JP3997460B2 - 共重合ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異物が少なく、透明性及び静電密着性に優れた共重合ポリエステルの製造方法に関する。本発明で得られた共重合ポリエステルは、単独でフィルム、シート、化粧板、建材として使用できるだけでなく、例えばポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)などの他のポリマーへのブレンド成分として使用することによって、透明性や機械的性質の改質ができる。
【0002】
【従来の技術】
PETに代表されるポリエステルは、優れた機械的性質、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性などを有するため、フィルム、シート、繊維、ボトル、エンジニアリングプラスチックの素材として広く使用されている。
【0003】
フィルム用途だけを見ても、ポリエステルは包装用途、写真用途、電機用途、磁気テープなどの広い分野で使用されている。通常、ポリエステルフィルムは、ポリエステルチップを真空乾燥後押出し機で溶融し、T−ダイスからシート状に押出し、回転冷却ドラム上に静電気を印可しながら未延伸シートを密着させ、次いで少なくとも一軸方向に延伸し、熱固定処理を行うことにより得られる。
【0004】
この場合、フィルム品質の面では、厚みの均一性が極めて重要な特性であり、この特性をいかにして確保するか、及び、生産性の面では、生産性がキャスティング速度に直接依存するため、生産性の向上のためにキャスティング速度をいかにして高めるか、が重要な課題となる。
【0005】
この課題を解決するためには、T−ダイから溶融押出したシート状物を回転冷却ドラム面で急冷する際に、該シート状物とドラム表面との密着性を高めることが必要となる。このシート状物とドラム表面の密着性を高める方法として、T−ダイスと回転冷却ドラムの間にワイヤー状の電極を設けて高電圧を印加し、未固化のシート状物面に静電気を析出させて該シートを冷却体表面に密着させながら急冷する方法(静電密着キャスト法)が有効である。
【0006】
静電密着キャスト法を効果的に行うためには、シート状物とドラム表面との静電密着性を高めることが必要であり、そのためには、シート状物表面にいかに多くの電荷量を析出させるかが重要である。電荷量を多くするためには、ポリエステルを改質して比抵抗を低くすることが有効であり、従来から多くの検討がなされている。
【0007】
例えば、特公平3−54129号公報には、PET製造時に特定量のナトリウムもしくはカリウム化合物と、マグネシウム原子とリン原子の原子比が特定範囲の値となるように、マグネシウム化合物とリン化合物を添加することで比抵抗を低くすることが開示されている。また、同号公報には、マグネシウム化合物、ナトリウム化合物及びリン化合物の添加時期を特定することで、触媒に起因する異物を減少させ、フィルムの品質を向上させることが開示されている。
【0008】
一方、グリコール成分として、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステルは、特表2000−504770号公報に開示されているように、透明性と明度に優れることで注目されている。ところが、該共重合ポリエステルもPETと同様にポリエステルであることから、比抵抗値は高く、フィルムの品質及び生産性の面から静電密着性を向上するための改質は不可欠である。しかしながら、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステルの場合、触媒に対する親和性が悪くなる傾向があり、触媒金属にもとづく異物が析出したり、また、静電密着性の発現が困難となったりする場合があり、PETに適用された方法をそのまま採用しても、その効果は期待できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、それ単独でフィルム、シート、化粧板、建材用途に使用できるだけでなく、他のポリマーの改質にも適した、異物が少なく、しかも透明性に優れ、かつ静電密着性が改良された共重合ポリエステルの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、共重合ポリエステルにおける全グリコール成分に対する1,4−シクロヘキサンジメタノールの比率と、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン化合物を添加する際の添加量またはポリマー中での含有量比、及び添加時期に着目することにより、静電密着性が著しく改善され、異物が少なく、しかも透明性に優れる共重合ポリエステルが得られることを見出し、本発明に至った。
【0011】
