JP3998859B2 - 誘導加熱型溶解炉およびそれを用いた溶解方法 - Google Patents

誘導加熱型溶解炉およびそれを用いた溶解方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉およびその溶解方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
近年、工場等で物を作った際に出る鉄屑等の産業廃棄物は、誘導加熱型溶解炉等の溶解炉で溶かし、その溶湯を型枠等に流し込んで成形すれば、別の製品として再利用することができる。
ここで、誘導加熱型溶解炉は、被溶解物である鉄屑等を収容する溶解器と、溶解器の外周面に沿って巻回された一つのコイルと、コイルに所定周波数の電流を流す電源装置とを備えている。
つまり、鉄屑等を溶解器の中に入れ、コイルに所定周波数の電流を流すと、電流によって生じた磁束が、溶解器に収容されている鉄屑等の内部に渦電流を発生させ、この渦電流による熱で当該鉄屑等を溶解するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような誘導加熱型溶解炉では、鉄屑等の形状や大きさにはむらがあり、溶解器の内部における磁束密度にむらが生じるので、収容されている鉄屑等を均一に溶解することが困難であり、このため、鉄屑等を全て溶解するのに、時間や電力が非常にかかり、効率が悪いという問題がある。
また、鉄屑等の溶解の始まりから終わりまで、コイルに流れる電流の周波数を同一周波数とすると、鉄屑等の被溶解物が溶けて固体から液体に相変化する際に、溶解に最適な周波数が変化しているので、溶解に大変時間がかかり、この点からも、効率が悪いという問題もある。
さらに、鉄屑等を溶解してある程度溜まった溶湯の中に、新たに鉄屑等を追加して溶解する、いわゆる追いチャージができない特殊な環境下で溶解作業を行う場合、非溶解状態においては、溶解器内全体に鉄屑等が充填されていても占有率が低い。このため、溶解が進むと、下部に溶湯としてたまるので、コイル占積率が悪く、効率が非常に悪いという問題がある。
また、一般の溶解においても、大きな誘導加熱型溶解炉で少量の鉄屑等の溶解作業を行うと同様に効率が悪くなるという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、被溶解物を効率よく溶解することが可能な誘導加熱型溶解炉およびそれを用いた溶解方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明は、溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉であって、前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に取り付けられ前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の湯面を監視する湯面センサと、が設けられ、前記制御手段は、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記湯面センサで監視する前記湯面が所定の高さレベルとなることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更することを特徴とする。
本発明の第2発明は、溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉であって、前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に配置され前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の温度を測定する放射温度計と、が設けられ、前記制御手段は、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記放射温度計で測定する前記溶湯の温度が所定の温度になることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更するものであることを特徴とする。
ここで、被溶解物としては、鉄屑等が採用できる。
本発明によれば、被溶解物を溶解するのに最適な周波数の電流を各コイルに流すことが可能となるので、被溶解物を短時間で効率よく溶解することが可能となる。
その上、被溶解物の溶解を始めた際は、全てのコイルを駆動させて溶解器内全体を熱することで被溶解物を溶解していき、被溶解物が部分的に溶解されて溶解器の下方に被溶解物を溶解して得られる溶湯が溜まりだしたら、コイルの駆動を上段から下段に向かって順に停止させ、溶湯の部分のコイルだけを駆動し、溶湯の対流を利用して被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。従って、被溶解物の溶解状態に応じて、必要なコイルだけを駆動することが可能となるので、この点からも、被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。
また、このようにすれば、非溶解状態においては、周波数を高くし、溶解し出したら周波数を下げ、かつ、溶湯の高さレベルに合った高さレベルのコイルを駆動することにより、高効率が保たれる。
ここで、鉄屑等の被溶解物を溶解する場合、コイルに高い周波数の電流を流した方が効率よく加熱溶解される。つまり、高い周波数の電流をコイルに流し、そこで発生する高い周波数の渦電流を被溶解物に流すと、表皮効果によって被溶解物の表面の電流密度が大きくなって、当該表面が非常に高い温度になり、短時間で表面から溶解していくようになる。
