JP3995064B2 - 船艇の物入れ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船体の内部に物入れ空間を有した船艇の物入れ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記船艇の物入れ装置には、次のようなものがある。
【0003】
即ち、船体のデッキに開口が形成され、この開口を通し、上方に向って開口する物入れ容器が上記船体の内部に挿入されている。この場合、物入れ容器の上端に形成された外向きフランジが上記開口の開口縁の上面に載置されて、上記物入れ容器が上記デッキに支持されている。
【0004】
上記物入れ容器の内部の空間が小物を収納可能とする物入れ空間とされ、同上物入れ容器の上端開口が上記物入れ空間に小物を挿抜自在に挿入可能とさせる物入れ開口とされている。また、上記物入れ開口を開閉自在に閉じる蓋体が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術によれば、船体の内面と、上記物入れ容器の外面との間には、使用不能な無駄な余剰空間が存在している。
【0006】
そこで、上記余剰空間を利用して、上記物入れ容器の容量を大きくさせることが考えられる。しかし、上記構成において、物入れ容器の容量を大きくさせると、その分、この物入れ容器を挿入させるための上記デッキの開口も大きくさせる必要が生じ、これは、デッキを含む船体の強度と剛性を低下させる原因となって好ましくない。
【0007】
また、上記従来の技術によれば、物入れ容器と蓋体との間に隙間があるだけでなく、デッキに形成された開口の開口縁と、これに載置された物入れ容器の外向きフランジとの間にも隙間があり、このため、これら各隙間から、船体の内部に向ってより多くの水が浸入するおそれがある。
【0008】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、船体における物入れ空間の容量をより大きくさせることを課題とする。
【0009】
また、上記したように物入れ空間の容量を大きくした場合でも、船体に十分の強度と剛性とが確保されるようにすることを課題とする。
【0010】
更に、物入れ装置を通しての船体の内部への水の浸入を抑制させることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の船艇の物入れ装置は、次の如くである。
【0012】
請求項1の発明は、船体3の内部に、上方に向って開口する物入れ容器51を設け、この物入れ容器51の内部の空間を物入れ空間52とし、上記船体3のデッキ5の外部と上記物入れ空間52とを互いに連通させる物入れ開口53を設けると共に、この物入れ開口53を開閉自在に閉じる蓋体55を設けた場合において、
【0013】
上記物入れ開口53を上記デッキ5に形成し、上記船体3を縦断面でみて、上記物入れ空間52の上端部の幅寸法Wを上記物入れ開口53の幅寸法wよりも大きくし、
【0014】
上記デッキ5に上記物入れ容器51を一体成形し、
【0015】
上記船体3の正面視の縦断面における上記デッキ5の形状が上方に向って凸形状となるようにし、このデッキ5に形成した上記物入れ開口53よりも下方の上記デッキ5の内面に上記物入れ容器51を接着させて一体化し、
【0016】
上記蓋体55の前端部を上記デッキ5にヒンジ56により枢支し、上記物入れ開口53を開閉させるよう、上記ヒンジ56を中心として上記蓋体55を上下に回動自在とし、船体3の平面視(図2)で、上記ヒンジ56を上記物入れ容器51の外縁部よりも内側に位置させ
【0017】
記物入れ容器51に点検孔59を形成し、上記物入れ開口53を傾斜させ、上下方向で、上記点検孔59の上端部を上記物入れ開口53の上端部と下端部との間に位置させたものである。
【0018】
請求項の発明は、船体3のデッキ5の左右各側部に足載せステップ37を形成し、これら左右足載せステップ37,37の間の上記デッキ5の中央部38を上方に膨出させてシート台39を形成し、このシート台39を左右一対の側板40と、これら左右側板40,40の上端縁同士を互いに一体的に結合させる上部板41とで構成し、この上部板41の上面に跨座式のシート32を載置し、上記デッキ5の各側端部を上記足載せステップ37よりも上方に膨出させてブルワーク45を形成し、上記船体3の内部に、上方に向って開口する物入れ容器51を設けた船艇において、
【0019】
上記物入れ容器51を上記ブルワーク45の下方に設けて、このブルワーク45の内部から上記物入れ容器51の内部に至る空間を一体的な物入れ空間52とし、上記デッキ5の外部と上記物入れ空間52とを互いに連通させる物入れ開口53を設けると共に、この物入れ開口53を開閉自在に略水密に閉じる蓋体55を設け、
【0020】
上記船体3の幅方向で、上記物入れ容器51の内側板51aを上記シート台39の側板40の近傍に位置させ、もしくは上記シート台39の側板40よりも船体3の幅方向の中央部側に位置させたものである
