JP2002249047A - 速度距離テーブルを使用した自動列車制御装置及び自動列車制御方法 - Google Patents

速度距離テーブルを使用した自動列車制御装置及び自動列車制御方法

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JP2002249047A
JP2002249047A JP2001045586A JP2001045586A JP2002249047A JP 2002249047 A JP2002249047 A JP 2002249047A JP 2001045586 A JP2001045586 A JP 2001045586A JP 2001045586 A JP2001045586 A JP 2001045586A JP 2002249047 A JP2002249047 A JP 2002249047A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、地上装置から軌道回路に伝
送される列車の走行制御情報と車上装置に記憶されてい
る速度距離テーブルとに基づいて車上装置が自列車の走
行速度を制御することで列車の運転能率を向上させる自
動列車制御装置及び自動列車制御方法を提供することで
ある。 【解決手段】 自動列車制御システム1において、地上
装置20は、検知した列車の走行位置或いは所定の走行
速度制限区間に基づいて所定の許容走行速度情報と許容
走行区間長情報とを読み出して軌道回路に伝送する。そ
して、車上装置10は、許容走行速度情報と許容走行区
間長情報と車上装置10に記憶されている速度距離テー
ブルとに基づいて、自列車の車両性能及び軌道回路の勾
配値を考慮して走行速度を制御するための速度制御パタ
ーンを演算し、自列車の走行速度及び走行距離と前記速
度制御パターンとに基づいて自列車の走行速度を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道において列車
間隔に応じて続行列車の走行速度を制御する自動列車制
御装置及び自動列車制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動列車制御装置は、列車が走行
する走行路に設置される自動列車制御地上装置(以下、
「地上装置」と呼ぶ。)と、列車に搭載される自動列車
制御車上装置(以下、「車上装置」と呼ぶ。)とからな
る。
【0003】従来の自動列車制御装置では、鉄道線路の
勾配値、曲線半径、線路構成及び軌道回路長等の地上設
備データと、列車の運転間隔及び駅停車時分等の運転条
件とから、予め定められた列車運転速度とその運転速度
の配置区間長とが決定される。そして、あらゆる列車位
置条件を全て満足するように軌道回路長が定められた上
で、先行列車の列車位置とその後方軌道回路の速度情報
の展開パターンが決定される。従って、この速度情報の
展開パターンに従った許容走行速度情報を地上装置から
各軌道回路に進入する続行列車の車上装置に送信するこ
とにより、当該先行列車位置に対する続行列車の走行速
度を制御できる。
【0004】また、前記自動列車制御装置では、走行列
車の車両性能が均一であることを前提としており、ブレ
ーキ力等の車両性能が異なる列車が走行する場合は、最
も制動距離を要する列車を前提として列車の走行速度が
制御されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の自
動列車制御装置では、高密度運転区間に適用する場合に
以下のような問題があった。すなわち、高密度運転区間
においては、先行列車と続行列車との運行間隔が狭くな
るので、先行列車の進出を短小軌道回路で区切って細か
く検出した上で、先行列車が進出した距離に応じて続行
列車の進入許容範囲を細かく前進させる必要がある。こ
のように続行列車の進入を細かく検出するために、短小
軌道回路が連続することになり、地上装置の設置数と現
場から集中機器室まで引かれる外線ケーブル数とが増大
し、その設置費用や消費電力が増大して、運用費の増加
も招いていた。
【0006】また、従来の自動列車制御装置では、列車
の車両性能が均一であることを前提としており、ブレー
キ力等の車両性能が異なる列車が軌道回路を走行する場
合には最も制動距離を要する列車を前提とした制御とな
っていたため、列車の運転能率が低下する原因となって
いた。また、この運転能率の低下を解決するために地上
装置が列車の車両性能情報を車上装置から伝送装置を介
して入手する場合は、新たに伝送装置が必要になる。更
に、この伝送装置の設備を最小化するために地上装置が
車上装置から一旦受信した車両性能情報を列車の進行に
合わせて追従させる場合は、車上装置から地上装置へ車
両性能情報を伝送するための最小限の伝送装置と、地上
装置において列車を追跡して車両性能情報を移行するた
めの装置とが必要になり、且つこれらの装置は保安性を
必要とする。
【0007】本発明の課題は、地上装置から軌道回路に
伝送される列車の走行制御情報と車上装置に記憶されて
いる速度距離テーブルとに基づいて車上装置が自列車の
走行速度を制御することで列車の運転能率を向上させる
自動列車制御装置及び自動列車制御方法を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
地上装置(例えば、図1及び図2に示す地上装置20)
と車上装置(例えば、図1及び図2に示す車上装置1