一方、被溶解物が部分的に溶解され、溶解器内に溶湯が溜まりだしたら、周波数を低い周波数にし、溶湯を熱する。すると、溶湯中に生じる電磁撹拌力および温度差によって発生する対流により溶湯全体の温度が高い温度となり、この熱で残りの被溶解物が溶解されるようになる。
このように、制御手段で、被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加により、周波数を低い周波数に変更すれば、溶湯の内部への電流の透過深度が大きくなり、対流が活発となって、全ての被溶解物を短時間に溶解することが可能となる。これにより、被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。
また、溶湯が溜まってきたら、溶湯の対流を利用し、かつ、溶湯の熱で残りの被溶解物を効率よく溶解することが可能となるので、溶湯の部分に配置されているコイルのみを駆動させればよく、制御手段でコイルの駆動個数を減らすことで、コイルの電力消費量を低減することが可能となり、この点からも、被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。
さらに、前述のように、溶湯が溜まってきたら、溶湯の対流を利用し、かつ、溶湯の熱で残っている被溶解物を効率よく溶解することが可能となるので、コイルの駆動を上段から順に停止させていけば、コイルの電力消費量を低減することが可能となり、この点からも、被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。
【0009】
本発明の第3発明は、溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉を用いた溶解方法であって、前記誘導加熱型溶解炉としては、前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に取り付けられ前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の湯面を監視する湯面センサと、が設けられているものが採用され、前記制御手段で、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記湯面センサで監視する前記湯面が所定の高さレベルとなることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更することを特徴とする。
本発明の第4発明は、溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉を用いた溶解方法であって、前記誘導加熱型溶解炉としては、前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に配置され前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の温度を測定する放射温度計と、が設けられているものが採用され、前記制御手段で、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記放射温度計で測定する前記溶湯の温度が所定の温度になることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更することを特徴とすることを特徴とする。
ここで、被溶解物としては、鉄屑等が採用できる。
このような本発明によれば、被溶解物を溶解するのに最適な周波数の電流を各コイルに流すことが可能となるので、被溶解物を短時間で効率よく溶解することが可能となる。
また、被溶解物の溶解状態に応じて、必要なコイルだけを駆動することが可能となるので、この点からも、被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。
さらに、前述のように、溶湯が溜まってきたら、溶湯の対流を利用し、かつ、溶湯の熱で残っている被溶解物を効率よく溶解することが可能となるので、コイルの駆動を上段から順に停止させていけば、コイルの電力消費量を低減することが可能となり、この点からも、被溶解物を効率よく溶解することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の前提技術を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態の前提技術に係る誘導加熱型溶解炉1が示されている。
誘導加熱型溶解炉1は、被溶解物である大きさと形状が異なる様々な鉄屑100を溶解するものであり、当該鉄屑100を収容する坩堝等の溶解器2と、この溶解器2に設けられた3つのコイル3A、3B、3Cと、各コイル3A、3B、3Cを駆動するための電源装置4と、各コイル3A、3B、3Cの駆動の切り替えを行う切替手段であるスイッチ5A、5B、5Cと、電源装置4およびスイッチ5A、5B、5Cをそれぞれ制御する制御手段である制御装置6とを備えている。
【0012】
溶解器2は、鉄屑100が収容される断面U字形状の本体21と、この本体21上面の開口を塞ぐ蓋部22とを備えている。前述の鉄屑100は、この本体21内に収容されている。
【0013】
3つのコイル3A〜3Cは、溶解器2に収容されている鉄屑100を誘導加熱するためのものであり、それぞれ溶解器2の外周面に沿って巻回され、前述の本体21の上下方向に沿って、所定間隔毎に設けられている。
【0014】
電源装置4は、高周波電流を出力するとともに、その周波数が変更可能なインバータである。周波数は、例えば、0.3kHz〜20kHzの範囲で変更可能となっている。このような電源装置4から、任意の周波数の電流を各コイル3A〜3Cに流すと、電流によって生じた磁束によって、溶解器2に収容されている鉄屑100の内部に渦電流が発生するようになっている。そして、鉄屑100は、この渦電流による熱で溶解されるようになっている。
