JP4000614B2 - 耐久性を有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤 - Google Patents

耐久性を有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤に関する。さらに詳細には、本発明は、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成されるという特定の水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、耐久性を有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤に関するものであり、また、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成されるという特定の水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、耐久性を有する水性樹脂組成物ならびに離型性コート剤に関する。
【0002】
そして、本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤は、主として、各種の合成フィルム、紙、布、金属あるいは無機材料などのような、種々の基材表面に機能性を付与する組成物を提供するというものである。
【0003】
【従来の技術】
これまでにも、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体を主構成単位としてなるフッ素系ビニル系重合体は、界面活性剤の存在下において乳化重合することによって該フッ素系ビニル系重合体の水性分散液が得られることが知られており、撥水撥油剤、防汚剤あるいは表面改質剤などとして利用されて来ている。
【0004】
さらに、水分散性ウレタン樹脂の分散能を利用したポリウレタン−含フッ素ビニル系ポリマー水性分散体も亦、知られており(特開平4−227614号または特開平8120034号公報)、カーペット用防汚剤としての利用が提案されている。
【0005】
一方、粘着剤用の離型剤やテープ用の背面剥離剤としては、それぞれ、シリコーン系の離型剤や剥離剤などが多く使用されており、そうしたものとしては、すでに、紫外線硬化型、EB硬化型または熱硬化型などが知られているし、水分散体としては、重合性オルガノポリシロキサンと其の他のビニル系単量体とを、乳化剤の存在下に、水媒体中で乳化重合せしめて得られる水分散物であるとか(特開昭51−146525号公報)、
【0006】
アルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン、親水性ポリオール、ジイソシアネートからなる3成分を反応させて得られるブロック共重合体であるとか(特開昭61−28527号公報)、ポリシロキサンジオール、酸ジオールおよび其の他のポリオールとポリイソシアネートとを構成成分とする水性ウレタン樹脂であるとか(特開平5−25239号公報)、
【0007】
さらには亦、末端ヒドロキシル基含有ポリシロキサンの存在下に、それぞれ、重合性シラン化合物、不飽和有機酸および其れらと共重合可能なる其の他の単量体とを用いて得られる形の重合物(特開平3−255183号公報)などが報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上掲したようなフッ素系ビニル系重合体は、通常、皮膜形成性に欠けるという処から、塗工剤とはなり難いし、上掲したようなポリウレタン−含フッ素ビニル系ポリマーの水性分散体は、成膜性に優れた塗工膜を与えるというものの、溶剤に対する耐性が不十分であったり、高温、高湿度での劣化が認められるなどといった、いわゆる耐久性に問題があった。
【0009】
また、上掲したようなシリコーン系樹脂の離型性皮膜を利用した離型剤、剥離剤などの用途にあっては、これらの皮膜表面に接する表面、たとえば、粘着テープの粘着剤表面へのシリコーン系樹脂の移行による粘接着力の低下は、重要なる問題であり、特に、上掲したような形の水系分散体にあっては不十分であった。さらに、自己分散性の水分散体にあっては、安定性が不十分であったり、乳化剤を使用した乳化物にあっては、乳化剤の移行による粘接着性の低下が問題であった。
【0010】
このように、従来型技術に従う限りは、どうしても、安定性や溶剤に対する耐性などにも優れるし、成膜性に優れた塗工膜を与えるし、しかも、いわゆる耐久性にも優れるというような、極めて実用性の高い水性樹脂組成物はもとより、こうした水性系の防汚性コート剤または離型性コート剤を得るということは、頗る、困難であった。
【0011】
しかるに、本発明者らは、とりわけ、耐久性などの改善された、新規にして有用なる、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を求めて、鋭意、研究を開始した。
【0012】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一にかかって、とりわけ、耐久性などを有する、新規にして有用なる、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を提供しようとすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上述したような実状に鑑み、上述したような発明が解決しようとする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結果、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体とカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とよりなる水性樹脂組成物、および、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体とカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とよりなる水性樹脂組成物が、とりわけ、耐久性などを有するということを見出すに及んで、ここに、本研究を完成させるに到った。
【0014】
すなわち、本発明は、基本的には、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、改善された耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤を提供しようとするものであり、また、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、改善された耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに離型性コート剤を提供しようとするものであり、
【0015】
好ましくは、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体および/またはポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体とから得られる形の特定の共重合体と、親水性基がカルボキシル基あるいはカルボキシレート基である水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を提供しようとするものである。
【0016】
【発明の実施の態様】
このように、本願は、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤を請求しているものであるし、また、本願は、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有することから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0018】
また、本願は、上記したビニル系重合体として、上記したパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体分が、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部に対し、つまり、このエチレン性不飽和単量体の総重量100重量部を基準として、40〜95重量部の範囲内で用いて得られるという特定の共重合体を用いることから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0021】
あるいは、本願は、上記した親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂が、特に、該親水性基として、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有するものであるという形のものであることから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0022】
