JP3999332B2 - 小型船舶 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば遊漁船などの小型船舶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の小型船舶としては、ハルにデッキを接合して船体を形成し、この船体の内側に搭載したエンジンの上方にブリッジを配設したものがある。前記ブリッジは、デッキに形成した開口部に底部を上方から挿入した状態でデッキ上に装着している。すなわち、ブリッジの床がエンジン室の上壁におけるエンジンの上方の壁を形成する構造を採っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述したように構成した小型船舶は、ブリッジの床を介してブリッジ内に伝播するエンジン音、すなわちエンジンの運転に伴って発生する吸排気音や機械音などの騒音が大きいという問題があった。エンジン音は、空気を伝達媒体として伝達されるものと、ハルやデッキを伝達媒体として伝達されるものとがあり、これらの2種類の音をそれぞれ小さくしなければならない。
【0004】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、ブリッジ内へ伝わるエンジン音を小さくした小型船舶を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る小型船舶は、デッキをハルの上部開口の全域を塞ぐ構造とし、このデッキに、デッキとは別体に形成して床を備えたブリッジを複数の緩衝部材を介して弾性支持させ、前記デッキにおけるブリッジの下方の部分に凹陥部を形成し、この凹陥部の底に、船外に連通した排水口を開口させたものである。
【0006】
本発明によれば、ブリッジの床とエンジンとの間に介在するデッキが遮音壁として機能するから、このデッキとブリッジの床とからなる二重壁式の防音構造によって、空気を伝達媒体として伝達されるエンジン音を遮ることができる。また、ハルおよびデッキを伝達媒体としてブリッジに伝達されるエンジン音は、伝達系の途中に介装した緩衝部材によって減衰される。
さらに、ブリッジの床下に浸入した水は、デッキの凹陥部に流込み、排水口を通って排出されるから、前記緩衝部材の近傍に水が溜まることがない。この結果、緩衝部材が水分や塩分によって腐食されることに起因して振動を減衰する機能が低下することはない。
【0007】
他の発明に係る小型船舶は、上述した発明に係る小型船舶において、ブリッジとデッキの間の空間を船体外側から覆う防水用カバーを設けたものである。
本発明によれば、ブリッジとデッキとの間に水が浸入し難くなるから、ブリッジとデッキとの間に介装する緩衝部材に水が触れ難い。
【0008】
他の発明に係る小型船舶は、上述した発明に係る小型船舶において、デッキにおけるエンジンの上方にハッチを設けるとともに、ブリッジの床における前記デッキのハッチの上方にハッチを設けたものである。
本発明によれば、上下方向に重なるように設けた二つのハッチを開くことによって、ブリッジ内とエンジン室とを連通する通路が形成される。
【0009】
他の発明に係る小型船舶は、上述した発明に係る小型船舶において、デッキにおける緩衝部材を取付ける部分を船幅方向の船体内側および船体外側より高くなるように形成したものである。
この発明によれば、緩衝部材を取付ける部分に浸入した水は、ここから船幅方向の船体内側と船体外側に流下し、緩衝部材の近傍に滞留することがない。
【0010】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、本発明に係る小型船舶の一実施の形態を図1ないし図7によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る小型船舶を示す図で、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図である。図2はデッキとブリッジ底部を示す分解斜視図、図3は図1(b)における船体のIII−III線断面図、図4はハッチ部分の横断面図である。なお、図4の破断位置を図1(b)中にIV−IV線によって示す。図5はハッチを開いた状態を示す断面図である。図6は緩衝部材の横断面図、図7は図1(b)におけるブリッジ底部とデッキ上部のVII−VII線断面図である。
【0011】
これらの図において、符号1はこの実施の形態による小型船舶を示す。この小型船舶1は、遊漁船として使用するもので、ハル2にデッキ3を接合することによって船体4を形成し、船体4内に搭載したエンジン5の上方にブリッジ6を配設している。前記エンジン5は、振動が船体4側に伝達されるのを可及的に防ぐために、図3に示すように、ハル2にクッションゴムを有するエンジンマウント5aによって弾性支持させている。