【0015】
スイッチ5A〜5Cは、電源装置4と各コイル3A〜3Cとの間にそれぞれ設けられており、例えば、スイッチ5Aを閉じれば、コイル3Aに電流が供給されて当該コイル3Aが駆動し、逆に、スイッチ5Aを開けば、コイル3Aに電流が供給されなくなり、当該コイル3Aの駆動が停止するようになっている。
【0016】
制御装置6は、その内部に図示しないコントロールユニットが内蔵されている。このコントロールユニットによって、各スイッチ5A〜5Cの開閉がコントロールされる様になっている。このコントロールユニットによって、前述の電源装置4から出力する電流の周波数の変更や、各スイッチ5A〜5Cの開閉等を、自動的に制御するようになっている。
【0017】
詳しくは、制御装置6は、コントロールユニットによって、所定の時間に、電流の周波数を低い周波数に変更するようになっている。
ここで、鉄屑100を溶解する場合、コイル3A〜3Cに高い周波数の電流を流した方が効率よく溶解される。つまり、高い周波数の電流をコイル3A〜3Cに流し、そこで発生する高い周波数の渦電流を鉄屑100に流すと、表皮効果によって鉄屑100の表面の電流密度が大きくなって、当該表面が非常に高い温度になり、短時間で表面から溶解していくようになる。一方、鉄屑100が部分的に溶解され、溶解器2内に溶湯101が溜まりだしたら、周波数を低い周波数にし、溶湯101を熱する。すると、溶湯101中に生じる温度差によって発生する対流で溶湯101が撹拌され、全体の温度が高い温度となり、この熱で残りの鉄屑100が溶解されるようになる。
この制御装置6は、電源装置4から出力される電流の周波数を3段階(f1、f2、f3)に変更するように設定されている。なお、3段階に設定された周波数f1、f2、f3は、f1>f2>f3の関係となっており、具体的には、0.3kHz〜20kHzの範囲で設定されるのが好ましい。
【0018】
また、制御装置6は、コントロールユニットによって、所定の時間に、スイッチ5A〜5Cを順番に開けていき、コイル3A〜3Cを上段から下段に向かって順に停止させ、コイル3A〜3Cの駆動個数を減らすようになっている。つまり、鉄屑100の溶解状態に応じて、必要なコイルだけを駆動するようになっている。
【0019】
なお、コントロールユニットとしては、鉄屑100を溶解して得られる溶湯101の増加量と時間との関係を実験から求め、この実験結果から得られる、鉄屑100を溶解して得られる溶湯101の増加により溶解器2内に溶湯101が溜まりだす時間が設定されている。
電流の周波数の変更およびスイッチ5A〜5Cの開閉は、一つのコントロールユニットによって連動して行われるようになっている。つまり、周波数が低い周波数に変更(例えば、f1からf2に変更)されると同時にスイッチ5Aが開くようになっている。
【0020】
次に、誘導加熱型溶解炉1の溶解手順を以下に説明する。
まず、本体21内に鉄屑100を入れ、鉄屑100の溶解を始める。この際、制御装置6で、全てのスイッチ5A〜5Cを閉じるとともに、電源装置4から周波数f1の電流を出力させ、図2(A)に示されるように、全てのコイル3A〜3Cを駆動させて溶解器2内全体を熱し、鉄屑100を溶解していく。
そして、鉄屑100を部分的に溶解し、溶解器2の下方に溶湯101が溜まりだした後、制御装置6で、スイッチ5Aを開けて上段のコイル3Aの駆動を停止させるとともに、電源装置4から周波数f2の電流を出力させ、同図(B)に示されるように、中段および下段のコイル3B、3Cで溶解器2内を熱するようにする。
さらに、溶湯101が溜まり、鉄屑100をほとんど溶解したら、制御装置6で、スイッチ5Bを開けて中段のコイル3Bの駆動を停止させるとともに、電源装置4から周波数f3の電流を出力させ、同図(C)に示されるように、下段のコイル3Cのみを駆動し、溶湯101の対流を利用して鉄屑100を完全に溶解する。
鉄屑100を完全に溶解したら、制御装置6で、スイッチ5Cを開いて最終的に下段のコイル3Cの駆動を停止させる。
このようにして鉄屑100を溶解する。
【0021】
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、鉄屑100の溶解状態に応じて、3つのコイル3A〜3Cを切り替えるとともに、各コイル3A〜3Cに流す電流の周波数を変更する制御装置6を設けたので、鉄屑100を溶解するのに最適な周波数の電流を各コイル3A〜3Cに流すことができ、鉄屑100を短時間で効率よく溶解することができる。
その上、鉄屑100の溶解状態に応じて、必要なコイルだけを駆動することができるので、この点からも、鉄屑100を効率よく溶解することができる。
また、非溶解状態においては、周波数を高くし、溶解し出したら周波数を下げ、かつ、溶湯の高さレベルに合った高さレベルのコイルを駆動することにより、高効率を保つことができる。
【0022】
また、制御装置6で、鉄屑100を溶解して得られる溶湯101の増加により、周波数を低い周波数に変更するようにしたので、溶湯101の内部への電流の透過深度が大きくなり、対流が活発となって、全ての鉄屑100を短時間に溶解することができる。これにより、鉄屑100を効率よく溶解することができる。
【0023】
さらに、制御装置6で、鉄屑100を溶解して得られる溶湯101の増加により、コイル3A〜3Cの駆動個数を減らすようにしたので、コイル3A〜3Cの電力消費量を低減することができ、この点からも、鉄屑100を効率よく溶解することができる。
【0024】