0)とを備える自動列車制御装置(例えば、図1及び図
2に示す自動列車制御システム1)において、前記地上
装置は、列車の走行速度を制御するための複数の許容走
行速度情報と、この許容走行速度情報の各々に対応付け
られている複数の許容走行区間長情報とを記憶する走行
制御情報記憶手段と、複数の軌道区間に区切られた軌道
回路を走行する列車の走行位置を検知する位置検知手段
と、前記位置検知手段により検知された列車の走行位置
或いは前記軌道回路の所定の走行速度制限区間に基づい
て、前記走行制御情報記憶手段から所定の許容走行速度
情報と許容走行区間長情報とを読み出して前記走行位置
或いは前記走行速度制限区間の後方軌道区間に伝送する
伝送手段と、を備え、前記車上装置は、各種列車の車両
性能をパラメータとした速度差と制動距離との関係を示
す速度距離テーブル(例えば、図4に示す速度距離テー
ブル)を記憶するテーブル記憶手段(例えば、図3に示
す速度距離テーブル記憶装置16)と、前記伝送手段に
より伝送された許容走行速度情報と許容走行区間長情報
とを受信する受信手段(例えば、図3に示す受信アンテ
ナ13、受信器14)と、前記軌道回路を走行する列車
の走行速度を検出する速度検出手段(例えば、図3に示
す速度発電機11)と、前記速度検出手段により検出さ
れた走行速度に基づいて前記各軌道区間の始端からの列
車の走行距離を積算する距離積算手段(例えば、図3に
示す距離積算器12)と、前記受信手段により受信され
た前記許容走行速度情報と前記許容走行区間長情報と前
記テーブル記憶手段に記憶されている速度距離テーブル
とに基づいて、自列車の車両性能を考慮して走行速度を
制御するための速度制御パターンを演算する速度制御パ
ターン演算手段(例えば、図3に示す速度制御パターン
演算器17)と、前記列車の走行速度及び走行距離と前
記速度制御パターンとに基づいて自列車の走行速度を制
御する走行速度制御手段(例えば、図3に示す走行速度
制御装置18)と、を備えることを特徴とする。
【0009】請求項5記載の発明は、地上装置と車上装
置とを備える自動列車制御装置を制御するための自動列
車制御方法において、前記地上装置に、列車の走行速度
を制御するための複数の許容走行速度情報と、この許容
走行速度情報の各々に対応付けられている複数の許容走
行区間長情報とを走行制御情報記憶手段に記憶させる工
程と、前記地上装置に、複数の軌道区間に区切られた軌
道回路を走行する列車の走行位置を検知させる工程と、
前記地上装置に、検知された前記列車の走行位置或いは
前記軌道回路の所定の走行速度制限区間に基づいて、前
記走行制御情報記憶手段から所定の許容走行速度情報と
許容走行区間長情報とを読み出して前記走行位置或いは
前記走行速度制限区間の後方軌道区間に伝送させる工程
と、前記車上装置に、各種列車の車両性能をパラメータ
とした速度差と制動距離との関係を示す速度距離テーブ
ルをテーブル記憶手段に記憶させる工程と、前記車上装
置に、伝送された前記許容走行速度情報と前記許容走行
区間長情報とを受信させる工程と、前記車上装置に、前
記軌道回路を走行する列車の走行速度を検出させる工程
と、前記車上装置に、検出された前記走行速度に基づい
て前記各軌道区間の始端からの列車の走行距離を積算さ
せる工程と、前記車上装置に、受信された前記許容走行
速度情報と前記許容走行区間長情報と前記テーブル記憶
手段に記憶されている速度距離テーブルとに基づいて、
自列車の車両性能を考慮して走行速度を制御するための
速度制御パターンを演算させる工程と、前記車上装置
に、前記列車の走行速度及び走行距離と前記速度制御パ
ターンとに基づいて自列車の走行速度を制御させる工程
と、を含むことを特徴とする。
【0010】請求項1及び5記載の発明によって、許容
走行速度情報だけでなく許容走行区間長情報を地上装置
から車上装置へ伝送できるので、短小軌道区間を設定す
る必要がなくなり、高密度運転を行う際等の軌道回路の
細分化も不要になるので、軌道区間数の増大を防ぐこと
ができる。したがって、増大する地上装置の設置数及び
その設置費用等や運用費等を削減することが可能にな
る。また、軌道回路の変更及び改良等に伴って列車の走
行制御情報の変更が必要になった場合、地上装置の設定
を変更するだけで列車の走行制御情報を変更することが
できる。したがって、軌道回路の変更等への対応性を向
上させ、確認作業を容易にすることが可能になる。ま
た、車上装置が車両性能をパラメータとした速度距離テ
ーブルを記憶しているので、車両性能に応じて自列車の
走行速度を制御できる。したがって、車両性能が異なる
複数の列車が走行する運転区間であっても、列車の運転
能率を低下させることなく、車両性能の異なる列車の走
行速度を最適に制御することが可能になり、より高密度
な列車の運行計画が可能になる。また、このための装置
等が必要になることもない。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の自
動列車制御装置であって、前記走行制御情報記憶手段
は、前記軌道回路の軌道回路長、勾配値、曲線半径を考
慮した複数の許容走行速度情報と、この許容走行速度情
報の各々に対応付けられている複数の許容走行区間長情
報とを記憶することを特徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の自
動列車制御方法であって、前記地上装置に、前記軌道回
路の軌道回路長、勾配値、曲線半径を考慮した複数の許