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
【0023】
図1〜8は、本発明の第1の実施の形態を示している。
【0024】
図1〜3、6において、符号1は跨座式(換言すれば、鞍乗式)の小型の船艇であり、水2に浮かべられている。また、矢印Frは、上記船艇1の進行方向の前方を示し、下記する左右とは、上記前方に向っての船体3の幅方向をいうものとする。
【0025】
上記船体3は、その幅方向の中央を通り前後方向に延びる垂直な仮想平面を基準として、ほぼ左右対称形とされている。上記船体3は繊維で強化された樹脂(FRP)製で、その下部がハル4、上部がデッキ5であり、これらハル4とデッキ5の結合部がガンネル6である。上記ハル4とデッキ5とは、それぞれ個別に形成され、その後に互いに結合されて、上記船体3が成形されるようになっている。
【0026】
上記船体3に搭載されてこの船体3を推進させる推進装置12が設けられている。この推進装置12は、上記船体3の内部に設置される内燃機関13を有し、この内燃機関13は船体3の幅方向で、そのほぼ中央に位置させられている。また、この内燃機関13に供給されるべき燃料を溜める燃料タンク14も上記船体3の内部に設置されている。また、上記燃料タンク14から斜め上方に向って燃料注入管14aが延出し、この燃料注入管14aの延出端が上記船体3の外部に突出して、この延出端が上記燃料の注入口14bとされ、この注入口14bはキャップ14cで開閉自在に閉じられている。
【0027】
上記船体3の外部から通気口(不図示)を通し上記前部室9内に導入された空気と、上記燃料タンク14からの燃料とを上記内燃機関13の内部に導入させる吸気系部材15と、同上内燃機関13から延出してこの内燃機関13の排気を船体3の後方に導出させる排気系部材16とが設けられている。この排気系部材16は排気マニホールド18、第1排気管19、逆流防止箱20、および第2排気管21とで構成され、この順序で互いに連結されている。
【0028】
上記船体3の後部には前後方向に長く延びる流水管23が支持され、この流水管23の内部が断面円形の水通路24とされている。上記流水管23の前部は前下方に向って折り曲げられ、その水通路24の前端は上記船体3の後部から前下方に向って開口している。また、同上流水管23の後部における水通路24はほぼ水平に延びてその後端は上記船体3の後方に向って開口している。
【0029】
上記内燃機関13からの動力を受けて駆動するジェット噴射手段27が設けられている。このジェット噴射手段27は、上記内燃機関13から動力を受けて回転する推進軸28を有している。この推進軸28は前後方向に延びてその前端が上記内燃機関13に連動連結され、後端は上記流水管23の後部における水通路24内に位置してこの後端にインペラ29が取り付けられている。
【0030】
上記流水管23の後端に外嵌されて上記船体3の後部に支承される操舵管30が設けられ、この操舵管30はその後部が上下、左右に回動するよう支承されている。一方、上記船体3の前上部にハンドル31が突設され、このハンドル31に上記操舵管30が連動連結されている。上記ハンドル31の後方で、同上船体3のデッキ5の上面に跨座式のシート32が設けられ、このシート32に着座したライダーにより上記ハンドル31の端部に設けられたグリップ31aが把持可能とされている。また、上記ハンドル31の前方近傍のデッキ5にはメータ34が取り付けられている。
【0031】
上記内燃機関13を駆動させると、この内燃機関13が出力する動力が上記ジェット噴射手段27の推進軸28に伝達され、この推進軸28と共に回転する上記インペラ29により、上記水通路24内の水2が後方に向って加速され、これにより、上記船体3の後部の下方の水2が上記水通路24の前端からこの水通路24内に吸入される一方、この水通路24を通過してその後端から後方に向って噴射され、この噴射の反力により、上記船艇1が前方に向って推進させられる。
【0032】
上記推進時に、上記ハンドル31を操作し、上記操舵管30の姿勢を変化させるよう回動させれば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望の方向に操舵可能とされている。
【0033】
上記デッキ5の前後方向の中途部では、このデッキ5の左右各側部にそれぞれ前後方向に長く延びる足載せステップ37が形成されている。これら両足載せステップ37,37の間の上記デッキ5の中央部38は上方に向って膨出させられてシート台39が形成されている。このシート台39は、上記船体3の幅方向で、上記各足載せステップ37の内側端縁からそれぞれ上方に向って一体的に突出する左右一対の側板40,40と、これら側板40,40の上端縁同士を互いに一体的に結合させる上部板41とで構成され、この上部板41の上面に前記シート32が着脱自在に載置されている。
【0034】
