JP2000088467A - 浮揚溶解装置 - Google Patents

浮揚溶解装置

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JP2000088467A
JP2000088467A JP10264943A JP26494398A JP2000088467A JP 2000088467 A JP2000088467 A JP 2000088467A JP 10264943 A JP10264943 A JP 10264943A JP 26494398 A JP26494398 A JP 26494398A JP 2000088467 A JP2000088467 A JP 2000088467A
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molten metal
copper crucible
melting apparatus
crucible
levitation
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Hideaki Tadano
英顕 只野
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不完全浮揚溶解装置の銅るつぼからの出湯を容
易にする。 【解決手段】銅るつぼ1の底部に底穴1bを設けて、該
底穴1bに機械的および電気的に一体の底蓋4を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水冷式の銅るつ
ぼの外周に誘導コイルを配備した浮揚溶解装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】浮揚溶解装置は、所定の分布になるよう
に生成された交番磁界中に溶解される材料を置き、電磁
誘導によって被溶解材料に流れる渦電流を利用して、誘
導加熱と電磁力による浮揚力との双方を同時に与えて、
材料が浮いて、るつぼなど他の物に接触しない状態で溶
解させて、所定の材質と寸法の製品を得る装置である。
【0003】溶解時に他の物と接触しないために異物の
混入が極めて少ないこと、融点の高い材料でも溶解が可
能であること、熱伝導損失が小さいこと、などの特徴が
あることから、高融点でしかも高純度が要求される材料
の溶解、および他の物と反応し易い活性金属の溶解、例
えば、チタン、シリコンなどの溶解に用いられる。上記
のような活性金属は、例えばセラミックの耐火物を用い
た誘導溶解炉で溶解すると溶湯中に耐火物、または耐火
物と溶湯との反応による生成物などの不純物が混入する
恐れがあり好ましくない。その他の溶解法としては、液
体で冷却された熱伝導性の優れた金属るつぼを使用した
アーク炉(金属るつぼを一方の電極とし金属るつぼ内に
投入した被溶解金属に上部に設けた電極からアークを飛
ばしてそのアークの熱により被溶解金属を溶解する)、
前記アークの代わりに電子ビームや、プラズマを熱源と
した電子ビーム溶解炉、プラズマ溶解炉などがある。
【0004】これらの溶解炉で溶解された溶湯は、溶湯
の一部が金属るつぼで冷却されて凝固して金属るつぼ内
壁に生成された凝固層内に保持される。溶湯が取り出さ
れた後に金属の半球形の凝固層(骸骨の形状)が残るこ
とからこれらの溶解法はスカル溶解法と総称される。ま
た、近年金属るつぼに、円周方向に略等間隔のスリット
を設けた銅るつぼを用いて、その銅るつぼの外周側に誘
導コイルを配備してその誘導コイルに適切な周波数の電
流を供給することにより、銅るつぼ内の被溶解金属を誘
導溶解するとともに、前記スリットで区分された銅るつ
ぼの各部に誘起する渦電流と溶湯に誘起した渦電流とが
対向する面では互いに逆向きであり反発力を発生するこ
とを利用して溶湯に浮揚力を与える浮揚溶解法が前記活
性金属の溶解に適用され始めている。
【0005】この浮揚溶解法には、例えば周波数の異な
る二つの誘導コイルを銅るつぼの外周側の上下に配備し
て上誘導コイルは主に溶解エネルギを、下誘導コイルは
主に浮揚力を溶湯に与えて完全浮揚溶解を行うものと、
溶湯の底部が銅るつぼにより冷却されて凝固層を形成し
ている前記スカル溶解法と同様の不完全浮揚溶解を行う
ものとがある。
【0006】完全浮揚溶解を行う浮揚溶解装置で溶解さ
れた溶湯の出湯は、誘導コイルの電流を調整して、その
銅るつぼの底部に設けられた底穴から下方に出湯され
る。前記底穴には、被溶解材料や、溶け落ち始めで浮揚
力を受けない程度の少量の溶湯が底穴から流出するのを
