JP2000274951A - コールドクルーシブル誘導溶解装置及びその出湯方法 - Google Patents

コールドクルーシブル誘導溶解装置及びその出湯方法

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JP2000274951A
JP2000274951A JP7435199A JP7435199A JP2000274951A JP 2000274951 A JP2000274951 A JP 2000274951A JP 7435199 A JP7435199 A JP 7435199A JP 7435199 A JP7435199 A JP 7435199A JP 2000274951 A JP2000274951 A JP 2000274951A
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伸吾 蜷川
Motohiro Nagao
元裕 長尾
Tatsuhiko Sodo
龍彦 草道
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コールドクルーシブル誘導溶解装置におい
て、出湯途中の停止が可能であり、しかも短時間で出湯
を再開することができる溶解装置と出湯方法を提供す
る。 【解決手段】 底部に出湯口を有するるつぼ本体部外周
には溶解用コイルが環装され、出湯口の外周には出湯用
コイルが環装されたコールドクルーシブル誘導溶解装置
を用いて出湯するにあたり、出湯停止に際しては、出湯
用コイルの通電量を減少することにより、出湯ノズル内
の溶湯を凝固させて、出湯再開に際しては出湯用コイル
の通電量を高めることにより出湯ノズル内の凝固物を溶
解させ再出湯を行う。また本発明装置は、底部に出湯口
を有するるつぼ本体部外周には溶解用コイルが環装さ
れ、出湯口の外周には出湯用コイルが環装されたコール
ドクルーシブル誘導溶解装置であって、出湯口の上方導
入口を広く下方排出口を狭く形成しておき、出湯用コイ
ルの通電量を増減制御できる様に構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導溶解により金
属を溶解するコールドクルーシブル誘導溶解装置及びそ
の出湯方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コールドクルーシブル誘導溶解装置は、
縦長に分割された良導電性金属のセグメントで略円筒状
に形成されたるつぼを誘導コイル内に配設することで構
成されており、上記誘導コイルによりるつぼの各セグメ
ントに渦電流を発生させ、この渦電流により更にるつぼ
内の被溶解材料に渦電流を発生させ被溶解材料にジュー
ル熱を発生させて加熱・溶解する装置である。尚、上記
誘導溶解装置は、るつぼ自体の溶解を防止することを目
的として、上記るつぼ内には水等の冷媒を循環させる様
に構成されていることからコールドクルーシブル誘導溶
解装置と呼ばれている。
【0003】上記コールドクルーシブル誘導溶解装置
は、例えば真空炉内に配設されて活性金属(大気中で酸
化して粉末となるTiやCr,Mg等)の溶解等に用い
られており、更には国内では未だ行われていないTiス
クラップの溶解等への工業的利用が期待されている。T
iスクラップの溶解を行うにあたっては、均一組成のT
i合金を大量に溶解する上で、るつぼの大型化が要望さ
れており、大型化が実現した場合には出湯を途中で停止
して複数の鋳型に鋳込む分注方法も採用されることか
ら、出湯を途中で停止したり再出湯する技術の確立が要
望されていた。
【0004】上記コールドクルーシブル誘導溶解装置の
出湯方法としては図1〜3の3つの方式がある。図1
は、コイルごと坩堝を傾動させて出湯する傾注方式であ
り、図2はるつぼ底部に設置したノズルから溶湯を出湯
するボトム出湯方式、図3は浮揚型コールドクルーシブ
ルにおけるボトム出湯方式である。
【0005】図1の傾注方式では、出湯時における炉体
(るつぼ10及び溶解用高周波コイル21)の傾動によ
り溶湯1とるつぼ側壁11の接触面積が増大して凝固ス
カル2が著しく成長するので(2a)、その分出湯量が
減少する。従って、傾注方式では、溶湯をできるだけ早
く出湯して、傾動状態でるつぼ内に溶湯が存在する時間
を短くすることが望まれる。この傾注方式で出湯を一旦