容走行速度情報と、この許容走行速度情報の各々に対応
付けられている複数の許容走行区間長情報とを前記走行
制御情報記憶手段に記憶させる工程を更に含むこと特徴
とする。
【0013】請求項2及び6記載の発明によって、より
最適な許容走行速度情報と許容走行区間長情報とに基づ
いて車上装置が自列車の走行速度を制御できる。また、
地上装置の設定を変更するだけで、軌道回路の変更及び
改良等に伴う列車の走行制御情報を変更することができ
るので、軌道回路の変更等への対応性を向上させ、確認
作業を容易にすることが可能になる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の自
動列車制御装置であって、前記テーブル記憶手段は、更
に前記軌道回路の勾配値をパラメータとして、各種列車
の車両性能毎に速度差と制動距離との関係を示す速度距
離テーブルを記憶することを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項5記載の自
動列車制御方法であって、前記車上装置に、更に前記軌
道回路の勾配値をパラメータとして、各種列車の車両性
能毎に速度差と制動距離との関係を示す速度距離テーブ
ルを前記テーブル記憶手段に記憶させる工程を更に含む
ことを特徴とする。
【0016】請求項3及び7記載の発明によって、軌道
回路の勾配値を考慮したより好適な速度距離テーブルが
構成されるので、車上装置は車両性能の異なる列車の走
行速度をより適切に制御することが可能になる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1又は3記
載の自動列車制御装置であって、前記速度制御パターン
演算手段は、前記受信手段により受信された前記許容走
行速度情報と前記許容走行区間長情報とに基づいて、自
列車の走行速度を制御するための減速制御曲線を演算す
る減速制御曲線演算手段を備えており、前記テーブル記
憶手段に記憶されている速度距離テーブルに基づいて前
記減速制御曲線演算手段により演算された減速制御曲線
を修正し、自列車の車両性能を考慮した前記速度制御パ
ターンを演算することを特徴とする。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項5又は7記
載の自動列車制御方法であって、前記車上装置に、受信
された前記許容走行速度情報と前記許容走行区間長情報
とに基づいて、自列車の走行速度を制御するための減速
制御曲線を演算させる工程と、前記車上装置に、前記テ
ーブル記憶手段に記憶されている速度距離テーブルに基
づいて前記減速制御曲線を修正し、自列車の車両性能を
考慮した前記速度制御パターンを演算させる工程と、を
更に含むことを特徴とする。
【0019】請求項4及び8記載の発明によって、許容
走行速度情報と許容走行区間長情報とに基づいて減速制
御曲線が演算された後、この減速制御曲線を修正して速
度制御パターンが演算されるので、軌道回路の変更及び
改良等に伴って許容走行速度情報と許容走行区間長情報
のみが変更及び改良される場合であっても、車両性能の
変更及び改良等に伴って速度距離テーブルのみが変更及
び改良される場合であっても、それぞれ個別に変更及び
改良して速度制御パターンの演算に随時反映させること
ができる。したがって、軌道回路及び車両性能の変更等
への対応性を向上させることが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1〜4を参照して、本発
明の自動列車制御装置を適用した実施の形態における、
自動列車制御システム1について説明する。
【0021】本発明の自動列車制御装置において、地上
装置が、列車の走行速度を制御するための複数の許容走
行速度情報と、この許容走行速度情報の各々に対応付け
られている複数の許容走行区間長情報とを記憶してお
り、複数の軌道区間に区切られた軌道回路を走行する列
車の走行位置を検知し、検知された列車の走行位置或い
は前記軌道回路の所定の走行速度制限区間に基づいて、
所定の許容走行速度情報と許容走行区間長情報とを読み
出して前記走行位置或いは前記走行速度制限区間の後方
軌道区間に伝送する。そして、車上装置が、各種列車の
車両性能及び軌道回路の勾配値をパラメータとして速度
差と制動距離との関係を示す速度距離テーブルを記憶し
ており、伝送された許容走行速度情報と許容走行区間長
情報とを受信すると、前記軌道回路を走行する列車の走
行速度を検出し、検出された走行速度に基づいて前記各
軌道区間の始端からの列車の走行距離を積算し、前記許
容走行速度情報と前記許容走行区間長情報と前記速度距
離テーブルとに基づいて、自列車の車両性能及び軌道回
路の勾配値を考慮して走行速度を制御するための速度制
御パターンを演算し、前記列車の走行速度及び走行距離
と前記速度制御パターンとに基づいて自列車の走行速度
を制御する。
【0022】まず、図1及び図2を参照して、本発明を
適用した実施の形態における自動列車制御システム1の
全体構成について説明する。
【0023】図1及び図2には、自動列車制御システム
1の全体構成の概略が示されている。図1及び図2に示
すように、自動列車制御システム1は、走行路30を走
行する列車102に搭載されている自動列車制御車上装
置(以下、「車上装置」と呼ぶ。)10と、走行路30
に設置されている自動列車制御地上装置(以下、「地上
装置」と呼ぶ。)20とから構成されている。走行路3
0は、所定長さで区切られて電気回路の一部として利用