すなわち、本発明は、1種又は複数種のジカルボン酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む複数種のグリコール成分とから主として構成され、かつアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン化合物を含有する共重合ポリエステルの製造方法であって、前記共重合ポリエステルは全グリコール成分に対する1,4−シクロヘキサンジメタノール成分の比率が20〜80モル%であり、アルカリ金属化合物をアルカリ金属原子として酸成分に対して0.005〜0.040モル%、アルカリ土類金属化合物をアルカリ土類金属原子(M2)として酸成分に対して0.030〜0.35モル%、及びリン化合物をリン原子として酸成分に対して0.043〜0.30モル%の範囲で、オリゴマー酸価が1200eq/106g以下の時点で反応系内に添加することを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
(共重合ポリエステルの構成成分)
本発明において、共重合ポリエステルを構成するグリコール成分の1種は、1,4−シクロヘキサンジメタノール(以下、CHDMと略す場合がある)であり、全グリコール成分の20〜80モル%であることが必要である。全グリコール成分に対するCHDMのモル比率の上限は78モル%が好ましく、特に好ましくは75モル%である。一方、下限値は23モル%が好ましく、特に好ましくは25モル%である。
【0013】
CHDMの全グリコール成分に対するモル比率が、上記範囲外となると、ポリエステルの結晶化が起り易くなり、透明性が低下する。この傾向は、化粧板や建材など厚みが大きくなると顕著になり、共重合ポリエステルの用途が制限されてしまう。
【0014】
CHDM以外のグリコール成分としては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、などを用いることができる。これらのうち、とりわけ、価格、物性の点でエチレングリコールが好ましい。また、CHDM以外のグリコール成分を必要に応じて複数種用いてもよい。
【0015】
本発明において、共重合ポリエステルを構成するジカルボン酸成分としては、テレフタル酸及びそのエステルが好ましく、必要に応じてイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸及び、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸を使用することができる。
【0016】
(アルカリ金属化合物)
本発明の共重合ポリエステルの製造方法において、アルカリ金属化合物は静電密着性を改良する目的で反応系内に微量添加される。アルカリ金属化合物は、その単独使用では静電密着性の向上効果は小さいが、後述するアルカリ土類金属化合物及びリン化合物とを組み合わせることによって、静電密着性を著しく改善することができる。
【0017】
その作用機構は明確でないが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、リン化合物、オリゴマー、との間で何らかの錯体を形成することによって、静電密着性が高められていると考えられる。
【0018】
アルカリ金属化合物は、アルカリ金属原子(M1)として酸成分に対して0.005〜0.040モル%の範囲で反応系内に添加することが、静電密着性向上の点から必要である。添加量の上限値は、0.038モル%が好ましく、0.035モル%が特に好ましい。また、添加量の下限値は、0.007モル%が好ましく、特に好ましくは0.008モル%である。アルカリ金属原子(M1)として0.005モル%未満の添加量では、静電密着性の改良効果が小さい。一方、0.040モル%を超える添加量では、静電密着性の改良効果が頭打ちとなり、むしろ過剰のアルカリ金属化合物に起因する異物が生成するため好ましくない。なお、共重合ポリエステル中におけるアルカリ金属化合物の含有量は、反応系へのアルカリ金属化合物の添加量と一致する。
【0019】
アルカリ金属化合物の金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アルカリ金属化合物としては、これら金属の水酸化物、酢酸塩、炭酸塩、脂肪族カルボン酸塩、アルコキサイド等が挙げられる。好ましいアルカリ金属化合物としては、水酸化リチウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムエトキシド、水酸化カリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。これらのうち、酢酸ナトリウムが最も好ましい。これらアルカリ金属化合物は単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。
【0020】
(アルカリ土類金属化合物)
本発明の共重合ポリエステルの製造方法において、アルカリ土類金属化合物は静電密着性を改良する目的で反応系内に微量添加される。
【0021】
アルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属化合物及びリン化合物と組み合わせることによって、静電密着性に対して大きな改善効果を示す。アルカリ土類金属化合物は、アルカリ土類金属原子(M2)として酸成分に対して0.030〜0.35モル%の範囲で反応系内に添加することが、静電密着性向上の点から必要である。添加量の上限値は、0.33モル%が好ましく、特に好ましくは0.30モル%である。また、添加量の下限値は、0.033モル%が好ましく、特に好ましくは0.035モル%である。アルカリ土類金属原子(M2)として0.030モル%未満の添加量では、静電密着性の改良効果が小さい。一方、0.35モル%を超える添加量では、静電密着性の改良効果は頭打ちとなり、むしろ過剰のアルカリ土類金属化合物に起因する異物が生成し、透明性が悪化するため好ましくない。なお、共重合ポリエステル中におけるアルカリ土類金属化合物の含有量は、反応系へのアルカリ土類金属化合物の添加量と一致する。
【0022】
アルカリ土類金属化合物の金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属化合物としては、これらの金属の水酸化物、酢酸塩、脂肪族カルボン酸塩などが挙げられる。好ましいアルカリ金属土類化合物としては、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウムなどが挙げられる。これらのなかでも、酢酸マグネシウムが特に好ましい。これらアルカリ土類金属化合物は単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。
【0023】
(リン化合物)
本発明の共重合ポリエステルの製造方法において、リン化合物は静電密着性及び熱安定性を改善する目的で、反応系内に微量添加される。リン化合物は、それ自体では静電密着性に対する改良効果はない。ところが、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物と組み合わせることによって、静電密着性は顕著に改善される。
【0024】
その理由は今ひとつ明確ではないが、反応系内にリン化合物を添加することによって、異物の生成量が減少することから、電荷量を増加させる効果が考えられる。リン原子の添加量の上限値は、0.30モル%が好ましく、特に好ましくは0.25モル%である。また、添加量の下限値は、0.043モル%が好ましく、特に好ましくは0.047モル%である。
【0025】
リン化合物の添加量がリン原子として0.043モル%未満では、静電密着性の改良効果が小さいだけでなく、異物の生成量が増加しやすくなったり熱安定性が悪化しやすくなったりするなど好ましくない。一方、添加量が0.30モル%を超えると、静電密着性の改良効果が頭打ちとなるだけでなく、むしろ、共重合ポリエステルの物性にとって好ましくないジエチレングリコールの生成を促進するなど、悪影響が大きくなる傾向がある。
【0026】
なお、共重合ポリエステル中におけるリン化合物の含有量は、反応系へのリン化合物の添加量よりも通常小さくなる。リン化合物は、その種類や、重縮合反応の設備及び条件(温度、減圧度等)によっても異なるが、重縮合反応中に一部が飛散して、添加した量の60〜85重量%程度が残存して共重合ポリエステル中に含有される。例えば、後述する本実施例での条件では、トリメチルホスフェートの場合には約67重量%が共重合ポリエステル中に残存し、リン酸の場合には約80重量%が共重合ポリエステル中に残存する。
【0027】
リン化合物としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ホスホン酸、アルキル基又はアリル基置換ホスホン酸、及びそのエステル等が挙げられる。使用に適したリン化合物としては、具体的にリン酸、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、亜リン酸、次亜リン酸、メチルホスホン酸、アリルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチルエステル等が挙げられる。これらのうち、リン酸、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェートが好ましい。これらリン化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0028】
(M2/P原子比)
共重合ポリエステル中に残存する、アルカリ土類金属原子とリン原子との原子比(M2/P)は、静電密着性改良と異物生成の抑制の点から非常に重要である。上記M2/P比は1.2〜5.0の範囲とすることが必要である。M2/P比の上限値は、4.5が好ましく、特に好ましくは4.0である。また、M2/P比の下限値は、1.3が好ましく、特に好ましくは1.4である。M2/P比が1.2未満では、静電密着性は著しく低下するため好ましくない。一方、M2/P比が5.0を越えると、異物生成量の増加や熱安定性の悪化に伴う着色が大きくなり好ましくない。
【0029】
(オリゴマー酸価)
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン化合物の反応系への添加時のオリゴマー酸価は、静電密着性の改良及び異物生成の抑制の点で非常に重要な因子である。上記化合物を共重合ポリエステル製造時の反応系内に添加する際の反応系内のオリゴマー酸価は1200eq/106g以下であることが必要であり、好ましくは1000eq/106g以下であり、特に好ましくは900eq/106g以下である。具体的には、前記化合物の反応系内への添加は、エステル化反応終了後あるいはエステル交換反応終了後から重縮合反応開始前までの任意の時点で、かつ上記オリゴマー酸価を満足する時点が好ましい。