停止する場合には、炉体を傾動したままでは溶湯と炉壁
の接触面積が大きく凝固スカルが著しく成長してしまう
ため、傾動をもとの状態に復帰させることが必要であ
り、再出湯を行うにあたっては成長した凝固スカル2a
を再溶解する必要があり、出湯を停止し再出湯するため
には多くの時間を要する。
【0006】次に、従来のボトム出湯方式を採用するコ
ールドクルーシブル誘導溶解装置(図2)では、被溶解
物を上記るつぼの底面及び内壁面に接触させ該被溶解物
の表面に凝固スカル2を形成しながら溶解を行うと共
に、出湯ノズル13の上部に配設されたノズル栓3を溶
解用低周波コイル(例えば1800kW・1kHz)2
1及び出湯用高周波コイル(例えば400kW・4kH
z)22により溶解させて出湯を行うものである。この
方式では、ノズル穴径を大きくすることで出湯は容易に
なるが、ノズル穴径を大きくしすぎると出湯途中で停止
することが不可能となり、また冷却によりノズル内部に
凝固物[図2(c) の2b]を形成して、出湯が停止でき
たとしても、このノズル内の凝固物から水冷銅製の出湯
ノズルへの抜熱速度は、ノズル内面とは接触しない状態
で初期装入されるノズル栓3から水冷銅ノズルへの抜熱
速度と比べて著しく大きいものであり、更には従来のコ
ールドクルーシブル誘導溶解装置の場合には、ノズルの
上方に存在する凝固物と溶解用低周波コイル21の位置
が遠く、また出湯用高周波コイル22による誘導電流も
上記凝固物内に十分に発生させることができず、上記凝
固物の溶解が困難で、再出湯は不可能であると考えられ
ていた。
【0007】また浮揚型コールドクルーシブル誘導溶解
装置(図3)は、上誘導コイル25には溶解の為に高周
波コイル(例えば1000kW・30kHz)を用いる
と共に、下誘導コイル26には大きい浮揚力を発生させ
ることを目的として上記上誘導コイルに比較して低周波
のコイル(例えば1000kW・3kHz)を用い被溶
融金属を浮揚させながら溶解を行うものである。但し、
浮揚型コールドクルーシブル誘導溶解装置の場合には、
大量の金属溶湯を浮上させることが困難であり、現在で
は50kg程度の被溶解物の溶解装置が稼働しているに
とどまり、未だ工業ベースでの生産には適用されていな
い。また、下誘導コイル26には、浮揚機能と出湯制御
の相反する機能が期待されることから、出湯中において
浮揚させた溶湯の安定保持が非常に困難であり、出湯の
停止を行った場合、再浮揚,再溶解,再出湯を行うため
の上誘導コイル25及び下誘導コイル26の出力制御が
極めて困難であることが指摘されている。
【0008】以上の様に、従来のコールドクルーシブル
誘導溶解装置では、溶湯の出湯,出湯停止,再出湯を短
時間に効率よく行うことが不可能であり、鋳造における
自由度が少なく、例えば分注鋳込みや、連続鋳造機への
注湯が困難であるなど、その適用範囲を著しく狭めてい
るのが現状である。そこでコールドクルーシブル誘導溶
解装置において、出湯途中の停止が可能であり、しかも
短時間で出湯を再開することができる溶解装置と出湯方
法が要望されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、コールドクルーシブル誘
導溶解装置において、出湯途中の停止が可能であり、し
かも短時間で出湯を再開することができる溶解装置と出
湯方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明方法とは、底部に出湯口を有するるつぼ本体部外周に
は溶解用コイルが環装され、出湯口の外周には出湯用コ
イルが環装されたコールドクルーシブル誘導溶解装置を
用いて出湯するにあたり、出湯停止に際しては、出湯用
コイルの通電量を減少する(通電を停止する場合を含
む)ことにより、出湯ノズル内の溶湯を凝固させて、出
湯再開に際しては出湯用コイルの通電量を高める(通電
を停止状態から開始する場合を含む)ことにより出湯ノ
ズル内の凝固物を溶解させ再出湯を行うことを要旨とす
るものである。
【0011】また上記課題を解決した本発明装置とは、
底部に出湯口を有するるつぼ本体部外周には溶解用コイ
ルが環装され、出湯口の外周には出湯用コイルが環装さ
れたコールドクルーシブル誘導溶解装置であって、出湯
口の上方導入口を広く下方排出口を狭く形成しておき、
出湯用コイルの通電量を増減制御できる様に構成したも