される軌道回路を形成しており、例えば、図1では軌道
区間301〜306に、図2では軌道区間307〜31
0に区切られている。更に、走行路30は、軌道区間毎
に地上装置20から伝送されるデジタル符号化された許
容走行速度信号と許容走行区間長信号とにそれぞれ応じ
た各電流を流している。また、図1に示すように、列車
102に対して先行している列車を先行列車101と
し、列車102を続行列車102とする。この先行列車
101は当該先行列車101の走行速度を制御するため
に車上装置10’を備えている。
【0024】図1及び図2に示すように、自動列車制御
システム1において、それぞれ、先行列車101の走行
位置及び制限走行速度が設定されている所定の走行速度
制限区間に応じて続行列車102の走行速度を制御する
ために、地上装置20は各軌道区間に対して、軌道回路
の勾配値、曲線半径、軌道回路長等が考慮された許容走
行速度信号及び許容走行区間長信号を随時伝送する。そ
して、続行列車102の車上装置10は、各軌道区間か
ら前記許容走行速度信号及び前記許容走行区間長信号を
受信し、これら受信した情報に基づいて減速制御曲線を
演算する。上述したように、図1及び図2に示される続
行列車102の車上装置10により演算された減速制御
曲線は、ブレーキ力等の車両性能が異なる列車の中で最
も制動距離を要す(最も車両性能が劣る)列車を前提と
して、軌道回路の勾配値、曲線半径、軌道回路長等を考
慮して演算された曲線である。
【0025】例えば、図1に示すように、先行列車10
1の最後尾車両が軌道区間306を走行し、続行列車1
02が軌道区間301に進入しようとしている場合、地
上装置20は軌道区間306の後方の軌道区間301に
対してポイントP1〜P5に対応する許容走行速度及び
許容走行区間長を示す許容走行速度信号及び許容走行区
間長信号を伝送する。すなわち、先行列車101が軌道
区間306を走行し、続行列車102が軌道区間301
に進入しようとしている際、地上装置20は、軌道区間
301の始端から100m先のポイントP1まで130
km/h以下、ポイントP1から230m先のポイント
P2で110km/h以下、ポイントP2から245m
先のポイントP3で85km/h以下、ポイントP3か
ら223m先のポイントP4で50km/h以下、ポイ
ントP4から103m先のポイントP5で0km/hで
続行列車102が走行するように許容走行速度信号及び
許容走行区間長信号を軌道区間301へ伝送する。そし
て、続行列車102の車上装置10が軌道区間301に
おいてポイントP1〜P5に対応する許容走行速度信号
及び許容走行区間長信号を受信すると、受信した信号か
ら図1に示すようなポイントP1〜P5のポイント間を
結ぶ減速制御曲線を演算する。
【0026】また、図2に示すように、制限走行速度4
2km/hが設定されている所定の走行速度制限区間が
軌道区間309〜310に設定され、続行列車102が
軌道区間307に進入しようとしている場合、地上装置
20は軌道区間310の後方の軌道区間307に対して
ポイントP6〜P10に対応する許容走行速度及び許容
走行区間長を示す許容走行速度信号及び許容走行区間長
信号を伝送する。すなわち、制限走行速度42km/h
の走行速度制限区間が軌道区間309及び310にかか
って設定されている際、地上装置20は、軌道区間30
7の始端から100m先のポイントP6まで110km
/h以下、ポイントP6から245m先のポイントP7
で85km/h以下、ポイントP7から223m先のポ
イントP8で50km/h以下、ポイントP8から63
m先のポイントP9で制限走行速度42km/h以下の
40km/h以下、ポイントP9から500m先のポイ
ント10以降130km/h以下で続行列車102が走
行するように許容走行速度信号及び許容走行区間長信号
を軌道区間307へ伝送する。そして、図1の場合と同
様に、続行列車102の車上装置10が軌道区間307
においてポイントP6〜P10に対応する許容走行速度
信号及び許容走行区間長信号を受信すると、受信した信
号から図2に示すようなポイントP6〜P10のポイン
ト間を結ぶ減速制御曲線を演算する。
【0027】次に、続行列車102の車上装置10は、
速度差と制動距離との関係を示す車両性能と軌道回路の
勾配値とをパラメータとした速度距離テーブル(図4参
照)に基づいて、前記減速制御曲線をデータに含まれる
制動距離データを自列車に適した制動距離データに修正
し、自列車の車両性能と軌道回路の勾配値とを考慮した
列車の走行速度を制御するための速度制御パターンを演
算する。この速度距離テーブルを適用することにより、
図1及び図2に示した減速制御曲線から演算する速度制
御パターンは、軌道回路の勾配値、曲線半径、軌道回路
長等だけでなく、ブレーキ力等の車両性能及び勾配値を
更に考慮したものとなる。
【0028】そして、続行列車102の車上装置10
は、図1及び図2に示す先行列車101の走行位置及び
走行中の軌道区間に応じて、地上装置20から送信され
る許容走行速度信号及び許容走行区間長信号と、上記速
度距離テーブルに設定された自列車の車両性能データと
に基づいて、自列車の車両性能を考慮した前記速度制御
パターンを演算して自列車102の走行速度を制御す
る。
【0029】次に、図3を参照して、自動列車制御シス
テム1における車上装置10の内部構成及び動作につい
て説明する。
【0030】図3は、車上装置10の内部構成を示すブ
