閉塞番号
Tn+4の直前までに減速が完了し、閉塞番号Tn+5の直前
に停止する速度制御を行なう。
ターン1の速度制御を実行するための自動列車制御装置
の構成を示す。図2において、1は速度発電機、2は段
階制御連続誘導式ATCシステムを構成するATC受信
器、3は戸閉回路、4はデータ記憶部、5は減速完了点
演算部、6は速度制御演算部、7はノッチ指令回路を表
す。速度発電機1は、列車の速度を検出し、速度信号1
1を出力する。ATC受信器2は、閉塞境界区間におい
て段階制御連続誘導式ATCシステムから発せられる許
容速度信号12を受信し、出力する。戸閉回路3は、駅
停止時に開閉する扉の開閉信号13を出力する。データ
記憶部4は、車上に列車が走行する全閉塞の区間距離デ
ータ及び各閉塞で受信した各許容速度信号に対応した列
車前方の信号展開データを予め記憶する。減速完了点演
算部5は、速度発電機1より与えられる速度信号11が
0であることと、戸閉回路3より与えられる扉開閉信号
13により駅停止を判定して走行距離を補正し、また、
走行中は速度信号11を積分演算して、駅や地上子など
位置が明確な基準地点からの列車の走行距離lを計測
し、この走行距離lとデータ記憶部4より読み込む基準
地点から現在走行中の閉塞までの閉塞区間距離データ1
4を和して算出した閉塞境界までの距離を比較して閉塞
番号を判別する。そして、閉塞境界区間においてATC
受信器2より与えられる許容速度信号12の下位現示変
化を検出した場合、データ記憶部4より下位現示閉塞の
閉塞区間距離データ14を読み込み、現示変化点から減
速完了点までの距離16を決定する。また、データ記憶
部4より信号展開データ15を読み込み、現示変化点か
ら減速完了点までの現示変化速度差17を算出する。こ
こで、現示変化点には、走行距離の計測誤差や許容速度
信号現示の変化時間の遅れを吸収するための余裕を閉塞
境界区間αとして設定する。速度制御演算部6は、現示
変化点から減速完了点までの距離16、現示変化速度差
17と速度信号11を入力し、次閉塞直前までに減速完
了する速度制御に従って減速制御指令18を出力する。
ここで、速度制御演算部6には自動運転装置の定位置停
止制御のような制御を適用する。ノッチ指令回路7は、
速度制御演算部6の減速制御指令18を受け、常時はブ
レーキノッチ指令20を出力する。また、速度制御演算
部6は、従来のATC速度照査部と同様の異常検出回路
を持ち、異常検出時には非常ブレーキ19を出力する。
ら説明する。なお、図3は、パターン1の速度制御曲線
の詳細を示す。いま、列車が基準地点に停止している
と、速度発電機1の速度信号11は0、戸閉回路3は扉
開閉信号13を出力する。減速完了点演算部5は、この
速度信号11と扉開閉信号13をもとに駅停止を判定し
て走行距離をリセットして補正する。つぎに、先行列車
が閉塞番号Tn+5(図1を参照)に存在するとして、列
車が走行を開始し、閉塞番号TnとTn+1の境界にさしか
かると、減速完了点演算部5は、走行中の速度信号11
を積分演算して、基準地点からの列車の走行距離lを計
測し、一方、基準地点から現在走行中の閉塞番号Tnま
での閉塞区間距離データ14をデータ記憶部4より読み
込み、和して閉塞番号TnとTn+1の閉塞境界までの距離
を算出する。すなわち、 この和して算出した距離と列車の走行距離lを比較し
て、次閉塞区間の閉塞番号Tn+1を判別する。ここで、
一般に、列車の走行地点がどの閉塞区間中あるいは閉塞
境界上かの判定は、下記式によって行なう。 (式1)は列車が閉塞番号Tn区間内を走行中であるこ
とを表す。 (式2)は列車が閉塞番号Tnと閉塞番号Tn+1の閉塞境
界区間を走行中であることを表す。続いて、この閉塞境
界区間においてATC受信器2より許容速度信号12が
減速完了点演算部5に与えられ、減速完了点演算部5が