また、本願は、上記した親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂として、ポリジメチルシロキサン基を有するという形のものを用いることから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0023】
さらに、本願は、上記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、特に、非イオン性親水性基、疎水性基およびイソシアネート基を有するものであるという特定の、いわゆる自己水分散性のポリイソシアネート化合物であることから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0024】
さらに亦、本願は、上記した水分散型ポリイソシアネート化合物として、特に、活性水素含有の非イオン性親水性化合物と、疎水性化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物と、ポリイソシアネート化合物とを併用することから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0025】
そして、本願は、上記したビニル系重合体と、上記した親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂との割合が、重量比で以て、7/3〜3/7であるという特定の組成を有することから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものであるし、
【0026】
そして亦、本願は、上記したビニル系重合体と親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される、上記した水分散体と、上記した水分散型ポリイソシアネート化合物との割合が、重量比で以て、100/1〜100/20であるという特定の組成を有することから成る、優れた耐久性などを有する水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を請求しているものである。
【0027】
以下に、本発明の内容を、一層、具体的に説明することとする。
【0028】
ここにおいて、本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を構成している、前記した、親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂としては、分子中に、いわゆる親水性基を有するという形のウレタン樹脂であれば、公知慣用の種々のタイプのものが、いずれも、使用できる。
【0029】
かかる水分散性のウレタン樹脂は、たとえば、活性水素含有化合物と、親水性基含有化合物と、ポリイソシアネートとを反応せしめるということによって得ることができる。
【0030】
まず、上記したポリイソシアネートとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フエニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフエニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
【0031】
1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートまたは3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどであるが、これらは単独使用でも、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0032】
次いで、前記した活性水素含有化合物として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオールまたはポリチオエーテルポリオールなどで代表されるような、いわゆる高分子量ポリオール類と、分子量が300以下の、いわゆる低分子量化合物と、不飽和基含有化合物となどであり、概ね、このように分けられる。
【0033】
当該活性水素含有化合物のうちのポリエステルポリオールとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量=300〜6,000)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノンまたは其れらのアルキレンオキシド付加体などで代表されるような、いわゆるグリコール成分と、
【0034】
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸または其れらのジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸または其れらのヒジロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体などで代表されるような、いわゆる酸成分とからの脱水縮合反応によって得られるという形のポリエステルなどである。
【0035】
そのほかにも、ε−カプロラクトンなどで代表されるような、いわゆる環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるという形のポリエステルまたは其れらの共重合ポリエステルも亦、使用することができる。
【0036】
当該活性水素含有化合物のうちのポリエーテルとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、しょ糖、アコニット糖、トリメリット酸、ヘミメリット酸、燐酸、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリイソプロパノールアミン、ピロガロール、ジヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタール酸、1,2,3−プロパントリチオールなどで代表されるような、分子中に、少なくとも2個の活性水素原子を有する化合物の1種または2種以上を用い、開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフランまたはシクロヘキシレンなどで代表されるような種々のモノマーの1種または2種以上を用いて、常法により、付加重合せしめた形のものなどである。
【0037】
当該活性水素含有化合物のうちのポリカーボネートポリオールとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールなどグリコールとジフェニルカーボネートまたはホスゲンとの反応によって得られる化合物などである。
【0038】
また、上記した低分子量化合物として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ポリエステルポリオールの原料として、すでに上掲したような種々のグリコール成分;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトールまたはペンタエリスリトールなどで代表されるような、いわゆるポリヒドロキシ化合物;あるいはエチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3−ジメチル−4,4−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,2−プロパンジアミン、ヒドラジン、ジエチレントリアミンまたはトリエチレントリアミンなどで代表されるような、いわゆるアミン化合物などである。
【0039】
さらに、上記した不飽和基含有化合物として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、プロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールAまたは其のプロピレンオキシド付加物のジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物などで代表されるような、いわゆるジエポキシ化合物の(メタ)アクリル酸付加物、あるいはグリセリンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレートなどのジヒドロキシ(メタ)アクリレートなどである。
【0040】
さらに亦、前記した親水性基含有化合物としては、分子内に少なくとも1個以上の活性水素原子と、親水性基とを併せ有する化合物などが挙げられる。
【0041】
ここにおいて、当該親水性基としては、カルボキシル基またはその塩であるカルボキシレート基が挙げられ、更に、ポリオキシアルキレン基などで代表されるような種々の非イオン性基、スルホン酸基またはその塩であるスルホネート基などが併用できる。
【0042】