ロック図である。図3に示すように、車上装置10は、
速度発電機11、距離積算器12、受信アンテナ13、
受信器14、減速制御曲線演算器15、速度距離テーブ
ル記憶装置16、速度制御パターン演算器17及び走行
速度制御装置18を備えている。
【0031】速度発電機11は、自列車の車輪と接続さ
れており、車輪から自列車の実際の走行速度情報を取得
し、距離積算器12、走行速度制御装置18及び速度計
にそれぞれ出力する。
【0032】距離積算器12は、速度発電機11から取
得した自列車の走行速度情報に基づいて各軌道回路の進
入端からの実際の走行距離を演算し、走行速度制御装置
18に出力する。
【0033】受信器14は、走行路30の軌道区間30
1〜310毎に地上装置20から伝送される各ポイント
P1〜P10に対応する許容走行速度信号及び許容走行
区間長信号を含む走行制御信号を受信アンテナ13を介
して受信する。そして、受信器14は、受信した走行制
御信号から各ポイントP1〜P10に対応する許容走行
速度情報及び許容走行区間長情報を抽出して減速制御曲
線演算器15に出力する。
【0034】減速制御曲線演算器15は、受信器14か
ら出力された各ポイントP1〜P10に対応する許容走
行速度情報及び許容走行区間長情報に基づいて、ポイン
トP1〜P10のポイント間を結ぶ減速制御曲線を演算
し、その減速制御曲線を速度制度パターン演算器17に
出力する。減速制御曲線演算器15は、図1において続
行列車102が軌道区間301に進入して軌道区間30
6を走行中の先行列車101に接近する場合、受信器1
4が受信アンテナ13を介して受信したポイントP1〜
P5に対応する許容走行速度信号及び許容走行区間長信
号に基づいて、ポイントP1〜P5のポイント間を結ぶ
図1に示すような減速制御曲線を演算する。同様に、減
速曲線演算器15は、図2において続行列車102が軌
道区間307に進入して制限走行速度42km/hが設
定されている所定の走行速度制御区間に接近する場合、
受信器14が受信アンテナ13を介して受信したポイン
トP6〜P10に対応する許容走行速度信号及び許容走
行区間長信号に基づいて、ポイントP6〜P10のポイ
ント間を結ぶ図2に示すような減速制御曲線を演算す
る。
【0035】速度距離テーブル記憶装置16は、図4に
示す速度距離テーブルを記憶している。
【0036】この速度距離テーブルは、速度差(km/
h)と制動距離(m)との関係を示すテーブルである。
図中の制動距離欄には、ブレーキ力等の車両性能が異な
る列車100,101,102,・・・の制動距離情報
が記憶され、このテーブルを適用するパラメータとして
軌道回路の勾配値が設定されている。
【0037】例えば、図中の最前面に示すテーブルで
は、平均勾配が+10‰の軌道回路において走行速度を
145km/hから130km/hに減速する場合、列
車100は制動距離として250mを要する。また、車
両性能が列車100よりも良い列車101は制動距離と
して225mを要する。更に、車両性能が列車101よ
りも良い列車102、つまり本実施形態における続行列
車102は制動距離として200mを要する。このよう
な車両性能が異なる複数の列車と軌道回路の勾配値とを
考慮して速度距離テーブルを設定することにより、最も
制動距離を要す(最も車両性能が劣る)列車を前提とす
ることなく、自列車の車両性能に適した制動距離を車上
装置10内で選択することが可能になる。同様に、平均
勾配値が+5‰、±0‰、−5‰、・・・−30‰等の
軌道回路における速度差と車両性能が異なる複数の列車
の各制動距離との関係を示すテーブルがそれぞれ設定さ
れている。よって、自列車が走行中の軌道回路の勾配値
に対応するテーブルを車上装置10内で選択することが
可能になる。
【0038】速度制御パターン演算器17は、速度距離
テーブル記憶装置16に記憶されている速度距離テーブ
ルに基づいて、減速制御曲線演算器15により演算され
た減速制御曲線をデータに含まれる制動距離データを自
列車に適した制動距離データに修正し、自列車の車両性
能と軌道回路の勾配値とを考慮した列車の走行速度を制
御するための速度制御パターンを演算する。
【0039】例えば、図1に示すように、先行列車10
1が軌道区間306を走行している際に続行列車102
が平均勾配値+10‰の軌道区間301に進入した場合
について説明する。
【0040】続行列車102の車上装置10において、
減速制御曲線演算器15が図1に示すような減速制御曲
線を演算した場合、速度制御パターン演算器17は、自
列車102の車両性能及び走行している軌道区間の平均
勾配値+10‰をパラメータとして、速度距離テーブル
記憶装置16に記憶されている速度距離テーブルから対
応するレコードを検索する。つまり、速度制御パターン
演算器17は、列車102の場合の「速度差(145−
130km/h);制動距離(200m)」、「速度差
(130−110km/h);制動距離(190
m)」、「速度差(110−85km/h);制動距離
(205m)」、「速度差(85−50km/h);制
動距離(185m)」、「速度差(50−40km/
h);制動距離(55m)」、「速度差(40−0km
/h);制動距離(125m)」のレコードを取得す
る。
【0041】そして、速度制御パターン演算器17は、
取得したレコードに基づいて、それぞれの許容走行区間
長を、軌道区間301の始端及びポイントP1間で10
0mから141m(=(100+230+245+22
3+103)−(190+205+185+18