防止するための底蓋が必要になるが、該底蓋により銅る
つぼ内に侵入する磁束を遮蔽したのでは溶湯の底部に浮
揚力と溶解エネルギとを与えることができない。そこ
で、前記底穴には例えば、中心部に磁束を銅るつぼ内に
侵入させる小径の孔を有し、複数個に分割され、各々が
絶縁された水冷式の良導電性の底蓋が銅るつぼとの接触
面で電気的に絶縁された状態で装着される。
【0007】このような底蓋を使用することにより、溶
湯の底部には、該底蓋の中心の孔から侵入した磁束によ
り渦電流が誘起する。一方複数個に分割された底蓋の各
部分には銅るつぼと同様に渦電流が誘起しているので、
前記溶湯底部に誘起した渦電流とで溶湯に浮揚力を与え
る。また、溶湯底部に誘起した渦電流はその部分に溶解
エネルギを与えるので、溶湯は完全浮揚状態で溶解す
る。
【0008】一方不完全浮揚溶解装置で溶解された溶湯
は、銅るつぼの底部に半円形の凝固層が存在するので、
完全浮揚溶解装置と同様に銅るつぼの底部の底穴からは
出湯できない。従って、銅るつぼを傾動して、溶湯は銅
るつぼの上部から出湯するか、鋳型から溶湯までを溶湯
と同じ材質のパイプで接続し鋳型およびパイプ内を真空
にして溶湯を鋳型に吸い込むかを行う必要がある。
【0009】この内銅るつぼを傾動することは水、およ
び電気の接続を考慮するとかなり複雑になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の不完
全浮揚溶解装置で溶解した溶湯の出湯は、該溶湯と同じ
材質のパイプを溶湯に装着して真空引きにより該パイプ
内を通して鋳型に出湯するので、真空排気系が必要にな
り設備費が増大する問題がある。また、前記パイプ内で
溶湯が凝固しないようにパイプを保温する必要がある。
さらにパイプは溶湯と同じ材質にして溶湯中に異材が混
入しないようにしているので該パイプが溶湯中に溶けて
消耗するためパイプは消耗品になる。
【0011】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、不完全浮揚溶解
装置の銅るつぼからの出湯を容易にする浮揚溶解装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、円筒状部に放射状に略等間隔で設
けられた縦長のスリット、および該スリットで仕切られ
た各要素の内部に上下方向に穿孔した冷却水を通水する
通水孔、上部に開口部を有する水冷式の銅るつぼと、該
銅るつぼの外径側を囲むように設置した誘導コイルとを
備えた浮揚溶解装置において、該銅るつぼの底部に底穴
を設けて、該底穴に機械的および電気的に一体の底蓋を
設けることを特徴とする。
【0013】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
浮揚溶解装置において、該底蓋は水冷式の良導電金属製
であることを特徴とする。また、請求項3の発明は、請
求項1、または2に記載の浮揚溶解装置において、該底
蓋は前記銅るつぼから電気的に絶縁されていることを特
徴とする。また、請求項4の発明は、請求項3記載の浮
揚溶解装置において、前記銅るつぼ内で溶解した溶湯を
取出す際は、底蓋を取り外すとともに、前記誘導コイル
に供給する電流を増大させて、該底蓋により冷却されて
凝固している凝固層を溶解するようにしたことを特徴と
する。
【0014】上記請求項1ないし4に記載の構成によ
り、溶湯の側壁面では溶解エネルギと浮揚力とが銅るつ
ぼのスリットから銅るつぼ内に侵入した磁束により与え
られるが、溶湯の底部は、底蓋により磁束の侵入を遮蔽
されているので、溶解エネルギ、および浮揚力が与えら
れず、底蓋に接触した部分は底蓋により冷却されて凝固
層を形成し、残りの溶湯の受け皿になる。
【0015】そして、溶解完了後は該底蓋を取り外し、
誘導コイルの電流を増加させて底穴から磁束を侵入させ
て前記凝固層を溶解することにより溶湯を底穴から出湯
することが可能になる。また、請求項5の発明は、請求
項3記載の浮揚溶解装置において、底蓋の下方に該底蓋
より内径の大きい、該底蓋により冷却されて凝固してい
る被溶解金属を溶解するための励磁コイルを設けること
を特徴とする。
【0016】上記の構成により、励磁コイルは、銅るつ
ぼの外周側の誘導コイルによる溶湯底部の凝固層の溶解
を援助して、銅るつぼの外周側の誘導コイルのみによる
凝固層の溶解と比較して短時間で溶解することが可能に
なるとともに、出湯初めから終わりまでの溶湯温度を略
均一にすることが可能になる。また、請求項6の発明
は、請求項4記載の浮揚溶解装置において、銅るつぼ内
で完全溶解した溶湯を該銅るつぼの下部の底穴から出湯