【0012】
前記ハル2は、図3に示すように、上方に向けて開口する舟型に形成し、上部の開口部に前記デッキ3を接合している。
デッキ3は、前記エンジン5の上方を含むハル2の前記上部開口の全域を塞ぐ構造を採っている。また、このデッキ3は、図1(a)および図2に示すように、エンジン5より船体前側に上方へ向けて開口する凹陥部7を形成している。この凹陥部7は、底部に排水口8を形成し、図3に示すように、この排水口8に接続した排水ホース9を介して船外に連通している。なお、この排水系に排水ポンプ(図示せず)を介装することもできる。また、この排水系は、デッキ3上における前記ブリッジ6より側方に位置する部分に排水口8から水を排出する構造を採ることもできる。
【0013】
また、デッキ3におけるエンジン5の上方に位置付けられた水平壁3aには、図2および図4,5に示すようにハッチ10,11を設けている。これらのハッチ10,11は、前記水平壁3aを上下方向に貫通するように形成した平面視長方形の穴を蓋体10a,11aで上方から閉塞する構造を採っている。詳述すると、前記水平壁3aに、開口形状が平面視長方形になるハッチコーミング10b,11bを水平壁3aから上方に突出するように設け、このハッチコーミング10b,11bの上縁に蓋体10a,11aを着脱自在に取付けている。
【0014】
前記ブリッジ6は、前記デッキ3とは別体に形成して図2に示すように床12を備えた構造とし、後述する複数の緩衝部材13を介してデッキ3に弾性支持させている。また、このブリッジ6は、前部に船室を形成するために、船体前側の底部を下方へ突出させている。この下方突出部を符号14で示す。なお、この下方突出部14は、図3に示すように、ブリッジ6をデッキ3に装着した状態でデッキ3の前記凹陥部7に収容されるように形成している。
【0015】
ブリッジ6の床12は、船体後側にハッチ15,16を設けている。これらのハッチ15,16は、図4および図5に示すように、デッキ3の前記ハッチ10,11の上方に配設し、床12を貫通するように形成した平面視長方形の穴を着脱自在な蓋体15a,16aで上方から閉塞する構造を採っている。また、これらのハッチ15,16の前記穴の開口寸法は、デッキ3に設けたハッチ10,11の蓋体10a,11aを、この穴を通してブリッジ6内に収容することができるような寸法に設定している。
【0016】
前記緩衝部材13は、図6に示すように、デッキ3に固定した下部金具17と、ブリッジ6に固定した上部金具18と、これら両金具17,18の間に介装したクッションゴム19と、下部金具17の上面に固着したストッパーゴム20とから構成し、デッキ3に水平になるように形成した取付座21に前記下部金具17をボルト22によって固定するとともに、ブリッジ6の底部下面に形成した取付座23に前記上部金具18をボルト24によって固定している。
また、この緩衝部材13は、図6に示す断面形状をもって船体の幅方向に延びるように形成している。小型船舶1は、船幅方向の振動が前後方向の振動より大きいため、前記緩衝部材13は、船体4の前後方向よりも船幅方向においてより多くの振動エネルギーが吸収可能となるように設けている。
【0017】
この実施の形態では、緩衝部材13を6個使用してブリッジ6を弾性支持している。すなわち、この緩衝部材13は、図1(b)に示すように、船体の幅方向の両側であってブリッジ6の前後方向の両端部と、ブリッジ6の前後方向の途中の部分と対応する位置に配置している。なお、これらの緩衝部材13のうちブリッジ6の前後方向の両端部と対応する4個は、船体4の重心G(図1参照)との距離がそれぞれ同じになる位置に配置している。
【0018】
上述したように4個の緩衝部材13を重心Gからの距離が互いに等しくなるように配設すると、これらの緩衝部材13に略均等に荷重が加わるようになる。このため、船体4がピッチングを起こしてブリッジ6の前部および後部がそれぞれ上昇、下降を繰り返すような場合でもこれらの緩衝部材13によってブリッジ6の揺動を速く低減することができる。また、4個の緩衝部材13の耐久性を高くすることができる。
【0019】
また、緩衝部材13の前記下部金具17は、頂部が平坦な断面V字状に形成し、内側傾斜面にクッションゴム19を固着している。上部金具18は、断面M字状の押圧板18aを有し、この押圧板18aにおける下部金具17の前記内側傾斜面と対向する傾斜面にクッションゴム19を固着している。前記ストッパーゴム20は、ブリッジ6の重量で圧縮されるクッションゴム19の圧縮量を、下方へ移動する押圧板18aを支承することによって規制するために設けている。