かかる親水性基含有化合物としては、具体的には、たとえば、2−オキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5−スルホイソフタル酸、スルファニル酸、1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸、タウリンまたは2−アミノエチル−2−アミノエタンスルホン酸などで代表されるような、いわゆるスルホン酸含有化合物または其れらの誘導体あるいは其れらの誘導体または其れらを共重合せしめて得られるポリエステルポリオールなどをはじめ、
【0043】
さらには、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸、ジオキシマレイン酸、2,6−ジオキシ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸などで代表されるような、いわゆるカルボン酸含有化合物または其れらの誘導体あるいは其れらを共重合せしめて得られるポリエステルポリオールなどであるが、これらは単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0044】
こうした親水性基の含有量としては、最終的に得られる水分散性ウレタン樹脂100重量部当たり、0.5〜5%の範囲内が適切であり、これよりも少ない場合には、どうしても、安定なる水分散体が得られ難くなるし、一方、これよりも多い場合には、どうしても、水分散体の粘度が極端に大きくなり過ぎる処となって、取り扱うこと其れ自体が不可能になって来るので、いずれの場合も好ましくない。
【0045】
本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を調製するに当たって用いられる、前記した、ポリジメチルシロキサン基含有の水分散性ウレタン樹脂は、分子中に、該ポリジメチルシロキサン基と親水性基を併せ有するような部類のウレタン樹脂であれば、特に限定するものではなく、たとえば、分子中に、1個以上のイソシアネート基と反応し得る活性水素を有するポリシロキサンを使用することによって、容易に得られる。
【0046】
こうした、分子中に1個以上の活性水素を有するポリシロキサンとしては、次に例示されるような化合物が挙げられる。
【0047】
S−1:
【0048】
【化1】
Figure 0004000614
【0049】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0050】
S−2:
【0051】
【化2】
Figure 0004000614
【0052】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0053】
S−3:
【0054】
【化3】
Figure 0004000614
【0055】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0056】
S−4:
【0057】
【化4】
Figure 0004000614
【0058】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0059】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0060】
S−5:
【0061】
【化5】
Figure 0004000614
【0062】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0063】
またはS−6:
【0064】
【化6】
Figure 0004000614
【0065】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0066】
などである。
【0067】
本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を調製するに当たって用いられる、前記した水分散性ウレタン樹脂は、たとえば、上掲したような諸原料を用いて、公知慣用の種々の方法によって調製されるものである。
【0068】
具体的なる調製の方法として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、次のようなものである。すなわち、前掲したような、ポリイソシアネートと、活性水素含有化合物(親水性基含有化合物をも含む。)とを、イソシアネート基/活性水素基なる当量比で以て、0.8/1〜1.2/1の比率で、好ましくは、0.9/1〜1.1/1の比率で、温度が20〜120℃の条件、好ましくは、30〜100℃の条件で以て反応せしめるというようにすればよい。
【0069】
これらの反応は、有機溶剤中で以て行なうことができる。そして、当該有機溶剤としては、特に限定されるものではなく、公知慣用の種々の有機溶剤が使用できるが、これらのうちでも特にメチルエチルケトンの使用が望ましい。
【0070】
次いで、本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤の調製に際し、前記したビニル系重合体を調製するに当たって用いられる、前記したパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体としては、特に限定されるものではなく公知慣用の種々の化合物が、いずれも、使用可能である。
【0071】
当該パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、次の一般式
【0072】
【化7】
Figure 0004000614
【0073】
[ただし、式中のRfは炭素原子数が4〜20なるパーフルオロアルキル基を、R1 は水素原子またはメチル基を、Aは−Q−、−CON(R2 )−Q−または−SO2 N(R2 )−Q−、(ただし、式中の−Q−は炭素原子数が1〜10なるアルキレン基を、R2 は炭素原子数が1〜4なるアルキル基を表わすものとする。)を表わすものとする。]
【0074】
で示されるような、いわゆるパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートなどである。
【0075】
ここにおいて、上記パーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートとしては、具体的には、次のような化合物などが挙げられる。
【0076】
すなわち、
【0077】
B−1:
【0078】
【化8】
CF3(CF2nCH2CH2OCOCH=CH2
【0079】
(ただし、式中のnは5〜11なる範囲内の整数であるものとし、しかも、このnの平均は9であるものとする。)
【0080】
B−2:
【0081】
【化9】
CF3(CF27CH2CH2OCOC(CH3)=CH2
【0082】
B−3:
【0083】
【化10】
CF3(CF25CH2CH2OCOC(CH3)=CH2
【0084】
B−4:
【0085】
【化11】
(CF32CF(CF26(CH23OCOCH=CH2
【0086】
B−5:
【0087】
【化12】
(CF32CF(CF210(CH23OCOCH=CH2
【0088】
B−6:
【0089】
【化13】
CF3(CF27SO2N(C37)CH2CH2OCOCH=CH2
【0090】
B−7:
【0091】
【化14】
CF3(CF27SO2N(CH3)CH2CH2OCOC(CH3)=CH2
【0092】
B−8:
【0093】
【化15】
CF3(CF27SO2N(CH3)CH2CH2OCOCH=CH2
【0094】
B−9:
【0095】
【化16】
CF3(CF27(CH24OCOCH=CH2
【0096】
B−10:
【0097】
【化17】
CF3(CF26COOCH=CH2
【0098】
B−11:
【0099】
【化18】
CF3(CF27SO2N(C49)(CH24OCOCH=CH2
【0100】
B−12:
【0101】
【化19】
CF3(CF27CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2
【0102】
B−13:
【0103】
【化20】
CF3(CF25CON(C37)CH2CH2OCOC(CH3)=CH2
【0104】
またはB−14:
【0105】
【化21】
CF3(CF27CON(C25)CH2CH2OCOCH=CH2
【0106】
などのような化合物が特に代表的なものとして例示される。
【0107】
ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体としては、分子中に、該ポリジメチルシロキサン基とエチレン性不飽和二重結合とを併せ有するというようなものであれば、どのような化合物であっても構わないが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、次のような一般式
【0108】
S−7:
【0109】
【化22】
Figure 0004000614
【0110】
(ただし、式中のnは1〜150なる範囲内の整数であるものとする。)
【0111】
で示される部類の、いわゆるマクロモノマーなどである。
【0112】
これらの両単量体類(モノマー類)としての、それぞれ、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体および/またはポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性単量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