この許容速度信号12の下位現示変化を検出したとき、
データ記憶部4より下位現示閉塞(閉塞番号Tn+1)の
閉塞区間距離データ14(Ln+1)を読み込み、現示変
化点から減速完了点までの距離16(L’n+1=Ln+1−
α)を決定する。また、データ記憶部4より閉塞番号T
nとTn+1の信号展開データ15(220と170)を読
み込み、現示変化速度差17(ΔV=220−170K
m/h)を算出する。つぎに、速度制御演算部6は、現
示変化点から減速完了点までの距離16(L’n+1)、
現示変化速度差17(ΔV)とこの時点の列車の速度信
号11を入力し、次閉塞(閉塞番号Tn+2)直前までに
減速完了するパターン1のような速度制御に従って減速
制御指令18を出力する。ノッチ指令回路7は、速度制
御演算部6の減速制御指令18を受け、常時はブレーキ
ノッチ指令20を出力する。なお、異常検出時には速度
制御演算部6から非常ブレーキ19を出力する。以下同
様にして、段階制御連続誘導式ATCシステムからの許
容速度信号を用いて、次閉塞境界区間直前までに減速完
了する列車の速度制御を行ない、最終的には、先行列車
が存在する閉塞境界区間直前で減速を完了し、停止す
る。本実施例によれば、階段式連続誘導式ATCシステ
ムからの許容速度信号を用いて、次閉塞境界区間直前ま
でに減速完了する列車の速度制御を行なうので、最小運
転時隔を減少することができる。
を実行するための第二の実施例を説明する。第二の実施
例の自動列車制御装置の構成は、第一の実施例と同様で
あり、異なる点は、減速完了点演算部5と速度制御演算
部6の動作に関する構成であり、図4を参照しながら説
明する。なお、図4は、パターン2の速度制御曲線の詳
細を示す。減速完了点演算部5は、第一の実施例と同様
に基準地点から現在走行中の閉塞番号Tnまでの閉塞区
間距離データ14をデータ記憶部4より読み込み、和し
て閉塞番号TnとTn+1の閉塞境界までの距離を算出す
る。その後、この閉塞境界区間においてATC受信器2
より許容速度信号12が減速完了点演算部5に与えら
れ、減速完了点演算部5がこの許容速度信号12の下位
現示変化を検出したとき、データ記憶部4より、その閉
塞の許容速度信号現示に基づいて前方の信号展開データ
を読み込み、先行列車の存在する閉塞の閉塞番号Tn+5
を特定し、減速完了目標点とする2つ手前の下位現示閉
塞区間(閉塞番号Tn+3)までの閉塞区間距離データ1
4(Ln+1、Ln+2、Ln+3)を和して現示変化点から減
速完了目標点までの距離16を決定する。ここで、第一
の実施例と同じく閉塞境界区間αを設定しているので、
減速完了目標となる地点は、閉塞番号Tn+3のL’
n+3(=Ln+ 3−α)となる。また、データ記憶部4より
閉塞番号TnとTn+3の信号展開データ15(220と7
0)を読み込み、現示変化速度差17(ΔV=220−
70Km/h)を算出する。つぎに、速度制御演算部6
は、現示変化点から減速完了目標点までの距離16(L
n+1+Ln+2+L’n+3)、現示変化速度差17(ΔV)
とこの時点の列車の速度信号11を入力し、減速完了目
標点の閉塞番号Tn+3で次閉塞(閉塞番号Tn+4)直前ま
でに減速完了するパターン2のような速度制御に従って
減速制御指令18を出力する。続いて、閉塞番号Tn+4
における速度制御は、第一の実施例と同様の動作により
減速し、先行列車が存在する閉塞番号Tn+5の直前で減
速を完了し、停止する。 このようにして、本実施例で
は、現示変化点から減速完了点までの距離と現示速度差
により滑らかな減速制御で後続列車が先行列車に安全に
接近することができ、段階制御連続誘導式ATCシステ
ムからの許容速度信号を用いて、現示変化点から先行列
車の存在する閉塞境界区間に近い手前の下位現示閉塞区