する際は、誘導コイルに供給する電流を大小に変化させ
て出湯量、および出湯停止、再出湯開始の制御を行うこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項7の発明は、請求項5記載の
浮揚溶解装置において、銅るつぼ内で完全溶解した溶湯
を該銅るつぼの下部の底穴から出湯する際は、底蓋の下
方の励磁コイルに供給する電流を大小に変化させて出湯
量、および出湯停止、再出湯開始の制御を行うことを特
徴とする。上記請求項6,7の構成により、請求項6で
は銅るつぼの外周側の誘導コイルに供給する電流を、請
求項7では銅るつぼの外周側の誘導コイル、または底穴
の下方の励磁コイル、または誘導コイルおよび励磁コイ
ルに供給する電流を大小に変化させることにより、誘導
コイルの電流を大にした場合は溶湯に与える浮揚力が増
大し溶湯が出湯中であれば単位時間当たりの出湯量を減
少させ、ついには出湯を停止することが可能になり、誘
導コイルの電流を小にした場合は溶湯に与える浮揚力が
減少するので単位時間当たりの出湯量を増加させること
が可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態の主
要部を示し、(a)は断面構成図、(b)は底蓋を装着
した場合の等磁気ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態
の図を示す。この図1において、1は有底の円筒状に形
成されその底部に形成された溶湯を出す底穴1b、およ
び円筒状部に放射状に略等間隔で設けられた縦長のスリ
ットを有する水冷式の銅るつぼ、1aは銅るつぼ1内で
被溶解材料が溶解された溶湯、1cは溶湯1aの底部が
凝固した凝固層、2は被溶解材に、電磁誘導によって流
れる渦電流を利用して誘導加熱エネルギを与える誘導コ
イル、3は誘導コイル2に電流を供給する交流電源、4
は溶解初期、または停電などによる溶湯の流出を防ぐた
めに底穴1bを塞ぐ底蓋を示す。
【0019】この図1において、水冷式の銅るつぼ1の
中に投入された被溶解材料は、交流電源3から電流を供
給される誘導コイル2の電磁誘導によって誘起される渦
電流で誘導加熱と電磁力による溶湯側壁と銅るつぼ1の
内壁とを非接触に保つ浮揚力との双方を同時に与えら
れ、溶けて側壁は銅るつぼ1と非接触で溶解される。溶
湯の底部は図1(b)に示すように良導電性の金属によ
り製造された底蓋4により磁気遮蔽されて浮揚できず底
蓋4と接触して冷却されて凝固層1cを形成し残りの溶
湯の受け皿になる。この銅るつぼ1で溶解された溶湯1
aは、溶解時に他の物と接触しないために異物の混入が
極めて少ないこと、融点の高い材料でも溶解が可能であ
ること、熱伝導損失が小さいこと、などの特徴があるこ
とから、高融点でしかも高純度が要求される材料、例え
ば、チタン、シリコン等の溶解に用いられる。なお、溶
湯底部の凝固層は異種金属である底蓋4と接触している
が固体接触であり、底蓋4の金属が凝固層と反応するこ
とは無く、溶湯1aに異種金属が混入することは無い。
【0020】銅るつぼ1の下部から出湯するこの浮揚溶
解装置では、溶解初期に少量の金属が溶け出して、その
少量の溶湯1aが浮揚力を受けて浮揚するほどの量に達
しない場合に、少量の溶湯1aがるつぼ1の底穴1bか
ら落下する恐れがあるのでこれを防止するためと、ま
た、溶解中に電源3が切れて溶湯1aが浮揚力を失い落
下した場合に流出口1bから落下するのを防止するため
とに底蓋4が使用される。
【0021】上記の構成において、銅るつぼ1には被溶
解材料が入れられ、磁束はスリットの隙間から銅るつぼ
1内に侵入して被溶解材料と鎖交して被溶解材料に渦電
流を誘起する。銅るつぼ1はスリットで仕切られ、かつ
電気的に絶縁された複数のセグメントで構成されてお
り、各セグメントは誘導コイル2により励磁されて渦電
流が発生する。該渦電流によりセグメントが過熱されな
いように水冷されている。このセグメントに誘起する渦
電流と被溶解材料に誘起した渦電流とは対向する面では
互いに方向が逆向きなので磁気的に反発力を生じ、るつ
ぼ1は固定されているので被溶解材料には浮揚力が生
じ、銅るつぼ1の内壁と溶湯1aの側壁とは非接触状態
になる。しかし溶湯1aの底部では、その部分に鎖交す
るために底蓋4を通して侵入しようとする磁束により底
蓋4に(b)図に示すような渦電流が誘起してこの渦電
流により前記底蓋4に侵入しようとした磁束とは逆向き
の磁束が誘起して互いに相殺する磁気遮蔽がなされるの
で、溶湯1aの底部には渦電流が誘起せず浮揚力も生じ