【0113】
エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソ(iso)−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ステアリル(メタ)アクリレートなどをはじめ、
【0114】
さらには、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシ(メタ)アクリレートなどである。
【0115】
さらに、その他のエチレン性不飽和単量体として、架橋性のエチレン性不飽和単量体を使用することができるが、そうした架橋性のエチレン性不飽和単量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシエチルクロトナート、アセトアセトキシプロピルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシプロピルクロトナート、2−シアノアセトアセトキシエチルメタクリレート、N−(2−アセトアセトキシエチル)アクリルアミドまたはN−(2−アセトアセトキシエチル)メタクリルアミドなどをはじめ、さらには、アセト酢酸アリルまたはアセト酢酸ビニルなどで代表されるような種々のアセトアセチル基含有エチレン性不飽和単量体などである。
【0116】
また、多官能性エチレン性不飽和単量体として特に代表的なるもののみを例示するにとどめれば、エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレートなどで代表されるような種々の多価アルコールとアクリル酸ないしはメタクリル酸とのエステル類などをはじめ、
【0117】
さらには、ウレタン樹脂骨格と不飽和基とを有するウレタン樹脂ジ(メタ)アクリレート類、エポキシ樹脂を骨格とするエポキシジ(メタ)アクリレート類あるいはポリエステル樹脂骨格の多官能性オリゴエステル(メタ)アクリレート類などである。
【0118】
そして、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体の使用量は特に制限されないが、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部に対し、つまり、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部を基準として、40〜95重量部であることが望ましい。
【0119】
当該パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体が、40重量部未満である場合には、どうしても、とりわけ、防汚性、撥水性、撥油性、離型性、剥離性ならびに潤滑性などのような、いわゆるフッ素樹脂の特性が充分に得られ難くなるし、一方、95重量部よりも多くなったような場合には、それ以上のフッ素樹脂に基づく機能は得られ難くなるし、製造コストの面からは好ましくない。
【0120】
ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体の使用量も亦、特に制限されないが、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部に対し、つまり、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部を基準として、30重量部以下であることが好ましい。
【0121】
当該ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体が30重量部よりも多い場合には、どうしても、安定なる水分散体を得ることが困難になるために好ましくない。
【0122】
また、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体を併用する場合には、これらの両単量体の使用量は、特に制限されないが、パーフルオロアルキル基含有単量体が、エチレン性不飽和単量体の総量100重量部に対し、5〜70重量部であり、かつ、ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体が、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部に対し、30重量部以下であることが望ましい。
【0123】
こうした、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と、ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体との併用により、本発明の効果を維持しつつ、両者の使用量を減少させることが可能になり、製造コストの面からも亦、有利である。
【0124】
この際に、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体が5重量部未満の場合には、フッ素樹脂による離型・剥離機能が充分得られ難くなるし、一方、70重量部より多くしても、それ以上のフッ素による機能は得られずに、製造コストの面からは好ましくない。
【0125】
ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体が30重量部よりも多いような場合には、単独で以て用いた場合と同様に、安定なるエマルジョンは得られ難くなるし、製造コストの面からも好ましくない。
【0126】
本発明において、水分散性ウレタン樹脂と、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体あるいはパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびジメチルポリシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、さらには、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体とを反応させて得られる共重合体との割合は、前者水分散性ウレタン樹脂/後者共重合体なる重量比で以て、9/1〜1/9であることが、ビニル系共重合体の特性とウレタン樹脂の特性とを併せ有するという形の水分散体が得られることからも好ましく、耐久性のある樹脂特性を得るためには、上記重量比で以て、3/7〜7/3であることが特に好ましい。
【0127】
本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を調製するに当たって用いられる、前記した水分散型ポリイソシアネート化合物としては、公知慣用の種々の化合物が使用可能であって、特に限定されるものではないけれども、それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示するにとどめるならば、
【0128】
▲1▼ 乳化剤によって、ポリイソシアネート化合物を水分散化せしめるという形の乳化剤分散型の化合物、
【0129】
▲2▼ ポリオキシエチレン基などで代表されるような、いわゆる非イオン性親水性基を有するか、あるいは該非イオン性親水性基と疎水性基とを併せ有するという形の自己水分散性型のポリイソシアネート化合物、ならびに
【0130】
▲3▼ ポリオキシエチレン基などで代表されるような、いわゆる非イオン性親水性化合物と;炭素数が8以上なる高級アルコールなどで代表されるような、いわゆる疎水性化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物と;ポリイソシアネート化合物との混合物であるポリイソシアネート類縁体混合分散型などであって、このように分類可能であるが、
【0131】
そうした化合物として具体的に例示されているものとしては、特公昭55−7472号公報、あるいは特開昭61−291613号公報、特開平1−168716号公報または特開平7−48429号公報などに開示されているような各実施例に所載の水分散型ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
【0132】
これらのうちでも、高度な安定性を有する水性樹脂組成物が得られることのみならず、さらには、撥水性、防汚性ならびに離型性を低下させないという処からは、当該水分散型ポリイソシアネート化合物が、それ自体、非イオン性親水性基と疎水性基とイソシアネート基とを併せ有する自己水分散性ポリイソシアネート化合物であるとか、
【0133】
あるいは当該水分散型ポリイソシアネート化合物が、活性水素含有の非イオン性親水性化合物と、疎水性化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物とポリイソシアネート化合物との混合物であることが望ましい。
【0134】