のであることを要旨とするものである。出湯口の上方導
入口を広く下方排出口を狭く形成するにあたっては、段
階的に口径を小さく形成してもよいが、上方導入口から
下方排出口に向かう途中に、閉じる方向に周壁にテーパ
面を形成することが望ましい。上記テーパ面の角度は7
0°以上100°以下とすることが好ましく、また上記
出湯ノズルの穴径の最小値は、4mm以上100mm以
下とすることが望ましく、更に前記出湯用コイルの一部
は前記テーパ面の外側に配設することが推奨される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコールドクルーシ
ブル誘導溶解装置とその出湯方法を水冷銅セグメント構
造からなるるつぼを用いた装置を例に挙げて図4を参照
しながら説明する。図4に示すコールドクルーシブル誘
導溶解装置は、溶解用低周波コイル(以下、溶解用コイ
ルと略す)21の内側に、水冷銅セグメント構造からな
るるつぼ10が配設され、るつぼ底部の構造として、平
坦な底面を有するリング状の水冷銅底板12と、テーパ
部13aとストレート部13bを有し、やはり水冷銅セ
グメント構造からなる出湯ノズル13が配設されたもの
である。
【0013】出湯ノズル13内には、原料(目的とする
被溶解物)の落下および初期溶解時の溶湯の垂落を防止
するため、原料と同材料のノズル栓3を設置し、その
後、原料をるつぼ内に装入し、溶解用コイル21に通電
し[図4(a) ]、原料を溶解させる。原料が溶解した後
も、溶湯温度及び凝固スカル形状が定常状態になるまで
ある一定時間保持し、次いで出湯用高周波コイル(以
下、出湯用コイルと略す)22に通電することにより、
ノズル栓3及びその上部の凝固スカル層を溶解すれば、
出湯を開始することができる[図4(b) ]。
【0014】出湯の途中で停止するにあたっては、溶解
用コイル21及び/又は出湯用コイル22の通電量を制
御することにより、出湯ノズル内表面からの凝固スカル
を成長させ、出湯ノズル13を閉塞することで出湯停止
を行うことが可能である。簡便な出湯停止方法として
は、出湯用コイルの通電量を減少する方法が挙げられ、
出湯用コイルへの通電を停止しても良い。
【0015】ここで出湯停止の成否は、水冷されている
るつぼ底面12や出湯ノズル13内面へ、溶湯や凝固ス
カルから移動する抜熱量と、出湯用高周波コイル22に
よる発熱量の大小によって決まる。
【0016】出湯ノズル13のストレート部13b内に
形成される凝固スカルは、出湯ノズル13のテーパ部1
3aの角度αによらず溶解可能であるが、テーパ角度α
が小さ過ぎる場合は、テーパ部13aに沿った形状で出
湯用コイルを配置しようとすると、コイルテーパ部22
aの単位長さ当りのコイル巻き数が多くなると共に、コ
イルからノズル内表面への水平距離は短くなる。即ち出
湯ノズルセグメントでの電力消費が小さくなるため、ノ
ズル内の凝固スカルに多くの発熱量を投入できるが、テ
ーパ角度αが小さい程、テーパ部13aの表面積すなわ
ち冷却面積が増大するため、却って抜熱量が増大し、ノ
ズル内の凝固スカルの溶解が困難となり、出湯が不可能
となるのでテーパ角度αは70°以上にすることが望ま
しい。
【0017】一方、テーパ角度αが大き過ぎる場合に
は、コイルテーパ部22aの単位長さ当たりのコイル巻
き数が少なくなるとともに、出湯用コイル22からノズ
ル内表面への水平距離が大きくなることから、ノズルテ
ーパ面では、やはり発熱量に比べて抜熱量が大となり、
テーパ面上の凝固スカルを溶解できなくなり出湯不可能
となるので、テーパ角度αは100°以下にすることが
望ましい。
【0018】以上の様にテーパ部の角度は、発熱量と抜
熱量のバランスにおいて重要であり、70°以上100
°以下とすることが推奨され、80〜95°であればよ
り望ましい。
【0019】更に、図4に示す様に、出湯用コイル22
の上部22aをテーパ部13aの外側に配設すれば、出
湯開始時にノズル内に存在するノズル栓や、出湯再開時
にノズル内に存在する凝固スカルを容易に溶解すること
ができ望ましい。
【0020】また、ノズル穴径については、穴径が小さ
い程、ノズル内の磁束密度が増加し、ノズル内溶湯に作
用する電磁気力が増大する。本発明のように、ノズルに
テーパ部を有する場合、テーパ部内の溶湯には、上向き
の電磁気力が作用する。従って、ノズル内径が小さい場