【0030】
オリゴマー酸価が1200eq/106gを超える時点で前記化合物を添加すると、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属と、リン化合物とが結合したと考えられる異物が多量に生成する。そのため、静電密着性付与に必要なアルカリ金属、アルカリ土類金属、及びリン原子が異物の生成のために消費され、結果として静電密着性に寄与する前記の化合物量が少なくなり、結果として静電密着性が悪化し、キャスティング速度が低下する。
【0031】
オリゴマー酸価が1200eq/106gを超える時点で前記化合物を添加した際に異物が生成する理由は今ひとつ明確でないが、オリゴマー酸価が1200eq/106gを超える時点とは、エステル交換反応又はエステル化反応が十分に行われていない、反応系内に未反応のカルボキシル基末端が多数存在している状態であることから、オリゴマーのカルボキシル末端基にアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属がリン原子を介しながら結合する頻度が高くなり、異物が生成しているためではないかと推定している。
【0032】
(ポリエステルの製造方法)
本発明の共重合ポリエステルの製造には、従来公知のいずれの方法も適用することができる。一般的には、エステル交換反応、もしくはエステル化反応によって、まず低重合体(オリゴマー)をつくり、続いて重縮合反応によって高重合体とする製造プロセスが好ましい。
【0033】
本発明の共重合ポリエステルの製造時には、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン化合物を反応系内へ添加する。しかしながら、リン化合物はアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物と反応してリン酸塩を形成しやすいので、これらの化合物はそれぞれ別個のグリコール溶液を調整し、それぞれ独立した別個の配管から反応系内へ添加することが好ましい。また、これらの化合物は同時に反応系内へ添加するのではなく、金属化合物を添加してからリン化合物を添加することが好ましい。
【0034】
製造設備としては、従来公知のバッチ式、多缶式の連続プロセス等が適用できるが、生産性の点から連続プロセスが望ましい。
【0035】
また、共重合ポリエステルの製造には、従来公知の重合触媒を使用することができる。一般的には、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、スズ、コバルト、マンガン、亜鉛などの金属化合物が使用される。とりわけ、チタン化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物が好ましく、これらの中でも、チタニウムテトラブトキシド、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム、酢酸コバルトが好ましい。
【0036】
また、共重合ポリエステルの製造時に、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウムなどの不活性粒子、顔料、耐熱・酸化安定剤、などを必要に応じて添加することは可能であるが、前記不活性粒子や顔料の添加は、本発明の共重合ポリエステルが有する優れた透明性を犠牲にしても差し支えない場合にのみに限定される。
【0037】
【実施例】
以下に実施例をもとに本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。実施例中の部とは、特に断らない限り重量部を意味する。
【0038】
まず、実施例で用いた各種の測定法について説明する。
(1)オリゴマー酸価(OLG−AV)
試料1gをピリジン/水=40/10(容量比)の混合溶媒50mlに溶解し、フェノールフタレンを指示薬として、N/10−水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。オリゴマー酸価は次式により求めた。
オリゴマー酸価(eq/106g)= (A−B)×0.1×F/(Wg×103)×106
ここで、Aは滴定数(ml)、Bはブランクの滴定数(ml)、Fは水酸化ナトリウム水溶液のファクター、Wgは試料量(g)を意味する。
【0039】
(2)固有粘度(IV)
試料0.1gを精秤し、25mlのフェノール/テトラクロロエタン=3/2(重量比)の混合溶媒に溶解し、オストワルド粘度計を用い30℃で測定した。
【0040】
本発明の製造方法で得られる共重合ポリエステルは、IVが0.4〜1.0dl/gであることが好ましい。IVの上限値は0.95dl/gがさらに好ましく、特に好ましくは0.90dl/gである。また、IVの下限値は0.45dl/gがさらに好ましく、特に好ましいのは0.50dl/gである。IVが0.4dl/g未満では、該共重合ポリエステルから得られる成形体の機械的強度が劣る傾向があり、逆にIVが1.0dl/gを超えると、溶融粘度が高くなり過ぎて共重合ポリエステルを製造することが困難となる。