ない。そのため溶湯1aの底部は側蓋4と接触し、冷却
されて凝固層1cを形成する。図1(b)に示す等磁気
ポテンシャル線は誘導コイル2により発生する磁気ポテ
ンシャルの等高線で電磁解析による最も銅るつぼ1の縦
方向の中心線に近いものを示したものでこの磁気ポテン
シャル線から誘導コイル2までの間を同じ磁気ポテンシ
ャル差で20等分した磁気ポテンシャル線が描けるが煩
雑になるので誘導コイル2から最外の磁気ポテンシャル
線を示した。この磁気ポテンシャル線は隣り合う線間の
距離が短いほどその間の磁界の強さが大きいことを示
し、その部分に金属が存在すれば大きい渦電流が誘起す
ることを示す。この最外の磁気ポテンシャル線は銅るつ
ぼ1のスリットから銅るつぼ1内に侵入して溶湯1aと
鎖交して、溶湯1aの底部に回り込む手前で溶湯1aか
ら離れて銅るつぼ1の背面に周回するので溶湯1aの側
面では大きい渦電流を誘起するが底部では渦電流が誘起
せず、その部分は加熱エネルギも浮揚力も与えられない
ことを示している。そのために溶湯1aの底部は底蓋4
と接触して凝固層1cとなり、該凝固層1cが溶湯1a
の受け皿となり他の溶湯は銅るつぼ1と非接触状態とな
る不完全浮揚状態で溶解される。
【0022】図2はこの発明の別の実施の形態の主要部
を示し、(a)は断面構成図、(b)は底蓋を取り外し
た場合の等磁気ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態の
図を示す。この図2が図1と異なる点は、溶解材料が完
全溶解した後、銅るつぼ1の底蓋4を取り外すことによ
り、銅るつぼ1の外周側に配置した誘導コイル2により
生じる最外側の磁気ポテンシャル線が図2(b)に示す
ように底穴1bを通して凝固層1cに鎖交するようにし
て、該凝固層1cに渦電流を誘起させて該凝固層1cを
溶解して、底穴1bから溶湯1aが出湯できる(図3参
照)ようにした点である。
【0023】また、底蓋4を取り外す際には、底蓋4を
一旦下方向けに移動させた後に左右方向へ退避させるこ
とになるので、このときに底蓋4に直穴1bからの溶湯
を浴びる可能性があるが、凝固層1cが形成されている
ため、この凝固層1cが溶解するまでの時間に底蓋4を
退避させることができる。なお、前記の底蓋4を取り外
した後、交流電源3から誘導コイル2に供給する電流を
増大させて凝固層1cの溶解をより短時間にすることは
有効である。図2の装置構成は図1の装置構成と同じで
あるのでその説明は省略する。
【0024】また、請求項6の発明の主要部の構成を示
す図5のように、出湯中に交流電源3から誘導コイル2
に供給する電流を増大させると溶湯への浮揚力が増大
し、出湯の径を底穴1bの内周壁から離して小さくする
ことができるので、単位時間当たりの出湯量を減少させ
ることができ、さらに電流を増加すると出湯を停止する
ことができる。このように、出湯中に誘導コイル2の電
流を大小に制御することにより、単位時間当たりの出湯
量の制御、および出湯、停止の制御ができる。
【0025】図4はこの発明の他の実施の形態の主要部
を示し、(a)は断面構成図、(b)は底蓋を取り外し
た場合の等磁気ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態の
図を示す。この図4が図1と異なる点は銅るつぼ1の底
穴1bの下方に該底穴1bより内径の大きい励磁コイル
6と該励磁コイル6に電流を供給する交流電源7を新た
に設けた点である。この励磁コイル6は、溶解完了後に
図示されていない底蓋を取り外して凝固層1cを溶解す
る際に交流電源7から電流を供給して使用するもので励
磁コイル6の等磁気ポテンシャル線が示すように凝固層
1cに渦電流を誘起させて凝固層1cの溶解を行う誘導
コイル2を援助して、凝固層1cの溶解時間を短縮する
ことに使用される。
【0026】また、請求項7の発明の主要部の構成を示
す図6のように、出湯中に交流電源7から励磁コイル6
に供給する電流を増大させると溶湯への浮揚力が増大
し、出湯の径を底穴1bの内周壁から離して小さくする
ことができるので、単位時間当たりの出湯量を減少させ
ることができ、さらに電流を増加すると出湯を停止する
ことができる。このように、出湯中に励磁コイル6の電
流を大小に制御することにより、単位時間当たりの出湯
量の制御、および出湯、停止の制御ができる。
【0027】なお、上記では出湯量の制御、および出
湯、出湯停止を励磁コイル6のみで行うように説明した
が誘導コイルとの併用で行っても良い。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、銅るつぼの底蓋を取