平面視で、上記内燃機関13に対応して上記上部板41にシート下開口43が形成され、このシート下開口43は、上記上部板41に対する上記シート32の着脱により、開閉自在とされている。そして、開かれた上記シート下開口43を通して、船体3の外部から上記内燃機関13の保守、点検作業ができることとされている。
【0035】
上記各足載せステップ37の外側方における上記デッキ5の各側端部がそれぞれ上方に向って膨出させられて左右一対のブルワーク45,45が形成されている。これら各ブルワーク45は、上記船体3の幅方向で、上記足載せステップ37の外側端縁から一旦上方に向って一体的に延出させられた後、その延出端縁がその外側方で下方に向って折り返され、その折り返された端縁が前記ハル4に結合させられてこれが前記したガンネル6とされている。
【0036】
上記デッキ5の後部では、上記各ブルワーク45の後部が、船体3の幅方向でその中央部38側に向って膨出させられ、このブルワーク膨出部46の膨出端が上記シート台39の後部に一体化されている。このため、上記ブルワーク膨出部46により、上記シート台39とブルワーク45とが互いに補強されて、これらの強度と剛性とが向上させられている。
【0037】
上記シート台39の後面と、左右ブルワーク膨出部46,46の各後面との間で、デッキ5の中央部38における後端部が再乗船フロア47とされている。
【0038】
図1、2、4において、上記船体3の前部に、船首の物入れ装置50が設けられている。
【0039】
上記物入れ装置50は、上方に向って開口する樹脂製の物入れ容器51を有している。この物入れ容器51は上記船体3の内部に設けられ、この物入れ容器51の内部の空間が物入れ空間52とされ、この物入れ空間52に小物が収納可能とされている。上記船体3のデッキ5の外部と上記物入れ空間52とを互いに連通させる物入れ開口53が上記デッキ5の前部に形成され、上記物入れ開口53を通し、デッキ5の外部から上記物入れ空間52に小物が挿抜自在とされている。なお、上記物入れ容器51の開口は、鉛直上方に向って開口するものと、鉛直線に対し傾斜して開口しているものとを含む。
【0040】
上記物入れ開口53をその上方から開閉自在に閉じる樹脂製の蓋体55が設けられている。この蓋体55は、その前端部が上記デッキ5にヒンジ56により枢支され、このヒンジ56を中心として上記蓋体55が上下に回動自在とされ、この回動で、上記物入れ開口53が開閉自在とされている。
【0041】
上記物入れ開口53を蓋体55で閉じたとき、上記物入れ開口53の開口縁と、蓋体55の外縁部との間にシール材57が介設され、このシール材57により、上記物入れ開口53が蓋体55により略水密に閉じられている。上記シール材57は蓋体55に保持されている。また、上記蓋体55は中空状で、その内部に密閉空間58が設けられている。このため、船体3の上部の浮力が増すために、船艇1の転覆時における復原性が向上する。
【0042】
図1、4で示すように、上記船体3の側面、および背面(正面)視の縦断面でみて、上記物入れ空間52の少なくとも上端部の幅寸法Wは上記物入れ開口53の幅寸法wよりも大きくされている。
【0043】
このため、図4中二点鎖線で示した従来の物入れ容器に比べて、この実施の形態では、船体3の内部の余剰空間が十分に利用されて、物入れ空間52の容量が十分に大きくさせられている。
【0044】
一方、上記デッキ5に物入れ開口53を形成したことから、上記デッキ5の強度や剛性が低下しがちになるが、上記したように、物入れ空間52の上端部の幅寸法Wを上記物入れ開口53の幅寸法wよりも大きくしたため、この物入れ開口53の大きさは、上記物入れ空間52の容量を大きくさせたことにかかわらず、小さいままに保つことができる。
【0045】
よって、上記したようにデッキ5に物入れ開口53を形成しても、上記デッキ5の強度や剛性の低下は抑制される。
【0046】
上記物入れ容器51の上部開口縁は、その全周の全体が上記デッキ5の前部の下面に接合させられ、かつ、その接合部の全周の全体が目張りシート61で覆われ、これら物入れ容器51の上部開口縁と、デッキ5の下面と、目張りシート61とが前記FRP製として互いに隙間なく気密状に接着され、この結果、上記デッキ5に物入れ容器51が強固に一体成形されている。
【0047】
このため、上記物入れ容器51によって、上記デッキ5の剛性と強度とが、より向上させられる。
【0048】
更に、上記したようにデッキ5に物入れ容器51を一体成形したことから、これら両者の接合部の間を通して船体3の内部に水が浸入するという従来の問題は解消され、その分、船体3の内部への水の浸入が防止される。
【0049】
また、上記船体3の正面視(背面視)の縦断面におけるデッキ5の形状は上方に向って円弧状に突出する凸形状とされている。このデッキ5に形成した上記物入れ開口53の少なくとも一部よりも下方の上記デッキ5の天井面を含む内面に、上記物入れ容器51が前記したように接着させられて一体化されている。
【0050】