間までに減速完了する列車の速度制御を行なうので、列
車の最小運転時隔をさらに減少できる。なお、本実施例
では、減速完了目標点を先行列車の存在する閉塞の2つ
手前の閉塞区間としたが、任意手前の閉塞区間としても
よい。
ターン1の速度制御を実行するための自動列車制御装置
の構成を示す。本実施例は、第一の実施例に従来の技術
で挙げた点制御式信号伝達装置からの情報による速度制
御を併用することに特徴がある。また、点制御信号伝達
装置は、閉塞境界ごとに設けられ、当該閉塞境界から列
車の走行距離を計測する。図5において、8はトランス
ポンダ受信部、9は論理部を示す。図2と同一記号は同
じ対象を示す。トランスポンダ受信部8は、各閉塞境界
直前に敷設された点制御式信号伝達装置のトランスポン
ダより列車の速度信号、許容速度信号、閉塞境界区間の
現示変化点から減速完了点までの距離、現示変化速度差
の各種受信データ21を受信し、論理部9に出力し、ま
た、減速完了点演算部5が各点制御式信号伝達装置のト
ランスポンダごとに列車の走行距離を計測するためのト
リガ信号25を受信し、減速完了点演算部5に出力す
る。減速完了点演算部5は、トリガ信号25を受信する
と、各点制御式信号伝達装置のトランスポンダごとに当
該トランスポンダを基準点にした列車の走行距離を計測
する。論理部9は、段階制御連続誘導式ATCシステム
を形成する速度発電機1からの速度信号11、ATC受
信器2からの許容速度信号12、減速完了点演算部5か
らの現示変化点と減速完了点間の距離16及び現示変化
速度差17を入力し、これらのデータとトランスポンダ
受信部8からの受信データ21と比較、照合し、合理性
のチェックを行なう。そして、合理性チェックの結果、
正常のときは受信データ21のうち減速完了点距離23
と現示変化速度差24を速度制御演算部6に出力し、合
理性チェックが異常のときは系切り換え指令22を出力
する。
ら説明する。なお、図6は、トラスポンダとパターン1
の速度制御曲線の詳細を示す。いま、列車が点制御式信
号伝達装置のトランスポンダPn+1を通過したとき、ト
ランスポンダ受信部8は、トランスポンダPn+1から受
信した列車の速度信号、、許容速度信号(170)、閉
塞境界区間の現示変化点から減速完了点までの距離L’
n+1(=Ln+1−α)、現示変化速度差ΔV(220−1
70Km/h)の各種受信データ21を論理部9に出力
する。この各種受信データ21は、論理部9に入力し、
論理部9において速度発電機1からの速度信号11、A
TC受信器2からの許容速度信号12、減速完了点演算
部5からの現示変化点から減速完了点間の距離16及び
現示変化速度差17と比較、照合し、合理性のチェック
を行ない、正常のときは受信データ21のうち減速完了
点距離23と現示変化速度差24を速度制御演算部6に
出力する。速度制御演算部6は、受信データ21のうち
減速完了点距離23と現示変化速度差24に基づいて第
一の実施例と同様の動作を実行する。ここで、減速完了
点演算部5は、各点制御式信号伝達装置のトランスポン
ダごとにトリガ信号25を受信し、当該トランスポンダ
を基準にした列車の走行距離を計測する。この場合、列
車の走行距離は、第一の実施例において計測する基準地
点からの列車の走行距離lに比し、閉塞境界ごとに設け
られている点制御信号伝達装置において当該閉塞境界か
ら列車の走行距離を計測するので、走行距離の計測精度
が向上し、閉塞境界区間αを小さく設定でき、このため
減速完了点を閉塞境界に近づけることができる。
度制御演算部6に系切り換え指令22を出力し、速度制
御演算部6は、点制御信号伝達装置による速度制御から
段階制御連続誘導式ATCシステムによる速度制御に切
り換え、第一の実施例と同様の動作を実行する。ここ
で、合理性チェックの異常として、点制御信号伝達装置