0));ポイントP1及びP2間で230mから190
m;ポイントP2及びP3間で245mから205m;
ポイントP3及びP4間で223mから185m;ポイ
ントP4及びP5間で103mから180m;に修正す
る。したがって、速度制御パターン演算器17は、ポイ
ントP5を基点としてポイントP5側に、修正した許容
走行区間長に基づいて減速制御曲線全体を図中の右側に
シフトした速度制御パターンを演算する。
【0042】また、図2に示すように、制限走行速度4
2km/hが軌道区間309から310にかけて設定さ
れている際に続行列車102が平均勾配値+10‰の軌
道区間307に進入した場合について説明する。
【0043】続行列車102の車上装置10において、
減速制御曲線演算器15が図2に示すような減速制御曲
線を演算した場合、速度制御パターン演算器17は、自
列車102の車両性能及び走行している軌道区間の平均
勾配値+10‰をパラメータとして、速度距離テーブル
記憶装置16に記憶されている速度距離テーブルから対
応するレコードを検索する。つまり、上述した場合と同
様、速度制御パターン演算器17は、列車102の場合
の「速度差(145−130km/h);制動距離(2
00m)」、「速度差(130−110km/h);制
動距離(190m)」、「速度差(110−85km/
h);制動距離(205m)」、「速度差(85−50
km/h);制動距離(185m)」、「速度差(50
−40km/h);制動距離(55m)」、「速度差
(40−0km/h);制動距離(125m)」のレコ
ードを取得する。
【0044】そして、速度制御パターン演算器17は、
取得したレコードに基づいて、それぞれの許容走行区間
長を、軌道区間307の始端及びポイントP6で110
mから196m(=(110+245+223+63)
−(205+185+55));ポイントP6及びP7
間で245mから205m;ポイントP7及びP8間で
223mから185m;ポイントP8及びP9間で63
mから55m;に修正する。したがって、速度制御パタ
ーン演算器17は、ポイントP9を基点としてポイント
P9側に、修正した許容走行区間長に基づいて減速制御
曲線全体を図中の右側にシフトした速度制御パターンを
演算する。
【0045】走行速度制御装置18は、前記速度制御パ
ターン演算器17により演算された速度制御パターンに
より示される許容走行速度と、前記速度発電機11によ
り検出された実際の走行速度とを、前記距離積算器12
により積算された実際の走行距離に基づいて比較する。
そして、走行速度制御装置18は、自列車の走行速度が
速度制御パターンにより示される許容走行速度を超過し
ていると判断した場合にブレーキをかけて自列車の走行
速度を制御する。
【0046】以上のように、本発明の自動列車制御装置
を適用した実施の形態における自動列車制御システム1
において、地上装置20が、列車の走行速度を制御する
ための複数の許容走行速度情報と、この許容走行速度情
報の各々に対応付けられている複数の許容走行区間長情
報とを記憶しており、複数の軌道区間に区切られた軌道
回路を走行する列車の走行位置を検知し、検知された列
車の走行位置或いは前記軌道回路の所定の走行速度制限
区間に基づいて、所定の許容走行速度情報と許容走行区
間長情報とを読み出して前記走行位置或いは前記走行速
度制限区間の後方軌道区間に伝送する。そして、車上装
置10が、各種列車の車両性能と軌道回路の勾配値をパ
ラメータとして速度差と制動距離との関係を示す速度距
離テーブルを記憶しており、伝送された許容走行速度情
報と許容走行区間長情報とを受信すると、前記軌道回路
を走行する列車の走行速度を検出し、検出された走行速
度に基づいて前記各軌道区間の始端からの列車の走行距
離を積算し、前記許容走行速度情報と前記許容走行区間
長情報と前記速度距離テーブルとに基づいて、自列車の
車両性能及び軌道回路の勾配値を考慮して走行速度を制
御するための速度制御パターンを演算し、前記列車の走
行速度及び走行距離と前記速度制御パターンとに基づい
て列車の走行速度を制御する。
【0047】したがって、短小軌道区間を設定する必要
がなくなり、高密度運転を行う際等の軌道回路の細分化
も不要になるので、軌道区間数の増大を防ぐことができ
る。その結果、増大する地上装置の設置数及びその設置
費用等や運用費等を削減することが可能になる。また、
軌道回路の変更及び改良等に伴って列車の走行制御情報
の変更が必要になった場合、地上装置の設定を変更する
だけで列車の走行制御情報を変更することができる。し
たがって、軌道回路の変更等への対応性を向上させ、確
認作業を容易にすることが可能になる。また、車上装置
は車両性能に応じて自列車の走行速度を制御できるの
で、車両性能が異なる複数の列車が走行する運転区間で
あっても、列車の運転能率を低下させることなく、車両
性能の異なる列車の走行速度を最適に制御することが可
能になり、より高密度な列車の運行計画が可能になる。
また、このための装置等が必要になることもない。
【0048】なお、本発明は、上記実施の形態の内容に
限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で適宜変更可能である。例えば、本発明の自動列車制御
装置を適用した実施の形態における自動列車制御システ
ム1において、地上装置20が記憶している許容走行速
度情報及び許容走行区間長情報は、図1及び図2に示す