本発明に係る、それぞれ、水性樹脂組成物ならびに防汚性コート剤および離型性コート剤を調製するに当たって用いられる、前述したビニル系重合体と、前述した水分散性ウレタン樹脂とから構成される、前記した水分散体の調製方法としては、特に制限されないが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
【0135】
▲1▼ エチレン性不飽和単量体混合物の全量または一部を、予め水分散化せしめた親水性基含有水分散性ウレタン樹脂の存在する水性媒体中へ滴下して、重合開始源により重合せしめるというような方法であるとか、
【0136】
▲2▼ 予め水分散化した親水性基含有水分散性ウレタン樹脂の存在下に、エチレン性不飽和単量体混合物を、たとえば、ドイツ国ゴーリン社製のホモジナイザーまたはマイクロフルイダイザーあるいはナノマイザーなどのような、いわゆる高剪断力を有する攪拌機や混合機などにより、水に分散せしめ、重合開始源により重合せしめるというような方法であるとか、
【0137】
▲3▼ 予め有機溶媒中で重合せしめて得られたエチレン性不飽和単量体の重合物と、親水性基含有水分散性ウレタン樹脂とを有機溶剤中で混合して、ウレタン樹脂中の親水性基を中和せしめたのち、転相乳化により、水分散化せしめるというような方法であるとか、
【0138】
▲4▼ 親水性基含有水分散性ウレタン樹脂の存在下に、エチレン性不飽和単量体を有機溶剤中で重合せしめることにより、親水性基含有水分散性ウレタン樹脂とエチレン性不飽和単量体の重合物との混合溶液を調製し、次いで、ウレタン樹脂中の親水性基を中和せしめたのち、転相乳化により、水分散化せしめるというような方法であるとか、
【0139】
▲5▼ エチレン性不飽和単量体混合物と、親水性基含有水分散性ウレタン樹脂とを有機溶剤中で混合せしめ、次いで、ウレタン樹脂の親水性基を中和せしめたのち、転相乳化により、水分散化せしめ、しかるのち、重合開始原の存在下に、重合せしめるというような方法などである。
【0140】
これらの方法のうちでも、安定なる水分散体を得るためには、エチレン性不飽和単量体混合物と、親水基含有水分散性ウレタン樹脂とを有機溶剤中で混合せしめ、次いで、ウレタン樹脂の親水性基を中和せしめ、転相乳化により、水分散化せしめ、しかるのち、重合開始原の存在下に重合せしめるという形の、上記▲5▼なる方法によるのが、特に望ましい。
【0141】
親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂中の該親水性基の中和剤として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アンモニアなどのような種々の揮発性塩基などをはじめ、さらには、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンなどのような種々の三級アミン類;あるいは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのような種々の不揮発性塩基などであるが、就中、揮発性が高いアンモニアの使用が特に望ましい。
【0142】
ウレタン樹脂/単量体混合物の水分散体を形成させる前に、ウレタン樹脂を水性分散性にするに充分なる量、すなわち、従来型技術により良く知られているように、親水性基を実質的に中和する量の中和剤を混合物に加えるということが、微粒子分散体を得るためにも望ましい。
【0143】
つまり、当該中和剤を、親水性基の1当量当たり、65〜110%の範囲内の当量で以て添加せしめるということが望ましく、親水性基の80%以上を中和するまで、中和剤を添加することが特に望ましい。
【0144】
ウレタン樹脂/単量体混合物は、転相乳化法により、水中に分散させることができる。転相乳化は、これまでにも良く知られているような方法で以て行なうことが可能であり、ウレタン樹脂/単量体混合物に、攪拌下、水を滴下せしめる方法や、分割添加せしめる方法の、いずれも可能である。こうした種々の方法のうちでも、高度な安定性を有する水分散体を得るためには、分割添加によるのが望ましい。
【0145】
このとき、1回に添加する水の量は、ウレタン樹脂/単量体混合物全量に対して、1/30〜1/5の範囲内が適切であり、添加した水が、ウレタン樹脂/単量体混合物と均一に混合された時点で以て、次の水を添加せしめるというようにすることが望ましい。
【0146】
また、前記した重合開始源としては、特に制限されないが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アゾ化合物や、有機過酸化物などのような各種の重合開始剤などをはじめ、さらには、紫外線あるいはγ−線などのような各種の電離性放射線などであり、これらの種々の重合開始源が採用され得る。
【0147】
ウレタン樹脂/単量体混合物の重合反応は、重合開始源が活性種を解離するのに充分な温度で行なわれ、使用する重合開始剤の活性度ならびに反応媒体により、適宜、選択し得るというものである。メチルエチルケトンを反応溶剤として使用する場合の好適なる温度範囲は、50℃〜80℃程度であり、就中、60℃〜75℃が、より望ましい。
【0148】
本発明における、ビニル系重合体と親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物との使用比率は、前者水分散体/後者化合物なる重量比で以て、100/1〜100/20であることが、とりわけ、耐久性などが得られるという面で望ましい。
【0149】
以上のようにして得られる、本発明の水性樹脂組成物は、主として、とりわけ、防汚性、撥水性、撥油性、離型性、剥離性ならびに潤滑性などの、いわゆる表面特性を付与する塗工剤として利用することができる。
【0150】
また、以上のようにして得られる、本発明に係る水性樹脂組成物は、とりわけ、防汚性、撥水性、撥油性、離型性、剥離性ならびに潤滑性などの、いわゆる表面特性を付与する塗工剤、就中、防汚性コート剤ならびに離型性コート剤として利用することができる。
【0151】
本発明に係る水性樹脂組成物を、こうした、いわゆる塗工剤として使用するに際して用いられる被塗物基材として特に代表的なるもののみを例示するにとどめるならば、
【0152】
ポリエチレンテレフタレート・フィルム、ポリプロピレン・フィルム、ポリスチレン・フィルムまたはポリ塩化ビニル・フィルムなどで代表されるような種々の合成フィルム類;
【0153】
情報記録紙類、包装紙類、段ボール紙類、板紙類または耐水耐油脂類などで代表されるような種々の紙類;
【0154】
ポリエステル、ナイロンもしくはアクリルの如き、各種の合成繊維類、綿、絹、麻もしくは羊毛の如き、各種の天然繊維類または合成皮革もしくは天然皮革の如き、各種の皮革製品類などで代表されるような種々の布類;
【0155】
鉄またはアルミニウムなどで代表されるような種々の金属類;あるいはセラミックまたはコンクリートなどで代表されるような種々の無機質基材類などである。
【0156】
また、本発明に係る水性樹脂組成物を処理する方法としては、基材の種類に応じて、任意の方法が適用可能であるが、そうした処理法法として特に代表的な塗装方法を例示するにとどめるならば、浸漬塗装法、ロールコータ、グラビアコータまたは刷毛塗りなどである。
【0157】
本発明に係る水性樹脂組成物が処理された基材は、通常の場合、当該水性樹脂組成物を硬化させて皮膜を形成せしめることによって、容易に得られる。こうした硬化の条件は、基材の耐熱性やフッ素および/またはシリコーンを主構成単位として含むビニル系重合体と、親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体の皮膜形成温度に応じて、適宜、変更され得る。
【0158】
通常の場合、フッ素および/またはシリコーンを主構成単位として含むビニル系重合体と、親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体の皮膜形成温度から、基材の耐熱温度までの範囲内で、硬化を実施するというようにするのが望ましい。具体的には、室温より180℃程度の温度が適切であり、100〜180℃なる範囲内であり、また、硬化時間の方は、皮膜の膜圧に応じて変更され得るが、具体的には、1分間〜1時間程度が適切である。
【0159】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例により、具体的に説明することにするが、本発明は、決して、これらの例示例のみに限定されるものではない。以下において、部および%は、特に断わりの無い限りは、すべて、重量基準であるものとする。また、用いた単量体は、上述して来たような、発明の詳細な説明の欄において示した呼称を、そのまま使用した。
【0160】
合成例1
温度計、撹拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、先ず、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/テレフタール酸/イソフタール酸/アジピン酸を反応させて得られたポリエステル(OH価=91)の160部を、350部のメチルエチルケトンに加えて、充分に撹拌した。
【0161】