ところで、上記船体3を正面視の縦断面でみて、凸形状のデッキ5に物入れ開口53を成形する場合に、上記物入れ開口53の幅寸法wを大きくしようとすると、これを大きくした分、上記物入れ開口53の位置が低くなって、この物入れ開口53に波がかかり易くなり、もって、この物入れ開口53を通し上記物入れ空間52に水が浸入し易くなる。
【0051】
そこで、上記したように、上記船体3を正面視の縦断面でみて、物入れ開口53の幅寸法wよりも物入れ空間52の上端部の幅寸法Wを大きくし、かつ、上記物入れ開口53の少なくとも一部よりも下方のデッキ5の内面に物入れ容器51を接着させたのであり、即ち、上記物入れ空間52の容量を大きくする一方、上記物入れ開口53の幅寸法wを小さくさせ、これにより、この物入れ開口53の位置を高くさせている。
【0052】
このようにして、上記物入れ開口53に波がかかることを抑制させて、この物入れ開口53を通し上記物入れ空間52に水が浸入することが防止されている。
【0053】
また、上記したように、デッキ5は凸形状であって、このデッキ5の内面に物入れ容器51を接着させたため、この物入れ容器51内の物入れ空間52が、上記凸形状のデッキ5の天井面(下面)まで延長されて、物入れ空間52の容量が増大することとなる。
【0054】
よって、上記物入れ容器51をある程度小さくして船艇1の重量増を少なく抑えたとしても、物入れ空間52の容量を十分に大きくできる。
【0055】
上記船体3を成形させる場合には、まず、上記したように、デッキ5に物入れ容器51を一体成形して、サブアッセンブリとし、これと上記ハル4とを結合させることとされている。
【0056】
図1において、上記物入れ容器51の後部板には点検孔59が形成され、この点検孔59はカバー60により開閉自在に閉じられている。上記蓋体55を上方に回動させて上記物入れ開口53を開けると共に、上記カバー60を取り外して上記点検孔59を開ければ、上記物入れ開口53と点検孔59とを通して、上記メータ34等の船体3の構成部品の保守、点検ができることとされている。
【0057】
図1、2、4において、上記物入れ容器51の内底部をその下方に連通させる排水孔62が上記物入れ容器51に形成され、また、この排水孔62を開閉自在に閉じるドレンプラグ63が設けられている。
【0058】
上記ドレンプラグ63を取り外せば、上記物入れ容器51の内底部に溜っていた水が上記排水孔62を通して上記物入れ容器51の下方で船体3の内部に排水される。この排水された水は、図示しないビルジポンプによって、船体3の外部に排水される。
【0059】
図2、3、5、7において、上記船体3の後部に、船尾の物入れ装置50が左右一対設けられている。
【0060】
上記各物入れ装置50は、前記した船首の物入れ装置50と同様に、物入れ容器51、物入れ空間52、物入れ開口53、蓋体55、ヒンジ56、シール材57、排水孔62、ドレンプラグ63を備えている。
【0061】
上記の場合、物入れ開口53は、上記シート32の近傍で、上記ブルワーク膨出部46を含むブルワーク45の上面板に形成されている。また、上記物入れ容器51は上記ブルワーク45の上面板に一体成形されている。
【0062】
上記各物入れ装置50のヒンジ56は、船体3の幅方向で、蓋体55の外側端部をデッキ5に枢支させており、上記蓋体55の内側端部が上下に回動自在とする回動端部とされている。
【0063】
上記蓋体55の回動端部は、上記シート32の側方近傍に位置している。このため、上記シート32に着座したライダーは、その着座姿勢のままで上記蓋体55を把持してこれを容易に回動させることができ、かつ、上記物入れ開口53を通して物入れ空間52に小物を容易に挿抜できることとされている。
【0064】
図2、3、5、7において、上記ブルワーク膨出部46の前面壁65にはパッド66が着脱自在に取り付けられている。上記前面壁65および/もしくはパッド66には、上記シート32に着座したライダーの足の後面が当接可能とされている。
【0065】
このため、上記前面壁65および/もしくはパッド66に足の後面を当接させれば、上記ライダーの足が上記デッキ5側に、より確実に保持される。
【0066】
図2、5、7において、上記シート32と、左右物入れ装置50,50の各蓋体55との間には、それぞれ把手67が設けられ、これら把手67は上記ブルワーク膨出部46に支持されている。
【0067】
図2、3、5、7において、上記各足載せステップ37の後部の内底部を、上記再乗船フロア47に連通させる左右一対の排水チューブ69が設けられ、この排水チューブ69は後上がり状に延びている。この場合、上記排水チューブ69の前端開口の下端縁の高さは、上記足載せステップ37の後端部の上面の高さとほぼ一致させられている。
【0068】
このため、上記船艇1が前方に加速しながら推進するとき、上記各足載せステップ37内に溜っていた水は、これがわずかであるとしても、その慣性力で、直ちに上記排水チューブ69を通って再乗船フロア47に排水される。この場合、排水チューブ69の前端よりも後端の方が上側に位置しており、このため、上記排水チューブ69内にその後端から水が入り込んで、上記足載せステップ37内に逆流するということは防止される。