【0041】
(3)熱量(TC)
試料10mgをアルミ製のパンに密封し、窒素ガス雰囲気下、昇温速度20℃/minで290℃まで昇温し、同温度で3分間ホールドした後、試料パンを液体窒素で急冷した。続いて、急冷した試料パンを再度セットし、昇温速度20℃/minで昇温した時に生じる発熱ピークの発熱量を熱量とした。熱量の測定には島津製作所(株)製DSE−50を、データ解析には同社製のTA60WSを使用した。
【0042】
本発明の製造方法で得られた共重合ポリエステルは、結晶性を表わす指標である発熱ピークの発熱量が、透明性の観点から、10J/g以下であることが好ましく、特に好ましくは8J/g以下である。発熱ピークの発熱量が10J/gを超えると結晶化し易くなり、共重合ポリエステルの透明性が悪くなる傾向がある。透明性の悪化傾向は、成形体の厚みが大きくなるとともに顕著となり好ましくない。
【0043】
(4)異物の評価
共重合ポリエステル試料2gを100mlのフェノール/テトラクロロエタン=3/2(重量比)の混合溶媒に溶解し、これを孔径0.1μmのポリテトラフルオロエチレン製のメンブランフィルターでろ過した。メンブランフィルターを充分に乾燥させた後、走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−2500型)及びエネルギー分散形X線分析装置(堀場製作所製、EMAX−3000型)を用いて、フィルター表面に観察される異物に対して元素分析を行った。
【0044】
上記操作において、共重合ポリエステル試料の表面付着物、混合溶媒中に含まれる異物、溶解過程、ろ過過程で外来のコンタミ物の混入は完全には避けられないので、共重合ポリエステル試料中に含まれる異物量の評価は、共重合ポリエステルを製造する際に添加した金属化合物、リン化合物、触媒などに起因する異物のみを対象とした。
【0045】
走査型電子顕微鏡にてフィルター表面にカーボン蒸着を行い、まず倍率500倍で、次いで倍率1000倍にてフィルター表面を観察し、写真撮影した。さらに、同一画面上においてX線分析装置にて異物の元素分析を個々の粒子に対して行い、共重合ポリエステルを製造する際に添加したアルカリ金属化合物、アルカリ金属土類化合物、リン化合物、触媒などに起因する元素を有する異物のみを倍率1000倍の観察視野で計数した。
【0046】
共重合ポリエステル中に添加物に起因する異物の量は、電子顕微鏡写真(倍率1000倍)より、無、微少、少、多、の4段階で下記の基準にて評価した。無が最も好ましいが、微少でも実用上合格レベルである。
無:全く無し
微少:数個
少:数10個
多:無数
【0047】
(5)溶融比抵抗値(Si)
275℃で溶融させた共重合ポリエステル中に2枚の電極板をおき、120Vの電圧を印加した時の電流値(io)を測定し、比抵抗値Siを次式により求めた。
Si(Ω・cm)=(A/I) ×(V/io)
ここで、Aは電極面積(cm2)、 Iは電極間距離(cm)、 Vは電圧(V)である。
【0048】
Siは、静電密着性に関わる指標であり、この値の大小によって、フィルム製膜時のキャスティング速度が異なり、フィルムの生産性に影響を与える。Si値は0.7×108Ω・cm以下が好ましく、特に好ましくは、0.6×108Ω・cm以下である。Si値が0.7×108Ω・cmを超えると、静電密着性が著しく悪化して、キャスティング速度が小さくなり、生産性が大きく低下する。
【0049】
(6)キャスティング速度
押出し機の口金部と冷却ドラムとの間にタングステンワイヤー製の電極を設け、電極とキャスティングドラム間に10〜15kVの電圧を印加して、290℃で溶融押出し、厚さ100μmのフィルム原反を巻き取った。このフィルム原反の表面を肉眼で観察し、ピンナーバブルの発生が起り始める時点をキャスティング速度(m/min)とした。キャスティング速度は、生産性の点から大きいほど好ましい。
【0050】
(7)ヘイズ
共重合ポリエステルは射出成形機(名機製作所(株)製、M−150C−DM)を使用して、290℃、金型温度15℃の条件で厚さ2〜11mmの段付成形板を成形した。段付成形板の厚さ5mmの部位について、ヘイズメーター(日本電色(株)製、Model NDH2000)にてヘイズ(%)を測定した。
【0051】
(8)元素分析
以下に示す方法で元素分析を行い、共重合ポリエステル試料中の各元素量を定量した。
(a)Naの分析
試料を白金ルツボにて灰化分解し、6mol/L塩酸を加えて蒸発乾固した。1.2mol/L塩酸で溶解し、その溶液を原子吸光(島津製作所製、AA−640−12)で定量した。
【0052】
(b)Mgの分析
試料を白金ルツボにて灰化分解し、6mol/L塩酸を加えて蒸発乾固した。1.2mol/L塩酸で溶解し、ICP発光分析(島津ICPS−2000)でMgを定量した。
【0053】
(c)Pの分析