のトランスポンダPn+1に受信不良が発生した場合につ
いて述べる。図6において、各点制御式信号伝達装置の
トランスポンダが各閉塞境界より距離Lpだけ手前に敷
設してあり、トランスポンダPn+1に受信不良が発生し
たとき、減速完了点演算部5は、トランスポンダPn+1
からのトリガ信号25を受信しないことを条件に、トラ
ンスポンダPn+1に何らかの不具合が発生したと判断
し、その前に正常に計測している点制御式信号伝達装置
のトランスポンダPnからの走行距離l’を用い、l’
<Lp+Lnであれば閉塞番号Tn、l’≧Lp+Lnであ
れば閉塞番号Tn+1として、現在走行している閉塞境界
及び閉塞番号を判定する。列車の走行距離l’がl’<
Lp+Lnすなわち閉塞番号Tnであり、ATC受信器2
より許容速度信号12が減速完了点演算部5に与えられ
ると、減速完了点演算部5は、データ記憶部4より下位
現示閉塞(閉塞番号Tn+1)の閉塞区間距離データ14
(Ln+1)を読み込み、現示変化点から減速完了点まで
の距離16(L’n+1=Ln+1−α)を決定し、また、デ
ータ記憶部4より閉塞番号TnとTn +1の信号展開データ
15(220と170)を読み込み、現示変化速度差1
7(ΔV=220−170Km/h)を算出する。以降
第一の実施例と同様に、段階制御連続誘導式ATCシス
テムの速度制御によってパターン1のように次閉塞(閉
塞番号Tn+1)の直前までに減速完了する。また、列車
の走行距離l’がl’≧Lp+Lnすなわち閉塞番号T
n+1であるとき、減速完了点演算部5は、データ記憶部
4より下位現示閉塞(閉塞番号Tn+2)の閉塞区間距離
データ14(Ln+2)を読み込み、現示変化点から減速
完了点までの距離16(L’n+2=Ln+2−α)を決定
し、また、データ記憶部4より閉塞番号Tn+1とTn+2の
信号展開データ15(170と120)を読み込み、現
示変化速度差17(ΔV=170−120Km/h)を
算出する。以下同様に、パターン1のように次閉塞(閉
塞番号Tn+ 2)の直前までに減速完了する。このよう
に、本実施例では、点制御式信号伝達装置に不具合があ
ったとき、段階制御連続誘導式ATCシステムに切り換
え、第一の実施例と同様の速度制御を行なうので、信頼
性、安全性の高い列車の速度制御ができるとともに、列
車の最小運転時隔を短縮することができ、従来のように
階段制御に切り換わると、最小運転時隔が増大して高密
度ダイヤを保てないという問題を解決できる。また、点
制御信号伝達装置と段階制御連続誘導式ATCシステム
が発する各種データを論理部9で照合して合理性を確認
することにより、速度制御の信頼性と安全性を一層向上
することができる。
導式ATCシステムからの許容速度信号を用いて、次閉
塞との境界に近い減速距離で減速完了することができる
ため、また、先行列車の存在する閉塞の直前までに停止
する速度制御を行なうことができるため、従来の階段制
御に比べて列車の高速、高密度化に適した速度制御が可
能である。また、段階制御連続誘導式ATCシステムに
点制御式信号伝達装置を併用し、両者のデータの照合し
て合理性を確認するので、信頼性、安全性の高い列車の
速度制御及び列車の高速、高密度運転を実施することが
できる。また、段階制御連続誘導式ATCシステムに点
制御式信号伝達装置を併用して、閉塞境界から列車の走
行距離を計測するので、走行距離の計測精度が向上し、
閉塞境界区間を小さく設定でき、このため減速完了点を
閉塞境界に近づけることができ、列車の高速、高密度化
を図ることができる。
制御を実行するための自動列車制御装置の構成を示す。
制御曲線の詳細を示す。
制御曲線の詳細を示す。
制御を実行するための自動列車制御装置の構成を示す。
細を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 軌道回路を所定距離ごとに分割した閉塞
