JPH10206027A - コールドクルーシブル誘導溶解ルツボ - Google Patents

コールドクルーシブル誘導溶解ルツボ

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JPH10206027A
JPH10206027A JP2191797A JP2191797A JPH10206027A JP H10206027 A JPH10206027 A JP H10206027A JP 2191797 A JP2191797 A JP 2191797A JP 2191797 A JP2191797 A JP 2191797A JP H10206027 A JPH10206027 A JP H10206027A
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JP
Japan
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side wall
crucible
lower side
molten metal
melted
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Pending
Application number
JP2191797A
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English (en)
Inventor
Masanori Tsuda
正徳 津田
Yasuhiro Nakai
泰弘 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 溶融された被溶解材料が水冷されたルツボ側
璧との接触により炉璧に付着して凝固した状態で残るス
カルの部分を、極力低減させるルツボを提供する。 【解決手段】 1)ルツボを上部側壁11と下部側壁1
2の2部分から構成し、上部側壁11は上端が短絡部
で、この上端から下がセグメント17に分割され、その
外周に高周波誘導加熱コイル19を配置する、 2)上部側壁11の下の下部側壁12は、全体が実体の
中空円筒状で、その上部内方に誘導加熱コイル16を配
置する、 3)下部側壁12の内方に円筒状の底部18を配置し、
その上端は下部側壁12の下端から僅か下方に至るまで
の狭い範囲内に配置にされ、装入された被溶解材料と溶
解された状態の溶湯を収容し保持する容器を形成する、 4)下部側壁12の冷却水経路内にも低周波誘導加熱コ
イル16が巻回されて加熱に寄与させ、スカル量の減少
を図り被溶解金属を全量近く溶解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘導加熱により被溶
解材料を溶解するコールドクルーシブル溶解装置とし
て、溶融された被溶解材料が水冷されたルツボ側壁との
接触により炉壁に付着して凝固した状態で残るスカルの
部分を、 極力低減させるためのルツボ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコールドクルーシブル溶解装置の
代表的な構造は、図4と図5に示すように2種に大別さ
れ、図4に示す形式のものは通常の溶解に使用されるも
ので、炉体の側壁41は中心軸にほぼ垂直に、上方から
下方に延びる複数のスリット42により複数のセグメン
ト43に分割され、下部が一体に短絡されて底壁45を
構成し、その下部は半径方向外方に突出してフランジ4
7を形成し、前記の側壁41と底壁45が、その内部に
溶湯を保持する炉室を形成する。このフランジ47に対
向するフランジ46を有する底部44は、前記側壁41
のフランジ47とボルトなどで結合される。前記の側壁
41の各セグメント43の内部は、中空部41aとさ
れ、底部から導入される冷却水の流入路、流出路と連通
して冷却される。
【0003】図5に示すのは、出願人の先願発明(特願
平6−302634号、特開平8−141705号)と
して出願された、コールドウォール誘導溶解連続鋳造装
置に使用されるコールドクルーシブル(ウォール)溶解
炉50であって、前記の側壁41とほぼ同様に、上部側
壁51はスリット52により複数のセグメント53に分
割され、底壁のない中空筒状でその下方には絶縁部を介
して上下に貫通し下部側壁とも言い得る支持部54が配
置される。前記の上部側壁51と支持部54の内部に
は、これらの両部材の間を上下動され、溶湯の底の凝固
部分が食い込むテーパ溝を有するスターティングスタブ
の上部材55と、その下に配置されたスターティングス
タブの下部材59とから構成される。ルツボ内に供給さ
れた被溶解材は、コイルに印加された高周波の交流電流
による交番磁場にさらされ、誘導加熱溶解される結果、