【0069】
なお、上記排水チューブ69に、後方に向ってのみ水を流動させる一方向弁を設けてもよい。これを設けると、上記逆流はより確実に防止される。また、上記排水チューブ69はほぼ水平に後方に向って延びるようにしてもよい。
【0070】
図1、2において、前後方向で、上記ハンドル31とシート32との間に他の物入れ装置72が設けられている。
【0071】
上記他の物入れ装置72は、上記ハンドル31とシート32との間のデッキ5の部分に形成された開口73を有している。この開口73を通し、上方に向って開口する物入れ容器74が上記船体3の内部に挿抜自在に挿入されている。上記物入れ容器74の上端に形成された外向きフランジ74aが上記開口73の開口縁の上面に載置されて、上記物入れ容器74が上記デッキ5に支持されている。
【0072】
上記物入れ容器74の内部の空間が小物76を収納可能とする物入れ空間77とされている。また、上記物入れ容器74の上端が、上記物入れ空間77に小物76を挿抜自在とさせる物入れ開口78とされ、この物入れ開口78を開閉自在に閉じる蓋体79が設けられている。この蓋体79は上記物入れ容器74にヒンジ80により上下に回動自在に枢支されている。
【0073】
図2、3、5、7において、上記シート台39の後部に更に他の物入れ装置83が設けられている。
【0074】
上記更に他の物入れ装置83は、前記した他の物入れ装置72と同様に、上記シート台39の上部板41の後部に形成された開口73、物入れ容器74、外向きフランジ74a、小物76、物入れ空間77、物入れ開口78、蓋体としてのシート32を備えている。
【0075】
上記シート32は互いに別体の前部シートと後部シートとに分割されている。前記したシート下開口43は上記シート台39に対する上記前部シートの着脱で開閉自在とされ、上記物入れ装置50の物入れ開口78は上記シート台39に対する後部シートの着脱で開閉自在とされている。
【0076】
図7において、上記した船尾の左右物入れ装置50,50の各物入れ容器51の外面と、上記した更に他の物入れ装置83の物入れ容器74の外面と、前記ハル4の内面とで囲まれた空間が他の物入れ空間84とされている。図8において、上記シート台39からシート32を取り外し、かつ、上記更に他の物入れ装置83の開口73から物入れ容器74を取り外せば、上記開口73が開けられ、この開口73を通し、上記他の物入れ空間84に小物76が挿抜自在とされる。
【0077】
以下の各図は、第2、3の実施の形態を示している。これら各実施の形態は、前記第1の実施の形態と構成、作用において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。
【0078】
(第2の実施の形態)
【0079】
図9、10は、本発明の第2の実施の形態を示している。
【0080】
これによれば、船尾の物入れ装置50が有する物入れ容器51は、船体3の幅方向のほぼ全体にわたり設けられ、上記物入れ容器51の物入れ空間52に対し、左右物入れ開口53,53が設けられている。
【0081】
上記構成によれば、船体3の内部の空間がより十分に利用されて、物入れ空間52の容量が十分に確保される。
【0082】
また、上記物入れ空間52に対し左右一対の物入れ開口53,53が設けられているため、これら物入れ開口53,53を通して上記物入れ空間52に対し、小物の挿抜が容易にできる。
【0083】
上記物入れ容器51の底板には、排水孔62が形成され、この排水孔62を開閉自在とするドレンプラグ63が設けられている。図10中仮想線で示すように、上記排水孔62からドレンプラグ63を取り外せば、上記物入れ空間52と排水孔62とを通して前記ジェット噴射手段27の保守、点検ができるようになっている。
【0084】
(第3の実施の形態)
【0085】
図11〜16は、本発明の第3の実施の形態を示している。
【0086】
図11〜14において、船首の物入れ装置50が有する蓋体55は、平面視で上記物入れ開口53よりも十分大きく形成されている。上記蓋体55の下面(内面)にはリブ87が一体的に突設され、このリブ87によって、上記蓋体55の強度と剛性とが高められている。上記蓋体55が上記物入れ開口53を覆ったとき、上記リブ87の突出端がシール材57を介して上記物入れ開口53の開口縁に圧接し、この物入れ開口53が水密状に閉じられるようになっている。上記シール材57は上記物入れ開口53の開口縁に保持されている。
【0087】
また、上記したように、蓋体55が物入れ開口53を閉じたとき、上記蓋体55は前記注入口14bとキャップ14cをその上方から開閉自在に覆うこととされている。
【0088】
このため、上記蓋体55によって、上記注入口14bやキャップ14cに海水などの水が降り掛ることが防止される。よって、仮に、注入口14bに対しキャップ14cが緩んでいたとしても、上記注入口14bを通し燃料タンク14内に水が浸入するということは防止されて、内燃機関13の駆動が不調になるということは防止される。