合、ストレート部や、テーパ部とストレート部との境界
部付近には、強大な電磁気力が発生するため、溶湯を上
方に持ち上げ、出湯を阻止することとなる。また、表面
張力の作用も大きくなり、出湯の妨げとなるので、ノズ
ル穴径は4mm以上とすることが望ましく、10mm以
上であればより望ましい。
【0021】一方、ノズル穴径を大きくした場合、るつ
ぼ底部のトータルの冷却面積が小さくなり、溶湯からの
伝熱の寄与も大きくなるので出湯は容易になる。しかし
ながら、出湯停止に際しては、穴径が大きいと出湯流量
が大きく、多くの熱量をノズル内にもたらし出湯停止が
不可能となるので、ノズル穴径は100mm以下とする
ことが望ましく、50mm以下であればより望ましい。
【0022】尚、本発明において、るつぼ底部の設置さ
れたリング状の水冷銅底板12は、溶解用コイル21と
出湯用コイル22の発する電磁波を遮蔽し、溶解用低周
波電源23と出湯用高周波電源24の2台の電源が互い
に干渉し誤作動・故障するのを防止する。
【0023】また以上の説明では、るつぼの材質は銅
で、るつぼの冷却媒体としては水を用いたコールドクル
ーシブル誘導溶解装置を取り上げたが、コールドクルー
シブル誘導溶解装置のるつぼ材質は銅に限らず電気良導
性物質であれば良く、また冷却媒体についても、水に限
定するわけでなく、液体,気体を問わず冷却能等によっ
て適宜選択すればよい。
【0024】以下、本発明を実施例によって更に詳細に
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の主旨に基づいて設計変更すること
はいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0025】
【実施例】るつぼ内径400mmを有するコールドクル
ーシブル誘導溶解装置において、表1に示す種々の形状
(ノズル角度,穴径)のノズルを底部に設置し、出湯,
出湯停止,再出湯の可否とそれぞれに要する時間を測定
し、結果を表1にまとめた。尚、基本条件として、純T
i:200kgを、溶解用コイル出力1600kWで溶
解し、溶湯温度・凝固スカル形状が定常となってから、
出湯用コイルへの通電を開始した。通電開始から出湯開
始までの時間を出湯開始時間とし、出湯流が本流となる
約5秒後に溶解用コイルおよび出湯用コイルへの通電を
止め出湯を停止させた。表1において、出湯停止時間と
は、通電をoffしてから出湯が停止するまでの時間で
ある。その後、再び溶解用コイル出力1600kWで再
溶解し、溶湯温度・凝固スカル形状が定常となってか
ら、再度出湯用コイルに通電を開始した。通電を再開し
てから、再出湯するまでの時間を再出湯時間としてい
る。尚、出湯用コイルの電源出力は、ノズル形状によっ
て変化するため均一でないが、同一の高周波電源装置を
用い、加え得る最大の出力を印加したものである。
【0026】
【表1】
【0027】No.1〜6は、ノズル穴径を20φmm
で一定とし、ノズルテーパ部の角度を60〜110°の
範囲で変化させた場合の実験結果である。テーパ角度が
60°以下の時(No.1)は、出湯用コイルの電源出
力は最も大きいものの、テーパ角度が小さいとテーパ部
の表面積、すなわち冷却面積が増加するため、ノズル内
の凝固スカル溶解ができず出湯は不可能であった。テー
パ角度110°以上の場合(No.6)では、テーパ面
に投入できる発熱量が小さくなるため、テーパ面上の凝
固スカルを溶解できず出湯が不可能であった。出湯開
始,出湯停止,再出湯に要する時間では、90°ノズル
(No.4)が最も短く、制御性に優れることが分か
る。
【0028】No.7〜16はテーパ角度を90°で一
定として、ノズル径を3〜110mmの範囲で変化させ
た場合の実験結果である。ノズル穴径3mm(No.1
0)では、電磁気力および表面張力の作用により、出湯
が不可能となった。また、ノズル穴径110mm(N
o.16)においては、出湯が可能なものの、出湯流量
が大きいため、凝固スカルが成長せず出湯停止が不可能
であった。
【0029】No.17〜20は、従来法による出湯例
(ノズルにテーパ面なし)を示しており、ノズル穴径4
0mm以上で出湯停止が不可能となる。これは、ストレ
ート部では凝固スカルとノズル内表面の接触が弱く凝固
スカルが成長せず、るつぼ底板からのみ凝固スカルが成
長するため、ノズル閉塞に至らず出湯停止が不可能であ