【0020】
この実施の形態では、前記下部金具17の両側縁部17aを前記押圧板18aの両側縁部18bと上方から見て重なるように内側に折曲げている。この構造を採ることによって、ブリッジ6に風あるいは慣性などによって上方に引上げるような力が加えられたときに、押圧板18aの両側縁部18bが下部金具17の両側縁部17aに当接する。すなわち、風や慣性などによってブリッジ6が大きく上方へ移動するのを阻止することができる。
【0021】
緩衝部材13を取付けるデッキ3の前記取付座21は、デッキ3におけるブリッジ6の外側下端と対向する部位に設けた上方突出部3bを部分的に凹ませるようにして形成し、デッキ3におけるブリッジ6より外側の通路形成部3cより高い位置に位置付けられている。なお、上方突出部3bを部分的に凹ませることによって形成される開口部には、これを覆う防水プレート25を外側から取付けている。すなわち、デッキ3上に打上げられた水に緩衝部材13が漬かることがないようにしている。
【0022】
さらに、通路形成部3cで跳返った水が緩衝部材13にかかることもないように、ブリッジ6の下部側縁に防水用カバー26を一体に形成している。この防水用カバー26は、ブリッジ6の左右両側から前側にわたって途切れることなく一連に形成し、デッキ3の前記上方突出部3bおよび防水プレート25を船体外側から覆っている。すなわち、この防水用カバー26は、デッキ3とブリッジ6との間の空間を船体外側から覆う構造を採っている。この防水用カバー26の内側下端部には、デッキ3に弾性支持されたブリッジ6がデッキ3に対して横方向へ大きく移動したときに防水用カバー26がデッキ3側に衝突して破損するのを防ぐために、緩衝用ゴム27が取付けてある。
【0023】
また、この防水用カバー26と前記防水プレート25は、ブリッジ6が最も高くなる位置、すなわち緩衝部材13における押圧板18aの両側縁部18bが下部金具17の両側縁部17aに当接する位置まで上方に移動した状態でも側方から見て互いに重なり合うように形成している。
【0024】
図6においてブリッジ6の内側壁における緩衝部材13と対向する部位に設けた符号28で示すものは、緩衝部材13を点検するための点検口を閉塞する蓋体である。この蓋体28をブリッジ6の内側から取外すことによって、緩衝部材13を点検口から見てその異常の有無を点検することができる。
【0025】
このように構成した小型船舶1は、ブリッジ6の床12とエンジン5との間に介在するデッキ3の水平壁3aが遮音壁として機能する。したがって、このデッキ3とブリッジ6の床12とからなる二重壁式の防音構造によって、空気を伝達媒体として伝達されるエンジン5の音を遮ることができる。また、ハル2およびデッキ3を伝達媒体としてブリッジ6に伝達されるエンジン音は、伝達系の途中に介装した緩衝部材13によって減衰される。したがって、ブリッジ6内に伝わるエンジン音が小さくなる。
【0026】
また、ブリッジ6を緩衝部材13によってデッキ3に弾性支持させているので、ブリッジ6に伝達されるエンジン5の振動が緩衝部材13によって減衰されるし、波を乗越えたりしたときに船体4に加えられる衝撃がブリッジ6に伝達されるのを抑えることもできる。
【0027】
さらに、デッキ3におけるブリッジ6の下方に凹陥部7を形成し、この凹陥部7の底に排水口8を開口させているので、デッキ3とブリッジ6との間に水が浸入したとしても、この水は前記凹陥部7に流込んで排水口8を通って排出されるから、前記緩衝部材13の近傍に溜まることがない。このため、緩衝部材13が水分や塩分によって腐食されることに起因して振動を減衰する機能が低下することはない。
【0028】
さらにまた、ブリッジ6にデッキ3とブリッジ6との間の空間を船体外側から覆う防水用カバー26を設けたため、デッキ3とブリッジ6との間に水が浸入し難くなるから、これらの間に介装する緩衝部材13に水が触れ難く、緩衝部材の耐久性がより一層高くなる。
【0029】
加えて、デッキ3におけるエンジンの上方を覆う水平壁3aにハッチ10,11を設けるとともに、ブリッジ6の床12における前記ハッチ10,11の上方にハッチ15,16を設けたため、これらのハッチを開けることによってブリッジ6内から船体4内のエンジン室に至る通路が形成されるから、ブリッジ6内とエンジン5との間に二重壁式の防音構造を介装しているにもかかわらず、エンジン5のメンテナンスを容易に実施することができる。
【0030】
第2の実施の形態
デッキと緩衝部材は図8および図9に示すように形成することができる。