次いで、43部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、この温度で、3時間のあいだ反応させた。しかるのち、この溶液を55℃以下に冷却してから、13部のジメチロールプロピオン酸を投入して、15時間のあいだ反応させるということによって、水分散性を有するポリウレタン溶液が得られた。
【0162】
パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(B−1)の194部、メチルメタクリレートの11部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの6.5部およびN−メチロールアクリルアマイドの4.3部からなる単量体混合物と、ラウリルメルカプタンの2.2部とを、100部のメチルエチルケトンに溶解させ、ポリウレタン溶液に添加して溶解させた。
【0163】
5%アンモニア水溶液の33部を添加し、0.5時間のあいだ、55℃に保ったのち、1,300部の水を20gずつ分割して、1時間かけて添加し、均一なる水分散体を得た。此の水分散体を70℃にまで昇温して、撹拌しながら、1.1部の過硫酸アンモニウムを加えて、6時間のあいだ重合反応を行なった。
【0164】
かくして得られた水分散体をナスフラスコに移し、ロータリエバポレータを用いて、55℃、360mmHgの条件で以て脱溶剤せしめることによって、固形分が25%の安定なる水分散体(I)を、1,720部という収量で以て得た。
【0165】
合成例2
温度計、撹拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、先ず、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/テレフタール酸/イソフタール酸/アジピン酸を反応させて得られたポリエステル(OH価=91)の160部を、350部のメチルエチルケトンに加えて、充分に撹拌した。
【0166】
次いで、43部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、この温度で、3時間のあいだ反応させた。しかるのち、この溶液を55℃以下に冷却してから、13部のジメチロールプロピオン酸を投入して、15時間のあいだ反応させるということによって、水分散性を有するポリウレタン溶液が得られた。
【0167】
パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(B−1)の194部、メチルメタクリレートの113部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの9.7部およびN−メチロールアクリルアマイドの6.5部からなる単量体混合物と、ラウリルメルカプタンの3.2部とを、100部のメチルエチルケトンに溶解させ、ポリウレタン溶液に添加して溶解させた。
【0168】
5%アンモニア水溶液の33部を添加し、0.5時間のあいだ、55℃に保ったのち、1,590部の水を20gずつ分割して、1時間かけて添加し、均一なる水分散体を得た。此の水分散体を70℃にまで昇温して、撹拌しながら、1.6部の過硫酸アンモニウムを加えて、6時間のあいだ重合反応を行なった。
【0169】
かくして得られた水分散体をナスフラスコに移し、ロータリエバポレータを用いて、55℃、360mmHgの条件で以て脱溶剤せしめることによって、固形分が25%の安定なる水分散体(II)を、2,160部という収量で得た。
【0170】
合成例3
温度計、撹拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、先ず、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/テレフタール酸/イソフタール酸/アジピン酸を反応させて得られたポリエステル(OH価=91)の160部を、350部のメチルエチルケトンに加えて、充分に撹拌した。
【0171】
次いで、43部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、この温度で、3時間のあいだ反応させた。しかるのち、この溶液を55℃以下に冷却してから、13部のジメチロールプロピオン酸を投入して、15時間のあいだ反応させるということによって、水分散性を有するポリウレタン溶液が得られた。
【0172】
パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(B−1)の84部、メチルメタクリレートの4.6部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの2.8部およびN−メチロールアクリルアマイドの1.9部からなる単量体混合物と、ラウリルメルカプタンの0.9部とを、50部のメチルエチルケトンに溶解させ、ポリウレタン溶液に添加して溶解させた。
【0173】
5%アンモニア水溶液の33部を添加し、0.5時間のあいだ、55℃に保ったのち、900部の水を20gずつ分割して、1時間かけて添加し、均一なる水分散体を得た。此の水分散体を70℃にまで昇温して、撹拌しながら、0.5部の過硫酸アンモニウムを加えて、6時間のあいだ重合反応を行なった。
【0174】
かくして得られた水分散体をナスフラスコに移し、ロータリエバポレータを用いて、55℃、360mmHgの条件で以て脱溶剤せしめることによって、固形分が25%の安定なる水分散体(III)を、1,230部という収量で以て得た。
【0175】
合成例4
温度計、撹拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、先ず、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/テレフタール酸/イソフタール酸/アジピン酸を反応させて得られたポリエステル(OH価=91)の160部および「エポキシエステル3002M」[共栄社化学(株)製の、ビスフェノールAプロピレンオキシド(PO)2モル付加物ジグリシジルエーテルのメタアクリル酸付加物の商品名]の12部を、150部のメチルエチルケトンに加えて、充分に撹拌した。
【0176】
次いで、49部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、この温度で、3時間のあいだ反応させた。しかるのち、この溶液を55℃以下に冷却してから、14部のジメチロールプロピオン酸を投入して、15時間のあいだ反応させるということによって、水分散性を有するポリウレタン溶液が得られた。
【0177】
パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(B−1)の211部、メチルメタクリレートの12部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの7.1部およびN−メチロールアクリルアマイドの4.7部からなる単量体混合物と、ラウリルメルカプタンの2.3部とを、120部のメチルエチルケトンに溶解させ、ポリウレタン溶液に添加して溶解させた。
【0178】
5%アンモニア水溶液の38部を添加し、0.5時間のあいだ、55℃に保ったのち、1,370部の水を20gずつ分割して、1時間かけて添加し、均一なる水分散体を得た。此の水分散体を70℃にまで昇温して、撹拌しながら、1.2部の過硫酸アンモニウムを加えて、6時間のあいだ重合反応を行なった。
【0179】
かくして得られた水分散体をナスフラスコに移し、ロータリエバポレータを用いて、55℃、360mmHgの条件で以て脱溶剤せしめることによって、固形分が25%の安定なる水分散体(IV)を、1,880部という収量で得た。
【0180】
合成例5
温度計、撹拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、先ず、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/テレフタール酸/イソフタール酸/アジピン酸を反応させて得られたポリエステル(OH価=91)の160部およびビスフェノールAプロピレンオキシド(PO)2モル付加物ジグリシジルエーテルのメタクリル酸付加物の12部を、150部のメチルエチルケトンに加えて、充分に撹拌した。
【0181】
次いで、49部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、この温度で、3時間のあいだ反応させた。しかるのち、この溶液を55℃以下に冷却してから、14部のジメチロールプロピオン酸を投入して、15時間のあいだ反応させるということによって、水分散性を有するポリウレタン溶液が得られた。
【0182】
パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(B−1)の176部、「UA−306H」[共栄社化学(株)製の、ペンタエリストロールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマーなる多官能アクリレートの商品名]の23.5部、メチルメタクリレートの36部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの7.1部およびN−メチロールアクリルアマイドの4.7部からなる単量体混合物と、ラウリルメルカプタンの2.3部とを、120部のメチルエチルケトンに溶解させ、ポリウレタン溶液に添加して溶解させた。