【0089】
図11、12、15、16において、船尾の各物入れ装置50が有する物入れ容器51は、上記ブルワーク45の下方に設けられ、このブルワーク45の内部から上記物入れ容器51の内部に至る空間が一体的に連続する物入れ空間52とされている。
【0090】
このため、船体3の内部の余剰空間である上記ブルワーク45の内部の空間が、上記物入れ空間52として利用され、上記物入れ空間52の容量が大きくされている。
【0091】
また、上記の場合、上記船体3の幅方向で、上記物入れ容器51の内側板51aは上記シート台39の側板40の近傍に位置させられている。
【0092】
このため、上記物入れ容器51を単にブルワーク45の下方に設けることに比べて、上記物入れ容器51の内側板51aがシート台39の側板40の近傍に位置させられて、上記物入れ空間52の幅寸法Wがより大きくさせられたことにより、この物入れ空間52の容量がより大きくさせられている。
【0093】
ところで、ブルワーク45の内部など船体3の各側部に設けられた各物入れ空間52の容量が大きいと、その分、船体3の各側部における浮力が大きくなって、船体3の転覆時に、この船体3を水面で180°回転させて復原させる、という作業が極めて煩雑となる。
【0094】
しかし、上記したように、物入れ容器51の内側板51aは、デッキ5の中央部38に形成されたシート台39の側板40の近傍に位置させられ、また、上記物入れ開口53は蓋体55で略水密に閉じられている。このため、上記船体3の中央部寄りに上記物入れ空間52による閉空間が設けられることとなる。
【0095】
よって、船体3の浮力がその側部に偏って大きくなるということが防止されて、転覆時の船体3の復原性が向上することとなる。
【0096】
なお、上記したように、物入れ装置50の内側板51aをシート台39の側板40の近傍に位置させる場合は、シート32の下方のシート台39に限定されることはなく、上記シート台39の後方の近傍であってもよい。また、上記物入れ容器51の内側板51aは、上記シート台39の側板40よりも船体3の幅方向の中央部側に位置させてもよく、このようにすれば、船体3の復原性は、より向上する。
【0097】
図16において、上記蓋体55の下面である物入れ空間52の天井面は、船体3の幅方向で、この船体3の中央部側に向うに従い高くなるよう傾斜させられている。
【0098】
このため、船体3の中央部側の浮力が、その側部に比べてより大きくなって、転覆時の船体3の復原性が更に向上する。
【0099】
図11、15において、上記ブルワーク45の内側板には、このブルワーク45の外部と、その内部の物入れ空間52とを連通させるように物入れ開口53が形成されている。なお、図15中仮想線で示すように、上記物入れ開口53に代え、もしくはこれと共に上記足載せステップ37に物入れ開口53を設けてもよい。
【0100】
このため、上記いずれかの物入れ開口53を通して、ブルワーク45内や物入れ容器51内の物入れ空間52に対し小物76の挿抜が容易にできる。即ち、図16で示すように、物入れ空間52の後部に対しては広い面積の物入れ開口53が設けられており、このため、この物入れ開口53を通して上記物入れ空間52の後部に対し小物76の挿抜が容易にできる。一方、上記物入れ空間52の前部に対応するデッキ5には足載せステップ37やブルワーク45が形成されていて大きい物入れ開口53は設けにくいが、図15において、前記したように、ブルワーク45および/もしくは足載せステップ37に上記した物入れ開口53を設けたため、これら物入れ開口53を通して、上記物入れ空間52の前部にも小物76を容易に挿抜させることができる。
【0101】
図15、16において、上記物入れ容器51は、上記デッキ5の内面である下面に接着されて一体成形されている。より具体的には、上記物入れ容器51の上部開口縁のうち、ブルワーク45側の端部は、上記ハル4とデッキ5の各側端部の間に挟み込まれて、これら三部材4,5,51が互いに接着されて結合させられている。このため、上記船体3に対する物入れ容器51の結合強度が十分に向上すると共に、特に、上記三部材4,5,51が結合させられたガンネル6の部分の強度が向上して、船体3の強度が向上させられる。
【0102】
また、上記デッキ5など船体3に対する物入れ容器51の接着部は、前記シート下開口43や各物入れ開口53を通して船体3の外部から手が届くこととされている。このため、上記シート下開口43や物入れ開口53を通して、上記デッキ5など船体3と物入れ容器51との接着部に対する点検、整備作業が容易にできることとなっている。
【0103】
図11、12、15、16において、物入れ容器51の内底面は前方に向うに従い低くなるよう前下がりに傾斜させられている。また、上記物入れ容器51の物入れ空間52の後部に物入れ開口53が形成されている。
【0104】