図8はデッキのブリッジ搭載部分の他の実施の形態を示す図で、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図である。図9は緩衝部材の断面図である。これらの図において前記図1ないし図7で説明したものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0031】
図8および図9に示したデッキ3は、ブリッジ6の後部と対応する部分に、上方へ向けて開口する凹陥部31を形成している。この凹陥部31は、デッキ3に形成した上方突出部3bと前側の仕切部32とによって四方が囲まれるように形成している。
【0032】
また、前記凹陥部31は、緩衝部材13を取付ける取付座21から浸入した水を排出するために、船体右側の後部に排水通路33を接続している。この排水通路33は、凹陥部31の底部から船体4の右側に延び、デッキ3における通路形成部3cの側壁部分に開口している。
【0033】
このようにブリッジ6の下方に前側の凹陥部7と後側の凹陥部31とを形成することにより、緩衝部材13を取付ける取付座21が船幅方向の船体内側(凹陥部7,31側)および船体外側(通路形成部3c)より高くなる。このため、前記取付座21に通路形成部3c側から浸入した水は、船体4が傾斜することによって低い方へ流れ、取付座21の上から排出される。
【0034】
この実施の形態では、図9に示すように取付座21の外側に防水プレート25を設けているため、取付座21上の水は船体外側へ流出することができないから、船体内側に流れて凹陥部7あるいは凹陥部31に流入する。このように船体内側のみに水が流れるため、緩衝部材13の金属部分に生じた錆が混入した水、すなわち錆色に着色された水が緩衝部材13の近傍から通路形成部3cの側壁を伝って流下することはない。なお、取付座21上から凹陥部7に流入した水は排水口8から船外あるいはデッキ3上(通路形成部3c上)に排出され、凹陥部31に流入した水は排水通路33から通路形成部3c上に排出される。
【0035】
前記取付座21は、この実施の形態では、図9に示すように内部に木製の補強部材34を設けている。この補強部材34は、デッキ3を成形する工程で取付座21の内側に埋没させており、周囲がデッキ3の材料(繊維強化プラスチック)によって覆われている。なお、緩衝部材13の上端部を取付けるブリッジ6側の取付座23も前記取付座21と同様に木製の補強部材35を設けている。
【0036】
前記取付座21,23に取付ける緩衝部材13は、この実施の形態では図9に示すように、下部金具17の両側縁部17aと押圧板18aの両側縁部18bとの間にクッション用ゴム36を介装している。このゴム36は、全体を角筒状に形成し、上方へ延びるように形成した前記両側縁部17aの貫通穴17bに嵌入させている。このゴム36の中空部に押圧板18aの両側縁部18bを挿入している。この構造を採ることによって、ブリッジ6が上方へ移動したときに押圧板18aの両側縁部18bがゴム36を介して下部金具17に当接するから、このときに金属どうしが接触することによって衝撃や音が発生するのを阻止することができる。
【0037】
この実施の形態においても緩衝部材13を6個使用してブリッジ6を弾性支持している。第1の実施の形態を採るときと同様に、これらの緩衝部材13のうちブリッジ6の前後方向の両端部と対応する4個は、船体4の重心Gとの距離がそれぞれ同じになる位置に配置している。すなわち、これら4個の緩衝部材13に略均等に荷重が加わるようになり、船体4がピッチングを起こしてブリッジ6の前部および後部がそれぞれ上昇、下降を繰り返すような場合でもこれらの緩衝部材13によってブリッジ6の揺動を速く低減することができる。また、4個の緩衝部材13の耐久性を高くすることができる。
【0038】
緩衝部材13の側方に配設した前記防水プレート25は、この実施の形態ではねじ37によってデッキ3の上方突出部3bに着脱自在に取付けている。このように防水プレート25を着脱自在に取付けているのは、緩衝部材13を交換するときに防水プレート25を取外して内側にジャッキ(図示せず)を挿入することができるようにするためである。緩衝部材13の交換は、防水プレート25を取外すことによって防水用カバー26とデッキ3との間に形成される隙間から取付座21側にジャッキを挿入し、このジャッキでブリッジ6を支承した状態で行う。
【0039】
前記防水プレート25と外側の防水用カバー26は、第1の実施の形態を採るときと同様に、ブリッジ6が最も高くなる位置、すなわち緩衝部材13における押圧板18aの両側縁部18aがゴム36を介して下部金具17の両側縁部17aに当接する位置まで上方に移動した状態でも側方から見て互いに重なり合うように形成している。