【0183】
5%アンモニア水溶液の38部を添加し、0.5時間のあいだ、55℃に保ったのち、1,370部の水を20gずつ分割して、1時間かけて添加し、均一なる水分散体を得た。此の水分散体を70℃にまで昇温して、撹拌しながら、1.2部の過硫酸アンモニウムを加えて、6時間のあいだ重合反応を行なった。
【0184】
かくして得られた水分散体をナスフラスコに移し、ロータリエバポレータを用いて、55℃、360mmHgの条件で以て脱溶剤せしめることによって、固形分が25%の安定なる水分散体(V)を、1,880部という収量で以て得た。
【0185】
合成例6
温度計、撹拌装置および還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、先ず、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/テレフタール酸/イソフタール酸/アジピン酸を反応させて得られたポリエステル(OH価=91)の160部およびシリコーン(S−1)の26部を、170部のメチルエチルケトンに加えて、充分に撹拌した。
【0186】
次いで、54部のヘキサメチレンジイソシアネートを加え、75℃に加温し、この温度で、3時間のあいだ反応させた。しかるのち、この溶液を55℃以下に冷却してから、16部のジメチロールプロピオン酸を投入して、15時間のあいだ反応させるということによって、水分散性を有するポリウレタン溶液が得られた。
【0187】
パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体(B−1)の183部、メチルメタクリレートの39部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの7.9部、ポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体(S−5)の26部およびN−メチロールアクリルアマイドの8.7部からなる単量体混合物と、ラウリルメルカプタンの2.6部とを、130部のメチルエチルケトンに溶解させ、ポリウレタン溶液に添加して溶解させた。
【0188】
5%アンモニア水溶液の40部を添加し、0.5時間のあいだ、55℃に保ったのち、1,500部の水を20gずつ分割して、1時間かけて添加し、均一なる水分散体を得た。此の水分散体を70℃にまで昇温して、撹拌しながら、1.5部の過硫酸アンモニウムを加えて、6時間のあいだ重合反応を行なった。
【0189】
かくして得られた水分散体をナスフラスコに移し、ロータリエバポレータを用いて、55℃、360mmHgの条件で以て脱溶剤せしめることによって、固形分が25%の安定なる水分散体(VI)を、2,120部という収量で得た。
【0190】
実施例1
合成例1で得られた水分散体(I)の100部に対して、「アクアネートAQ−210」[日本ポリウレタン(株)製の、疎水性基を有する自己乳化型無黄変ポリイソシアネートの商品名;NCO含有率=17.0重量%、固形分=100%]の10部を配合せしめるということによって、目的とする水性樹脂組成物を調製した。
【0191】
次いで、この水性樹脂組成物を、膜厚が200マイクロメータないしはミクロン(μm)となるように、キャスティングせしめて、室温で、48時間のあいだ乾燥せしめてから、120℃に、5分間という条件で熱処理を行なった。
【0192】
しかるのち、かくして得られたキャスティング皮膜を、3cm×3cmのサイズにカットしてから、此の皮膜についての耐溶剤試験を行なった。つまり、50gのメチルエチルケトン(以下、MEKと略記する。)中に浸漬して、48時間のあいだ放置したときの、それぞれ、面積膨潤率ならびに溶出率を測定した。それらの結果を、まとめて、第1表に示す。
【0193】
実施例2および3
合成例4または5で得られた水分散体(IV)または(V)と、「アクアネートAQ−110」(同上社製の、疎水性基を含有しない自己乳化型無黄変ポリイソシアネート;NCO含有率=20.0重量%、固形分=100%)と、特開平1−168716号公報に開示されている実施例1に所載のポリイソシアネート・ディスパージョン(固形分=50%のもの;以下、NCO分散体と略記する。)とを、各別に、第1表に示すような割合で配合せしめ、実施例1と同様にして、耐溶剤試験を行なった。それらの試験結果を、まとめて、第1表に示す。
【0194】
【表1】
Figure 0004000614
【0195】
《第1表の脚注》
面積膨潤率=(MEK浸漬後の面積/MEK浸漬前の面積)×100
溶 出 率=(1−MEK浸漬後の重量/MEK浸漬前の重量)×100
【0196】
実施例4
合成例1で得られた水分散体(I)の100部に対して、「アクアネートAQ−210」の10部を配合せしめるということによって、目的とする防汚性コート剤を調製した。
【0197】
さらに、「ボンコートHV」[大日本インキ化学工業(株)製の、ポリアクリル酸型増粘剤の商品名]と、アンモニア水溶液とを、第2表に示すような割合で配合せしめた。
【0198】
回転数が300rpmの条件下で、撹拌分散せしめた処、25℃における粘度が1,100mPa・sなる配合液が得られた。次いで、この配合液を、SUS板上に、バーコーターNo.14を用いて塗布せしめ、120℃、5分間という条件下で熱処理を行なった。
【0199】
かくして得られた塗工膜に対して、それぞれ、耐MEKラビングテストならびに各種の汚れ物質に対する防汚テストを実施した。それらの結果を、まとめて、第2表に示す。
【0200】
実施例5
合成例1で得られた水分散体(I)の100部に対して、「アクアネートAQ−110」の3部を配合せしめるということによって、目的とする防汚性コート剤を調製し、さらに、「ボンコートHV」と、アンモニア水溶液とを、第2表に示すような割合で配合せしめた。
【0201】
回転数が300rpmの条件下で、撹拌分散せしめた処、25℃における粘度が1,100mPa・sなる配合液が得られた。次いで、この配合液を、SUS板上に、バーコーターNo.14を用いて塗布せしめ、120℃、5分間という条件下で熱処理を行なった。
【0202】
かくして得られた塗工膜に対して、それぞれ、耐MEKラビングテストならびに各種の防汚テストを実施した。それらの結果を、まとめて、第2表に示す。
【0203】
実施例6〜9
合成例2〜5で得られた各水分散体(II)〜(V)の100部に対して、第2表に示すような割合で以て、「アクアネートAQ−210」を配合せしめるということによって、目的とする防汚コート剤を調製し、さらに、「ボンコートHV」と、アンモニア水溶液とを、第2表に示すような割合で配合せしめた。
【0204】
以後は、実施例4と同様にして、SUS板上に塗工せしめて、それぞれ、耐MEKラビングテストならびに各種の防汚テストを実施した。それらの結果を、まとめて、第2表に示す。
【0205】
【表2】
Figure 0004000614
【0206】
《第2表の脚注》
(1)原則として、24時間後の拭き取り
(2)24時間後のシンナーによる拭き取り
【0207】
◎:汚れの残存ならびに塗膜破壊、共になし
△:汚れ残存あるも、塗膜破壊なし
×:汚れの残存ならびに塗膜破壊、共にあり
【0208】
【表3】
Figure 0004000614
【0209】
実施例10
合成例6で得られた水分散体(VI)の8部に対して、「アクアネートAQ−210」の1.0部を配合せしめるということによって、目的とする離型性コート剤を調製した。
【0210】
さらに、かくして得られた配合液を、20%イソプロピルアルコール(以下、IPAと略記する。)水溶液の92部で以て希釈せしめ、次いで、この希釈液を、バーコーターNo.8を用いて、二軸延伸ポリプロピレン(以後、OPPと略記する。)フィルムのコロナ放電処理面に塗布せしめた。
【0211】
しかるのち、110℃で、2分間のあいだ乾燥せしめた。次にしめすような要領で、剥離性能の評価判定試験を行なった。それらの結果を、まとめて、第3表に示す。
【0212】
[剥離性能試験法]
【0213】
以上のようにして得られた離型性コート剤塗布面に、ゴム系粘着テープ[日東電工製の「No.31E」を使用した。]を、自重2kgのローラーで圧着せしめた。
【0214】
そして、此の剥離性能は、テープ試験片を、25℃に、24時間のあいだ保存したのちの剥離力(常態剥離力)と、70℃、95%RHという条件下で、2日間のあいだ保存したのちの剥離力(エージング後剥離力)と、25℃に、24時間のあいだ保存したのちのテープの残留接着力(常態残留接着力)と、70℃、95%RHという条件下で、2日間のあいだ保存したのちの残留接着力(エージング後残留接着力)とを測定するということによって評価判定を行なった。
【0215】
まず、剥離力の方は、剥離速度が300mm/minなる条件下で、180度剥離時の抵抗として測定したものであるし、他方、残留接着力の方は、以上のようにして得られたテープ試験片を、ステンレスパネルに貼着せしめてから、剥離速度が300mm/minなる条件下で、180度剥離時の抵抗として測定したものである。
【0216】
【表4】