また、制御装置6で、コイル3A〜3Cの駆動個数を減らす際に、3つのコイル3A〜3Cの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させたので、この点からも、コイルの電力消費量を低減することができ、鉄屑100を効率よく溶解することができる。
【0025】
以上は、本発明の実施の形態の前提技術であり、次に、本発明の実施の形態について説明する。
すなわち、本発明の第1の実施の形態では、制御手段として、前提技術のコントロールユニットで時間的に切り替えるものに替えて、本体21に溶湯の湯面を監視する湯面センサを取り付け、湯面が所定の高さレベルになったら切り替える構成を適用する。また、本発明の第2の実施の形態では、前提技術のコントロールユニットで時間的に切り替えるものに替えて、本体内に溶湯の温度を測定するための放射温度計を配置しておき、溶湯の温度が所定の温度となった場合に切り替える構成を適用する。
【0028】
さらに、被溶解物としては、鉄屑に限らず、例えば、ステンレス鋼の屑や、ニッケル・コバルト・マンガンおよびそれらの合金の屑等を採用してもよく、要するに、金属であればよい。
【0029】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の誘導加熱型溶解炉およびそれを用いた溶解方法によれば、被溶解物を効率よく溶解することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の前提技術における誘導加熱型溶解炉を示す概略図である。
【図2】 前記前提技術における誘導加熱型溶解炉の溶解方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 誘導加熱型溶解炉
2 溶解器
3A〜3C コイル
6 制御手段である制御装置
100 被溶解物である鉄屑
101 溶湯

Claims (4)

  1. 溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉であって、
    前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に取り付けられ前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の湯面を監視する湯面センサと、が設けられ、
    前記制御手段は、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記湯面センサで監視する前記湯面が所定の高さレベルとなることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更するものであることを特徴とする誘導加熱型溶解炉。
  2. 溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉であって、
    前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に配置され前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の温度を測定する放射温度計と、が設けられ、
    前記制御手段は、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記放射温度計で測定する前記溶湯の温度が所定の温度になることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更するものであることを特徴とする誘導加熱型溶解炉。
  3. 溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉を用いた溶解方法であって、
    前記誘導加熱型溶解炉としては、前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に取り付けられ前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の湯面を監視する湯面センサと、が設けられているものが採用され、
    前記制御手段で、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記湯面センサで監視する前記湯面が所定の高さレベルとなることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更することを特徴とする誘導加熱型溶解炉を用いた溶解方法。
  4. 溶解器に収容されている被溶解物を溶解する誘導加熱型溶解炉を用いた溶解方法であって、
    前記誘導加熱型溶解炉としては、前記溶解器の上下方向に沿って配置され、前記被溶解物を誘導加熱するための複数のコイルと、前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の増加に応じて、前記コイルの駆動個数を減らすとともに、前記各コイルに流す電流の周波数を変更する制御手段と、前記溶解器に配置され前記被溶解物を溶解して得られる溶湯の温度を測定する放射温度計と、が設けられているものが採用され、
    前記制御手段で、全てのコイルに、表皮効果により前記被溶融物を溶解可能な周波数で電流を流し、前記放射温度計で測定する前記溶湯の温度が所定の温度になることにより、前記被溶融物が部分的に溶解されて前記溶湯が増加したことを検出すると、前記複数のコイルの駆動を、上段から下段に向かって順に停止させていくとともに、駆動させる前記コイルの電流の周波数を低くして、前記溶湯を熱して前記溶湯に温度差による対流を発生させることが可能な周波数に変更することを特徴とする誘導加熱型溶解炉を用いた溶解方法。
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