ような設定値に限定される必要はなく、軌道回路の勾配
値、曲線半径、軌道回路長等を考慮して適宜設定され
る。また、車上装置10の速度距離テーブル記憶装置1
6に記憶されている速度距離テーブルを構成する速度差
および平均勾配値は、図4に示す設定値に限定されるこ
とはなく、適宜設定可能である。
【0049】
【発明の効果】請求項1及び5記載の発明によれば、許
容走行速度情報だけでなく許容走行区間長情報を地上装
置から車上装置へ伝送できるので、短小軌道区間を設定
する必要がなくなり、高密度運転を行う際等の軌道回路
の細分化も不要になるので、軌道区間数の増大を防ぐこ
とができる。したがって、増大する地上装置の設置数及
びその設置費用等や運用費等を削減することが可能にな
る。また、軌道回路の変更及び改良等に伴って列車の走
行制御情報の変更が必要になった場合、地上装置の設定
を変更するだけで列車の走行制御情報を変更することが
できる。したがって、軌道回路の変更等への対応性を向
上させ、確認作業を容易にすることが可能になる。ま
た、車上装置が車両性能をパラメータとした速度距離テ
ーブルを記憶しているので、車両性能に応じて自列車の
走行速度を制御できる。したがって、車両性能が異なる
複数の列車が走行する運転区間であっても、列車の運転
能率を低下させることなく、車両性能の異なる列車の走
行速度を最適に制御することが可能になり、より高密度
な列車の運行計画が可能になる。また、このための装置
等が必要になることもない。
【0050】請求項2及び6記載の発明によれば、より
最適な許容走行速度情報と許容走行区間長情報とに基づ
いて車上装置が自列車の走行速度を制御できる。また、
地上装置の設定を変更するだけで、軌道回路の変更及び
改良等に伴う列車の走行制御情報を変更することができ
るので、軌道回路の変更等への対応性を向上させ、確認
作業を容易にすることが可能になる。
【0051】請求項3及び7記載の発明によれば、軌道
回路の勾配値を考慮したより好適な速度距離テーブルが
構成されるので、車上装置は車両性能の異なる列車の走
行速度をより適切に制御することが可能になる。
【0052】請求項4及び8記載の発明によれば、許容
走行速度情報と許容走行区間長情報とに基づいて減速制
御曲線が演算された後、この減速制御曲線を修正して速
度制御パターンが演算されるので、軌道回路の変更及び
改良等に伴って許容走行速度情報と許容走行区間長情報
のみが変更及び改良される場合であっても、車両性能の
変更及び改良等に伴って速度距離テーブルのみが変更及
び改良される場合であっても、それぞれ個別に変更及び
改良して速度制御パターンの演算に随時反映させること
ができる。したがって、軌道回路及び車両性能の変更等
への対応性を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動列車制御装置を適用した実施の形
態における自動列車制御システム1の全体構成を示す図
である。
【図2】本発明の自動列車制御装置を適用した実施の形
態における自動列車制御システム1の全体構成を示す図
である。
【図3】自動列車制御システム1における自動列車制御
車上装置10の内部構成を示すブロック図である。
【図4】自動列車制御車上装置10の速度距離テーブル
記憶装置16に記憶されている速度距離テーブルを示す
図である。
【符号の説明】
1 自動列車制御システム 10 自動列車制御車上装置(車上装置) 11 速度発電機 12 距離積算器 13 受信アンテナ 14 受信器 15 減速制御曲線演算器 16 速度距離テーブル記憶装置 17 速度制御パターン演算器 18 走行速度制御装置 20 自動列車制御地上装置(地上装置) 30 軌道回路 101 先行列車 102 続行列車 301〜310 軌道区間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 節 神奈川県横浜市鶴見区平安町2丁目29番地 の1 株式会社京三製作所内 (72)発明者 池谷 崇 神奈川県横浜市鶴見区平安町2丁目29番地 の1 株式会社京三製作所内 Fターム(参考) 3D046 AA07 BB17 HH22 JJ24 5H115 PA08 PC02 PG01 QI24 SF05 SF27 SJ09 SL01 SL06 SL07 TB07 TD17 TU07 UF01 5H161 AA01 BB02 BB06 BB11 CC13 DD02 DD21 EE04 EE07 FF07 MM02 NN11 PP12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地上装置と車上装置とを備える自動列車制
    御装置において、 前記地上装置は、 列車の走行速度を制御するための複数の許容走行速度情
    報と、この許容走行速度情報の各々に対応付けられてい
    る複数の許容走行区間長情報とを記憶する走行制御情報
    記憶手段と、 複数の軌道区間に区切られた軌道回路を走行する列車の
    走行位置を検知する位置検知手段と、 前記位置検知手段により検知された列車の走行位置或い
    は前記軌道回路の所定の走行速度制限区間に基づいて、
    前記走行制御情報記憶手段から所定の許容走行速度情報
    と許容走行区間長情報とを読み出して前記走行位置或い
    は前記走行速度制限区間の後方軌道区間に伝送する伝送
    手段と、を備え、 前記車上装置は、 各種列車の車両性能をパラメータとした速度差と制動距