被溶解材は溶解されて通常溶湯と呼ばれる溶融金属Mと
なる。図4と図5とに示したコールドクルーシブル溶解
炉では、誘導加熱コイル48、58は、いずれも上部側
壁に相当する部分の外周のみに配置され、溶湯は側壁の
下部と底板上に接触して凝固するのでかなり厚いスカル
Sが形成される。最近のコールドクルーシブル溶解炉で
は、溶融金属の表面に作用する電磁力が増大されて、溶
融金属の静圧とのバランスによって溶融金属の表面は形
状がドーム状となり、溶融金属が側壁と接触するのは、
ほとんど解消されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のコールドクルー
シブル溶解法では、 溶融された金属は、 ルツボ側壁とは
磁束の存在により非接触状態に保たれるが、ルツボ底部
では周囲以外に磁束がなく、またセグメント底部におい
ては、この部分に生成される磁束が十分でなく溶融金属
を支えきれずに接触している。このため、溶融ドーム底
部には、図4、図5で示すような凝固部(スカル)Sが
存在して溶解効率を悪くする原因となる。特に、ルツボ
側壁内面へ接触している部分は、溶融中の金属からの熱
伝導損失を大きくするばかりでなく、表面から誘導加熱
される熱さえ溶解に寄与することがない。
【0005】
【課題を解決するための手段】ルツボ底部の磁束を従来
の炉より増加させることにより電磁力を増し、ルツボ側
壁と溶融金属とを非接触状態にして、溶融金属からの熱
伝達経路を遮断する。これを実施するため、 1)ルツボ側壁を上部側壁と下部側壁の2部分から構成
し、上部側壁は上端が実体にされた短絡部で、 この上端
から下が下端までスリットによりセグメントに分割され
その略下半分の外周に誘導加熱コイルを配置する、 2)下部側壁は、上部側壁の下に所定の隙間を保って配
置され、全体がセグメントに分割されない実体の中空円
筒状、その上部内方の冷却水経路内に誘導加熱コイルが
配置される、 3)下部側壁の内方には円筒状の底部が位置され、その
上端は下部側壁の下端から僅か下方に至るまでの狭い範
囲内に配置にされ、前記の上部側壁と下部側壁ととも
に、装入された被溶解材料と溶解された状態の溶湯を収
容し保持する容器を形成する、 4)上部側壁の外周の誘導加熱コイルに加えて、下部側
壁の冷却水経路内にも誘導加熱コイルが巻回され、この
部分の誘導加熱電力も加熱に寄与させ、溶融状態を維持
する電力を低減し溶解電力効率を上げ、スカル量の減少
を図り被溶解金属を限りなく全量近く溶解する、 以上の手段により課題を解決した。
【0006】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態 図1は、本発明の第1の実施の形態としてのコールドク
ルーシブル誘導溶解炉10を示す断面側面図であり、符
号11は上部側壁であり、その上端13は実体の短絡部
であり、この上端13の下部から下端までは、軸心に平
行に延在する複数のスリット15により複数のセグメン
ト17に分割され、これらのセグメント17のほぼ中間
から下の外周には高周波側のコイル19が巻回されてい
る。この上部側壁11の下方には、所定の隙間を保って
下部側壁12の上端が配置され、その内部は冷却水の流
通路14とされ、この流通路内で下部側壁12の上端の
内周には低周波側のコイル16が配置される。下部側壁
12の内方で、上部側壁11の下端と下部側壁12の上
端よりもやや低い位置には底部18が配置される。図2
は、上部側壁11の下端と下部側壁12の上端と、これ
らの両側壁の間の間隙Gと、下部側壁12の上端内周部
に配置された低周波側のコイル16とその磁束線、溶湯
の表面MSを示す要部拡大図である。
【0007】図1と図2から理解されるように、溶湯は
上部側壁11の下端より下に位置する底部18の表面で
凝固して薄いスカルSを形成しているが、下部側壁12
の上端の内周近くに配置された低周波側のコイル16か
らの磁束φによる半径方向への磁気圧Fと溶融金属の静
圧とのバランスとにより、溶湯Mは図2に示すように上
部側壁11と下部側壁からも離れて斜め上方へドーム状
に立ち上がる。従って、 未溶解のスカルSは、底部18
の表面の薄い領域上に限られ、下部側壁内に埋め込まれ
るコイル用の電源の周波数と、側壁の壁の厚さとの関係
は十分に磁束が外部へ浸透できることを条件とする必要
がある。この場合、電流浸透深さδが目安となりルツボ
は銅材が多いので δ=50.33(2/f)1/2 [mm] (f:周波数[Hz]) であり、この部分の磁束密度は表面の1/eに減衰す
る。このためルツボの銅材の厚みを浸透深さ程度以下に
しなければならない。上部側壁の周囲に巻いてあるコイ
ル用の電源周波数は溶湯の安定性を求めるため、下部側
壁のコイル用電源より高周波でなければならない。
【0008】第2の実施の形態 図3に示すルツボ構造は下記の特徴を有している。本実