このため、小物76がサーフボードのように長尺物である場合に、この小物76を上記物入れ空間52に収納させようとするときには、まず、上記小物76の一端部を上記物入れ開口53を通して上記物入れ空間52に挿入し、次に、上記小物76の他端部を上記前方に向って押動させれば、上記小物76の一端部が上記した前下がりの物入れ容器51の内底面上を前方に向って円滑に摺動することとなる。
【0105】
よって、上記物入れ空間52に対し、上記したような小物76の収納作業は容易にできることとなる。
【0106】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0107】
請求項1の発明は、船体の内部に、上方に向って開口する物入れ容器を設け、この物入れ容器の内部の空間を物入れ空間とし、上記船体のデッキの外部と上記物入れ空間とを互いに連通させる物入れ開口を設けると共に、この物入れ開口を開閉自在に閉じる蓋体を設けた船艇の物入れ装置において、
【0108】
上記物入れ開口を上記デッキに形成し、上記船体を縦断面でみて、上記物入れ空間の上端部の幅寸法を上記物入れ開口の幅寸法よりも大きくしてある。
【0109】
このため、上記物入れ開口の大きさにかかわらず、船体の内部の余剰空間を十分に利用することにより、物入れ空間の容量を十分に大きくさせることができる。
【0110】
一方、上記デッキに物入れ開口を形成したことから、上記デッキの強度や剛性が低下しがちになるが、上記したように、物入れ空間の幅寸法を上記物入れ開口の幅寸法よりも大きくしたため、この物入れ開口の大きさは、上記物入れ空間の容量を大きくさせたことにかかわらず、小さいままに保たれる。
【0111】
よって、上記したようにデッキに物入れ開口を形成しても、上記デッキの強度や剛性の低下は抑制される。
【0112】
しかも、上記デッキに上記物入れ容器を一体成形したため、この物入れ容器によって、上記デッキの剛性と強度とが、より向上させられる。
【0113】
更に、上記したようにデッキに物入れ容器を一体成形したことから、これら両者の接合部の間を通して船体の内部に水が浸入するという従来の問題は解消され、その分、船体の内部への水の浸入が防止される。
【0114】
また、上記船体の正面視の縦断面における上記デッキの形状が上方に向って凸形状となるようにし、このデッキに形成した上記物入れ開口よりも下方の上記デッキの内面に上記物入れ容器を接着させて一体化してあり、次の効果がある。
【0115】
即ち、上記船体を正面視の縦断面でみて、凸形状のデッキに物入れ開口を成形する場合に、上記物入れ開口の幅寸法を大きくしようとすると、これを大きくした分、上記物入れ開口の位置が低くなって、この物入れ開口に波がかかり易くなり、もって、この物入れ開口を通し上記物入れ空間に水が浸入し易くなる。
【0116】
そこで、上記したように、上記船体を正面視の縦断面でみて、物入れ開口の幅寸法よりも物入れ空間の上端部の幅寸法を大きくし、かつ、上記物入れ開口よりも下方のデッキの内面に物入れ容器を接着させたのであり、即ち、上記物入れ空間の容量を大きくする一方、上記物入れ開口の幅寸法を小さくさせ、これにより、この物入れ開口の位置を高くさせている。
【0117】
よって、上記物入れ開口に波がかかることが抑制されて、この物入れ開口を通し上記物入れ空間に水が浸入することが防止される。
【0118】
また、上記したように、デッキは凸形状であって、このデッキの内面に物入れ容器を接着させたため、この物入れ容器内の物入れ空間が、上記凸形状のデッキの下面まで延長されて、物入れ空間の容量が増大することとなる。
【0119】
よって、上記物入れ容器をある程度小さくして船艇の重量増を少なく抑えたとしても、物入れ空間の容量を十分に大きくできる。
【0120】
請求項の発明は、船体のデッキの左右各側部に足載せステップを形成し、これら左右足載せステップの間の上記デッキの中央部を上方に膨出させてシート台を形成し、このシート台を左右一対の側板と、これら左右側板の上端縁同士を互いに一体的に結合させる上部板とで構成し、この上部板の上面に跨座式のシートを載置し、上記デッキの各側端部を上記足載せステップよりも上方に膨出させてブルワークを形成し、船体の内部に、上方に向って開口する物入れ容器を設けた船艇において、
【0121】
上記物入れ容器を上記ブルワークの下方に設けて、このブルワークの内部から上記物入れ容器の内部に至る空間を一体的な物入れ空間とし、上記デッキの外部と上記物入れ空間とを互いに連通させる物入れ開口を設けると共に、この物入れ開口を開閉自在に略水密に閉じる蓋体を設けてある。
【0122】
このため、船体の内部の余剰空間である上記ブルワークの内部の空間が、上記物入れ空間として利用されることとなる。
【0123】
よって、上記物入れ空間の容量を大きくさせることができる。
【0124】
また、上記の場合、上記船体の幅方向で、上記物入れ容器の内側板を上記シート台の側板の近傍に位置させ、もしくは上記シート台の側板よりも船体の幅方向の中央部側に位置させてある。