区間を設け、先行列車に近づくにつれて車両に伝達する
各閉塞の許容速度信号を低下させるように制御する階段
制御連続誘導式ATCシステムであって、車上に列車が
走行する全閉塞の区間距離データ及び信号展開データを
予め記憶する手段と、列車の走行距離を計測する手段
と、列車が次閉塞に進入し、許容速度信号現示の下位変
化を検出したとき、前記予め記憶したデータと前記走行
距離を用いて、現示変化点から列車が進入した次閉塞の
次の閉塞直前の減速完了点までの減速完了距離と信号現
示速度差をそれぞれ算出する手段と、前記減速完了距離
と前記信号現示速度差をもとに列車の速度制御を行なう
手段を有することを特徴とする自動列車制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、閉塞境界点に点制御
式信号伝達装置を設け、通常は前記点制御式信号伝達装
置が指示する現示変化点から列車が進入した次閉塞の次
の閉塞直前の減速完了点までの減速完了距離と信号現示
速度差をもとに速度制御を行ない、前記点制御式信号伝
達装置に不具合が発生した場合に、階段制御連続誘導式
ATCシステムに切り換えて、その前に正常に計測した
点制御式信号伝達装置からの走行距離に基づいて算出し
た現示変化点から列車が進入した次閉塞の次の閉塞直前
の減速完了点までの減速完了距離と信号現示速度差をも
とに速度制御を行なうことを特徴とする自動列車制御装
置。 - 【請求項3】 請求項2において、階段制御連続誘導式
ATCシステムと点制御式信号伝達装置がそれぞれ発す
る各種データのうち、少なくとも現示変化点から列車が
進入した次閉塞の次の閉塞直前の減速完了点までの減速
完了距離と信号現示速度差をそれぞれ照合し、合理性を
チェックする手段を有することを特徴とする自動列車制
御装置。 - 【請求項4】 軌道回路を所定距離ごとに分割した閉塞
区間を設け、先行列車に近づくにつれて車両に伝達する
各閉塞の許容速度信号を低下させるように制御する階段
制御連続誘導式ATCシステムであって、車上に列車が
走行する全閉塞の区間距離データ及び信号展開データを
予め記憶する手段と、列車の走行距離を計測する手段
と、列車が次閉塞に進入し、許容速度信号現示の下位変
化を検出したとき、前記予め記憶したデータと前記走行
距離を用いて、現示変化点から先行列車の存在する閉塞
手前の所定閉塞直前の減速完了目標点までの減速完了目
標距離と信号現示速度差をそれぞれ算出する手段と、前
記減速完了目標距離と前記信号現示速度差をもとに列車
の速度制御を行なう手段を有することを特徴とする自動
列車制御装置。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
て、軌道回路を所定距離ごとに分割した閉塞区間の境界
に閉塞境界区間を設定し、現示変化点から列車が進入し
た次閉塞の次の閉塞直前の減速完了点、または、現示変
化点から先行列車の存在する閉塞手前の所定閉塞直前の
減速完了目標点をそれぞれ前記閉塞境界区間とすること
を特徴とする自動列車制御装置。 - 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
て、列車の走行距離と閉塞区間距離データを用いて、列
車の走行中の閉塞区間あるいは閉塞境界を下記式によっ
て判定することを特徴とする自動列車制御装置。 【数1】 【数2】 ここで、 【数3】 また、lは列車の走行距離、L1〜Lnは閉塞区間距離デ
ータ、αは閉塞境界区間を示す。
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1994
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