った。また、ノズル穴径25mm以下では、出湯用コイ
ルとノズル穴上方の凝固スカルの距離が遠く、溶解に必
要な発熱量を与えられず、凝固スカルの溶解が不可能で
出湯に至らなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、コールドクルーシブル誘導溶解装置において、出湯
途中の停止が可能であり、しかも短時間で出湯を再開す
ることができる溶解装置と出湯方法が提供できることと
なった。本発明によれば、出湯,出湯停止,再出湯を短
時間に効率よく行うことができるので、多品種小ロット
の鋳物製品への分注鋳込みや、連続鋳造機への注湯など
への適用も可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】傾注法(従来法)によるコールドクルーシブル
誘導溶解装置の出湯例を示す説明図である。
【図2】従来のコールドクルーシブル溶解ボトム出湯例
を示す説明図であり、(a) は出湯開始前、(b) は出湯
中、(c) は再出湯が不可能であったことを夫々示す。
【図3】浮揚型コールドクルーシブル溶解装置(従来
法)のボトム出湯例を示す説明図である。
【図4】本発明に係るコールドクルーシブル溶解ボトム
出湯装置を説明図であり、(a)は出湯開始前、(b) は出
湯中を夫々示す。
【符号の説明】
1 溶湯 2 凝固シェル 2a 成長した凝固シェル 2b 出湯ノズル内の凝固物 3 ノズル栓 10 るつぼ 11 るつぼ側壁 12 るつぼ底部 13 出湯ノズル 21 溶解用低周波コイル 22 出湯用高周波コイル 23 溶解用低周波電源 24 出湯用高周波電源 25 上誘導コイル 26 下誘導コイル 30 鋳型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草道 龍彦 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 3K059 AA10 AB07 AB16 AC09 AC76 AC77 BD22 CD14 CD48 4K046 AA01 BA03 CA01 CD02 CE08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に出湯口を有するるつぼ本体部外周
    には溶解用コイルが環装され、出湯口の外周には出湯用
    コイルが環装されたコールドクルーシブル誘導溶解装置
    を用いて出湯するにあたり、 出湯停止に際しては、出湯用コイルの通電量を減少する
    ことにより、出湯ノズル内の溶湯を凝固させて、 出湯再開に際しては出湯用コイルの通電量を高めること
    により出湯ノズル内の凝固物を溶解させ再出湯を行うこ
    とを特徴とするコールドクルーシブル誘導溶解装置の出
    湯方法。
  2. 【請求項2】 底部に出湯口を有するるつぼ本体部外周
    には溶解用コイルが環装され、出湯口の外周には出湯用
    コイルが環装されたコールドクルーシブル誘導溶解装置
    であって、 出湯口の上方導入口を広く下方排出口を狭く形成してお
    き、出湯用コイルの通電量を増減制御できる様に構成し
    たものであることを特徴とするコールドクルーシブル誘
    導溶解装置。
  3. 【請求項3】 上方導入口から下方排出口に向かう途中
    に、閉じる方向に周壁にテーパ面を形成してなる請求項
    2に記載のコールドクルーシブル誘導溶解装置。
  4. 【請求項4】 前記テーパ面の角度が70°以上100
    °以下である請求項3に記載のコールドクルーシブル誘
    導溶解装置。
  5. 【請求項5】 前記出湯ノズルの下方排出口の穴径の最
    小値が、4mm以上100mm以下である請求項2〜4
    のいずれかに記載のコールドクルーシブル誘導溶解装
    置。
  6. 【請求項6】 前記出湯用コイルの一部を前記テーパ面
    の外側に配設してなる請求項2〜5のいずれかに記載の
    コールドクルーシブル誘導溶解装置。
JP7435199A 1999-03-18 1999-03-18 コールドクルーシブル誘導溶解装置及びその出湯方法 Withdrawn JP2000274951A (ja)

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