試料を炭酸ソーダ共存下において乾式灰化分解するか、硫酸・硝酸・加塩素酸系または硫酸・過酸化水素水系において湿式分解し、リンを正リン酸とした。次いで、1mol/L硫酸溶液中においてモリブデン酸塩を反応させてリンモリブデン酸とし、これを硫酸ヒドラジンで還元して生ずるヘテロポリ青の830nmの吸光度を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)で測定して比色定量した。
【0054】
(d)Geの分析
試料2gを白金ルツボにて灰化分解し、10%炭酸水素ナトリウム溶液5mlを加えて蒸発させ、さらに塩酸を加えて蒸発乾固した。電気炉にて400℃から950℃まで昇温し、30分放置し融解させた。水10mlに加温溶解させ、ゲルマニウム蒸留装置に移した(水洗7.5ml×2)。塩酸35mlを加え、蒸留して留出液25mlをとった。その中から適当量を分取し、最終濃度が1〜1.5mol/Lとなるように塩酸を加える。0.25%ポリビニルアルコール溶液2.5ml、1%セチルトリメチルアンモニウムクロライド溶液2.5ml、及び0.04%フェニルフルオロン(2,3,7−トリヒドロキシ−9−フェニル−6−フルオロン)溶液5mlを添加し、水にて25mlとする。Geとの黄色の錯体を形成させ、505nmの吸光度を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)で測定して比色定量した。
【0055】
(e)Sbの分析
試料を硫酸・過酸化水素水系において湿式分解し、亜硝酸ナトリウムを加えてSb5+とし、ブリリアントグリーンを添加してSbとの青色の錯体を形成させ、トルエンで抽出して625nmの吸光度を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)で測定して比色定量した。
【0056】
(f)Tiの分析
試料を白金ルツボにて灰化分解し、硫酸及び硫酸水素カリウムを加え、加熱溶融する。2mol/L硫酸に溶解させた後、過酸化水素水を添加し、黄色の錯体を形成させ、420nmの吸光度を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)で測定して比色定量した。
【0057】
(g)Coの分析
試料を白金ルツボにて灰化分解し、6mol/L塩酸を加えて蒸発乾固した。1.2mol/L塩酸で溶解し、ICP発光分析(島津製作所製、ICPS−2000)でCoを定量した。
【0058】
[実施例1]
第1エステル化反応缶、第2エステル化反応缶、第3エステル化反応缶、初期重合缶、中期重合缶、後期重合缶よりなる多缶式連続重合プロセスにおいて、予め反応物を含有してなる第1エステル化反応缶に、テレフタル酸(TPA)とエチレングリコール(EG)のスラリー及び所定量のCHDMを連続的に供給し、約250℃、1000hPaの条件下で約6時間滞留させた。この反応物を第2エステル化反応缶に連続的に供給して、約260℃、1000hPaの条件下で所定の反応度に到達するまで滞留させた。ここで得られた反応物を第3エステル化反応缶に供給し、260℃、1000hPaの条件下で所定時間反応させた。
【0059】
この段階で、ポリエステル中の酸成分に対して、チタニウムテトラブトキシド0.0068モル%、酢酸ナトリウム0.019モル%、酢酸マグネシウム・四水塩0.18モル%、酢酸コバルト・四水塩0.0074モル%、トリメチルホスフェート0.122モル%を別々の供給口よりこの順に加えた。この時のオリゴマー酸価は295eq/106gであった。
【0060】
引き続き、エステル化反応物を初期重合缶に供給して、275℃、53hPaの条件下で約1時間反応させた後、反応物を中期重合缶に供給して、275℃、7hPaの条件で約1時間反応させた後、後期重合缶にて280℃、0.5〜1hPaの条件下で溶融粘度が7000dPaとなるまで重合した。得られた共重合ポリエステルのIVは0.81dl/gであった。
【0061】
[実施例2〜4、5、6〜8、及び比較例1、3、6〜11]
共重合ポリエステルの組成及び、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、及びリン化合物を反応系に添加した際のオリゴマー酸価、添加剤(アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、及びリン化合物)の種類と共重合ポリエステルの酸成分に対する添加量、または触媒の添加量のいずれか1つ以上を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に重合した。
【0062】
[比較例2]
共重合ポリエステルの酸成分に対して、酢酸ナトリウム0.019モル%、酢酸マグネシウム・4水塩0.0184モル%、二酸化ゲルマニウム0.0275モル%、酢酸コバルト・4水塩0.0074モル%、リン酸0.115モル%、を第2エステル化反応缶に加えた以外は、実施例1と同様に重合した。この時のオリゴマー酸価は1650eq/106gであった。
【0063】
[比較例4]
共重合ポリエステルのグリコール成分の組成をCHDM/EG=50/50(モル比)とし、酸成分に対して酢酸ナトリウム0.019モル%、酢酸マグネシウム・4水塩0.162モル%、トリエチルホスフェート0.134モル%、チタニウムテトラブトキシド0.0068モル%、酢酸コバルト・4水塩0.0074モル%を第2エステル化反応缶に添加した以外は、実施例1と同様に重合した。この時のオリゴマー酸価は1350eq/106gであった。