【0040】
デッキ3および緩衝部材13をこの実施の形態で示すように形成しても第1の実施の形態を採るときと同等の作用効果を奏する。この実施の形態で示したように、緩衝部材13の取付座21が船体内側および船体外側より高くなるように形成することによって、取付座21の上に水が滞留することがない。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ブリッジの床とエンジンとの間に介在するデッキが遮音壁として機能するから、このデッキと前記床とからなる二重壁式の防音構造によって、空気を伝達媒体としてブリッジに伝達されるエンジン音を遮ることができる。また、ハルおよびデッキを伝達媒体としてブリッジに伝達されるエンジン音は、伝達系の途中に介装した緩衝部材によって減衰される。
したがって、ブリッジ内で聞こえるエンジン音が小さい小型船舶を提供することができる。
【0042】
ブリッジをデッキに弾性支持させる構造を採ることにより、ブリッジに伝達されるエンジンの振動も緩衝部材によって減衰されるから、ブリッジ内でのエンジン騒音が小さいことと相俟って乗り心地のよい小型船舶を提供することができる。
さらに、ブリッジの床下に水が浸入したときには、この水はデッキの凹陥部に流込んで排水口を通って排出されるから、前記緩衝部材の近傍に水が溜まることがない。このため、緩衝部材が水分や塩分によって腐食されることに起因して振動を減衰する機能が低下することはないから、長期間にわたって高い防音・防振効果を奏する。
【0043】
防水用カバーを設ける他の発明によれば、ブリッジとデッキとの間に水が浸入し難くなり、ブリッジとデッキとの間に介装する緩衝部材に水が触れ難いから、この緩衝部材の耐久性がより一層高くなる。
【0044】
デッキおよびブリッジの床にハッチを設ける他の発明によれば、上下方向に重なるように設けた二つのハッチを開くことによって、ブリッジ内とエンジン室とを連通する通路が形成される。
したがって、ブリッジ内とエンジンとの間に二重壁式の防音構造を介装しているにもかかわらず、エンジンのメンテナンスを容易に実施することができる。
【0045】
デッキにおける緩衝部材を取付ける部分を船幅方向の船体内側と船体外側より高くなるように形成した他の発明によれば、緩衝部材を取付ける部分に浸入した水は、ここから船幅方向の船体内側と船体外側に流下し、緩衝部材の近傍に滞留することがない。このため、緩衝部材の金属部分が水分や塩分によって腐食されるのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る小型船舶を示す図である。
【図2】 デッキとブリッジ底部を示す分解斜視図である。
【図3】 図1(b)における船体のIII−III線断面図である。
【図4】 ハッチ部分の横断面図である。
【図5】 ハッチを開いた状態を示す断面図である。
【図6】 緩衝部材の横断面図である。
【図7】 図1(b)におけるブリッジ底部とデッキ上部のVII−VII線断面図である。
【図8】 デッキのブリッジ搭載部分の他の実施の形態を示す図である。
【図9】 緩衝部材の断面図である。
【符号の説明】
1…小型船舶、2…ハル、3…デッキ、3a…水平壁、4…船体、5…エンジン、6…ブリッジ、7…凹陥部、8…排水口、10,11,15,16…ハッチ、12…床、13…緩衝部材、21…取付座、26…防水用カバー。
Claims (4)
- ハルにデッキを接合して船体を形成し、この船体の内側に搭載したエンジンの上方にブリッジを配設した小型船舶において、前記デッキをエンジンの上方を含むハルの上部開口の全域を塞ぐ構造とするとともに、前記ブリッジをデッキとは別体に形成して床を備えた構造とし、このブリッジを複数の緩衝部材を介して前記デッキに弾性支持させ、前記デッキにおけるブリッジの下方となる部分に上方へ向けて開口する凹陥部を形成するとともに、この凹陥部の底に、船外に連通した排水口を開口させたことを特徴とする小型船舶。
- 請求項1記載の小型船舶において、ブリッジとデッキの間の空間を船体外側から覆う防水用カバーを設けたことを特徴とする小型船舶。
- 請求項1記載の小型船舶において、デッキにおけるエンジンの上方の部分にデッキ側ハッチを設けるとともに、ブリッジの床における前記デッキ側ハッチの上方の部分にブリッジ側ハッチを設けたことを特徴とする小型船舶。
- 請求項1記載の小型船舶において、デッキにおける緩衝部材を取付ける部分を船幅方向の船体内側および船体外側より高くなるように形成したことを特徴とする小型船舶。
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