施の形態のものは、上部側壁11と下部側壁12は第1
の実施の形態と同一であるが底部だけが相違する。図3
に示すように、底部18′は、 凝固した金属を掴んで下
方へ連続的に引き出しインゴットとするスターティング
スタブであるため、 その表面に上部の開口が狭く下に向
かって広がるテーパ溝18aが切られ、動力などにより
下部側壁の内周に沿って上下動可能にされる。
【0009】
【発明の効果】
1)上部側壁の周囲に巻いてあるコイルだけでは溶湯下
部の磁束密度は低減し、磁気圧が減少するが、下部側壁
内部の内周に近い冷却水経路に沿って配置した誘導コイ
ルにより溶湯下部表面の磁束密度を大きくでき、ルツボ
の軸線に向かう磁気圧を増加させることができる。 2)前項の結果、溶湯の下部をルツボの上、下側壁から
離してルツボ側壁への熱伝達を少なくすることができ、
ルツボの周囲に巻かれたコイルにより、投入された電力
を主としてスカルの厚さを減少させることに使用でき
る。 3)この形式のルツボを連続鋳造に用いると、溶湯とル
ツボ側壁との接触部はスリットとの接触痕のないインゴ
ットを得られる効果がある。 4)下部側壁内に埋め込まれているコイルにより発生す
る磁束は、この側壁を十分に浸透できる程周波数が低い
ため、ルツボ底周囲に磁束が浸透でき(図2)、溶湯下
部周囲表面の磁束密度を十分に大きく保てる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す側断面図であ
る。
【図2】図1の要部拡大側断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す側断面図であ
る。
【図4】従来技術により通常の溶解を行うコールドクル
ーシブル溶解炉の側断面図である。
【図5】従来技術により連続鋳造を行うための溶解を行
うコールドクルーシブル溶解炉の側断面図である。
【符号の説明】
10:コールドクルーシブル誘導溶解炉 11、12:側壁 13:上端 14:流通路 15:スリット 16、19:コイル 17:セグメント 18:ルツボ底 18′:底部 18a:テーパ溝 F:磁気圧 M:溶湯 MS:溶湯の表面 S:スカル φ:磁束 G:隙間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部が短絡部とされ、 この短絡部より
    下方が複数のスリットによって複数のセグメントに分割
    され、 このセグメントの外周に高周波誘導加熱コイルが
    配置された上部側壁と、この上部側壁の下方に所定の空
    隙を保って配置され、セグメントによって分割されず短
    絡円筒状にされ内部に冷却水の循環経路を有する下部側
    壁と、この下部側壁の上部内周近くの前記冷却水の循環
    経路内に配置された低周波誘導加熱コイルと、前記下部
    側壁の内部で、 その上端面より下方に上端が位置された
    底部とを有して、 この底部と前記の上、 下の両側壁とが
    溶融金属を収容する容器を形成し、溶融金属は、 前記底
    部の上面のみと接触してスカルを形成し、 前記上部側壁
    と下部側壁から離れてルツボの軸心に向かって斜め上方
    に立ち上がるドーム状の溶湯面を形成することを特徴と
    するコールドクルーシブル誘導溶解ルツボ。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の溶解ルツボおい
    て、 前記底部は、その上面に凝固した溶湯を把持するた
    めの溝が設けられ、 前記下部側壁の内方を上下動可能に
    されていることを特徴とする連続鋳造用のコールドクル
    ーシブル誘導溶解ルツボ。
JP2191797A 1997-01-22 1997-01-22 コールドクルーシブル誘導溶解ルツボ Pending JPH10206027A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003507308A (ja) * 1999-08-21 2003-02-25 カール ツァイス シュティフトゥング グラスあるいはグラスセラミックの溶融又は精製装置及びその方法
JP2007218483A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Kobe Steel Ltd コールドクルーシブル誘導溶解装置
JP2008188632A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Shinko Electric Co Ltd 溶解炉、連続鋳造装置、および連続鋳造装置における鋳造方法

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