【0064】
[比較例5]
共重合ポリエステルのグリコール成分の組成をCHDM/EG=68/32(モル比)とし、酸成分に対して酢酸ナトリウム0.0185モル%、酢酸マグネシウム・4水塩0.205モル%、トリメチルホスフェート0.153モル%、チタニウムテトラブトキシド0.008モル%、酢酸コバルト・4水塩0.0093モル%を第1エステル化反応缶に添加した以外は、実施例1と同様に重合した。この時のオリゴマー酸価は2450eq/106gであった。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
表1において、TPA:テレフタル酸、IPA:イソフタル酸、DMT:ジメチルテレフタレート、CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール、EG:エチレングリコール、Na−OAc:酢酸ナトリウム、Mg−OAc:酢酸マグネシウム・4水塩、Ti:チタニウムテトラブトキシド、Sb:三酸化アンチモン、Ge:二酸化ゲルマニウム、Co:酢酸コバルト・4水塩、TMPA:トリメチルホスフェート、TEPA:トリエチルホスフェートをそれぞれ表わす。
【0068】
異物の評価について、代表例として実施例1及び比較例5で得られた共重合ポリエステルを溶解ろ過し、フィルター表面にろ別された異物の電子顕微鏡写真をそれぞれ図1及び3に、前記異物をX線分析装置にて同定した元素分析結果をそれぞれ図2及び4に示した。
【0069】
実施例1の試料には、金属にもとづく異物が無いのに対し、比較例5にはマグネシウムとリンに起因する異物が多量に存在する。これらの異物は、成形・加工時のフィルター詰まりの原因となったり、フィルムやシートなどでは、フィッシュアイの原因物質となったりするなど悪影響が大きい。
【0070】
表2より、実施例で得られた共重合ポリエステルはいずれも、異物がないか又は非常に少なく、ヘイズ値が小さく透明性に優れ、溶融比抵抗が小さく静電密着性に優れていた。そのため、キャスティング速度を大きくすることができ、生産性に優れる。
【0071】
【発明の効果】
本発明の製造方法で得られた共重合ポリエステルは、共重合ポリエステルを構成するグリコール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノールを特定の共重合比とし、かつアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン化合物の特定量を、オリゴマー酸価が特定の時点で反応系内に添加させているため、異物が少なく、かつ透明性にすぐれている。さらに、静電密着性に優れているため、フィルム用途に使用した場合、キャスティング速度が大きくすることができるため、生産性を向上させることができる。
【0072】
また、本発明の製造方法で得られた共重合ポリエステルは、異物が少なく透明性に優れることから、単独でフィルム、シート、化粧板、建材などの用途に適するだけでなく、PETなど他のポリマーとブレンドすることにより透明性や機械的性質の改良が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた共重合ポリエステルを溶解ろ過し、フィルター表面にろ別された異物を倍率500倍で観察した電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例1で得られた共重合ポリエステルを溶解ろ過し、フィルター表面にろ別された異物をX線分析装置にて同定した元素分析結果である。
【図3】比較例5で得られた共重合ポリエステルを溶解ろ過し、フィルター表面にろ別された異物を倍率1000倍で観察した電子顕微鏡写真である。
【図4】比較例5で得られた共重合ポリエステルを溶解ろ過し、フィルター表面にろ別された異物をX線分析装置にて同定した元素分析結果である。
Claims (1)
- 1種又は複数種のジカルボン酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノールを含む複数種のグリコール成分とから主として構成され、かつアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン化合物を含有する共重合ポリエステルの製造方法であって、前記共重合ポリエステルは全グリコール成分に対する1,4−シクロヘキサンジメタノール成分の比率が20〜80モル%であり、アルカリ金属化合物をアルカリ金属原子として酸成分に対して0.005〜0.040モル%、アルカリ土類金属化合物をアルカリ土類金属原子(M2)として酸成分に対して0.030〜0.35モル%、及びリン化合物をリン原子として酸成分に対して0.043〜0.30モル%の範囲で、オリゴマー酸価が1200eq/106g以下の時点で反応系内に添加することを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
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