【0125】
このため、上記物入れ容器を単にブルワークの下方に設けることに比べて、上記物入れ容器の内側板をシート台の側板の近傍に位置させ、上記物入れ空間の幅寸法をより大きくさせたことにより、この物入れ空間の容量がより大きくさせられる。
【0126】
ところで、船体の各側部に設けられた各物入れ空間の容量が大きいと、その分、船体の各側部における浮力が大きくなって、船体の転覆時に、この船体を水面で180°回転させて復原させる、という作業が極めて煩雑となる。
【0127】
しかし、上記したように、物入れ容器の内側板は、デッキの中央部に形成されたシート台の側板の近傍に位置させられ、/もしくは上記シート台の側板よりも船体の幅方向の中央部側に位置させられ、また、上記物入れ開口は蓋体で略水密に閉じられているため、上記船体の中央寄りに上記物入れ空間による閉空間が設けられることとなる。
【0128】
よって、船体の浮力がその側部に偏って大きくなるということが防止されて、転覆時の船体の復原性が向上することとなる
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態で、船艇の前部側面断面図である。
【図2】 第1の実施の形態で、船艇の全体平面図である。
【図3】 第1の実施の形態で、船艇の後部側面断面図である。
【図4】 第1の実施の形態で、図1の4‐4線矢視断面図である。
【図5】 第1の実施の形態で、船艇の後部平面図である。
【図6】 第1の実施の形態で、図3の6‐6線矢視断面図である。
【図7】 第1の実施の形態で、図3の7‐7線矢視断面図である。
【図8】 第1の実施の形態で、図7で示したものの作用説明図である。
【図9】 第2の実施の形態で、図5に相当する図である。
【図10】 第2の実施の形態で、図7に相当する図である。
【図11】 第3の実施の形態で、船艇の全体側面部分断面図である。
【図12】 第3の実施の形態で、図2に相当する図である。
【図13】 第3の実施の形態で、図11の部分拡大図である。
【図14】 第3の実施の形態で、図12の14‐14線矢視断面図である。
【図15】 第3の実施の形態で、図6に相当する図である。
【図16】 第3の実施の形態で、図7に相当する図である。
【符号の説明】
1 船艇
2 水
3 船体
5 デッキ
32 シート
37 足載せステップ
38 中央部
39 シート台
40 側板
41 上部板
43 シート下開口
45 ブルワーク
46 ブルワーク膨出部
50 物入れ装置
51 物入れ容器
51a 内側板
52 物入れ空間
53 物入れ開口
55 蓋体
56 ヒンジ
59 点検孔
76 小物
W 幅寸法
w 幅寸法

Claims (2)

  1. 船体の内部に、上方に向って開口する物入れ容器を設け、この物入れ容器の内部の空間を物入れ空間とし、上記船体のデッキの外部と上記物入れ空間とを互いに連通させる物入れ開口を設けると共に、この物入れ開口を開閉自在に閉じる蓋体を設けた船艇の物入れ装置において、
    上記物入れ開口を上記デッキに形成し、上記船体を縦断面でみて、上記物入れ空間の上端部の幅寸法を上記物入れ開口の幅寸法よりも大きくし、
    上記デッキに上記物入れ容器を一体成形し、
    上記船体の正面視の縦断面における上記デッキの形状が上方に向って凸形状となるようにし、このデッキに形成した上記物入れ開口よりも下方の上記デッキの内面に上記物入れ容器を接着させて一体化し、
    上記蓋体の前端部を上記デッキにヒンジにより枢支し、上記物入れ開口を開閉させるよう、上記ヒンジを中心として上記蓋体を上下に回動自在とし、船体の平面視で、上記ヒンジを上記物入れ容器の外縁部よりも内側に位置させ
    記物入れ容器に点検孔を形成し、上記物入れ開口を傾斜させ、上下方向で、上記点検孔の上端部を上記物入れ開口の上端部と下端部との間に位置させた船艇の物入れ装置。
  2. 船体のデッキの左右各側部に足載せステップを形成し、これら左右足載せステップの間の上記デッキの中央部を上方に膨出させてシート台を形成し、このシート台を左右一対の側板と、これら左右側板の上端縁同士を互いに一体的に結合させる上部板とで構成し、この上部板の上面に跨座式のシートを載置し、上記デッキの各側端部を上記足載せステップよりも上方に膨出させてブルワークを形成し、上記船体の内部に、上方に向って開口する物入れ容器を設けた船艇において、
    上記物入れ容器を上記ブルワークの下方に設けて、このブルワークの内部から上記物入れ容器の内部に至る空間を一体的な物入れ空間とし、上記デッキの外部と上記物入れ空間とを互いに連通させる物入れ開口を設けると共に、この物入れ開口を開閉自在に略水密に閉じる蓋体を設け、
    上記船体の幅方向で、上記物入れ容器の内側板を上記シート台の側板の近傍に位置させ、もしくは上記シート台の側板よりも船体の幅方向の中央部側に位置させた船艇の物入れ装置
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