り外して底穴から出湯することが可能になるので、銅る
つぼや誘導コイルを傾動する装置、または真空で溶湯を
吸い出す装置が不要となり、装置自体をコンパクトにま
た低価額にする効果がある。また、湯の出口に鋳型など
の湯を受ける容器を直に置けるので出湯時に湯温の低下
が少なく省エネルギになる効果がある。さらに誘導コイ
ル、または励磁コイルの電流を制御することにより出
湯、停止、および単位時間当たりの出湯量の制御が可能
になり鋳型に合わせた鋳込みや溶湯の有効利用を可能に
する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の主要部を示し、(a)
は断面構成図、(b)は底蓋を装着した場合の等磁気ポ
テンシャル線図と渦電流の誘起状態の図
【図2】この発明の別の実施の形態の主要部を示し、
(a)は断面構成図、(b)は底蓋を取り外した場合の
等磁気ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態の図
【図3】銅るつぼの底穴からの出湯の状態を示す図
【図4】この発明の他の実施の形態の主要部を示し、
(a)は断面構成図、(b)は底蓋を取り外した場合の
等磁気ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態の図
【図5】請求項6の発明の主要部の構成を示し、(a)
は断面構成図、(b)は底蓋を取り外した場合の等磁気
ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態の図
【図6】請求項7の発明の主要部の構成を示し、(a)
は断面構成図、(b)は底蓋を取り外した場合の等磁気
ポテンシャル線図と渦電流の誘起状態の図
【符号の説明】
1 銅るつぼ 1a 溶湯 1b 底穴 2 誘導コイル 3、7 交流電源 4 底蓋 6 励磁コイル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状部に放射状に略等間隔で設けられた
    縦長のスリット、および該スリットで仕切られた各要素
    の内部に上下方向に穿孔した冷却水を通水する通水孔、
    上部に開口部を有する水冷式の銅るつぼと、該銅るつぼ
    の外径側を囲むように設置した誘導コイルとを備えた浮
    揚溶解装置において、該銅るつぼの底部に底穴を設け
    て、該底穴に機械的および電気的に一体の底蓋を設ける
    ことを特徴とする浮揚溶解装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の浮揚溶解装置において、該
    底蓋は水冷式の良導電金属製であることを特徴とする浮
    揚溶解装置。
  3. 【請求項3】請求項1、または2に記載の浮揚溶解装置
    において、該底蓋は前記銅るつぼから電気的に絶縁され
    ていることを特徴とする浮揚溶解装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の浮揚溶解装置において、前
    記銅るつぼ内で溶解した溶湯を取出す際は、底蓋を取り
    外すとともに、前記誘導コイルに供給する電流を増大さ
    せて、該底蓋により冷却されて凝固している凝固層を溶
    解するようにしたことを特徴とする浮揚溶解装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の浮揚溶解装置において、底
    蓋の下方に該底蓋より内径の大きい励磁コイルを設ける
    ことを特徴とする浮揚溶解装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の浮揚溶解装置において、銅
    るつぼ内で完全溶解した溶湯を該銅るつぼの下部の底穴
    から出湯する際は、誘導コイルに供給する電流を大小に
    変化させて出湯量、および出湯停止、再出湯開始の制御
    を行うことを特徴とする浮揚溶解装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の浮揚溶解装置において、銅
    るつぼ内で完全溶解した溶湯を該銅るつぼの下部の底穴
    から出湯する際は、底蓋の下方の励磁コイルに供給する
    電流を大小に変化させて出湯量、および出湯停止、再出
    湯開始の制御を行うことを特徴とする浮揚溶解装置。
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