    離との関係を示す速度距離テーブルを記憶するテーブル
    記憶手段と、 前記伝送手段により伝送された許容走行速度情報と許容
    走行区間長情報とを受信する受信手段と、 前記軌道回路を走行する列車の走行速度を検出する速度
    検出手段と、 前記速度検出手段により検出された走行速度に基づいて
    前記各軌道区間の始端からの列車の走行距離を積算する
    距離積算手段と、 前記受信手段により受信された前記許容走行速度情報と
    前記許容走行区間長情報と前記テーブル記憶手段に記憶
    されている速度距離テーブルとに基づいて、自列車の車
    両性能を考慮して走行速度を制御するための速度制御パ
    ターンを演算する速度制御パターン演算手段と、 前記列車の走行速度及び走行距離と前記速度制御パター
    ンとに基づいて自列車の走行速度を制御する走行速度制
    御手段と、 を備えることを特徴とする自動列車制御装置。
  2. 【請求項2】前記走行制御情報記憶手段は、前記軌道回
    路の軌道回路長、勾配値、曲線半径を考慮した複数の許
    容走行速度情報と、この許容走行速度情報の各々に対応
    付けられている複数の許容走行区間長情報とを記憶する
    ことを特徴とする請求項1記載の自動列車制御装置。
  3. 【請求項3】前記テーブル記憶手段は、更に前記軌道回
    路の勾配値をパラメータとして、各種列車の車両性能毎
    に速度差と制動距離との関係を示す速度距離テーブルを
    記憶することを特徴とする請求項1記載の自動列車制御
    装置。
  4. 【請求項4】前記速度制御パターン演算手段は、前記受
    信手段により受信された前記許容走行速度情報と前記許
    容走行区間長情報とに基づいて、自列車の走行速度を制
    御するための減速制御曲線を演算する減速制御曲線演算
    手段を備えており、前記テーブル記憶手段に記憶されて
    いる速度距離テーブルに基づいて前記減速制御曲線演算
    手段により演算された減速制御曲線を修正し、自列車の
    車両性能を考慮した前記速度制御パターンを演算するこ
    とを特徴とする請求項1又は3記載の自動列車制御装
    置。
  5. 【請求項5】地上装置と車上装置とを備える自動列車制
    御装置を制御するための自動列車制御方法において、 前記地上装置に、列車の走行速度を制御するための複数
    の許容走行速度情報と、この許容走行速度情報の各々に
    対応付けられている複数の許容走行区間長情報とを走行
    制御情報記憶手段に記憶させる工程と、 前記地上装置に、複数の軌道区間に区切られた軌道回路
    を走行する列車の走行位置を検知させる工程と、 前記地上装置に、検知された前記列車の走行位置或いは
    前記軌道回路の所定の走行速度制限区間に基づいて、前
    記走行制御情報記憶手段から所定の許容走行速度情報と
    許容走行区間長情報とを読み出して前記走行位置或いは
    前記走行速度制限区間の後方軌道区間に伝送させる工程
    と、 前記車上装置に、各種列車の車両性能をパラメータとし
    た速度差と制動距離との関係を示す速度距離テーブルを
    テーブル記憶手段に記憶させる工程と、 前記車上装置に、伝送された前記許容走行速度情報と前
    記許容走行区間長情報とを受信させる工程と、 前記車上装置に、前記軌道回路を走行する列車の走行速
    度を検出させる工程と、 前記車上装置に、検出された前記走行速度に基づいて前
    記各軌道区間の始端からの列車の走行距離を積算させる
    工程と、 前記車上装置に、受信された前記許容走行速度情報と前
    記許容走行区間長情報と前記テーブル記憶手段に記憶さ
    れている速度距離テーブルとに基づいて、自列車の車両
    性能を考慮して走行速度を制御するための速度制御パタ
    ーンを演算させる工程と、 前記車上装置に、前記列車の走行速度及び走行距離と前
    記速度制御パターンとに基づいて自列車の走行速度を制
    御させる工程と、 を含むことを特徴とする自動列車制御方法。
  6. 【請求項6】前記地上装置に、前記軌道回路の軌道回路
    長、勾配値、曲線半径を考慮した複数の許容走行速度情
    報と、この許容走行速度情報の各々に対応付けられてい
    る複数の許容走行区間長情報とを前記走行制御情報記憶
    手段に記憶させる工程を更に含むこと特徴とする請求項
    5記載の自動列車制御方法。
  7. 【請求項7】前記車上装置に、更に前記軌道回路の勾配
    値をパラメータとして、各種列車の車両性能毎に速度差
    と制動距離との関係を示す速度距離テーブルを前記テー
    ブル記憶手段に記憶させる工程を更に含むことを特徴と
    する請求項5記載の自動列車制御方法。
  8. 【請求項8】前記車上装置に、受信された前記許容走行
    速度情報と前記許容走行区間長情報とに基づいて、自列
    車の走行速度を制御するための減速制御曲線を演算させ
    る工程と、 前記車上装置に、前記テーブル記憶手段に記憶されてい
    る速度距離テーブルに基づいて前記減速制御曲線を修正
    し、自列車の車両性能を考慮した前記速度制御パターン
    を演算させる工程と、を更に含むことを特徴とする請求
    項5又は7記載の自動列車制御方法。
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