Figure 0004000614
【0217】
【表5】
Figure 0004000614
【0218】
《第3表の脚注》
ブランク :未塗工OPPフィルムおよびSUS板を用いたときの試験結果
常 態:(条件)25℃、65%という条件下で、24時間後
エージング:(条件)70℃、95%という条件下で、48時間後
【0219】
なお、「剥離力」における、それぞれ、「常態剥離力」および「エージング後剥離力」ならびに「残留接着力」における、それぞれ、「常態残留接着力」および「エージング後残留接着力」の単位は、いずれも、“gf/cm2”である。
【0220】
比較例1
実施例1と同様にして、合成例1で得られた水分散体(I)を、膜厚が200μmとなるように、キャスティングせしめて、室温で、48時間のあいだ乾燥せしめてから、120℃に、5分間という条件で熱処理を行なった。
【0221】
次いで、かくして得られたキャスティング皮膜を、3cm×3cmのサイズにカットしてから、該皮膜についての耐溶剤試験を行なった。つまり、50gのMEK中に浸漬して、48時間のあいだ放置したときの、それぞれ、面積膨潤率ならびに溶出率を測定した。それらの結果を、まとめて、第1表に示す。
【0222】
比較例2
合成例1で得られた水分散体(I)の100部に対して、「ボンコートHV」と、アンモニア水溶液とを、第2表に示すような割合で配合せしめた。回転数が300rpmという条件下で、撹拌分散せしめた処、25℃における粘度が2,100mPa・sなる配合液が得られた。
【0223】
さらに、この配合液を、SUS板上に、バーコーターNo.14を用いて塗布せしめ、120℃、5分間という条件下で熱処理を行なった。
【0224】
かくして得られた塗工膜に対して、それぞれ、耐MEKラビングテストならびに各種の防汚テストを実施した。それらの結果を、まとめて、第2表に示す。
【0225】
比較例3
合成例6で得られた水分散体(VI)の8部を、20%IPA水溶液の92部で希釈せしめた。次いで、この希釈液を、バーコーターNo.8を用いて、コロナ処理をしたOPP表面に塗布せしめて、剥離性能の評価判定を行なった。それらの結果を、まとめて、第3表に示す。
【0226】
【発明の効果】
本発明の水性樹脂組成物は、とりわけ、耐溶剤性ならびに耐湿熱性などに優れるものであり、主として、フッ素あるいはシリコーン塗工膜を形成することが可能であり、加えて、とりわけ、防汚性などにも優れるし、しかも、移行性が少なく、剥離性にも優れるという、極めて実用性の高い離型性塗工膜を形成し得るというものである。

Claims (15)

  1. パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有する水性樹脂組成物であって、前記したビニル系重合体と親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、前記した水分散型ポリイソシアネート化合物との割合が、重量比で以て、100/1〜100/20なる範囲内であることを特徴とする、耐久性を有する水性樹脂組成物。
  2. パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有する水性樹脂組成物であって、前記したビニル系重合体と親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、前記した水分散型ポリイソシアネート化合物との割合が、重量比で以て、100/1〜100/20なる範囲内であることを特徴とする、耐久性を有する水性樹脂組成物。
  3. 前記したビニル系重合体が、パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体分として、エチレン性不飽和単量体の総重量100重量部に対し、40〜95重量部の範囲内で用いて得られるものである、請求項1又は2に記載の水性樹脂組成物。
  4. 前記したカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂がポリジメチルシロキサン基を有するものである、請求項1又は2に記載の水性樹脂組成物。
  5. 前記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、非イオン性親水性基、疎水性基およびイソシアネート基を有する自己水分散性ポリイソシアネート化合物である、請求項1又は2に記載の水性樹脂組成物。
  6. 前記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、活性水素含有の非イオン性親水性化合物と、疎水性化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物と、ポリイソシアネート化合物とを併用することにより得られるものである、請求項1又は2に記載の水性樹脂組成物。
  7. 前記したビニル系重合体と、前記したカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂との割合が、重量比で以て、7/3〜3/7の範囲内である、請求項1〜6のいずれかに記載の水性樹脂組成物。
  8. パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体と、該単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体とカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有する水性樹脂組成物を用いてなる防汚性コート剤であって、前記した水分散体と、前記した水分散型ポリイソシアネート化合物との使用比率が、前者水分散体/後者水分散型ポリイソシアネート化合物なる重量比で以て、100/1〜100/20なる範囲内であり、且つ、前記した親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂がポリジメチルシロキサン基を有することを特徴とする、耐久性を有する防汚性コート剤。
  9. パーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体およびポリジメチルシロキサン基含有エチレン性不飽和単量体と、これらの両単量体と共重合可能なる其の他のエチレン性不飽和単量体との共重合体であるビニル系重合体とカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂とから構成される水分散体と、水分散型ポリイソシアネート化合物とを含有する水性樹脂組成物を用いてなる離型性コート剤であって、前記した水分散体と、前記した水分散型ポリイソシアネート化合物との使用比率が、前者水分散体/後者水分散型ポリイソシアネート化合物なる重量比で以て、100/1〜100/20なる範囲内であり、且つ、前記した親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂がポリジメチルシロキサン基を有することを特徴とする、耐久性を有する離型性コート剤。
  10. 前記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、非イオン性親水性基、疎水性基およびイソシアネート基を有する自己水分散性ポリイソシアネート化合物である、請求項8に記載の防汚性コート剤。
  11. 前記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、非イオン性親水性基、疎水性基およびイソシアネート基を有する自己水分散性ポリイソシアネート化合物である、請求項9に記載の離型性コート剤。
  12. 前記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、活性水素含有の非イオン性親水性化合物と、疎水性化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物と、ポリイソシアネート化合物とを併用することにより得られるものである、請求項8に記載の防汚性コート剤。
  13. 前記した水分散型ポリイソシアネート化合物が、活性水素含有の非イオン性親水性化合物と、疎水性化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物と、ポリイソシアネート化合物とを併用することにより得られるものである、請求項9に記載の離型性コート剤。
  14. 前記したビニル系重合体と、前記したカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂との割合が、重量比で以て、7/3〜3/7の範囲内である、請求項8、10または12のいずれか一項に記載の防汚性コート剤。
  15. 前記したビニル系重合体と、前記したカルボキシル基またはカルボキシレート基を有する親水性基含有の水分散性ウレタン樹脂との割合が、重量比で以て、7/3〜3/7の範囲内である、請求項9、11または13のいずれか一項に記載の離型性コート剤。
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